関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

安心の介護をめざしつつ、日々格闘

2015年03月19日 | 医療・介護・福祉など社会保障
「夫が仕事中に倒れて市立荘内病院に緊急入院、『二週間で退院』で市立湯田川病院(医師会に経営委託)、ここも『3ヶ月で退院』とされて途方にくれたが運良く老人保健施設かけはし(社会福祉法人山形虹の会)へ。
家に帰ってくる位まで回復させてもらえそうだが、夫と自分の年金で生活していけるとは思えない」と、60代の女性の切羽詰まったお話は止めどありません。
「かけはしならしっかりとした支援をしてくれるし、私も一緒に応援する」とをお約束して別れました。

市議としての9年間、日々こんなご相談を頂いてきました。

私が医療・介護の職場に就職した30年前から見ると、現場は本当に様変わりしました。

 医療・看護の一部が介護に切り離され、安上がりのサービスに、
 介護保険制度が創設され、国民から新たに保険料を徴収、福祉としての無償サービスが一律一割の利用料へ、
 介護事業が営利企業の市場として開放

こうした政策の結果、介護サービスのバリエーションは増え、サービスを受ける人は格段に増えました。
お金のある人にとっては、介護が充実し、安心して暮らせる体制が整ったと言えます。

しかし、国民年金は勿論、鶴岡の標準的な厚生年金程度で暮らす人にとっては、介護を必要とする生活は、苦しいもの、無理なものになってしまいました。

日々寄せられる「苦しみ」を少しでもやわらげるために格闘しつつ、制度の根本的な改善をめざして戦い続けます。

これじゃダメ! 「消費税で社会保障」


FB https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn

コメントでもメールでも、ご感想お待ちしています。メアドはsekidesu@wcm.ne.jp 

医療、介護の削減から住民の命と暮らしを守る

2015年03月14日 | 医療・介護・福祉など社会保障
社会保障講座に出ています。

「高度急性期病院を都道府県、又は二次医療圏に一ヶ所」=荘内病院も除外!?
なんてことを政府はやろうとしています。

政府の医療供給体制削減と戦いとつつ、真の地域包括ケア体制をどう構築していくのか、地方自治体が直面する最大の課題です。





「介護の日」に訴える

2014年11月11日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 11月11日(火)は、「介護の日」でした。「介護について理解と認識を深め、介護従事者、利用者、家族を支援するとともに、関係者の支え合いや交流を促進し、介護に関して、国民に知らせる日」(筆者要約)とされています。
 庄内医療生協と山形虹の会の皆さんがこぴあで宣伝・署名行動をおこないました。
「介護保険制度の改善と介護従事者の処遇改善を求める署名」です。
 政府が計画している介護制度改悪の内容、介護労働者の実態はこのようなものです。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/2e/8a2aed54a340d0eafb31b13dff8ba843.jpg
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/35/b2e6e5b19eb16f0a681a425826a406e0.jpg
 午前・午後合わせて30名余りの職員の皆さんが参加、買い物に来た多くの方々が足を止め、耳を傾けて署名に応じてくれました。
 私も参加させて頂き、行動の合間に職員の方々のお話を聞いてみました。





介護労働者の声
 30代女性、ショートステイに勤続13年。「祖父母の介護をきっかけにヘルパー講習を受け、介護の道に入った。仕事は一日中忙しく、もう少しゆとりももって、利用者さんが何を求めているか聞いてあげたい」。38歳男性、勤続8年、デイサービス。「高い理想があるのに、現実はかけはなれている。仕事の重要性に見合った給料になっていない。この仕事に関わる者として、
実態を社会に知らせていかなければならないと思う」

求められる国・県の施策
 厚労省は、07年に「改正・福祉人材確保指針」を策定しましたが、人材確保のための実効性ある方策は打ち出されていません。
 それどころか来春には、医療・介護総合改悪法を施行して、サービス縮減と負担増を狙っています。
 一方、山形県では介護職員サポートプログラムを策定、効果は明確ではありませんが、雇用環境改善への問題意識を示しています。
 まだまだ十分なものでは無いそれらの施策を県議会で取り上げ、介護労働者の処遇改善・確保を進めていきたいと考えています。

20年来のテーマとして
 全産業の中でも最も低いものとなっている介護労働者の処遇改善は、労働組合の仕事をしていた時からの私のテーマです。
 現場で頑張る皆さんの声に応えるために、すべての市民に安心・安全の介護を保障するために、県政の場で力を尽くしていきたいと決意しています。


FB https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn

← 「ブログ村鶴岡」へもクリックお願いします。

コメントでもメールでも、ご感想お待ちしています。メアドはsekidesu@wcm.ne.jp 


医療生協健康まつりで「優勝」(?)

