広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ノシャップ岬

2009-02-28 19:54:44 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
北海道最北端の稚内は動物の角のように、2つの岬が突き出ている。
右(東)側がみんなのうたでもおなじみの「宗谷岬」。こちらの方が長いので、真の“最果て”。稚内駅からバスで1時間ほどかかり、運行本数は1日4往復。夏に運行される定期観光バスを利用した方がいいらしい。きっと最北端へ来たという感動に浸れそうだけど、今回は大雪のため、行っても大変だろうと行かなかった。

左(西)側は野寒布岬。地名は「稚内市ノシャップ」であり、「ノシャップ岬」とカタカナ表記されることが多いようだ。なお、北海道には納沙布(ノサップ)岬もあるが、これは最東端、根室にあり、美川憲一の歌になっている。
ノシャップ岬は、宗谷岬より短く、駅から4~5kmでバスで15分くらいで運行本数も多い。ゴマフアザラシもいる水族館があるらしいので、“準最北端”へ行ってみた。

稚内駅の斜め向かいにオレンジ色の建物の宗谷バスターミナルがある。コインロッカーもあり、駅より100円安い。宗谷岬へ行く場合は、ここの窓口で往復割引きっぷを買うといい。
ノシャップへ行くバスでターミナルを通過するのは1時間に1本程度、タイミングよく市内循環線とかいうのが来た。岬を海沿いにぐるっと回って、市街地に戻る路線らしい。
実はノシャップへはここでなく、駅からまっすぐ200メートルほど先、稚内郵便局前の停留所の方が便利。市街地を縦断してノシャップで折り返すバスが、昼間は毎時平日5本、土日4本も運行されている。

時刻表はノシャップから市街へのもの
北海道は道が広いためか、大型バスが使用されるのが一般的。広大な土地のためか、人口密度の割りに乗客が多い気もする。この区間も同様だった。しかも小さな街でこの運行本数。中型バスが多く、毎時4本も運行される路線などほとんどなくなってしまった秋田市のバスは負けていると言わざるを得ない。
運行は宗谷バスという会社で、利尻・礼文島内も運行しているが、東急グループで、バスターミナルのガラスなどに東急のロゴがある。このサービスの良さの原因かもしれない。東北のバス各社も大手の傘下になるのもひとつの生きる道かもしれない。「寄らば大樹の影」だ。
【5月20日追記】東急が宗谷バスなど地方関連会社を投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)へ売却することを発表した。東急傘下では収益改善が難しいと判断し、バス会社再建のノウハウを持つJWPの力を借りることにしたようだ。


ノシャップまでの運賃は210円と聞いていたが、乗車時点で「210円」と表示されている。市内均一運賃のようで、岬の次辺りで運賃が上がり始めるようだ。地元の人にとってはどうか分からないが、準最北端へ210円で行けるとは安い!
ちなみに秋田駅からだと、旭川小学校や旭南の川口までが210円、天徳寺前までが220円、市立病院までが230円だけど、それよりやや距離があるような気がした。
○○何丁目という停留所が多く、住宅が並ぶほぼまっすぐな道を進む。乗客はお年寄りが多いが、立ち客までいる。片側1車線で広い道路だが、除雪された雪山がふさいでいて、どちらかが退避しないと、バスとはすれ違えない。対向車は雪捨て場へ向かうトラックが多かった。
相変わらず住宅地が続くが、緩くカーブすると、先に赤と白の横縞の灯台が見えて近づいてくる。車内は普通の住宅街を進む路線バスだが、岬は近い。

たしか1つ手前の停留所で「観光のお客様は次の『ノシャップ』でお降りください」と放送が入るのは親切。



ノシャップで降りたのは僕一人。地元の乗客はさらに先まで乗るようだ。住宅街が途切れ、何もない原野で雪交じりの風が強い。内陸の小高い丘に建物見えるのが「ノシャップ公園」のようだ。市街へ向かうバスは、回転地に入ってお客を乗せるらしく小さな待合所もある。
市街地方向

ノシャップ公園

吹雪の中3~4人の付近の住民が折り返し便に乗っていた。
雰囲気としては、秋田市の旧空港跡地、運転免許センターの次の「南浜町回転地」に周囲の感じや海との距離が似ている。でも川尻割山線は1時間に3本程度だから、ノシャップの方が便がいい。

道路は大きくカーブしている。海までは距離があるが岬の形に沿っているのだろう。押しボタン信号を渡る。車から見通しが利かない線形だから、注意。

信号機のひさしの向きがおかしい? 横長の信号をそのまま縦につけたような向きだから雪がたまって見えない。それから地点名表示が「ノシップ」とヤが大きくなっている。こういう表記もあるのだろうか?

横断すると海(灯台)の方にまっすぐ向かう道があり、途切れていた住宅街がまた始まる。

強風対策が大変そう。秋田市の旧空港の風力発電の辺りに住んでいるようなモノだから。
200~300メートルほど進むと、右に「稚内市青少年科学館」と「稚内市立ノシャップ寒流水族館」がある。灯台はその奥のようだ。左に短い道があり、ピンク色の土産物屋、公衆トイレとモニュメントなどがある広場、漁港がある。住宅地が突如、岬に変わった感じ。男鹿半島の入道崎の方が「岬感」は強い。
広場
広場は1人分の幅で道をつけてくれていた。波も高いが、とにかく風が強くて寒い。この先は日本ではないんだと思うとちょっと不思議。天気が良ければ、利尻島や夕日がきれいに見えるそうだが、早々に退散して水族館へ入る。風と雪が強くて、灯台などまでいく余裕はなかった。


バスの便がよく、手軽に戻ってこられるので、稚内で時間があれば訪れてみてもいい場所だと思う。
別記事で水族館を紹介します
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稚内の街

2009-02-27 22:35:48 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
最北端の街、稚内(わっかない)。JRでは旭川から宗谷本線の一本道(以前は別ルートの路線もあった)で259.4km。札幌からだと396.2km、秋田からは1061.1km。
ちなみに秋田から南(西)へこまちで東京方面へ向かうと、名古屋までが1028.6kmでほぼ同じ。そう考えると、意外に近いような、やっぱり遠いような、微妙な距離。でも、北の果てに来たという達成感のようなものはある。

雪山が高くて見えにくいが、典型的な地方都市の国鉄式の駅舎。駅ビルはない。
駅内には観光案内所や待合室内にキヨスクと蕎麦屋。キヨスクでは宝くじを売っていて、「最北の宝くじ売り場」と書いてあった。
待合室にはラジオが流れ、珍しくテレビが設置されていない。NHKでは、地上デジタル放送開始と同時期に、各地の駅にNHK受信専用のハイビジョンテレビを設置してPRに躍起になっている。秋田ではがらんとした新屋駅に設置されたのには驚いたし、大館駅ではABS専用のテレビと音が重なって、双方にとって邪魔になる位置に設置されている。道内でも北見放送局エリアの網走駅にはあった。稚内は旭川放送局のエリアで今年の1月27日に地デジが始まったばかりらしいが、結構利用客はいるし、最北の駅に設置すればNHKのいい宣伝になるのに。
みどりの窓口では周辺の風景などのオレンジカードを7種類発売。2枚購入すれば専用台紙をくれるというので、売上に貢献。JR東日本はSuica第一で、オレンジカードなど申し訳程度の扱いだが、北海道は熱心だ。

駅前によくある周辺地図
稚内駅のは利尻島と礼文島の地図もあった。どちらも駅近くのフェリー乗り場から1時間半ほど。夏の観光シーズンは賑わうのだろう。

稚内の1つ手前に「南稚内」という駅があり、特急が停車し、乗降客も多い。周辺には道庁の支庁やホテルがあるらしく、市役所のある稚内駅とで市街地が分散しているかと思っていたのと、「最果ての街」という勝手なイメージで、稚内は寂れた街かと思い込んでいた。
駅を背にして
とにかく積雪がすごいけど、思ったよりも明るい感じの街だ。

駅の北側、バスターミナルの向かいにある旅館。
その名も「さいはて」。

駅正面の一本向こうの通りはアーケード
賑やかとはいえないが、空き店舗が目立たず、秋田市はじめ秋田県内各地の商店街ほどひどい状況には見えなかった。
左の「相沢食料百貨店」は駅真向かいの古い建物の地元スーパーだが、なかなか良かったので別記事で。

道案内の標識は英語とロシア語も併記
サハリンとのフェリーがあるからだろうが、公式な道路標識に英語以外が併記されるのは珍しい。東北や北海道の他の地域では駅やホテルで中国語やハングル併記はよく見るようになったが、ロシア語は初めて。それだけロシアとの結ぶつきが強いのだろう。
それにしても「北防波堤ドーム」を英語では「Kita Bohatei Dome」と表音標記なのに、ロシア語では何やら“ ”でくくっている。どういう意味なんだろう?

