広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

粂川クリーニング 消滅

2024-05-23 23:54:10 | 秋田のいろいろ
秋田市土崎港中央二丁目。
奥に秋田市ポートタワー セリオンが見える
新国道(県道56号)の1本北を並行する、かつて路面電車(秋田市電)が走っていた、市立土崎南小学校前の通り(今も「電車通り」と呼ぶのかな)。写真左方向が、新国道のイオン土崎港店前の交差点。
角地が空地になっているが、少し前(2022年中頃??)までクリーニング店があった。「株式会社粂川クリーニング工場」が「くめかわクリーニング」のブランドで展開する店で、「土崎中央店」だった。
300メートルほど離れた、スーパーマーケット・ナイス土崎店の中へ「土崎店」として移転(以前からあった店に統合?)して、旧店舗が解体されて更地になっている(2022年10月のGoogleマップストリートビューでは、建物がなくなって更地化の途中)。
粂川クリーニング工場の本社・工場は、現在は飯島道東にあるが、1912(明治45)年の創業地は土崎とされており、それがここだったのかもしれない。

ここのちょっとした話題を記事にしようと思って、粂川クリーニング工場の公式サイトを見たら、気になる事態になっていた。
4月4日付で「重要なお知らせ」がアップ。それには、
「株式会社粂川クリーニング工場は、7月1日付で株式会社ワタキューセイモアとの統合合併により、ワタキューセイモア秋田飯島工場へ転換することとなりました。」
「それに伴い、店舗・外交を含めましてドライクリーニング事業から撤退することとなります。」
とある。
6月末で、土崎店、保戸野店(ハッピー・ドラッグ保戸野店隣)、広面店(イオンスタイル広面玄関横)、トピコ店、飯島店をすべて閉店。なお、土崎、保戸野、広面は、秋田市内にすでに4店ある「ママ.クリーニング小野寺よ(株式会社小野寺ドライクリーニング工場。本社・山形県鶴岡市)」に転換とのこと。

ワタキューセイモアといえば、秋田大学病院の寝具やレンタル病衣でおなじみ。秋田市新屋の西部工業団地に秋田営業所がある。
粂川クリーニングとしては、株式会社クメカワリネンというのが飯島道東や土崎港西四丁目にあり、ホテルや病院のリネンを扱っていた。粂川は、すでに2015年にワタキューセイモア株式会社のグループ(100%子会社)になっていたそうだが、今回、完全に吸収され、一般消費者相手の事業から撤退。
クリーニング業界のことも、土崎の企業としての存在感も、よく分からないのでなんとも言えないが、秋田の地元企業が1つ消えることになる。

ちょっとした話題というのは、更地の中に白い島のようなものができていたこと。



シロツメクサ(クローバー)が生えて、花を咲かせていた。
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本荘あれこれ'24.5

2024-05-22 22:54:34 | 秋田の季節・風景
5月初めの本荘シリーズ(前回の記事)。最後に小ネタ集。
羽後本荘駅前から西へ延びる県道165号を、まっすぐ800メートルほど。裏尾崎町(うらおざきまち)。
奥が駅
柱に「大門街商店会」とあるが、裏尾崎町の1つ西隣の町名が大門。
バス停のポールは2つ。羽後交通に委託運行する、由利本荘市循環バス(ピンク色のごてんまり号側。向かいは青い無名のバス)のバス停名は「裏尾崎町」。羽後交通の一般路線のバス停名は「北都銀行前」。
写真左奥の建物が、北都銀行。
秋田市の同名バス停は、交差点や銀行合併の歴史があるため、「前」とは言い難い場所にあるが、こちらは「前」でしっくりくる。

この北都銀行は何支店かといえば…
本荘支店/西目支店/岩城支店/本荘石脇支店/本荘東支店
5支店が列記。話には聞いていたが、実際、目にするとなんとも。
もともと本荘支店だった店に、周辺の4支店が支店内支店・ブランチインブランチとして吸収されたもの。実質的には店舗統廃合である。

ところで、この付近を2019年1月に撮影した写真がある。
右、黒い看板のセブン-イレブン由利本荘大門本町通店の向こうが北都銀行
県道は何年(何十年?)も前から、段階的に拡幅事業や無電柱化が進められていて、裏尾崎町~大門付近が狭いまま残っていた。2019年は工事途中だったわけだが、今回訪問時は、さほど気に留めず、いつの間にか広がったのかと思っていた。
5月14日に秋田県のサイトに「都市計画道路「停車場栄町線」裏尾崎町工区の完成について」がアップされ、工事が最近終わったばかりであることを知った。長さ389メートルにわたり、道幅が7.0メートルから18.0メートルに広がった。6月30日には、歩行者天国にしてイベントが行われる。
秋田市の通町などもそうだが、以前の雑然としながらも生活感や活気のある街並みが懐かしく思えてしまう。感傷にすぎないけれど。


