関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

クマ対策

2023年10月15日 | 原発・自然エネルギー・環境

2023年9月定例会の厚生環境常任委員会での3項目の質問の内、クマ被害対策についての概要です。
クマ出没件数が過去20年間で2番目に多くなり、これまで無かった市街地でも確認される等のことから、秋の農作業や行楽シーズンでの人身被害対策について取り上げました。
めざすべきは、クマと人間の共存ですが、その上でも人身被害は防がなくてはならないと考えます。

クマの出没相次ぐ山形 さらに増加か? エサの「ブナの実」が"大凶作”予想で…(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース
山形:クマ目撃9月末で529件 過去2番目 ブナ不作人里出没恐れ:地域ニュース : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
令和5年度クマ出没情報 鶴岡市 (tsuruoka.lg.jp)

1)クマよけスプレー
 例年に比べて大変目撃件数が多く、市街地にも出没するなど、秋のトラブルが懸念されている。
 本県第四期ツキノワグマ管理計画に示されている総合的で系統的な取り組みが必要だが、今日は人身被害防止について聞く。
 kuma_saisyuu_gaiyou.pdf (pref.yamagata.jp)
 計画にも「人身被害等の新しい傾向」とあるが、それが今年更に顕著。
 鶴岡の中山間地で「こんなにクマが(集落に)降りてきたのは60年間見たことない」「家のすぐ裏を歩き回っている」という声が聞かれる。春には市街地にも現われた。
 また、全国的に「人を恐れないクマ」の増加による、従来の対策の効果の低下が言われ始めている。
 そういう中で、具体的対策策の一つとして、クマよけスプレーの普及がある。
 県が作成しているチラシにも(対策の1つとして)紹介されてるが、日本ツキノワグマ研究所理事長の米田一彦氏は、「(人身被害対策に)確実な方法はない。ただ、近年になって熊スプレーが出てきて、助かる確率が高くなっている」とし、秋田県は資料で使用方法も説明している。
 しかし、現状では普及していない。入手方法、使用方法など周知し、普及を図るべき。
みどり自然課長  クマよけスプレーはクマと遭遇した時の最後の手段。そうした状況に陥らないようにするために、まずは対策についての県民への普及啓発が必要。スプレーだけではなく総合的な普及啓発のため、年2回、春と秋にチラシを作成、市町村役場、関係各所に配布している。
 出没状況についてもHPに随時掲載して注意喚起している。
 また、報道機関の協力でパブリシティーも積極的におこなっている。
 しかし、ご紹介いただいたように、チラシにもスプレーも有効だということを記載してPRしている。
1つの手法として今後周知を図ってまいりたい。
関 いざ遭遇したとなると冷静に対処できない。最後の手段を持っているということで、落ち着いて対処することができるとされている。

2)猟友会支援
 二つ目に駆除について、猟友会中心におこなっているがその支援はどうなっているか。
課長 有害捕獲の場合は、農水省交付金で、一頭あたり8千円支給と言う方法と、作業に従事した人に日当を支給する方法といずれかを選ぶ事ができる。
 市町村の判断だが、鶴岡市は追い払いの作業に従事した時の日当8500円。
 また、これと別に捕獲した個体を埋設に重機を使用した場合にも支給を受ける事ができる。
関 イノシシでもサルでも支援が出ているが、クマと言うのが特別、対処がやっかいだということを重視しなければならない。
 ワナ設置には最低三人。その後、毎日危険を伴う見回り、放獣も危険。処分した場合も、解体して、埋設するか肉を運びだすか、これも非常に手間のかかる仕事で、「率直にいってやりたくない仕事」になっている。
 イノシシも一頭七千円位であり、クマの手間に見合った保障をする必要がある。
 有害鳥獣対策は住民始め関係者が協力してやるということになっているが、猟友会の方々は、地域のために危険を冒して、手間をかけてやっている。それに見合った補償をするという考え方でやっていく必要があるのではないか。
課長 ご指摘の通り、クマの捕獲に関わる作業は、大変な労力を要し、関係者の皆さん大変なご苦労をされていると認識する。所管する農林水産省に対して伝えたい。
関 是非国にも提言してもらいたい。同時に、本県は自然が財産であり、クマも管理計画に書いてあるように、自然の恵み、山村生活の重要な資源、本県の財産。そのうえで、駆除に当たっていただく方々の役割に鑑みて、県としても独自の、手厚い対処を考えて貰いたい。重ねて提言する。