その北防波堤ドーム
駅の北側、徒歩数分。雪が強くて外観は撮影できず。
今風の建造物にも見えるけど、1936年に竣工した歴史ある「北海道遺産」のひとつ。高さ13.6m、柱の内側から壁までが8m、総延長427m、柱の総数70本とのこと。
当時、稚内駅からここまで線路が延長され、樺太(現サハリン)へ渡る人々はこのドームの下を歩いて連絡船乗り場へ向かうようになっていたという。

現在のフェリー乗り場は北防波堤ドームの南側。ちょうど駅の裏手。

秋田市土崎の港湾地区みたいな雰囲気。新しいようで、利尻・礼文航路と海外航路で乗り場が分かれている。国内航路の方は、土産物屋やレストランもあった。

稚内駅のすぐ南側にある踏切(写真奥がフェリー乗り場)
何も表示はないけど、「日本最北端の踏切」のはず。

稚内市は人口約4万人で減少傾向にあり、2008年末に網走市に抜かれたそうだが、僕個人の感想としては、現在の地方都市にしては活気がある方に思えた。「最果ての街」として特別視してしまうが、当たり前だけど、他の街と変りなく、日常生活する人たちがいた。
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キジバト

2009-02-26 22:30:47 | 動物・植物
旅行記はまだ続きますが、中断してほかの話題です。

家の外に出ると、塀の上にお客様(ご近所のネコも歩く場所)。

キジバト(ヤマバト)だ。
森林から市街地まで生息し、人間社会にもうまく溶け込んでいるらしく、秋田市中心部でも、このように民家の庭先でたまに見かける。
Wikipediaの項目に楽譜付きで説明されているように、オスは「デデッポッポー」とか「クークーグッグー」と表される鳴き声も聞いたことがある。この個体は見ている間に限れば、鳴かなかった。

公園にいるドバトほどではないが、それほどこちらを警戒していないのか、逃げずにじっとしている。
ドバトよりはわずかに大きい気がする。寒くて膨らんでいるのかもしれないけど。


首の青もキジのような羽もきれい。
郵便配達のバイクが通っても逃げなかったが、石焼き芋の声が最接近したタイミングで飛んでいってしまった。

秋田市内でもよく見ると、カラスやスズメ以外の鳥がいるものです。
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旭川の街

2009-02-26 22:02:42 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら

今回の旅行で旭川市を初めて訪れた。
旭山動物園と冷え込む街ぐらいしかイメージがない街だったが、じっくり街を見る時間はなかったものの、大きくて賑やかで感じのいい街だった。

中核市で人口約35万人という点では、秋田市と似ている。人口では北日本3位(札幌、仙台、旭川、いわき、郡山、秋田の順)。

札幌とは特急で1時間半。昼間は30分間隔で自由席の多い特急が運行されていて、在来線屈指の高頻度運転区間。ただし、普通列車や北の稚内・網走方面への特急は少ない。富良野へ向かう路線もある。

典型的な国鉄の駅といった感じのちょっと窮屈な横長の駅舎。どことなく昔の秋田駅を思い出して懐かしい。中に郵便局(旭川駅内局)が設置されている。たいてい、駅の近くや駅ビルに郵便局やゆうちょ銀行ATMはあるものだが、秋田駅のアルス側のATMや裏路地にある秋田駅前局、盛岡駅前局など、分かりにくい場所にあって困ることが多いけど、これはまさに「駅“内”」で分かりやすく便利。
駅の裏手は川が流れていて、盛岡や熊本みたいな立地のようだ。
ホームから撮影
今の駅の裏に2010年の開業予定で高架式の新駅舎が作られている。現駅舎と線路を越えた離れた場所で、駅前広場がかなり広くなる予定のようだ。

駅舎に向かって右側が出口。雪の結晶で飾られた大時計が北の街らしい。


そこからまっすぐ、約1キロに渡って歩行者専用道が伸びているのが「平和通買物公園」。1972年に日本初の恒久的歩行者天国となったそうだ。
かなり幅が広い。今は中央部は雪が積もっていて、両端数メートルずつがロードヒーティングで路面が出ている。
この通りを見るだけで、人通りも店も多く、秋田市とそんなに人口が違わない街なのに活気にあふれているのが感じられる。

駅の向かい、通りの基点が「旭川西武」。8階建てと10階建ての2つの建物で、無印良品やロフト、三省堂書店で1フロアを占めていて、大きい。その少し先に札幌に本社のある「丸井今井旭川店」もあって、この2つの百貨店が旭川駅前の集客の中心のようだ。

駅周辺には総合スーパーはないようだが、郊外の別々の場所にイオンモールとイトーヨーカドーがある(東北ではヨーカドーは駅前のイメージがあるが、北海道では郊外型が多い)。秋田市のように郊外のイオンへ一極集中せず、分散できているようだ。
ただし、丸井今井は民事再生法を申請している(支援するのが高島屋か伊勢丹という報道が旅行中あった)し、旭川西武は百貨店以外への業態転換を含めた見直しが計画されているようで、そうなれば、この賑わいはどうなるのだろう。駅舎改築も含めて、今後数年の旭川駅前は変化がありそう。

この通りは、道幅は違うが、秋田市の仲小路と位置関係が似ている。秋田は狭い道に車(一方通行)と歩行者を無理矢理共存させている感じがして、裏通り的な印象があるのとは対照的。広小路が衰退した今、仲小路はお店も残っているし、発展の余地はありそうだけど・・・


札幌などと同じく碁盤の目の街路で、一定間隔で車道を渡る。歩道はロードヒーティングで歩きやすいが、車道はテカテカなので横断には注意。気温が低いから、融けないようだ。でも、信号のない所でも、たいていの車は停まって歩行者を通してくれるのは(当然だけど)ありがたい。

しばらく進んだ左手が、通称「三・六(さんろく)街」という、1000以上の飲食店の集まる歓楽街。道幅が広いこともあるが、秋田の川反ほどごちゃごちゃして汚くなく、感じが良かった(あくまで通っただけでの感想です)。

公園が終わった少し先、さすがに人通りが減る。「旭川常盤ロータリー」があった。

日本では珍しい、ロータリー式交差点。6方向の道が交わっている。釧路にもあるが、広い北海道らしい。
中央にある管制塔みたいなのは、1985年に建てられた高さ35メートルのシンボルタワー。てっぺんに雪や氷など旭川の自然をイメージしたオブジェが載っている。ロータリーの照明塔が主な役割のようで、時計と温度計が表示されていた。この時マイナス6.2度。

歩いて通ると方向感覚がおかしくなる。車のためには信号機が不要なはずだが、歩行者の横断用に押しボタン信号が設置されている。仕組みがよく分からないので、車が突っ込んできそうで、びくびくして渡る。

