広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

9月が終わる

2011-09-30 23:13:37 | 秋田のいろいろ
今日で9月も終わり。話題をいくつか。
●今年も咲いた
昨年も9月30日にアップしていたけれど、今年も秋田市役所正面、花時計の周りにヒガンバナが咲いている。
(昨年はNHKのローカルニュースの「季節の映像」コーナーで紹介されていたのだが、今年も昨日紹介していた。市議会の取材のついでにでも撮ったのでしょう)


花時計の裏から、向こうの建物は県庁
球根植物だけに、昨年と同じ場所から生えているように見える。
昨年は周囲の芝生が枯れていたが、今年は青々としていて、自然な感じがするし色の対比が美しい。ヒガンバナの根元付近には芝がなく土が露出している部分もあるので、市側でもヒガンバナが生育できるように配慮・管理しているということなのだろう。
昨年よりきれいに咲いているように見えた
つぼみはあまりなかった気がするので、そろそろ終わりかもしれない。


●火災発生!
29日の午前中、山王十字路を通りかかると、サイレンが鳴り響いていた。
「ウーッ、ウーッ」という、短く繰り返す鳴り方で、サイレンの音自体も緊急自動車類のものより甲高いように感じた。(ライオンズマンションから早朝に聞こえた迷惑なサイレンに似た音)

竿燈大通りにある、秋田中央道路の地下トンネル入口に目を向ければ、
「トンネル内 火災発生」!(「進入禁止」と交互表示)
といっても、これは
「トンネル防災訓練実施中」
火災を想定した訓練が行われていた。

単純な事故や作業で通行止めになる場合は、入口手前の表示装置に文字が表示されるが、火災の時はさらにサイレンも鳴るということのようだ。
今回は2時間通行止めにして訓練が行われたが、火災表示・サイレンが鳴ったのは、途中の数分間だけのようだった。その現場に遭遇できてラッキー。
戸惑う車もいたようだ。時間帯とか周知とかもう少し工夫できたかも


●お客さま相談室廃止
今日の魁新報にも出ていたが、JR東日本秋田駅にある「秋田お客さま相談室」が、今日で廃止される。
新聞記事によれば、1987年に「グリーンカウンター」として開設され、2001年にお客さま相談室となったそうだが、昨年、ここに来訪して相談があったのは、わずか5件だったとのこと。
ホームページや電話での受付で対応できると判断し、廃止されることになったようだ。

魁には「9月限りで管内6駅の相談室とともに廃止を決めた。」とある通り、相談室が廃止されるのは、秋田だけでなく、JR東日本全社的な動き。
他に廃止される相談室を調べてみた。本社のサイトに記載がなく、各支社のサイトを見る限りでは、秋田のほか、横浜、立川、新潟、盛岡が廃止されることが分かったが、あと1つが分からない。
また、長野や水戸は、8月末で廃止されていた。

東日本エリア内の相談室が全廃されるというわけでもなく、東京、仙台、福島、山形は残るようだ。東京駅以外は、すべて仙台支社管内だ。

秋田駅のお客さま相談室は、みどりの窓口の中にある。
自由通路から見たみどりの窓口入口
ドアを入ってまっすぐがみどりの窓口、左が指定席券売機。そして入ってすぐの右にまたドアがあり、その中が、
お客さま相談室
つまり、中央改札口横の近距離券売機の裏側に位置する。

実は、秋田の相談室は、JR東日本秋田支社の子会社「ジェイアールアトリス」に委託されていたのだそうだ。
同社は新屋駅などの駅業務、「NEWDAYS」「生鮮市場」の経営などいろいろやっているが、社員研修業務もしているようなので、相談業務に通じた社員もいたのだろうか。
秋田以外にも水戸など他地域でもそれぞれの子会社に委託していたところがあったようだ。

そして、上の写真で、「お客さま相談室」の緑の表示ほかに、ピンク色の「こまち駐車場予約センター」という表示も出ている。
秋田駅の東側にある、JR利用者(条件あり)が使用できる駐車場の予約受付窓口も兼ねているのだ。そのため、お客の出入りはそれなりにある。
明日以降、この場所はどうなって、駐車場予約業務はどうなるのだろうか?
魁さん、どうせ報道するなら、この点にも突っ込んでほしいかったです。

【10月1日追記】現地で確認。何のことはない、「お客さま相談室」の看板が取れただけで、そのまま「こまち駐車場予約センター」になっていました


●路線バス
秋田市内の路線バスでは、明日から、大幅減便を伴うダイヤ改正と行き先表示への系統番号の表示などが行われる。
バス会社のホームページには早々と載っていたし、秋田市交通政策課もマスコミ向けにリリースはしたようだが、この件についての報道は見聞きしていないので、知らない人も多いと思う。
【10月1日追記】1日付の魁新報には「利便性図りきょうから」ということで囲み記事が出た。秋田市内で運用されるバス181台のうち、LEDを備えたものは167台だという。

ダイヤ改正の告知はバス停などにあるが、簡単なものだから、大きくダイヤが変わることを知らない人も少なくないだろうし、数字を表示したバスが来て戸惑う人もいるかもしれない。ちょっと心配。


そして、旧市営バスのものなど幕式行き先表示(方向幕)の文言をそのままLED化しただけのような、単純な行き先表示も、今日で見納めだったのだろう。
「秋田駅」と「秋田駅前」という統一性のない表示も、今日限り?
※続きはこちら
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支所踏切の謎

2011-09-29 23:08:59 | 秋田の地理
昨年3月の記事で、JRの踏切の名称(土取場踏切とか袋小路踏切とか)を取り上げた。
その時、秋田市北部の奥羽本線に「支所踏切」という名の踏切があるが、そばには何の“支所”も存在せず、由来が分からないことをちょっと記した。
その謎が、たぶん解明できたという記事です。※憶測や間違いがあるかもしれません。

以前の記事では支所踏切の所在地を「秋田市土崎の」としていたが、実際には踏切の南西が「土崎港北七丁目」、北西が「飯島道東(みちひがし)一丁目」、東側が「飯島松根西町」だった。
つまり、土崎地区と飯島地区の境目ということになる。

この一帯、土崎駅の前後数キロは、西から国道7号線・旧国道(市道)・奥羽本線の3つがほぼ並行して南北に伸びる。土崎駅付近では線路から7号線まで400メートルほど離れているが、駅より北では3つが徐々に寄り添い、やがて7号線と旧国道が「飯島三叉路」で合流する。
まずはその旧国道へ。
土崎付近は歩道がなくて狭いが、飯島地区ではやや広く歩道がある
飯島三叉路の土崎側150メートルほど手前にバス停(寺内経由・新国道経由土崎線等)がある。
「飯島コミュニティセンター入口」
上の写真で、左に駐車場があるが、その向こうの左端に踏切がある。それが、支所踏切。
バス停のそばに丁字路があって、そこを線路側に曲がってすぐに踏切がある。
支所踏切
歩道部分はなく、踏切内で車がすれ違うのは難しく、やや狭いが、どこにでもある踏切だ。通行車両はひっきりなしではないが、わりと多い。
旧国道から踏切に向かって、若干上り坂になっているので、冬は危険かもしれない。
「支所踏切」
福島から308キロ118メートル地点。秋田駅から北に向かう、通称奥羽“北線”「15」番の踏切(廃止されて欠番になった踏切があるので、「15個目の踏切」ではない)。
列車乗務員向けの表示も「支所」
ちょうど踏切の北側が緩くカーブしていて、その700メートルほど先に「上飯島」駅がある。(ちなみに土崎駅までは約1.7キロ)
これから踏切に向かってくる、土崎・秋田方面の上り普通列車が上飯島駅に停車していると、踏切(東側)から列車のヘッドライトが見える。その段階では、もう遮断機が下りているので、待ち時間は長め。
ススキの穂を揺らして上り列車が通過
旧国道から踏切を越えると、道は南東方向へ角度を変える。道が狭いのに車が比較的多く通るので注意。
農家らしきお宅や畑・空き地などの中を抜けて250メートルほど進むと、小さな道どうしが交わる、小さな交差点に出る。
左方向が支所踏切(撮影方向が紛らわしくてすみません)
見通しがあまり利かず、狭い、いかにも古くからの農村部らしい道路の交差点に過ぎないようにも見えるが、ここがこの記事の主役。

まず、交差点の北にあるのがこちら。
(奥が支所踏切)「秋田信用金庫」のATMコーナー(港北支店飯島出張所)
こんな狭いところにATMコーナーがあるのが意外。
しかも、3台分の駐車スペースがあって建物周囲の空間が広く、ATMコーナーにしては面積が大きい。他の銀行などでも見られるが、これはかつて有人店舗だったものを廃止(解体・新築)してATMコーナーに格下げしたもの。
Wikipediaによれば、1999年まではここに「飯島支店」があった。かつては「土崎信用金庫」の飯島支店で、1995年に合併により秋田信金になったとのこと。
【30日訂正】信用金庫の飯島支店跡とATMコーナー(飯島出張所)は、同じ場所で解体・新築したのではなく、近くの別の場所にあった支店が、出張所になってこの位置に移転してきたとの情報をコメントでいただきました。

さらに、ATMの向かい、
交差点東側(踏切側から来て正面左)
上の写真中央のシャッターが下りた2階建ては、消防団の倉庫。
その左奥の大きい建物が、
秋田市飯島地区コミュニティセンター
バス停が指していたものが、これだったわけだ。
なお、線路~ATM側が「飯島松根西町」、向かいのコミセン側が「飯島松根東町」。

通称「コミセン」ことコミュニティセンターは、秋田市役所の「地域に根ざしたさまざまな活動の拠点となる施設」。会議や趣味の会合に使える設備があり、各地域住民による運営委員会で運営されていて、市の職員は常駐しないようだ。24か所ある。名称としては「○○地区コミュニティセンター」と「地区」が入る。
ほかに、「地域の自治活動のお手伝いや、住民票、印鑑証明などの取り継ぎを行」う、「地域センター」というのもあり、こちらは市職員がいるらしい。現在は7か所あり、うち2か所はコミセンを併設している。

この飯島コミセン、昨年度(今年3月)までは「飯島地域センター」でもあった。今年度から地域センター機能が廃止され、コミセン単独になったわけだ。
地域センターでは証明書類を即日発行できなかったようだし、本格的な市の窓口である北部市民サービスセンター(旧土崎支所)も遠くないから、廃止されても困る人は、まず、いないだろう。

さらにこの施設の歴史をさかのぼると・・・
1982年 飯島出張所を飯島地域センターに改称(他地域の施設も同時に改称)
1977年 飯島コミュニティセンター新築開館(出張所併設)
?年(早くても1957年以降?) 飯島支所を飯島出張所に改称
1954年10月 南秋田郡飯島村が秋田市に編入。飯島村役場を秋田市役所飯島支所とする
1954年8月 飯島村役場が(現コミセンの場所に)新築・移転
すなわち、ここは 飯島村役場→飯島支所→飯島出張所→飯島地域センター→飯島地区コミュニティセンター(の単独施設) と変遷をたどったことになる。

と、いうことは・・・
支所踏切の“支所”って、秋田市役所飯島“支所”のことかも?
という、憶測が成り立つ。
なお、秋田市農協(現・JA新あきた)の「飯島支所」もかつてこの辺(飯島松根西町?)にあったというような情報もあるので、それが由来の可能性もなくはないが、単に「支所」と言えば、自治体の支所を指すのが一般的ではないだろうか。

秋田市側ではたびたび施設の名称を変えているが、国鉄/JR側がそれに合わせて「コミセン踏切」とかいちいち改名するわけにもいかないし、(基本的に内部で使う名称なので)その必要もないという判断なのだろう。
これは五能線に「兵舎踏切」や「飛行場踏切」が未だに存在することからも言える。


コミセンの場所に村役場ができたのは、飯島村が合併により消滅するわずか2か月前。当初から市役所の支所にする前提で造られた施設だったのだろう。
ここが役場だったのは2か月間だけだったことになるので、「支所踏切」の前は、「役場踏切」だったのだろうか? それとも別の名? あるいは踏切自体なかった?


そして、こんな(といっては失礼だけど)奥まった場所に、公共施設を作ったのも不思議。どうせなら旧国道沿いにでも作ればよかったようにも思う。
当時はクルマ社会ではなかったし、当時の飯島は宅地開発もされていない海岸近くの農村だったのだろうが、すぐ隣が土崎地区なわけでいわば「村外れ」。もっと位置的に村の中央に設置できなかったのだろうか。
でも、信用金庫もあったのだから、一定の「村の中心地」だったのかもしれない。(ちなみに、「飯島郵便局」は近くの旧国道沿いにあるが、所在地としては土崎地区。「飯島小学校」は村当時から今と同じ、コミセンから少し離れた小高い場所にある)

個人的には、飯島と言えば、海岸の松林や火力発電所、内陸側の秋田高専、田んぼの中の組合病院というイメージが強く、こんな入り組んだ場所に飯島村時代の面影を残すものがあったとは、思いもしなかった。
昔の町の姿に思いを巡らすのも、楽しい。


最後に、バス停の名前。
上記の通り、今年度から飯島地域センターが廃止され、コミセンだけとなったのだが、将軍野と寺内の地域センターでも同時に同様の措置が取られた。
路線バス「寺内経由土崎線」は、このうち寺内と飯島の2つのコミセンのそばを通り、バス停の名称になっている。そのバス停名は、秋田市営バス当時からの名称を中央交通が引き継いで使っている。
先日紹介した、1988年の冊子時刻表にバス停名が記載されている。
55ページより
※現在は、みその病院前→みそのホーム前、青年会館前→青少年交流センター前、市営ガス前→港中央五丁目、踏切前→土崎踏切前(=貨物支線の踏切)と名称が変更されている。

両コミセンに相当するバス停名は今も変わっておらず、「寺内地域センター(前)」と「飯島コミュニティセンター入口」。
両施設とも、「コミセン併設地域センター」→「コミセン」と同時に変遷をたどってきたはずなのに、なぜかバス停名が昔から揃っていない。
秋田市が運営していてたバスなのに…
(寺内地区は1941年に秋田市に編入されたのだが、寺内コミセンの場所もかつては寺内町役場だったのかもしれない)


飯島地区の話題はもう少しありまして、1つ隣の踏切の話などを後日
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黄金色の田んぼ

