広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

2013年の秋田/テレビ

2013-12-31 14:16:27 | その他もろもろ
2013年も終わり。
今年初め(1月8日)でのべ訪問者:866,231IP、閲覧ページ数:2,959,628PVだった当ブログは、
今日現在は、それぞれ1,214,204IP、4,025,229PV
今年ものべ34万8千人(昨年比+約1万7千IP)にご覧いただいたことになります。ありがとうございました。※ただし、Google等の検索ロボットのアクセスも含んでしまうのがgooブログの仕様なので、全面的に信用はできませんが…

来年もどうぞよろしくお願いします。



今年最初に秋田市で今年起こるであろうことを記しておいた。
Googleストリートビュー開始やセブンイレブン進出は、予想通り。
EVバス「ELEMO-AKITA」も、いちおう営業運転を開始したけれど、当初よりだいぶトーンダウンして、平日に1日1往復だけの運用。発車して変速するたびに「ガガッ」と音と衝撃を感じる、まだ改善の余地がありそうな状態。
実は、秋田県庁が関係する年間行事の予定表「平成25年度主要行事・大会・施設竣工等調べ」というのがあって、その中の「(開催日時)未定」の欄に「秋田オリジナル電気バス「elemo」営業運行出発式」が「買物広場」で行われることになっている。今のところ行われた/行われるという具体的な話は聞こえてこない。
大々的な出発式をもって、ほんとうの運行開始になるのだろうか? とすればそれは行われるのだろうか?

あとは、閉鎖されたイーホテルショッピングモール(旧・ファッションアベニューAD)、更地のままの秋田ニューシティ跡地、サンパティオの裏になんか商業施設を造るとかいう話、プロバスケの施設建設の話。外旭川のイオンタウン進出の話もあったな。
どれもまったく進展がないというか、続きの話が聞こえてこない。マスコミも最初だけ伝えて、後はそれっきりなんだから…

県民会館と秋田市文化会館を統合する大型文化施設だけは、計画としては進んでいる。
当初は、ニューシティ跡地に造る目論見だったようだが、29日付秋田魁新報社説では「素案が描く施設規模に対して「狭すぎる」との芸術文化関係者の指摘もある」そうだ。


今年は東京オリンピック開催、消費税増税、TPP参加、米の減反(生産調整)廃止、特定秘密保護法、それに「笑っていいとも!」の放送終了が決まっ(てしまっ)た。でも、その結果や結論が出るのは来年以降。それによって我々にどんな影響が及ぶか予想がつかない。
2014年はどんな年になるのか、2013年のように確実に起きることの予想がつかない。



さて、2013年はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」とTBS日曜劇場「半沢直樹」がヒットして、久々にテレビが存在感を示した年だったように思う。
一方で、フジテレビ「ほこ×たて」のやらせ発覚など相変わらずの面も多いし、年末のテレビ番組は相変わらずつまらない。

個人的には、もっと小さい点において、今後の記憶に残り、かつ記録に残しておけば後で感慨深くなりそうな、テレビ関係の出来事がたくさんあった年だったとも感じているので、ここに記しておきます。※記事中の敬称はあったりなかったりですが、他意はありません。
●訃報
まず、今年亡くなった方々から4名をご紹介させていただく。
・石田太郎さん
9月21日、プールでのドラマの撮影中に69歳で亡くなった。金沢でお寺の住職もしていたというが、「刑事コロンボ」の2代目声優が有名。
古くはNHK朝ドラ「おしん」で酒田の米問屋の主人役をしていた。コロンボの日本版「警部補・古畑任三郎(初期作品)」で将棋の立会人役をしていたのは、コロンボつながり?

現在、NHKBSで「刑事コロンボ」のノーカット&デジタルリマスター版が放送されているが、その追加部分(以前カットされていた箇所)の吹き替えは、石田さんが亡くなる前から別の声優(「開運!なんでも鑑定団」のナレーションでおなじみ銀河万丈さん)が行っている。

・来宮良子さん
声優。11月25日、82歳。訃報記事では「演歌の花道」のナレーションが代表作に挙げられていた。一度、刑事コロンボの犯人の声をやっていた。
個人的には日本テレビ「マジカル頭脳パワー!!」の間違い探しコーナーのナレーションが印象深い。正解を紹介するVTRで「ぎょえっ! こんな所に○○があるぞ~ 150点」などと。回答者の所ジョージ氏は、ナレーションの内容まで予想して答えたことがあった。

・天野祐吉さん
コラムニスト。10月20日、80歳。
コマーシャルを批評することを確立した方で、ここ十数年はいろんなテレビに出演もしていた。
僕が高校生だった頃は、朝日新聞の連載は始まっていたが、テレビにはTBSの朝のワイドショー「モーニングEye」の金曜日に出ていたくらいだったはず。だから、秋田では名前は知っていたも、顔は分からなかった。
弘前に引っ越して、初めてモーニングEyeで天野さんの姿を見て、意外に“お年寄り”だけど、文章だけでなく話もおもしろいと思ったものだった。

・大瀧詠一さん
大みそかの今日、飛び込んだ訃報。12月30日に65歳で亡くなった。ミュージシャンという肩書きが適切なのだろうか。
僕はお名前と作曲家としての代表的な曲しか知らないが、松田聖子の「風立ちぬ」、森進一の「冬のリヴィエラ」、小林旭の「熱き心に」等楽曲提供が多く、きれいな旋律で好きな曲が多い。
1981年の「君は天然色」は近年も複数のテレビCM(車とビールだっけ?)で流れていた。

1995年から始まったアニメ「ちびまる子ちゃん」第2期(1度打ち切り後の再スタート。現在まで続く)の最初のオープニング曲、作詞:さくらももこ、唄:渡辺満里奈の「うれしい予感」も作曲しているが、元々は「君は天然色」の別バージョンとして作られた曲だったらしい。たしかに、曲の展開がそっくり。
同時期のエンディングで植木等が歌った「針切じいさんのロケン・ロール」は「The Purple People Eater」という外国曲(Sheb Wooley作曲)にさくらももこが歌詞を付け、「Rinky O'hen」が編曲している。Rinky O'henというのは、大瀧氏のアレンジャーとしての別名義とのこと。


永年、変わらずに続いていたものに、変化が訪れた(あるいはそれが決まった)年でもあった。
●長寿番組の終了決定
フジテレビ「笑っていいとも!」とTBS「はなまるマーケット」が、来年3月で終わることが決まった。いいともは1982年10月から31年、はなまるは1996年9月から17年続いた。
かつての「なるほど!ザ・ワールド」だって15年しか続かなかったのだから、はなまるの17年でさえかなりの長寿番組の部類だと思う。
どちらも、平日毎日放送の帯番組で、最初から最後まで司会者が変わらなかったわけで、その終焉は週1回の番組以上に重大なことではないだろうか。
はなまるは秋田では放送されないのでなじみのない方が多いと思うが、個人的には思い出のある番組の1つ。両番組については、いずれ改めて。※こちら

●わくわくさん
あまり思い入れがないのだけど、Eテレ(NHK教育)の幼児向け(幼稚園・保育所向け学校放送)工作番組「つくってあそぼ」が今年3月で終了した。
ノッポさん・ゴン太くんの「できるかな」の後を受けて1990年に始まって、23年続いた。できるかなは1970年から20年間だったので、それ以上の長寿番組。
当初は「ともだちいっぱい」という番組群の1つとして、歌や自然科学番組などとともに内包されていたが、後に再編されて「しぜんとあそぼ(現在も放送中)」とともに今まで生き残った。

出演は赤い帽子に黒縁丸メガネの「わくわくさん(ひらがな表記が正式?)」こと久保田雅人さんとクマの着ぐるみ「ゴロリ」が一貫して出ていたが、「ゴロネ」という紙人形もいるそうで、それは知らなかった。久保田さんは、番組終了後民放の番組にも出演していた。
後継番組は「ノージーのひらめき工房」というのだそう。

●上沼相談員
NHK大阪放送局が制作し、土曜昼に総合テレビで放送される「バラエティー生活笑百科」の上沼恵美子“相談員”が9月28日で降板。
1985年に放送が始まった頃からレギュラーだったのだろうか、昔は「浪速のヤング主婦代表」、最近は「人生バラ色おしゃべり七色」と紹介されていた。
「大阪城は私のもの」などホラ話でおなじみで、「京都の大原もうちの土地で、お寺に貸している。家賃はいくらかって? 『♪京都 大原 三千円』」というのを子ども心に聞いておかしかったのが記憶にある。(笑点の大喜利メンバーの誰かも時々言いますが)

最近は男性相談員は2名がレギュラー扱いで交代で出演するが、女性は上沼相談員だけがレギュラー。準レギュラー扱いの若井みどりは「特別相談員」という肩書きでごくまれにしか出なかった。
10月以降は、特別相談員を追加する形で三倉茉奈、海原やすよ、山田花子などが登場。ゲストが男女どちらの相談員に賛同するかを意思表示する際、今までは各相談員(または特別相談員)を模した人形を使っていたが、現在は名前と回答内容を書いた、2つ折りの厚紙(?)を使うようになった。
上沼相談員も今後の特番では出演するという。

【2014年4月5日追記】2014年4月以降は、スタジオセットの一部(室長とゲストの机が一体化)が変わったり、ゲストの賛同の意志を小型ディスプレイで表示するようになったり(今までの厚紙は扱いづらく、瀬川瑛子さんなどは苦労していた)、弁護士が要点を示すようになったりで程度で大きな変化はないが、従来特別相談員だった人も区別なく「相談員」と呼ぶようになった。

●3探偵
朝日放送「探偵!ナイトスクープ」の探偵のうち、桂小枝、長原成樹、松村邦洋の3探偵が9月いっぱい(大阪での放送日)で降板した。
特に小枝探偵と長原探偵は、それぞれ1988年と1994年から長きにわたって探偵を勤めていて、番組の顔だった。

小枝探偵は、パラダイスシリーズや電子レンジのゆで玉子が人気だが、個人的には小ネタ集が好きだった。
奈良の若草山を駆け下りたら途中で止まれないとか、千枚通しは1000枚通るのかとか、ヤリキレナイ川(これは小ネタじゃない?)とか。
松村探偵のロープで引っ張って泳ぐヤツもおかしかった。

●ブレンディといえば…
味の素ゼネラルフーヅのインスタントコーヒー「ブレンディ」。
ブレンディといえば、原田知世さんではないでしょうか。

いつからかは知らないが、テレビCMには一貫して原田さん(と子役の女の子)が出演している。
放送される時は、違う内容が2本続けて流れることが多く、何年か前に撮影されたCMも引き続き流れるので、2本で髪の長さが違っていたこともあった。
アイスコーヒーのCMを見ると「夏だな」、それがホットに変わると「もう秋か」と季節の移ろいを感じさせるものでもあった。

ところが、今年の夏か秋頃から、変化が。
引き続き原田さんのCMも流れるのだが、原田さんが出ないCMが1種類混ざるようになった。
従来は原田さんバージョンがあった「ブレンディスティック」のCMで、佐々木健介・北斗晶夫婦が出演(本人は声のみ。2人を模した指人形が映る)。
今後、ブレンディの他の製品も変わってしまうのだろうか?

