広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

コーチンわっぱめし@NewDays駅弁祭り

2024-05-27 17:55:24 | 各地お土産・食べ物
JR東日本の駅のコンビニエンスストア・NewDaysでは、新型コロナウイルス流行後、毎月1回程度、1日限定で、遠方の駅弁を輸送して売ることがある。
東日本エリア内に限らず、4月には「博多めんたいかしわめし」などが九州方面から、それ以前も含めると兵庫県の淡路屋などの品が何度か来ていたかと記憶する。
東日本エリアほぼ全域の店舗(後述)で同じ商品を同時に売ることになるので、遠方への大量輸送に慣れた業者の商品になってしまうものの、スーパーの駅弁大会ではあまり見かけない商品もあって、見逃せない。

ただ、開催日が不定期(必ず金曜日だが、第何とかは決まっておらず、繁忙期は避ける傾向)だし、事前告知が不充分なので、見逃してしまうことがある。知っていても都合が合わなかったり、都合が合っても好みの商品がなかったりして、なかなか難しい。
その裏返しで、秋田駅の場合、夕方になってもけっこうな数が売れ残っていることもあるのだけど。

2024年5月24日にも行われた。
新幹線改札口横(改札外)の秋田中央口店では、19日(日曜日)の時点で、駅弁売り場にポスターが出ていた。こんなに早くから告知されるとは知らなかった。
11時頃から4種類販売

ホームページでは、22日頃に告知があるのを発見したが、小さいバナーだったり、切り替わるバナーだったりして、見つけにくい。
今回売られたものは、以下の駅弁。
※ポスターやホームページでは、道県名と商品名のみ表示。ここでは製造元企業名、売られているであろう駅名を記します。価格は税込み。
・網焼き牛たん弁当  (こばやし、仙台駅)1380円
・夫婦あなごめし (広島駅弁当、広島駅)1380円
・そば屋の天むす&親子サンド (丸政、小淵沢駅)970円
・鮭はらこめし (ウェルネス伯養軒、仙台駅)1450円
・コーチンわっぱめし (松浦商店、名古屋駅)1030円
・いかめし (いかめし阿部商店、森駅)880円
秋田駅では、牛たん弁当とあなごめしは入荷しない。あなごめしはともかく、牛たん弁当は秋田でも知る人が多く、輸送も大変ではなさそうだが…
一方、ホームページでは「仙台・盛岡・新潟エリアの一部店舗のみの取扱いとなります 」とされていた、いかめしは秋田駅に入荷。首都圏では売られなかったのか。今は真空パックになって3か月持つそうなので、輸送は楽そうだが。
ともかく、店(エリア)による扱い商品の違いがあるので、ホームページを見て糠喜びはできない。

ホームページでは、販売する店舗名の一覧が見られた。
「入荷時間については未定となっております。入荷に関する店舗へのお問い合わせは ご遠慮いただけますようお願い申し上げます。」とあったが、写真の通り、秋田では問い合わせるまでもなく、ポスターに書いてくれていた(時刻記入欄があるから、他店でもそうだったのでは?)。

具体的な販売店は、秋田県内では、秋田駅の3店(新幹線改札内と、普段は花善の鶏めしのみを扱うぽぽろーど店も)のみ。青森県では、新青森駅2店、青森駅1店のみ。八戸駅ではやらない。岩手県では、盛岡駅のほか、一ノ関駅や北上駅でも実施。
新幹線沿線限定ということでもなく、茨城県や福島県の常磐線各駅でも実施。山梨県は甲府駅(改札内)のみ、熱海駅でも実施。
大都市圏では、南仙台、長町、北上尾、上溝、港南台、本郷台、鴨居、等々、ターミナルや乗り換え駅でない、各駅停車しか停まらないような駅(利用者数は地方都市ターミナルより多いでしょうけど)でも実施。東京駅は、駅弁屋 祭があるためか、未実施(上野や新宿は実施)。
そして、山形県ではどの駅でもやらない。山形駅くらいはできそうだけど。
輸送の都合なのだろうけれど、法則がよく分からない。

今回は買うことができた。
当日は「NewDays駅弁祭り」の表示。左の「数量限定」のポスターは、秋田駅のサキホコレ弁当
秋田駅の改札外2店では、各店・各商品10個強ずつ程度入荷していただろうか。上写真の中央口店では、いつも駅弁を売っている冷蔵ケースのうち右側1台を、輸送商品専用に。ぽぽろーど店では、レジ向かいの台で常温陳列。
買ったのは、
コーチンわっぱめし 587kcal、食塩相当量4.4g
名古屋駅は、仙台駅並みの駅弁激戦駅だと思う。ご当地食材も多い土地。名古屋駅弁は何度か食べたことがあったが、どれも味噌かつの弁当だった。今回初めて知った商品だが、2003年から発売され、一定の人気があるらしい。

厚紙の筒状のスリーブには、名古屋コーチンのイラストと「松浦特製鶏ご飯」の文字もあるのだが、強力な粘着力のラベルがべったり貼られて隠れていた。
「名古屋コーチン50% 木曽美水鶏50%」の記載も。コーチン100%じゃないのか。「木曾美水鶏」は「きそめいすいどり」と読み、愛知県に本社がある畜産会社が、岐阜県で作っているブランド。
スリーブは開くタイプ
それにしても、このスリーブは頑丈で丈夫。一般的な駅弁のスリーブは「厚紙」だが、これは「薄い段ボール」だ。
小袋入り3点セット
それに、割り箸とは別に「御楊枝」、大きめの濡れおしぼりが付属する。
昨今は、経費節減なのだろうか、包装や付属品を簡素にする駅弁が見受けられるけれど、ここは豪華。大都市の駅弁業者の余裕なのか、ライバルに差をつけるためのサービスなのか。


左上「名古屋コーチン(50%)入時雨煮」がメイン。あとは、よくあるわっぱめしの具材。玉子そぼろはとても微細。


ほのかに色付くごはん
しぐれ煮は、濃いめの味付けでおいしい。ほかは、ごはんも含めて薄味に感じたが、西の方々にとってはそうでもないのかもしれない。ごぼうもたけのこも柔らか、うずら卵はちょっと小さい?
奇をてらったものではないが、多くの人に好まれそうな、しっかりした駅弁だった。

でも、自分で名古屋駅を訪れて(あるいは大きな駅弁大会にこれが出て)駅弁を選ぶとすれば、味噌かつなどに目を奪われて、これは選ばなそう。その点では、NewDaysで発売してくれて良かった。
次回以降にも期待したいけれど、こまめに情報収集をしないと。
ところで、店舗の告知ポスターでは「駅弁」マークが使われている。これは一般社団法人 日本鉄道構内営業中央会に加盟する業者のみが使用することができる。ということは、未加盟の業者製の駅弁は、NewDays駅弁祭りで売られることはないのだろうか。だとすれば、名古屋駅で松浦商店と並ぶ製造元「だるま(名古屋だるま)」は未加盟なので、同社製の駅弁は期待できないことになる【29日補足・名古屋駅のもう1社は、JR東海系列なのでなおさら】。
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札幌海鮮丸アイス

2024-05-20 23:15:25 | 各地お土産・食べ物
2年前・2022年5月に「黒松内アイスクリーム」を取り上げた。正確には「toit vert(トワ・ヴェール)」といい、北海道黒松内町産の生乳を使って、同町内で製造されるプレミアムアイスクリーム。
現地以外での入手は容易ではなさそうな商品だが、そのミルク味(バニラでなく)とゴマ味は、北日本で展開する宅配寿司チェーン「札幌海鮮丸」のサイドメニューとして購入できた。
おいしかったので、たまに食べたいと思っていたら、2023年夏頃に取り扱いをやめてしまった。残念。

しばらくは、サイドメニューからアイスがなくなっていたようだが、2024年春頃に新たなプレミアムアイスクリームを注文できるようになった。
札幌海鮮丸 北海道ミルクアイスクリーム 100ml 101kcal
無脂乳固形分 10.0%、乳脂肪分8.0%。卵脂肪分1.0%。
製造は小樽市のさくら食品株式会社。税込み280円。他の味はなし。

「北海道 町村農場の牛乳使用」とある。
町村農場(まちむら~)は、札幌市の隣、江別市にある。自前でアイスクリームも製造しているが、本品は原料供給のみということのようだ。

toit vert ミルクアイスクリームは、税込み280円、110ml・172kcal、無脂乳固形分 16.5%、乳脂肪分12.0%。卵不使用。
比較すると、数値上では濃厚さが薄くなった。
価格は変わらず、若干の減量の実質値上げ。だが、ハーゲンダッツミニカップ(110ml)は、2015年頃まで300円以下、2019年に318円、2023年に351円と、急激に値上げされたのを思えば、良心的。

ハーゲンダッツなど大手プレミアムアイスクリームと比べると、無脂乳固形分は標準的、乳脂肪分は低めといった感じ(toit vertはとても濃厚)。
卵のせいか、やや黄色みがかっている
食べた感想としては、おいしい。以下、自信がない感想。
ミルクの味が感じられ、柔らかというか滑らか。toit vertはシャリシャリ感もあったが、それはなし。甘さが若干、後に残る気がした。

北海道拠点のチェーンならではの、独自のアイスクリーム。この価格でこの味なら、今やお得だけど、販売量は限られていそうで、かえってコストが高くなってしまいそうな気もする。
ちなみに、宅配寿司大手「銀のさら」では、ハーゲンダッツミニのバニラを421円で注文できる。【23日追記・店舗によって扱いがないようで、秋田卸町店などではゴディバのミルクチョコレートアイス(90ml)421円のみ。】
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サーモンハラス蒲焼重

2024-04-25 20:15:08 | 各地お土産・食べ物
秋田駅の駅弁紹介。純粋な秋田駅弁(=輸送駅弁ではない)としては唯一の製造者である、関根屋の商品。当ブログでは2020年以来で、買って食べるのもその時以来。それだけ、大館から来る花善の鶏めしを選んでしまっているということ。

ここ1年くらいだろうか、通りがかりに改札口前のNewDays秋田中央口店をのぞく度に、気になる駅弁があった。公式ホームページには掲載がないが、いつもそれなりの数売られ、売れている。
ちなみに、現在、NewDaysでよく見かける、ほかの関根屋商品は、特製 牛めし、あきたこまち弁当、サキホコレ弁当、秋田まるごと一枚あわびめし、(秋田牛と岩手黒豚とあきたこまちのお弁当?)辺り。
ホームページでは、あきたこまち弁当が【お休み中】、あわびめしが【予約制】とされる一方、【新発売】として紹介される紅鮭あきたこまち弁当や秋田比内地鶏弁当は、なさそうで、あまり実情と一致していない【5月4日追記・ゴールデンウィークに入ると、比内地鶏弁当を見かけるようになった】。