2011-09-28 22:29:02 | 秋田の季節・風景
今年は何度か大雨が降り、梅雨が早く明けて暑く、かと思えば気温が下がったり9月に入っての雨が多いなど、いろんな天候を経て実りの秋を迎えた。
秋田市周辺の田んぼの稲刈りは、先週末頃から本格化。今日あたりの段階では、刈り終わった田んぼの方が多くなったような印象。
最近の天候は連日の晴天で、作業がはかどっただろうし、我々も青空に黄金色が映える、美しい光景を見ることができた。米どころ秋田でも、この時期しか見られない光景をご紹介します。

秋田市南部・御所野の丘から見た、仁井田・上北手方面の田んぼ
上の写真奥の山は、左が金照寺山、右が一つ森公園。間に奥羽本線が通っていて、その先に秋田駅前のビルが見える。

秋田市北部・飯島地区
奥に見えるのが太平山。
秋田市中心部とは山並みの形が違う

秋田市南東部・楢山、仁井田、上北手地区の境目、JRの秋田車両センター付近も田んぼが広がる。
田んぼの先の林が一つ森公園。その木々の間に太平山が見える

位置を変えて
奥に刈り取りが終わった田んぼがあり、そこで刈り取った稲を自然乾燥している。名称はいろいろあるけれど、当ブログでは「はさがけ」と呼ぶことにします。
ここではきれいに一列に並んでいた
2008年に紹介したようにいくつかの“方式”があり、秋田市周辺では、このように1本ずつ独立した棒を立て、それに稲を重ねるタイプが圧倒的多数。


近くの線路を、秋田新幹線「こまち」が通過。とっさのことだったのと、逆光でいい写真ではありませんが…
運転席ドア前の赤いのは「がんばろう日本! がんばろう東北!」ステッカー

分かりにくいけど、こちらは白い「つなげよう、日本。」
空中に漂っている点はトンボか?
列車は「こまち」、そして手前のイネの品種は「あきたこまち」、かどうかは分かりません。
この車両(E3系)と黄金色の田んぼの組み合わせも、新車(E6系)導入のため、あとわずか(再来年が最後?)なのだろう。


原発事故に伴う放射性物質を警戒し、今年は新米シーズンになっても「古い米(昨年産米)」を求める人も一部にはいるという。秋田市内でも、若干品薄傾向のようだ。
でも、今年の米は、少なくとも秋田県内では平成の大合併前の市町村単位での検査が行われ、安全性が確認されている。他県産も同様のはず。

また、前回発表の作況指数では、全国で秋田県だけが「やや不良」だったが、今日発表の最新データ(15日現在)では秋田も指数「99」の「平年並み」に回復したそうだ。
【29日追記】関東以西では、逆に今回作柄が悪化し、やや不良になった県がいくつかあった。


田んぼを歩いていると、禁止されている「稲わら焼き」をしているところがわずかにあったので、服にその臭いが付いてしまった。
そのままの服で知っている犬に会ったら、あちこち念入りにクンクン嗅がれてしまった。「コイツ燻製になったのか?」と思われたのかな。

明日までは晴天で、日中は25度前後の暑いくらいの陽気。そして週末は雨。「この雨を境に気温が下がり、季節が進みます」と天気予報では言っている。
ヒガンバナも咲いています
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土崎駅近況

2011-09-26 23:11:52 | 秋田のいろいろ
まずは昨日のラッピングバスの記事の補足です。
秋田おばこの鼻と口がウインカーと重なって、見えなくなってしまったとしていたが、写真をよく見ると、そうではなかった。
ウインカーの上にも、ラッピングのシールが貼られていた。
 「290」と「316」
両車で位置がわずかにずれている。「290」ではウインカーの真ん中に鼻、ウインカーの枠の上に口があり、口は閉じているように見える。「316」の方は、鼻と口がウインカー内に収まっている。

ラッピングバスは、透明フイルムにデザインを印刷し、それを車体に貼っている。凹凸や網状の部分にも、カッターやヘラを使ってきれいに貼られているのだが、おばこの顔にも気を遣ってくれたようだ。
でも、顔の真ん中にウインカーが重なるというのは・・・ デザインの段階で工夫するべきだと思う。




ここからが本題で、秋田市北部の奥羽本線土崎駅の話題。
最初に改札内の跨線橋新築工事。前回はだいぶ前の4月13日のアップだったけど、その時は新しい跨線橋が既に使われ、古い跨線橋は解体が始まりそうな気配だった。

8月末に久々に確認すると、古い方は解体・撤去済みだった。
1番線北側から南側を見る。この手前に旧跨線橋があった

西側の駅前から
上の写真は左から、港Weロード(自由通路)、新跨線橋、駅舎(緑の屋根)。
旧跨線橋はWeロードと新跨線橋の間にあった。

跨線橋の上から西側を見る
屋根の途切れた位置より右が、旧跨線橋のあった場所。以前は隠れて見えなかった、外の港Weロード出入り口(写真右端)が見えるようになった。

跨線橋の位置が南側(秋田駅寄り)に移動したため、そのままでは2・3番線では跨線橋の階段と列車の間の距離が遠くなってしまう。
また、一連の工事のため、1番線では列車の停止位置が変更されていた(改札口よりも秋田寄りの屋根のない位置)こともあり、8月1日にすべてのホームで停止位置が変更された。
お知らせ(現在は撤去されているかもしれない)

停止位置が再び変更されたことになる下りの1番線では、青森寄りに移動して、結果的に旧跨線橋時代とほぼ同じ位置になったと思われる。
どの両数でも、最後部車両付近が改札口の近くになる。
2両編成の先頭(「2」の表示位置)がギリギリ屋根の端
いちばん後ろの車両とその1つ前の車両が屋根のある所に停まるので、2両編成ではすべてが屋根の下に収まる。
3両編成では、先頭1両が屋根の外に出て停まる

上りの2・3番線は、表示によれば先頭が「階段付近」に停まるという(未確認だが、3両編成以上は階段より少し先=秋田寄りに停まるかもしれない)。とすると、階段より先にあるエレベーターからは少し遠そう。
旧跨線橋当時も跨線橋の階段付近が先頭だったから、新跨線橋設置によって少し秋田寄りに移動したことになるのだろう。
2番線に停まっていた列車
上の写真は、秋田総合車両センター(旧土崎工場)での検査を終えて、所属区へ戻る機関車。いちおう3両編成ということになるのだろうが、階段より先に先頭が停まっている。
EF81 81
2両目は田端運転所所属のEF81型電気機関車の「81号機」だった。
側面に流れ星のマークが入っている(本来は寝台特急「北斗星」用機関車の印)ほか、EF81型唯一の「お召し列車」用機関車だった(と過去形にしていいのかな)という輝かしい経歴の機関車。
新型機関車が導入され、EF81の活躍の場は減っているけれど、今回土崎から戻っていったということは、まだ活躍を続けるということなのだろう。ちなみに3両目は、宇都宮運転所のディーゼル機関車「DE10 1751」だった。

2・3番線。奥にやや広めの待合室が見える
上りの旅客列車は原則3番線を使う。2番線は、上記のような総合車両センターから出発する列車が使うことが多いようだ。
ただし、9:15発の東能代発秋田行きのディーゼル列車1本だけは、2番線に入るらしく、その旨の掲示があった。
それにしても、ホームにあるLEDの発車標(次は何時何分どこ行きという表示)が、工事が終わった現在も「使用停止中」になっているのが気になる。


ところで、土崎駅の乗車人員は2010年度で1日平均2248人。
秋田県内の駅では、秋田駅に次いで多い。特急は停まらないが、毎時2本程度、秋田駅まで190円7分という条件の良さもあって、通勤通学・買い物などの利用が多いことの表れと言える。
そんなこともあってか、土崎駅には立ち食いそば屋とキオスクがあった(いずれもホームではなく改札口の外)。
しかし、夏ごろにキオスクが閉店してしまったという。
改札口付近。左奥の暗い所(節電消灯中)がキオスク跡
キオスク跡には自動販売機数台(ロッテアイスやカップ飲料も含む。Suica使用不可)が置かれていた。
キオスク跡から改札口方向
かつては新屋駅や追分駅にもキオスクがあったと記憶しているが、今はなくなり、寂しくなったものだ。
また、土崎駅にはみどりの窓口が存在することになっているが、実際には2006年から「もしもし券売機Kaeruくん」という、盛岡にいるオペレーターと対話して購入するというシロモノが設置され、対面窓口は廃止された。(案内や乗り越し精算をする駅員はいる)
購入するきっぷや決済手段が限られたり、オペレーターの順番待ちで待たされるなど、イマイチ使い勝手が悪い機械で、2006年を最後に新たに導入された駅はないようだ。
【2012年7月30日追記】2012年春でKaeruくんは撤去。代わりに指定席券売機(タッチパネル式で高機能の券売機)が設置された。

そんな土崎駅でも、立ち食いそば屋はがんばっている。改札外にあり、駐車場もあるから、外部からの利用者もいるのだろう。
正面奥がキオスク跡。左側の「生そば」
NRE経営の「土崎待合めん」という店舗名の店。
実は秋田駅には現在は立ち食いそば屋はなくなってしまい、たしか土崎が秋田県内で唯一のJR駅の立ち食いそば屋だったと思う。
【2013年4月2日訂正・追記】秋田県内には、花輪線鹿角花輪駅にも立ち食いそば屋があるとのこと。土崎と鹿角花輪の2つだけ。
また、2013年4月から、土崎駅のそば屋の経営者と店舗名が変更になった。
【2013年12月7日追記】2013年秋には、自動改札機と待合スペースの間付近に壁状のアルミサッシの仕切りとボタン式自動ドアが設置された。従来の待合スペースを、そば屋やキオスク跡も含めて拡大した格好。保温性は高く、多くの人が暖かい場所で待てるようになった。


最後に、以前紹介した、駅舎正面のステンドグラス。
駅舎は1926(大正15)年建築なので、ひょっとしてステンドグラスもその当時からのものかもなどと思っていた。
しかし、昭和50年代前半の土崎駅舎の写真を拝見する機会があり、それにはステンドグラスのある部分が、黒っぽい板のようなもので埋められていた。(他にも屋根などの色が違い、風除室がないなど、相違点は少なくなかった)※この記事に同時期の写真をアップしました。
少なくとも、現在設置されているステンドグラスは、わりと新しいものということになりそうだ。
駅の中から見た、西日を受けるステンドグラス

※土崎駅関係の次の記事はこちら
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四季と方言バス

2011-09-25 22:32:18 | 秋田のいろいろ
昨日も紹介したばかりですが、秋田らしいデザインのラッピングバスについて。
誤解されないようにしておきたいのが、これは中央交通がやっているのではなく、秋田市が実施する事業
他の企業などのラッピング広告バスと同じく、秋田市が“広告主(スポンサー)”となって、中央交通のバスに広告を出しているだけのこと。ある意味、バス会社への一種の“補助金”のようにも受け取れるけど。

秋田市役所ではこれを「バス車両活用情報発信事業」としているので、それが正式名称のようだ。(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/05kotu/rapping/rapping.pdf)
募集要項には
「平成23年度からスタートする第12次秋田市総合計画「県都『あきた』成長プラン」において「都市イメージ「ブランドあきた」の確立」を成長戦略の一つに掲げ、芸術・文化をはじめとする様々な資源を活用しながら「にぎわい」や「秋田らしさ※1 」 を創造することにより、秋田市オリジナルのイメージの確立と市民が誇れる魅力あるまちづくりを進めることにしています。この取り組みの一つとして、市内を走行する路線バスの車体に、秋田市をPRするラッピングを施し、本市のイメージアップを図っていくことにしました。(※1「秋田らしさ」の秋田とは、「秋田市」のこと)」
などとある。
事業費は980万円で、市民などからデザイン案を募集し、選ばれたデザインを15台のバスの片面(ドア側の縦1.1メートル×横7.6メートル)だけにラッピングして(=広告を出して)3年間走らせる。

ちなみに、秋田市の資料では、このラッピングを「ハーフラッピング」と称している。中央交通ではそういう呼び名なのかもしれないが、全国的にはハーフラッピングは違った意味を持つことがあるようだ。
例えば福島交通(http://www.fukushima-koutu.co.jp/ad/half_rapping.html)では、車体(両側面と後部)の窓より下にだけ広告を貼るものをハーフラッピングと呼んでいる。(フルラッピングでは、さらに窓上や屋根も広告が貼られる)
ほかにも、地の塗装が見えた状態で、既存の枠よりも大きな長方形の広告を側面に貼るものをハーフラッピングと呼ぶバス会社も存在するようだ。※同じような広告を、弘南バスがやっていた(パールライスつがるロマンとか)けれど、同社でハーフラッピングと呼ぶかどうかは不明。

なお、この事業では、別に105万円の予算で、民間企業が行う秋田らしさを含むラッピング広告に対し、広告費の補助を行うことにしているようだが、その話については話が聞こえてこない。


6月1日から7月8日まで、募集が行われた。応募資格は秋田市内在住者または通勤・通学者(年度初めの資料では「在住者に限る」となっていた)で、代表者が資格に該当すればグループでの応募も可。1人当たりの応募点数制限なし。
テーマは「秋田市の魅力が感じられ、「秋田らしさ」をイメージさせるもの」で、主な審査の視点は、「(1) 「秋田らしさ」が十分に表現されているか。(2) 秋田市の魅力の発掘、発信度が高いデザインであるか。(3) 周囲の景観と違和感がなく、親しみのあるデザインであるか。」。
優秀作品を5点選びラッピングバス化して、その応募者には賞状と賞金7万円(高校生以下の場合は同額の図書カード)が贈られる。

66名(またはグループ)から77作品の応募があった。
結果詳細(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/05kotu/rapping/propo/kekkashousai.pdf)によれば内訳は、
応募者の年代別では「10代=40点、20代=16点、30代=14点、40代以上=7点」。
「応募者が考える「秋田らしさ」で多かったものとしては、「豊かな自然(四季、風景含む)」46点、「多様な伝統文化(祭り、方言含む)」19点、「おいしい食べ物」6点、「米どころ」4点、「自然エネルギー(風車)」「城下町(歴史)」「美人」各3点」
「デザインの題材として多くみられたものは、「祭り」22点、「市のシンボル(市の花、市の木、太平山、千秋公園等)」13点、「四季」12点、「多彩な観光資源を列記したもの」9点、「稲・米」6点、「風車」「美人」各5点」」
だという。
個人的な感想としては、風車が多いのに驚いた。確かに沿岸には風力発電用風車が立ち並ぶ独特の光景が見られるが、そうなったのはせいぜいここ十数年のこと。僕のような秋田市に昔から住む者には、これを「秋田市らしい」ものと認識できるほどには、まだ定着していないということか。
一方、これこそ秋田らしいと思う「稲・米」がわずか6点なのにも驚いた。今の時期の青空の下に広がる黄金色の田んぼはとても美しいし、あまりよそで見られるものでないと思うのだけど(近いうちに紹介します)。