3)体制強化
 人と獣の関係変化、人の暮らし大きな変化というか縮小、こういう中で対策に当たる体制も縮小していくことはさけられない。クマのみならず、他の動物でも、最新の知見が蓄積され、全国的に色々な創意工夫がおこなわれている。秋田県はクマ対策支援センターを県自然保護課内に設置し専門職員を置いたが、全国の市町村で、駆除に当たる方、緩衝地帯の活動組織などに当たる方を職員として配置するなど進んでいる。
 もともと緩衝地帯の維持管理は農業・集落活性化事業。市町村との密な関係も必要。
 体制について考えを聞きたい。
環境エネルギー部長 専門的知見を有する人材育成は大変重要な課題。県クマ管理計画でも位置づけ、研修や、技術講習会等の開催をおこなうこととしている。計画に基づいて、指導者養成研修会を開催、スキルアップを図っている。今後は、先進的な事例や、学識経験者の意見なども参考にして、対策の体制整備について研究して参りたい。


映画「1/10fukushimaを聞いてみた」上映会

2019年10月16日 | 原発・自然エネルギー・環境
先日、映画fukushimaを聞いてみた2018」を観ました。
今も福島に住んでいる方々、避難生活を送っている方々等々、様々な被災者の方々の苦労、怒り、悲しみ、希望等々、心境が静かに、しかし生々しく映し出されていました。
 福島原発事故について、日頃は憤りをもって想起する事が多いのですが、哀しさ切なさが胸に広がりました。勿論、憤りは更に激しくなりました。

 現地で検診等に携わるKという医者が、「現在の基準が安全だということは、学者が百人いれば99人が認める、学問的には決着がついている」などと語っているのには飛び上がりました。
「あなたのお友達百人」じゃないかって話です。
 国連が「(元の基準)1ミリシーベルトの緩和は許されない」と勧告し、チェルノブイリでは1ミリシーベルト以上の地域に居住している人には様々な保障があり、5ミリシーベルト以上は移住義務務が課せられている中で、20ミリシーベルトに緩和している日本政府の片棒担ぎです。

映画ではその発言に対する批判の表現が弱かったのは残念でしたが、その事は上映終了後に古波津監督と直接話すことができました。
色々試行錯誤しておられる様子で、2019年版に期待したいと思います。

原発再稼働・輸出推進勢力、及び被災地・被災者支援打ち切り勢力とのたたかいとして。


参考:基準緩和に抗議して内閣官房参与を辞めた小佐古東大教授の良心に基づく告発
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/4852

上映の様子(一枚だけ失礼)https://fukushima-ask.info/Project%20intention



 

 常に上映会に出席して参加者と話し合うという小波津監督。


火力発電の石炭灰利用を危惧

2016年03月01日 | 原発・自然エネルギー・環境

2月中旬、「バイオサイエンスパークの造成に火力発電所の石炭灰が使われている」という情報が寄せられ、議会直前でしたが緊急に調査べました。

すると、石炭灰には、ヒ素、カドミウム、鉛、水銀など有害物質が含まれており、処分場で管理されていますが、事業者(発電所)が自分で検査して「有害物質は法定基準以下」と判断すれば、セメントなどに混ぜたり、土地の造成に使ったりすることにはほとんど規制が無いということが判りました。