サーモンハラス蒲焼重 844kcal、食塩相当量1.9g 税込み1250円
掛け紙は、秋田出身の矢口高雄氏による「釣りキチ三平」。
関根屋では、内容や掛け紙が異なる「釣りキチ三平弁当」を何度か作ってきた。2009年の映画化に合わせて初めて売り出し、2011年の観光キャンペーン時に「釣りキチ三平弁当 きのこ編和牛入り」、2012年には「キングサーモン弁当」が発売。アテにならないホームページには、現時点ではきのこ編和牛入りのみが【お休み中】として掲載。ホームページ「駅弁資料館(https://ekibenmuseum.org/ekiben/)」によれば、キングサーモン弁当は、2013年には三平でない掛け紙に変更。
本品も、三平弁当シリーズとしていいのだろうか。駅弁資料館によれば、2022年始の京王百貨店の駅弁大会のデビューではないかとのこと。

ハラスは、脂の乗った腹の部分のこと。サーモンや米など、産地の記載はなし。
僕が気になったのは、鮭も、蒲焼味も好きだし、その両者の組み合わせが目新しかったから。
シンプルな構成
以前の関根屋の駅弁には、爪楊枝と濡れお手拭きが別添されていたが、割り箸のみになっていた。掛け紙も、少し前は主流だった厚紙のスリーブではなく、紙をセロハンテープで留める方式。コスト削減か。
若干上げ底
ほぼ一面茶色で地味な見た目。炊き込みごはんの上に載っているのは手羽先に見えてしまいそうだけど、蒲焼きした鮭の切り身。上にイクラ醤油漬けも少々散らばる。
おかずは、玉子焼きといぶりがっこ(いぶり大根漬け)のみ。いぶりがっこは2~3枚だが、ふたを開けたとたん香りが漂い、食べ終わるまで続いた。

味はおいしいと思った。
蒲焼きの風味は思ったより弱く、脂の乗った鮭の味も負けていない。イクラが味に変化を付ける。玉子焼きは量産品と思われるが、まずくはない。
ただ、玉子焼きとがっこだけで、脂の多い魚を食べ続けるのは、少々単調。駅弁はこういう魚介メインのものが受けるのではあるが、個人的にはごはん・鮭を少し減らして、おかずを増やした商品がほしいところ。


そういえば、宮城県辺りの郷土料理で「はらこ飯」というのがあり、それを駅弁化したものが、東北地方でちらほら存在した【5月23日補足・仙台駅のウェルネス伯養軒「鮭はらこめし」は現在も発売中で、亘理町がルーツとしている】。秋田駅でも、伯養軒(ウェルネス伯養軒)→泉秋軒が売っていた。その蒲焼き版が本品とも言えよう。
関根屋さんも考えたなと思いつつ、調べてみたら…
そっくりなものが存在した。運営会社が名古屋にあり、デパ地下や駅ナカに出店する洋風惣菜店「eashion(イーション)」では、松坂屋名古屋店で「本わさびで食べる!炙りノルウェー産サーモンのハラス蒲焼重」、エキュート上野で「炙りノルウェー産 サーモンのハラス蒲焼重」を1000円程度で売っている。玉子焼きもあり【25日追記・現在は玉子焼きがなくなったようら】、違いは、切り身のサイズが大きく、いぶりがっこが甘酢生姜であることと、三つ葉とおろしわさびが添付されること程度。
そうか、わさびや甘酢生姜なら、脂分が緩和されて良さそう。


関根屋の駅弁も、ネットの評価は悪くない。
その1つに、2022年1月15日の「矢口高雄公式ホームページ(https://www.yaguchitakao.com/)」があった!
矢口プロダクションのスタッフが2022年1月の京王百貨店の駅弁大会で買って食べ、読者にも勧めている。

気になったのは、掛け紙の絵について「しかし、なんでこの絵を使ったんだろ。」としていたこと。
漫画の1コマを借用しているのだろうが、たしかに、サーモンとはあんまり関係なさそう。
さらに、どの商品の掛け紙に、どのシーンを使うかは、関根屋側に一任され、矢口氏サイドと綿密な打ち合わせがされているわけではないことになりそう。「こういうコンセプトの商品なのですが」「じゃあ、この絵はいかがですか」みたいにして決めているわけではないようだ。
三平バスなど、著作権表示もなく、ついにはなし崩し的に消滅(座席のみほそぼそと存続)してしまったように、矢口氏側が鷹揚なのかもしれないけれど。
【25日追記】そして、駅弁でもバスでも、矢口氏と秋田の関係を示さないと、知らない人にはどうしてここに三平がいるの? ということになってしまうよ。
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水ゼリー 新フレーバー

2024-03-26 23:10:45 | 各地お土産・食べ物
前回に続き、JR東日本クロスステーション ウォータービジネスカンパニーが、JR東日本の駅の自動販売機を中心に販売するソフトドリンク「acure」ブランド。
2020年から春~夏に販売している「From AQUA 天然水ゼリー」を以前記事にした。5年目となる2024年は3月12日から発売。ただし、自販機では「順次発売」とのことで、首都圏の駅でもなかなか見つけられない人もいたようだ。秋田でも同様で、3月24日時点では、秋田駅の改札外の自販機では、黒いイノベーション自販機を含めていずれも扱いなし。改札内でも入っていないほうが多く、5・6番線に4台あるうちの1台にだけ入っていた(他のホームは未確認)。【追記】3月29日時点では、秋田駅メトロポリタン口の改札外の自販機にレモネード風味が入っていた。その他の改札外にはなし。4月4日には自由通路のイノベーション自販機に、ラムネとレモネード両方が入っていた。

今年発売されたのは、2022年から続く515g(冷凍可能ボトル)のラムネ風味が、値段変わらず170円。10円上がって150円になった280g(冷凍不可)は、新フレーバーで登場!
レモネード風味(無果汁)
容量で味が異なることになった。売上の分析やアンケートにより、リピーター向けに大容量、購買層拡大のため若い女性向けにレモネード風味ということらしい。【27日補足・発売当初からの小容量のラムネ風味はなくなった。】

ラベルの上のほうはレモン色。ラムネ風味のほうはこれまでは無着色だったのが水色に。中身は無色透明で区別つかない。
飲んでみると、レモネードというか甘いレモンの風味はたしかにする。だけど思ったより薄味。ラムネ風味では若干の苦みもあったが、それはこちらも同じ。
昨シーズンの記憶との比較だが、(振った回数に比して)ゼリーが少し緩いような気がしなくもない。原材料を見ると、レモネード風味には「寒天」が使われており、ラムネ風味では使われていない。このせい?? 寒天が入るとかえって固くなるか??【27日追記・昨年版を1本ストックしており、それを飲んできたら、緩さは同じくらいのようでした。また、苦みはレモネード風味のほうが弱い。】
100g当たり栄養成分は、ラムネ風味56kcal、炭水化物14g、レモネード風味58kcal、15g。
どちらがいいかは、個人のお好みでしょう。
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ぼうしパン・笹だんごパン

2024-03-11 23:34:25 | 各地お土産・食べ物
秋田駅の隣にあり、JR東日本グループの商業ビル「アルス」の地下に、昨2023年11月29日に食品フロア「えきちかマルシェ」がオープンした。まだ空きスペースがあり、品揃えに物足りなさもある。その一角に「デミッセ」という期間限定でご当地商品を売るコーナー(集中レジ方式なので、独立した店舗ではない)があるのだそうだ。

駅ビルトピコに置かれていたチラシで、3月6日から11日まで、そのデミッセで「ご当地パンフェスタ」が開かれることを知った。
チラシには一部商品しか出ておらず(出ていても写真と商品名のみで、メーカーも価格も未記載)、実際に行かないと分からなかったが、北海道から沖縄まで、20~30種類は来ていたかと思う。各商品は数十個単位で並んでいたが、売れ行きは悪くなかったようで、土日にはけっこうな客入り、最終日の入荷はなかったのか昼にはほとんど残っていなかった。

ヤマザキ系列で秋田のスーパーでもたまに見かける、北海道の日糧製パンから「ようかんパン」など数種。ほかには山形のたいようパン各種。長野のササザワの「牛乳パン」、島根のなんぽうパン「バラパン」、沖縄のオキコ「ゼブラパン」等々。
青森の工藤パンはなし。滋賀の刻みたくあんが入った「サラダパン」を期待したが、なかった(別メーカーの「ちくわパン」は来ていた)。

ネットなどで知っていて、気になっていたパン2つが来ていた。
高知名物! ぼうしパン 342kcal 税込み270円
類似パンは全国的に見られるが、高地が本場で「帽子パン」と呼ばれるパン。
高知では多くのメーカーや店で帽子パンを作っているそうだが、これは高知市のヤマテパン製。東京の高知県アンテナショップなど、高知県外にもわりと流通しているようだ。

高知県パン製造協同組合のキャラクター、やなせたかし氏による「ぼうしパンくん」のシール。「ぼうしパンは高知生まれのパンです」「みみも中身もおいしいよっ!!」。

上のリンクにある、以前食べたヤマザキの類似パンや、秋田の菓子店「くらた」のベーカリーの「ドリーム(現在はない?)」しか知らない者としては、本場のぼうしパンは予想外だった。
まず、大きい。直径13センチほどあり、ほんとに帽子みたい。
底。袋には脱酸素剤入り
そして、縁=耳が幅広く、厚く、パン本体のとくっつきかたがしっかりしている。
耳の底側のほうには、マドレーヌのような型に入っていたかのような筋が入っている。



知っていた類似パンは、パン本体から耳を容易に外すことができた。味や食感も、本体と耳でだいぶ違った。本体はパンっぽく、耳はお菓子っぽいような。
本品は、本体と耳が一体化していて、食感もほぼ同じ。耳もパンっぽい。断面を見ても、本体と耳の境目はよく分からない。
断面
ドリームなどは、本体の表面がベタベタしていたが、これはそれほどでもない。思ったよりもパンらしいパンだった。


小竹の笹だんごパン 195kcal 300円
新潟名物で大好きな笹だんご
上越市の菓子店・小竹製菓が、2000年代中頃(?)に、それをパンにしてしまった。袋がパンダの絵なのは、笹からの連想のようだ。
パンには新潟県産コシヒカリ米粉使用(小麦粉も使用)。
袋の裏面はパンダの後ろ姿

こちらはこじんまり

断面
笹だんごをモチーフにしたパンなどでなく、パンの中につぶあんの笹だんごを入れてしまっている。
こういうのを見ると、パンと笹だんごを分離したくなるものだが、密着していてできなかった。
パンはもっちりしていて、おいしい。笹だんごもおいしいのだろうけど、パンと混ざった味。別々に食べたほうがいいかな。

