関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

致道博物館60周年

2010年06月13日 | 活動報告

 12日(土)午後、財団法人致道博物館創立60周年記念式典に出席しました。

 同博物館は、「1950年に旧庄内藩主酒井氏が地方文化の向上発展に資することを目的として、土地建物および伝来の文化財などを寄付し、財団法人以文会立致道博物館として運営、1957年に財団法人致道博物館と解消され、現在に至って」(式典のしおりより)います。
 庭園は国の名勝、旧西田川郡役所、旧鶴岡警察署庁舎、旧渋谷家住宅などが重要文化財に指定されるとともに、8件5350点の民俗資料が国重要有形民俗文化財に指定されるなど、庄内の文化遺産を保存・展示する大変意義深い施設です。

 式辞、祝辞に続いて、徳川宗家18代・財団法人徳川記念財団理事長の徳川恒孝氏による「江戸時代を支えた日本の心」という記念講演がおこなわれました。
 私は、封建制の時代は、「身分」による差別と抑圧の時代と理解していますが、「耕作地は荒らされ、強奪され、絶えず互いに殺し合った」戦国時代から、徳川幕府による太平の時代が庶民の生活に変化をもたらしたことについての氏のお話については、そういう側面もあったのかなと大変興味を引かれました。
 講義資料には記載があった「江戸時代の世界一の教育水準」や地球的規模での環境問題については、時間の関係で割愛されたようで、残念でした。

 ところで、加藤紘一代議士は来賓挨拶で、「当選以来、酒井家奉加帳に記帳するのが正月の習わしとなっている」などと言っていました。
 鶴岡には、旧藩主を崇める(?)文化が残っていると言われますが、その辺りは、私の感性には全く反応するものがありません。
 天皇崇拝などと同じく、「なんです、それ?」という感じです。

 「第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と日本国憲法が謳う基本的人権の平等性は、私の思想の基盤の一つですから。

 ともあれ、そのことと、私が致道博物館に高い存在価値を認めていることとは、別問題です。

 (投稿後に一部修正しています)


三中校舎を守るみんなの手

2010年06月13日 | 子育て・教育

  12日(土)午前、第三中学校の一学年保護者と生徒による、環境整備活動に参加しました。
 作業内容は、保護者は教室・廊下の壁の最下部を覆っている板(「幅木」でしょうか?)のペンキの塗り直し、生徒は、階段の床磨きです。
 マスキング(塗らない部分をテープなどで覆うこと)は前日に技能士さんがして下さって、ペンキとハケ・ローラーは準備されているとは言うものの、いつもは頼りになる学年主任のS先生の作業の説明はとても頼りなく、どうなることかと思いながら始まりました。
 ところが、私のクラスの保護者になんと塗装屋さんがいらしたのでした!

 それから、「マスキングを指でしっかり押さえる」「ペンキは薄めなくてもいい」「一回塗りでよい」「塗り終わったらマスキングをすぐはがしてよい。上の方からはがす」「ペンキが付いたら濡れ雑巾で」などなど必要な指示がおこなわれ、作業はスムーズに進められました。
 仕上がり具合もプロに見てもらい、残ったペンキも上手に缶に戻してもらって1時間足らずで終了、S先生は「来年も再来年も、この学年はペンキ塗りをお願いしまーす!」と元気よくおっしゃっていました。

 ちなみに私は、塗装屋のIさんが物静かな控えめな方でしたので、一緒に各クラスを回り「みなさーん、わからないことはありませんかー。ここは○○しなさいということですので宜しくお願いしまーす」などと、Iさんのスポークスマンのような「仕事」に専念し、ペンキ塗りはゼンゼンしないで終わりました。
 まあ、これはこれで「適材適所」というヤツでは??

 子どもたちの作業はやや遅れて終わりましたが、階段は「ピッカピカ」とはいかないものの、床材の中に含まれているガラス粒がキラキラとひかるようになり、老朽化したものでも「磨けば光る」と子どもたちが体感しただろうと思われました。

 貴重な日曜日の朝から2時間、参加された先生方、保護者の皆さん、生徒たち、みなさん大変ご苦労さまでした。

 三中は、S48,49年に建設された校舎で、私が中1の時に完成、二学期から入った建物です。
 当時は「新校舎」などと言い合ったものでしたが、月日の経つのは早いもので、眩しかった新校舎も今はあちこち痛んだ老朽校舎です。
 6月議会では、この校舎の耐震化と施設改修を取り上げましたが、教職員の皆さん、保護者の皆さんと一緒に、みんなで手入れもしながら、行政の対策を求めていきたいと思います。


国保税値下げに、議員よ目覚めよ!

