眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

ギターとその周辺

2006-06-26 | 音楽
好きなこと。
音楽を聴きながらお酒をなめること。
嫌いなこと。
人の優しさに甘えて相手の気持ちを踏みにじること。最近の僕はそうだ。愚痴はよそう、なるべくなら。

音楽の話です。
レコード屋でカーボーイ・ジャンキーズのCDの輸入版を発掘した。
このバンドはとても気持ちの良い雰囲気をもっている。初めて耳にした時から好きになった。
10年ほど前に1枚目のアルバムをだした。僕はそれを何度も聴いていた。
ある時期、音楽を聴くのをやめ、ギターを押入れに仕舞い込んだ時期がある。 音楽や色あせた夢から抜け出そうとしたのだ。
その間、たくさんの音楽が売れ、その倍以上の音楽がメジャーシーンからその姿を消していた。
カーボーイ・ジャンキーズもそのひとつだった。
とにかく情報がない。
解散したのかすら、てんでわからない。CDをさがして幾月が静かに流れていったのだが、やっと2枚のCDを手に入れることが出来た。
僕はこのバンドの女性ボーカルに惚れ込んでいる。
だるそうに口ずさむ歌い方も、ヴェルヴェツのころのニコのようでとても気持ちが落ち着くのだ。
今、みんなどうしているのだろう?

4,5年まえから、またギターを引っ張り出して触っている。
初めてのギターは、バイトで稼いだ金で買ったフエンダーのベースを売った金で手にいれた。
ちょうどクラッシクの先生についていたので、タカミネのいちばん安い奴を十年くらいいたずらしていた。
いろんなところで弾いた。病院、教会、幼稚園、場末のライブハウス、誰もいない日の落ちかけた海岸、幾つかの気にいった公園。ホットドックをかじり、コーヒーを飲みながらベンチに座りギターを弾いた。懐かしい思い出だ。

10年。頑張ってくれたギターに感謝した。
そして新しいギターを作って貰った。東京の井田英雄という方にお願いした。
新しいギターが来て、一年弱ほどになる。
シャーベットと名前をつけた。溺愛である。ギター弾きというよりギター拭きだな、とみんなに笑われている。
だんだん鳴るようになってきた、これからの10年が楽しみだ。
ギターに触る時間も少ない。
でも、だからこそ新しいギターを作って貰った。
どんなに忙しかったり、苦しくなっても、もう音楽を諦めることはしたくない、そう想っている。

 「ノルウェイの森」で、登場人物の一人、レイコさんという人物がギターを弾く場面がある。
レイコさんは、自分と自分の大切な者のためにギターを弾く。
親密な空気。優しさと哀しみがどうしようもなく伝わってくる。
僕は彼女のような音楽をやっていきたい。
自分のための音楽、大好きな人のためにギターを弾いてあげたい。


   P,S    
     サイモン&パトリックのフォーク・ギターもあるけど最近さわってないな~。
        嫉妬されそう。
      いや、呆れられるかな?お前なんかに弾かれたくないよ、なんて。
       楽器って人間みたい!




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こころに人たち

2006-06-24 | 音楽
音楽好きです。
一番好きなミュージシャンは?とか聞かれるとちょっと混乱するけど。音楽とか絵とかなんでもそーだけど、ほかに誰にも似ていないところが好き。比べる意味がないような気がしてね、「いちばん」という単語がついちゃうとなんか怖い。勝ったとか負けたとか、そーゆーのがないところが好きなんだな~。
「ここを日本でイチバンの施設にします!」とか、「どこにも負けない会社にします!」なんて競争原理から離れているところに惹かれる。社会で生きてゆく為に、もちろん競争原理は必要で、音楽でごはんを食べていらっしゃる方々だってもちろんそうなんだろうな~、ともわかるんですが・・・。
でも、それでも「いちばん」じゃなくってもいいんじゃないかな~とも思っちゃう。

なにが大切なのかな~?

僕の場合は、単純。
こころに残るかそうでないかです。

ふにゃふにゃしていても、軟弱でも硬派でも、苦しみばかりで人様にうっとうしがられても、夢物語りのつずきでも、こころに残る人達っている。
そんなひとの音楽はやっぱり大切にしたい、と想う。
片思いみたいだよね、なんか。

スザンヌ・ヴェガ、カーボーイ・ジャンキーズ、タック・アンドレス、福田進一、宮崎たかし、ささのみちる、篠原美也子、シオン、くれよん社、川本真琴、ジャニス・ジョプリン、ステファン・グラッペリン、岡崎倫典、浅井健一、アンドリュー・ラティマー。