次回にも期待。
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コンビニのお好み焼き2

2024-02-28 23:15:33 | 各地お土産・食べ物
コンビニのお好み焼きの記事の続き。
小麦粉と甘いソースを欲して食べたくなるとしたけれど、前回の通り、入院していたのでその間の“反動”も小さくはない。食事制限はされず、院内のコンビニで買うか差し入れしてもらえば食べられなくはなかったけれど、大部屋の病室でソースの香りを漂わせるのは気まずいので(ソース味のスナック菓子は食べました)。退院したタイミングで、ローソンとファミリーマートが、好みに合いそうな商品を出してくれたので、飛び付いたのであった。

前回最後に触れた、2024年2月20日に北海道・東北限定でファミリーマートが発売した、焼きそばの入ったお好み焼き2商品も、さっそく食べた。反動はまだ冷めやらず。今年に入って4つもお好み焼きを食べるとは、自己最高記録。
今回の2つも、わかば食品岩手工場の製造。
みっちゃん総本店監修 広島流お好み焼 そば肉玉子 575kcal 税込み598円
「新発売」のシールが1月16日とは別デザイン。
公式ホームページでの商品名は「みっちゃん総本店監修広島流お好み焼そば肉玉子」だが、シールでは「そば肉玉子」がない。「広島流」は、監修した店の呼称。
2022年春や2023年夏にも発売されていたようだ。

前回の「鉄板仕立ての広島お好み焼 肉玉そば」は、「FamilyMartマヨネーズ」8g(味の素製56kcal)と「お好みソース」13g(オタフクソース製17kcal)が添付されていた。

本商品は、同じマヨネーズと、みっちゃんロゴ入りの「お好みソース」15gが添付。ソースは、販売者が「株式会社 ISE広島育ち」というみっちゃんの運営会社、製造者はオタフクソース。
前回の広島お好み焼に似ている
あらかじめソースがかかっているが、それだけでは物足りないのは、前回の広島お好み焼と同様。
てっぺんの生地の切れ込みの形が異なる。
中身も似ている
並べて比べたわけではないが、前回の広島お好み焼と比べて、上の生地(皮? 玉子が入っている)が薄く、焼きそばの量が少なく感じた。
味は、際立った個性はなさそう。前回とどこが違うかと問われれば、難しい。


新潟県産こがねもち入り もちチーズお好み焼&焼そば 480kcal 550円
「こがねもち」はもち米の品種名。チーズの60%はゴーダ。ソースやマヨネーズの添付なし。
まん丸
よく知らない者が連想する「お好み焼き」らしい見た目。
融けたチーズが分かる
卵も使われているが、生地は小麦粉っぽく、キャベツも練りこまれている。焼きそばは生地の下だが、生地と密着していて、広島風のように皮をめくるのは難しい。ということで、広島風でなく関西風のそば入りお好み焼き(モダン焼き)ってこと?
キャベツは千切りよりは荒いようで、芯の部分が分かる少し大きい断片もあった。生地の食感も広島風とは違って、より柔らかい。

焼きそばは、広島より色が濃く、味もしっかり付いている。チーズと餅の味がする部分もあり、意外に生地やソース味とマッチしている。どちらももう少し量が多くてもいいのでは。おろしにんにくも使われており、ソースに混ざってニンニクの味もして、これも意外で良かった。実は肉も魚介も使われていない(原料の一部には使用)のだが、物足りなさは感じなかった。


どれもおいしかったけれど、最後に食べたもちチーズがいちばん好みだったかな。他チェーンも含めて、次はどんなお好み焼きが出てくるか。
【次について追記】4月2日にファミリーマートが「広島風お好み焼 肉玉そば」と「【北海道・東北】大盛!お好み焼&焼そば」をいずれも税込み550円で発売。前者は「鉄板仕上げにこだわった」ソース別添で、この記事のみっちゃん監修と見た目は似ている。
同日にはローソンから「お好み焼 豚玉&焼そば」457kcal、497円も発売。小さめで四角い。さらに、いつの間にか「みっちゃん監修 広島流お好み焼 そば肉玉子」も出ていた。「みっちゃん専用ソース」添付で457kcal、630円。
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コンビニのお好み焼き

2024-02-19 19:28:20 | 各地お土産・食べ物
時々、無性に食べたくなるのだけど、なかなかかなわない食べ物がある。
「お好み焼き」である。それも焼きそばが入った。

おそらく、小麦粉と甘いソースを欲するのだと思う。たこ焼きはちょっと違うし、焼きそばが入らないお好み焼きではもの足りない。そして、イカとか魚介類が入ったのは苦手。
また、秋田では、お好み焼き店はそんなにないし(あっても自分で焼く店は面倒だし)、そもそもお好み焼き自体になじみが薄い土地柄なので、お好み焼きがどういう食べ物なのか(具材やトッピング、○○風など地域による違い)よく分かっていないのだけど。

焼きそば入りのお好み焼きといえば、「広島風お好み焼き」という印象。昔、広島を訪れた時、駅ビルの店で食べたのは焼きそばが入っていた(なぜか味の記憶は薄い)。
関西風お好み焼きでも、そば入りはあるが、それは「モダン焼き」と呼ぶらしい。
その両者は麺と生地の関係が異なるそうだ。生地と麺が層に分かれていたり、麺が生地と混ざっていたりするようだが、地域や店による違いもあるようで、難しい。

要は中途半端なお好み焼きへの憧れで、こだわりのある方々、本場の方々には邪道と言われそうなのですが。
そんな環境なので、お好み焼きといえば、冷凍食品かスーパーやコンビニエンスストアの惣菜。
ただ、冷凍食品は焼きそばが入らないものが圧倒的に多い。惣菜は置いてある店のほうが珍しい。コンビニのホームページで発売中であることが紹介されていても、店には入荷していないことは何度もあった(コンビニ商品では珍しくないことではあるけれど)。

最近、ローソンやファミリーマートでは、以前よりもお好み焼き系の惣菜をよく売るようになった気がする。しょっちゅうリニューアルしていて、関西風やお好み焼きと焼きそばとのセットなどもあるが、焼きそば入りお好み焼きもあり、2024年始めに両社が相次いで新発売した。※2024年2月中旬時点では、発売終了済みの可能性が高いです。末尾の2月20日発売商品についても参照。
それぞれの発売後、秋田市内の店舗を回ってみたら、2社とも秋田駅周辺であっさりと入手できた。弁当やパスタと比べると1度の入荷数は多くなさそうなので、来店のタイミングもあるのだろうし、意識しないと見過ごしてしまいそうだけど。

ローソンは2024年1月9日発売。
屋台風お好み焼 418kcal 税込み497円
「広島風」とは謳っていない。
一方で「屋台風」と言われても、イメージがないので分からない。透明パックに入っているのは屋台っぽいかもしれないが。

製造は「わかば食品株式会社」という企業の岩手工場(北上市。本社は岡山県倉敷市)。
バーコード(JANコード)は、20で始まる店内限定コードとか、ローソンの事業者コードではなく、わかば食品の事業者コード(4977024)。同社は「フレッシュダイナー」のような、ローソン傘下の製造メーカーかと思ったら、そうではない一般の企業。パンやデザートを山崎製パンなどに委託するのと同じ関係。

わかば食品は、公式サイトによれば「お好み焼きと焼そばの製造メーカー」で「コンビニエンスストア業界のお好み焼きシェアNo.1」「お好み焼は、ベテランスタッフが専門店と同じプロセスで一枚一枚心を込めて調理しています」。デイリーヤマザキとファミリーマート向けの商品を製造していることが紹介されているが、今回のようにローソン向けも作っている。OEMメーカーということか。

思っていたコンビニのお好み焼きよりも、手作りっぽさがある。
ちょっと小さめかな
こんもりと厚さがあり、生地は皮のようにふわっと載っかっている感じ。
生地の下にキャベツや焼きそばがはみ出ている。マヨネーズが若干かかっているように見えるが、原材料からすれば「半固形状ドレッシング」か?
底から見ると、全面麺

皮をめくったところ
期待通りの味。これまで食べた、冷凍食品やスーパーの惣菜の焼きそばが入らないお好み焼きは、(当然だけど)規格品っぽくてどこか物足りなかったが、これは本格的なのでは。
豚肉は入ってはいるが多くない。キャベツが多いけれど、適度に柔らかくなっていてソースとともに無理なく食べられる。


その翌週1月16日にはファミリーマート(ファミマルKITCHENブランド)から。
鉄板仕立ての広島お好み焼 肉玉そば 531kcal 税込み598円
ローソンよりも大きく、「広島」を名乗る。「広島風」でなく「広島お好み焼」と言い切っているのは自信? なお、ファミマでは自社ブランドの惣菜や冷凍食品の商品名では、「焼き」の送り仮名がない「お好み焼」表記を用いる方針のようだ(ホームページでは一部に表記揺れあり)。
「FamilyMartマヨネーズ」8g(味の素製56kcal)と「お好みソース」13g(オタフクソース製17kcal)付き。

こちらのバーコードは店内限定。製造者はこれもわかば食品岩手工場。

生地は載っかるタイプだが、ローソンよりも厚くて玉子焼きのよう。
「肉玉そば」だから卵も入っている。一般的には目玉焼きや少し溶いた卵を流すようだ。本品は卵の存在感はなかったので、生地に混ぜてあるの?? 中央に十字に切れ込みが入るが、広島のお好み焼きが必ずこうなっているわけではない。

ローソンとは生地の下の層の順番が異なる。下から豚肉、キャベツ、焼きそば、生地。

ソースは塗ってあるものの少なく、添付ソースをかけないと足りない。
味の傾向はローソンと大差ないと思った。豚肉はたっぷり。ローソンより大きいし、100円高いのは納得。

2社の、というかわかば食品のお好み焼きのおかげで、ほぼ初めてお好み焼きを食べたい欲求が満たされた。これまで年に2回もお好み焼きを食べたことなどなかったのに、1月中に2回も食べてしまった。
と思っていたら、ファミリーマートの2月20日新発売商品に、「【北海道・東北】みっちゃん総本店監修広島流お好み焼そば肉玉子(598円)」と「【北海道・東北】もちチーズお好み焼&焼そば(550円)」が。これらもわかば食品製造だろうか。
北海道、東北(と新潟県の一部)というエリア限定でお好み焼きが売られること自体珍しい。それに、本場の店監修(「広島流」というのが独特だが、この店で用いている)というのはひかれるし、もう1つは餅とチーズ、噂には聞いていたものの食べたことがなく興味があった組み合わせ。気になる。→この記事へ続く
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絶妙? な組み合わせの食品@伊徳

2024-02-12 23:34:58 | 各地お土産・食べ物
秋田県大館市に本社があり、青森県津軽地方から秋田市にかけて店舗展開するスーパーマーケット「いとく」(昔の記事)。
※運営企業名は「株式会社伊徳」、店舗のブランドは「いとく」を用いているが、看板などでは「ITOKU」表記。たまに「イトク」とする人もいるが、公式にはカタカナ表記はしていないと思う。