あと、秋田市当局では、どうも秋田のプロスポーツをモチーフにしたデザインが応募されるのを狙って(望んで)いたのではないかと思わせるフシがある。募集期間中に追加された補足資料では「秋田市ではクラブスポーツ支援をして地域活性化を目指している」といった旨をわざわざ追記しているから。(しかも堀端などに大量の旗を立てるくらいだし)
しかし、同時に「企業名は明示しない、チームのロゴ等の使用には許可を得てその証明書を添付して応募すること」などと条件も厳しい。そのせいか敬遠されたらしく、上記の内訳を見るとスポーツを題材にしたものは残念ながらなかった模様。


審査委員は5名で、学識経験者2名(公立美術工芸短大教授と秋田市観光アドバイザー)、バス運行事業者から事業部長、行政から2名(秋田市の商工部と都市整備部の次長)。
審査の結果、優秀作品5点と特別賞(賞金が出ない!)1点の計6点が選ばれてバスになることになった。いずれも個人から応募された作品のようで、年齢は19歳から70歳までと幅広い(20歳前後が3名いるけど)。
バスは全部で15台というから、同じデザインが2~3台にラッピングされるのだろう。


で、実際のバス。
9月22日に先行してラッピングを終えた3台が秋田市役所前でお披露目され、同日から運行を開始した。10月1日までには15台が出揃うらしい。
今日、秋田市中心部をブラブラすると、10分ほどの間に2台を見ることができた。(その数時間後にも、同じ車をさらにもう1度ずつ見かけた)
しかし、その2台は同じデザインだった。つまり、既に4台目以降のバスも運行を始めていることになる。

冒頭の写真が、臨海営業所所属の「290」。
市役所前で公開された際、縦列駐車のいちばん前にいたのが、この290だった。
もう1台同デザインのバス
同じラッピングのもう1台は「316」という車両だったが、新国道経由土崎線を走っていた(上の写真は別路線走行時)。同路線の多くが、今春から臨海営業所の担当に代わっているようなので、この車も臨海営業所所属だろうか。→下記追記参照
臨海営業所では、新屋・割山方面、神田線、添川線、秋田温泉線、泉ハイタウン線なども担当しているので、それらの路線でもこのバスを見ることができるはず。
【10月7日追記】10月に入ってから、「316」を牛島方面で見かけた。秋田営業所所属かもしれない。

デザインをよく見てみると、
写真のバックが「秋田の味を売る店・せきや」前ってのも秋田らしいかな
白を中心とした背景に、版画風のイラストが並んでいる。
タイトルがないので何と言ったらいいか分からないが、「秋田の四季と方言(秋田弁)」をテーマにしたらしい。

この作者は46歳のイラストレーター(女性)で、採用された中では唯一のプロの作品ということになる。(車体には作者の名前は表記されない)
というか、この絵のタッチ、どこかで見たことがあると感じた。たぶん、秋田テレビ(AKT)の番組と番組のつなぎ目で流れる、「AKT秋田テレビです」というのに使われていた静止画だ(今は使われてないかな)。
【10月8日訂正】もうお一方、プロ(と思われる)方のデザインが採用されていました。後日の別記事にて紹介します。

四季の秋田の風物とともに、それに関連した秋田弁とその意味を紹介している。



春は桜の花を背景に秋田蕗を持つ秋田おばこ(娘)、カエル、フキノトウ
夏は青い背景に竿燈まつり
秋は赤トンボを背景に稲刈りと囲炉裏端できりたんぽを囲むおばあさんと男の子
冬は雪の粒(?)を背景に梵天(ぼんでん)祭りとかまくらと子ども
厳密に言えば、きりたんぽとかまくらは、秋田県北部や内陸南部のものなので、秋田市らしいとは言えないアイテムだと思うけど・・・
あと、秋田蕗を「秋田大蕗」と表記しているのもやや引っかかった。そういう言い方もあるようだが、一般には単に「秋田蕗」じゃないかな。

秋田弁は
めんこい(かわいい)、びっき(かえる)、ばっけ(ふきのとう)、なずき(額=ひたい)、重で(重い)、だんぶり(とんぼ)、いっぺけ(たくさん食え)、じっぱりく(いっぱい食う)、さび(さむい)、しゃっけ(つめたい)、さいさい(失敗失敗)
の11語。
本来一部地域での言い回しのはずなのに、なぜか若者を中心に異常に好まれ、秋田弁の代表として(一部世代には)認識されているような感もある「しったけ/すったけ(“死ぬほど”が転化した、“とても”の意味)」がないことに、まずは安心した。
地域や人によって、微妙に言い回しが違うこともあるが、「めんこい」は「めんけ」、「重で」は「おぼで」の方が、より秋田弁らしいと個人的には感じる。
「さいさい」は「失敗失敗」と訳されているが意味が伝わるだろうか。これは感動詞で「しまった!」というような意味合い。繰り返さず「さい」という使い方もする。っていうか、なんでかまくらの前の子どもがなんで「さいさい」なんだ?
あと、些細な点だが、文字が味のある手書き文字なのはいいが、「なずき」が「なずま」に見えてしまう。知らない人には誤解(誤読)されてしまうかもしれない。


観光客など秋田市を訪れた人には、興味を持って見てもらえそうなデザインだと思う。
ただ、残念なのが、タイヤやウインカー周辺の処理。
後ろの方
まず、右端の雪の子どもの顔半分が、バンパーでなくなってしまっている。
それに、後輪に隠れて肝心のものがなくなっている。そこには「稲」があるのに。
「稲刈り」の文字はあるとはいえ、イネの絵が隠れてしまっては、鍋を囲むおばあさんと男の子を恨めしそうに横から見ているようにも見えてしまう。
原画では稲が頭を垂れている
【26日追記】背景の赤とんぼのタッチが原画と車体で異なることに気づいた。原画が絵の本体部分(?)と同じ手書き風のタッチなのに対し、バスでは機械的というか定型化された形のトンボで、羽が長く、胸部が丸くなっている。

前の方
竿燈の全体像が、中ドアに重なっていて、ドアが開いている時に見えなくなる。これは路線ラッピングバスの宿命ではあるのだが。
そして、秋田蕗の大きな葉も前輪で隠れているし、なんと秋田おばこの鼻(と口)の部分がウインカー!
光ってる! 赤鼻のトナカイじゃあるまいし
ずらすことはできなかったのだろうか。それとも「赤鼻の秋田おばこ」を狙ったのか?
【26日補足】実際には、ウインカーの上にもラッピングが施されてはいました。こちら
原画では、葉っぱも鼻もちゃんと

応募用紙は長方形で、バスの車体に忠実なわけではなかった。そのため、実際にラッピング化される際に、カットされる部分が出てしまうのだ。(資料では参考として、車体各部の形状や寸法が示されてはいる)
審査では「タイヤ部分が切り取られた場合のデザインに与える影響を考慮する」としたそうだが、だったら最初からタイヤ部分を削った応募用紙にすればよかったのではないだろうか。


上記の通り、ラッピングは側面なので、
後部は普通どおり
真後ろからだと、注意深く見ればラッピングがちょっとだけ見えるようだが、正面や運転席側からは、これがラッピングバスだとは見分けられない。

でも、走っているとそれなりに目立つ
おいおい他のデザインも紹介するつもりです。※続きはこちら
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車体広告

2011-09-24 23:30:06 | その他もろもろ
小田急電鉄が「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」の開館を記念して、藤子キャラクターを車体にラッピングして8月から運行していた「小田急F-Train」が、東京都屋外広告物条例に違反していることが分かり、9月いっぱいでラッピングを取りやめることになったというニュースが先日流れた。(当初は1年間程度運行するつもりだったようだ。なお、10月以降も車内の装飾は残すとのこと)

「屋外広告物としての申請を行わなかったこと」と「広告が車体面積の10分の1を越えてはいけないという基準に違反していたこと」の2点がいけなかったそうだ。

乗り物に限らず街頭の建物などで公衆の目に触れる文字や絵の大部分は、各自治体の屋外広告物としての規制対象であり、手続きを行わなければならない。
例えば、単に自社の社名の表示であっても、一定の条件を満たすものは広告と見なされ、申請が必要(自分の広告は他の広告より条件が緩いことが多いようだが)。
鉄道では、車体の自社ロゴマークもそれに該当するだろう。小田急側では「広告費をもらっていない自社独自の企画なので、広告物に該当するとは認識していなかった」という趣旨のコメントをしているが、認識が甘いと言わざるを得ない。
【25日追記】小田急には、小田急エージェンシーという広告を専門に扱う関連会社が存在するらしい。このF-Trainには同社は関与しなかったのかもしれないが、こんなことでは小田急の広告は大丈夫なの? と思われてしまいかねない。



これを踏まえて、いろいろ。(条例などを根拠にしていますが、深くは調べていないので、見落としや勘違いがあるかもしれません)
●ラッピングバスは?
(東京都では)広告は車体面積の10分の1以下でないといけないというのは初めて知ったが、じゃあラッピング広告バスはどうなるんだ? あれはもっと広い面積が広告じゃない? と疑問に感じた。
 (再掲)小田急系列の立川バスのリラックマバスも屋外広告物
調べてみると、
表示面積については、東京都屋外広告物条例施行規則第十九条の別表第三の六(三)において、路線バス(高速道路を走行しない)は「車体底部を除く全表面積の十分の三以下」、電車は「外面面積の十分の一以下であること」と路線バスと電車(路面電車は除く)で別々に定められていたのだった。

ラッピングバスの場合、窓や屋根には広告がないから、あれで10分の3以下を満たしているのだろう。まずは納得。
【25日追記】広告の面積というのは、おそらく地色は含まないのだろう。上の写真のリラックマバスの場合、キャラクターの絵や文字部分だけの合計で、黄色い部分は含まないのではないだろうか。たぶん。

●鉄道の方が小さくなってしまうけど
電車が10分の1以下、バスが10分の3以下なので、つまりは相対的に鉄道の方が広告面積が狭く=広告が小さくなってしまうことになると思う。
バスは、道路上で多くの目に触れる機会があり、“うるさい”広告は景観や他車の安全運転上、困るだろうし、乗客が間違う(路線バスでないと認識してしまう)危険がある。一方、鉄道は決まった線路しか走らないし、誤乗の危険も少ないと思う。だったら、鉄道の方が広告を広くしてもいいように思えるが、なんで逆転しているかのような決まりになっているのだろう。

ここでちょっと話が逸れますが、現在、日本各地でラッピング広告バスが普及したのは、東京都営バスが採用したのが大きなきっかけとされている。
イシハラシンタロー知事が就任後、導入を決定し、確か条例を改正して実施したと記憶している。改正はおそらく広告面積を広くしたのではないだろうか。
これは憶測だが、ラッピングバスを走らせることだけを考えて、バスの広告面積だけを改正し、電車については変更しなかった結果、こうなったのではないだろうか。

●東京都だけ?
東京都の場合、バス(自動車)は「他道府県ナンバーの車で、そこの条例に従っている広告なら、都条例は関係ないよ」という感じに定められている。
つまり、例えば秋田ナンバーのバスで、秋田県または秋田市の屋外広告物条例(後述)にのっとっていれば東京都条例の規制は関係なく、そのまま都内を走ってもいいようだ。(実際には排ガス規制とか、他の規制もあるけど)

一方、電車の場合は、他県がどうこうという規定は都条例にはなさそう。
しかし、小田急線の線路は東京都と神奈川県にまたがっている。
今回は東京都の条例に抵触してニュースになったが、沿線である神奈川県や川崎市にも屋外広告物条例があるはずで、そっちは大丈夫なのだろうか。

●あの広告がああだったわけ
2010年の夏、山手線を走っていた、東北の観光広告の電車がイマイチなことを記事にしていた
 (再掲)
もっと写真をでっかくすればいいのにと思っていたが、それは上記の通り、条例でできなかったわけだ。
(それにしても竿燈の写真は写真自体が悪いし、配置などでもうちょっと目を引くように工夫はできると思うが)

やっぱり10分の1以下というのは厳しいと思う。
同じく屋外広告物の規制を受けているであろう、新宿や秋葉原なんかの看板と比べると、地味すぎる。

●秋田では?
では、我が秋田。
中核市である秋田市では独自に秋田市屋外広告物条例があり、他の市町村では県の秋田県屋外広告物条例が適用される。

秋田市(第七条)、秋田県(第六条)とも「適用除外」を定めており、許可を受ける必要がない屋外広告物がある。その1つに「人、動物、車両、船舶等に表示される広告物」とある。
つまり、秋田においては、車両であるバスや電車の車体広告は、屋外広告物条例の守備範囲外ということになる。
じゃあ、どうにでもできるということか。
上記の通り、そのまま東京都に行ってもいいのだから、秋田ナンバーのバスに目一杯ドラえもんを描いて(←もちろん著作権はクリアした上で)東京都内を走っても、大丈夫ということになるのだろう。

青森県の条例も同様だから、地方部はこんなもんなんだろうか。(宮城県や仙台市では条例が適用され、規制がある)
「人」っていうのはサンドイッチマンやチンドン屋のことだろうし「動物」もあるし、時代にあっていないようにも思う。

●秋田らしいラッピング
何度かお伝えしていた、秋田市が市民から募集した秋田らしいデザインのラッピングバスを走らせる事業。
先にラッピングを終えた3台は22日にお披露目が行われ、同日から運行している。最終的には6種類、15台が走るらしい。
報道で見たところ、3台はいずれも、中型バスのいすゞエルガミオ(車体の長さは標準サイズか)。
中央交通のラッピングバスは、大型バスでなく中型バスで行われることが圧倒的に多いが、いすゞ製車両の場合は1つ前の型の車両ばかりだったはず。エルガミオにラッピングが施されるのは初めてではないだろうか。

3台のうち1台は、魁の写真では、牛島・ニュータウン御野場経由御所野行きとして走っていたので、秋田営業所所属だと思われる。別の1台を、今日、実際に初めて見たが、そちらは臨海営業所所属だった。
秋田市が広告主だから、まさか五城目や男鹿に配置されることはないだろうから、秋田と臨海に配置されるは当然だけど。

実際に見た感想は、ドア側から見れば他のラッピングバスと同じ印象だし、なかなか目を引くと思う。しかし、告知どおりラッピングはその面だけで、運転席側や後部は普通の緑色の塗装のままなのが、ちょっと寂しい。
写真が撮影できたら、いずれ紹介するつもりです。
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街中の木

2011-09-23 20:06:24 | 秋田の季節・風景
秋田市は9月に入ってからも、最高気温は25度程度、日によっては30度を超える日もあり、先週の日曜までは半そででよかった。
ところが19日月曜からは、最高気温が16~18度台、最低気温は14度くらいまで下がり、寒く感じる。
天気は晴れた日がほとんどなく、毎日雨が降っていたような印象。秋の高校野球県大会は4日連続【24日訂正・結局6日遅れて開会した】の雨天順延となり、会場・日程の変更を余儀なくされた。

秋田では台風の直撃や極端な大雨は逃れ、道路の通行止め程度で被害はほとんどなかったのが幸い。
明日以降は晴れた日が続き、気温も25度程度まで上がるようだ。

とはいえ、セミの声はもう聞かなくなった(アブラゼミは9月4日と11日に聞いたきり)し、スタッドレスタイヤのテレビCMも始まり、すっかり秋。
冒頭の写真は今日の午後、秋田駅東口から見た、太平山方向。
この時はこんなにいいお天気(久々に見た青空)だったが、午前中も夕方も雨が降って、目まぐるしかった。
太平山から雲がわく?