2014年10月13日 | 医療・介護・福祉など社会保障

10月12日(日)、庄内医療生協第16回健康まつりに参加しました。

中央舞台での記念式典では、最初に佐藤満雄理事長と2名の職員による対談がおこなわれました。
 S40年に産声を上げた医療生協が、働く人々のための親切な医療機関として地域の信頼を勝ち取り、その活動の中で人工透析や心臓手術、訪問看護などなど、この地域で求められていた様々な医療に挑戦、組合員の共同の力で一つずつ実現していった歴史に改めて感銘しました。 


 今年は朝から青空が広がる下、会場の協立クリニック駐車場には新鮮な農産物・食事・おもちゃなど27張りのテントが出店、ステージ前に敷かれたブルーシートの席は朝から満員でした。
 第二会場のクリニック内の生活習慣病予防体操・筋肉量チェックなどのコーナーもごった返していました。
 ステージでは、組合員さんの踊りなどの他、羽黒高校チアリーディング部のダンスやサンバグループ:コングランキスタの演奏など、本格的なアトラクションもあり約5時間を通して楽しめる行事でした。

会場参加ゲームとしておこなわれた「りんごの皮むき競争」には私も参加。

 (予選の模様。左端が私です。)

 一分間に剥いた皮の長さを競うものでしたが、予選を突破し、並み居る主婦の方々を押しのけて、決勝でもぶっちぎりで優勝してしまいました。
 私はこれでも結構手先が器用なのです。
 マイクを向けられましたので、「本業でもがんばりま~す!」と叫んできました。

 病気や障害と経済的な困難を抱えている方の相談事を一緒に解決してくれる、他では替わることのできない役割を果たす庄内医療生協の皆さんと、今後も協力関係を発展させていきたいものです。  

 FB https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn

← 「ブログ村鶴岡」へもクリックお願いします。

コメントでもメールでも、ご感想お待ちしています。メアドはsekidesu@wcm.ne.jp 


社会保障制度大改悪を強行採決する、美しい国

2013年11月17日 | 医療・介護・福祉など社会保障

一昨日15日(金)、安倍内閣の社会保障制度「改革」のメニューやスケジュールなどを定めた「プログラム法案」が、衆院厚生労働委員会で採決が強行され、自民、公明両党の賛成で可決されたようです。
 赤旗新聞は、1日に審議入りしたこの法案の問題点を連日報道してきました。

 法案で示されている「改革」は、
 国の仕事を「(国民の)自助・自立のための環境整備」をおこなうことであるとして、
国民の権利として、国の義務としての社会保障を解体しようとするもので、

具体的内容としては、
 ○現在1割となっている70~74歳の医療費窓口負担を2割に引き上げる。
 ○介護分野では、
  要支援1・2は、保険給付の対象から外す。
  特別養護老人ホームへの入所は「要介護3」以上に限る。
  ホームヘルパーの生活支援は廃止。デイサービスは機能回復訓練に制限する。
  「高額所得者」の利用料を2倍に引き上げる。
 などを挙げ、それらをいつからやるかについて定めます。

鶴岡市では、
 ○70~74才人口は8245人。この方々で深刻な受診抑制が発生する。
 ○要支援のサービスを受けている人が975人
  介護サービスの対象から外され、鶴岡市がおこなうことになる「地域支援事業」(『ボランティアを使ってやれ』などと言われている!)の対象となるが、事業の対象から外される人、内容が縮小される人が発生するおそれが大。
 ○要介護1,2の2453人が特別養護老人ホームに入れなくなる。
※人数はいずれもH25年3月現在。
などの事態が広がることになります。

そもそも、「介護の社会化」「介護の充実」を謳って、国民から保険料徴収を始めておいて、後になってサービスの内容を縮小するなどとは、詐欺のようなものです。民間保険なら訴えられるでしょう。
また、「社会保障のため」のはずの消費税の増税と並行して、社会保障大改悪をおこなうことの矛盾を安倍総理は説明していません。

自民党は、このような重大な法案を、慎重審議を求める日本共産党などの野党の声を踏みにじって、わずか2週間の審議で採決を強行しました。
厚生労働委員会は、「怒号が飛び交った」(16日付赤旗)と言いますが、大手マスコミに報道はありません。