 県循環型社会推進課、県庄内総合支庁環境課、市政策企画課に対応を要請したところ、「調査・指導の権限が無い」ということでしたが、開発業者への照会がおこなわれました。
 地元自治会も情報を得て業者に説明を求めたところ、「道路路盤に使用したが、宅地等の造成には使わないことにした」とのこと。賢明な判断です。

しかし、既に使用された石炭灰の影響調査は将来に渡って必要でしょう。
同時に、「汚染が発生しないと、行政は関わらない」という土壌汚染防止法等の定めに問題があるようですが、秋田県などいくつかの自治体が独自の対策をおこなっているようです。
色々調査・研究し、県として必要な規制をおこなうことを提起していきます。



木質バイオマス発電について質問しました

2013年12月11日 | 原発・自然エネルギー・環境

5日(木)の一般質問の内、木質バイオマスの利活用について要旨をご報告します。

 木市の「地域エネルギービジョン」(以下「ビジョン」は本市がめざす将来の姿を、「スモール・スマート・サスティナブルエネルギーネットワークシティと謳った。「恵まれた自然環境を生かし、地域の資源を結集して、環境と調和し、地域に豊かさをもたらす、エネルギーの導入と利用が図られるまち」ということ。基本方針として、「地域の産業振興や雇用の創出等、地域の活性化につながる」こと、「小規模なエネルギー生産のネットワーク化」「自産自消・地産地消の仕組みづくり」などを掲げた。
 そうした中で今木質バイオマスを使った発電事業が進められている。まず事業の概要はどのようなものか。
 次に、この事業では、森林組合、製材所などを通して、木市の貴重資源である木を発電の燃料として売ることで間伐を進め、木材を効率的に活かすことができる仕組みをつくっていくという。
 一方、発電事業の中心は県外資本と聞く。これまで木市森林組合等と連携して、森林整備、木材関連産業の振興に貢献してくれた会社である、という関係者のお話しに期待したいところだが、「ビジョン」にもある通り、地域の産業振興と雇用創出等がどのようになるのかは極めて重要な問題。
 そこで、事業の採算性、必要な燃料供給量、それらによって地域にもたらされる利益などの見通しについて聞く。
 三つ目、木質バイオマスの効率的な活用という側面から見てどうか。
 木質バイオマスは、発電のみでは効率としては2割程度、エネルギーの8割をロスする非効率なものだが、熱利用と組み合わせた場合は、40~90%とされる。本市や、山形県のこの分野でのアドバイザーとして理論的な指導をおこなっている、東北芸工大の三浦秀一先生も指摘されている。
 そこで、今般の発電事業のその点での評価、それから熱利用について伺う。
農林水産部長 本事業は、間伐材等を燃料とする出力2500キロワットアワーの発電施設と発電に使用する燃料用チップ生産施設を整備するもので、事業費14億2干4百万円、年間4億8千万円を売電する計画の事業。発電事業については、株式会社鶴岡バイオマスが事業主体、燃料用チップ生産事業については、新潟北部木材加工協同組合。いずれの事業主体にも出羽庄内森林組合、温海町森林組合、北庄内森林組合が参画。
 市としても、間伐材の有効利用、森林整備の促進につながるものととらえ、県が行う施設整備への補助、無利子の融資に加え、事業費の10%を補助することとし、積極的に支援する。