以上、変化について。


●今年のCM
今年はCMでも、久々におもしろいものがあった。
ヘンに回りくどかったり、企業メッセージなんだろうけど伝えたいことが伝わらないCMが多い中、単純に見て楽しく・何のCMかが分かるもの2つ。
・最適任者
今年7月から放送されたそうで、秋には見なくなったはずだが、「株式会社マキタ」のCM。
草刈機で草を刈っているシーンだけなのだが、その人は草刈正雄(なぜかタキシード姿)。しかも「おれは草刈だ!」というセリフ。

これほどストレートなCMは久しぶりに見たが、これほど草刈機のCMに適した出演者もいない。
マキタは子会社の合併などがあったそうなので、そうした変革の一環で作ったCMなのだろうか。

【2014年4月12日追記】2014年4月から、今度は和服姿の草刈正雄が草を刈る新作が放送されている。【2014年7月11日追記】そのCMには女性も出演しているが、草刈正雄氏の長女「紅蘭(くらん)」だった。分かりづらいためか、最後に「わたしも草刈どすえ」というセリフが入ったバージョンもある。

・続きが気になる
宝くじ「ロト7」のCMは連続ドラマ仕立ててで、くだらないけどおもしろくて続きが気になる。
出演は会社員役(【2014年4月13日追記】後のCMで「主任」の肩書きであることが判明)の妻夫木聡とその上司・部長役の柳葉敏郎。簡単に内容を記しておく。(いわゆる「尺」違いで若干の差異もある模様)
【第1段】ロト7を勧める妻夫木に、柳葉は興味がないとし「お前の夢はカネで買えるのか」と返す。しかし、柳葉がロト7を購入する現場を、妻夫木は見てしまう。
【第2段】第1段の翌日ということらしい。ロト7を買っていたのは「俺じゃない」と否定する柳葉。しかし、取引先に名刺と間違えてロト7のマークシート用紙を渡してしまう。
【第3段】会社の重役たちに呼び出される2人。不安がる妻夫木に柳葉は「何があっても俺が守ってやる【1月25日訂正】お前のことは俺が守る」と話す。
第2段の失態が重役の知るところ(ただし2人のうち誰が渡したのかは分からない)となっていたのだった。柳葉は態度を翻し「私ではありません。そんなもの(マークシート用紙)は初めて見ました」と逃げてしまい、窮地に立たされる妻夫木。「半沢直樹」を意識したような雰囲気でもある。
【第4段】引き続き重役の前。妻夫木に疑いが向けられるも、重役は「まあいい」と許す。そして帰りかける2人の背中に重役の1人が「ところで、今週、ロト7はキャリーオーバーしてるのかね?」と声を掛ける。すると柳葉が反射的に「はいっ! してます!」と元気に(若干秋田訛りっぽい?)返答してしまう。
というところまでが現在放映済み。続きがどうなるか?!

【2014年4月12日追記】その後、2014年に入ってしばらくは第3段に戻っていたが、2014年4月から新作(第5段)が放映。妻夫木が主任から部長に昇進して喜ぶ片隅で、部長を解任された柳葉がたたずむもの。
【2014年4月16日追記】4月12日から、第6段というのがキャリーオーバー発生時にのみ放映されるそうだ。第4段もあまり流れなかったし、最後のセリフからしてキャリーオーバー時だけの放送だったのだろうか。

●忘年…
ロト7のCMで好演する秋田県民・柳葉敏郎氏。
ハウス食品「ウコンの力」のCMにも出ている。
年末(クリスマス頃まで?)に放送されていたバージョンが、ものすごく引っかかった。些細な点だけど。

要は飲酒の機会が多い年末向けCMで、柳葉氏はサラリーマン。
勤務時間が終わりロッカー室で同僚(部下?)と「今夜もまた酒飲みである」という趣旨のセリフから始まるのだが、そのセリフが「今夜も忘年パーティーか」。
「忘年パーティー」に違和感。

Googleで「"忘年パーティー"」で検索すると、結果は約27200件。「"忘年会"」では25800000件。
圧倒的に忘年会ではあるが、忘年パーティーも使われてはいるようだ。(ただし、件数にはこのCMについての記述も含む)

読売テレビの道浦俊彦アナウンサーという方もブログで取り上げている(http://www.ytv.co.jp/blog/announcers/michiura/2013/12/post-2008.html)が、日本語では「会」=「パーティー」ではなく、規模や形式が違うものを連想するためだと思う。
居酒屋で「忘年会」はやっても、居酒屋で「忘年パーティー」というのは…

●殿様
もう1つ、秋田県民が出演したCM。
秋に放送された「龍角散」のテレビCMに、佐竹敬久秋田県知事が殿様役で出演。

龍角散の起源は、江戸時代に秋田藩の典医が佐竹の殿様のために作ったものだそうで、現在の社長は典医の末裔。さらに原料の一部が秋田県内で栽培(八峰町でカミツレ、三郷町【2014年1月11日訂正】美郷町でカンゾウ)されていて、秋田との縁は深い。
佐竹知事もほんとうに秋田藩主(の分家)の末裔であることもあって、公職選挙法上の問題はないと判断の上、実現したようだ。

殿ののどの調子が良くなったのは典医のおかげだとして、殿が「褒美は何が良い?」と尋ねると、典医は畑を所望するという内容。
ナレーションや字幕で、秋田で生産されていることが伝えられ、殿様が秋田県知事であることも表示される。
典医役は香川照之だが、スケジュールの都合上、別々に撮影したとのこと。

県議会でも好評で、知事も秋田のPRにつながればと今後の出演も乗り気らしい。


●ナニコレ未認定
これも秋田県にちなむ、テレビ朝日「ナニコレ珍百景」。
毎年1月から12月の間で都道府県別に認定(珍定)された件数が順位付けされているのだが、今年は秋田県が単独最下位の0。系列局がなくて放送時間が異なる県よりも下位ということになる。(1位は東京都の26件)
2012年はこんな話題など、それなりに認定されて計6件で18位。(1位は長野県の16件。認定件数0の県はなかった)
別に「2011年まで」が18件で34位になっているが、これは2008年の放送開始からの累計ということか。

今年は、秋田から投稿されて採用された情報そのものが少なく、11月13日放送の井川町の「用水路で発見した巨大ドジョウ」だけのはず。
結局、ドジョウでなく「タウナギ」で、秋田では珍しい生き物ではあったのだが、珍定委員5人(※)中1人しか認定ボタンを押さず、却下された。
※珍定委員は通常は3名だが、この時は特番なので5名だった。委員全員がボタンを押さないと珍定されない制度なので、特番ではハードルが上がってしまうことになる。


以上、今年のテレビでした。
最後に来年に向けて、ちょっと注目の話題を1つ。
●リブート
だいぶ下火になったとはいえ、今は外国のドラマといえば韓国ドラマばかり。
昭和末期から平成初期はアメリカのドラマが多く放送され、おもしろいものが多かった。「アルフ」「頑固じいさん孫3人」等々、上記「刑事コロンボ」もそうだ。
その1つに「ジェシカおばさんの事件簿(原題:Murder, She Wrote)」というのがあった。女流ミステリー作家が事件を解決する話。刑事コロンボに携わった人が企画したそうで、1984年から1996年まで製作。日本では1988年からNHKで森光子の吹き替えで放送された(現在もCSで放送)。

ピアノの音楽が流れ、打刻するタイプライターの映像に「私の名はジェシカ・フレッチャー(略・事件が起きると首を突っ込んでしまうのは)どうしてなんでしょうねぇ」という自己紹介のナレーションが入るオープニングが印象深い。(英語の副音声では、音楽だけでナレーションはなかったはず)
主演のアンジェラ・ランズベリーという方は88歳、吹き替えの森さんも昨年亡くなって、すっかり過去の作品になって忘れ去ろうとしていた。

ところが、これが再び製作されることが10月末に分かった。
リメークではなく「リブート」だそうで、時代の変化に合わせて設定を変えるようだ。
主演はオクタヴィア・スペンサーという43歳の女優。いわゆる黒人さん(前作では白人だった)のようだが、どんなジェシカおばさんになるだろうか?
それが日本で放送されるとすれば、誰が吹き替えるだろうか?


