関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

介護のあり方を知事に問いかける

2017年01月25日 | 医療・介護・福祉など社会保障


今日は吉村知事に来年度予算への要望を渡して懇談しました。

私は地域医療構想の病床削減の問題と、「医療から介護へ」「施設介護から在宅介護へ」「介護は『卒業』をめざす」という国の方針の問題点を指摘しました。

知事は、「社会保障財源をどうするかという課題はあるが、親の介護のために離職して山形に戻って来て、人生を介護に追われて終えられたような方のことなど知って心を痛めている。県民の実情に寄り添って考えていきたい」と表明、促されて発言した担当課長も「在宅も施設も整備が必要」と述べました。

私は重ねて、県が今研修会などに呼んでいる介護サービス「改善」の国のモデル事業について、「サービス卒業」が36%も出たなどと宣伝されたが、要介護度が改善したのは2.7%しかおらず、要介護認定率の低下なども合わせて、本人の状態は変わらないのにサービスだけ縮小させたに過ぎないことを説明、県民の実情に沿って考えるという知事の表明を歓迎し、その方向での努力に期待すると述べました。

要介護となっても住み続けられる地域を作っていくことは県民の願いであり、国が狙う社会保障費削減のためではなく、住民のための包括ケアを目指して進んでいくように、引き続き取り組んでいきます。

慰安婦像問題、問われているのは日本の政治

2017年01月10日 | 政治全般
 9日(月)韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦問題を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として、駐韓大使等が一時帰国しました。
 今日NHKが報道した世論調査によると、この措置を「評価する」が50%、「評価しない」が9%、「どちらとも言えない」が32%ということでした。
 日本の政治と国民が大事な事を問われているのではないかと、つらつら考えました。

 「不可逆的に解決」すると合意した内容を履行しない韓国がおかしいと見えるのでしょうが、多くの方が判断材料としているマスコミの報道が非常に貧弱、或いは事実を歪曲していることがこうした世論をつくっているのではないかと思います。

 日韓合意は日本の首相が、「改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験され心身にわたり癒やしがたい傷を負われた全ての方々に心からおわびと反省の気持ちを表明」し、外務大臣が「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」と表明し、日本政府が韓国の財団に10億円拠出するなどしたものです。
 ところがその後日本政府は、国連女性差別撤廃委員会に「軍や官憲による、いわゆる強制連行ではなかった」などとする報告書を提出、「性奴隷という表現は事実に反する」などと主張して、同委員会で各国から厳しい批判を受けています。
 そして、こういう主張と行動が、自民党や維新の党等の少なくない国会議員によって日常的におこなわれています。
 山形県議会でも自民党が慰安婦問題を否定する意見書を数の力で採択(H27年9月。私が反対討論)、日本がおこなった戦争を美化する質問も繰り返されています。
 このような主張をはびこらせたままで、「10億円払った」ことを強調して「合意を守れ」などと主張しても韓国国民の納得はもちろん、国際社会の理解は到底得られないでしょう。
(内田樹さんがルモンド紙の報道を紹介しておられました。http://blog.tatsuru.com/2017/01/08_1049.php)

 そもそも、国民の間に、慰安婦問題を事実とする認識、侵略戦争であったという認識がどの程度行き渡っているのでしょうか。
 毎日新聞が日韓合意に先立つ8月におこなった「戦後70周年」特別世論調査では、「日本が米国や中国などと行戦った戦争(第二次世界大戦)が間違った戦争だと思うか」という質問に、「間違った戦争だった」という回答が47%、「やむを得ない戦争だった」と「わからない」がそれぞれ24%だったと報じていました。
 さすがに「間違い」という認識が多数ではありますが過半数にも届いていません。
 政府による学校教育の歪曲などによって、戦後70年経過して今なおこういう到達にとどまっているのです。

 元々、韓国政府が合意しただけで、韓国国民が自らの思想に基づいておこなっている像の設置をやめさせることができるなどと考えることに無理があります。
 像の撤去は、日本国民の大勢が自国の歴史を正しく認識し、侵略された国の国民感情への理解に基づく謝罪の思想を醸成し、その上に立って、両国の友好が深まっていった時に初めて実現するものではないでしょうか。
 いや、そういう日本になった時には、像は「撤去」ではなく、韓国国民の自発的意志によって領事館前などからは移され、歴史的遺産の一つとしてしかるべき場所に展示されることになるのではないかと思います。

特定非営利活動法人 言論NPO・東アジア研究院が2016年7月におこなった、「第4回日韓共同世論調査 日韓世論比較結果」が重要な示唆を与えます。特に、「5-1.歴史問題に関する日韓両国民の認識」 http://www.genron-npo.net/world/archives/6313.html