我が国には、よその国の民主主義の遅れをあげつらう資格は無いでしょう。

← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
関とおるのフェイスブックはこちら。お気軽に友達リクエストお願いします。
  https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn
コメントでもメールでも、ご感想お待ちしています。
メアドは sekidesu@wcm.ne.jp


生活保護法改悪は社会を歪める

2013年11月13日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 今日、生活保護改悪法案と生活困窮者自立支援法案が参院本会議で可決されました。
 生活保護法の大改定は、1950年に法制定されて以降初めてになりますが、わずか2日間の審議で採決が強行されました。
 反対は日本共産党と社民党だけだったようです。

 生活保護法改悪案は、生活に行き詰まった人が役所に行っても、申請させない“水際作戦”を合法化、現在は口頭でも受け付けているものを文書申請と給与明細・預金通帳などの提出を義務付けます。
 また、生保申請者の親族に「扶養できない」ことを証明することも義務づけ、今でも「親兄弟に問い合わせが行く」ことから申請をためらう生活困窮者が少なくないものを更に申請しずらします。
 生活困窮者自立支援法案は、本来保護が必要な人に就労を迫り、生活保護から遠ざけようとするものです。

 私が市議になってからの8年間に、生活困難で相談を受け、生活保護を受けるに至った方、適用を視野に解決を図った人は優に百人を超えています。
 相談活動にもっと力を入れていれば、この程度の数には収まっていないものと反省していますが、それでも、生活に困窮している方々の暮らしの内容を深く知る機会がありました。
 ご自宅に足を踏み入れただけで、息を飲むような思いをしたことも少なくありませんし、相談に至るまでの苦難の人生に胸が締め付けられたこともままありました。
 ほとんどの方々が、普通に生きてきたのに生活保護を受けざるを得ない状況に追い込まれていました。
 中には、40代、50代で健康に特段の問題は無いのに働かない、どうかすると昼から酒を飲んでいるような方もありましたが、そうした方々も、知的能力が劣っていたり、そこに至るまでの境遇に酌量の余地があったりする場合がほとんどでした。

 「生活保護は手厚過ぎる」という声を聞くことがありますが、現在の生活保護は、そうした方々に、「何とか生き延びられる」という命の保証をする制度になっています。文化的な生活は保障されていないと私は思っています。
 また、年金にせよ、給料にせよ、単身であれば7万円程度、子ども一人の母子家庭で10万円程度の月収があれば、それだけで生保の対象外になる(「3級地の1」である鶴岡市の場合)ということには、常に深い疑問を感じてきました。
 「オレの年金より生活保護の額が多い」「給料より多い」、「だから生活保護の額が多すぎる」という声をよく聞きますが、年金の水準が低過ぎる、賃金が低すぎることが問題であり、そちらの引き上げが必要です。
 
 不遇な方が、別の理由で不遇な方をバッシングする、そのことでバッシングした人はより不遇になる。
 このような社会の歪みは、弱肉強食、格差と貧困の政治の下で拡大されてきました。
 すべての人の人権を尊重する、協同と連帯の社会をめざして、微力ながら頑張っていこうと思っています。
 まず、生活保護法改悪案は、衆議院で廃案に!

← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
関とおるのフェイスブックはこちら。お気軽に友達リクエストお願いします。
  https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn
コメントでもメールでも、ご感想お待ちしています。
メアドは sekidesu@wcm.ne.jp





