眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

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2013-10-25 | 




君に会いたい











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幽霊

2013-10-01 | 
変わることの勇気を讃えながら
 変わらないでいることに諦観する
  いつかの星空の下で云えたはずの言葉
   それでもしかしたら世界は
    其の様相を変えたのかもしれない
     しょせんそれが夢の中の出来事であったとしても
      無声映画の情景に似た
       狂おおしい言葉への憧れと罪
        額に付けられた原罪の証を
         君は見逃さずそっと耳朶に囁くのだ
          
          星空はね
           いつか逃げてしまって
            此処ではない何処かへ行くの
             そうしてあなたがそれを望んだから
              世界は球体であって
               日常は止め処なく流れるの

               あなたは永遠を願ったの
                そして永遠を手にしたのよ
                 あなたは永遠に変わらない
                  あなたは永遠を知ってしまったの
                   だから

                  そう云って少女ははっか煙草に灯を付ける

            だからあなたの額にはしるしがあるの
           あなたが此処ではない何処かの住人であることを知らせる
          永遠の刻印
         あなたはもうこの世界の住人には戻れない
        どんなに哀しくて苦しさに塗れても
       あなたがこの世界の時間の中で在ることはないの
      それはかつてのあなたが望んだ物なの
     もはや誰でもないあなたの存在は
    浮遊し地上から乖離し
   まるで手のひらからはぐれた赤い風船の様に
  ゆらゆらと空に上ってゆくの
 あなたの存在はこの世界からはぐれたのよ
あなたが望んだ永遠という観念によってね

 僕が永遠を望んだからかい?

  ジャック・ダニエルを飲み干して
   僕は煙草を吸った
    少女がグラスにお酒を注いだ
     
     星空は逃げてしまったわ

      僕は苦笑しバーボンを飲み続けた
       青い空に消える赤い風船の情景を想って

        残された物はあるのかい?

         少女が煙を吹かせて憐れみの視線を投げかけた

          残念だけれど
           あなたの手のひらには何も残ってはいないわ

            青いビー球も?

            そう。
             少年であった時間もすでに磨耗されているわ
              あなたがあなたである証拠やアリバイは
               綿密な計画に於いて消去されたわ
                それをあなたが望んだから

                僕は手のひらを見つめた
              そこには何者をも捕まえることの無かった
             事実だけが存在した
            かつての自分
           そうして変わることの無い
          永遠の領域の僕という概念
         額のしるしにそっと指先で触れて
        少女が囁いた

       行きましょう
      あなたの何処かへ。
     永遠の草原が風にたなびく
    変わること無い
   変われない物の鎮魂をそこで歌うのよ

  永遠を歌うの
 
 誰も聴く事の出来ない周波数の歌

あなたの歌は此処には無い周波数でラジオから流れるの

 永遠の歌

  あの空の話を

   あなたは永遠に歌い続けるの

    世界の螺旋階段を上って

     此処ではない何処かから

      永遠に歌い続けるの

       いつか戻れない者たちが道に迷わないように

        あなたは

         いつまでも変わらず歌い続けるのよ

          青い魚の影が

           ぴしゃっと水面を揺らした

            帰らない世界の情景の中

             僕は解体された部品のひとつだ

              世界を構成する
  
               解体された弦楽器の憂鬱

                此処ではない

                 何処かを望む者


















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