由利本荘市文化交流館 カダーレ(過去の記事)で、確認したいことがあった。
渡部製パンの自動販売機である。30年前から本社工場前に自動販売機があったのだが、2023年春にカダーレ内にも設置されたとのことだった。ただ、秋田魁新報によれば「無人店舗の運営方法などを調べる県立大の実証実験を兼ねており、1年間設置する予定。」とのこと。1年経ってどうなっているのか情報がなかった。
奥が正面玄関
写真の通り、玄関を入ってすぐのところに、引き続き設置され稼働していた。

2台ある本社前と比べると、ラインナップは若干少なめか。QRコード決済、電子マネー決済対応。


羽後交通のハイエースも健在
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札幌海鮮丸アイス

2024-05-20 23:15:25 | 各地お土産・食べ物
2年前・2022年5月に「黒松内アイスクリーム」を取り上げた。正確には「toit vert(トワ・ヴェール)」といい、北海道黒松内町産の生乳を使って、同町内で製造されるプレミアムアイスクリーム。
現地以外での入手は容易ではなさそうな商品だが、そのミルク味(バニラでなく)とゴマ味は、北日本で展開する宅配寿司チェーン「札幌海鮮丸」のサイドメニューとして購入できた。
おいしかったので、たまに食べたいと思っていたら、2023年夏頃に取り扱いをやめてしまった。残念。

しばらくは、サイドメニューからアイスがなくなっていたようだが、2024年春頃に新たなプレミアムアイスクリームを注文できるようになった。
札幌海鮮丸 北海道ミルクアイスクリーム 100ml 101kcal
無脂乳固形分 10.0%、乳脂肪分8.0%。卵脂肪分1.0%。
製造は小樽市のさくら食品株式会社。税込み280円。他の味はなし。

「北海道 町村農場の牛乳使用」とある。
町村農場(まちむら~)は、札幌市の隣、江別市にある。自前でアイスクリームも製造しているが、本品は原料供給のみということのようだ。

toit vert ミルクアイスクリームは、税込み280円、110ml・172kcal、無脂乳固形分 16.5%、乳脂肪分12.0%。卵不使用。
比較すると、数値上では濃厚さが薄くなった。
価格は変わらず、若干の減量の実質値上げ。だが、ハーゲンダッツミニカップ(110ml)は、2015年頃まで300円以下、2019年に318円、2023年に351円と、急激に値上げされたのを思えば、良心的。

ハーゲンダッツなど大手プレミアムアイスクリームと比べると、無脂乳固形分は標準的、乳脂肪分は低めといった感じ(toit vertはとても濃厚)。
卵のせいか、やや黄色みがかっている
食べた感想としては、おいしい。以下、自信がない感想。
ミルクの味が感じられ、柔らかというか滑らか。toit vertはシャリシャリ感もあったが、それはなし。甘さが若干、後に残る気がした。

北海道拠点のチェーンならではの、独自のアイスクリーム。この価格でこの味なら、今やお得だけど、販売量は限られていそうで、かえってコストが高くなってしまいそうな気もする。
ちなみに、宅配寿司大手「銀のさら」では、ハーゲンダッツミニのバニラを421円で注文できる。【23日追記・店舗によって扱いがないようで、秋田卸町店などではゴディバのミルクチョコレートアイス(90ml)421円のみ。】
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本荘の表示

2024-05-19 18:03:40 | 秋田のいろいろ
5月初めの本荘の続き。鉄腕鳴る看板がある由利橋から、子吉川沿いに1つさかのぼったところにある、本荘第一病院前の丁字路交差点から2つ。
市道どうしながら、主要と言えそうな交差点なのに無名交差点なのは、秋田県ではよくあること。
信号機に交差点名表示はない
信号機には「音響式」と「時差式」の表示板。
時差式、押ボタン式、歩車分離式、それに視覚障害者用付加装置が設置されていることを示す表示板は、都道府県によって表記が多少異なる。秋田県警では長らく「時差式信号」などと「~信号」まで記し、視覚障害者用は変遷を経て「視覚障害者用信号付」としていた。
それが2017年から、「信号」を省いた「○○式」のみ、視覚障害者用は「音響式」の表記に改めたらしく、既存交差点の表示板もちらほらと順次(というか気まぐれのように感じる)更新されていた。
Googleマップストリートビューで確認すると、ここは2019年10月から2022年9月の間で、信号柱の更新とともに、表示板が更新されていた。信号機自体は前後で変わらず、以前の特に「時差式信号」表示板はまだ新しそうだった。

これを取り上げたのは、文字の太さ。
フォントは、フォントワークス製「スーラ」。
全国的に案内標識では、今や使うのは容易ではないと思われる写研「ナール」を、未だに事実上の標準書体としている。信号機周りの表示板や道路標識の補助標識では、そこまで厳密に指定しない都道府県警察が多いようで、秋田県警の場合、受注した業者によるのか、同時期でも違うフォントが使われることがある。

秋田市内では、「~式」でもナールのものがある一方、「~式信号」時代でもスーラのものもあるにはあった。だけど、本荘のこれは文字が太い。こんな太いウエイトの表示板はあまりないのでは。
文字数が少ないこともあり、視認性はむしろ良好で、これはこれでいいと思うけど、県全体で統一性はない。まあ統一する必要もないだろうけど。

