関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

教育は子どものために~教育基本法「改正」に反対です~

2006年05月29日 | 子育て・教育

政府は今、教育基本法を「改正」しようとしています。

教育基本法とは、「教育の憲法」と呼ばれ、学校・図書館・児童館などなど、教育のあり方の大本を定める大変重要な法律です。                        当然、国民の納得のいく話し合いがおこなわれなければなりませんがそうはなっていません。 与党は少数の担当者で、少数の官僚と、密室で検討を続け(「3年検討した」そうですが)ただけで、「もう結論が出た」と今国会に法案を提案してきたものです。

 私が特に問題と思うのは、「愛国心」の問題です。 「国を愛する態度」を持たせることを教育目標・学校の目標にするというのです。                     そうすると「到達度」が点検されることになります。福岡市や町田市では、通知票に「愛国心」の評価の欄があったそうです。(その後、保護者・教職員組合の運動で削除されました) 今でも卒業式で生徒が歌う君が代の「声量測定」をおこなう学校があるそうです。歌わない先生は処分されています。

  「国を愛する心」自体は、大事なことだと思います。 しかしそれは、仲間を、地域を愛する気持ちの延長線に自然に育っていくものであるハズです。 愛したくなるような国がつくられていく中で、初めて多くの国民の中に育っていくべきものではないかと思います。

 国が「国を愛せ」と強制する、それも「勝ち組・負け組」の格差社会、自衛隊海外派兵の軍事大国化の、今の国を愛せと。 大変危険なことだと思います。

 先日、視察で熊本に行き、「特攻平和ミュージアム」という施設を見学してきました。 特攻作戦で亡くなった方々の遺書・遺品・写真などが展示されていましたが、「国のために命を捨てた」ことを尊いことと賛美しているように思われ、違和感を禁じ得ませんでした。

   

  間違った戦争を「正しい戦争」と教え込まれ、「お国のために命を捨てる」ことが正しいことと教え込まれ、それに反対することができない社会の中での「強制された死」であるという事実(当初は「志願」であった特攻作戦は、ほどなく「命令」となりました)から目を背けてはならないと思いました。
 私は、小泉首相のように「感動の涙」は流しませんでした。悲惨さに胸が痛み、彼らの命を奪った者への怒りが湧きました。 
 今の教育基本法「改正」は、そういう社会につながるものだと思います。

  二つ目に、教育基本法は、「政府や政治家は、教育内容に口出しならない」と定めています(10条「教育は不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである」。不当な支配とは、国家権力による支配です) そして、教育条件の整備が行政の責任であると定めています。

 ところが、「改正」案はこの条項を削除し、「教育振興基本計画」を定めることによって、教育で何をするかを政府が決める・いくらでも介入できるようにしようとしています。「国民の権利」としての教育から、「国家の権限」としての教育への転換です。  

 「振興計画」でまずやりたいことが「全国一斉学力テスト」です。 それは、1960年代に導入され、過度な競争を発生させて学校を荒廃させたことから、4年足らずで廃止されたものです。それを承知でまたおこなおうというのです。

 東京都足立区では、既に学力テストがおこなわれ、学校別の「成績」が区のHPに掲載されています。学校は「平均点」のノルマに追われ、「点を下げる」と休む生徒も出ているそうです。  その結果、多くの保護者が「成績の良い学校へ」と流れているということです。保護者・地域住民が教職員と一緒に良い学校をつくるという努力が無くなってしまいます。 東京都では、三つの区で「新入生ゼロ」の学校が出たそうです。その学校の2年生、3年生はどんな気持ちでしょうか・・。

 それなのになぜ「改正」なのか?  この続きはまた後日。


保護者の怒り~「隠すな!」教育長・そして市長

2006年05月16日 | 子育て・教育

 今日、一小の一年生の保護者の方からメールを頂きました。 「なぜ公表しなかった!」と教育委員会に電話をしたそうです。

 お怒りは当然、幸いケガ人が出なかったとは言っても、そんな危険な事故があったことを黙っていたのは大問題です。

 それも、「5月10日に公表した」のではなく、日本共産党が要請行動をおこなった結果として、広く知られることになったということですから。  

 これまで第一小学校では、「プールの給排水管の破裂」であるとか、「水道の水漏れ」だとか、何かあるごとに保護者に文書を配って説明し、気の毒な程丁寧にお詫びしていました。学校のセイ・教職員の皆さんのセイでは無いにも拘わらずです。

 ところが今回、これだけの重大事故なのに公表しなかったと言うことは、学校の判断ではなく、教育委員会の指示であることに違い無いと私はにらんでいます。

 そしてその教育委員会も、本来独立した機関でなければならないものですが、鶴岡市の場合は、富塚市長の「部下」の一つに過ぎないというのが実態です。

 市長の判断に基づいて、「公表しない」ことにしたものの、私たち日本共産党の調査・追及の結果明るみに出て、世論が沸騰、追いつめられたという経過です。

 子どもの安全に責任を持つ市政を、そのためにも、何よりも市民に開かれた市政をめざして頑張ります。


小学校体育館照明灯落下事故~「告発」で改築・点検前進!