 次に、事業の採算性、燃料の供給と地域にもたらされる利益について。
 電力の売電は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用し、20年間安定した収入を見込むことができ、燃料の買入れ費用とバランスを取った経営が可能。
 燃料の供給は、2500キロワット級の本発電事業では、年間5万トンの内、間伐材で3万5千トン、製材端材で1万5千トンを供給する計画。
 木材の安定供給を目的とした「鶴岡バイオマス協議会」が設立された。
 間伐材は、主に出羽庄内森林組合、温海町森林組合、北庄内森林組合等の庄内地区の林業事業体が供給し、不足分については山形県森林組合連合会が供給。製材端材は、温海町森林組合、新潟北部木材加工協同組合が供給し、不足分については山形県木材産業協同組合と地元製材業者等から供給。
 次に、ご紹介あったように、これまで林地残材とされてきた根や先端部を含むC、D材が安定した価格で取引され、林業収入の増加、間伐の推進、間伐材の利用につながるとともに、林業従事者、木材の運搬に関わる事業者の増加が見込まれる。また、製材業においては、近隣に製材端材の出荷先ができる。
 3点目、ご指摘のとおり、発電による本質バイオマスの利用は、エネルギーの大半を熱として放出してしまうため、利用効率が2~3割と悪く、エネルギーを効率よく利用するためには熱利用との併用することが最善とされる。
 本事業では、熱利用施設整備の計画は現在無いが、ボイラーの冷却時に高温の水蒸気と70C程度のお湯が発生することから、この熱の利用を図るため事業体としても熱エネルギーの抽出及び供給方法の検討を進めている。また、市としても熱による利用のほか、熱交換による冷房利用など、様々な視点から活用方法について近隣の事業所や農業者など関係者と一緒に検討していきたいと。
 私も今般の事業を林業の振興、木材を活用した事業の振興に資するものとして期待しているが、「ビジョン」で想定していたものとは、違う形の利用で、木材の使用量も莫大な量だということで、今後をやや心配している。
 例えば、全国に知られた最上町の地域熱供給事業、一定の地域の中で病院や老人保健施設や、健康福祉センター、特養、給食センターに冷暖房熱を供給する事業だが、今度、町営住宅も建設し、チップボイラーで供給するということで、これもまた全国の大きな話題。
 この事業が使っている木質チップの量が昨年度で2700t、含水率50%として計算すると、今回鶴岡で考えられている事業が生木の丸太のまま引き取って頂くということで70~80%として比較すると、年間5万トンという量は9倍から13倍ぐらい。 最上町でやっているような地域熱供給事業を9カ所も13カ所位できるだけの量を発電で一気に使うということ。
 先程「これから色々検討し、努力したい」ということなので、是非今般の事業についても頑張ってもらいたい。熱供給は、小規模分散で、需要のあるところでやらないと難しいので、中々大変なことだと思うが。
 同時に、また別の形で、地域熱供給というようなことを検討していくということ、これも大いに頑張っていただきたい。改めてその点はどうか。
農林水産部長 先程の熱効率からいうと2割から3割しか使わないということで、農業に使うことができれば一番いいことなので、関係団体と一緒になって努力していきたい。

