眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

ありがとう

2006-12-31 | 
  ありがとう
   
  支えてくれるあなたに

  支えてくれたあなたに


  あなた達のおかげで頑張れる


  ありがとう


  何一つ確かなものなどない

  この世界で

  ありがとう


   アイシテイル


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開封

2006-12-30 | 
行進する行脚の群れ
 暗闇に
  存在の証明が優しく灯る

 酒ばかりだ
  誰かが呆れたように舌打ちする
   新しいボトルを
    今晩 開けた

 千年の刻印が
  刻を刻むのなら
   嗜む酒は
  精神を方向ずけた

   怯えた面持ちで
    届いた手紙を
     開封する

   「青」は良い
    空が晴れ渡る
     高圧線の電信柱の向こう
      空は晴れ渡り
       僕は
        傷を癒す
  
    「灰色」もまた美しい
     天使の羽が
      瞬きの瞬間
       覚醒し震える
   
      どうして我々は
       やたらとはしゃいでみせ
        慟哭するのか

      悪性は良性よりはましだが
       ごめん
       生きる行脚は
        それすらも
       あるがままに受け入れるから

    「どうしていますか?
      元気ですか?」

   その裏の真相は
  だがしかし
 垂れ込めた暗雲
容赦なく照るつけた陽射しの名残

   {dareni aitai no desuka ?}

  僕を救う
   魔法の水
    キリストは
     パンと葡萄酒で祝福された

   余す所無く
    ヴァイオリンの音色が
     場末の酒場で
      安酒を
     気の利いた味に育てる

   リュートの音色は
    余計な物を困惑させない
     繊細で
     心を開く
      闇夜で
       ロウソクの灯りと
        安酒の甘い香り
         世界の始まり

     アダムとエヴァの間にも
      蛇に身をやつす
       リリスの紅い舌がそうっと
        詩を紡いでいた

  電線を飛び越えて
   手紙は開封されるのだ
    開封されるのだ
  
    誤嚥を怖れてはいけない
     飲み込み
     排泄する
      
  「戦場のメリークリスマス」

     ロストロボゥーウィチの
      無伴奏チェロ組曲

     スコッチを開けた

      タンブラーグラスの氷が音を奏でる

       世界の不思議

        手紙と

        世界を

        開封したよ



        開封したよ





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最後の一滴

2006-12-13 | 
滑稽な仕草で芸人が笑いをとる
 舞台を眺め
  思わず笑ってしまった

   悲劇の主人公みたいな顔をして
    マスターが僕の顔をみていつも茶化した

     「残された時間の中で
      貴方になにをしてやれるのだろう?」

       唄が流れた

       家の中のアルコールを全部飲み干した
        ウイスキーの最後の一滴を舐めている
         倉庫の中もあさぐってみたものの
          親父が酒を止めてから
           残された筈のボトルも
            ついに最後になってしまったんだ

     今朝 奇妙な夢を見た
    僕は赤い血を流している
   でも傷口が解らなくって呆然としていた
  父が部屋にやってきて
 どうした?
と いつもの様に尋ねる
 血塗れの腕を見ると
  手馴れた手つきで傷口を探し当て
   適切に止血してくれた

    大丈夫 大した傷じゃない

     僕は父の背中にしがみつき
      やっぱりお医者さんなんだね
       と泣きついた

        目が醒めると日常が流れた
         僕は仏壇に水をウサゲテ
          手を合わせる

          ごめんなさい

         いつだって
        心配してくれてるんだよね

       いつだってほんの少し
      傷跡を治療してくれたね

     ありがとう

    仕事に行ってくる

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雨の夜

2006-12-11 | 
雨の夜
 非常線が敷かれ
  警官隊が配備についた

  紅いランプが目まぐるしくまわり
   事故だろうか
    車のテールランプが何処までものびる

  あんたの
    その傘に入ってもいいかな?
     
     誰かがが伏目がちに呟いた

    ここの雨は冷たすぎる

   あんたのそばに
    いてもいいかな
     ここいらの街角は
      一人じゃ
       寂しすぎる
 
       あの夜は
        しあわせだったね
         勝ったとか
          負けたとか
           誰も云わなかった

     だから僕は
      闘うことを
       放棄した

       雨の夜
     一人泣いている誰か

     帰らないもの
     戻らないもの
     そのために
     泣いている

     雨の夜



   
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