看護師養成拡大と確保策

2013年03月27日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 看護師養成確保について、これまで、公益大への看護学部新設、庄内への看護学校の新規誘致、山大看護学科、保健医療大の定員の拡大など、あらゆる可能性を追求し、それらに県が責任を持つように働きかけていくこと、市独自には、荘内看護専門学校の定員拡大、奨学金制度の創設などを繰り返し求めてきた。
 平成23年3月議会での市長答弁では、荘内看学の定員拡大については、教室や実習室など施設の大規模な改修が必要であること、教員増員が必要であること、荘内病院でのこれ以上の実習受け入れが困難であることから、難しいという見解だった。
 同年9月議会では、「看護師の需要量は課題がある」と示され、翌年の県への重要要望の中に、看護師確保の項目が盛り込まれた。また、看護学校の実習について、「荘内病院以外の病院施設で研修施設の認定をとってもらえばクリアできるのではないか」という考えも示された。
 しかし、全体としては「山形方式看護師等生涯サポートプログラム(以下、「山形プログラム」)の動向を見定め、状況が改善されないようであれば、県に対してより実効性のある対策を要望していくと」いう姿勢が示された。
 その後県は、「山形プログラム」を検討・推進。学生の確保定着のための取り組み、看護師のキャリアアップ、離職防止、再就職支援の4つの柱を立て、その中では看護実習ネットワークの構築として、実習を受け入れる病院を増やすことも提起された。さらに、平成25年度県予算案では、県立保健医療大の定員増検討と、初めて県独白に看護教員養成講習会を行う事業も打ち出された。県が打ち出したこうした施策を活用し、看護師養成確保策に今こそ積極的に踏み出すべきではないか。
 1)荘内看学の定員拡大を前向きに検討する立場に立って、県の看護教員養成講習会に積極的に受講者を送り出すこと。
 2)地域の医療機関に荘内看学の実習受け入れをお願いする、まず可能性を打診してみること。
 3)県立保健医療大の定員拡大を酒田や3町にも呼びかけて、庄内で一丸となって大幅な定員拡大を行うよう働きかける。
荘内病院事務部長 市立荘内看護専門学校の定員は1学年20名、3学年合計60名。教員は8名体制。看護教員の資格を得るためには、看護教員養成施設で約1年間就学し、看護教員養成課程を修了する必要があり、長期の就学が必要なことと、今まで県外施設での受講生の受け入れは地元優先となるため、養成が困難な状況となっていた。平成21年度に福島へ、22年度に東京の養成所にそれぞれ1名を1年間派遣、教員有資格者の増員を図ってきた。
 1)このたび県が25年度新規事業として、初めて県内で教員養成講習を5月から実施。定員25名に、現在当院から2名を受講希望、今後も県内の機会を利用しながら、計画的な養成を行う。(注:「養成拡大はしない」ということ
 2)実習は大きく7つの専門領域があり、荘内病院では精神看護学以外の6領域の実習。荘内病院以外では、県立鶴岡病院、特別養護老人ホーム等、市総合保健福祉センター、社会福祉施設等、保育園等に協力をお願いしている。
 荘内看護専門学校の学生以外にも、鶴岡准看護学院の学生、通信課程で学んでいる方や、県外の看護師再就業支援事業の受講生なども受け入れていること等から、特に小児分野や産科分野の臨床実習は、これ以上の受け入れが難しい。
 地域の医療機関へ臨床実習施設として依頼をすることについては、実習生の移動などの安全面の確保、実習時間の調整や教員の引率などの面で課題。実習受け入れ施設の条件として、実習生の更衣室及び休憩室の準備や、実習指導者の確保などの課題もあり、庄内地域で実習受け入れを行っている病院は県立鶴岡病院、日本海総合病院と荘内病院の3病院となっている。(注:「受け入れ病院拡大は、色々課題があるようなので考えていない」ということ)
 3)庄内地域における看護師不足の解消に向けた県の積極的施策が必要であると認識しており、県の施策の動向や「山形プログラム」の成果などを注視したい。(注:「市としては、新たな取り組みはしない」ということ)
健康福祉部長 これまでも、本市の重要要望、庄内地方の重要要望として、県が取り組む看護師確保対策の推進と、2次医療圏ごとの地域事情に応じた確保策を要望。
 「山形プログラム」の推進を図るために、県では山形県看護師等確保推進会議を設置。平成24年度の新規就業者では、県内を卒業して県外に就業した人が130人、県外卒業で県内に就職した人が127人と、県内定着に向けた取り組みの推進が必要となっている。
 また、県看護協会のナースセンター事業で、ハローワーク鶴岡での相談会も実施、徐々に相談者は増え、期待している。
 県は、平成25年度から新規に看護教員養成事業を県独自で開催することや、県立保健医療大学の定員増に向けた検討を開始する。
 一定の進展が見られるのではないかと思うが、市としては、県の取り組みが始まったところなので、当面推移に注目してまいりたい。(注:「市としては、新たな取り組みはしない」ということ)

 以上、何やかやと「できない理由」を挙げて、積極的な取り組みはやらないという答弁で、がっかりでした。

← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
関とおるのフェイスブックはこちら。お気軽に友達リクエストお願いします。
  https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn
コメントでもメールでも、ご感想お待ちしています。
メアドはsekidesu@agate.plala.or.jp