さらに先に石狩川に架かる「旭橋」という旭川のシンボル的な橋がある。昭和7(1932)年に架けられ、未だ現役。東京の白鬚橋など数例しかない珍しい方式の橋だが、力強くも美しい、魅力的な橋だった。後で別記事にしたい。


道端の所々で湯気を上げている煙突付きの箱がある。
歩道のロードヒーティングユニットで、ガスで沸かしたお湯を循環させ融雪するようだ。
秋田でも、似たような箱はあるけど、煙突も水蒸気もない。電気?で温めた水を循環させているはずだが、それだと北海道の寒さでは無理があるのだろう。


北海道は「セイコーマート」というコンビニがあり、札幌市でも旧道庁の近くなどで見かける。でも、旭川駅周辺には1つしかないようで、他はセブンイレブンが少々、圧倒的に多いのがローソンだった。秋田市もローソンは多いけど、それ以上にあった。

僕にとっては、人口30万から100万程度の街がいちばん暮らしやすいと思う。できれば、季節の変化があって雪が積もるような。
旭川はこの条件を満たしているし、街中でほとんどの用は済ませられそうで、雄大な自然も大都市札幌も近い。住んでみてもいいなと思える理想的な街だと思った。
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エゾシカ

2009-02-25 16:59:00 | 動物・植物
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前方の風景が楽しめる「ノースレインボーエクスプレス」を使用した「流氷特急オホーツクの風」の前から3番目の席に座っていた時。「エゾシカなどの動物が出没する区間を走行しますので、急ブレーキにご注意ください」と放送が入る。

北見を過ぎて、本州の杉林でなく、北海道らしい明るい林に囲まれた山の中をひたすら走る区間。カメラをしまって、ちょっとぼーっとしていると、「ポーッ」という長い警笛と共に急減速(最大ブレーキではないと思う)。前に座っている人がざわつく。

前を見ると、若干カーブした線路の上の10メートルほど先に2~3頭のシカがいて、こちらを振り返っている。線路脇に飛び出せば簡単に逃げ切れるのに、列車の進行方向に逃げ出した。深い雪に足を取られて転びそうなヤツもいる。
野生動物は「列車は線路の方向にしか走らない」なんてことは理解できず、追いかけられていると思って本能的に逃げてしまうのだろう。

列車の減速と、おそらく線路のカーブも幸いして、全員線路脇に逃げ切ることができ、ホッとした。シカが走っていった先の林の中には数十頭ほどの群れが見えた。群れ本体に突っ込んだら大変だっただろう。
やっとカメラの準備ができて撮影。

シカの侵入防止のネットが写っているが、役に立たなかったことになる。


前にキタキツネは見たことがあったが、初めてエゾシカを見ることができた。とはいえびっくり。
次に見るのは・・・ヒグマ?

ちなみに札幌市の円山動物園のエゾシカはこちら。
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流氷特急

2009-02-25 16:50:29 | 旅行記
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札幌から旭川・北見を通って網走まで向かう特急列車は「オホーツク」。
1日4往復運転され、国鉄時代製造のディーゼルカーが374.5kmを5時間15分で走っている。
古さは秋田-青森の特急「かもしか」と同レベルかな。

ゲラゲラうるさくて遅い。他方面のように新型が入れば結構時間短縮されると思うけど。
網走より大きい工業都市の北見(人口は道内8位の13万人弱、網走は4万人)までの利用が多いが、網走まで乗り通す人も多かった。でも、稚内方面の列車に比べれば、お客そのものの数が少く感じた。


流氷観光シーズンだけ、さらに1往復臨時特急が運転されていて、それに乗った。
列車名は「流氷特急オホーツクの風」という寒そうな名前。ずっと内陸を走るので、車窓から流氷が見えるわけではなく、流氷を見に行くための特急という意味。

「ノースレインボーエクスプレス(列車名でなく車両自体の名前)」という5両編成のリゾート車両が使われる。観光列車らしい窓の大きな車体だけど、最初の写真の通常のオホーツク用車両を改造したものだから所要時間は同じ。
神出鬼没な車両で、5年くらい前まで夏は秋田にも「ハーバー函館」で来ていたし、今春も弘前さくらまつりの臨時特急として海を渡ってくる予定で、各方面の臨時列車で活躍している。

 車内
通路が2段高く、座席はさらに1段高くなっていて、座席の目線はかなり高い。

天井にも窓がついているが、色付きで、氷も付いて明り採り程度にしかならないが、開放的な気分になる。座席もややふっくらしていい座り心地。天井に液晶テレビと飛行機みたいなイヤホンもあり、オーディオや映画(この時はクロサギ)、運転席からの前方中継が楽しめる。
秋田のリゾートしらかみの方が座席間隔や窓の開放感はより大きい気がするが、これはこれでリゾート気分になっていい。

この構造ゆえの欠点は荷物置き場が少ないこと。小さな荷棚とデッキの大物置き場しかなく、キャリーバッグの人は苦労していた。

僕の取った席は先頭車の前から3番目。

運転席との仕切りがないので、前方の景色が楽しめた。(前の席の背もたれが邪魔で、座ったままではちと見難い)楽しむばかりでなく、ヒヤッっとした体験もしたので、別記事で

 
乗車証明書をくれた。ハガキになっており、車内のポストに投函すれば、専用の消印を押して配達してくれる。切手は車内の売店で販売。(網走郵便局の消印なので、札幌行き車内で投函した場合、折り返しの翌日の消印になる)
日曜を挟んだが、秋田に届くまで5日もかかった。

段差があるので、ワゴンの車内販売はできない。その代わり、3号車に売店があってオリジナルグッズや電子レンジで温める軽食なども売っている。途中駅の駅弁の予約販売や、沿線の牧場のデザートを扱っていたので、これも別記事で。

車内の案内板
英語と中国語が併記されている。Okhotskとなっているのはロシア語表記のようだ。中国語はなんとなく「おほーつく」と読める。

この列車に乗れば、より楽しい北海道旅行ができはず。臨時だからあまり混雑しない気もする。時刻表の臨時列車を要チェック!
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そば駅弁

2009-02-23 22:25:03 | 各地お土産・食べ物
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今は駅弁大会や空弁のように駅以外で駅弁が買えたり、駅でコンビニ弁当的なものを買えたり、駅弁の定義づけが難しくなっている。国鉄時代は、“弁当”である以上、ご飯が入っていないと駅弁とは認めないという、いかにも国鉄らしい決まりがあったらしい。今回ご紹介するのは、そんな駅弁になれなかった駅弁。

場所は函館本線の長万部(おしゃまんべ)駅。札幌行き特急で函館を出て約1時間、北海道らしい地名で、北へ向かっている期待が高まる。
長万部の駅弁は「かなやのかにめし」が有名(別記事で紹介します)だが、別の業者が出しているのが「長万部名物特製もりそば」。蕎麦の弁当(?)なのです。

札幌-函館間の特急「スーパー北斗」、「北斗」の車内販売の弁当予約サービスで、両社とも入手できる。ただし、かにめしは夜遅い列車と長万部通過列車以外全てで対応しているのに対し、もりそばは昼前後の時間帯のみで、業者の定休日もあるので注意。
函館発の場合、函館発車20分後の大沼公園停車前までには予約しないと締め切られる。
車内販売のメニュー

長万部を発車すると客室乗務員が席まで届けてくれる。600円。

紙箱を開けると、

めんつゆはボトル入りでそばちょこ代わりのカップがある。ネギ、わさび、唐辛子、海苔、うずら卵と薬味が一通り付いて、デザートのミカンの缶詰まである。
前回食べた時は、そばにつゆを掛けて食べたのだが、今回は本格的につけ麺で食べてみよう(どちらの方法で食べてもいいと説明が入っている)。