我が家の生活圏から、いとくの店舗は遠くないものの、あまり利用していない。たまに行くと、お惣菜など地元スーパーならではのもの・良いものがあるのだけど。※昔ながらの甘寿司
最近は、以前より若干、行くことが増えた。(支払いのみのセミでない)セルフレジが設置されて、少量でも気軽に購入できるようになったことと、2022年12月から楽天ポイントカードが導入(自社ポイントと併用可)され、時々ポイント使用で10%還元キャンペーン(要エントリー・還元上限500ポイント/月)をやるため【14日補足・2023年11月、2024年2月に実施】。
ちなみに、持株会社ユナイトホールディングス傘下のもう1社、タカヤナギ(本社秋田県大仙市、店舗ブランド「グランマート」)では、フルセルフレジは同様に導入したものの、楽天ポイントカードは未導入。

いとくで売っていた、季節ものの店内製造の食べ物から、なかなか攻めている(?)のを2つ。
秋田市内の各店舗にはインストアベーカリーがある。「フレッシュベーカリーいとく○○店」という名称のようだが、経営母体などは不明【15日付追記参照】。※イオン秋田中央店のベーカリーはフジパン系列企業が運営しているように、スーパー直営とは限らないこともある。
どこのスーパーでも、ベーカリーのパンは高いけど、おいしそうに見えるもの。いとくのもそうだけど、種類が豊富で充実している印象。
新商品
黒いからチョコパン?
表面にパン粉をまぶして揚げてある
じゃあドーナツ?
いやいや。
もんこさん監修 ショコラビーフカレーパン」 243kcal 税込み214円
情報量と疑問点が多い。
まず、「もんこさん」って誰?
実はいとくのベーカリーでは、ほかにも、もんこさん監修のカレーパンを売っている(ない時もある)。揚げていないのもあって【14日補足・野菜カレーの焼きカレーパンとかいうのだった】、それは食べやすいし、カレーがまろやかで良かった。ちなみに、もんこさん監修ではない、揚げたカレーパンも(2種類?)売っている。
もんこさんについて、店頭や公式サイトなどに説明はなさそう。ネットで調べたところ「一条もんこ」さんという「スパイス料理研究家」がいらした。僕と同世代で新潟の人。秋田とは関係なさそうなので、インストアベーカリー向けのレシピでも売っているのか。

そして、「ショコラビーフカレー」って。
いくらバレンタインデーが近いからって…
だけどカレーの隠し味にチョコレートを入れるか。でも、このパンの黒さからすれば、隠し味で済まない量では…
割ってみた
具材がごろごろしたカレーがけっこう入っている。
揚げてあるものの、軽く揚げたのか、中のパン生地はベチャッとしていない。

感想は、パンはチョコの味はするけれど、見た目ほど濃厚ではなかった。カレーは辛さ控えめ。したがって、チョコもカレーも主張が強くなく、それなりにうまくやっている。これはこれでアリだと思うけど、この組み合わせを考えつくのがすごい。
【15日追記・グランマートのインストアベーカリーについてグランマートでも、同じ見た目のショコラビーフカレーパンが同価格で売られていた。値札には「もんこさん」が控えめに表記されていて、他の商品(全部ではない)とともに「ベルナール」の文字も。タカヤナギのベーカリーは「BERNARD(ベルナール)」の名称で展開しているようだ。いとくのベーカリーとは、全部が同じ商品ではないと思うし、いとくのほうが種類豊富。
さらに調べると、イオン秋田中央店「パン工場」と同じ、フジパン系列「フジパンストアー株式会社」がベルナールブランドのベーカリーもやっていた。公式サイトによれば、中部北陸地方のユニーやドン・キホーテに店舗が多く、秋田にはないことになっている。紹介されているメニューも違いそう。違うベルナールなのか。(以上追記)


もう1つ。惣菜売り場の一角で、いつもおはぎを売っているのだけど、2月上旬、そこに見慣れぬおはぎっぽいものがあった。
パック越しに見た感じ、表面はあんこのおはぎなのだけど、その下が茶色い。
パックの中で転んでしまいました
ラベルには「伊徳特製おはぎいなり」。栄養成分表示なし。1個入り162円と2個入り324円。
商品名に「伊徳」表記を使うのが珍しいけれど、それよりも「おはぎいなり」とは、見た目通りおはぎ+稲荷寿司のようではあるが、初めて知る存在。
上の丸いシールには「和食文化国民会議」「伝えよう、和食文化を。」「初午 ―はつうま―」。

初午で思い出した。
(年ではなく)日に十二支を当てはめることがあるが、2月(または旧暦2月)の最初の午の日が初午。稲荷神社の祭の日であり、「初午いなり」としてゆかりが深いいなり寿司を供えたり食べたりする風習がある。2024年は2月12日。
2017~2019年頃には、ローソンが初午いなりキャンペーンをやっていて(ただし普通のいなり寿司)、それでその風習を知った。近年は、ローソンストア100では宣伝しているが、普通のローソンでは特に展開していない。

でも、秋田では初午祭は、誰もが知る行事ではない。地域によって、地元の神社で祭礼が催される程度で。
そして、「おはぎいなり」なるものが、初午いなりの伝統的な食べ物だとか、どこかの名物だとかでもないようだ。レシピサイトに誰かが考案したのが少々出ているくらいで。

さらに、シールにある一般社団法人 和食文化国民会議のサイトを見ても、初午いなりの記述はほぼない。2016年12月に「一般社団法人日本惣菜協会よりイベント協力のお願い」として「一般社団法人日本惣菜協会は、古くより稲荷神の使いである狐を祀るために供えられてきた「いなり」と「初午の日」の普及に取り組んでいます。」「関連する食品・商材等を扱われている企業様におかれましては、初午の日に合わせた「初午いなり」販売イベントの開催ご協力をお願い申し上げます。」という文書がアップされている程度。
日本惣菜協会のサイトを見ると、2013年から「「いなり」と「初午の日」の普及推進を呼びかけてまいりました」ものの、2019年をもって「当協会の一定の役割が終了したと判断致しましたので、協会事業としての取り組みは終了」していた。2020年からは、油揚げなどのメーカーが「推進事業者」として、共通のポスター・シールを配るとのこと。今年・2024年についての情報はない。

初午いなりは日本の食文化の1つには違いなく、否定するつもりはないが、なじみがない土地にいる者としては、スーパーが便乗しただけに思えてしまう。
節分の恵方巻は、東日本では1990年代より前にはなかった風習だし、本来はただの太巻き寿司(を丸かぶりする)だったのが、今は丸かじりするには気が引ける、海鮮を使った豪華な巻きずしが台頭した。初午いなりはそこまでのムーブメントにもなっていない。

では見て、食べてみましょう。
頭でっかちで起こせないので倒れたまま


油揚げの中におはぎを押しこんで、上下をひっくり返したのか?
油揚げをはがしてみた
そうではない。上下をひっくり返して、油揚げの袋が開いた側を上にして、ごはんの上に具材を載せたいなり寿司がある。それと同じ構造。
油揚げの中には、ごはんしか入っていない。そして、上のあんこの中にはごはんはない。つまり、ごはんを詰めて逆さにしたいなり寿司の上に、あんこの塊を載せたことになる。
米は「もち米」だけで、酢飯でもないようなので、そこはおはぎに準じていることになる。おはぎのようにつぶして半殺しにはしていない。なお、秋田や津軽では、太巻きやいなり寿司にもち米を使う場合もある。

あんこはつぶあんで甘さ控えめ。ごはんは、もち米ならではみっちりした食感。
油揚げは、甘さもあって、だしの味もするような味付け。スーパーの惣菜のいなり寿司でよくある味で、いとくの通常のいなり寿司と同じかもしれない。
それらを同時に味わうと、意外にもそんなにミスマッチではないような。でも、おはぎと味付け油揚げを同時に食べているに過ぎないというか、あえてくっつける意味があるのか。この組み合わせを考えつくのがすごい。

そういえば、おはぎトッツォなんてのもあったけど、最近はご無沙汰。2022年のことだった。この後、どんな組み合わせの食べ物が出てくるのかしら。
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一六シュークリーム/松山あげ

2024-02-07 22:49:17 | 各地お土産・食べ物
イオン東北各店の愛媛フェアの続き。
まずは、前回少し触れた、フェア終了後購入した、売れ残りの見切り品。
一六本舗の自家製餡シュークリーム 1個95g 295kcal
2個入り645.84円→624.24円。

一六タルトの製造元として、もちろん知っていたけれど、こういう洋生菓子も作っているのか。
調べると、株式会社一六は、松山市内はじめ愛媛県内に直営店を多く持ち、大福、焼き菓子、ケーキなど和洋菓子全般を製造販売しているのだった。なお、本品など今回のフェアで売られた商品は、公式サイトには出ていない。
さらに、系列企業・団体により、スーパーマーケット(1+6=7で「セブンスター」)、ネッツトヨタ愛媛、伊丹十三記念館なども運営しているとのこと。

左右で高さが違いますが
たっぷりのつぶあんの上に、たっぷりの生クリーム? ホイップクリーム?
愛媛らしさはないけれど、おいしかった。こしあん好きとしては、一六タルトの柚子味のこしあんなんかだとよりうれしい。

この時点ではタルトも少し残っていたが、日持ちするので値引きなし。もう少し待ったら…と考えているうちにインフルエンザにかかって、買いそびれた。いつも売っているあわしま堂のタルトを食べることにします。


松山あげ きざみ 45g 15g当たり116kcal
213.84円。
チラシに載っていたのは本品だけだったが、売り場では、同じデザインの若干大きい袋に入った、刻んでいないもの3枚入りが300円台で売られていた。

袋には「伊豫名産」「ひと味ちがう油揚」とあるが、松山あげとは初めて知る食べ物。
油揚げには違いないが、水分を極力抜いてあるため保存性が高く(常温で90日)、「独特のサクフワ感」があり、油抜き不要でそのまま使える、という特長がある。
みそ汁で食べると、たしかに軽い食感。油揚げのバリエーションの1つとして、悪くない。西日本各地ではスーパーでも売っているそうで、関東にも広がりつつあるようだが、東北ではなかなか買えないようだ。【8日追記・秋田市のスーパー「いとく(本社・秋田県大館市)」新国道店や「ナイス(本部・秋田市)」フォンテAKITA店で、きざみ45gが売られていた。いずれもフェアなどでなく常時販売のようで、ある店にはあるのだった。】

松山あげに、ちょっとした親近感を抱いた。
製造元のお名前。
松山あげは、地域ブランドのように製造業者が複数あるわけではなく、明治15年に創業し、製法を開発して、松山あげと命名して営業に努めた、1社単独の登録商標・商品名ということのようだ。
その名は、
「程野商店」
程野は「ほどの」と読み、創業者~現経営者の姓。