質問と答弁はあらまし以上のようなものです。
 発電会社とチップ製造協同組合の両者に、地元の森林組合等が参画するということでしたが、株の大半は、大手製材会社(トーセン)が保有するということでしたので、鶴岡にとって大事な点は、雇用と、チップ製造組合への木材の売り渡し価格ということになります。
 現在想定されている価格(事前に聞きましたが、議会で明らかにすることは差し控えました)は、国内他地域での例から見ると、低いものではないように思われました。
 ただ、その決定決定権限がどこにあるのかは、よく分かりませんでした。
 地元関係者の中には、「間伐の費用が出ればそれでいい」と話される方もいましたが、ここは一つ「欲張り」にやってもらいたいと思いました。
 熱利用については重視されていなかったようで、年間5万トンの木材の約8割が浪費となってしまうことは何とも残念なことですが、「山の整備が進められる」「これだけ大規模の需要は当面他に想定できない」という、関係者の切望を考えると、この事業自体に反対することまではできないと思いました。
 引き続き、予定される立地場所での熱利用の可能性について、研究していきたいと思います。

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庄内に風車を!~エネシフ山形勉強会に参加~

2012年03月12日 | 原発・自然エネルギー・環境

3月10日(土)、東北公益文科大学でおこなわれたエネシフ山形の勉強会、「市民風車の可能性 ~北海道に学ぶ~」に参加しました。

まずタイトルの通り、北海道を中心にした市民参加の風車建設について状況の一端を知ることができました。
具体的な進め方(進み方)がわかり、庄内でこれから進めていくことが非常に現実的に感じられ、これまでの様々な学習会などとはまた違ったインパクトがありました。

それから、風車の「デメリット」を重視する方から発言があり、これまで頓挫した計画があったことを改めて思い起こしました。
それをどう考えるべきなのか、そこは限られた時間でのお話にとどまり、まず自分で勉強しなければと感じました。
しかし、主催者の方々が「議論していくことが大事。話し合いで解決できる」ことに確信を持っている様子で、「反対」意見もしっかり受け止めていることに感心しました。

エネシフの学習会は今回で2回目ですが、今回の参加者は前回の3倍ぐらい(?)。
10年前は考えられなかったような新しい雰囲気、そこに反映している主催者の方々の人柄が大変魅力的です。



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鶴岡で史上最大の「脱原発・自然エネルギー」講演会

2011年10月01日 | 原発・自然エネルギー・環境

9月29日、「脱原発・再生可能エネルギー講演会」に参加しました。

 これは、地域の医療、介護、業者、労働組合、農民、女性、学者などなど、広範な団体が実行委員会を組んで実施したもので、会場の文化会館の前半分とちょっとの席が埋まり、600名ほどの参加と見受けられました。
鶴岡では昔、「原発誘致」のうわさが立ったと新聞に載ったことがあったそうですが、その頃のことを含めても、原発の問題でこのような規模の学習会がおこなわれたことは、鶴岡で無かったものと思われます。「市政史上最大」の集会です。
しかし、鶴岡市の「後援」は無し。

市の発想は、原発安全神話が崩壊しても中々前に進みません。

さて、講師は日本環境学会会長の和田武さん



 「日本がこれから自然エネルギー活用に進むなら、その時に発生する問題は、20年先んじているドイツに学べば全部わかる。」と考えて、ドイツを始めとするヨーロッパの自然エネルギー事情を20年余りに渡って研究してきたそうです。
 そこで得られた膨大なデータに基づく理論は、圧倒的な説得力がありました。
 お話の中で特に、「おっ」「へえ~」「はは~」と思った件(くだり)を例によって箇条書き(にもなってないか)でご紹介します。

 「原発は世界では減っている」
 「チェルノブイリ 600kmまで高濃度汚染となったが、福島では8割が海に流出した。」
 「『再生可能エネルギーは日本に無い』はまったくのウソ」
 「自然エネルギーは、地域の資源。原発・化石エネルギーから自然エネルギーへの転換は、エネルギー輸出国・エネルギー大資本から地方・住民への経済の大転換となる」
 「ドイツでは、『400人の村で太陽光発電装置の会社に70人の雇用』『バイエルン州で400万家庭に20万台のPストーブ』」
 「滋賀県いしべ市民協同発電所・てんとうむし」が17人で、『金を出せば損します』と言って20万円の出資を募って始めた。その年の内に県内に他グループ、今や全国百例以上に広がった。」「東大阪市の市民共同・ポッポおひさま発電所、掛川市、野洲市、あおもり市民風力発電所・市民風車わんず」
「日本の太陽光発電普及の8割は住宅用。これまでのところ『元が採れない』中で、『温暖化防止に貢献したい』という国民の大きな意思の現れ」。

などなど、本当はすべてのお言葉・データをご紹介したいところですが、著作権上も許されませんし、私にもそこまでのキャパはありませんのでご容赦を。
 しかし、ワンフレーズで済ませてしまっては、いつぞやの総理大臣と同じになってしまいますので、その内容に興味のある方に和田先生の著作を紹介します。これとても先生の巨大な研究のごく一部でしょうが、誰にでもよくわかるありがたい本です。
 

