電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

東沢バラ公園で山形弦楽四重奏団の演奏会を聴く

2014年09月29日 06時03分41秒 | -室内楽
雲一つない晴天となった日曜日、村山市の東沢バラ公園に出かけました。お目当ては、恒例となった山形弦楽四重奏団の演奏会です。少し早めに到着したため、偶然にも事前の音合わせに遭遇。今年はログハウス内での演奏会ではなくて、ログハウス入り口付近にテントを張り、奏者の皆さんはこの中で演奏するという設定です。聴く方は、テントを前に野外に椅子を並べ、思い思いに着席します。パラソル席もありましたので、ログハウスでローズティーを注文し、紙コップをかかえながら気楽にくつろいだ演奏会となりました。



向かって左側から、第1ヴァイオリンの中島光之さん。その右に第2ヴァイオリンの今井東子さん。続いてヴィオラの倉田譲さん、右端にチェロの茂木明人さん。今回の司会はチェロの茂木さんで、ちゃんと役割を意識して、ブレザーに白いワイシャツ、赤~ピンク系のネクタイ姿です。

最初は、モーツアルトのディヴェルティメント ニ長調 K.136から第1楽章。演奏会のオープニングにふさわしい、楽しい始まりです。この楽章の演奏後に、司会の茂木さんがマイクを手にして、メンバーの紹介と弦楽四重奏における各パートの役割を説明します。会場の性質上、偶然に聴くことになったお客さんも多く、各パートの役割を実際に耳にして、なるほど~! と納得していました。そしてその後に、第2楽章、第3楽章と続けて演奏。いいですね~。

モーツァルトの後は、日本民謡です。当方はすっかりお馴染みになっていますが、本日のお客さんのうち、かなりの方々は初めて耳にするのではないでしょうか。幸松肇編曲、弦楽四重奏のための日本民謡集から、「八木節」「南部牛追唄」「ソーラン節」「会津磐梯山」の4曲を演奏します。



この日本民謡シリーズは、何度聴いてもいいものです。以前も何度か感じたのですが、写真のように、ごく幼い子どももなぜか耳を傾けるのが不思議(*1)です。大人向けのセンチメンタルな映画音楽などには飽きてしまう子どもも、不思議に日本民謡のリズムや旋律には魅力を感じるのでしょうか。

茂木さんが再びマイクを手にして、幸松肇さんがこの曲集に「最上川舟唄」を追加作曲してくれたいきさつを紹介します。そうですね、文翔館議場ホールでの初演も聴きました(*2)が、すっかりお気に入りの音楽になってしまいました。曲そのものは、けっこう「現代音楽」している面もあるのですが、今回のお客さんも偏見なく楽しんでいただけたようです。

ここで再び趣向が変わり、宮崎アニメ「千と千尋の神隠し」から、「いつも何度でも」「命の名前」。この夏に孫の強力プッシュにより「アナ雪」は見ましたが、実はこのアニメはまだ見たことがありません(^o^)/
ですから、音楽がどういう場面で使われていたのか、まるで見当もつきません(^o^;)>poripori



そして、恒例の「小さい秋」「百万本のバラ」。これを聴くと、ああ、今年も無事に秋になったなあと思います。アンコールは「情熱大陸」。

司会をつとめた茂木さんは、人の前で話すのが苦手で、とブログに書いていますが、どうしてどうして、さりげなく次の曲目を確かめたりしながら、上手にスムーズに進行しておりました。今年も良い演奏会でした。



(*1):今年も東沢バラ公園で山形弦楽四重奏団の演奏会を聴く~「電網郊外散歩道」2013年9月
(*2):山形弦楽四重奏団第30回定期演奏会~「電網郊外散歩道」2009年2月

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