2006年05月13日 | 子育て・教育

一昨日お知らせしたしました事故問題が急展開しました。

<経過>

10日(水)午前中に日本共産党市議団が斎藤英雄鶴岡市教育長に要請行動

      教育長が「全小中学校を点検する」 

      夕刊紙荘内日報が報道(別紙)。

      夕方 NHK、さくらんぼテレビが報道。

11日(木)新聞各紙が一斉に報道(別紙)。

      富塚陽一鶴岡市長定例記者会見で「朝暘一小の改築を進めたい(別紙)」と言明。 

<4月以前の経過>

 朝暘一小について市は、H16年に「他2校とともに改築が必要」としていました。

 H17年、学区ぐるみの「建設期成同盟」が設立され、市長・教育長・市議会議長に要望書を提出。

 10月 鶴岡市が周辺5町村と合併。市議会議員選挙(私も当選)

 新市12月定例市議会で私が「早期改築」を求める。「新市で改築が必要とされる小中学校が6校あることから。H18年度前半に整備計画を立てる(順番を決める)」と答弁。

 今年2月、期成同盟総会(関は相談役に)、改めて要望書提出。

 そして、今回の事故発生。

<ポイント>

 ☆市民世論の力が「改築決定」「全校点検」につながりました。

 ☆事故によって、学校改築・改修を怠ってきた市政の現状が明るみに出ました。「隠蔽体質」への批判も加わって、市は一気に追いつめられました。

      

☆日本共産党は、一貫して学校改築・改修を求めてたたかってきました。その立場から、今回の事故も直ちに調査し、行動をおこしました。このように、市民の運動と一体に政治の場でたたかいを進めてきたことが、今回の要求前進に繋がったかなと自己満足してしまいました。<ポイント>

 

 

 


小学校体育館で7mの高さから照明灯が落下!

2006年05月10日 | 子育て・教育

ブログ移転しました!

更新をご無沙汰してしまいましたが、色々検討してこちらに移ることにしました。アクセスし易く、見易いモノとできるかと思いますので、引き続きのご利用をお願いします。

第一号は、この間取り組んでおりました小学校体育館での照明器具落下事故についてです。

小学校体育館で天井から突然照明灯が落下!                4月20日(金)の夕方、鶴岡市立朝暘第一小学校の体育館で、バレーボールスポーツ少年団が練習していたところ、体育館中央付近に居た子どもと子どもの間に、突然何かが落下、大きな音が上がりました。みんなが驚いて見てみるとそれは、天井に下がっていた水銀灯でした。

 私は、事故翌日に関係者に状況を聞くと、週明けから学校調査、教育委員会など関係部局から事情聴取、国会議員を通しての文科省への照会などに取り組み、日本共産党市議会議員団としての申入書を作成し、本日鶴岡市教育長に対して提出しました。その模様は新聞・テレビなどで取り上げられました。

事故に至るまでの経過 一小は昭和34年建設の校舎で、全体が激しく老朽化していますが、落下した照明は後に増設した物6基中の1基。最初から設置されていたものはチェーンで吊られるものですが、増設した物は金属製の支柱で梁に固定されており、支柱の接続部分が折れて落下したものと見られます。他の5基にも、針金で縛って、補修したものもあったので取り外し、4基をチェーンで仮釣り、それも5月1日に新しいものと交換されました。
             

増設したのは「学校開放」に対応するためと見られますが、鶴岡市ではS50年に「市立小中学校開放に関する規則」を制定しているので、その後の措置と思われます(調べたが日時は判明せず)。
 長年の間、何度かボールが当たっている内に次第に強度が低下して破損したものと見られますが、昔の施設なので天井が低いことも当たる確率を高めたのではないかと推察されます。

緊急点検おこなわれるが、事故報告は無し事故後すぐに学校・教育委員会に連絡が入り、その日の使用は禁止、翌日すぐに点検が実施されました。同じ頃に建てられた3つの小学校もすぐに点検がおこなわれ、異常が無いことが確認されました。以上、担当課による対処は迅速におこなわれました。                                                                                                                                                                            しかし、学校から保護者への報告は28日のPTA役員会の場まで無く、全保護者への文書配布などは本日現在おこなわれていません。   教育委員会のこの姿勢は厳しく問われます。(なお、同校校長は、保護者への情報提供に日頃から努力し、意見もよく聞く、誠実で温厚な方という評判です。)

「あり得ない」老朽化 同校は、主に昭和34・35年頃に建設された校舎で、45年間も経過し、学校全体が酷く痛んでいます。本会議の質問でも取り上げたのですが、コンクリートの壁が崩れ落ちる、体育館の床が無数の板きれの貼り付けで修理されているがぶかぶか、プールの給排水管が色んな場所で破裂、などなど、常識では考えられない状態です。今回の事故は特殊な条件の下で発生したように見えますが、5年、10年前に当然の改築がおこなわれていれば起こらなかったという点を見るべきです。

文部科学省の対応はどうか?? 今回の事故の背景には、学校開放前の施設(天井が低い、照明を後で増設)であったという条件がありました。新しい学校では、天井は高く、照明は天井に埋め込まれ、「ガード」もつけられるようになっており、同様の事故が起こる可能性は極めて低いと思われますが、昭和50年代に建てられた体育館などは全国には数多く残っているはずです

ところがそういう状況を踏まえた学校施設の点検基準はつくられていないようです。私は日本共産党の高橋ちづ子事務所にお願いして文科省の認識を質してもらいましたが、「ボールが当たって破損するなどの事故は十分起こりうるものと考えるが、特に調査・把握はしていない」ということでした。

「どうせ十分な改築や点検の予算は無い」という姿勢の現れではないかと思ってしまいました。

今回の事故は、老朽化した校舎で子どもの安全確保のために日夜努力されている教職員の皆さん、PTAの皆さんの心を痛めるものでした。そこに、マスコミの報道がおこなわれるということが、これらの方々にとって心穏やかではいられないことであるということは、私も十分理解できました。従って、こういう行動を起こしていくと言うことには、やや逡巡もしましたが、何よりも子どもたちのことを考えて行動するしかないと思いました。

一小でも、他の学校でも、二度とこのような事故が起こらないようにしよう、行政を反省させ、改築・改修にちゃんととりくんでいくようにさせようと思って取り組みを進めています。

皆さまのご意見をお寄せ頂ければ幸いです。