いつも大好きで、最近よく聴くひとたちの名前の羅列。

売れてたり売れなかったり、伝説だったり無名にちかくなってたり。
みんなそれぞれ。
でもね、僕には比べることができないくらいに大切なひとたちばかり。

励まされたり、一緒に泣いたり、懐かしい頃を思い出させてくれたり。
とかく音楽は感情の迷路を潜り抜けて、上手い具合に人をゆさぶるよね。


出会えてね、よかったな~、って想うんだ。
そしてみんながおいしくごはん食べれてたら、いうことないな~。



おわり。



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梅雨

2006-06-20 | 
おおよその在りかを探してしまうのだろう
 梅雨の時期
僕等は
 晴れ渡った空を夢想する

 飽くなき想いは地を這う幻影
  粉飾された事実の錯誤
   今夜は
  久しぶりに店でグラスを傾けた

     さん、憶えてますよ
    後輩だと云う店の主は
   まだ若い
  ごめん 憶えてない 
 色んなことを忘れるんだ
最近
 悪気じゃなくてさ

   店を開いて六年だと
  当たり障りの無い受け答えに
 ビールを注いで乾杯の真似事
ホットドックが美味ければそれでいい
 ケチャップをたっぷりと

  世阿弥を
 イギリス人から習ったそうだ
鈴木メソッドの話に熱が入る何時かの少年
 
  本物なら
   照明屋なんて要らないさ

  下書きが要らなかった絵描き
   水晶の透き通る水
    愛してる
   その言葉に騙し騙される街の夜
  観測された湿度は
 不快指数が高かった

   オオキナ
  クモノマジカデ
 スウシキヲイタズラス

  一人は
 時として残酷だ
  きずいた瞬間
   存在の危うさは
    デタラメに作ったレッド・アイ

     味なんてどうでもいい
      世界の刻印

       夏のようだ

        まるで




  
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結婚式

2006-06-11 | 
煙草が切れた
 昔馴染みの友達の煙草を一本抜き取り
  店のマッチで灯を点ける

  何年ぶりだろう?
 貸切りにしたこじんまりとしたレストランで
友人の結婚式をささやかにおこなった
 まだ式をあげていないので
  祝う為に仲間が集った

  皆
   変わった
    産まれたばかりの子供の話
     仕事の話は野暮なので
      学生時代の話が途切れることはない

    僕は
     酔いの回った頭で
      ぼんやりと皆の笑い声を聴いている
       しあわせだった
      皆 変わった
     そうして
    変わらない

  僕は夢の中に居た
 酒に身をまかせ
ぼんやりと夢のなか
 旅の途中だ
  一時停車して一服しながら話をする

   「どうだい?最近は?」

   そんな感じだろうか
  この長い旅も悪くない
 店の前で待っていた僕をみて
友達夫妻はあっけにとられた
  なんでお前が居るんだ?
 街に来ることを秘密にしていたんだ

   驚きすぎて互いに笑った
  ビールをグラスに注ぐ
 時間が瞬間止まって
セピア色の記憶の断片が上映される

  僕等は永遠を信じた
 また会おう
そう云って長い年月を繰り返す
 十年ぶりの上映会
  舞台にはケーキが用意され
   二人はキスをした

   少し照れながら

  君らしいね
 おめでとう

  前線の影響で飛行機は揺れたけれど
   悪くない
    
 おめでとう
  しあわせは
   懐かしい仲間の呆れた馬鹿話
    一晩中笑った
  しあわせは柔らかな微笑みの中
 酒を酌み交わし
束の間の休息は君の照れ隠しの笑みの表情

   嗚呼
    幸せだ

     束の間のしあわせを君達に捧げた

       健やかなる時も
        病める時も

      いいこといっぱいあるように



 
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忘却の彼方

2006-06-05 | 
鉄塔の並んだ
 街の薄明かりの表情
  全ては忘却の彼方へ

 不思議だ
  ここまで来た
   笛吹きの音色が流れる
    深夜の徘徊
     雑音だらけのラジオ番組
    呼吸を妨げる因子は
   何だったのだろう?

 ありきたりの言葉に満足す
  空蝉の代わり映えのしない
   同じような初夏の風景
  完結しない物語を望んだ
 そんな幻想に
獏は少々辟易ぎみだ

  博物館の前で写真を撮った筈だ
 例えば
ブラウン管
 どうして箱の中にひとが居るのだろう?
  可笑しな話さ
   ククク
  と 鳥が明け方笑った
 そんな音じゃあ駄目さ
そう言いたげに

  林檎を大量にもらった
 婆様だったならジャムに出来たのに
林檎を齧った
 元来 果物が苦手でね
  すぐに飽きちゃうんだけどね
    そう云うと
   人もそうさ
  と鳥が笑う もちろん
 我々 鳥類もね
ククク
 
  どうして僕は
 縁側で林檎を齧っているんだ?
しかも霧雨の中
 終末の装いの
  忘却の彼方

   忘れないでいて


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