荘内病院夜勤問題学習会に参加

2012年10月31日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 10月30日(火)夜、荘内病院の夜勤問題の学習会に参加しました。
 私が先の9月議会で取り上げた、長時間二交代夜勤の試行問題について、職員労働組合が主催したものですが、この問題は、荘内病院の医療体制問題の中でも最大級の重要課題です。
 組合では、市議会全会派に案内したということでしたが、出席は私だけで大変残念でした。
 講師は、日本看護協会の社会経済福祉委員会委員として、協会の政策立案に大きな役割を果たした佐々木司氏ということで病院当局も重視し、看護部長他看護管理職、病院総務課長なども参加していました。
(※最初の投稿では「社会経済委員会」と書いてしまいました。正しくは、「社会経済福祉委員会」です。)

 お話しは、夜勤労働についての国際的原則となっている、「ルーテンフランツ9原則」に沿って、睡眠とは何かというところから夜勤労働を生理学的、社会経済学的に説き起こし、その特性、あるべき姿について、国際的な理論的到達を紹介するもので、2時間びっちり、息もつかせぬ濃密な内容でした。

特に関心を引きつけられたことは、
 ☆これまで「二交代が良い」という主張の根拠とされてきた「論文」の科学的価値は低い。
 ☆睡眠とはどういうものか。睡眠と夜勤労働の関わり。
 ☆夜勤労働は飲酒状態と同じー事故がおこらないのは緊張しているから。従って、夜勤労働の分析のために夜勤後を調べる。
 ☆長時間夜勤の広がりの現実の中で、看護協会は「8時間にしなさい」と言う立場にない。
 ☆ 「16時間を12時間にする」のは改善だが。それを「改善」というのは妥協。
 ☆外国では16時間夜勤はまず無い。英語には言葉すら無い。
  12時間夜勤にしていい仕事も、「熟練労働」以外で「残業が無い労働」に限られている。
 ☆12時間夜勤は生理学的に悪いが、生活的には満足感高い。
  健康上はあまり変わりないー夜勤は健康と安全がトレードオフする勤務ということ。
 ☆除波睡眠とレム睡眠 睡眠の質を確保することが大事。
  突然死は睡眠中が高い。睡眠の質の低下が死をももたらす。
 ☆睡眠は翌日の予定の影響も受ける
  翌日の予定(日勤を早くすると)によって「睡眠不安」=質の低下となる。
 ☆正循環勤務がなぜ良いかーサーカディアンリズムは24時間より長い
 ☆リズムをあやつるためには光が重要
  ゴーグルをかけるといいが、実際は通勤の関係で無理。本当は病棟で寝ていくのがいい。
 ☆夜勤には発ガン性リスクがある。
 ☆夜勤者の労働を評価する3つのポイント
  1.安全性 2.健康性 3.生活性 の緊急性・実感性
  ○最も大事なのは安全性だが、それは事故が起こらないとわからない。健康性は病気にならないとわからない。
 ☆看護労働は、実態はキュア(治療)だが、理想はケア(看護)の仕事。
   労働負担を減らそうとしてキュアを減らすー2人夜勤を3人にしても負担は減らず、その分(看護師が自分で)ケアを増やしてしまう。看護は生活支援技術だから。
 ☆関越バス事故はなぜおきたか
  金沢から東京まで3~4千円で行けると思った。乗客は夜勤者の辛さがわからなかった。
  夜勤労働改善のためには、日勤労働者に理解を広げることが必要。
 ☆科学的知見はお話しした。後は労働組合の仕事。 

「いくつか」挙げるだけでこんな感じで、パワポで40数コマ、大変な勉強をさせていただきました。


 しかし、その硬い内容にも関わらず、講師はかなりユーモアのある方のようで、「ルーテンフランツ原則のその一・・」と紹介するのは桃太郎侍、そして折々にかなりギャグが散りばめられていました。生真面目な鶴岡人を爆笑させるまでには至りませんでしたが・・。


(こういう画像ばかり紹介すると誤解されそうですが、内容は恐ろしくハードでした)

 まあ、そのぐらい砕けてもらわないととてもついて行けないようなハイレベルな、膨大な内容の講演でした。

講師自身が最初に述べた通り、「二交代か三交代か、どうあるべきか」の話ではなく、その前提として理解すべき「科学的知見」であり、労使ともにこの内容をしっかり受け止めた上で、今後のあり方を考えなければならないのだなと強く感じました。

← 「ブログ村鶴岡」もどうぞ。
 関とおるのフェイスブックはこちら。友達募集中。
 https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn




