電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

本のしおりについて

2005年10月13日 20時42分28秒 | 読書
読みかけている本の途中で来客や電話が鳴ったとき、昔はしおりひもをはさみ、本を閉じて席を立った。いまは、造本のプロセスが機械化・簡易化され、しおりひもを持つ古典的な造本の書籍は少なくなってしまった。文庫本でも同じだ。昔の文庫本は、活字が小さくぎっしりと文字がつまっていたが、電車の中で読みかけた本も、しおりひもで中断してポケットやかばんにしまうことができた。
今は、しおりの紙をはさむことが主流になっている。各社がそれぞれのデザインでしおりを作っている。文春文庫のしおりは、単色ずりで実用一点ばりの無愛想なデザインだ。講談社現代新書は、色地に単色刷りで両面印刷、ちょっとしゃれている。岩波新書のしおりは、造本や装丁などの知識をおり込み、色刷りで新鮮さがあったが、デザイン性や機能性で特別な存在というわけではない。
秀逸なのは新潮社のパンダのしおりだろう。カラフルで愛嬌があり、ちょっと首を出しておくと、よく目立つ。
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