新成人に寄り添う政治を~鶴岡市成人式~

2017年01月09日 | 市政全般

出入り口付近も整然としていました。


式は撮影禁止。開会前です。

昨日、鶴岡市鶴岡地区(合併前の鶴岡市)成人式に出席。新成人のマナーが良く、「大人しすぎないか?」と心配になるぐらい(冗談です)整然とした式でした
 きりっとしたスーツや羽織、美しい着物、恐らくこれまでの人生で最も晴れやかな衣装に身を包んだ新成人が、自覚を漂わせながら臨む式は、希望溢れる祝の式典です。

 しかし、彼らが生まれ育ったこの20年程の間に、世界も日本も大きく変わり、新成人が厳しい現実に取り巻かれているということを思わずにはいられません。
 長時間・低賃金な仕事、厳しいノルマに追われるような仕事が増え、20代では非正規で働いている人も過半に迫っています。
高卒後進学した人であれば、奨学金を背負いバイトに追われている人も大勢います。
 更に、戦後71年間、どの国とも戦火を交えることの無かった日本の歩みも大きな岐路に立たされていることも感じているハズです。

 マクロミルという会社が、毎年新成人におこなっているアンケートでは、「日本の未来は明るい」と感じる人は3年連続減少して33%。「やや暗い」「暗い」が67%。
 同時に、「政治」「選挙」「経済」「外交」に対する、関心度合いは、東日本大震災後、年々低下し続けている。
 新成人が希望を持てる社会を作っていかなければなりませんし、新成人自身がその重要な一翼を担う必要があるのだということを伝えなければなりません。

 社会の先輩として式を準備した主催者、臨席する来賓は、新成人の夢や目標を励まし、これからの社会に担い手として期待を述べ、エールを送る。
 これはもちろんです。心からの、熱いエールを送らなければなりません。

 同時に、政治に携わる者は、彼らの苦労や不安に心を寄せ、彼らを取り巻く現実への責任感を持って、社会の将来の希望を差し示し、その実現の決意を改めて固める。
 そのためにこの式に出席していると私は思っています。

 そして、式辞や祝辞には(上記の言葉を述べよということではもちろんありませんが)そういう共感と責任感が無いのかなあと、いつも物足りなく思いながら聞いています。

撤去を求めるのは、慰安婦像より・・

2017年01月07日 | 平和と民主主義・外交

「撤去を求める」って、オスプレイの方じゃないの?!

アジア諸国に心からのお詫びもせず、国会議員がしょっちゅう「慰安婦なんてウソ」と発言しておいて、
「金をやったんだからもう言うな」?!

国際社会に於いて不名誉な地位を占めています。

山形県議会も、恥ずかしい事をやりました。(H27年9月議会で「慰安婦問題に関する適切な対応を求める意見書」採択)

自民党田澤伸一議員が提案、私が反対討論、自民党奥山誠治議員賛成討論、自民党の賛成多数で採択。

2017年、新年のごあいさつ

2017年01月03日 | 県政全般
 明けましておめでとうございます。
 
 昨年5月から県議生活2年目、議会質問等を通して、小中学校の就学援助改善、発達障害者支援の充実、学童保育利用料軽減、高校での政治教育の改善、介護サービス確保等々、いくつかの県民要求を実現の方向に動かす事が出来ました。
 「行政の最も大切な役割は、県民の命と暮らしを守ること」と述べている吉村知事の基本姿勢は、貴重であり、政策面でも色々と共鳴する部分があります。
 賛成できない問題もいくつかありますが、批判すべきはしっかり批判しつつ、県民の利益になる面を更に伸ばす立場で、吉村県政3期目に入る県議での活動を進めていきます。
  
 世界と日本を見渡せば、平和と民主主義を巡って、深刻な危機が進行する一方、希望ある動きも見つけられました。
 一方では、戦争とテロ、ヨーロッパや日本等での極右の台頭、トランプ大統領誕生。
 もう一方では、サンダース氏の躍進、ヨーロッパでの緊縮政策に反対する勢力の前進、12月23日には国連総会で核兵器禁止条約について交渉を開始する決議が採択されました。
 そして日本での野党と市民の共闘の発展がありました。
 
 2017年は、日本国憲法施行から70年目の年です。
 この間の歴史を改めて振り返れば、世界は紆余曲折を経ながらも、平和と民主主義の流れが大きく前進、日本国憲法が掲げた理想の方向に進んできたことが確認されます。
 格差と貧困、戦争とテロの報道を日々目にするにつけ、立憲主義を否定する安倍政権を一刻も早く倒し、憲法の理想に立ち返る政治の回復・前進をという思いが大きく膨らみます。
 対立と分断から、協調と融和の社会への発展をめざして、様々な立場の方々と対話し、共同を拡げる年にしていくために頑張って参ります。

 今年も一年、どうぞ宜しくお願いします。

 なお、今年はブログを再開、議会質問などをHPと合わせてお知らせしていく予定です。