 自然エネルギーは、鶴岡にもまさに「宝の山」があります。
 ウソで固められた原発から撤退し、国民の安全と地方の宝に重点を移す政治を全力で追求していきます。

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一般質問3の3「生ごみ資源化」

2009年06月13日 | 原発・自然エネルギー・環境
 11日の一般質問の三つ目のテーマ、「生ごみ資源化」について。

 H20年3月議会でも質問したが、 一般廃棄物処理基本計画(H18年から10カ年計画)に基づいて、一人当りの生活系ゴミの100gの減量、事業系ゴミの10%減量をめざす取り組みが進められている中で、生ゴミはゴミ総量の約30%と推計され、可燃ゴミ処理費用の中でも大きな位置を占める。これを資源化することは、「環境にやさしい資源循環型社会をめざす」ための重要な課題でもある。
 当局も「生ゴミ減量化や資源化対策は、収集コストの削減や環境負荷の低減などの面から重要な課題」「堆肥化や飼料化、メタンガス生成に代表されるバイオマス化など調査研究を進めている段階で、具体的な事業や、数値目標及び期日の設定はこれからの課題」と答弁している。
 資源化の全体計画が求められるが、可能なところからの取り組みとして、個人や施設単位での肥料化がある。現在、処理機購入に補助制度がある。
 生ごみの肥料化には様々な方法がある。「段ボール」を使った方法など、より環境に優しく安価なものもありる。私もこれを実践したところ、毎日1kg程度発生していた生ゴミを燃えるゴミに出さず、すべて肥料化できることを確認した。昨年からはこの肥料を緑のカーテンに使用している。
 それらも含めて手法を色々研究し、宣伝・組織すること、処理機購入助成を拡充することなど、生ゴミ肥料化の一層の普及を図ってはどうか。
 また、普及の手がかりとしても、学校など公共施設での推進を図ってはどうか。
環境部長 市の一般廃棄物処理基本計画の具体的な取り組みとしては、昨年9月から取り組んでいるレジ袋の無料配布取りやめがある。この運動は、当初目標であったマイバッグ持参率80%を大きく上回って、93%前後で推移している。商品の過剰包装を抑止する動機付けにもなるのではないかと考えている。
 また、資源循環型のライフスタイルへの転換を進めるために、環境に優しい消費者運動として、グリーンコンシューマー運動を推進することを目的として、昨年度より消費者団体との間で座談会を開催し検討を進めている。
 更に、集団資源回収や拠点回収もゴミの減量化に大きな成果を上げており、リサイクルは一年間で4914tに及んでいる。
 生ごみの減量のための排出減対策、市民が直接取り組める方策としては、水切りの啓発をおこないながら、昭和50年度より生ごみ処理機の購入補助を交付。平成20年度では電気式が43機、コンポスト容器が26機の計計69機。これまでの総機器8859機となっており、ゴミの減量化対策として一定の成果を上げている。
 これからも、自家製のコンポストの生産及び利活用を進めるために、電動生ごみ処理機以外でも、先ほど議員からご紹介のあったように、各種タイプがあるので、地面の埋め込み、発酵菌、みみず、段ボール等の容器を再利用したものなど、より簡易で安価な堆肥化手法を調査研究をおこないたい
 個人が作った堆肥の余剰分を有効に活用する堆肥利用者との連携の確保など、交付の状況なども踏まえながら課題について検討したい。
 先ほど議員からご紹介のあった、グリーンカーテンでの使用も一つの方策ではないかと考えるので、情報を発信したい。
 また、生ごみ資源に限らず循環型社会の構築に向けた情報を共有して、実践していくことが重要であり、地域での取り組みやグループでの取り組みなども考えていきたい。
 エコ通信や市のHPなどを利用しながら積極的に発信したい。
 公共施設等での処理も含めて、生ごみ資源化対策事業は、本市における循環型社会づくりの柱として位置づけており、国内におけるバイオマス事業の先進的事例について調査を進めている
 推進するために、廃棄物の分別・排出の方法、収集の方法、コストの資産とか、資源化の長期的に安定したニーズや利用環境の実態把握、事業実施によるイニシャルコスト、ランニングコストの試算、費用対効果の分析、事業運営形態や流出携帯の調査分析、ゴミ減量施策の推進と資源化、生産物のバランスなど多くの課題を抱えているが、先進地調査の結果などを参考にしながら、市の関係部課、あるいは研究機関、農業機関、並びに団体などとの間で、民間活力の導入や地域特性を活かした手法など、事業の推進について更に調査検討を進めたい。
 また、厨芥残渣や食品残渣を多く排出する事業者や施設では、排出抑制やリサイクルについて、一定以上の排出者には食品リサイクル法の定めるところにより、またそれに満たない事業者についても同法を準用して発生抑制やリサイクルについてより積極的に取り組むように指導をおこないたい。