2010年06月08日 | 市政全般

  日本共産党市議団は、6月定例市議会に「国保税引き下げ」のための条例案を議員提案しました。
 8日の本会議では、私が提案・説明と、他会派からの質問に対する答弁をおこないました。
 
<関:提案・説明>
 一人5千円、一世帯1万円
 今回の提案の目的は、高すぎる国保税の負担を減らすために、被保険者一人一人に課せられる均等割を5000円、世帯に課せられる平等割を1万円、H22年度に限って減額するというものです。
 国保税は、旧鶴岡市の世帯所得200万円の4人家族で、税額が年間約30万円・所得の15%も占めるような重税となっています。
 その結果、収納率も低下し、滞納額が3年間で約2億1500万円も増加、滞納世帯数は約3千世帯、7軒に1軒にも達しています。
根本要因は国に
 その根本要因は国にあります。保険財政に占める国庫支出金の割合はピーク時の64.2%が、07年度には25%と大きく低下、保険証が無くて医療を受けられない人が増大し、手遅れで無くなる人も多発する重大な社会問題となっています。
 市には、国に対して国保への国庫支出金引き上げを強く求めていくこと、市としてなし得る最大の努力をおこなって加入者の負担を減らすことが求められます。

<新政クラブ:安野議員質問>
 22年度以降財源不足が急激に進むことが想定され、できる限り留保財源を確保しておく必要があるがどういう見通しか。
 新型インフルエンザのように、突発的に保険給付が増大する可能性は高く、留保財源の維持が求められる。
 国保運営協議会の意見聴取をおこなわないのはなぜか。
 今回の改正案では、税額がマイナスとなる部分がでるのではないか。
<関答弁>
  H18年度から単年度収支で黒字、財源留保額も拡大してきた。
 一般会計から法定外の繰り入れをする市町村国保が7割に及んでいるなかで、それをしないで黒字を続けている本市国保は手堅い運営。
 国の動向は、毎年のように変転し、中長期的見通しを立てることは困難だが、だからと言って、当面必要性の明確でない財源留保額を毎年確保していくということにも、明確な基準はない。
 基金の適正な規模は、その時々の情勢の中で判断するほか無い。
 現在の財源留保額から3億65百万円取り崩しても、国保財政が危うくなるという状況には無い。
 不測の事態が生じた場合には、法定外の繰り入れも検討する必要がある。
 インフルエンザの影響は、現在のところ読み取れない。
 国保運営協議会は、市長の諮問機関であり、議員が議会で質問・発議する内容についてかけなければならないという性格の機関ではない。
 一、H17年度から21年度までの単年度収支および財源留保額の推移は。
 二、一年の期限をつけた理由。
  三、減額する理由。
   従来から保険税の減免措置はおこなわれており、先の4月議会では非自発的失業者に対して軽減措置が講じられることになった」など、支援策はまだ十分とは言えないが有る程度できているのでは。
<関答弁>
 一、財源留保額は、17年度約14億5千万円、21年度見込み17億3千万円と2億8千万円の増加。
 22年度末見込みは12億8千万円。
 二、国の政策動向を見ると中長期的な見通しを立てるのは困難。
   現在の財源留保額から見て額3億65百万円を取り崩すということは当面の国保財政を危うくするという状況には無いから。
 三、軽減措置は非常に不十分。
   議会は、加入者の実態をしっかりと見据えて、最大限の力を尽くしていくことが責務。
  ※他に、軽減額の計算についての質問がありましたが、その場では趣旨がわからなかったため答弁しませんでした。
  なお、そのことについて「税の計算の仕方をご存じなかった(又は間違えて覚えていた)ようです」「アララ・・」などと書いてしまいましたが、そのようなことはありませんでしたので、部分は削除し、失礼な表現の部分も含めてお詫びします。

<渡辺>
 全世帯同額に減額すると言うことについての答弁は。
<関>
  不均一課税になっているから(旧市町村毎に税額が違う)、その制度の中で分かりやすい措置として、また全体が減額になる措置として。

 新政クラブの質問が、敵意丸出しだったのは「やっぱりね」と思いましたが、市民クラブも国保加入者の深刻な状況をご存じ無いようで、「アリャリャ」という感じでした。

 市民の声で、こーゆー議員の目を覚ましてやって下さーい。

← ランキング参加のためご協力(クリック)をお願いします。
   


鳩山辞任、マグマグドサシライネヨ

2010年06月03日 | 政治全般

 鳩山首相の辞任に対して、首相個人の問題にしようとするマスコミ報道が一日中流されているようです。

 確かに鳩山氏は、普天間基地「国外移設、少なくとも県外移設」という自分の発言を「あれは党の公約では無かった」と言うような、アキレタ言動を繰り返しました。
 閣僚のそれぞれ勝手な発言を正すこともできませんでした。
 まず、政治家個人として資質が疑われたことは間違いありません。

 しかし、今国民が批判の目を向けているのは、鳩山氏や小沢氏の「金」の問題で説明責任を果たそうとしないこと、後期高齢者医療制度「即時廃止」の公約が「4年後」に後退したこと、労働者派遣法「抜本改正」の公約が16%の派遣労働者にしか影響が及ばない「ささやかな修正」にすりかわっちゃったこと、そして普天間基地問題・・。
 と、財界とアメリカになんにも言えない民主党自身の立場・政策そのものです。