ちょっと古い話題なのですが、街中の木のお話。
秋田駅西口、フォンテAKITA(旧イトーヨーカドー)向かいの駅の平面駐車場と道路の間には、短い遊歩道がある。
遊歩道はバス乗り場とJR東日本秋田支社前の交差点を結ぶもので、人工のせせらぎがあり、ケヤキの木が植えられている。
 (再掲)昨年11月。フォンテ前から駅方向
それが、現在は、
こうなってしまった。上とほぼ同じ位置から
8月中は頻繁に確認していなかったので正確な日付は分からないが、9月2日にはこのように、ほとんどの枝がばっさりと伐り落とされていた。
ぽぽろーどから
横に伸びていたかなり太い枝も落とされ、その跡が“切り株状”になっていて目立つ。

 (再掲)昨年11月
↑これが、↓こうなって
現在
以前は枝と葉が茂っていて、遊歩道越しに道路やミラー張りのフォンテの建物を見通すのは難しかったはずだが、今はよく見える。

向かいのフォンテ前(タクシーが客待ちしている付近)のケヤキも、
スカスカ
ただ、フォンテ前の方が、葉っぱや枝が比較的多く残されていた(それでも違和感を感じる状態だが)。
遊歩道の方は、てっぺんだけわずかに葉が残され、とてもおかしい状態。
こういう剪定(?)方法があるのかもしれないが、秋田の玄関口にある、「秋田市の木」であるケヤキがこんな姿なのは、ちょっと悲しい。
なお、近くのJR東日本秋田支社前の木は、そのままの姿だった(おそらくJR管轄だと思われる)。

このようにばっさりと伐った理由も分からなくはない。
これが原因(フォンテ前の路面)
特に遊歩道側がひどいようだが、夕方などにムクドリが大量に押し寄せ、鳴いてフンをするのだ。それを防ぐためだろう。
あと、生長が終わった時期かつ落葉の直前である今の時期に切れば、手間がかからず効果的というのもあるだろう。
そういえば、遊歩道のケヤキは、昨年秋は、葉っぱがチリチリに枯れたような状態(上の再掲写真)で、きれいに紅葉・黄葉しなかったのだが、それも何か関係するのか。
【24日追記】枝を少なくすることによって風を受ける面積が減り、風で木が倒れる危険を減らすことができるらしい。(ここのケヤキが該当するのかは不明)



所変わって、歓楽街「川反(かわばた)」。
川反の建物の裏側は旭川に面しており、その対岸が「土手長町通り」で、独特の景観が広がる。
何度も紹介しているように、二丁目橋のたもとには「那波家の水汲み場(の跡)」があり、数本のケヤキの大木が、川に枝を伸ばしている。

今まで紹介していなかったのだが、そのすぐ下流側、三丁目橋付近にも、ぽつぽつと何本かの木が川に面して生えていた。
ところが、それが、なくなった。
三丁目橋。対岸が川反
上の写真では、変化に気づかないかと思いますが。
北都銀行本店前の歩道橋から下流・三丁目橋方向
あまり印象はないが、上の写真で赤い矢印の位置にあった、何かの木(ケヤキではない)がなくなった。
三丁目橋から上流側を見る
写真は撮影できなかったのだが、9月5日にここを通りかかったところ、川の対岸の水中に、細かく切られたこの木が置かれていた(翌日には撤去)。
9月3日~4日にかけて、秋田市には台風12号が接近し、強い風が吹いていたので、おそらく、その強風で倒れてしまったのではないだろうか。
左端が切り株(中央にも木の幹があるが、これは古いもの?)
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秋田駅弁の話題

2011-09-21 23:52:25 | 秋田のいろいろ
秋田駅の駅弁の話題など。いずれも出典はJR東日本秋田支社のホームページ。

●こまち15周年駅弁×美短 (9月13日付発表)
秋田新幹線は来年3月に開業15周年を迎える。それを記念した駅弁が産学連携で作られることになり、15日に覚書締結式が行われた。
秋田市新屋にある秋田公立美術工芸短期大学(美短)のゼミの学生3チームがプレゼンを行い、その1つを商品化し、来年3月から3か月間発売する予定。製造は関根屋。


美短は美術系の短大であり、栄養学とか調理が専門の教員・学生はいない。
今回指導に当たる美短の先生は、川反のお菓子などで同様の手法を行ってきているが、デザイン構成やパッケージなども含めた、商品開発というかプロデュースの授業の一環として行うのだろう。

締結式には、JR東日本秋田支社側からは支社長(執行役員)が出席したのに対し、大学側からはその担当教員(教授)が出席。
秋田支社からはトップが出ているのに、大学からは学長とか学科長とかでなく、教授とはいえ一教員が出るのでは、つりあいが取れないと感じたが、リリース文を見ると、提携先は「大学」でなく「大学の教員」と締結しているように受け取れる。だからか?

リリース文には、プレゼン・最終審査会には、秋田支社以外にも、秋田県、関根屋、日本レストランエンタープライズ、JR東日本リテールネットも参加する予定とある(美短を運営する秋田市からは参加しないのね)。
その注記として、関根屋以下3社の説明が記載されている。
関根屋は製造するのだからある意味当事者、JR東日本リテールネットはそれを売るキオスクやコンビニの経営者だからいいとして、日本レストランエンタープライズ(NRE。旧称・日本食堂)。
リリースではNREに対して「秋田新幹線「こまち」の車内で駅弁等を販売」とだけ書かれていて、売る側として参加するようだ。
しかし、NREは、秋田駅で駅弁の製造・販売もしている(三角形の容器の「秋田まるごと弁当」など)。すなわち、ライバル社が製造し、自社製品のライバルとなる商品を選考することにもなるわけで、複雑な心境かも。
(NREは秋田以外でも車内や売店で、自社製品と他社製品を一緒に販売しているのが普通。寛容だ)


これを伝えた一部報道では、「産学連携の駅弁は全国的にも珍しい」とか、たしか「東日本管内では初」と伝えたところもあった気がする。
前者はたしかにそうだが、後者はちょっと疑問。
2006年に宮城学院女子大学、宮城大学の学生が開発した3種類の駅弁を、仙台駅で発売したことがあったから。その1つ「仙山芭蕉めぐり」というのを2007年に食べたことがある。
JR東海管内の三島駅では、2005年に日本大学(三島にある国際関係学部)の学生が考案した「三嶋物語・おおね御膳」が発売されている。(これは三島市も絡んでいるので「産官学連携」か)

秋田のは発売期間がわずか3か月というのは短くてもったいない気もするけれど、どんな駅弁になるのか期待したい。


●キノコ三平弁当 (9月15日付発表)
2009年4月に、漫画「釣りキチ三平」が映画化されたのに合わせて、「釣りキチ三平弁当」が秋田駅の駅弁に登場したことを紹介した。
上記の通り、最近は駅弁のサイクルが早いので、その後は販売されているのを見たことはなかった。
それが、10月からの大型観光キャンペーンに合わせて、リニューアルして発売されるという。

釣りキチ三平弁当〔きのこ編 和牛入り〕」だそうで、シメジやマイタケをはじめとするキノコがびっしりと敷き詰められた丸い容器の弁当。「国産牛焼肉」も入っているようだが、テレビでは「そぼろ」っぽくも見えた。米はあきたこまちの味付けご飯。栗の甘露煮と関根屋さんおなじみのニンジンの「いぶりがっこ(燻したたくあん【2012年3月5日補足】正確には“燻製乾燥した野菜のたくあん”)」も入っている。950円。
“初代”の感覚でいると、釣りキチ三平だけに魚が入っていそうだが、まったく使われていない。初代は四角い容器の幕の内風で1050円だった。

そして、「丸い容器でキノコびっしりの駅弁」といえば、関根屋の「わっぱ舞茸」という駅弁がある。その名の通り、炊き込みご飯の上に秋田で好まれるマイタケをのせたもの(リニューアルされてマイタケの量が減ったらしいが)。これは「秋限定」ということになっているが、僕はここ数年は店頭で見たことがなかった。個人的には好きな駅弁。
それの肉入り&キノコの種類を増やした版が、「釣りキチ三平・きのこ編」のようにも思える。釣りキチ三平の名前を使う必要があるのだろうか…


10月1日から、秋田駅の各駅弁扱い店舗と「こまち」「リゾートしらかみ」車内で販売とのことなので、ぜひ食べてみようと思いながら、検索したら…
9月13日に仙台駅で販売されていて、買ったという一般の方のブログ(写真もある)を発見した!
NREさんの計らいにより、地方駅の駅弁を他の大きな駅で発売しているので、仙台駅で秋田駅弁を購入できたことは、今や当然のこと。
しかし、発売予定日の半月以上前、しかも公式発表より前に売るって、フライングもいいとこだ。(記者発表用に製造するためラインを稼動させたので、ついでに特別に先行販売したとか、事情はあるのかもしれないが)

この報道では「JR東日本が新しい駅弁を販売する」と、各報道とも伝えていた。これではJR自身が売るように受け取れる。
でも、これはあくまでも関根屋さんの商品なのだから(同社公式サイトにも掲載)、不正確な表現ではないだろうか。
JRが音頭をとって関根屋に製造してもらい、JR傘下の販売網で売るとはいえ。

※買って食べた記事はこちら


●「青森・田沢湖縦貫パス」「秋田マタギの里パス」
その観光キャンペーンの記事で、詳細が分からないとしていた、2つの企画乗車券についても、秋田支社のサイトにチラシがアップされた。
「青森・田沢湖縦貫パス」(2日間有効2600円)は、秋田内陸縦貫鉄道全線と田沢湖線の田沢湖-角館、奥羽本線の鷹ノ巣-青森がフリーエリア。(田沢湖から青森まで一直線)
「秋田マタギの里パス」(2日間有効3600円)は、秋田内陸縦貫鉄道全線と田沢湖線の田沢湖-大曲、奥羽本線の大曲-秋田-鷹ノ巣がフリーエリア。(JRと内陸線一周+田沢湖まで)
いずれも、特急(こまちを含む)や内陸線の急行は、料金券を買い足せば利用できる。
どちらも、田沢湖線(秋田新幹線)の田沢湖-角館が取って付けたようにエリアに含まれているのが、おもしろい。ちなみに、鷹ノ巣-青森や大曲-秋田-鷹ノ巣など、JR区間だけの往復でも、モトが取れる。
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23年前の時刻表

2011-09-20 23:54:50 | 秋田市営バス
9月20日は「バスの日」なので、またバスの話題。
その前に、訂正です。先日アップした秋田市営バスの広告の記事で、背もたれの広告を取り上げました。その後、自分でつけていた記録を見たところ、その開始時期等に関して誤った記述をしていたのに気づきましたので、元記事に訂正・補足をしました。
他にも記憶違いの点もあるかと思いますので、その点はご了解いただき、もし誤りにお気づきで正しい情報をお持ちでしたら、ぜひ教えてください。
続編として、他の車両広告についてアップしようかと思っていましたが、正確を期すため、もう少し情報を整理してからにしようと考えています。お待ちください。


今回は時刻表の話題にしますが、その前にせっかくなので、バスの日関連の話題も。
今年も秋田駅前のアゴラ広場で、17日に「第16回秋田バスまつり」が開催された。行ったわけではないが、テレビのニュースによれば、雨の中たくさんの人が訪れていた。
内容は例年と同じようで、毎年行列ができる「抽選会」は今年も盛況。あとはステージ発表や県内3事業者から路線バスが1台ずつ展示されていた。
展示された車両も変わり映えがなく、秋北バスは国際興業グループの新しい塗装の車両、中央交通は昨年展示されたのと同じ新車で購入したノンステップバスいすゞエルガミオ(昨年は「819」だったが、今年はもう1台の「818」)。

チラシには、「協賛」として、ディーラーやタイヤメーカーなどの名が挙がっていたが、その中に「UDトラックスジャパン株式会社秋田支店」の名もあった。旧日産ディーゼル秋田販売のことで、同社はバスの製造をやめているようだが、協賛はしているわけか。

昨年も書いたけれど、このイベントでバス利用者が増えるとは言いがたいと思うし、日ごろバスに乗っているお客への感謝の機会とも言えないと思う(回数券を買った人にババヘラアイスをくれること程度)。
特に今年は、秋田市内の路線バスに10月からさまざまな変化がある。中央交通単独や秋田市のイベントでないので無理かもしれないが、系統番号表示の予告や、高齢者100円バスのPRの機会にもなりそうだったが、やったのかな。