交通安全対策に取り組んでいます

2008年11月04日 | 原発・自然エネルギー・環境

 先月から、第一学区の三カ所の交差点等について、多くの方から「危ない」というご意見を頂いたことから、調査をおこない、安全対策に取り組んでいます。

 これらの箇所は、以前小学校のPTAで「安全マップ」の作成に関わった際に危険箇所の一つと知り、「学校やPTA、町内会などから関係機関に対策を求めて欲しい」と要望したことがありますが、今回は議員として直接何とかしたいと思いました。

 問題の場所は、①城南町:レンタルビデオショップ前、②城南・のぞみ町:キネブチ写真館前です。

 10月に、鶴岡警察署交通課に行って見解を質したところ、以下のような認識が示されました。

 ①信号設置の必要性は高いと思う。仮に、設置する場合は、『南進右折禁止』が必要なので、近隣住民にそのことは説明している。
 
 ②南北方向の一時停止違反が事故の主な原因。H19年春に標識を強化したところ、事故は減少した。『(以前一時停止で無かったものが)一時停止になった』ということが周知されれば事故は無くなっていくのではないか。交通量も少なく、信号設置の優先順位は低い。
 

 ③平日の交通量は少ない。信号を設置する場合は、大がかりなものになる。
 (全体を通して)
 信号設置は近年、鶴岡市内で年間1つ有るか無いかなので、(必要性はあっても)なかなか大変な課題。
 

 担当の方は、状況をよく把握して、対策を検討している様子が伺えました。(「真面目に、一生懸命取り組んでいるお巡りさん」という感じがしました。)

 しかし、信号設置は大変難しい課題になっています。
 過去3年間の信号設置の推移を見ますと、
        H17 H18 H19 H20
   県内  24   16   13  15
   鶴岡   2    1    0   2
 ということで、広い鶴岡市内で、毎年たくさんの要望が出されるにも関わらず、信号が設置される箇所は、年間1,2カ所、或いはゼロということになっています。
 斉藤知事が県民生活に関連する予算を削減する施策の一環として、信号設置の予算にも大ナタを振るった結果です。

 日本共産党市議団は、交通安全対策について重視し、問題の交差点についても、毎年の市への予算要望で取り上げてきました。
 10月21日には笹山一夫県会議員と私で鶴岡警察署に行き対策を要望、担当課から、「改めて状況を検討し、必要なところには対策を講じたい」という回答を得てきました。
 また、②の交差点で車の衝突で倒れて撤去された街灯についても、市役所担当課に早期の再設置も求めました。

 対策を実現するためにも、市民が声を挙げて、切実な市民要求であることを警察・市などに認識させることが必要と考えます。
 今私は、学区の各種機関の役員の皆さんに、そのことを訴えて回っているところです。