 国民は昨年の総選挙で、「これまでの政治は、もう変えて欲しい」という断固とした意思表示をおこないました。
 その意思に答えて「政治を本当に変える」ことが、民主党ではできないということがわずか8ヶ月ばかりで明らかになった故の辞任です。
 
 ソゴラヘン、マグマグドサシライネヨ(ゴマカサレないように。有耶無耶にされないように)、事態の本質をしっかり見抜いていきたいものです。

 今頃何ですけど、5月16日のアラビアンナイトのような月と金星。
 ちょっと苦労して撮りました。


行財政改革推進委員会始まる

2010年06月01日 | 市政全般
 1日(水)に開催された、鶴岡市行財政改革(以下、「行革」)推進委員会を傍聴しました。
 今回のおもな議題は、
 1)委員会の運営、2)行財政改革の推進、3)組織・職員等の状況、4)財政状況、などで、それぞれ当局からの提案・説明について、委員から質疑や意見が出されました。

公開の原則
 「委員会の運営」では、「会議は公開とする」「会議に付する資料は、傍聴者に配布する」「会議の日の一週間前までに通知し・・資料を送付する。また、こられについては、会議に先立って、鶴岡市のホームページにおいても公表する」「会議終了後(内容を)ホームページにおいて公表する」などと提案され、異議無く了承されました。
 鶴岡市としては初めて、傍聴者、市民への公開を原則とした会議となります。

目的は、
 「行革の趣旨」として、「合併特例期間終了後を見据えた行革に真剣に取り組む必要がある。このため、行革推進委員会を設置し、民間有識者や市民による将来の行財政システムについて活発な議論をいただき、その提言・意見を受けて行革大綱及びその実施計画を策定し、本市の行革を推進していく」としています。

合併の負の遺産
「合併特例」とは、
①普通交付税額について、合併後10年間は、合併がなかったものと仮定して毎年算定した普通交付税の額を保障、その後5年間は激変緩和措置(漸減)。
②合併後10年間は市町村建設計画に基づく事業に合併特例債を充てることができる(事業費の95%まで。元利償還金の70%を普通交付税として国が措置)。
などの合併自治体への国の「優遇」措置がH27年度で終わること、特に①によって普通交付税が31.9億円減少する(H28年度から33年度までの間に漸減)ことから、「約30億円歳入が減った中での財政運営を今から考えていかないと成り立たない」(市長挨拶)という事情によるものです。

 その本質は、国の自治体リストラである市町村合併を強行したことによる財政の困難について、合併時に「10年後からこれだけ大変になる」と知らせず、合併後になってその対処を市民に考えてもらおうというものです。
 普通交付税の減少は現時点では避け難いものと予測されますのでその対処は必要ですが、負担増と必要なサービス削減によらない方策が求められます。

市民の声の反映を
 「推進方法」として、「平成23~27年度の5カ年を対象期間とする」「具体的に行う改革・見直し内容とその実施時期についてまとめる」「進捗状況を行革委員会に報告し、意見・助言を受けて実施計画の見直しを図っていく」などとするとともに、「策定にあたり、パブリックコメントの実施など、広く市民の意見を反映させる方法を導入する」としています。
 パブリックコメントも一つの手段ではありますが、なかなか活発なものにならないというのが全国の実情です。市民に説明し意見を聞く場を数多く持つなど、市民の意見を十二分に反映させる方法を明確にすることが求められます。

委員会は「参考」として
 なお、委員からも意見が出されていましたが、行革委員は議員のように市民から選出された「代表」ではありませんので、委員の意見はあくまで参考として扱われるべきものです。
 国の「事業仕分け」のようにそれを錦の御旗にして当局の都合の良い施策が強行されるようなことがあってはなりません。
 もっとも、推進委員会が当局の都合のよい意見が盛り上がる場になるのかどうかはわかりません。
 第一回会議を見る限り、当局の「期待」を裏切る面白い会議になるかも知れないという期待を感じました。

求められる十分な審議
 「組織・職員等の状況」「財政状況」などについての当局の説明は、かなり端折ったものでしたがそれでも資料も含めて相当の量となり、委員からは戸惑いの声も出されました。
 また、そもそもの市のビジョンである総合計画についての理解の必要性も指摘されました。
 何人かの委員から、「ともかく何らかの結論を出すべき」とうような意見も出されましたが、市の現状、さまざまな事業の意味と内容、「見直し」をおこなった場合の市民への影響などなど、いくら時間がかかっても、委員が審議内容を十分に理解できるような委員会運営が不可欠です。
 大変困難なこととは思われますがそうしたことを前提として、委員会が「削減だけでなく基盤の強化」「子どもたちが(学卒後)どっか出ても帰ってこれるような鶴岡をつくるため」に有意義なものになることが期待されています。

次回は、7月5日(月)と決まりました。
今後目が離せません。

← ランキング参加のためご協力(クリック)をお願いします。