麺が取りにくい時は、つゆを少し掛けてほぐすといいそうだが、列車に合わせて茹でてくれたそば、全く絡まっていない。

でも、走行中の車内で卵を割って、麺を付けて食べるというのはかなり危険な行為。
今回乗った列車は、前の記事で紹介した「キハ283系」という、高速でカーブを通過する車両の中でも特にダイナミックな走行をするタイプ。ガタンガタンという揺れは少ないが、車体がかなり傾いている(仕様上は6度傾斜する)のがそばを食べることによって分かる。
隣に他人が座っているときに食べるのはやめた方がよさそうだし、おしぼりが付いていないので、事前にティッシュを1枚出しておいた方が安全。自信のない方は、つけ麺でなくつゆを掛けて食べることを強くお勧めします。

味は、特別においしいわけではないが、茹でたてだからおいしい。列車の中でそばを食べるという非日常体験も楽しい。量はやや少ないが値段が手頃なので、ちょっと小腹が空いた時などに最適だろう。
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JR北海道

2009-02-23 19:49:47 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
今回の旅の移動手段としてお世話になったのはJR北海道。
国鉄分割民営化後はどこも各社の個性が現れているが、JR北海道はいろいろ特徴がある。国鉄時代から海で隔てら独立した広大な土地、過酷な自然環境といった地域性が原因なのかもしれない。
ご旅行の際に役に立つかもしれないので、いくつか挙げてみたい。

【2013年10月3日追記】この記事は、2009年2月時点での事実に基づく感想です。
この後、JR北海道では2011年の「スーパーおおぞら」の火災、2013年に相次いだ車両や線路の不具合(原因は異常の放置、整備不良、社員が故意に壊す等、人為的な原因のものが多数)など、信じられないトラブルが頻発。
2013年秋時点でも、以下のようなJR北海道らしさは変わってはいないはずだが、「悪い意味でのJR北海道らしさ」がどうしても目についてしまう。2013年の気持ちとしては、積極的にJR北海道を利用しようとは思えないし、おすすめする気にはなれないのが、正直なところ。残念ですが。
どうしてもJR北海道を利用するなら、トラブルを見込んだ余裕ある計画を立て、トラブル発生に備えて時刻表、懐中電灯、食料と飲み物くらいは携行したほうがいいかもしれません。(以上追記)

1.個性的だけど統一感のある車両
スーパー白鳥の記事でも書いたけど、車両をデンマーク国鉄と共同設計するなど、なんとなく日本離れしたデザイン。電車・気動車(ディーゼルカー)とも統一感が保たれている。品があって北海道に来た! と思えて、好き。
スーパーおおぞらやスーパー北斗(一部)などに使われるキハ283系。このデザインでもディーゼルカー。
性能も優れていて、例えば、「スーパー北斗」はディーゼルカーながら札幌-函館間約300kmを3時間強で走るなど、在来線区間の「こまち」よりも速い。エンジン音は普段は静かで加速時にギュイーンと一気にスパートするのがカッコイイ。

バイクがカーブを傾いて走るのと同じく、車両を傾斜させて高速で走行する「振り子式車両」を積極的に採用しており、これもスピードアップに貢献している。

キハ283系とキハ261系。FURICO(振り子式)とTilt(傾斜・簡易振り子)を搭載している。
上の写真右のキハ261系車両導入により、札幌-稚内間約400kmの所要時間が約1時間短縮された。

ただ、全部の車両の更新はできておらず、札幌から函館、稚内方面の一部と網走方面の全列車は国鉄時代の車両が使われており、ガラガラゲラゲラうるさい上に一向に速度が上がらない。

2.車内販売が充実(買ったものをいくつか別記事で紹介します)
JR四国では車内販売を止めてしまったり、東北でも一部列車でなくなっているが、北海道は長距離・長時間のためか、多くの列車で充実した車内販売が行われている。座席にメニューがある(http://www.jrhokkaido.co.jp/network/syahan/index.html)ので分かりやすい。長距離でも稚内方面の「サロベツ」は車内販売がないので注意。

1)オリジナルメニュー
車内販売でしか買えない物も扱っていて、売店やコンビニと差別化を図っているようだ。
例えば、オリジナルワイン、客室乗務員企画の駅弁、麺包職人監修のあんぱん、月変わりアイスクリームなど。2月の月変わりアイスは「バナナ」だったけど、買い損なってしまい残念。

2)駅弁の予約販売
停車時間の短い途中駅の駅弁を買うのは難しく、駅弁業者も苦戦を強いられている(大館の鶏めしを秋田駅で売るのもその対策の1つ)。一方、車内販売の駅弁はラインナップが偏っていたり、売り切れていたり、いまいち不便。
ところがJR北海道では、札幌から函館方面の長万部、稚内方面の名寄、網走方面の遠軽の各途中駅の駅弁を予約車内販売している。2日前までは電話予約も可能だが、当日、車内で巡回する客室乗務員に申し込むこともできる。
網走方面「スーパー宗谷」名寄駅のメニュー
積み込み駅到着1時間前までに予約することになっているが、特に函館始発の列車など時間的余裕が少なく、客室乗務員が回って来たらすぐに声をかけるべき。個数、飲み物の有無、降車駅を聞かれ、現物と引き換えに支払いをする。
冬は、ホームで売っている駅弁を買うと、冷え切っていることがあるが、予約後1時間で調整され渡される駅弁は、まだ温かい。しかも扱っている各駅はいずれも、北海道に来たからには食べておきたい有名駅弁。できたての駅弁を確実に食べられる便利なシステムだし、駅弁業者も売れ残りを出さずにまとまった売上(長万部ではかなり注文者がいる)になり、いいのではないだろうか。
業者の休業日や営業時間、列車の停車駅の関係上、扱わない場合があるので注意。なお、各始発駅の駅弁も積み込んでいる。

3.その他小ネタ
1)野生動物に注意!
放送で「やむを得ず急ブレーキを使用する場合が・・・」というのはどこでも聞くが、北海道ではその前に「これよりエゾシカなど野生動物が多数出没する区間を走行致します」という表現が付くことがある(道北・道東方面など)。実際、“出没”したので別記事で。

2)用語が本州と違う
単線区間では、駅や信号場で反対方向から来る列車を待つことがある。秋田地区などでは「反対列車と行き違いのため停車します」と案内がある。北海道でも函館か札幌の車掌が乗る「北斗」ではそう案内していたが、旭川の車掌や輸送指令の無線指示では「ゆきあい(行き逢い?)」と表現する。一種の方言だ。

3)終着駅は・・・
列車が最後に停まる駅を本州では「終点、秋田です」と言うのが普通だと思う。
北海道は、車掌の放送、自動放送、文字案内すべて「終着 函館」と表現する。

北の果ての“終着”駅稚内に到着する表示。デンマークと共同設計の内装なので、木目・黒・青でダウンライトの照明と独特。

4)21両編成?!
網走行きの特急「オホーツク」。
3号車の隣が「増21号車」。もちろん21両もつながっているわけはない。
北海道では、指定席の2号車と3号車の間に、臨時で車両を増やす場合「2号車プラス1両目」という意味合いで「増21」と名づけるらしい(自由席だと別対応)。知らずにきっぷを買ったらびっくりするかも。
ちなみに秋田新幹線開業前は、秋田でも修学旅行などで増結することがあったが、その場合、単に「増2号車」「増3号車」といった命名だった。

5)ひじかけを上げておく
今の列車は、2人掛けの席の真ん中(境)にもひじ掛けがあり、上に上げることもできる。本州では、ひじ掛けが下りた(使える)状態で車内整備され、使いたくない人だけ上げているが、北海道は逆。
上げた(使わない)状態で整備されている。(これもデンマークデザインの赤い座席)
したがって、知らないのか忘れているのか、中のひじ掛けを使っていない乗客が多く、せっかく設置されているのにもったいない。