今のテレビはつまらないからあまり見ないとか思っていたつもりだったけど、けっこうネタはあるものだ。これからも、よりいっそう、楽しめて心に残る番組やCMが増えてほしい。
それでは、良いお年を!
コメント (12)
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気付いて伝えましょう

2013-12-30 20:53:34 | 秋田のいろいろ
エリアなかいち完成に合わせて、歩道がきれいになった仲小路。
敷かれているタイルは、「TOYOユニバーサルペイブ」という表面に滑り止めの溝が入ったもので、融雪装置と相まって冬でも安心して歩行できるようになった。
しかし、部分的にイラスト入りのツルツルのタイルがはめられていて、その上は比較的滑ることに気付いたので、念のため道路管理者である秋田市へ報告したら、その上にコーンを置いてくれた。(それはそれでコーンが少々ジャマだし、ズレてしまうこともあった)
【2014年1月11日追記】2012年7月4日付秋田魁新報によれば絵入りタイルは「300メートルに、30メートル間隔」で設置されていた。

その後しばらく、仲小路をタイルに意識して歩いたことがなかった。
雪が積もってから、久々に注意して見てみると、イラスト入りタイルがなくなっている?!
今まで絵入りタイルがはまっていた場所にも、他と同じTOYOユニバーサルペイブが敷かれたようだ。

じゃあ、絵入りタイルは撤去されたのかと思ったら、
駅側から見える花壇の側面に
平面だった花壇の側面に額縁のような台座を取り付け、そこにタイルが移されていた。
(再掲)以前はただの壁状だった部分
花壇の数が限られているので、
2枚のタイルが並ぶ箇所もある

これなら、踏んづけて滑る恐れは絶対にない。
反対側(なかいち方向)から来た時は、まったく目に入らなくなるものの、これがベストの方法ではないだろうか。絵を踏んづけることに対して、なんとなく抵抗感もあったし。


タイルが路面にあったものより大きく感じたが、それは錯覚で、路面にあったものをそのままはめ込んでいる。なぜなら、ヒビ・割れ・欠けが以前と同じ位置に入っているから。
路面にあったタイル(2013年4月撮影)

移設後
破損した位置が同じで、そこが補修されているのが分かる。

実はこのタイルについて、滑ることのほかにヒビなどの破損の発生も気になっていた。設置後1年でこの状態はひどい。
原因は、施工方法や温度変化・凍結もあるかもしれないが、大きな可能性としては上に車が載っかったことではないだろうか。
タイルが敷かれた場所は、あくまでも歩道。車は通れない場所。しかし、仲小路は元々「コミュニティ道路」として整備されたからなのか、歩道と車道の境に縁石がない。それをいいことに、歩道部分に入り込んで駐停車する車が多いのだ。
本来車が停まるとは想定していない場所なのだから、車の重さに耐え切れず、ヒビが入るなどしたのではないだろうか。
※哀しいことに(他県・他都市は知らないけれど)秋田市では、仲小路以外においても、歩道上に平然と駐停車して歩行者の通行を妨げたり、点字ブロックを塞ぐ車が珍しくない。

このままではさらに悪化して粉々になるかもしれないし、タイルを補修や交換したところでいたちごっこだろうし、その費用を税金で賄うのもおかしいこと(“故意に損壊”しているも同然なのだから)。
かといって、秋田駅に近い中心市街地で、ヒビ入り粉々の絵入りブロックが並ぶというのも、恥ずかしい話。
この件についても勝手ながら秋田市にお知らせした。もしかしたらそれを受けて検討し、あのままではいけないと判断して設置方法を変えたのかもしれない。だとすれば、一個人の意見を真摯に受け止めてくれたことに感謝。
※ただし、歩道上に駐停車する車がいるこという根本的問題は解決しておらず、安全面や長期的にはブロックや融雪装置の寿命を縮めることにつながるかもしれない。これはまた別の問題。



そういえば、以前、楢山の旭川沿いの藤棚のフジがおかしいことを取り上げた。
たかが木だから放っておこうかと思ったが、人の管理下にある植物なんだし、伸びるだけ伸びて何年も花が咲かないのはかわいそう。近隣の植物へ伝染させる可能性もあり得るので、県に連絡した。
すると、その週のうちにコブの除去・消毒作業を行ってくれた。今は「消毒中です」という旨の掲示と、コブの跡にパテのようなものが塗られている。バッサリ伐られるかもと思っていたが、丁寧な対処がうれしい。
来年以降の開花に期待
【2014年5月22日追記】翌春、数は多くないものの、美しい花が咲いた! コブ除去の効果なのかは分からないが、久々の開花だろう。
【2015年5月25日追記】その後、2015年春にも多少花が咲いた。相変わらず葉は旺盛に繁茂していた。
ところが、2015年5月20日頃、この河川公園の藤棚を含むすべてのものが撤去、更地になり、25日までにはアスファルト舗装で道路の一部のようになってしまった。河川公園自体がなくなってしまった。


あと、目印の旗竿が折れてしまった消火栓を発見。気付いてから3日くらい経ってもそのまま。
連絡しなければいつまで待ってもこのまま(消防署が定期的に巡回しているでしょうけど)
よそ者が申し訳ないが、このまま雪に埋もれてしまったら忍びないし、竹の破片でケガをする人が出るかもしれない。秋田市へ連絡。
これも、迅速に新しい竹竿に交換してくれた。(新タイプの表示板にせず、竹竿の予備ってあるんだ)


偉そうで申し訳ないけれど、秋田だけなのか、日本人全体の傾向なのか分からないけれど、公共物に異変があっても、無関心なのか、気付いても黙っているのか、結果的に放置されていることが多いものだ。
直接的に自分に影響はなくても、誰かが困っているかも/後々困ることになるかもしれない。早めに対処してもらえれば、安全になったり、税金の節約になるかもしれない。
また、きっと管理者側では把握していてあえてそのままにしているのかと思うようなものでも、藤棚の迅速な対応を見れば、管理者が把握していない事象は少なくないようだ。職員の数や時間には限りがあるのに対し、管理・把握すべき箇所は無数にあるのだから、これは仕方がないこと。だからこそ、身近な住民や利用者の視点が必要。
もっと多くの人が公共物に関心を示し、異常や改善すべき点を伝えるようになれば、もっと安全で快適な街になるはずです。

【31日追記】書き忘れていたこと。
そういえば、今年はエリアなかいちの敷地内に設置された、マスコットキャラクターのキツネ「与次郎」の石像のヒゲが、4度にわたって抜かれるという“事件”が発生。
秋田市が警察に被害届を出したところ、老若男女3名が別々に名乗り出て、異口同音に「触っていたら抜けてしまった」といった趣旨の“供述”をした。(もう1件は“未解決”なんだろうか?)
当初、運営会社の担当者だったかは「ちょっとやそっとじゃ抜けない材質のヒゲだ」とか言っていた気もして、矛盾するが、3人が3人(年齢や性別からして)怪力の持ち主とは思えないし…
※現在はヒゲの材質を抜けにくいものに変更し、監視カメラを設置している。また、報道されていないが、交換された新しいヒゲは、さらに別のものに交換されている。最初はヨレヨレのウェーブがかかったようなヒゲだったが短期間に終わり、一直線で先端にボール状の丸いものが付いたヒゲに替わっている。

これにしても、意図せず抜いてしまった当人は驚いただろうけど、ニュースになるより前に、どうして申し出なかったのだろう。触ることは禁じられていないのだし、故意でないなら責められることはないだろうし。

一方ですぐそばの仲小路。上記の通り、与次郎の伝説が記載されているタイルはボロボロ。石像のヒゲがあんな大騒ぎになったのに、どうしてこちらは放置されているのか。どちらも公共物が壊されたのに。そんな思いもあって、秋田市にタイルの件を伝えたのだった。
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新車導入

2013-12-26 21:29:25 | 秋田のいろいろ
連日バスの話で恐縮ですが、速報。
最近は小田急バスの中古車ばかりを続々と導入していた、秋田中央交通の一般路線バス。

新たなバスが現れた。
いすゞエルガミオ「か 10-27」
客席の窓ガラスに色が付いているから、小田急の中古ではなさそう。
さらにフロントガラス下に「ISUZU」ロゴがあるので、ここ数年のモデルのはず。(中央交通では「か904」1台だけが該当)

ということは、久々に、一般路線バスに新車が導入された!
おそらくノンステップバスだと思われるが、正面にも側面にも後部にも「ノンステップバス」を示す表示もシールも一切ない。(後で付けるのだろうか【末尾の追記参照】)
904では後部右灯火下にあった、小さい「ISUZU」ロゴもない【後にリアウインドウに表示された。末尾の追記参照】

床下の配管がピカピカ。すぐに雪で汚れてしまうだろうけれど…
側面後部の社名表示は「中“宍”交通」ではなく「中央交通」。
座席は柄入りの青系統。


一般路線バスの新車は、ちょうど2年前に導入された「か904」以来。またしてもいすゞ。
10-27は904と同形式の可能性もあるが、2012年7月にマイナーチェンジ形式が発売されて併売されているのでそちらかもしれない。
いずれにしてもエンジンの音は以前のエルガミオとは異なる、軽い音だった。

この10-27は、愛宕下橋経由雄和線で運用されていたので、秋田営業所所属。
この5年くらいで購入したノンステップバス(904、818、819)も、EVバスもすべて臨海営業所所属なので、秋田営業所に新車が配置されるのはかなり久々。
次に新車が導入されるのは、いつになるだろうか?

【29日追記】29日に同型で同仕様と思われる10-28」が秋田営業所担当路線を走っているのを確認。
10-28は正面とドア側側面に従来と同じような「ノンステップバス」の表示あり。後部にはなし。
29日には10-27と思われる車両(駅西口経由イオンモール行き)を遠目に見たが、正面に「ノンステップバス」表記がされていた。やはり後から文字を入れたようだ。

【2014年1月1日追記】2014年元日の秋田魁新報「第4部・企画特集トップインタビュー」という名の別刷り広告(魁の営業局企画・制作)において、中央交通社長の話も掲載されている。以前と同じような話もしているが、その中に、「昨年12月には、乗り降りしやすいノンステップに加え、車いすの利用者にも配慮したバスを導入。」という一文があった。
「ノンステップバス」表示がない状態で運行を始めたのは、この広告が偽りにならないよう、年内のうちに一刻も早く運行を開始したかったのかもしれない。

【2014年1月21日追記】同型の「10-29」も導入されていた模様。
【2月15日追記】10-29は臨海営業所所属だった。したがって今回導入した3台は、秋田営業所2台、臨海営業所1台の配置。
【2月20日追記】10-29が割山線を走っていた。以前の新車の導入当初のように、(補助金が関係する)市外路線専用車両ではないことになる。
※この車両の側面の行き先表示器は、LEDの矢印部分の色や明るさが若干異なるようだ。この記事末尾参照。

【2015年3月22日追記】中央交通では貼付位置が統一されていない「国土交通省標準仕様ノンステップバス」ステッカー。2015年3月に確認したところ、10-29は、リアウインドウ右下の車種名表記の上、中ドアの右隣のガラス、正面向かって右のヘッドライトの上のボディに貼られている。
2015年時点の10-29では、リアウインドウ下辺の中央に「ISUZU」、右下に「ERGA mio」の表記が貼付されている。しかし、本文中の導入直後の写真では、貼られていない。こういうのも後付けのようだ。
2015年3月に乗ったところ、ドライブレコーダーの設置と側面窓の着色が従来より薄く、車内から見ると色が付いていないようにも感じたのが、既存車との違い。
【2015年8月24日追記】10-29の後部の標準仕様ステッカーは、リアウインドウ左下(外から見て)・車種名の反対側にあった。3月とは逆側に移動したが、これは右下にシール式の広告が掲出されたため。車内はまだ新車のにおいがした。
10-27のほうは、リア、側面ともシールは見当たらなかった。
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窓広告