ほどのといえば、秋田市中央地域の地名「保戸野」である。
漢字は違うが、人名で「ほどの」さんがいらっしゃることを初めて知った。
そして、秋田市の保戸野も、かつては「程野」と表記したそうだ。

学習させていないまっさらなかな漢字変換システムで「ほどの」を変換すると、最初の候補に「程野」が出てくる。余談だが、地名辞書が非搭載の昔のワープロ専用機では、「保戸野」と変換させるには苦労した。
「程野」という地名が、どこかにあるのだろう。あっても不思議な名前ではないし…と漠然と思っていた。
今、ざっと調べると、青森県十和田市、宮城県栗原市、長野県飯田市、愛知県新城市、愛知県豊川市、山口県岩国市などに程野がある。

だけど、「程野」さんがいらっしゃるとは、思いもしなかった。
日本の姓の大部分(8割?)は地名由来だそうだし、おかしくはないけれど。
地名の程野は、上記のように東日本にも西日本にも存在する。ネットの情報によれば、姓の程野は西日本に多め。大阪や徳島に多いという。多いといっても、大阪府でも100人に満たないけれど。
また余談だが、地名の保戸野・程野は、地形に由来するという説がある。横浜市の保土ケ谷や、各地にある程島なども同じく。

秋田県知事のじゃこ天失言をきっかけに、愛媛フェアに興味を持ち、さらに松山あげと程野姓を知ることができた。次回開催、さらに愛媛以外の四国各県フェアにも期待。
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イオン東北 愛媛フェアとPBじゃこ天

2024-01-28 22:18:25 | 各地お土産・食べ物
ぼちぼち更新を再開します。

昨2023年、佐竹義久【2月16日訂正】敬久 秋田県知事による、四国の食べ物についての失言が物議を醸した。具体的に挙げられた愛媛県のじゃこ天がとりわけ注目され、“じゃこ天騒動”と言われたりしている。
結果としては、何より四国の皆さんの寛大さでお許しいただき、佐竹知事についても厳しく批判する声はあまり多くないようだ。でも、個人的には、公の立場にある者(しかも人生経験も公人経験も長い)が、公の場で、マイナスイメージの発言をすることによって、気を悪くする人が出ることを想像できなかったのが情けない。そんな人物を知事に選んだ我々秋田県民にも(直近の知事選は無投票だったが)、責任はある。

じゃこ天にとっては、申し訳なさを覚えた秋田県民が取り寄せたり、県内の小売店・飲食店が購入したりしたばかりか、報道で全国的に注目されたことにより、ちょっとしたブームになっている。
四国と秋田の新たな交流も生じていて、東京では、四国各県と秋田県の知事が出向いて物産展が行われた。だけど物産展をやるのなら、東京じゃなく、秋田や四国でお互いの物産展を開催すれば、相互理解が深まるのにと思っていた。
すると、1月25(店によっては26。後述)~28日に、イオン東北株式会社(本社・秋田市)運営のスーパーで「愛媛県フェア」が開催された。秋田市のイオンスタイル御所野(イオンモール秋田内。旧・ジャスコ御所野店)には、佐竹知事だけでなく愛媛県知事まで来て、PRセレモニーが開かれた。なお、折込チラシでは、たまに秋田県産品フェアみたいなので佐竹知事の写真とあいさつ文が載ることがあるが、今回はなし。

フェアは秋田県内だけでなく、イオン東北エリア内6県の総合スーパーのイオン各店・イオンスタイル各店、4県の食品スーパーのマックスバリュ(MV)各店(イオンスタイル茨島・イオンスタイル広面はこちらに含む)、計117店で開催。総合スーパーでは25日から、食品スーパーでは26日から。イオン東北運営でもザ・ビッグでは実施しないようだ。運営会社が異なるイオンスーパーセンターでも未実施。

折込チラシによれば、MVでは、ふれ愛・媛ポーク、みかん鯛、カンキツ類といった生鮮品、じゃこかつなど惣菜がメイン。※店舗には行っていないので、未掲載の品もあるかとは思います。
総合スーパーでは、それらに加えて、ポンジュース、ポンカンサワー、タルトや坊ちゃん団子などスイーツや鯛めしのタレ等々、豊富なラインナップ。
イオン土崎港店では、各売り場ごとに愛媛県産品をまとめて置いていて、年に何回か開催する「イタリアフェア」「北海道フェア」なんかと同じ雰囲気だった。イオン秋田中央店もチラシは同内容。
報道ではイオン、MVどちらを指すのかあいまいだが「約100品目」販売。
イオンスタイル御所野は、別チラシでさらに掲載商品が多く、報道では「約150品目」。2000円以上購入した先着200名には、「蛇口からみかんジュース」体験もあり。

イオン東北と愛媛県が開催したフェアとのこと。じゃこ天騒動を受けて企画したのだろうか。上記の通り、◯◯フェアと同じやり方だから、前から計画があってたまたまタイミングが合ったのかもしれない。
ちなみに、同時期に茨城県のイオンでは「長崎県フェア」、そして千葉県のイオンでは「秋田県フェア(チラシ掲載商品は多くない)」が開催。愛媛県のイオンでは特になし。※この3県のイオンは、いずれもイオンリテール株式会社運営。


愛媛のお菓子といえば、和菓子(としていいのかな。ケーキのタルトよりは和菓子寄りではある)のタルト。今回は、一六本舗の「ひと切れ一六タルト 伊予柑(5個税込み812.40円)」と亀井製菓「紅まどんなのタルト(3個594円)」、御所野ではハタダ「御栗タルト(7切れ1296円)」を販売。普通のあんこのタルトはないようだった。ただし、土崎港店などでは、あわしま堂(本社・愛媛県宇和島市)の1個入り127円のこしあんタルトは、常時売っているけれど。
なお、坊ちゃん団子も亀井製菓。
一六本舗からは、自家製餡シュークリーム(2個645.84円)、小倉ロール(861.84円)、謹製どらやき(321.84円)も来ていた。
さらに、永久堂「瀬戸内レモンケーキ」、別子飴本舗「和・チーズケーキ」、チラシ未掲載で亀井製菓「まったーほるん」など、初めて知るお菓子もあった。消費期限(要冷蔵がほとんど)とフトコロの都合により買えなかったのが惜しい【30日追記・惜しいので、売れ残って見切り品になっていたシュークリームを購入。おいしかった】。


そして、話題のじゃこ天。
折込チラシには「愛媛といえば じゃこ天」の文字もあるが、知事発言がなければ、そもそもじゃこ天を知らない秋田県民(あるいは東北人)も少なくないだろう。
各店で島原かまぼこ(宇和島市)「じゃこ天スティック(15本429.84円)」、御所野では10~18時限定で安岡蒲鉾(宇和島市)「宇和島じゃこ天(5枚1134円)」。報道では、御所野では秋田県形型など約15種類を販売。
ほかにお手頃なのが、和日彩々「愛媛県八幡浜で製造 じゃこ天(3枚138.24円)」なるもの。これは…
1枚34グラム 52kcal
一見、メーカーかと思いそうな“和日彩々”は、実はイオンのプライベートブランドの1つ、らしい。のだが、公式な説明は見当たらず、メインの「トップバリュ」ブランドとの違いなどコンセプトが不明で、あいまいな存在。
「わびさいさい」と読み、比較的最近登場。2021年12月時点で小粒納豆が存在するとの情報があった。味噌、片栗粉などがあり、和風の食品のうち、従来「トップバリュ ベストプライス(TVBP)」ブランドだった、小容量入り商品をリニューアル(物価高騰対応も含めて)したのかなという雰囲気。個人的感想では、味噌はTVBP時代よりおいしくなった。
本品の製造元は八幡浜市の八水蒲鉾株式会社。賞味期限は製造17日後と表示(今回はすぐ食べるので、期限が近いものを“てまえどり”しました)。

安く広く販売されるプライベートブランド商品に、ローカルな食品があるのは珍しい気もするが、トップバリュでは、奄美大島の「鶏飯(けいはん)」、神戸の「ぼっかけ」といった袋入り惣菜(秋田でも一部店舗で取り扱い)や、「秋田県産もち米100%使用切り餅【30日追記・製造は新潟のうさぎもち】」などもある。

和日彩々のじゃこ天は、秋田の店舗でも、今回のフェア以前から売られていた。
僕が気が付いたのは年明けで、知事発言をきっかけに商品化したのか? それはないか…などと思っていたが、商品自体は2023年7月にはすでに存在していたようだ。
知事発言以前には、秋田のスーパーで(ナショナルブランドも含めて)じゃこ天が常時売られることは少なかったと思うし、多めに陳列されていたので、発言を受けて、新たに入荷もしくは増やしたのかもしれない。
定価は159.84円で、今回のフェアで値引きしている。チラシ掲載されたせいか、いつもより売れていた。

ちなみに、秋田駅のそば店(自由通路、関根屋運営)「しらかみ庵」が、期間限定で販売中の「じゃこ天そば(680円)」には、田中蒲鉾本店(宇和島市)のじゃこ天が使われているとのこと。
愛媛県にはかまぼこメーカーがいくつあるのだろう。秋田市の宮城屋蒲鉾店は、2023年7月の水害で工場が被災し、かまぼこ製造・販売から撤退(飲食店としては存続)。秋田県内からかまぼこ業者がなくなってしまった。

意識してじゃこ天を見て、食べるのは、今回が2度目。
以前は、JR松山駅前のコンビニで安岡蒲鉾の3枚入り(今回御所野で売ったのとは別物でしょう)を購入して、ホテルの部屋でそのまま食べた。今回の騒動の報道で多く見られたのと同じく、キツネ色で、ほぼ長方形だった。
和日彩々のじゃこ天は、色がグレーに近く、角が取れて小判型に近い。メーカーの違い、個性なのだろう。サイズは15センチ×5センチほどで、小さめな感じがするのは、コストの都合か。
今回は、温かいそばに載せて食べた。袋に「小骨のジャリジャリとした食感が特徴です。」とあり、たしかにあったが、以前食べたじゃこ天よりは、控えめに感じた。メーカーの個性なのか、あるいは全国販売用にそうしてあるのか。練り物としておいしく、広く受けれられる味だろう(「貧乏くさい」とか評価する次元の食材ではないと思う)。また買いたい。【2月27日追記・2月27日には、イオン秋田中央店で105.84円で売られていた。チラシ掲載なし。】

【2月6日追記】JR東日本系列の食品スーパー「秋田生鮮市場保戸野店」では、八水蒲鉾の「小魚入り じゃこ天」という3枚入りのものが売られていた。サイズはTVBPと同じくらいで、形状(ラインや表面)はよりゴツゴツ。食感もいくらかジャリジャリが強く感じた。
【3月6日追記】シンプルに軽くあぶって食べると、かなりおいしい。何度も食べている。