森に生きる人のお話を聞く

2008年09月01日 | 原発・自然エネルギー・環境

 今議会では、一般質問で林業と関連産業の振興、そのことを通した地域経済の振興について取り上げます。

 妻の実家が旧朝日村の大網という山合いの集落であった関係から、そういう地域の方々の暮らしと交わり始めて20年余り経ちました。 
 
 昔に比べれば暖かくなったとはいうものの、冬は2階の窓まで雪が積もり、高齢者などの外出は大変困難になります。
 旧鶴岡で「今日は結構雨が降ったな」という日には、山間部では崖崩れなどの被害が発生しています。

 医療機関も遠く、郵便局の業務縮小も始まり、「暮らしにくさ」は加速しています。

 しかしそういう地域には、人間が本来あるべき自然の中での暮らし、「そんなの関係ねえ」人のいない、心通う人間同士の交わりがあります。
 子どもたちも、素直で優しく、澄んだ瞳をしています。

 農業をつぶし、社会保障を縮小、地方交付税を削減してきた自民党の政治が、こういう暮らしを壊してきたことに憤りを禁じ得ません。

 中山間地の暮らしを支えてきた林業もこういう政治の下で破滅寸前まで痛めつけられています。
 根本的解決には国政の転換がどうしても必要です。

 しかし、国の政治が今すぐ変わらないもとで、住民の暮らしを少しでも希望の持てるもののするための施策を研究し、提案していくのが市議会議員の仕事です。

 厳しい厳しい現実の上に立って、未来を展望しながら、今、可能な施策を考える。
 林業振興についてもそういう立場で、質問を練っています。

 9月1日(月)の一般質問まで、今まで暖めてきたものを仕上げるために、林業家や森林組合など、関係者の方々と会って、お話を聞いています。

 詳しいことは、質問の後で。





 

 


「サギ対策」に取り組んでます

2008年07月24日 | 原発・自然エネルギー・環境

 先日のブログに載せた「サギ対策」のことが、23日付の荘内日報に、「サギ300羽すみ着く 日枝神社境内 鳴き声やふんの被害も」と報道されていました。

 
 先週から今週にかけて、サギ対策の資料を探しながら、庄内支庁環境衛生部、市環境課とそれぞれ協議、神社の総代の代表の方を訪問、総代の集まりに参加、環境関係企業の方と面談、最後に神社と住民の会合にも出席して対策を検討してきました。

 
 結論として、
 1)営巣して卵を産んでからは、追い出しは困難。巣を落としたり木を伐採したりするのは、県の許可が必要だが難しい。さらに、社会的反響も懸念される。
(サギは、水辺環境を反映する鳥で、そういう意味では営巣地は貴重なものでもあります)

 2)来春、サギが営巣地を探して飛来して来た時点では、追い払うことができる可能性があるので、方策を準備する。

 3)当面、「臭い対策」を早急に実施する。

 4)今後の対策を考えるために、サギの生態について知る。山大農学部に協力をお願いする。

 5)神社から追い払えば、別の場所に営巣することになる。
 「営巣された場所の所有者の責任」ではなく、行政として必要な方策を実施すべき。

 以上のような対策を取る方向が確認されました。
  
日枝神社         鎮守の森遠景
 1)2)3)は行政側でも考えていたことですが、
 4)は、私が農学部の知人に相談して、「専門家の先生がいる」という情報をキャッチしたことから提案したもので、県・市が主催するか、それ以外の方法にするかわかりませんが、「是非やろう」ということになりました。

 5)については、市では「『一緒に考えましょう』というスタンス」ということで、「対策は神社でやって下さい」ということだけではなく、市として可能な取り組みも検討しています。当然ではありますが、評価できる対応です。
 しかし、県の方は、今のところ「猿・熊対策はやっているが、鳥は対象外。サギの生息状況等も把握していない」ということで、何か取り組もうという立場ではないようです。 (「持ち帰って検討します」ということですから、検討に期待したいと思います。)


 行政をどこまで動かすことができるかは、世論の広がりにかかっていると考えますので、今後引き続き住民の方々と相談し協力しながら、来春に向けて問題の解決を図っていきたいと思います。