ついでに話が逸れるが、もう1つ10月から、秋田市が広告主となって、公募した秋田らしいデザインのラッピングバスの運行が始まる。6つのデザインが採用されることになったが、秋田市交通政策課のホームページによれば、そのうち3台が、先立って22日から運行を開始するという。
22日10時から11時まで、秋田市役所前で展示(山王大通り・噴水側からラッピングが見える向き)し、午後から運行を開始するとのこと。



ここからが本題、バスの時刻表―バス停掲示ではなく利用者に配布されるもの―について。
現在は、バス案内所で、冊子の時刻表を無料配布している。
中央交通の全路線(秋田市内と五城目地域と男鹿地域)について、主に始発と終着(一部途中停留所)の時刻が掲載されている。「秋田市マイタウン・バス」など自治体が運行しているバスについては、中央交通が受託している路線であっても掲載されないようだ。

市営バスと中央交通が完全に別々だった当時の中央交通の時刻表がどうだったのかは知らないが、秋田市営バスの段階的路線移管が進んだ2000年代中頃以降はこのスタイル。
市営バス路線が少なくなった頃は、1冊に市営バスと中央交通がまとまって収録されていた。

では、路線が多かった頃の秋田市営バスはどうだったか。
僕の記憶にあるここ20年ほどは、ダイヤ改正の都度、秋田市内全世帯に配布されていた。(案内所でも配っていたはず)
秋田市の広報紙「広報あきた」に折り込んで配布されていたので、印刷費以外にコストはかからなかったのだろう。「市営」バスでなければできない芸当だったと言える。
なお、現在の広報あきたは、ポスティング業者に委託して配布されているが、10年くらい(?)前までは、各町内会を通して配布されていた(各町内会の班長などが各戸に配達)。町内の負担軽減のため、業者委託になったと記憶している。

その時刻表は、新聞紙大の紙(紙のサイズは徐々に大きくなっていった)見開きに全路線が収められていた。2色刷りで、当初は紺色とオレンジ、紙が大きくなってからは紺色とピンク。路線別に、始発時刻のみが掲載されている。
昭和63(1988)年12月21日改正
この当時は、まだ平日/休日のダイヤ区分がなかった。(一部便を日曜または土日運休/運行して対応)

平成7(1995)年12月26日改正
移管が始まる前の時刻表。曜日別ダイヤになったこともあり、びっしりと時刻が並ぶ。

【12月30日追記】1988(昭和63)年度までは、曜日区分のないダイヤだったようだ。
1989(平成1)年度から「平日・土曜」と「日曜祝日」の2本立てとなり、1993(平成5)年度に「平日」と「土曜日曜祝日」に変更されている。

平成14(2002)年4月1日改正
この形式の時刻表としては、手元に保存してある最後のもの。完全移管の4年前。
紙のサイズが大きくなったこともあり、余白が目立つ。
市営バスは上半分だけ。左下には秋田駅前の乗り場案内などをスペースを広く取って掲載。右下には、この時に移管されたばかりの新屋方面の中央交通時刻表が掲載されている(現在の豊浜ふれあい号分も含む)。

【23日追記】この大きな時刻表は、市営バスの各車内にも配置されていた。運転席に置かれており、乗客から乗り換えの問い合わせがあった場合などに活用されていた。一部車両では、車内に掲示(運転席背後などに)されていた。
余談だがこれとは別に、秋田駅の乗り場別に、秋田駅の発車時刻を列記したワープロで作った表も、運転席に置かれていた。(8:00大住、8:10柳原南高校、8:15牛島御野場・・・といったような)これはおそらく、各運転士が自分のバスを乗り場に入線させるタイミングを計るためのものだったのではないだろうか。



交通局ではこれ以外に、一時期、冊子の時刻表を作成していたこともあった。
1987(昭和62)年度に始まったようで、同年6月10日付広報あきた1066号に「市交通局では、6月15日から市営バスの定期券や回数券を購入したかたに、「市営バス時刻表」を無料で1冊ずつさしあげます。この時刻表は横9センチ、縦19センチとコンパクトで、持ち運びにとっても便利です。(略)市営バスの利用案内情報がすべて盛り込まれています。」とある。

翌年には、バスの日(この年が制定後2年目)に合わせて配布されたようだ。
1988年9月10日付広報あきた1111号には、「9月19日(月)、市内の主要バス停5か所で、通勤時間帯、買い物時間帯に合わせ、「バスの日」の標語入りポケットティッシュ1万個と携帯用時刻表千冊をプレゼントします。」とあり、市役所前、南営業所(現・新屋案内所)、交通公社前、秋田駅前、買物広場で配布された。

1989年以降の広報には、冊子時刻表があるような記載はないようで、2年間しか作成されなかったのだろうか。

その1988(昭和63)年の時刻表が、我が家にあります!
左の縦長のがそれ
上の写真、右側は2005年の中央交通の時刻表。上記の通り、移管末期だったため市営バスの時刻表も掲載されており、下に2者の名前が表記されている。
現在の中央交通単独の時刻表も、表紙デザインは異なるが、サイズや中身は同じはず。
市営バスのは縦長で、持ち運びにくい。なんでこんなサイズにしたんだろう。この点は、今の中央交通の方が親切。

というわけで、昭和最後の年度の時刻表を見てみます。
表紙(裏表紙はミサワホームの広告)
広報あきた1066号には、1987年度の時刻表表紙の写真が出ている。解像度が低くて分かりにくいが、おそらく赤れんが郷土館前を走る市営バスのイラスト。
この1988年度では、それと同じタッチの秋田市役所前を走る市営バスが描かれている。
誰が書いたのか分からないが、直線的で色遣いが独特で、どことなく現実離れした印象を受ける。それでいて、実は細部は忠実に描かれている(ように感じる)なんか不思議な絵。
拡大。ちなみに22日にラッピングバスが展示されるのが、右奥(噴水の向こう)付近のはず
花時計・噴水・旗・正面玄関の配置はかなり正確だと思うが、秋田市旗の色が反転(本来は若草色に白抜きマーク)している。
市営バスの車両は、フロントガラスや窓の配置はともかく、ちゃんと緑のナンバープレートを付けているし、車体の塗装も忠実。正面にあるべき、秋田市章がないのがちょっと気になる。【21日追記】バンパーの色は実物は黒かったはず。
 (再掲)実物
この塗装は、以前紹介したように、1985年度までの導入車のもので、それらがすべてなくなった(廃車または譲渡に伴う塗装変更)2000年度まで見られた。
表紙のイラストは、ヘッドライトや行き先表示付近の屋根のデザインからして、当時は最新型(ただしモデルチェンジ直前)で市営バスに多数在籍した「日野レインボー」だと思われる。(上の写真は同年代の三菱製)

ところで、1986年度には、市営バス末期まで見られた新しい塗装の車両が既に登場していた。
1986年度に導入されたのは少数(7台)で、1987年度は導入がなく、時刻表発行後の1988年度下期(12月頃)から、新塗装の車両が大量に導入されていくこととなるので、まだなじみがなかったのかもしれないが、せっかくならこのイラストも新塗装のバスにすればよかったのにと、当時は思ったものだった。それも今となっては貴重な記録。


時刻表は119ページに及ぶ。(現在の中央交通の時刻表も100ページ超か?)
目次
方面ごとに「章」のように分かれている。
各章の最初のページには、大雑把な路線図がある。
左の広告については、後で
路線図は横にして見なければならず、しかも線が入り組んでいて進行方向が分からず、使いづらい。

ページをめくると、各路線ごとに、全停留所名と時刻が掲載されている。
当時は曜日区別がない1本のダイヤだったので、上りと下りの表が1つずつ。いくつかの途中バス停の通過時刻も掲載。(現在の中央交通のは、途中時刻はごく一部のみ)
大回線
今では、平日朝に片道(楢山回り)1本だけが運行されている「大回り線」も、当時はまだこんなに運行されていた。
逆回りの「手形回り」っていうのもあったんです。どちらも、朝に4本、夕方に5本も運行されており、たぶん休日も同じダイヤだったのだろう。

全体的に見て現在と比較すると、各路線とも本数が多かったという感想を持つが、路線網はそれほど大きな変化はない。(マイタウンバスへの移行や経路が変更された路線がある程度)
御所野へ行く路線や泉ハイタウン線(泉秋操線)は、まだ運行されていない。


ところどころにある、豆知識的コーナーや広告も興味深い。
バスロケーションシステムの紹介
1981年に秋田市交通局が世界に先駆けて導入したという、無線を使ったバス接近表示の解説。その後、1994年に機器が更新(別メーカーのもの)されたが、民間移管されることなく、消滅した。

63年度夏秋観光団募集表
堅苦しいタイトルだけど、市営バスツアーの予定表。
「船と海峡トンネルで函館青函博覧会の旅」、3泊4日で当時放送されていた大河ドラマにちなんだのであろう「富士山の御来光と武田信玄の甲府を訪ねて」といった遠距離から、「二階バスで秋田市内めぐり」といった手ごろなものまで、秋田市営バスが各地へ出かけていたことが分かる。

「ご存知ですか?」
複数の子どもを連れて乗車する場合の、運賃の算出方法の表。これと同じものが車内にも掲載されていたはず。
この一家(?)のイラスト。
上から大人、児童、幼児、乳児、再び幼児(このほかに女性の大人もいる)
みなさん、独特の風貌です。


最後に、広告。
車両の広告でもおなじみの各社、ディーラー4社、開局間もないFM秋田などもあったけれど、印象的なものをいくつか。
くつとかさなら協働社
秋田を中心に周辺各県に店舗を構えていた「協働社」。今は高層マンションが建つ、広小路西端の店舗は、百貨店のような総合スーパーのような大きな店で、秋田市中心部の賑わいの核の1つだった。
上の広告では、ウサギのロゴマークを囲んで、店舗網(秋田市外も含む)が記されている。角館にあったのは覚えているが、五城目や生保内にもあったのか。

秋田ステーションデパート
今の秋田駅ビル「トピコ」。ロゴマークが懐かしい。

サンポート土崎 ジャスコ土崎港店
現在のイオン土崎港店。
「J」のロゴマークもまた懐かしい。「♪ジャスコで逢いましょう~」という歌が聞こえてきそう。
当時は、秋田駅前のジャスコは既に撤退(1985年にパレドゥー、1987年にフォーラスとしてオープン)し、御所野のジャスコもまだない(1993年オープン)。(秋田サティも1995年オープンでまだないし、そもそもイオン系列ではなかった)
したがって、土崎ジャスコが秋田市内唯一のジャスコとしてがんばっていた時期だったわけだ。
それにしても、スクラップアンドビルドで有名なイオンが、長きに渡って同じ場所・同じ店舗形態で営業を続けているのは、すごい。

一方、
秋田ニューシティ
向かいに建物(イーホテルショッピングモール)があるので、絶対に見られないアングルからの絵。左上のダイエーの看板のバランスがちょっとヘン。
「キラキラ「私」的空間。/明日が見える、ショッピング・シティ/未・来・派 ス・ト・リ・ー・ト」とやたらとキャッチコピーが多いが、全部時代を感じさせる。
この14年後にダイエーが撤退し、23年後には更地になって跡地をどうしようか悩むことになる(悩むのは辻さんですが)とは、当時は想像すらしなかった。

23年前には想像できなかったと言えば、上の方で後でとしていた、クラリオンの広告。車載機器メーカーとして、広告を出したのだろう。(秋田市交通局ではスピーカー、マイク、テープ再生装置などがクラリオン製だった)
そのモデルさん、
「きこえるねきみの音。」(←ひらがなばかりで区切りがなくて分かりづらいけど、当時の流行り?)
「'88クラリオンガール Ren Ho」
レンホー!!
まさか、この後ニュースキャスターになって、国会議員になって、仕分け人になって、ナントカ大臣になるとは…
「きいてくれてますか国民の声。」

この記事後半にて、回数券販売所について取り上げています。
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十鉄/弘南6000系

2011-09-18 19:47:41 | 津軽のいろいろ
青森の私鉄の話題から2つ。
●とうてつ
8月末にアップしたように、青森県の私鉄「十和田観光電鉄(十鉄=とうてつ)」の鉄道部門(三沢-十和田市)が、廃止の危機にある。
少子化、東北新幹線新青森開業、東日本大震災の影響で客が減り、このままでは経営が続けられないとして、とうてつ側が沿線3市町(十和田市、六戸町、三沢市)に対し、今後10年間で5億2100万円の財政支援を求めた。それを受け、各市町が議会や住民への説明・意見聴取を行っていた。
今月初めの段階で、十和田観光電鉄の社長は「沿線自治体から返答を受けたら、10月初めまでに結論を出したい」と述べているが、財政支援がない場合、鉄道を廃止し、バスに転換することになるようだ。

最近の各報道によれば、財政支援にについて、議会は3市町とも否定的、住民は賛否さまざまで特に十和田市と六戸町では存続を求める声が多かったという。
それらの結果を受け、3市町が協議したところ、財政支援はしない方向でまとまりつつあるようだ。
ということで、十和田観光電鉄の鉄道は廃止される公算が大きくなった。

なお、9月13日の東奥日報によれば「(とうてつが)鉄道事業を廃止した場合、過去10年間の分だけでも、国・県の補助金を2億円以上返還しなければならないと見込まれることが13日、県への取材で分かった。」そうで、廃止するにしても課題がありそうだ。


よそ者が申し訳ないが、勝手な考えを以下に。
説明会に参加した住民からも声があったそうだが、話の展開が速すぎないか。もっと考える時間が必要だったのではないだろうか。
震災は仕方ないが、少子化は今に始まったことでないし、新幹線開業で客が減るのも予想できたはず。
それなのに、とうてつは、突然「お金出してくれないとやめちゃうよ。どうする?」と1か月ほどでの返答を求めてきたようだ。
夏休みは8月31日で終わることが分かっているのに、その数日前に「まだ宿題が終わってない! 父さん手伝って!」と騒ぐ、磯野カツオ君のような話に思えてしまうのは、僕だけだろうか。

沿線自治体も、十和田観光電鉄の経営状況に関心を示さず、任せきりにしてきたのではないだろうか。民間企業とはいえ、地域住民や観光客の足を担う、唯一の企業なのだから、日ごろから経営状況に目を向けてやってもよかったような気もする。(波平さんが7月中から「カツオ、宿題は順調か?」と聞くようなもの)
直接の資金援助は無理でも、鉄道・バスを陰から支援することはできたかもしれない。