愛媛県フェアで売られていたほかの食品について、少し続くかも。
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おおだて鶏めし

2023-11-26 21:06:03 | 各地お土産・食べ物
秋田県大館市、JR奥羽本線 大館駅の名物駅弁「鶏めし」の製造元「花善」の発売期間限定商品。※花善の弁当は直近では2021年に紹介
花善の駅弁は、大館駅、秋田駅、盛岡駅、新青森駅などの取扱店舗のほか、弘前市や秋田市のスーパーマーケットで常時扱う店もある。秋田市内の「いとく」では、かつては毎日売っていたはずだが、現時点では土日などのみ販売になっているとのこと(11月に新国道店で確認)。11月26日には、期間限定品も売っていた。

忠犬ハチ公の故郷おおだて鶏めし 731kcal 税込み1350円
発売期間は「2023年10月1日~11月30日(予定数に達し次第終売)」とされているので、そろそろおしまい。予定数は1万個という情報もある
「祝」やロゴマークがあるように、10月29日の大館駅新駅舎開業と11月10日の大館生まれの秋田犬・忠犬ハチ公生誕100年を記念した商品。
さらに側面に別に記載されているが、一般社団法人日本鉄道構内営業中央会の「駅弁マーク」制定35周年記念の商品でもある。全国の加盟各社で31種類出たうちの1つ。
そして、恒例の「JR東日本 駅弁味の陣2023」エントリー商品でもある。したがって、東京駅・駅弁屋祭でも売られている模様。

掛け紙は、サイズもデザインも通常の鶏めしと通ずるものがある。絵柄は大館新駅舎。実写でなく完成予想CGかな。紐でなく、手で切れる透明バンドを巻く。
掛け紙を外すと、

2021年でもそうだったが、平べったい濡れおてふきは、いつの間にか付かなくなったようだ。引き続き、割り箸は杉間伐材、つまようじ付き。
掛け紙は、通常版より厚手で、裏面にもモノクロで印刷。「大館駅と花善 124年のあゆみ」と「おしながき ~大館の美味いもの、集めました~」。

容器の上に載せてあるのは、駅弁マーク35周年のしおり(加盟他社と共通)と、大館市立有浦小学校6年生の「大館新駅舎開業応援プロジェクト」のリーフレット。
有浦小プロジェクトは、掛け紙にも「駅」のロゴマークが出ている。弁当の中身を考案したとかではなく、このリーフレットを作ることがプロジェクトの内容のようだ。大館名物の説明や動画への二次元コード、大館駅周辺マップなどを掲載。

弁当の容器は、角型ではなく、まげわっぱをイメージしたかのような、薄い木製の小判型なので、通常版より小さい。フタを取ると…

正体は、鶏めしのおかず違いバージョンということになる。
紅白かまぼこ以外は、地味な感じ。容器の違いもあるし、全体に通常版と比べるとちょっと少なめかと見えてしまったが、その点は食べたら否定された。

鶏めし部分は、通常版と同じ(秋田県産あきたこまち100%)。ただし、インゲンはあるが、栗や紅葉の麩はない。説明するまでもなく、定番の安定したおいしさ。
花善の鶏めしは、ごはんがみっちり詰まっていて食べ応えがあるものだが、この点も変わらず。量は通常版と同じくらいかも。
ごはんの上に載った「鶏肉甘辛煮」も、通常版と同じなので、比内地鶏ではなく「国産鶏もも肉」。これは通常版よりも量が多いかも。

紅白かまぼこの白いところがちょっと茶色いのは、ハチ公100年プロジェクト「HACHI100」のロゴ(掛け紙のオレンジ色のロゴ)。おそらく食用インクジェットプリンターによる印刷。一般的な駅弁のカマボコよりも分厚い。
漬物は、しば漬と「ミズのコブ」と呼ばれ秋田で好まれる、ウワバミソウのムカゴ。

おかず区画。渦巻きの下に隠れているものがあるのでめくって、

容器に入ったのが「中山そばと鶏ササミのごまドレッシング和え」。そば自体の味がおいしく、もっと食べたい。
上が「鶏のから揚げとんぶり入り」。おしながきではとんぶりを「トッピング」とあるが、衣に混ぜたのでは。あまり食感は感じないが、から揚げとしておいしい。
その下が「比内地鶏のハンバーグ」てりやき風で、大きさから肉団子程度。
その右が「枝豆入りシュウマイ」。「花善オリジナルの鶏シュウマイに、大館特産の枝豆を合わせました。」だそうで、店舗では枝豆なしのシュウマイをテイクアウトできるらしい。しっかり味が付いている。
右が「いぶり大根クリームチーズ添え」。いぶり大根とは「いぶりがっこ」のことだけど、いろいろあって、その名を出さないのか。いぶりがっこにクリームチーズが合うとよく言われるが、試すのは初めて。なるほどおいしい。がっこ自体も柔らかくて上質そうなもの(大きめの1枚を半分に折っている)で、これだけで高そう。

下のギョウザかに見えた渦巻きが「かまぶく(りんご味)」。
「茹でたジャガイモ・もち粉・砂糖などを練った巻き菓子。当地・大館ではハレの日に欠かせない一品です。」
秋田県北部の食文化だそうで、近年、イベントや報道でたまに目にするようになった。「かまぼこ」に名前も見た目も似ているが、その代替の意味合いがあるようだ。
僕は見るのも初めて。雲平(山科)とゆべしとかをイメージしていたが、それらに比べると薄っぺら。地域や人で流儀もあるのだろうけれど。食感は見た目通りで、ほんのりリンゴの味。デザートとしてはこのくらいの量でいいのかも。

以上、最初は1350円は高いと思えたが、これだけおかずが充実し、ごはんはいつも通りならば、妥当ではないだろうか。通常版のコストパフォーマンスにはかなわないけれど。一部おかずの通常販売品への抜擢とか、定期的な再販、第2弾などがあってもいいでしょう。
【26日追記】新駅舎開業の10月29~31日には、さらに限定として、同じ中身を本物の曲げわっぱ(小判型ではなく円形。大館工芸社製)に詰めた1個8000円の商品を、(大館駅の開業年数にちなむ)124個限定販売(先着と抽選)で完売したとのこと。


【2024年1月18日追記・その後】
JR東日本 駅弁味の陣2023において、総合評価第1位「駅弁大将軍」に決定。花善として3度目で、業界単独トップ。
食材調達の都合で年末にいったん販売を休止し、2024年1月12日頃から販売を再開。いつまで販売を続けるのかは不明。
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チョコパイの色はバスの色?

2023-06-14 20:42:11 | 各地お土産・食べ物
ロッテ「チョコパイ」では、期間限定で違う味の商品が発売される。
2023年5月23日に、「チョコパイプレミアム<贅沢マスカットタルト>」が「夏季限定商品」で発売された。

表面のチョココーティングのほか、中のケーキ、カスタードクリーム、ソースいずれにもマスカットが使われている。「マスカットオブアレキサンドリア果汁3.9%使用(生換算)」。
かつ、単なる「マスカット味のチョコパイ」ではなく、「『マスカットタルト』をイメージしたチョコパイ」のようだ。
箱には「世界的パティシエ」が登場するが、監修などでなく、彼が「認めた味」。

マスカットの味が楽しめて、「マスカット味のチョコパイ」としてはおいしい。でも、タルトといえばあの食感も魅力なのに、それなしで「マスカットタルト」と言われると、物足りない気がする。

そういえば、セブンプレミアムのマスカット100%ジュースは今年は出ないのかな。


ところで、このチョコパイの表面のチョコの色。

マスカットの果皮の色ではなく、それに白を混ぜたような色合い。黄緑色とも違う。
どこかで見たような…
再掲
秋田中央交通の復刻塗装の色?! というか、復刻じゃない、往年の現役当時の色に近いのでは?!
「車のいろは空のいろ」というタクシーを舞台にした児童文学(関連記事)があるけれど、これは「車のいろはチョコパイのいろ」。

ところで、全部で5台出すという復刻塗装車。4台目以降がなかなか出てきませんね。
【8月9日追記・4台目が動き出したとのこと。いすゞエルガ(もしくはレインボー2)の「1606」で秋田営業所。】
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久々の小僧寿し

2023-05-10 23:58:08 | 各地お土産・食べ物
順不同の3月のJR東日本パス旅行記。前回の駅弁に続き、今回も食べ物。
ダイエーイトーヨーカドーに続く、昔はなじみがあって、今後どうなるか心配なブランドの話でもある。
以前から、旅先にその店があったら、ぜひ買って食べたいと思っていたものがあった。

持ち帰り寿司チェーン「小僧寿し」。
この記事などで触れたように、平成の初め頃までは秋田市内にも店舗があって、子どもの頃の思い出があった。
現在は、全国的に見ても、秋田のように店がなくなった地域が増えた一方、首都圏のほか全国にピンポイントで残るエリアもある。東北地方では、青森県の東側が最後の出店エリア。ただ、八戸市の直営店が2022年8月で閉店。現在は、フランチャイズで三沢市に2店舗を残すのみ。


さて、今回の訪問先の1つが、茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園。時期的にほとんど花は咲いていなかったけれど。
公園はJRでは常磐線・勝田駅が最寄りだが、歩いて行かれる距離ではない。ひたちなか海浜鉄道に乗り換える方法もあるが、徒歩移動や所要時間を考えると、勝田駅前から茨城交通の路線バスが便利。
しかも、入場券込みのバス乗車券「勝田駅〜海浜公園1日フリーきっぷ」というのも、ひっそりと発売されていて、お得。JRで1駅隣の水戸駅前の案内所でないと買えない(繁忙期は勝田駅でも買えるらしい)という、なんだかな仕様なのだけど。※スマホアプリの乗車券もあるが、それは入場料は含まれておらず、さほど得ではない。

計画中に、茨城県には小僧寿しが11店舗あることを知った。ひたちなか市には、ひたちなか中央店があった。場所は、勝田駅~ひたち海浜公園のバス路線のすぐ近く。バスの乗車券は、路線内なら乗り放題。運転本数も毎時2~3本と多めだから、途中下車して寄ってみることにした。
勝田駅と海浜公園の道は、ほぼ一直線の「昭和通り」で6キロ弱(バスはショッピングモールへ寄り道する)。
駅から2.5キロほどで「茨城高専前」バス停があり、その先で大きめの「中根上野」交差点を越えて、次の「中根郵便局前」バス停と続く。中根上野で交わる道へ曲がってすぐに、小僧寿しがある。

海浜公園に行った帰り、郵便局前で下車。
奥が勝田駅・背後が海浜公園方向。ロードサイド店が並ぶが、裏手はすぐ住宅地
バス停すぐの交差点は、小さい「中根上野東」交差点。