もう1つは、鉄腕看板のそばにもあった、由利本荘市の道標。2010年に取り上げていた
(再掲)2010年の由利橋側

現在の第一病院前
文字やイラストが若干はがれかけているのは仕方ないとして、変化がある。
柱の部分に記された、現在地の表示。
(再掲)2010年の由利橋側。赤丸はここでは関係ありません
以前は「出戸町字岩渕下」だったのが、今は「出戸町字」を隠してしまっている。いちばん古い2012年9月のストリートビューの時点で、由利橋側も含めて、隠されていた。

ということは、ここの所在地は、「(由利本荘市)出戸町字岩渕下」は間違いで、「(由利本荘市)岩渕下」だったのか。
たしかに、地図サイトで調べてもそのようだし、本荘第一病院や本荘グランドホテルの所在地も、それぞれの公式サイトで「由利本荘市岩渕下」としている。
近くには「出戸町」と「出戸町字赤沼下道」があるらしく、よそ者にはなんだかややこしい。だけど、由利本荘市役所がそこを間違えては…修正したのでいいけれど。
【24日コメントいただき訂正】これは、2005年に合併で由利本荘市ができた際、住所の再編が行われ、それによって大字の「出戸町」が整理されたことによるものだった。本荘市時代は「出戸町字岩渕下」だったのが、由利本荘市になって「岩渕下」に変わった。本荘市時代に設置された道標だとすれば、出戸町字があって当然だが、2010年時点で表記が残っていたのは、対応が遅れていたことになる。

本荘の小ネタが多少残っています
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秋田駅精算機更新

2024-05-16 22:48:29 | 秋田のいろいろ
秋田駅在来線改札口内に、2019年秋にのりこし精算機(自動精算機)が設置された
磁気情報が入った、乗車券や一部無人駅の乗車駅証明書を挿入し、表示された不足額(無人駅から乗車の場合は運賃全額)を投入すると、精算券が出てきて、それを自動改札機に投入して出場する。
ただ、秋田駅近隣の無人駅もしくは早朝・夜間無人になる駅には、磁気式ではない、バスや列車内の整理券のような白い感熱紙印字の乗車駅証明書発行機を設置したままの駅が多く、せっかくの精算機を使いたくても使えない乗客も少なくないようだった。

いつも精算機前は素通りだったが、掲示に目が留まった。
新たな掲示物、それに画面のデザインが変わっている
よく見れば、画面のサイズも大きくなっていて、精算機自体が新しくなっている。

新たな掲示
文章では明示されていないが、張られている実物(天王駅、追分駅、下浜駅)からすれば、白い整理券風の乗車駅証明書でも、精算できるようになったらしい。「不可」として示されているのは、列車内で発行される整理券。
すべて2023年10月19日に発券されているから、この掲示が出された(精算機が更新された)のはその頃なのだろう。

ネットで調べてみると、2021年2月に神奈川県の橋本駅で、これと同一と思われる仕様と機能の精算機が稼働し始めていた。EX20という機種のようで、見かけは秋田駅のと同じ(旧機種はEX10)。
画面下の横長の「乗車駅証明書の精算」をタッチすると、裏が白いか黒いかを選択する画面になり、白を選ぶと、本体左下に証明書を置くように指示され、精算が行われる。
何も表示がないけれど左下がカメラ台になっていて、きっぷを読み取るのだ。遠隔操作対応の券売機では、学割など証明書を同じようにカメラで読み取る機能があるが、それと同じか。
バーコードなどは印字されないから、券面の駅名の文字を読み取るのだろうが、人の目で見るわけではないだろう。スマホのOCR機能が、手書き文字でもかなりの精度で認識できるようになった時代(20年前のスキャナ付属のパソコン用OCRソフトは、活字でもけっこう間違ったもの)、決まり切った印字の駅名など容易なはず。
それなら、車内の整理券でも読み取れそうな気もする。整理券は文字が縦長でうまく読み取れないのか、あるいは乗車後に途中駅で整理券を取って不正乗車されるのを防ぐためか。
橋本駅の精算機でそのまま対応できるのは大人運賃のみで、小児運賃の時は駅員に申し出るように表示されるそうだ。秋田駅では不明。

また、秋田駅の精算機の画面では、左側に大きな空白があるが、橋本駅ではそこは「チャージ ICカードの精算」というピンク色のボタンが表示。
そうそう、秋田駅の精算機は、Suicaに未対応なのだった。カードをタッチする部分はあるので、改修で対応できるのにやらないのだろうか。※精算機の向かい側に、現金専用チャージ機は設置されている。

そして、橋本駅では、精算が終わった証明書を回収する箱が、精算機の横に設置されている。秋田駅でも左にそれらしき箱があるが、何も書いていないから、客は分からないのでは(画面に出るのかな)?

初代精算機は短命に終わってしまったが、Suicaエリアがすぐには拡大しない中、駅員の労力削減と無人駅乗車客の利便のための機器更新・機能向上といったところか。【17日追記】「のりこし精算機」と称しているけれど、現状では乗り越しよりも無人駅乗車客の精算用がメインになりつつあると言える。
コメント (3)
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