しかも、JR東日本に乗り入れる「白鳥」はひじ掛けが下りて整備されている。東日本に配慮したのだろうか。つまり函館の車内整備では、札幌方面は上げて、青森方面は下げてと使い分けている。
ひじ掛けを上げる理由ってあるのだろうか? 下げっぱなしの方が、清掃の手間は少なく思えるけど。

6)挙手
バスがすれ違う際、運転士同士が手を挙げて挨拶することが多い。運転に集中するため実施しない会社もあるが、例えば共同運行する他社の高速バスや、同一経営の路面電車にも手を挙げたり、面識がない運転士同士で形式的に行っている感じがする。
鉄道の場合、高速の新幹線では不可能だろうが、例えば秋田地区では、手を挙げる場合と挙げない場合がある。同じ基地に所属する運転士同士がすれ違う際だけ挨拶を交わすようだ。貨物列車はJR貨物所属の運転士なので、旅客列車と挨拶を交わすことはない。

北海道では、挙手が盛んだった。対向の運転士だけでなく、ホーム上で待機する車掌などにも、寒い中で窓まで開けて手を挙げ、久々に会った友人同士のように親しげに見える。
そして、なんと、旅客列車と貨物列車の運転士同士も手を挙げていた!
貨物列車と挨拶を交わすJR北海道の運転士
2度見たから、たまたま知り合いだったとかではなく、そういう慣習になっているのだと思う。厳しい気候の原野の中を走り続けることも多い北海道での孤独で神経を使う仕事、その中で出会う同じ線路を走る仲間に対してのねぎらいと互いの安全運行を願う気持ちがこもっているのかもしれない。
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旅行終盤で

2009-02-22 23:15:10 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
北海道旅行の最後にハプニングがありました。

帰りの札幌からの特急「スーパー北斗」は時間通りに函館に到着。千歳空港の積雪の影響なのか、途中の南千歳駅から多数の乗客が乗って、自由席は混雑したようだ。
函館で「スーパー白鳥44号」に乗り継ぐ。車内は横1列に1人程度の乗車率でゆったり。「スーパー白鳥」はディーゼルカー(気動車)中心のJR北海道の数少ない“電車(モーターで自走する列車という意味)”。デンマーク国鉄と提携して共同設計したそうで、どことなく品があっていい。北海道のイメージにも合っていると思う。
 
天井がブルーで珍しいが、落ち着いていていい。緑の中に青い座席がランダムに並ぶのも斬新。緑でなく赤の車両もある。
海の向こうに函館山や市街の明かりが見渡せてきれいな車窓を眺め、青函トンネルの中は快調に140km/hで走行。“スーパー”でない「白鳥」はJR東日本保有の国鉄時代からの電車をリニューアルした車両(色違いが「いなほ」で使われる)で、こちらもトンネル内は140km/h走行しているが、ガタガタという振動と騒音がひどく、「かなりがんばってます」という感じ。でもスーパー白鳥では余裕がある走りで、新幹線に似た乗り心地がすると思う。他のJR各社の車両と比べても滑らかで静かな乗り心地がして好きな車両だ。

車内の案内どおり、21:42頃青函トンネルを抜けた。
座席前にトンネルの通過予定時刻や説明が貼ってある。
このあと21:56蟹田、22:20に終点青森に停車することになっている(白鳥は通常は八戸まで行くが、最終の44号だけは青森止まり)。僕は青森で3分の接続の特急に乗り継ぎ、22:55に弘前に着く予定だった。

青函トンネルの本州側には、短いトンネルが数本続く。それを抜けた所の「津軽今別」という駅で停車。「強風が収まるまでしばらく停車する」と放送がある。荒れる天気予報だったが、やはり・・・

外は暗くてよく見えないが、ホームにうっすら雪が積もり、柵の向こうの枯れ草が風で大きく揺れている。

そして車両がふわふわと揺れる。バスで乗客が大量に乗り降りした時のような揺れ方だけど、電車が風によって揺れていると思うと怖い。この状況を実感すれば、どんな説明をされるより一目瞭然。運転見合わせは当然だと思うが、真っ暗な何もなさそうな駅、もしここで停電や寒さで車両の電気系統が故障でもしたら、真っ暗で暖房も止まる。そう思うと心配だし、長期戦になるだろうと思いはじめる。

2時間ほど「発車のめどがたたない」という放送が何度か繰り返され、23時頃「風速が40メートルを越えていて、青森近辺でも多数の列車が足止めされている」とのこと。
この列車は青森止まりで新幹線に接続しない。しかも金曜の夜で、急ぎの客は少なそうで、地元青森の人が多そうな雰囲気。冬の風の怖さは知っている人が多いだろうし、1人で乗っている人が多く、皆、黙って待っていて静かな車内。車両の機密性が高いからだと思うが、風の音は聞こえない。携帯電話は通じるようだが、僕の乗った車両に設置されていた公衆電話で連絡を取る人が多い。僕も弘前のホテルへいつ着くか分からないが、宿泊はするつもりであることを電話する。何度か泊まった使い慣れたホテルを予約していたので、少しでもベッドで寝たいから。

23:40「代行バスが青森を出てこちらに向かっているが、到着までもう1時間ほどかかる」と放送。どうやら初めてのバス代行体験になりそうだ。ついに日付が変わる。
0:40「バスは蟹田まで来ているが、悪天候で時間がかかっている。さらに30分ほどかかる」と放送。青森・蟹田と津軽今別の距離感覚がいまいちつかめないので、ともかく待つ。まだ風は強い。
1:10「さらに30分かかる。代行バスに乗らずに、列車内に残ってもいいが、運転再開の見込みはまったくない」と放送。
1:25「まもなくバスが到着。ホームに雪があって暗いため、最後尾のドアの1か所から降りてもらう。弘前までは青森から別の代行バスを準備している」と放送。青森で足止めされるかもと思っていたが、弘前まで足を確保してくれたのは意外。
まもなく降車開始。4人の職員が(青森から?)来て、危険なので20人ごとに区切って案内をするという。
1:45僕は第3陣として降車。車内に残る覚悟を決めた人も各車両数人ずついた。

停電しているらしく駅の照明は消えていて、外は本当に真っ暗。吹雪というか雪交じりの強風が吹きつけて、確かに危険。階段などに発電機と照明が仮設されていたのは安心。
普段は寝台や貨物列車が行き交う海峡線の線路にも線路がちょうど隠れるくらいの雪が積もっていた。線路を横断すると長い下り階段があり、下に別の線路と「津軽二股」という駅があった。

ここで説明すると、津軽今別は本州にある唯一のJR北海道管轄の海峡線の駅。現在は上り下り1日2本しか停まらないが、駅のすぐ下のJR東日本管轄の津軽線の津軽二股駅には、5本が停まる。つまり、トンネル開業前からあった津軽線と海峡線(青函トンネル)が分岐してすぐのまだ並走している地点に隣接して駅があるのだ。「道の駅いまべつ」とも隣接。なお津軽線の「今別」駅とは離れている。

100メートル以上は歩いただろうか、秋北バスなどと同じ国際興業系列の塗装の十和田観光電鉄の大型貸切バスが待っていた。本社は南部地域の十和田市だが青森市の営業所の車だろう。
近くにタクシーも1台止まっていたが、誘導に当たった4人の職員が乗ってきたようだ。
荷物はトランクに預け、補助椅子に座る。定員になったが、添乗するJR職員が来ないとか言っていたが、そのまま(バス運転士のみで)1:58発車。「バスは1台だけ」というような話が聞こえたし、実際他のバスを見かけなかった。乗り損ねた人は、列車で待たざるを得なかったのだろうか。