「中根上野」は「なかねかみの」と読む。ローマ字表示では「中根」と「上野」をハイフンでつないである。
この1ブロック先が「中根上野」交差点。
「中根 上野」とスペースを入れて表示するのが珍しい
中根と上野の関係が気になる。この一帯の大字が中根。上野という所もあるが、交差点名としては遠い。交差点付近は「大字中根 字上野」なので、これが由来だろう。大字と小字を並べたことになる。

左折して、すぐ、
到着
ストリートビューで予習していたが、あんまり目立たないお店で、なんか入るのに気が引ける。
小僧寿しのほか、「からあげ専門店 とり家」という黄色い看板、「Brunch World」なる看板も。
どうも、この店全体では「ブランチワールド」というらしく、それを構成する部門の1つが小僧寿しみたいな関係らしい。ブランチワールド全体も、小僧寿しひたちなか中央店も「カワサキフードサービス」という、ひたちなか市にある企業がやっているらしい。ブランチワールドは「SINCE 1972」。

小僧寿しひたちなか中央店は、フランチャイズ店ということになる。
フランチャイズの小僧寿しでは、メニューが異なり、公式ホームページで分かる。今は直営店でもからあげも売るなどしているが、フランチャイズ店では直営店よりも寿司のウエイトが低く、実質弁当店のような小僧寿しもあるようだ。この店もそうかも…
また、直営店のからあげは「元祖からあげの中津家」というブランドなので、ここのからあげは、まったく別物ということだろう。

予約するのが確実だけど、旅人がそこまでするのも気後れしてしまう。夕時ならば、何かしら作り置きの寿司があるのではと、思った。
がらんとした広くはない店に入ると、先客1人。作ってもらって、出来上がるのを待っているようだ。厨房の中はよく見えないが、少なくとも接客はワンオペ。
客が商品を手に取れるショーケースはあるが、寂しいラインナップ。お弁当が数個と、寿司は手巻き寿司がたしか3本だけ。寿司のメニューは貼ってあるが、この場で注文するのが申し訳ない雰囲気。

弁当1つと、手巻き寿司1本を購入。陳列された弁当はおかず部分だけで、ワンオペの店員さんが、別容器にごはんを入れてくれた。
期待外れではあったが、ともかく小僧寿しは手に入れた。
バスに乗って、電車に乗って、ホテルにチェックイン。まずお弁当。
スタミナ焼肉弁当(おかず部分) 500円
おいしかった。ホームページの写真(ごはんが同じ容器に盛られて同価格)より、おかずが多いのでは?
製造者名表示も、箸袋も、カワサキフードサービス ブランチワールド名義。

そして、念願の小僧寿しの手巻き寿司。
残っていたのは、「えびマヨ」2本と「シーチキン」1本だった。
エビは好きじゃないし、小僧寿しの商品の中でいちばん好きなのが手巻きシーチキンだったから、買えてうれしかった。
15時製造(21時消費期限)だから、買ったのは製造1時間後。少量生産なのか、大量に作って売れた残りだったのか。
税込み150円のはず
このシールも、カワサキ&ブランチ名義で、小僧寿しとは書いていない。
コスモスなど花が描かれた「sushi花館(すしはなかん)」の包装フィルムは、最後に食べた秋田の小僧寿しのものと同じ。懐かしい。

楕円形で青地に白文字で「シーチキン(R)」のシールも、たぶん同じで懐かしい。手巻きの他の具材だと、地色が違い、書体は普通の丸ゴシック体。

今ではコンビニの手巻き寿司でも同じだけど、この包装に初めて触れたのが、小僧寿しの手巻き寿司だった。
考えてみれば、秋田市の学校給食で手巻き寿司が初めて出たのが1986年。海苔はこういうフィルムで供された(酢飯は各自載せる)が、迷わずに食べられたのは、小僧寿しで慣れていたから。ということは、小僧寿しの手巻き寿司は1986年より前に存在していたことになる。

最後に食べたのはいつだろう。下手したら30年ぶり? 少なくとも21世紀に入って初めて、見て食べる小僧寿し。
できあがり
おぼろげな記憶では、小僧寿しの手巻き寿司はもっとビシッと固そうな見た目だったが、けっこうふにゃっとしている。コンビニのそれと大差ない。

ところが、味は違う。そうそうこれが小僧寿しの味!
ごはんはやや硬めで、酸味が強いのだろうか。コンビニの手巻き寿司とは違う(たぶん)。
小僧寿しの商品(味)は、昔とほぼ変わっていなかった。


ところで、手巻き寿司のフィルムは「sushi花館」だったが、店舗の看板にはどこにもそれがなかった。写真を見たら、店の前のピンク色ののぼり旗はsushi花館だった程度。秋田市内の末期の小僧寿しは、どれもsushi花館の看板だったのに。
以前の記事でも触れたが、sushi花館を名乗るかどうかは、全国的にばらつきがあった。また、手巻き寿司のフィルムは、「小僧寿し」ブランドの別デザインを使う店もあるようだ。

「小僧寿し」のロゴも、昔とは違うものになった。ところが、ひたちなか中央店の看板は、それとは微妙に(だいぶ?)違うもの。
店の正面の壁には、トンネルの口みたいなアーチ状の装飾の中に、
大きな小僧。夜はライトアップされそう
大きさは別として、背景がオレンジ色で、紺色で描かれたこれは、見覚えある昔ながらのもの。
現在の標準的な店では、この色の組み合わせは使われず、小僧自身も顔だけだったり、いろんなポーズをしたりするようになっている。
よく見れば、
ひび割れて、年季の入った小僧
知らなかったが、この小僧のキャラクターは「鉢巻太助」という名前。顔の輪郭や鼻筋が、「ちびまる子ちゃん」の藤木くんにどこか似ているような。
フランチャイズ店への縛りが強くないことの現れなのだろうが、せっかくの小僧寿しブランドのイメージの維持のため、もう少し統一感があってもいいのでは。

また、小僧寿しを食べたい。子どもの頃の思い出をたどると、生寿司よりもシーチキン、その他の手巻き、いなり、助六などを中心に。
旅行記の続き
コメント (4)
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高崎鶏めし・舞茸弁当

2023-04-17 20:58:15 | 各地お土産・食べ物
3月のJR東日本パスの旅の駅弁編。峠の釜めしパルプモールドに続いて、高崎駅の駅弁。
前回触れたように、大宮駅の駅弁屋旨囲門の品揃えが貧弱になっていて、買う気にならなかった。行程では、1時間弱の待ち合わせで北陸新幹線「あさま」自由席に乗り換えて、長野へ向かうのだけど…
大宮の駅弁事情は、事前にある程度把握していたので、代案を準備していた。あさまに先行する上越新幹線で高崎まで行って、そこで駅弁を買うというもの。高崎駅には「たかべん」こと高崎弁当株式会社があり、以前食べた商品もあるので、確実にいい駅弁を購入できるはず。

北陸新幹線は、長野までは「はくたか」と「あさま」が毎時1本ずつ以上あり、この後で乗るあさまの自由席はガラガラだった。
一方、上越新幹線は毎時1本で、自由席は満席。駅弁のために20分強デッキに立つ。高崎でもほとんど降りず、多くが新潟県内へ向かう人だった。

高崎駅の駅弁店は、たかべん直営でなく、JR東日本クロスステーション運営の「駅弁屋上州」。新幹線改札内、在来線改札内、改札外自由通路沿いと3店舗あり、今回は改札外の「1号売店」で購入。
そのため、峠の釜めしやクロスステーション系列製の商品も売られていたが、たかべん商品が豊富に並んでいた。

たかべんも、明治17年創業の歴史ある駅弁業者。ダルマ型の赤いプラチック容器に入った「だるま弁当」が有名(以前食べておいしかった)。珍しいおかゆの駅弁「上州の朝がゆ」もあったが、2019年で終了。
現時点では輸送販売されていなそうだし、今回わざわざ降りたのだし、JR東日本パス提示で10%引きでもあるので、この好機を逃さず2つ購入。

鶏めし弁当 1200円 881kcal
おてふきなし。
全国各地に鶏飯駅弁があり、大館と折尾(かしわめし)が東西の横綱格。野辺地(現在は仙台?)とともに、それらの次ぐらいに知られるのが、高崎だと思う。【17日追記・大館、高崎、折尾で「日本三大鶏飯」とされることもあるとのこと。】これも以前食べて、悪くなかった記憶。

掛け紙でもスリーブでもなく、厚紙に切れ目を入れて折っただけの、簡易な蓋。中身との間に、プラスチックの内蓋やビニールがない。それを、赤い糸と白い糸をよった「紐」といういより、「太い糸」で縛ってあるのが珍しい。
色数やデザインが昔ながらという雰囲気だけど、文字はデジタルフォント
「高崎名物」とある。おそらく「鶏」なのだろうけど、読めない。【17日追記・パッケージの絵は、全体的には発売当初のものを踏襲(同一ではない)していて、絵の細部や文字は何度も変わっているようだ。】
公式サイトで各商品の発売開始年を示してくれていて、鶏めしは1934(昭和9)年。1960年のだるま弁当、1961年の特製幕の内弁当よりも歴史がある。

薄茶色の炊き込みごはん(茶飯と表記)の上に、3タイプの鶏肉が載る。鶏の照り焼き、コールドチキン、鶏そぼろ。照り焼きの下には海苔。
おかず区画。大きいのはハンバーグではなく「舞茸入り肉団子」。中央が群馬らしい「赤こんにゃく」、あとは栗甘露煮。漬物がかりかり梅、わさび風味野沢菜漬け。
鶏肉が3種類楽しめるのがうれしい。そぼろは、微細で「フレーク」みたい。
舞茸入り肉団子は、肉に味が付いていて(だからハンバーグではない?)、それが濃いめでおいしい。マイタケはよく分からなかった。※後で再び登場します。

秋田県人としては大館の鶏めしを推したいが、高崎の鶏めしもまた食べたい。だけど、ほかにも個性的でおいしい駅弁がたくさんあるたかべんなので、悩ましい。
また、昨年は山形の駅弁でない鶏めしを紹介したが、高崎にもそういうものがある。「上州御用鶏めし本舗 登利平」で、高崎駅でも改札内と改札外で取り扱う店があった(詳細は公式サイト参照)。これもいつか。


たかべんのもう1つ。
以前、秋田駅関根屋の「わっぱ舞茸」を紹介した。
その時、マイタケをメインにした駅弁など、日本唯一でほかにどこにもないだろうなどと記したら、その後、各地にちらほら存在することが判明。その中で、大所かつ歴史があるのが、高崎だった。1984年12月発売。※わっぱ舞茸は1988年8月発売開始との情報あり。
上州舞茸弁当 1350円 753kcal
ホームページでは「香り、味、かみごたえ三拍子そろった群馬名産の舞茸を豊富に使い、天ぷら、和え物、煮物等 自社独自の調理法で種々の味付けをしており、舞茸のおいしさを存分に楽しめます。」と紹介。群馬県のマイタケは、2020年で全国6番目の県別生産量。秋田県は11位。
おてふきなし。やはり簡易蓋(ただし内面にビニールポケット付きで箸と醤油が入る)、紅白糸縛り。