2013-12-25 23:57:13 | 秋田市営バス
久しぶりの市営バスカテゴリーですが、まずは現在の秋田駅東口。
自由通路の突き当りである2階部分には、透明なガラスがはめられている。今はその一部が、
 「あきたにしました。」
デスティネーションキャンペーンの装飾の1つが施されている。
【12月31日追記】この表示は28日にはまだあったが、デスティネーションキャンペーン終了を控えて、12月31日には既に撤去されていた。

この赤い装飾は、ガラスにステッカーを貼っているのは想像がつくけれど、内側から外が見えなくなっているのかといえば、
見づらいけれど見えることは見える(左がステッカー貼付面、右2枚がガラスのみ)
屋外からは装飾が見え、屋内からは外がいちおう見えるという、ハーフミラーのようなフイルムが用いられている。
 夜間は外からも中からも見づらくなる

内側からフイルムを観察してみると、黒い網状のものが一様に広がっている。
 
フイルムはガラスの屋内側に貼られている。
黒の中に無数の小さい穴が空けられているという表現がいいかな
調べてみると、住友スリーエムの「3M スコッチカル パーフォレイテッドウインドウグラフィックフィルム RG8173」という製品だろうか。塩化ビニル製で図柄はインクジェットプリンタ(業務用)で印刷。耐候年数約1年。
このシートは、建物の窓だけでなく、(秋田にはないと思うが)窓ガラス部分にまで絵柄が施されたラッピング広告バスなど、乗り物の窓ガラスに図柄を入れるのにも使われている。
※「三平バス」は窓ガラスに絵がかかっているが、あれは単なる「紙」状のもので、車内からの視界は遮られる。


実は、秋田市営バスでは、これと同じと思われるフイルムを窓ガラスに貼った広告をかなり早い時期から行っていた。
ただし、車体全面のラッピングではなく、車体は通常の塗装で窓ガラスだけを広告媒体として使うもの。当時はまだ「ラッピングバス」という概念がなかった(技術的にも未熟だったかも)から、無理もない。

当ブログで過去に掲載した写真の中で、側面の客席窓ガラスに「新政」と書かれた車両があったけど、それのこと。
(再掲)117号車
車内からは外が見え、黒に細かい穴が開いたフイルムをガラスの屋内側に貼っていたので、東口の「あきたにしました」と同じフィルムが使われていたのではないだろうか。穴の大きさはそっくり。
さらに、写真はないけれどそれ以前には、もっと多くのバリエーションがあった。それらをここでは「窓広告」と呼ぶことにする。


以下、記憶が頼りなので間違いもあると思います(記録した紙があるのですが、すぐに出てこないので…)。
窓広告が初登場したのは、1993年秋だった。
※余談だが、この年は12月2日に初のワンステップバス導入、年度末にバスロケーションシステムの更新も行われた。前年の秋田八丈カラーのワンロマ車やAT車の導入に続いて、活気があった頃だった。

ある日突然、窓ガラスの部分がピンク色で「そふと」の白い文字が並ぶ市営バスが来てびっくりし、しかも車内からはそれなりに外が見えることに感心したものだった。
個人的記録によれば、11月26日で1991年度導入のいすゞ製中型車265号車だったそうだ。

これは「そふと(新光)」すなわち湯沢市の「秋田県醗酵工業」の広告。
他の1990年度・1991年度導入のいすゞ製中型バス(245~247、263~266号車=全車両ではなかったかも)でも実施された。


市営バスの中型バスの客席窓は、上下に分割しているが、広告が貼られたのは下のほう。
左右ともいちばん前の窓には貼られなかったが、これは安全確認のためだろう。前ドア、中ドアの戸袋、中ドア、中ドア直後の行き先表示の下、運転席、非常口にも貼られなかった。
したがって、中型バスの場合、ドア側は3枚、運転席側は6枚の広告が出ていた。
いすゞ中型236号車(この車両では窓広告は実施されていません)赤く塗った窓に貼られた


それから間もなく、1990・1991年の日野製中型車(241~244の一部、260~262号車)で秋田市の新政酒造による、なぜかトリコロールの「清酒新政」、さらに1988・1989年の日野中型(209~213、226~229号車)と241~244号車の一部で湯沢市の秋田銘醸による赤い「美酒爛漫」も登場。
県内の酒造メーカー3社の共演となった。
いずれも記憶に基づくイメージです。もちろん、実際には銘柄部分はそれぞれのちゃんとしたロゴの書体でした
「そふと新光」の色使いが「あきたにしました」に似ている。

その頃、開局間もなかった秋田朝日放送の夕方のニュース番組「AABステーションEYE」(現在のスーパーJチャンネルの前身)で、窓広告のことがちょっとしたレポートとして取り上げられた。
交通局の担当者が「新しい広告媒体に対して、広告主は興味を示しやすい(飛びつきたがる)」という趣旨の発言をしていたのを記憶している。


やがて、車内側に名刺大ほどの白いステッカーが貼られた。「このフイルムはほとんどの紫外線をカットします」といったタイトルで、板ガラスだけとフイルム貼付時の2つの波長の紫外線透過量(カット率)を比較した表が出ていた。
当時はさほど「UVカット」の概念がなかったはずで、ひょっとしたら「こんなモンを貼って外が見えない(見にくい)じゃないか!」という批判を交わす目的があるのかな、などと思った。


上記の住友スリーエムの公称では、フイルムの耐久年数は1年ということだが、それを越えて貼られていた。1999年頃まではあったかもしれない。
時が経つにつれ、結露などによって隅のほうからめくれて、さらに切れてしまったりして見栄えは悪くなっていった。(下の写真参照)【28日追記】ただし、印刷部分が色あせるようなことはなかった。フイルムの粘着力が低下しただけ。


酒造会社に続く第2段も登場。(1997年には既に登場していたかもしれない)
今度はいすゞ製の大型バス。路線貸切兼用(ワンロマ車)の1985年導入の182~187号車で、水色地に黄色い文字の「七海医院」と白地にいろいろ書かれた(キャラクターも?)「国民年金」が広告主だったはず。
七海医院は泉秋操線(現・泉ハイタウン線)沿線であり、当時は大型バスを中心に運用されていたので、その辺の配慮もあったのだろうか。
また、車体が長い大型バスではその分窓が多いので、中型バスと同じサイズの広告をドア側に4枚、運転席側に7枚と、中型バスより1枚ずつ多く貼付できたはず。


さらに続いて、窓ガラスが大きい(逆T字と呼ばれる、横長の固定窓)大型バスでも実施された。(これも1997年頃にはあった)
1986年度導入の最初期の新塗装車両(日産ディーゼル以外の3メーカー製202~208号車)で、たしか国民年金だったか?
以上は、遅くとも2000年度中にはなくなった(車両自体が廃車された)されたようだ。


そして、最後の窓ガラス広告が、写真に残っている大型バスの「清酒新政」。新政としては2代目でデザインは変更された。
これも逆T字窓の大型車で、1993・1994年度導入のワンステップ車(日産ディーゼルの116~120、いすゞの126~129号車)が使われた。
120号車
逆T字窓は窓が大きいだけに、広告1枚あたりが広く取れるようになった。しかし、メーカーによって窓割りに差異が多かったようだ。日産ディーゼル製(厳密には中型バスの車体長だけを延長した「普通型」バスだが、交通局では大型バスとして扱っていた)では非常口後方の窓が狭いため左右とも3枚ずつ、いすゞでは運転席側はドア側にわずか2枚、運転席側に4枚貼っていた。
127号車
いすゞ製は各窓の幅が特にまちまちなようで、広告の幅を変えて貼っている。非常口の後ろやドア側のいちばん前は「酒新政」。
(再掲)126号車ドア側

これらワンステップ車は、2001年度いっぱいで中央交通へ譲渡された。このため、2002年2月下旬までは貼られていたフイルムが、3月にかけて順次撤去されたようだ。
2002年3月25日の117号車
これをもって、秋田市営バスの窓ガラス広告は約10年間の幕を閉じた。


ところで、窓広告が実施された車両は、メーカーや導入年に偏りがあった。どうしてそれらが選ばれたのか。
選ばれなかった車両を見てみると、理由が推測できる。
1992・1993年度導入の大型車。
(再掲)
逆T字窓の大窓ながら、ガラスが青く着色されている。
これに広告を貼ったら、色がおかしくなるし、車内が暗くなるだろう。
1993年度から導入されたワンステップ車では、ガラスが無着色になり、後に窓広告が実施された。(1993年度は色の有無両方導入したことになる)窓広告が始まったのが1993年度だから、ひょっとしたら、窓広告を行う前提でガラスに色を付けなかったのかもしれない。

三菱や日産ディーゼル(富士重工ボディ)の中型車。
比較のため、爛漫が貼られていた日野製229号車
※窓枠の色がシルバーとブラウンなのは、導入年の違いによるもの。1989年導入の240号車までが銀色、翌年の241号車から茶色。
1992年度導入三菱製274号車

(再掲)1996年度導入日産ディーゼル製137号車
三菱と日産ディーゼルでは、下の窓の天地が短いのだ。
また、三菱ではドア側の後方2枚、日産ディーゼルでは前から2番目と最後部の窓の幅が狭く、これではドア側には2枚しか掲出できない。
特に日産ディーゼルの前から2番目は極端に狭い。一口に中型バスと言っても、だいぶ違うものだ。
したがって、貼るスペースの都合(面積と数)で日野といすゞが選ばれたと考えられる。(まとまった数の同型車が在籍していたということもあるだろう)

ちなみに、マイナーチェンジした1993年度以降の三菱製では後方の窓は通常の幅となった。一方、1994年度の日野製では窓の天地が短くなっている。



以前も紹介したように秋田市営バスでは、車内外のさまざまな場所を使って、さまざまな手段で広告を行い、車両を広告媒体として活用していた。
中でも、通常なら「窓」に過ぎないはずの窓に、企業名などがずらりと並んでいるというのは、目を引いてインパクトがあった。広告効果は高かったはず(広告費に見合うかどうかはともかく)。
また、特殊なフイルムを使うことにより、窓を窓としての機能を損なわずに広告媒体としたのは、車体ラッピングが普及していなかった当時としては、車両広告の最先端だったと言えよう。
秋田市営バスの先進性は、窓広告からも、うかがい知れる。

※2014年には、中央交通で戸袋の窓にただのシールを貼る広告が登場した。この記事中ほど。
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気になる車