もたもたと鉄道を運行し続ければ、会社自体が持たないほど一刻を争う状況ということなのかもしれないが、半年とか1年とか、判断までの余裕があれば、状況や住民・議員の考えが変わり、別の結果が出てきたかもしれない。
ちなみに、秋田県の第3セクター・秋田内陸縦貫鉄道も、2008年に廃止の危機にあったが、とりあえず2012年度までは存続させて、その後に判断することになっている。
先延ばしと言えばそれまでだが、高校の統合や自治体職員の通勤利用による乗客増加やいろいろな誘客策が始まり、多少は内陸線への考え方が変わってきているようにも感じている。


とうてつへの支援について、十和田市長は「市民の理解が得られない」、六戸町長は「一民間会社に公金を投入できない」という趣旨の発言をしているようだ。
たしかにそうだろうし、各市町の財政も厳しいのだろう。
でも、それを言うなら、つぶれた金融機関への公的資金投入や、高速道路料金を定額とか無料にしていちおう「民間会社」である高速道路会社に公金を投入していたのはどうなるんだと言いたくなる(市町村レベルの話でなく、同列に比較できないのは承知)。


この判断は、特に十和田市にとっては、唯一の鉄道を、自らの意思で不要と結論付けたことになる。
鉄道が廃止されれば、地図から「十和田市駅」の表示が消えてしまう。鉄道があれば、時刻表の巻頭地図を眺めて目に留まり「十和田市へ行ってみよう」と思う人もいるだろうし、先日の僕のように安いきっぷを使って安いホテルに泊まるために十和田市へ訪れる人もいる。
経験上、初めて訪れようとする町に鉄道がないと、どうやってアクセスすればいいのか戸惑ってしまうことが多い。(時刻表にバス路線やダイヤが掲載されたとしても鉄道よりも見つけにくいし、時刻表検索サイト・ソフトではバスは非対応だろう)
自家用車や観光バスでの訪問客が多くて、鉄道利用は微々たるものなのかもしれないが、そうした旅行客・訪問客を、十和田市は自らの意思で来なくいいと言っているように受け取れてしまう、というのは言いすぎか。


廃止されるとなれば、気になることの1つが、車両の扱い。
古い電車が保存されていてイベント時(17日にも実施)に走っているそうで、それももったいないが、現役の7700系などはどうするのか。
東急から譲渡されてやっと10年経とうとしているところで、まだまだ走行できるはず。冷房も付いているし。

願望というか妄想だけど、同じ青森県の弘南鉄道で買い取ったりしないだろうか?
弘南鉄道では7700系の改造前の7000系を長年使っているので、カーブやホームなど設備は対応しているはずだし、現場も扱いには慣れているだろう(ただし電気系統は異なる仕様)し、乗客としては今の7000系には冷房がないので真夏には参ってしまう。
輸送コストも東京から運ぶよりは安くつくだろうし、いかが?
※2014年には、一部の車両についてこのようなことになった


●弘南鉄道
一方、その津軽の弘南鉄道。こちらは明るい話題。 ※「弘南鉄道」と「弘南バス」はルーツは同じ企業だが、現在は資本関係等はなくなっている。
公式サイトに15日付で、「第2回 弘南鉄道ふれあい感謝祭開催のお知らせ」がアップされた。
昨年から開催されている鉄道の日イベントの告知。

今年は10月15日(土)に大鰐線(大鰐-中央弘前)の「津軽大沢」駅、16日(日)に弘南線(弘前-黒石)の「平賀」駅という、いずれも車両基地のある駅で開催。
中身はステージイベント、出店、グッズ販売、車両展示など、一般的な鉄道の日イベントのようだ。(ラッセル車用電気機関車)

しかし、特筆すべきは、津軽大沢での(というか大鰐線での)「臨時列車6000系運転」!
以前少し紹介していた、古い電車「6000系(これも東急のお下がり)」が久々に走るのだ!
弘南鉄道6000系電車(この記事の再掲)
6000系はもともと製造数が少なく、現存するのは弘南鉄道大鰐線のものだけ。以前は朝の快速電車を中心に毎日走っていたが、快速廃止・各駅停車減便により余剰車両となり廃車は免れたものの、よほどのことがない限り走ることはなくなっている。
愛好家団体がチャーターして、年に数回走ることはあるようだが、鉄道側主催で運行するのは初だと思う。(快速廃止以来とすれば5年ぶり)

今回はダイヤは通常列車の間をぬった、津軽大沢→大鰐(折り返し)→津軽大沢と津軽大沢→中央弘前(折り返し)→津軽大沢という2つのダイヤ。いずれも15日午後運行。
乗車することができるのか、できるとすれば予約や特別料金が必要なのかは不明だが、少なくとも線路際であの独特の走行音をまた聞くことができる。
これはまたとない機会だ。

実は弘前市では、建造物・宝物特別拝観事業「弘前は歴史と文化のびっくり箱」という、普段は公開していない建造物などの特別公開をこの秋、毎週週末に行っている。公開されるものは毎週異なり、15日は「最勝院五重塔」の1階部分(外から見るだけ)。これもちょっと見てみたい。


そういえば、JR東日本の秋田管内の施設の公開はどうなるのかな?
【22日追記】JR東日本秋田総合車両センター(旧・土崎工場)の公開も15日(10時~15時。最終入場14時)になった。時間的に、弘南鉄道津軽大沢との掛け持ちは不可能だろう。
コメント (7)
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八橋の道開通・歩車分離時間別運用

2011-09-16 23:54:15 | 秋田の地理
8月28日の記事で、秋田市八橋地区の草生津川沿いに新しい市道「都市計画道路外旭川新川線」が造られ、完成間近だが、いつ開通するのか分からないことを取り上げていた。
その後、現場近くの方からコメントをいただき、17日開通という告知が現地に出ているとのことだったので行ってみた。
 前回の記事の再掲
すると、冒頭の写真のように、工事中ご迷惑をおかけします看板の上に、「この道路は9月17日(土)正午から通れるようになります。」との紙が貼ってあった。
掲示には地図もあり、それによれば当ブログでいうA工区・B工区が開通する
(写真はA工区南端やばせ橋たもとの看板。同じものがB工区北端にも設置)

そして、両端のほか、その他の道路と交わる部分(AとBの境など)には、
通行止めの柵にA4の紙!(内容は看板と同じ)
こんな紙切れ、立ち止まってしゃがまないと判読不可能です!

昨年開通した、秋田市道では
茨島・大住アンパスではこんな


楢山愛宕下周辺ではこんな

いちおう目に入る看板があったのに。

秋田市広報紙「広報あきた」9月16日号(No.1753)や、関係課のホームページでも、道路開通に関する情報は見つけられなかった。
道路を開通させるまでがお仕事で、開通してしまえば関係ないという(実際に所管が道路維持課へ移るのだろうし)、典型的なお役所仕事ですねぇ…
市民、納税者、用地を提供した人、近隣住民、施工業者などの期待や心情への配慮、そして立派な公共施設を作り上げたという自らの仕事への誇りがあれば、一人でも多くの人に新しい道路ができたことを知ってもらい利用してもらいたいと思うのが普通だと思うのだが。広報紙やホームページなら、掲載や作成の費用はかからないし。知られたくない道路なんでしょうか。


秋田市の方針は知らないけれど、以下に勝手に開通区間を紹介させてもらいます。
やばせ橋南側の既存道路から。奥が「A」南端、その左がやばせ橋
草生津川沿い「コスモスロード」のコスモスも、そろそろ見頃。さきがけオンライン(17日朝刊の記事を先立ってアップ)にもそんな記事がアップされていたが、ついでに道路の取材はしなかったの?
案内標識を拡大
明日からは、上の空白(空青?)部分が開通することになる。
こういう場合、既に表示が準備してあり、開通直前には上をふさいで隠しているものだが、ここはその気配がなく、青いまま。やはりあまり知ってほしくない道路なの?
なお、2010年11月10日の記事に写真があるように、この逆側、開通する側から見える案内標識は、その時点で既に準備されていた。なんかちぐはぐ。

丁字路から十字路に変わることになる、A南端・やばせ橋東の交差点。今回の開通に際し、全方向に右折矢印信号が設置された。秋田県警は右矢印増設がお好き。
南北方向(丁字路~A側)の信号機。既存側にも右折矢印が後付けされた
既存の電球式の裏側に、開通区間から来る車が見ることになる薄型のLED式が増設され、まだカバーがかかっていた。

東西方向(やばせ橋~八橋大通り)の信号機。こちらは前からLED化されていたはず
新国道側から来て新しい道路(A)への進入を示す、増設された右折矢印にはカバーが掛かっている。裏側のやばせ橋を渡って、山王方面へ右折する矢印はカバーがなく、既に稼動していた。
八橋大通り方向。右折矢印が点灯している

Aを背に、南側山王方面を見る
A工区には、二重に柵が立てられ、ここを横切る歩行者は、その間を渡ることになる(横断歩道のライン部分)。
ここには薄型LED式歩行者用信号機が設置され、既に点灯していた。(まだ車は進入できないから、信号に従う必要はない)

前回紹介したとおり、今回開通する区間には、信号機が2か所新設された。そのほかに、この交差点で増設が行われたことになる。
新設の2か所は通常のグレーのボディ、ここだけは既存のものに合わせて茶色いボディの信号機となった。
メーカーはいずれも日本信号製のようで、車両用は、LEDが大粒で見やすさが向上した「面拡散型」だと思われる。おそらく右折矢印も面拡散型のような気がする(現地で確認し忘れたので、撮影画像を見る限りでは【10月10日訂正】現地で再確認したところ、矢印灯は従来の普通のLEDのようだった)。


前回の段階で工事はほとんど終わっていたけれど、開通する区間に再び入ってみる。
A南端。柵が片方倒れてますけど

AとBの境目、ローソン秋田八橋田五郎店前に新設される信号機付き交差点。
B北端までまっすぐな道
既存の道路側の車両用信号機はカバーが付いていたが、開通する側の信号機や歩行者用信号機はカバーが撤去されて電源が入っていない状態。開通当日の作業を減らすためか。
向かいに渡って振り返って、B側からA方向
車両用信号機は新しい道路側が両面、既存の道側が片面のみ。
車両用信号機に、前回はなかった表示板が設置されていた。
歩車分離時間別運用
先日、旧サティ前に設置された「深夜等矢印運用なし」の表示を紹介したが、これもまた漢字ばっかりで分かりづらい。
要は時間帯を限って歩車分離式の交差点になるよ(それ以外は普通の交差点で)ということだと思う。

小学校が近く、道が狭いことから、おそらく朝の通勤通学時間帯などは、車両をすべて赤信号にして、その間に歩行者用をすべて青にするということだろう。(斜め横断は建前上できない)
しかし、人や車が少ない昼間や夜は、方向別に車と歩行者が同時に青になる通常の動作をするということだと思われる。
知る限り、秋田県では従来なかった方式。

秋田では、比較的小さな道の交差点でも歩車分離化が進んでいるので、交通量が少ないのに人も車も長時間赤信号で待たされているような場面もある。
もちろん、信号をよく確認しなければいけないのだが、その結果、うっかりあるいはわざと、信号無視や見切り発進/見切り横断してしまう例をたまに見かけたことがある。
おそらく、そうした事例を起こりにくくするための対策ではないだろうか。
一方で、頻繁に現地を通る運転者・歩行者とも、混乱してしまいそうな気もする。


歩車分離式信号は、警察庁の通達もあって、全国的に増加しているが、県によって普及度合いや設置方針に差がある。
秋田県はずばり「歩車分離式」と表示している交差点が増えているが、県によっては「歩車分離」という言葉自体になじみのないドライバーもいると思う。
それを「時間別」に「運用」ですか。もっとうまい言い方ができないかなぁ。
ちなみに、2002年9月12日に警察庁から各県警本部長などに出された「歩車分離式信号に関する指針の制定について(通達)」において、歩車分離式交差点に設置する標示板の例をいくつか示しており、その中にこんなのがあった。
具体的な時間を表示
歩車分離だけど夜は押しボタンになるという秋田では見られないタイプだし、あくまでも例であって強制力はないようだが、なるほど!
これにならって、「矢印使用停止/23時-7時」とか「歩車分離式/7時-8時30分」とか(時間は適当です)表示してくれれば、とても分かりやすい。(時間帯が変動する場合は困るけれど)
※青森県ではこのように表示していて、分かりやすいと思った(リンク先記事の下の方)。


B工区も変化なし。
押しボタン信号や「止まれ」の標識のカバーは撤去されていた。
B工区北端の向かい、C工区南端でトーセンぼしていた建物は、そのまま。裏手へ回ってみると、立ち退きが済んで着工していた部分では、舗装が始まるなど確実に進捗(前回はまだ砂利を敷いていた段階)している。
でも、建物だけはそのままのようだった。どうなるんだろう。

そんなわけで、開通後、多くの車が流入するであろう、イサノ橋~新国道「八橋大畑」交差点の道。
赤矢印が、Bへの入口。奥が八橋大畑
現状でも、車の通行は少なくないし、そんな歩道のない道を歩行者や自転車が通っている。
この時通っていた車はどれも、歩行者に配慮しながら適切な速度で通行していたが、それでも子どもを連れて歩く親など、神経を遣うに違いない。
道路開通後も事故が起こらないことを願ってやまない。

※この道路の今後の予定等についての続きはこちら
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フレッシュランチ2011.9

2011-09-15 23:50:44 | ランチパック
恒例、ランチパックの秋田版「たけやフレッシュランチ」の紹介です。
6月からの「本荘ハムフライ」と7月からの「ブルーベリー&チーズ風味」、8月からの「ラザニア風」「くだもの畑」、いずれも引き続き発売されているようだが、店によって扱い商品に偏りがある傾向がある。
フレッシュランチとしての9月の新商品は1つだけのようだ。
フレッシュランチ ミートスパゲティ」 1包装あたり234kcal
パンとスパゲティという、定番の組み合わせ。同名のものがだいぶ前に本家ランチパックで存在した。
パスタ&トマト系ソースという組み合わせでは、先月の「ラザニア風」とかぶっている。
パスタは短く刻まれている
定番だけに無難においしい。トーストしなくてもいいと思う。
「ラザニア風」もこの味だといいと思うのだが…(それだと併売する必要がないか)