見た目は茶色くて地味だけど、盛りだくさん。鶏めしと共通のアイテムも。
ごはんは「舞茸ご飯」で、「醤油味で炊いた茶飯に舞茸の具を炊き込んだ大変美味しい混ぜ御飯」。栗甘露煮も。

おかずは左側が、舞茸天ぷら、舞茸入り肉団子、鶏照り焼き、エビの天ぷら、ししとう素揚げ、赤こんにゃく、花豆煮。右は舞茸佃煮風味(たぶん上のほう)、舞茸金平風味(たぶん右下)、わさび風味野沢菜漬け。

箸休め的おかずを除けば、鶏肉とエビ天以外は全部マイタケと言って差し支えなく、マイタケづくし。佃煮やきんぴらもユニークでおいしかったけれど、どっちがどっちかよく分からなくなってしまった。
わっぱ舞茸は、リニューアルにより非マイタケのおかずが増えて、相対的にマイタケが減ってしまったので、これではかなわない。

幕の内的だけどマイタケをいろいろ楽しめる。舞茸弁当の名に偽りないし、これこそご当地駅弁。
強いて難点を上げれば、発泡スチロール容器の底が、E7系普通車のテーブル上では滑って、落っこちないかちょっと怖かった。揺れる在来線車内では特に要注意かも。

舞茸弁当はぜひまた食べたいが、こういう駅弁屋さんならば、定番の特製幕の内弁当もおいしいに違いないし、だるま弁当も再び食べたいので、悩ましい。
箸袋の裏
箸袋の裏面には「普通弁当・だるま弁当」「とりめし・寿司」。
「普通弁当」とは、国鉄時代の分類で、ごはんと一般的なおかずからなる、幕の内弁当などのこと。そうでないのが「特殊弁当」で、鶏めしはこちらになるが、舞茸弁当はどっちに該当するだろう?
「寿司」とあるが、現在は駅弁としては存在しないようだが、仕出し弁当の1つとして助六寿司がある(運が良ければ駅で買えたりするのかも)。

今回の旅行の駅弁は以上。旅行記は続く
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峠の釜めし パルプモールド

2023-04-10 20:26:49 | 各地お土産・食べ物
忘れないうちに、2023年3月のJR東日本パス旅行記を進めます。まずは駅弁から。
ちなみに4月10日は「駅弁の日」だそうです。※昨年の関連記事

今回の行程は、首都圏を3度通過するので、各地から輸送販売される駅弁購入を楽しみにしていた。
東京駅に「駅弁屋 祭」ができる以前は、大宮駅の「駅弁屋 旨囲門(うまいもん)」が輸送駅弁販売店の代表だった(東京にも旨囲門はあったが)。小さい店ながら品揃えは充実し、勧め上手な店員さんもいるとかで、テレビで取り上げられていた。
今回は、新潟の鮭の焼漬弁当でも買おうかとのぞいてみると、昼前なのにすっからかん!
新潟方面は見当たらず、東北方面の駅弁もとても少ない。JR東日本クロスステーション系列の商品がほとんど。新型コロナウイルスの影響というより、店側の都合なのだろうか。そんなわけでお客も少なく、かつてのにぎわいが消えた。
上野駅には「駅弁屋 匠」ができたというので行ってみた(場所が分かりにくい。入谷改札とかいう3階)が、同様。

上野駅中央改札を出てすぐのアトレ上野に入っている、スーパーマーケット「ザ・ガーデン自由が丘」にも駅弁があるとの情報。たしかに、旨囲門や匠より幅広い土地から来た、多くの商品が並んでいた。
「駅弁」ではないものもあったが、仙台、米沢、小田原、姫路といった駅弁大会の常連のほか、鳥取駅・アベ鳥取堂の「元祖 かに寿し(東京駅・祭でも売られることがあるらしい【13日補足・現地販売品より輸送品のほうが酢が強いという噂あり】)」なども。
ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店があった頃、奈良の柿の葉寿司がなぜかいつも売られていたのが不思議だったが、こういう事情があって、おこぼれが秋田に来ていたのだろう。
とはいっても、海鮮系が過半数かと思われるほど多く、手頃な価格の幕の内系はほぼなくて、買うまでには至らず。きっぷ提示で10%引きサービスもないし。
※お菓子や酒もいろいろあるので、のぞいてみる価値はあると思います。

結局、高崎駅と、やはり東京駅の「祭」で購入することとなった。今回は祭で買ったもの。
昨年10月と同じく午後に入店。前回と比べると、品揃えも客も増えていて、ここでも旅行需要回復を感じた(となると、大宮のラインナップ減は、やはり運営会社側の都合では)。
鮭の焼漬はなさそうだったが、郡山「海苔のりべん」はあったし、2018年11月を最後に首都圏ではもう売らなくなったはずの大館「鶏めし」もなぜかあった。

買ったのは、日本を代表する知名度が高い駅弁ではあるが、秋田にいてはなかなか食べる機会がない商品。たぶん食べるのは2度目(10年以上前以来)。

群馬県の信越本線・横川駅、荻野屋(おぎのや)の「峠の釜めし」。
荻野屋の創業は1885(明治18)年で、当初から横川駅で駅弁としておむすびを販売していたそうで、同社ホームページでは「駅弁販売は全国でも宇都宮に次ぐ老舗」としている(冒頭の昨年の記事も参照)。箸袋には「日本最古の駅弁屋」。
しかし、峠の釜めし自体は、1957年発売開始で、思ったより新しい。
でも何か違いません? 見た目が。

茶色い素焼きの釜に、掛け紙をかけて紐でしばったのではなく、白い器に筒状の厚紙(スリーブ)を通している。

これは「峠の釜めし(パルプモールド容器)」という商品。ホームページに、
「益子焼の器が重い」というお客様の声を受けて誕生したパルプモールド容器の峠の釜めしです。
陶器の丸くなめらかな形を再現し、質感を和紙の風合いで表現しています。
容器の原料はサトウキビの搾りかす等を使用した環境にやさしいパルプモールド素材を使用しています。
とある。2012年発売開始。
「モールド」とは「型」で、植物繊維を型にはめて成形した容器ということか。電子レンジ加熱可能(うずら卵等に注意)。

従来の釜入りも併売されていて、どちらも756kcal(香の物含む)だから中身は同一のはず。パルプには「内容量420g」と表示。税込み価格は、素焼きが1200円、パルプは1100円。
高崎駅の駅弁屋では、釜とパルプ両方を売っていたが、東京駅ではパルプのみ。


今のご時世、使い捨てプラスチック容器を使うのに気が引けるが、陶器を使い捨てるのも心理的にはあまり変わらないし、何より、重くて旅行中は困る。
地元周辺では、釜のリユースやリサイクルが行われているそうだが、こまちで秋田駅まで持ち帰ったらそれは無理だろうし、車内整備・ごみ処理の人たちには、はっきり言って迷惑だと思う。
陶器を全否定するわけではないが、SDGsなどが叫ばれる今の時代、陶器産地→弁当製造地→販売地→処分地と重い容器を移動させるのは、効率が悪く、問題かもしれない。
峠の釜めしが紙容器では味気ない、陶器でなきゃという声もあるようだが、個人的には紙容器大歓迎。100円安いし。

パルプモールド容器は「和紙の風合い」とされているが、それとはちょっと違うような。もうちょっと大量生産品の趣がある。一見、発泡スチロールのおわんかと思いそう。
真っ白でなく、無漂白のコーヒーフィルターみたいな、茶色にしたら、いくぶん釜のイメージに近付いて、より受け入れられるかもしれない。技術的もしくは費用的に白いほうがいいのかもしれないが。

手触りは、厚手の紙コップ・紙皿に、細かく凹凸をエンボス加工した感じ。走行中の車内で食べても、不安定だとか滑ったりはなく、問題はなかった。
濡れおてふき付き。袋にはタケノコのチロシン、鶏肉の骨の注記入り
透明な中蓋と、その上に載る漬物(香の物)容器はプラスチック製。
漬物は、陶器版でも同じ容器に入っている。高崎駅の駅弁屋ではレジに置いてあって、購入したら個別にくれる方式。東京駅ではそれは大変だから、パルプモールドだけ扱う一因なのかも。あと、パルプモールド容器の蓋側が、やけに背が高いが、漬物収納スペース確保のため(あと衝撃吸収効果もあるかも)か。
釜型の透明容器は、ある程度密閉できてパチンと開閉できるので、旅行時に錠剤を持ち運ぶピルケースに使えそう。


ところで、峠の釜めしは関東以外の人には、名前と容器は知っていても、中身がどういう構成なのかいまいち分かっていない人も多いかもしれない。
味付きの炊き込みごはんの上に、何種類ものおかずが並べられたのが正体。一般にそういうのを「釜飯」と呼ぶようだが、少なくとも秋田など東北ではなじみが薄いのではないだろうか。
盛り付けは、陶器版と同じはず
たけのこ、ささがきごぼう、鶏肉、しいたけ、うずら卵、グリーンピースのいずれも煮たもの。栗甘露煮、杏子甘煮、紅生姜(しょうが酢漬)。

荻野屋がサイトなどで使っている峠の釜めしの写真は、タケノコがてっぺん・12時の位置にあるものが多いようだ。公式にはそれが正しい向きなのか??
陶器だと、それで炊き上げたごはんの上に、具材を盛り付けるのだろうけど、パルプモールドでもそれ自体で炊くのだろうか?


別添の漬物には、奈良漬【10日訂正】わさび漬け、ナス(「峠の小なす漬」として販売)、梅干し、キュウリ(「峠のぱりっこ漬」として販売)、山ごぼう(モリアザミ、「峠の山ごぼう漬」として販売)と5種も入っていて、充実。

食べてみて、そうそうこの味だったと思い出した【11日補足・記憶の限りでは、釜容器との味や食感の違いは分からなかった】。ごはんは、自家精米のコシヒカリ。薄い茶色で、醤油味。
全体に薄味で、炊き込みごはんはあまりなじみがない味。松山の「醤油めし」もこんな味だったと思う。秋田における炊き込みごはんは、大館・花善の鶏めしのような、塩気だけでなく甘みも強いものが多いので、それとは違う。
普段と違う味を楽しむのも、旅ならでは。見かけたら毎回必ず買いたい、というほどではないが、たまに食べたい。パルプモールド容器で。

高崎の駅弁について続く
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