バスの窓からは、ヘッドライトに照らされて渦を巻く雪しか見えない。バスのワイパーが動かないのに吹き付けた雪が消えていくのだけど、熱線でも入っているのだろうか。
地理感覚がなく、どんな場所なのかも分からないが、窮屈だし、列車で待っているより辛いかもしれない。ガムか飲み物をカバンから出しておけばよかったか。1時間ほど寝た。

速度は30km/hくらいで、ゆっくりと進む(進めない)。たまにすれ違うのは作業中の除雪車だけ。後で調べたらおそらく海沿いの国道280号線を走ったのだと思う。
やがて信号機が出現。コンビニなどの明かりが増えてきて青森市が近いことを実感する。3:47青森駅正面に到着。

駅の入口に数人の青森駅社員がいて「今、払戻はできないが、証明がなくても後日どこの駅でも特急券の払戻ができる」という案内をする。僕はフリーきっぷなので、払戻対象外だから関係ない。気になるのは弘前までの代行。

弘前まで行く人は10人以上いたが、駅員は「弘前への代行はない」と説明。車掌の放送と食い違っている。車掌が独断でそのような案内をすることはないから、青森の輸送指令と青森駅など現場との間の行き違いかと思われる。考えてみれば青森までは盛岡支社、弘前方面は今回の運休と直接は無関係の秋田支社管轄だから、そんなに簡単に代行の手配が決まるのも怪しい。青森までしか代行がないのであれば、列車に残った人もいただろうからこの対応では困る。でも僕は夜明け近いし、こうなったらどうでもいいやと青森で夜明かしする腹を決めかけた。

ところが弘前まで行く乗客が口々に「車掌が放送で案内した」と言うと、駅員がどこかへ引っ込みすぐ戻り「そのようにご案内した以上、弘前までタクシーでお送りします」とあっさりと決定。乗車券の回収をするでもなく「皆さん弘前までの乗車券はお持ちですね」と確認しただけ。すぐ近くのタクシー乗り場に客待ちのタクシーが数台いたので、男女別に各社4人ずつ乗り3:55出発。

僕は助手席だったのだが、これも怖かった。青森市のタクシーだからドライバーは雪道運転のプロ。スリップなどもせず、運転操作は無問題。怖かったのは引き続きの猛吹雪。国道7号線は、さっきより照明が多いが、それでも何度か目の前が真っ白になる。前方を数台の車が走っていたので、そのテールランプが頼りになっただろうが、もし先頭だったら、もっと怖かっただろう。
路上の電光掲示には「暴風雪警報発令中」と表示されている。除雪がまだで、路肩が吹きだまって実質1車線の区間もある。ひっくり返っていた車もあった。こんな車がタクシーに突っ込んできたら・・・

弘前市にやっと入る。道案内の標識に雪が付いて見えず、「弘前市内の道に詳しくなくて・・・」という運転手さんに、僕が知ったかぶりでナビをして、見覚えのある代官町のみちのく銀行弘前営業部が見えたときは本当にほっとした。5:00弘前駅前に到着。深夜2割増の運賃はたしか13150円だった。

列車停止から約7時間。のどが渇いたようなカゼを引いたような気分で体調が良くない。そして眠い。予約した弘前国際ホテルは土手町だから歩くと10分以上かかるが歩く気がせず、珍しく自腹でタクシーで。朝食がとてもおいしいホテルでそれが楽しみだったのが、とにかく11時のチェックアウトまで寝ていたくて、キャンセルする。水を1杯飲んで風呂にも入らずバタンキュー。このホテルは枕もマットレスも低反発のテンピュールを使っているのも売り。そのおかげか、3時間半しか寝られなかったが、目覚めると体調は回復。朝食を食べても良かったかも。

必要に迫られた旅行でなく、道楽旅行の帰りだったから言えるのかもしれないが、いい経験だった。
まず北国の冬の自然の怖さを改めて実感。
あとはJRの非常時における(特に現場の)連携、対応の良さ。バスに乗り損ねた人たちのことは気がかりだけど。まず、津軽今別はJR北海道と東日本の境目であり、列車はJR北海道所属の車掌が1人乗務。連携がうまくいかない可能性もありうる状況だったが、そうではなかった。車掌は的確に状況を案内し、バス到着後は列車とバスの間を何度も往復し、乗客を気遣ってくれた。その後、運転士と共に列車と残った乗客を青森まで送り届けたのだろう。弘前への代行の行き違いがあったことはともかく、タクシーの手配を迅速に決定した青森駅の対応もよかった。
弘前に行くのではないようだったが、青森県人と思われる1人のジイさんが食って掛かって、駅員2人掛かりで対応していたが、それは筋違いだし、地元の人ならこの天気の怖さを知っていて文句など言えないはず。
乗客の人数の少なさと理解もあったが、JR側の対応で不満に感じることは僕としてはなかった。落ち度がない自然の気象が原因なのに、バス・タクシー代を支出し、規則とはいえ払戻しをしてJRさんも大変だ。

忘れてはいけないのは、十和田観光電鉄バスとタクシーのドライバー。どちらも突発的な注文に応じ、安全運転をしてくれた。タクシーの方は、あの後無事に青森市まで戻れたか、心配だ。

実は、僕は以前もスーパー白鳥が遅れ、特急料金払戻しの経験がある。しかも今回取った指定席は、スーパー白鳥「44号」の「4」号車「4」D席でなんか不吉。
好きな列車なんだけど、相性が悪いのかな・・・

翌日(というか既に当日)も一部で遅れたり、津軽海峡線は送電障害で運休しているらしい。奥羽本線の秋田行きの普通列車は折り返し列車の遅れなどで30分程度の遅れ。「こまち」に接続しなくなったようだが、さっきまでのあの体験に比べれば、僕としては何ともない。陽が差したりして天気も良くなってきた。
弘前と秋田駅でホーム変更などがあったが、その手続きなどでも年配の車掌、若い運転士が規則に則って、安全な運行をしていることが分かる行動をしていた。
普通列車の運転席
途中駅停車中に秋田駅到着ホームが変更になる無線が入った。運行に関わる重要な指示は、「運転通告券」という紙に記入する決まりになっている。運転士右側の縦長のものは時刻表でその左下にクリップ止めしている横長の紙がそれ。こうした決まりが安全運行を支えている。

ちなみに津軽今別駅は北海道新幹線開業後は「奥津軽(仮称)」駅になる計画だそうだ。バスに乗った場所が道の駅だったのだろうか。いろいろ気になるので、暖かくなったら訪ねてみようかな。
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無事帰宅

2009-02-21 21:02:15 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
稚内は駅近くのドーミーイン泊。朝食と1000円のQuoカードが付いて7000円。ドーミーイン系列は部屋が広いけどやや高いが、実質6000円は安い。10階が大浴場。内湯は沸かし湯で露天(目隠しが付いて外はあまり見えない)だけが天然温泉なのは秋田店と同じ。油の匂いがしてしょっぱいくて秋田市内の華のゆなどに似たお湯。知床斜里の温泉も似ているが油臭くはなかったので、こっちの方が秋田のお湯に近いかもしれない。秋田よりは塩味が薄く鉄も含んでいた。
露天風呂ということはマイナス10度前後の屋外に裸で出なければならず多くの人は内湯に入っていたが、もったいない(入湯税を取られてるはず)ので僕は外へ。ドアから風呂までのわずか数メートルが厳しい。寒い上、通路は雪が融けて凍り、いぼいぼになっていて歩くと痛い。でもお湯に入れば極楽、ゆっくり浸かる。温泉の力で湯冷めもしなかった。