またしても国保税増税

2012年10月28日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 10月25日(木)におこなわれたH24年度第2回国保運営協議会に、来年度国保税を引き上げる市当局案が示されました。

 当局は、H23年度末で約7億7900万円の基金残高(言わば「蓄え」)がH26年度にはゼロとなって、単年度約4億5700万円の収支差額分が国保会計の赤字となるとして、加入者一人平均約15.8%(11680円)の増税を提案しました。
 27日付荘内日報の報道では、「赤字が続く国保財政の健全化に向け」としていますが、相次ぐ国保税増税で既に加入者の一割を超える世帯が滞納や納付期限遅れとなっており、「払える人からの徴収」で一旦収支が改善したとしても、ちっとも「健全化」にはなりません。
(記事の写メを掲載しておりましたが、著作権法に抵触するため、2022年7月7日に削除ました)

 耐え難い国保税増税の最大の原因は、国が国保への支出を減らしてきたことにあります。
 加入者・市民の立場にたつなら、国に責任を取らせるために全力を尽くすことが求められます。
 同時に、市として一般会計からの繰り入れなどで出来る限り増税を抑える努力が必要です。

 しかし、9月議会での党市議団の質問に対して榎本市長は、「国の低所得者対策・・は理解できる」などと答えて国の姿勢を擁護。
 市が独自の努力で一般会計から繰り入れをおこなって、国保税軽減を図ることも改めて拒否しました。
 議会では、党市議団が9月議会に、国の負担で国保税軽減を図ることを求める意見書を提案しましたが、自民・公明・民主・社民系の他会派がいずれも反対したため成立しませんでした。

 こんな姿勢ではまったくいけません。

 ← 「ブログ村鶴岡」もどうぞ。
関とおるのフェイスブックはこちら。友達募集中。
 https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn


荘内看護専門学校「看学祭」

2012年09月24日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 9月23日(月)、荘内看護専門学校の学園祭「看学祭」に行ってきました。



 午後2時過ぎに着いた時には、丁度、長~いのりまき「太陽さんさんまき」ができあがったところで、「今から喰うぞ」という構えの人で大賑わいでした。
 
 あいにくの小雨にも関わらない沢山の来訪者に、この学祭と「荘看」の人気が伺われます。

 その後、食堂、学校紹介、ゲーム&フリマなど各コーナーを眺めて回りましたが、特にためになったのは、看護班による「風邪予防法」のコーナーで手洗いの指導を受けたこと。
 
 最初に、手の汚れを調べる器機に手を入れて青い光を当ててみると、まっしろけ=汚れだらけ。
 先ほどのり巻きを勧められて手づかみで食べたのに!と唖然
 それで石けんをつけて一生懸命洗ってみましたが、再度調べるとまだまだ汚れだらけでがっかり
 それから、手洗いの指導を受けて洗ってやっと、あらましの汚れが落ちた感じ。
 生まれてから一番手がきれいになったような気がしました。
 正しい知識は大事ですね~
 
 (三年生が優しく指導してくれました。きっと良いナースになることでしょう。)

 

 ついでに肺活量を測ってみると、4800cc程度で20代の平均値を上回っているものの、自分の全盛期に比べると2割位落ちているのでがっかり。
 体脂肪測定はスルー。

 そんなことを楽しみながらも、気になっていたのは、11日の本会議での私の「荘内病院の長時間二交代夜勤」の質問のこと。
 今回はちょうど荘看の1年生のみなさんが授業の一環として議会傍聴に来ていました。
 病院の夜勤の大変さを明らかにする質問だったので、ちょっと申し訳ないような気もしていましたが、何人かの人に聞いてみると、まずは「勉強になった」「病院のことが真剣に話し合われていることを知った」といった感想で、受けを気にする訳ではありませんが、まあほっとしたような気持ちになりました。

一年生にとっては、これから現場のキビシイ実習が始まります。
今日の学祭で見せてくれた笑顔を大事にして、乗り越えてくれることを祈念します。

← 「ブログ村鶴岡」もどうぞ。

関とおるのフェイスブックはこちら。友達募集中。
 https://www.facebook.com/sekidesu?ref=tn_tnmn

過去の看学祭の投稿はこちら。毎年のように行っているのですが、投稿しないことが多いようで反省。 
 2010年 http://blog.goo.ne.jp/sekitouru/e/b0456961692a4097897bd6404bbf7d79
 2008年 http://blog.goo.ne.jp/sekitouru/e/bfd807ba06ff812c20c87a0b13389998