2013-12-24 23:53:49 | 秋田のいろいろ
秋田市内で見かけた、ちょっと気になる車たち。
●ほかにもあった太帯
まずは中央交通の路線バス。以前の記事で、三平バスから塗り替えられたいすゞエルガミオのうち1台や中古の三菱製の一部で、フロントガラス下の塗装の濃い緑の帯が、他より太いものが存在することを取り上げた。
他にも、
これも太い
モデルチェンジ前のいすゞ製中型車(ジャーニーK)「766」。
2009年頃に京浜急行バスから来た中古車で、765と766の2台が在籍(どちらも秋田営業所所属かな?)で、2台同じ塗装。
上の写真ではほとんど分からないけれど、京急時代の名残で、正面の行き先表示器が向かって左に寄って設置されているのが特徴的。そちらに目を奪われてしまっていたようで、その下の帯も特徴的だったとは、最近まで気付かなかった。

●黒くなった
同じく、いすゞジャーニーK。
今度は中央交通が新車で買った車で臨海営業所所属の「792」。先週、変化に気づいた。
こんな姿に変わった
窓周りが黒い、中央交通のバスとしては特異な配色に変わった。

中央交通の現行の塗装では、側面の窓より上の色は、古くに塗られたものは白、最近塗られたものはベージュ色。(上の766のように)
どこかから来た中古車のごくごく一部では、以前の塗装を活かしたのかこんな配色のものがあった程度。

この車は、以前は白かった。
こんな感じに(別の車両)
塗装がだいぶ傷んでいたが、今はきれいになっているので、板金塗装されたのだろう。正面に書かれていた社名(ラッピングバスだった名残か)もなくなった。窓周囲の柱や屋根は白いままなので、そこはいじらなかったのか。

エルガミオなど新しいバスと印象を揃えて(似せて)、新しそうに見せるために黒くしたのだろうか。でも、この車の窓枠は銀色だから、ちょっと印象は違ってしまう。

今後は他の車両にも波及するのか、それとも、中央交通お得意の気まぐれに終わるか?


●緑だけど
こんなバスを見かけた。
日野リエッセ
フロントガラスの下が濃淡の緑色。これだけ見ると中央交通っぽいけれど、中央交通なら濃淡の上下が逆。
しかもバンパーに青色が入っているし、白い部分が多い。ナンバーも白ナンバー。
中央交通じゃないですね
側面には、
黒い秋田市章と「天然温泉岩見温泉」
秋田市河辺三内にある日帰り温泉施設の送迎バスのようだ。
旧河辺町の施設で合併時に秋田市に引き継がれ、指定管理者制度で民間会社へ委託されている。

このバスは、正面の行灯が白いのも、秋田市章がなぜか黒いのも、「天然温泉岩見温泉」の表示が取ってつけたようなのも、なんとなく不自然。以前からずっと温泉専用の車両ではないように思える。
バスの後部は、
「KAWABEMACHI」
ということは、元々は河辺町所有のバスだったのだろうか。
今もあるはずだけど、「せせらぎ号」という町→秋田市所有の大型貸切タイプの自家用バス(間接的な関連記事)があり、それと同じ塗装のような気がするし。
バスについてはここまで。


●気になるトラック
こんなトラックをたまに見かける。
警察車両
白に青系統の斜め線とオレンジの線が入るデザイン。両側面と後部に小さな窓があって、キャンピングカーのようにも見える。
赤色灯と「秋田県警察」の文字で、警察車両だと認識できる。
正面の赤色灯の両端には照明のようなものが見える。

写真の車は秋田中央警察署に配置されているようで、比較的頻繁に出入りしている気がする。サイレンを鳴らしたところは見ていない(写真は赤色灯点灯のみ)。
オレンジ色がちょっと目立つし、交通安全だったか年末警戒だったかのパレードにも加わっていたので、特に秘密の任務があるというわけでもなさそうだが、何に使う車なんだろう?
【2019年4月4日追記】2019年4月現在も、このトラックを見かける。任務の1つとして、道路標識の維持管理があるようで、標識や支柱、工具類を積みこめるようになっているのかもしれない。


●ラジオとテレビ
一瞬の邂逅
秋田朝日放送(AAB)のテレビ中継車と秋田放送(ABS)のラジオ中継車「ラジPAL」(以前の記事)が一瞬、重なった。
AABのほうは、ずいぶんと控えめな社名表示(警察よりも小さい)だけど、いまだに旧ロゴなんですね…
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2014年春ダイヤ改正

2013-12-21 23:34:20 | 秋田のいろいろ
20日、JRグループ各社から来年3月14日のダイヤ改正について発表があった。
JR東日本では、秋田新幹線「こまち」の320km/h運転開始、北陸新幹線開業に先立って新型車両E7系が長野新幹線で営業運転されることが目玉。リリースではひっそりとしか触れていないが、青森-上野を秋田経由で結ぶ寝台特急「あけぼの」が廃止(臨時列車化)されることが、報道では大きめに取り上げられている。
JR東日本の各支社のホームページでも、それぞれの管内関係のダイヤ改正の詳細が明らかになっているのだが、秋田支社だけは未発表。(恒例の少し遅れて掲載だろうか。「E3系写真集発売」などは20日付でアップされているけど)※ホームページ自体が存在しない横浜支社は別として

各支社の発表も含めて、個人的に気になったもの(主に秋田周辺関連)をまとめてみる。
・秋田新幹線の全列車E6系化に伴い「スーパーこまち」が「こまち」に(「スーパーこまち」という列車名がなくなる
秋田の報道などでは以前から言われていたことだが、混乱する人が出そう。特急料金は現行は「こまち」より「スーパーこまち」のほうが高く、来春からは全列車が高いほうの料金が適用されるため、実質的な値上げになることも忘れてはいけない(さらに消費税増税分も値上げされる)

・新青森-仙台・東京の東北新幹線はすべて「はやぶさ」に
「はやぶさ」も現「スーパーこまち」と同じ高い料金が適用されている。したがって、秋田同様青森でも、新幹線特急料金が実質値上げ
新青森-盛岡だけ運転の1往復は「はやて」が残る。(東京方面からの「はやて」は盛岡止まりになる)

・中央本線(八王子支社)と長野地区の普通列車用115系電車の代替として211系電車を追加投入
211系は新車ではなく、国鉄時代から使われる首都圏のお古で、秋田総合車両センターで改造されていた電車。八王子支社、長野支社のリリースでは「省エネルギー」の電車であることを謳っている。たしかに115系よりは省エネなんでしょうけど。

・特急「いなほ」にE653系電車を追加投入(新潟支社発表)
現在の新潟-秋田1往復に加え、新潟-秋田2往復、新潟-酒田2往復もE653系化。
これにより、秋田まで来るいなほ3往復はすべてE653系になり、485系電車が使われるのは酒田止まりの2往復だけとなる。
秋田駅から、秋田県内から485系電車が姿を消すことになる。※以下で触れる「つがる」代走や臨時列車では、今後も来ることがあるでしょう。

・「毎日運転の臨時列車」として大館-青森で2往復運転されている「つがる51~54号」を弘前-青森に短縮して普通列車化(盛岡支社発表)【22日補足】正確には1往復が普通列車、1往復が快速列車として運転
(再掲・485系電車での運転時)大館行きつがるは見納め
2010年12月の新青森開業時から3年ちょっとの「大館つがる」だった。
リリースでは「ご利用の減少に伴い」としている。あの乗車率では予想し得たし、むしろよく今まで持ったなという気さえする。弘前-大館では2往復減となってしまうが、近い時間帯に普通列車が運行されているものが多いはずなので、あまり影響はなさそう。
【22日補足】置き換えのうち1往復は快速列車。朝の時間帯以外に弘前-青森で快速が運転されるのは久々。快速「岩木」→「いわき」以来だろうか?
これにより、「つがる」用E751系の車両運用が1つ減ることになるが、関連して次の項目。(というかこのために普通列車化したのかも)

あけぼの廃止に伴い、同時間帯で特急「つがる」を増発(盛岡支社発表)
「秋田~青森間ご利用のお客さまの利便確保のため、新たに臨時特急「つがる」号を増設し、当分の間、毎日運転」として、秋田-青森で「つがる1号/10号」が運転される。
「あけぼの」は羽後本荘-青森間では昼間の特急の代わりとして座席扱いで乗車(通称「ヒルネ」、下りは立席特急券、上りは指定席特急券が必要)できる。
同様だった「日本海」が廃止された時は代替措置はなく、近い時間の普通列車を利用しなければならなかった。「あけぼの」は日本海よりはヒルネ利用が多く、通勤通学時間と重なることもあって代替として「つがる」を増やすことにしたのだろう。妥当な措置だと思う。
青森で乗り換えて北海道方面の行き来にも利用できるダイヤだったが、あけぼののヒルネ利用では、他人の寝床にお邪魔しているようで居心地が悪くて、あまり乗りたくなかった。E751系なら快適だろう。

「つがる」もついに5往復・「10号」まで達することになる。(今も大館止まりを含めれば6往復ですが)
「1号」「10号」だと定期列車の号数のようにも見えるが、リリースには「臨時特急」として「当分の間、毎日運転」とある。これだと「大館つがる」と同じ扱いだ。
これは、何年か運転して「ご利用の減少に伴い」と理由づけて廃止されてしまう含みがあるとも考えられなくもない。(逆に定期列車化される可能性もある)
多客期に「あけぼの」が臨時運転される日は、この「つがる」は運休になるかなと考えたが、客車列車では無理な速いダイヤだし、過去の例を見ても臨時の寝台列車でヒルネ扱いをすることはないようだ。あけぼのとつがるが別々に運行される形になりそう。
あと、車両の運用としては、上記大館2往復分の廃止で浮いた車両(E751系または485系3000番台4両編成)が使われると思われるが、秋田で一夜を明かすことになる。
※「毎日運転の臨時列車」のことを、国鉄時代は「α(アルファー)列車」と呼んでいたのを、また思い出した。(以前の記事後半参照)

快速「深浦」廃止(盛岡支社発表)
青森県内の五能線と奥羽本線の列車だからほとんどが秋田支社管内だけど、ちょっとだけ盛岡支社管内を走るから掲載されたようだ。
深浦-川部-青森を結ぶ快速「深浦」という列車が、朝に下り、夕方に上り各1本運転されている。(朝の下りは川部まで弘前行きの普通列車を併結し、実際には青森行きの車両は途中の鰺ケ沢で連結されるらしい)快速といっても五能線内は各駅停車で、通過するのは奥羽本線の大釈迦と鶴ケ坂の2駅だけ。