以下は、秋田で購入できる、本家ヤマザキランチパック。
ヤマザキでは、「秋のわくわくプレゼント」キャンペーンが始まった。(春のパンまつりと異なり、はがきで応募して抽選)
商品によって、パッケージに応募券(点数シール)が直接印字されているものと、シールが貼られたものがある。当然、たけやフレッシュランチには応募券はない。
ネクターピーチクリーム&ホイップ」 1個156kcal
以前のミルキーに続く、不二家とのコラボ。今度はネクターで、ランチパック以外の商品もある。
製造所固有記号の表記が「TK」。これもヤマザキがたけや製パンに委託して製造しているようだ。そのせいか、秋田のスーパーでも、比較的よく見かけるし、青森県内でもたけや製のこれが流通しているとのこと。
不二家とのコラボ商品さえ、たけやで製造するようになったとは… これがあと数年早ければ「ミルキークリーム」も秋田で購入できたかもしれない。
ピンク色のが桃味
不二家ネクターって、容器はピンク系だが、中身は本来は黄色い。それなのに、クリームをピンク色にしてしまったのがわざとらしい感じ。
味も、桃の味ではあるが、ネクターの味とは違うような気がして、期待外れだった。ネクターならではの甘さとかどろっとした感じを再現すればいいのではないでしょうかね。ホイップもいらないかも。

ハムマヨネーズと4種のチーズ」 127kcalと131kcal
仙台工場製。
同じもの2枚ではなく、違うものが1枚ずつの製品。話には聞いていたが、初めて見た。
茶色いパンと白いパン
白いパンにはハムとマヨネーズ、茶色い全粒粉入りパンにはスライスチーズとチーズクリームが入っている。チーズは、クリームチーズ、カマンベール、チェダー、ゴーダの4種が使われている。
どちらもおいしかった。チーズはややしょっぱいか


最後に、クリームパンについて。
秋田では、たけやのクリームパンとたけやが受託製造したヤマザキブランドのクリームパン両方が流通していることを以前から紹介していた。
店舗によってどちらを置くか分かれており、秋田市内のスーパーを調べたところこんな感じだった。
 たけや:いとく、ナイス  ヤマザキ:イオン、マックスバリュ、マルダイ、【23日追記】ザ・ガーデン自由が丘西武
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市営バスの広告

2011-09-14 23:56:40 | 秋田市営バス
久々に秋田市営バスカテゴリーの記事です。
市営バスカテゴリーでも話題があちこち飛んで申し訳ないですが、今回は広告について。

路線バスは、広告媒体としても大きな役割を持つ。
外側、内側、車内放送、バス停、時刻表など、広告スペースがたくさんある。
現在は、車体外側をまるごと1つの広告にした、「ラッピング広告バス」もあるが、これは2000年に東京都交通局が始めたのをきっかけに、全国に広まった(東京都が最初というわけではないはずだが)。
したがって、その頃既に縮小傾向にあった秋田市交通局では、ラッピング広告車両が現れることはなかった。

しかし、秋田市営バスは、現在の民間会社に比べて積極的に広告を集めており、その手段もユニークなものが多かったと思う。
とりあえず今回の記事では、比較的オーソドックスな、車体に取り付けられた広告を中心にまとめてみたい。
※掲載する写真は、広告を主眼に撮影したものではなく、カメラも撮影する腕も今より悪かったです。写りが悪い点をご了承ください。
130号車(2001年撮影)
市営バスの側面の広告は上の写真のような感じ。
窓の下の車体に広告をはめ込む枠が設けられ、そこに広告のパネルを入れている。枠は反対面にもある。
また、入口である真ん中のドアには、貼るタイプの広告がある。
上の写真の通り、広告枠は空いている車両も多かった(特に運転席側)が、中ドアにはほぼ全車両に広告があったと記憶している。中ドアはドアが開いている時は見えないわけで、広告効果が低そうだが、スポンサーには人気があったのだろうか。

 
226号車(2001年撮影)と280号車(2002年撮影)
今度は後部。
リアウインドウの下にも広告枠が1つまたは2つ。上の写真の「うまい酒 両関」のように、ここには地元酒造メーカーの広告が多かった気がする。
また、226号車のようにリアウインドウのガラス面の下部や左右に、シール式の広告を貼った車両もあった。
そして、特徴的なのが、屋根の上。
226号車は秋田銘菓「金萬」、280号車は故・藤田まこと氏が微笑む、地元の「仏壇の升谷」。
【17日追記】ちなみに、交通公社前のバス停(下り)の前にあり、バス回数券の販売所でもあった呉服店(現在は移転)は「升“屋”」。(さらにちなみに、この升屋は那波商店の呉服部という扱いらしい)

屋根の上に金属板を(おそらく)溶接し、そこに広告を表示(貼っている?)している。
僕の記憶によれば、これは1992年度から始まった。当初、「秋田朝日放送10月開局」という広告が出ていたので、間違いない。
他には、「秋田ステンレス」「北都銀行」などが当初あったと記憶しているが、比較的頻繁に代わっていたようだ。
238号車(2000年撮影)「北都UCカード」
上の広告は、「UC」の円形のロゴ部分が、出っ張っていたと思う。また、右側は少し剥げているが、アイドリングストップを呼びかけている。

三重交通でも同じ趣旨の広告があったが、あちらは左右2つに分割されていて、広告をはめ込む方式だった。
その記事でも触れたが、この広告板付きの車両が路線移管に伴い、中央交通に譲渡された場合、板は撤去されずにそのまま残った状態で移籍した。
しかし、移管後は広告スペースとしては使われず、車体と同色に塗りつぶされてやや格好悪い。(強いて言えば、バックモニタのカメラ設置スペースになっている。上の升谷の280号車も譲渡直前であったため、既にカメラが取り付けられている)


路線・貸切兼用の「ワンロマ車」であり、「秋田八丈(秋田八景ではありません)」をデザインした特別塗装の大型車は、その性格上なのか、全体としては広告が控えめだった。側面は中ドアにしか広告がなかったと思う。
その後部
285号車(2001年撮影。「ワールドゲームズ2001」の輸送のため「貸切」として使われている場面)
僕はあまり意識していなかったのだが、いつの頃からか(たぶん導入当初はなかった)、電動回転式の広告が設置されていた。
拡大
横方向に細切れになったものに広告が描かれ、それが周期的に回転して、別の広告(別のスポンサー)に変わるらしい。
これも中央交通へ譲渡時に撤去された。

正面も見ておきます。
260号車(2003年撮影)
「バスマスク」と呼ぶらしいが、たまに前面にこのような広告が出されていた。写真で確認すると、少なくとも2001年と2003年の夏場には、「アリナミン」がスポンサーになっていた。夏の疲れにってことでしょうか。せっかくの市章が隠れてしまうし、たまにぐにゃっと曲がっていることもあり、見栄えとしてはイマイチか。
バスマスクは、全国的によく使われているようで、中央交通でも自社のツアーの宣伝や国土交通省の違法改造車撲滅だかのシンプルなものを見かける。

ついでに車内の座席。
 
246号車(2001撮影)と不明【2014年2月25日追記】125号車(日野製の1994年車) ※両者でシートやひじ掛けの形状が異なる点にも注目(246号車のは「天龍工業」製で、いすゞ、日産ディーゼル、一部の三菱製の車両で採用されていた)
【19日訂正】記憶違いがあり、以下の内容に明らかな誤りがありました。訂正します。多少は確実である内容(申し訳ないですが必ずしも確実とは限りません)を、その下に改めて記します。
たぶん2000年以降だと思うが、それまで布地がむき出しだった背もたれの、上部に白いビニールカバーをかぶせた車両が何台か出現した。経年劣化を防ぐ/ごまかすためだったのだろうか。
さらにその一部には、写真のように1つ後ろの席に座っている人の目に入る広告が背もたれ裏面に設置された。当初は、クリアケースみたいなのが付いていて、そこに広告の紙を差し込んでいた(上の写真のどちらの車両もこの方式)が、やがてビニールのようなものに印字してそれを接着剤で直接貼り付けていたかと思う(←もしかしたら白いカバーのない車両で、布地に直接貼っていたかも?)。
各車両ごとに背もたれ全部が同じ広告で統一されていたと思うが、広告主は地元の医療機関から携帯電話キャリアまで、いろいろあったと記憶している。

譲渡された車両は、カバー自体はそのままだったが広告は撤去されて、接着剤の跡が格好悪かった。
でも、最近は見かけなくなった気がするから、カバーも撤去したのだろうか。肩の部分の取っ手のネジを外さないとカバーを外せない(そして再度取っ手を付けないと)から、けっこう面倒そうだが。


背もたれの裏面、1つ後ろの席に座っている人の目に入る位置にも、広告が設置されていた。僕の記録によれば、1992年には既に登場している。
広告主は地元の医療機関から携帯電話キャリアまで、いろいろあり、1台の車内では同じ広告主で統一されているのが基本だったと思う。
当初は、座席の布地に広告を縫い付けていたようだが、後に接着剤で貼り付ける方式に変わったと記憶している。接着剤で留めていたものは広告が撤去されると、その跡が布地に残り、見栄えが悪かった。

また、1998年から、一部車両の背もたれ上部に、白いビニールカバーがかけられた。主に比較的古い車両だったので、擦り切れたり日焼けによる経年劣化を防ぐ/ごまかすためだったのだろうか。
そのカバーの同じ位置にも、同じように広告が設置された。それが上の2つの写真で、クリアケースみたいなものを貼り付け、そこに広告を印刷した紙を差し込んでいたようだ。
(以上、訂正・補足終わり)


今度は、広告の内容やデザインを見てみる。
134号車(2003年撮影)
国民年金の広告だから、秋田市の年金担当課が広告主か。秋田市が秋田市に対して広告を出しているわけだが、弘前市でも弘南バスに国民年金の広告を出していたから、別段どうこうというものではないのでしょう。
「じいちゃん、ばあちゃん おれ達がささえるぜ!」(2004年撮影)
おれ達の年金はどうなるのやら…


冒頭の130号車の写真、「紅鮭」とあるのが目を引く。

赤い車体に赤い地色で溶け込んでいるようだが、大きな文字のシンプルなデザインだから目立つ。
これは秋田市民市場内の「進藤水産」の広告で、かなりのバリエーションがあった。
そこで、進藤水産広告コレクション。
「辛子明太子」(253号車2002年)
色違いの水色が出てきて、
「たらこ」(129号車2002年)
秋田といえば
「ハタハタ」(255号車2002年)
なんだかよく分からないけど、
「塩干物」(272号車2002年)
ちなみに、272号車の正面は、中央部を境に、左右で微妙に塗装の色合いが違うのがお分かりだろうか。右の方が濃い。「272」の書体も左右で異なる。不思議。

これだけいろんな商品を扱ってますが、どれも
「特選」(277号車2002年)で「新鮮」(254号車2002年)だから「千客万来」(253号車2001年)
後部にも
「北の海のおいしい便り」そして上にはまことさん(271号車2003年)
なお、上の写真ではほとんど見えないけれど、後部の行き先表示機が故障しており、「明田 桜ガ丘・梨平」という本来小型バスしか充当されない系統の行き先が出ていた。

まだほかにもバリエーションがあったのだろうか。
中央交通では、ここの広告は見かけない。


中ドアの広告。
秋田市共通ポイントカード「ほっぺちゃんカード」(236号車2001年)
このタイプの広告では、いちばん下に「バスが完全に停車してからご乗車下さい。」と書かれていたものが多い。
でも、そんなことをお客に言うよりも、「バスを完全に停車させてから、ドアを開けてください」と運転士に教育するべきだと思うのだが…
※ただし、末期の秋田市交通局では、停車させてからドアを開けることは徹底されており、この点での不安はあまりなかった。

太平堂の銘茶(太平堂茶舗)(131号車2006年)
交通局末期によく見かけた広告。インパクトがある。
この広告は、数少ない、中央交通へ“移管”された広告で、現在も見かける(バスが完全に停車してから~も同じ)。ただ、中央交通の緑の車体が背景になると、印象が違う(その方がお茶らしいかな)。
【19日追記】中央交通の中ドア広告で「升谷」のものがあった。まことさんのお顔も「バスが完全に停車してから~」もない、シンプルなもの。


279号車(2002年撮影)この車は、後部屋根上の広告板がない
運転席側の側面に、2つの広告が仲良く並んでいる。それは、
どっちも仏壇屋さん!

さっきの太平堂茶舗の131号車も、
前方に「繁田園」があって、どっちもお茶屋さん!
繁田園は狭山の同名店舗の流れを汲む秋田の老舗で、ここも市営バスによく広告を出していた。

いろいろゴチャゴチャしているけれど、
256号車(2002年撮影)
屋根の上と窓の右下がどっちも眼科!