朝食はセット料理の場合もあるらしいが、今日はバイキング。三平汁やそのままゆでたジャガイモなど揃いおいしかった。

札幌へ戻る列車は昼過ぎまでないので、ノシャップ岬と水族館へ行く。風が強く、昨日より弱いが雪もちらつく。

今夜の宿は札幌の近郊、空港のある千歳。
昨日乗った「スーパー宗谷」の“スーパー”でない方の特急「サロベツ」。また混雑していて山側の席。しかも古い車両で遅くてうるさく、車内販売もなく途中の旭川まで退屈な4時間。
旭川からは札幌までほぼ30分間隔で特急が出ていて、一部は千歳空港まで直通。だから、旭川始発で空いた席を取って千歳に向かうことにした。30分ほど後の特急「スーパーカムイ」の自由席。空いていてゆったり。旭川で乗り換えて正解だった。
5両のうち4両が自由席だが、途中からだいぶ乗ってきた。千歳の安い宿に宿泊。


北海道最終日は夕方札幌発で弘前まで。2つの低気圧が接近し荒れる予報だが、札幌は時々吹雪くくらい。
円山動物園へ行く。おもしろかったので別記事で。
午後は札幌駅前でお土産を買って、駅ビル内の郵便局から送ってしまう。だいぶ荷物が軽くなり、かばん1つになった。
順調に北海道に別れを告げて、青函トンネルを出たまでは良かった。本州最初でかつJR北海道最後の駅、津軽今別で停車。強風のため運転再開のめどが立たないという。そこから後が大変。でも疲れながらもなんとか無事秋田に帰りました。(詳細は後で)

今後、個別の記事をいくつか書きます。
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大雪のさいはて

2009-02-18 21:22:30 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
宿は旭川ターミナルホテル。JR系列で宴会場があり、秋田などのホテルメトロポリタンみたいな所。改札の真向かいが入り口で分かりやすい。朝食付き4980円。
シングルの予約だがツインを割り当ててくれた。使わない方のベッドには手を触れない方がいいかと思って少々気を遣うけど、広いシティホテルのツインを独り占め。窓の外が夏にビアガーデンになるスペースがあり、駅前の景色が見えないのは残念。
最低気温はマイナス10度以下のようだが、暖房なしでも寒くなく、断熱がしっかりしているようだ。でも乾燥していて寝起きにのどが痛く、手がガサガサ。ハンドクリームを買う。
朝食バイキングは混んでいて待たされたが、メニューはさすが宴会場のあるホテルだけにイクラ、小ジャガイモ、グラタン、かぼちゃスープ、ヨーグルト、中華粥など充実。ヤクルトまであった。

午前中はいよいよ最北の地稚内へ。特急「スーパー宗谷」で3時間半。ほぼ満席で、川や海が見えない山側の席なのでやや単調な車窓。
宗谷本線の車窓。どことなく雄大?
秋田の田沢湖線がもっと雄大になって、杉の代わりにエゾマツ(?)が植わっているような感じ。今回のルート中、いちばん積雪量は多いけど、横手とか碇ヶ関の平年と同じ程度だと思う。
稚内の手前、天塩中川駅。かなり積もっている。
でもパウダースノーなので前から2両目に乗っていても先頭車が巻き上げる雪煙が舞って外が見えなくなることがある。一時晴れていたが稚内は雪。
稚内駅ホームの北端

しんしんと降る雪は午後だけで15センチは積もったと思う。地元の皆さんも驚いていた。寒いので踏むとキュッキュッと鳴る。秋田ではギュッという感じだがさらに水気が少ないのだろう。毎日氷点下なので積もっても融けないようで、路肩の雪山が高い。でも歩道はどこもしっかり除雪されていた。

駅と宿は港の近くで時折汽笛が鳴り響く。
最北端の宗谷岬へ行こうと思ったがこの大雪なのでやめた。バスの本数が少ないので今回はもう行くことができない。

最北へ来て感慨深いけれど、ごく普通の街というアンバランスが不思議。旅行も後半になった。
明日・あさっては更新できないかもしれません。予定では水族館や動物園(旭山ではありません)を見て、弘前経由で秋田に帰ります。
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流氷見えず

2009-02-18 19:29:41 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
斜里町は知床半島の付け根、海沿いの町。一晩中、風が強かった。秋田のような突風でなくずっと吹き続けていた。
部屋は最上階の8階で眺めがいい。
南向きの部屋の窓から。山は海別(うなべつ)岳というらしい。遠くの一列の並木が北海道らしい。この左がオホーツク海、左奥が知床半島、右下が駅。
ホテルの外見は同じ経営元のルートインとあまり違わない。弘前駅前と同じく最近の設計なのでよく似ている。でもホテルグランティアを名乗るだけあってコンフォートツインという広々とした部屋だけでシングルはなく、1階に小さな温泉があることで差別化をしている。温泉は塩味が薄めなほかは、色・臭い・肌触りが秋田の同ホテルの温泉(華のゆ)にそっくりだった。
グランティアの朝食は有料だけど、メニューは弘前のルートインと変わらなかった。でも部屋や温泉とトータルで考えれば高くはないと思う。北海道らしく、牛乳が濃くておいしかった。
1年前に改築された平屋で横長の駅舎。まだ木の香りがした。
網走まで海岸沿いを行くトロッコ風列車の「流氷ノロッコ号」に乗る。
ノロッコ号車内。普通の客車の内装を剥がしてトロッコ“風”にしている。窓向きに座れるベンチもある。窓は大きな透明板で断熱性が低く、寒いのも売り(この日はトイレが凍って使用中止だった)。
波が高くて五能線のようだった。途中沖合に白い流氷帯が見えた。今日の強風で接岸するかもということだが残念。今年は一度接岸しまた沖へ戻ってしまったため、海岸にかけらが残っていたけど、除雪車が寄せていった雪の塊に見えてしまう。
車内にダルマストーブが設置され、車掌が石炭を入れに来る。車内の売店でスルメを売っていて、各自焼いて食べることも可能。
冬のオホーツクに行っても、流氷を見られるかは運。前回、1回目で見てしまった僕は幸運だったのだ。
昔は一度接岸すれば春までそのままなのが普通で、ゴールデンウイークまで残ったこともあったそうだ。

途中雪原を通る。原生花園と言って、夏の花の時期は美しいらしい。
北浜駅で10分ほど停車。展望台が設置され、流氷が来ていれば素晴らしい光景なのに。今日は寒いだけ。


流氷が来ていればこの周辺で途中下車してじっくり見るのだけど、今回はそのまま網走まで行って時間をつぶす。昼間の秋田では近年経験できなくなったマイナス3度台。手袋なしでは手が痛く、ほっぺが硬直した。

午後の臨時特急で旭川まで。前方が展望できる車両で前から3番目の席。おかげでエゾシカを見られた(写真撮りました)。

旭川は地方都市にしては活気のある街。でもマイナス6度ほど寒いけど寒さは平気だから大丈夫。
今夜は旭川泊。明日は最果てへ。
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ひたすら北へ

2009-02-17 00:05:31 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
弘前は夜の間ずっと雪が舞っていたようだがほとんど積もっていない。
客室から。本当に駅の真向かい。
ルートインの朝食バイキングは、以前は自社サイトからの予約者のみ無料だったが、最近全員無料に変わった。内容はほとんど変わっておらず、ベーコンとホタテと水菜のサラダや豆腐のすき焼き風煮物などちょっと凝っていておいしい品があった。でも以前は弘前店では(おそらく地元産)リンゴジュースがあったのになくなっていたし、ヨーグルトや果物などもほしいところだけどタダだから文句は言えません。