この川部-青森が廃止され、普通列車弘前行きになる。青森方面へは川部駅で奥羽本線の普通列車との接続を確保。五能線内-青森の所要時間は朝の下りは若干短縮されるが、夕方の上りは川部駅での待ち時間が増えて10分以上余計にかかる。
五能線から奥羽本線下り青森方面へ直通する列車がなくなることになる。(リゾートしらかみはいったん弘前へ立ち寄るので)
【24日追記】後日分かった秋田支社のリリースも参考にすれば、川部駅で接続する奥羽本線の普通列車は、701系電車を使い弘前-青森間で新設。

・田沢湖線大曲→盛岡直通列車1本増(盛岡支社発表)
田沢湖で分割していた列車を接続させてまとめて、大曲16時52分発→盛岡18時56分という列車ができる。これにより、田沢湖線の普通列車で全区間を走破するのは上下とも3本になる。
というか、昔は3往復だった記憶がある(ミニ新幹線化以前に日本テレビ「追跡」で田沢湖線が取り上げられた時、「今日の数字」の「3」がこれだった)ので、いつの間にか分断された1本がまたつながったということに過ぎないようだ。

・八戸線 八戸-鮫で1.5往復、北上線で上下各1本が廃止または短縮(盛岡支社発表)
いずれも「ご利用の減少」が理由。
北上線では、横手発12時00分の上りが廃止され、北上発21時32分→横手着22時47分着の下り最終が、途中のほっとゆだ止まりになる。
秋田県内は北上発20時台が最終となり、東北新幹線から乗り継ぐ人は不便になる場合もあるはず。(大曲まで秋田新幹線、あるいは新庄まで山形新幹線をご利用くださいということなんだろうけど…)
都会の交通が便利になり、地方でも道路は発達する一方で、地方の公共交通はこうして少しずつ不便になっていくのだろう。


以上、各支社リリースより。※見間違い等があったらすみません。利用の際は最新の時刻表等でご確認ください。
秋田支社管内分の特急列車に関しては上記から全貌が見えてきたが、秋田支社内完結の普通列車がどう変わるか気になるところ。秋田支社さん、リリースを早くお願いしますよ!
【24日追記】秋田支社のリリースは、12月20日付ながら24日午後にホームページにアップされた。
その結果、新たに分かった秋田支社管内での変更点は、接続改善(時刻変更)を中心とした小規模なもの。普通列車の廃止はなし。


以下は、新聞報道から。
先日、中途半端な記事が出た朝日新聞秋田版。鉄道好きの記者がいるのか、最近は妙にマニアックな鉄道ニュースが載る。
まず、20日付秋田版の大部分を割いて、2つの鉄道の記事。
1つは「こまち、つばさに転用」。
やはり、秋田新幹線用だったE3系の一部が山形新幹線へ転用されることが「関係者への取材で分かった」
「これまでに少なくとも2編成を秋田から神奈川県内にある関連会社の車両工場に移動させている」というのが、先日の記事のことを指しているわけだが、それとの関連には言及していない。
続けて山形新幹線への改造について詳しく書いているけれど、朝日新聞山形版や交通新聞ならともかく、ただでさえスペースが少ない朝日新聞秋田版に必要な情報でしょうか?

もう1つは「「あけぼの」廃止へ きょうにも発表」。廃止の一報は11月上旬に報道済みだったし、翌日まで待っても良かったのでは?

そして21日付では、「東京夜行さらば」と大きく報道。「スーパーこまち「こまち」に統一」が少々。
少々引っかかるのが、あけぼの廃止を受けての鉄道写真家のコメント「「昔は食堂車もあって、人との交流や車内で飲む酒が楽しみだった」と懐かしむ。」。
「あけぼの」に食堂車があったとは初耳。「あけぼの」に限らず、所要時間が比較的短い(九州方面などと異なり、運行が夕食時間帯にかからない)東北方面の寝台列車には、食堂車はなかったような??
調べてみると、1973年頃までは上野発着の寝台列車でも食堂車があったそうだ。国鉄の財政状況や火災事故、利用状況から合理化されたらしい。
「あけぼの」という列車名は1970年7月に登場しているので、最初の3年間ほどは食堂車があったことになる。そのわずかな時期を指してのコメントなんだろうか。秋田からだと時間的に乗ってもすぐに寝たり、起きてすぐ降りたりで、あまり食堂車に行っている時間はないと思うが…

秋田魁新報では、朝日秋田版より小さく、ダイヤ改正の概要を1面左上で写真なしの4段で取り上げた。山形新幹線に転用される秋田新幹線E3系が「4編成は改装され」と数を明示している。



以下は、2014年より先も含めた個人的な考察など。
●「あけぼの」のおもひで
今回廃止される「あけぼの」は今は上越線、信越本線、羽越本線、奥羽本線を経由して走っている。
廃止のニュースを伝えるマスコミは「1970年に運行開始」と伝えていることが多いので、素直に聞けば1970年からずっとこの経路を走っていると思ってしまう人がいるはず。

しかし、ご存じの方も多いかと思うが、元々の「あけぼの」は東北本線、奥羽本線経由、つまり宇都宮、福島、山形、湯沢、横手、大曲駅などを通っていた。=急行「津軽」と同じ経路(さらに一時期は陸羽東線経由)
今の日本海側のルートを走るのは寝台特急では「鳥海」や「出羽」であり、1997年の秋田新幹線開業時に統合される形で、「あけぼの」の経路が現在のものに変わっている。
いずれにしても、「あけぼの」が上野と秋田・青森を結ぶ最後のブルートレインであり、それがなくなってしまうことには違いはない。


ところで、1991年のスタジオジブリのアニメ映画「おもひでぽろぽろ」(原作・岡本螢・刀根夕子)というのがある。個人的にはジブリアニメの中でいちばん好き。※宮崎作品ではなく、高畑勲監督・脚本
冒頭で主人公が東京から山形に旅に出かける時に乗ったのが、福島回りだった頃の「あけぼの」。
24系客車の車内の造作だけでなく、板谷峠通過時に機関車が交換されることもしっかりと描写(通過前後で機関車が正しく替わっている)されており、あけぼのの貴重な記録でもある。
【23日追記】作品の舞台は1982年の夏。2段式B寝台に乗っている設定だが、当時のあけぼのは3段式だったそうだ(同年秋から一部2段化)。また、最後のシーンで仙山線をディーゼルカーが走るなど、明らかに事実と異なる描写もある(意図的なのかもしれない)。だけど、あけぼのの機関車交換は、物語上はどうでもいい点なのに正確に緻密に描かれていて、感心させられる。


●将来は北斗星も廃止。それはいつ?
「あけぼの」の廃止は、最初は11月2日の河北新報が報道。6~7日には他社が「北斗星も廃止の方向で検討されている」という件とともに伝えた。
「北斗星」の廃止時期については複数の情報があり、共同通信配信と思われる各社は「2015年度末」なのに対し、毎日新聞は「2014年度末」。
また、青函トンネルを通る寝台列車である「トワイライトエクスプレス」や「カシオペア」について、共同通信では「今後も運行を続ける」なのに対し、毎日では「2015年度末には姿を消す見通し」で食い違う。
さらに、共同通信では、北海道新幹線と共用する青函トンネル内において寝台列車を走らせるには、電圧に対応した新たな機関車を製造しなければならないが「乗客減で機関車を新造するコストに見合わない」としている。一方、毎日は2015年度以降も「「北斗星」は年末年始やお盆期間中に限って臨時運行する。」と完全には廃止されないような書きぶりで、それだと機関車はどうするんだという話になる。(客車もどこから持ってくるか疑問だが、これはまだ古くない旧「カシオペア」用を転用するとも考えられる)

●北斗星廃止で困ること
青森県では、「北斗星」の廃止により、別の面での問題が発生しそうだという。それは、第3セクター鉄道「青い森鉄道」の収入が減ること。(確認していないが、おそらく岩手県の「IGRいわて銀河鉄道」でも同様のはず)
東北新幹線の開業に伴い、在来線の東北本線を第3セクター化した青い森鉄道とIGRには、「北斗星」などの長距離列車と貨物列車は、引き続きJR線から乗り入れている。
この場合、「JRの列車が3セクの線路を使わせてもらう」という形になって、JRから3セクに対して線路使用料が発生する。特急の場合は特急料金相当の割増もあるようで、ただ通過するだけの北斗星も、3セクにとってはいいお客さま。
廃止されればその収入がなくなって、経営の厳しい3セク鉄道にとって、痛手になりそうだという話が出ている。


※その後、ダイヤ改正時の記事はこちら
【2014年5月30日追記】その後の寝台列車廃止の動きなどについて。
この後、2014年5月28日には「トワイライトエクスプレス」の2015年春での廃止が明らかになった。
2014年5月29日付朝日新聞社会面によれば、「北斗星」と「カシオペア」も廃止が検討されているという。
青函トンネルの新幹線化で電圧が変更されるが、やはりJR北海道は新たな機関車を製造しない方針とのこと。

通過する第3セクターの使用料収入にも触れている。「青い森鉄道は年間旅客収入約19億円のうち4億円、いわて銀河鉄道は同約15億円のうち3億円が寝台特急の収入」とのこと。



最後に、ダイヤ改正とは別の今の話。
ネットの情報によれば現在の秋田周辺のJRでちょっとした変化が2つ起こっているそうだが、まだ自分で確認できていない。
・青いEF510出現
JR貨物の新しい電気機関車「EF510」形が勢力を拡大している。
(再掲)EF510形電気機関車
EF510は赤い機関車なのだけど、今週から青いEF510が出現している。
これは「EF510-511」で、元はJR東日本が所有・田端機関区所属で寝台特急「北斗星」などをひいていた。ブルートレインに合わせて青い塗装だった。しかし、首都圏での運用が変わって余剰となり、JR貨物に売却されたものが出たという。
その1両が511号機で、青い塗装のまま、日本海縦貫線で貨物列車をひいているそうだ。
将来的には赤に塗り替えられると思われるが、ブルートレイン廃止が決まった沿線を、ブルートレイン塗装の機関車が貨物列車をひいて走るとは、なんか皮肉。※この記事後半参照