どの車両にどの広告を割り振るかというのは、どうやって決めていたのだろう。
競合する同業他社の広告と隣り合うというのは、テレビCMで言えばパナソニックと東芝、ライオンと花王、ドコモとソフトバンクが同じ番組のスポンサーになるのと同じわけで、あり得ないことだけど。→ところが2020年代になると、そういうこともあり得るようになっていた


秋田市営バスの広告といえば、窓ガラスとか車内放送とかもう少し話題があります。
あまり写真がないのですが、後日、アップできればと思っています。

※中央交通の広告についてはこちら
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要確認!10月からのバス時刻

2011-09-13 23:55:34 | 秋田のいろいろ

最近の路線バスは、10月に大きなダイヤ改正が行われるようだ。
今年の10月は、秋田市周辺においては路線廃止等の話はない(地域公共交通会議とかいうので話が出ない)ようなので、大きな変更はないのかと思っていた。
むしろ、証明書を提示した70歳以上の秋田市民が1回100円で全路線に乗車できる「高齢者コインバス事業」が始まったり、路線別に数字3ケタの「系統番号」の表示が始まったり、公募した秋田市らしいデザインを車体にラッピングした車両が走り始めたり、どちらかと言えば前向きな話題が多いのかなとも思っていた。

そんな中、昨日(12日)、秋田中央交通のサイトに、「平成23年10月1日からのダイヤ改正のお知らせ」というのがアップされた。
PDFファイルが7つで、「もくじ」があって、99ページにも及ぶもの。(案内所で配っている冊子の時刻表と同じ様式だと思われる。使いづらい検索システムより、こっちの方が便利な気がしますが・・・)
ざっと見ただけだが、多くの路線で昼間や夜の遅い時間帯を中心に減便され、中にはかなり本数が削減されたり、最終便が繰り上がる路線もあることが分かった。

廃止・経路変更等はなく、時刻変更と減便だけなので、地域公共交通会議とやらでの審議や周知は不要だったのかもしれないが、今までの気分で利用すると、乗り損ねてしまうケースも考えられる。
秋田市内でバスを利用する機会のある方は、一度新しい時刻表に目を通されることをおすすめします。
ただし、注意したいのは、同社サイトに掲載されている10月からの時刻表は、作成途中のものをアップしているということ。路線によっては「未完成」とか書いてあるものまであるし、アップ後に内容が変更されて再度アップし直された路線もある。(早く知らせてくれるのはありがたいのだけど・・・)
今後も一部変更される(未完成のがあるくらいだから)と思われるので、現在掲載されている時刻表は参考程度にとらえた方がいいのかもしれない。


では、新ダイヤを見てみます。

※秋田市中心部の旧秋田市交通局からの譲渡路線の、平日ダイヤ下り(秋田駅前発)を中心にざっと見ただけです。見落としや見間違い・勘違いがあるかもしれません。
※上記の通り、時刻は最終確定ではないようです。ご利用の際は、正式な時刻表でご確認ください。


まず、ほぼ全路線で、時刻の移動(変更)があると思われる。現行と30分前後異なる場合もあるので、注意。


確認した限りでは、唯一増便されているのが、「御野場団地線(有楽町・牛島経由)」。平日・土日とも秋田駅発7時台と8時台が1本ずつ、なぜか増便される。(現在は平日8時、土日9時台が始発なので、始発が早くなる形)
他路線との絡み(他路線で減便された分が増えた)かもしれないが、分からない。



運行本数がほとんど変わらないと思われるのが、「手形山経由大学病院線(秋田大学前経由)」や「泉ハイタウン線(通町・千代田町経由。旧称・泉秋操線)」。
神田旭野線」もおおむね同じだが、若干の変化がある。
今春の神田笹岡線の廃止に伴い、旭野団地線が廃止分の代替として増便されたため、時刻が近接したダイヤで増便の意味がなかった点が、改善されている。(というかその分、一部減便されたようだが、実害はないと言っていいだろう。)
上りの外旭川市営住宅発が、17:28、17:35と続行し、その次は平日が18:15、土日祝日が18:40までないという、不均衡なダイヤは、平日17:33、18:03、18:23、土日祝日17:24、17:54、18:24、18:54となり、改善されている(平日の18時台が18:33、18:53と続き、多い気もするけど)。
そして、土日は現在の毎時10分or20分と50分秋田駅発という、覚えにくいダイヤから、7時から21時まで毎時00分と30分発という、覚えやすい規則的なダイヤにる。
ただし、平日・土日とも、秋田駅21時45分発だった最終バスが、平日は21時30分(45分発を移動)、土日は21時00分(45分発を廃止)と早くなる
たしか、昔(市営バス当時のお話)も21時30分が最終で、秋田新幹線開業時に「こまち」の到着時刻に合わせて、遅くした経緯があったはずだが、元に戻ることになる(平日については)。
それに、実は現在のダイヤでは「こまち37号」の秋田着は21時59分なので、21時45分発のバスでは新幹線接続の意味がなかったのです。飲み会帰りの方々は、15分早く帰らないといけなくなりますけどね。

柳原経由御野場団地線(有楽町・イオン秋田中央店前・南高校前経由)」では、平日上りで、御野場団地発のわずか8分後に南高校構内始発が運行され、しかもどちらもほとんど乗客がいない状態なのだが、これが統合される(南高校発を廃止、御野場発が少し遅くなる)。
これにより、南高校発の柳原経由秋田駅前行きは1本も運行されなくなるようだ。(牛島経由秋田駅行きや柳原経由南高校行きは引き続き運行)
このように、無駄な続行運転を集約した点は、いいことだと思う。(牛島経由の平日午後の5分間隔で続行する部分はどう変わるだろう? 面倒なので調べてません)



今回の改正は、朝夕の通勤通学時間帯はあまり変わらず、昼間の減便が多いようだ。
以前から、昼間(12~14時台前後)はバスの本数が少なくなる傾向があった。全国的にもそうだし、鉄道でもそんな例があるから、人の流動が少ない時間帯ではあるのだろう。

現在30分間隔で運行されている「広面御所野線(秋田駅東口発着日赤病院経由)」は、11時~13時台が毎時1本となる。(土日は毎時2本で変更なし)
同様に現在はほぼ毎時2本の「秋田温泉線(東中学校・からみでん経由)」も、毎時1本に削減される時間帯がやや増える。
大住・みなみ野団地線(有楽町・牛島・南高校前経由牛島西四丁目行き)」は、昼間の一部減便のほか、現在は平日・土日とも秋田駅20時30分発の最終が、平日19時50分、土日19時30分になる。
大住線の平日の上り最終は、牛島西四丁目発が現在は21時10分、改正後も20時50分と下りよりも遅い。特に需要があるわけではないはずだが、何でだろう? 単に回送せずに営業運転しているだけ?


さらに、市営バス当時は本数が多く利用しやすいイメージだった路線でも、多くで減便が行われる。
既に何年も前から、将軍野線、新屋線、新屋西線、神田線などでは毎時1本ずつ程度間引かれて、毎時1~3本程度の運行になり、市営バス当時を思えば寂しくなったものだったが、それに拍車がかかることになる。

新国道経由土崎線(飯島北行き)」は、昼間はほぼ毎時2本の運行(飯島北行き以外の路線もあるので、新国道経由全体としてはもっと多い)になったり、22時10分、22時30分と運行される最終とその1本前が、22時20分の1本になるなど、若干減っている。
新国道経由といえば、現在は毎時0~3本と、無意味に不規則で多い時間帯もある「(新国道経由)セリオン線」は、平日ほぼ毎時1本、土日は下り12本から7本に減便され、2時間程度間隔が開くことも。
セリオン線の本数の多さは、セリオン利用者のためというより、単なる運行上都合がいい場所で折り返しできるからという理由のような気がするし、飯島行きのバス停から歩いても大した距離ではない。
でも、土日に2時間バスが来ないのは、仮にも観光施設のバスダイヤとしては、ちょっと・・・という気もする。


そして、大幅減となるのが、旧国道経由の「県庁・寺内経由土崎線(飯島北行き)」。
毎時2本から毎時1本と半減され最終が平日21時40分が21時05分、土日21時05分が20時05分と早くなる。
旧国道では、多くの区間で将軍野線(通町経由と県庁経由)と重複するので毎時3本は走ることになるし、あまり影響はないのかもしれないが、本数が多いと思っていた旧国道がこれだけ減らされるとは、衝撃。


平日よりも土日の運行本数が多い「県立プール線(スケート場線)」の土日は、毎時ほぼ2本から1本に減便
一部時間帯で昼間も毎時3本だった「川尻割山線(大町・市立病院前経由運転免許センター方面)」も、毎時2本に減便(商業高校経由が削減、船場町経由は同じ)。商業高校の試験期間などの帰宅の足や、市立病院利用者への影響はないだろうか。
新屋線」も完全に毎時2本(現在は一部時間帯で3本)の運行になり、平日は秋田駅発が00分と30分で統一される。(例外として16時15分発あり)


ほぼ毎時1本あった「添川線(天徳寺前経由蓬田上丁行き)」は、昼間の間引きと最終1本の繰上げによる減便が行われる。特に土日は、9時15分の次は14時15分までなく、5時間も空白ができる(現在は9・10・12・13・15時台に運行)。これでは「田舎のバス」だ。
添川線は、天徳寺前までは神田線と同じルートなので、保戸野・泉地区の利用者も多い。市営バス当時は神田線・添川線合わせて、15分間隔で運行されており分かりやすかったし、現在も毎時3本は運行されているので比較的利用しやすい路線だが、添川線減便により、神田線2本だけの時間が多くなることになる。



以上、かなりの本数が減らされることがお分かりいただけたと思う。
素人考えでは、車両はもちろん乗務員にも余剰が出てしまいそうだが、その点はどうなるのだろう。

今回の大幅減便は、人口とバス利用者の減少、バス会社の経営を考えれば、やむを得ないととらえるべきなのだろう。
秋田市より小規模な都市では「1日に何本」単位の路線の方が多いのだから、30分に1本で不便などと言っては申し訳なくも思える。
でも、前から言っているけれど、現行の路線を減便することばかり考えるのではなく、新しい街・新しい道路・新しい施設ができて人の動きが変化しているのだから、古いルートにこだわらずにそれらを通る新しい路線を運行し、新たな客を取り込もうという努力をバス会社にはしてほしい。

 

※その後、ダイヤ改正後にはこんな動きがありました。

コメント (4)
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進む再開発/ポケットパーク

2011-09-12 22:29:23 | 秋田のいろいろ
日赤跡地(日赤病院・婦人会館跡地)の「中通一丁目地区市街地再開発事業」について。※前回8月12日の記事
冒頭の写真は、古川堀反通り(秋田中央警察署裏)から、穴門の堀・広小路越しに現場を見たもの。クレーンが何本も立ち、少しずつ建物が上に伸びてきた。
工事の状況については、秋田市都市整備部まちづくり整備室のホームページ(http://www.city.akita.akita.jp/city/hqac/01Nakadouri/sintyoku.htm)で文章で、新しい県立美術館のホームページ(http://common.pref.akita.lg.jp/art-museum/contents/contents_show_all.php?contents_id=8)で写真を中心に、おおむね定期的に更新されている。(肝心の再開発組合のサイトは・・・)

東側、旧日本生命ビル(明徳館ビル斜め向かい)付近から
上の写真、手前が「にぎわい交流館(仮称)」、左奥の青いシートで覆われたのが「県立美術館」だと思われる。(奥の茶色いのは秋田キャッスルホテル)
まちづくり整備室の情報によれば、9月1日現在、ともに基礎工事が完了し、にぎわい交流館が「鉄骨建方準備中」、美術館が「1階の鉄筋組立や型枠工事中」とのこと。

少し南へ進んで、旧仲小路が通っていた場所。
右の青いのは美術館
上の写真、左から中央にかけて、ここ数週間の間に鉄骨が急に組みあがった印象がある。
西側の美術館の隣にあるこれが、「商業施設・駐車場棟」だと思われる。
かつては、撮影位置からまっすぐに仲小路が伸びており、向こうまで見通すことができた。そこに立ちはだかるように建物ができると、複雑な心境。

少し離れて、明徳館ビル(明徳館高校)前から見てみると、
 (再掲)通行止め前

現在
こちら側からは、距離があるためか、あまり圧迫感はない。

反対の西側に回って見ると、
 (再掲)以前の様子。まっすぐ進むと秋田駅だった

現在
手前右の呉服店のビルに、再開発組合の事務所が入っている。
手前左は秋田キャッスルホテルで、一部改修工事中のため、青いシートや白い囲いがある。
こちらは道路を渡ったすぐ先に鉄骨がそびえていて、圧迫感というか駅が遠くなった感を受ける。
近くから東側を望む
東側の明徳館ビルやお菓子の「くらた」がすき間から見えるだけになった。


現場に掲示されていたポスターによれば、24・25日に「秋田市にぎわい交流館プレイベント」がアゴラ広場で開催されるとのこと。
ステージ発表や工作のイベントがあるようだが、「再開発地区工事現場見学ツアー」も行われるとのこと。24日に2回開催、各回20名限定らしい。


ところで、前回、紹介した、再開発エリアとにぎわい交流館の愛称。
公募が行われ、その中から一次選考を通過したものについて、意見を募集していた。
秋田市総務部秘書課の秋田市長の予定表によれば、9月9日(先週金曜日)の14時10分から、「中一再開発地区および(仮称)にぎわい交流館愛称最終選考会(県庁第1応接室)」というのがあったらしい。(「中一再開発」って言うのね)
「最終選考会」というからには、その場で名称が決定するのだろう。ということは、週末か週明けの今日には、決定した名称が発表されるのかと期待していた。

でも、(今日は新聞休刊日だったけど)報道でも、関連各機関のサイトでも、発表されなかった。
着工前は関心があった人でも、着工してしまうと気に留める人が少なくなっているような気がする。秋田市中心部の今後を左右し、多額の税金が投入される事業なのだし、名前が決まったことを隠す必要はない。
(発表は後日改めてということなのかもしれないけれど)決まったのなら、早く教えてください。

※続きはこちら



千秋公園外堀、広小路沿いの「木内」向かいの穴門の堀の南西角に、秋田市が造っていた「ポケットパーク」。
6月には一通りでき上がっていたのに、その後、進展はなく、供用されていない。7月10日の記事

そうしていると、今日、ここの芝生(と新屋地区の街区公園の芝生から)から、基準値を超える放射線量が検出されたことが明らかになった。対処は詳しい検査を待って、今後判断する。
 (再掲)左側に見える芝生のことらしい(石垣の裏の斜面に貼られている)
茨城県産の芝を使っていたためのようだが、国ももっと早く知らせてくれれば、こんな無駄や余計な心配をしなくて済むのに。

現在は両公園とも、芝生に立ち入りできないようになっているそうだ。
新屋の方は知らないが、千秋公園ポケットパークについては、放射線とは関係なく、工事が完成していないので(看板では6月末とか書いてあったけどできてないのは事実)、供用されずロープで囲われているのだと、僕は認識していた。
この点について、いくつかの報道を見てみると、
秋田魁新報(20時06分更新のサイト):「両公園とも来年3月完成予定で、ロープなどが張られて立ち入り禁止になっていた。」
 →まだ工事中ということで、認識と一致
NHK秋田の夕方以降のニュース:「秋田市では芝生の周りにロープを張って、立ち入り禁止にしたということです。」
 →この一件を受けて、新たに立ち入り禁止にしたととらえられる言い回し。しかし、ポケットパークについては、一度も立ち入りできた実績がなく、誤解を招く。
ABS秋田放送(11時53分更新のサイト):「どちらの公園も現在は立ち入り禁止となっています。」
 →「以前は」立ち入りできたととらえられる。NHKと同様、誤解を招く。

些細なことだけど、表現は正確にお願いしたい。

※ポケットパークについての続きはこちら
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