外に出ると予報通り寒い。先週は暖かかったので身にしみる。
青森までは普通列車。途中の新青森駅の新幹線駅工事はだいぶ進んでいて、ガラス張りの駅舎が姿を現していた。
先行・対向列車の遅れを受けて3分ほど遅れて青森着。次の函館までの特急「白鳥」は3分接続だったので心配したが待ってくれていた。
過去に乗った下り白鳥はいつも混雑していたが、この列車は八戸でなく青森始発だからか空いていた。青森発車後、強く吹雪いて見通しが悪いため、徐行し10分ほど遅れる。
青函トンネルを抜けて北海道も雪だが、時折陽が差す。函館までの海を見下ろしたり、海越しに函館山が見えたりする車窓が好きだけど、今日は函館山が霞んでいる。

函館からも先を急ぐ。10分で札幌行きに接続だが今度も遅れがほとんど回復できずギリギリ。

以後、函館から「スーパー北斗」で3時間、札幌から「オホーツク」で5時間半!かけて網走まで。

さらに乗り継いで知床斜里という駅前のホテルグランティア(秋田にもあるルートインの高級版)へ。オフシーズンなのかツインのシングルユースで温泉・朝食付き楽天ポイント2倍、さらに地元のお菓子屋さんの生キャラメル5個付きで6300円。

弘前から14時間かかったけど疲れてはいない。細かい雪が降っていて寒いけど(昼の札幌でもマイナス5度しかなかった)、それほどつらくはない。
蕎麦の駅弁やおいしいアイスの話などもあるけど、帰ってからにします。明日は流氷を見る予定です。
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弘前で前泊

2009-02-15 20:22:27 | 旅行記
※この旅行全体の目次はこちら
今日は午後に秋田を出て弘前で前泊。
昼過ぎからいわゆる奥羽“南線”と秋田新幹線が落雷による信号故障で止まっていた。運行再開の直前だったが秋田駅のみどりの窓口から自由通路まで指定券の変更を受ける列ができていた。

奥羽“北線”は通常運行。時々雨や雪がちらつく曇り空。沿岸部は田んぼの地肌が見えるほど雪が少なく、ハクチョウが降りて休んだり餌を探したりしていたが、内陸に入った二ツ井辺りからは田んぼや斜面には雪が残っていた。

大館で長めの停車。昨日今日とあめっこ市が行われているので、大館駅構内に装飾をしているだろうと途中下車するが駅前に会場への地図があるほかは何もなく、拍子抜け。
大館といえば駅弁の鶏めし。今は輸送されて秋田駅でも買えるが閉店間際の待合室の売店で「温かいのがありますよ」との呼び込みにつられて買う。向かいに製造元の花善があり、少しずつ持っきているため、できたてが買える仕組み。

電車は3両編成。前2両はそれなりに乗っているが、階段から遠い最後尾に乗ってみると車掌さんしかいなくて貸し切り状態(弘前駅ではエスカレーター前のいい位置だった)。静かな車内で鶏めしを食べる。

冷めてもおいしいけど温かくてさらにおいしい。これなら本場で買うに限る。駅弁としては量の割にリーズナブルな850円だし何度でも食べたくなる。おかずが一部変わったらしく、生姜のすり身揚げと椎茸の煮物がなくなり肉だんごと蕗の煮物が加わった模様。

弘前駅に到着。雪燈篭まつりは終わったが少し装飾がされていたのはさすが弘前駅。
改札口の電光掲示板裏の切り絵の冬バージョン。夏バージョンはこちら

みどりの窓口前には紙製の雪燈篭
停めてあった車にはうっすら新雪が積もっていたが、道路にはなく秋田市と同じ。やっぱり今年は雪が少ない。明日は久しぶりの真冬日になるらしいけど。
こぼれる明かりが美しい夜の弘前駅舎
駅前のルートインに2度目の宿泊。新しくて(温泉ではないが)大浴場があり、駅の真向かいなのがいい。朝食付き楽天ポイント10倍で5000円。
明日は早い列車でひたすらに北へ向かう。
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故障時の体制

2009-02-12 18:19:36 | 機械モノ(デジカメ以外)
パソコン故障中のため縮小運用中です。
壊れたパソコンの代わりを務めている3つのアイテムをご紹介したい。

1.古いノートパソコン
1999年の夏に買ったシャープのA4ノートパソコン「メビウス」。
Windows98やoffice97(当時は2000が出る直前)が入っていた。CPUはセレロン700MHz、ハードディスクは6GB、LANコネクタもなく、今となっては時代を感じる性能だが当時としては普通。ノートパソコンのボディは黒色が主流の時代に、シルバーでどことなく洗練されたデザインで、さらに液晶が見やすいメビウスはかっこよかった。
その後、メモリを増設したり、OSをWindoes Meにアップグレードして使っていたが、3年後にXPのデスクトップを購入してからは隠居。以後、たまに電源を入れて動くことは確認していたが、今回、XPの故障に伴い、再登板となった。
液晶のヒンジ(ちょうつがい)部分が割れてきたり、たまに液晶のバックライトがちらついたりするし、性能的にフラッシュアニメ多用の今のホームページを見たり、一眼レフデジカメの大きな画像を扱うのはきつい。Meのセキュリティ面も心配。
この10年ほどの間の過剰とも言えるパソコン業界の進歩を見せつけられた思いだが、ちょっとしたホームページ閲覧・メール・ワープロくらいの用途には充分。起動・終了がXPより速いのもうれしい。

10年前のパソコンにしては、今でも古臭さを感じないデザインだと思う。液晶は今の感覚でも見やすいと思う。さすがシャープ。

2.スマートフォン
iPhoneなどスマートフォンの先駆け、シャープ製のウィルコム用PHS端末「Advanced/W-ZERO3[es]」。
僕はほとんど携帯電話は使わず、「旅先でパソコン感覚でネットにつなげるものがあればいいけどノートパソコンまでは要らない」と思っていたのでそれにピッタリの製品だと思い、興味半分で購入。
下にあるのはノートPC
「Windows Mobile」というマイクロソフト製OSを通して操作するので、パソコン感覚で扱える。デジカメやハードディスクなどのパソコン用周辺機器までUSB接続できてしまうのはすごい。それにタッチパネルやスライド式のキーボードがあるので、未だになじめないケータイのテンキー操作をしないで済むのがいちばんうれしい。
MS社製品らしく(?)フリーズすることもあるし、通話操作がややしにくく、どっちつかずの製品と考える方もいるようだが、僕としては、ほとんど使わない携帯に、使うかもしれないパソコン的機能を一緒にして持ち運べると考えているので、便利。
また、ネット接続は、ウィルコムのPHS回線の他に無線LANも搭載していて、切り替えて使える。つまり、オフィスや公共施設(秋田では駅東口アルヴェの市民交流プラザや県庁の県民ホールなど)では(基本的に)無料で高速なネット接続ができるのも助かる。

3.無線LANアクセスポイント
アイ・オー・データ製の手のひらサイズ無線LAN親機(電波発信機)。W-ZERO3は無線LANには対応しているが、有線LANのコネクタがない。だから無線化されていない我が家のネット回線に接続するためには、USB接続のLANコネクタを買うか、無線LANを導入しなければいけなかった。
W-ZERO3のUSBは若干の制約があり、すべての周辺機器が使えるとは限らなかったので、無線化の方向で検討していると、この小型のアクセスポイントを見つけたので7000円位で購入。W-ZERO3には公式には対応していないようだが、問題なくつながった。

今回の故障時のように、自宅でパソコン代わりにW-ZERO3を使う時にも便利だが、それ以上に旅先で重宝している。現在のホテルの客室で無線LANが使えるのはごくわずか、一方でチェーン店はじめ大部分のホテルでは有線LANは使えるようになってきた。そこで、ホテルのケーブルにこれを接続すれば、客室が無線LAN化、W-ZERO3でネットができてしまうというわけ。まさに「手のひらサイズ」なので、かさばらずに持ち運びができる。

というわけで、この3つの機器を使って、しばらくブログを更新します。
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