・黄色ボタン登場
奥羽本線・羽越本線の普通列車用701系電車のドアは、客がボタンを押して開閉する半自動式。特に寒い時期は車内保温に威力を発揮する。
20年前の製造時から設置されている、あまり目立たないデザインのボタンなので、不慣れな人はボタンの存在に気づかなかったり、開けようとして「閉」ボタンを一生懸命押している人がいたりしていた。
一方、後から導入された仙台地区のE721系電車などでは、でっかく黄色で縁取られ、さらにボタンが使える時はボタンの縁でLEDも点灯するという、派手なドアボタンが設置されていた。

1週間ほど前から、秋田の701系電車の中に、この黄色いドアボタンが設置された車両が登場したらしい。【24日追記】2両編成の「N32」編成の模様。
701系も登場当初の装備のままではなく、行き先表示のLED化、運賃表示器の液晶化等々、徐々に変化が生じているから、ドアボタンが変わってもおかしくない。今までのボタンは特に車外側は親指でぐっと押し込むくらいの力でないと反応しなかったが、新しいタイプのボタンは内外とも押す時の力は小さくて済むはずだし、歓迎するべきことだろう。※詳細はこちらにて
コメント (6)
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カレンダー/モトヤ明朝

2013-12-19 23:40:49 | 秋田のいろいろ
今年もあと10日と少し。お店などが得意先に年末のごあいさつとして、カレンダーを配ることが多いかと思う。
秋田(秋田市近郊)で企業のカレンダーとして定番のものを2つ紹介。
なお、他には、秋田銀行の月めくりカレンダーが実用的で人気がある。企業や資産家はともかく、一般庶民の個人客は入手しにくいという話もある…(窓口に出向いて「くれ」と言えばくれるのでしょうけどね)

台紙付き日めくりカレンダー
秋田市で日めくりカレンダーといえば、昔からこれが代表的ではないだろうか。
日めくりカレンダー自体はハガキ大ほどの小さなもの(交通標識や格言入りのよくあるタイプ【1月5日追記】「故事ことわざ慣用句監修 金田一秀穂」とある)だけど、大きな台紙がある。A3サイズで厚さは約2ミリ。ジャマなのでカレンダーを台紙から外して使う人もいる。
既に外されてしまった!
台紙は緑系統の色で、上に金色で西暦年が記されているのは昔からずっと変わらないはず。年とカレンダー本体の間には、たくさんの箱(枠)が並ぶ。箱の中には、タクシー会社名と連絡先が記される。

そう。これは秋田市内の法人タクシー共同の日めくりカレンダー。「秋田県ハイヤー協会秋田支部」が作っているのかもしれない。
配るのは各タクシー会社で、ある程度の回数、電話でタクシーを呼んでいれば、個人宅にも持ってきてくれる所が多いようだ。
写真のカレンダーでは、キングタクシーの所だけが赤で目立つようになっているが、このカレンダーがキングタクシーからもらったものだから。
元々はキングタクシーの枠も他と同じデザインなのだが、自社が目立つように上から目立つシールを貼る対応をしているタクシー会社が多い。

各会社名はゴシック体で記されるものの、「タクシーセンターあい」の「あい」だけは実際と同じ明朝体系のかなが使われている。各社とも配車専用や本社の電話番号は記しているが、ジャンボタクシーや介護タクシーを宣伝したり、秋田中央タクシー(中央交通の子会社・秋田中央トランスポート)では「観光バス・旅行斡旋」の電話番号も掲載。

ここに掲載されるタクシー会社は15社。これで秋田市内のタクシー会社全社のはず。
昔はもっと密で、カレンダー本体の左右にまでびっしりと掲載されていたはずなのに、今は余白(余緑?)が目立ち、「8月5日はタクシーの日」とか、タクシーチケットを取りまとめる(タクシー会社ではない)「秋田ハイタク興業」の連絡先も掲載されている。
ここ十数年で秋田市内のタクシー会社の再編が進んで会社数が減ったのだが、そのことがカレンダーからも分かる。


もう1つは、郷土の新聞・秋田魁新報のカレンダー。これは宅配購読している家庭やオフィスへ配られる。
夕刊があった当時は折り込んで配布されていたような気もするし、訪問集金している所はその時に配っていた可能性もある。要は年や各販売所で対応が違うのかもしれないが、今年はこんな風に届いた。
 ビニール袋に入って、いろいろと
他のものは後で紹介するとして、まずはカレンダー。
カレンダーは2種類も
B3くらいの縦使いで絵入りの半年の1枚ものと、B4くらいのサイズ縦使いの月めくり。
月めくりはここ数年で登場したような気がするが、半年ものはだいぶ前からあったはず。7月以降分は、もちろん後でまた配られる。
半年版の絵は、今年は秋田市出身の女性画家による男鹿半島入道崎が舞台の作品。カレンダー部分には旧暦と六曜、二十四節気と一部の記念日が併記されている。
秋田魁新報・ABS秋田放送(と魁販売所)の連名
ABS側でも、同じカレンダーを配っているのだろうか?

月めくりのほうは、ABSは登場しない。表紙は「賀正」とあいさつ文入り。

カレンダー部には書き込めるスペースがある。掲載項目は、半年版の項目にプラスして、毎日の干支(「みづのえさる」ように「十干+十二支」のフル表記)と毎日の九星(一白~九紫)も。

壁に張るカレンダーだけで2種類もくれる魁さんだけど、まだまだあります。
この2冊も
「高島易断所本部編纂 平成二十六年暮らしのこよみ」と「2014DIARY」。この2つも定番。
DIARYのほうは、A4の長辺側を3分の1にした縦長サイズで、魁系列の「(株)サキガケ・アド・ブレーン」の「企画・制作」。

見開きで1か月で毎日1行が取られた、オーソドックスなスケージュル帳がメイン。六曜と二十四節気等が掲載。月ごとに時候の挨拶の文例とことわざの説明も出ている。ことわざは「花より団子」とか基本的すぎるものばかり…
最後6ページほどは「健康スムージー」「食材保存のコツ」「大雨・雷・竜巻に気をつけて!」という記事になっているが、スムージーとかって昨年も同じものが載っていたような?
シンプルで薄手なのはいいけれど、縦に長くて持ち運びには不便。


「暮らしのこよみ」のほうは少なくとも30年近く前から配られている。B6版か。表紙のデザインは昔よりモダンになった(裏表紙は年間カレンダー)けれど、中身はほとんど変わっていないと思う。(もちろん、その年の暦には合わせてありますよ)
前半
月ごとに1ページを使って、毎日の行事や全国各地のお祭りなどを掲載。その月に行うべき「家事」「農事」も出ている。僕は子どもの頃、これを見るのが好きだった。
各月右上にその月をイメージしたイラストがあるのだが、これもずっと変わっていない。1月の鏡餅の上にミカン(ダイダイ)でなく伊勢海老が載っていたり、2月の豆を撒かれて逃げる鬼の無表情加減、11月の七五三の子どもの微妙な体のバランス等が印象深い。
行事は、1月7日に「学校始業」があったり(9月1日や4月にはない)、7月にお盆の行事・真冬に本格的な農作業をやることになっており、秋田にはそぐわない。表紙だけが秋田魁バージョンで、中身は全国共通の汎用品だと思われる。日の出日の入りも東京の時刻。
「神無月」の仮名が「かみなづき」なのが珍しい(間違いではない)

後半は生まれ年の「九星」ごとの運勢。

このページも右上に絵。その星のその年の運勢にちなんだ格言やことわざが出ていて、それにちなんだ絵。毎年違う絵のようだが、行事のページと同じ人がかいたようで、独特の雰囲気。
難しい
あとは昔から変わらない、人相、手相、夢判断、種まきの適期、勝負事に勝つ法、紙垂の切り方などが簡単に掲載され、最後は「通信鑑定」「六三除け」で希望の方は8千円から4万円を添えて云々。

こういう内容全般を否定するつもりはないが、こういうことが新聞社名で新聞社が配るものに必要なんだろうか?


以上、魁の宅配購読者は、4種類もカレンダー類を頂戴できることになる。
濃い水色の封筒で配られる、魁の元日特集号の紙面の多さは全国有数だそうだが、あれは広告が多くてジャマ。年末のカレンダーも似たようなものじゃないだろうか。
読者サービスだとしても、つまりは購読料から捻出されているのだろう。整理してもいいのではないでしょうか。



以下、カレンダーではないもの。
今回の袋には、他には年間の休刊日の予定表と、
「週刊さきがけスポーツ」のサンプル
1月9日から毎週木曜日にスポーツや週末イベントの別刷りが刊行されることになった。「ブラウブリッツ秋田」のJリーグ・J3参入決定など秋田のスポーツの盛り上がりに便乗したのだろう。

実は、以前にも「さきがけスポーツ」というのが存在した。
1996年から2003年まで、魁新報本体とは独立した(別料金の)日刊紙で、サンケイスポーツとの提携だった。商売としてはうまくいかなかったようで短命に終わっていたのだが、その名称を復活して縁起が悪いとかは思わないのかな。

【2017年12月11日追記】2018年用も、サンプル紙と休刊日予定表はないものの、それ以外の4アイテムは変わらず。袋のデザインも同じ。ダイアリー末尾の記事は、甘酒の効能とレシピやリンパマッサージなど別のネタ。
※そして2020年末には変化が




最後に、今日出た魁の号外。
A4コピー用紙にカラー印刷で片面
昔は号外でもちゃんとした新聞用紙に印刷され、発行される機会は限られており、緊急事態を告げる緊迫感があったと思う。
今は、しょっちゅう号外が出ている気がして、昔より軽く感じる。パソコンで作ってレーザープリンタで出力すれば、簡単に作れることも一因だろう。
今回のニュースなんて、文面も共同通信配信のままだろうし、魁側でやった作業はちょっとレイアウトして印刷しただけではないでしょうか。


号外の内容ではなく、文字に注目。
紙面上部の「秋田さきがけ」の扁平文字は、通常版(上)と号外では異なる

本文の文字も通常紙面とは異なり、正方形に近い(ほんの若干扁平?)明朝体なのだが、その文字に懐かしさを覚えた。
 ひらがなが分かりやすい
他の明朝体と比べて、全体的に柔らかく、書き始めの筆が触れる位置の出っ張りが少ない。
「の」「め」の終わりの位置、「さ」「き」のとんがった部分、「い」「り」のカーブ、「に」「は」の左の縦棒、それに「と」の縦棒が垂直で長く、2画目の始めが右に突き出ていることなどが特徴的。
【21日追記】今回の号外では使われなかったかもしれないが、「な」の4画目のカーブの柔らかさも特徴的で美しい。

この明朝体は、株式会社モトヤ製の「モトヤ明朝」という書体だと思う。
魁では、通常の紙面において「モトヤ新聞明朝」という扁平な明朝体を使っているようで、モトヤの公式サイト「導入事例」に、日経、産経、西日本新聞などとともに秋田魁新報の名が出ている。一括で普通の明朝体も契約しているのだろうか。
【21日追記】モトヤ新聞明朝とモトヤ明朝は、デザイン的には共通する部分が多いものの、上記追記「な」のように両者でだいぶ異なる字形の文字もある。

実はモトヤ明朝は、かつて複数のメーカーのワープロ専用機で採用されていて、それで懐かしく感じたのだ。
僕はつい最近まで、ワープロ専用機の書体は各メーカーがそれぞれ開発していたと思い込んでいたのだが、実際には、パソコンのフォントと同じく、フォントメーカーが開発したものを使っていて、その1つが「モトヤ明朝」であることを知ったばかりだった。
モトヤ明朝は、シャープ「書院」、東芝「ルポ」、富士通「オアシス」、パナソニック(松下電器産業)「U1(末期はスララ)」などに搭載されており、シェアは圧倒的だったことになる。

号外でモトヤ明朝が使われているのを久々に、かつ改めて見ると、なかなかきれいで読みやすい文字だと感じた。
モトヤ明朝は、今はパソコン用フォントとして発売されており、いちばん安いのは1万円ほどで個人でも購入できる。もうちょっと安ければ、買いたいけど…

【2015年12月4日追記】2016年2月発売のジャストシステムのワープロソフト「一太郎2016」の一部商品にモトヤ書体が付属されるそうだ。商品によって異なるが、新聞用の明朝とゴシックや、通常の明朝、ゴシック、その他。
単独で買うよりは安くモトヤ書体が購入できることになる。

※モトヤ明朝に関する関連記事
モトヤ新聞明朝についてはこちら
2017年に魁の書体が変更されることになった。号外の書体も替わってしまった。
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街中の神社

2013-12-18 23:42:47 | 秋田の季節・風景
秋田市内の神社の話2つ。
千秋公園の中に、佐竹の殿様に使えたキツネを祀るという「與次郎稲荷神社」がある。再開発「エリアなかいち」のイメージキャラクター「与次郎」のモチーフにもなって、にわかに秋田市民の認知度が高まった。
実は、秋田市にはもう1つ與次郎稲荷神社がある。千秋公園から2キロ弱離れた、楢山南中町。楢山登町との境、南有楽町通りの裏の道にひっそりと祀られていた。
詳細は省略するが、江戸時代にいろいろあって2つの與次郎稲荷ができたり移転したりして、楢山に明治初めに移って以来、鎮座してきたようだ。

ちょうど2年前の記事(リンク先中ほど)の通り、2011年秋頃に敷地内の樹木がほとんど伐採されてしまっていた。
(再掲)
それ以後、特に変化はなかった。

そして、今年秋、神社周辺がさらに片付けられて、動きがありそうな気配はしていた。その後、通る機会がなかったのだが、今は、
更地になってしまった!
解体工事は10日ほど前に行われていたらしい。【19日追記】雪がたくさん積もっていることからすれば、大量積雪前である12日の段階で更地になっていた可能性が高い。
向かって左側にあった電話ボックスと右隣の民家もなくなった。
更地には立派な看板による「山本」さん名義の丁寧な掲示があった。

「当神社の老朽化によりやむなく解体するはこびとなりました。/尚、御神体は千秋公園本丸に鎮座しております八幡秋田神社内並びに与次郎稲荷神社に合祀致します。/長いあいだご参拝を賜りまして誠に有難うございました。」

ここ数年は、地元の保育園児がお参りするなど、少しは脚光を浴びつつあったようなのに、神社そのものがなくなってしまうとは。元々1つの神社だったのだから千秋公園へ移って元に戻ったとも考えられるけれど。
維持管理は「山本」さん個人でやっていたのだろうか。大変だったのでしょう。
右が神社跡
【19日追記】タイムリーなことに19日付朝日新聞秋田版で、「與次郎稲荷突然の解体/足軽の町、惜しむ声」として大きく掲載された。
記事で所在地が「楢山登町」とあるのは上記の通り楢山南中町の間違い。(楢山登町との境界ギリギリであり、かつては登町だった)
また、記事中「解体作業は年末までに終える予定だ。」として更地になる前の解体途中の写真(立て札はなく、神社名の石柱は残る状態)が掲載されているが、上記の通り既に更地になっている。
記事によれば、
・神社を所有するのは千秋公園の「八幡秋田神社」→誤りの可能性あり。下記20日付追記参照
・「管理していた夫婦が約25年前に他界、空き家の状態が続いていた」
・「かつては(略)祭りも開いていたが、(略)30年前に途絶えていた」
・「(社殿は)築100年を過ぎ、(略)関係者で相談し、今夏、取り壊しを決めた。」ご神体は11月に千秋公園へ移した。
夏に解体が決まっていたのなら「突然の解体」というのはちょっとおかしいけれど、解体が決まったことは広く知らされず、工事開始で初めて知った住民などの反応という意味でしょう。

【20日追記】20日には秋田魁新報 秋田市地域面でも「社殿老朽化 住民から驚きの声」などと伝えられた。解体後の更地や看板の写真や内容が出ているものの、やっぱり所在地は「楢山登町」にされてしまっている…
樹木伐採前の2009年4月の写真も出ていたり、より詳細な事情が掲載されているのは、後追いながらも“郷土の新聞”の面目躍如か。
・ご神体の“正体”は「キツネの形をした一対のご神体」
・ご神体が千秋公園へ移されたのは、朝日では11月となっていたが、こちらでは「10月」
・朝日では千秋公園の八幡秋田神社の所有となっていたが、「社殿と棟続きの住宅に住む夫婦が所有、管理していた」→別棟ではなかった。考えてみれば、神社所有ならば立て看板が「山本」さん名義なのはおかしいから、これなら筋が通る
・「約25年前に夫が亡くなり、約10年前に妻も他界した。」その後、手入れが滞って老朽化して「夫婦の遺族が廃社を決めた。」
・「解体工事は11月中旬から始まり今月上旬に完了。」
・再建は費用的に難しいことと参拝者への感謝を語った八幡秋田神社の宮司の山本さん(57歳)は「亡くなった夫婦の孫に当たる」

【2014年6月28日追記】2014年6月時点では、土地は空き地のままだが立て札は撤去された。
【2014年7月19日追記】2014年7月中旬には、神社跡地で何やら工事が始まった。【8月26日追記】民家が建つようだ。【11月26日追記】アパートができた。




もう1つの神社。こちらは神社の付属物についてで、神社自体は存続しているので誤解なきよう。
通町の北隣・市立保戸野小学校がある一帯は「保戸野すわ町」。これは「諏訪愛宕神社」があることが由来。菊谷小路の裏通りにある神社は、「お諏訪さん」として親しまれている。
諏訪愛宕神社
この場所は、1610(慶長15)年から諏訪神社があり、後に愛宕神社を合祀したとのこと。愛宕神社は今の保戸野小学校の場所にあったそうなので、合祀されたのは明治頃だろうか。【22日追記】保戸野小前にあった表示によれば、合祀は「大正11年(1922年)」。ということは、保戸野小が現在地に移転したのが1888年なので、それから34年間は小学校と神社が“同居”していたのだろうか。
お稲荷さんも併設された神社の敷地はけっこう広いものの、貸し駐車場(?)にも使われていて、若干混沌としている。
鳥居とは別の場所から車は出入りする
社殿の左手前には、社殿よりも大きそうな車庫があった。それが、
「車庫解体します!」
11月23・24日に、町内会の皆さんによって解体された。(なかなか手際が良かったらしい)
 解体前/解体後
すっきりして、社殿左のイチョウが見えるようになった。
車庫は見るからに老朽化していたし、安全上はこうしたほうが良かったのだろう。
車庫跡
簡単にはいかないのだろうけど、勝手な意見としては、この一帯は都市公園がまったく存在しないので、街区公園として整備するとかしてもいいかもしれない。

ところで、菊谷小路から諏訪愛宕神社正面に向かうと、手前に小さな神社がある。
左側
これも諏訪愛宕神社の一部。鳥居には「諏訪神社」とある。
「二〇世紀ひみつ基地」の2008年6月23日付「諏訪愛宕神社の端午祭(http://20century.blog2.fc2.com/blog-entry-445.html)」によれば、「仮宮」。
仮宮にはここにこもって「笹巻き」の巻き方を覚えた女性が祀られており、奥の本殿と仮宮は長野県の本家・諏訪大社における、上社と下社に相当するとのこと。

この仮宮の建物なのだけど、通るたびに気になってしまう。
上の写真でも分かるかと思うが、建物全体が少し傾いているのだ。また、以前は本殿側の道路沿いには板塀があったのだが、2011年頃に撤去されてしまった。地震か雪で倒れたのだと思う。
さらなる大雪や地震があれば、仮宮そのものも…ということにならないか、心配。【2014年5月24日追記】この後、2014年春に入り、仮宮などの建て替えが計画されているようだ。

あと、仮宮後方にある高い落葉樹が何の木なんだろう。ケヤキではないし、エノキやニレとも違う。



諏訪愛宕神社のお祭りは、旧暦の端午の節句に行われる。少なくとも昭和末期には、前の道路が車両通行止めになり、多くの屋台が並んで賑わったものだった。しかし、現在は屋台は出ないはず。寂しくなってしまった。

楢山の與次郎稲荷神社も諏訪愛宕神社も、100年くらい前は「村の鎮守の神様」だったのだろう。街が変わって人が減ってしまい、神様に末永く見守り続けていただくのも、大変なようです。
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道端の3色の箱

2013-12-17 23:14:51 | 秋田の季節・風景
秋田市の南大通り。
西端近くの交差点 ※撮影は今年夏です
電線が地中化されてすっきりした景観の通り。その交差点の1つの道端に、
色の違う箱が3つ重なっている
電線が地中化されている道路では、本来なら電柱に取り付けられる機器類が、道端に置かれたボックスに収まっている。電力などライフライン、ロードヒーティング、ケーブルテレビ等、設置管理者はさまざま。
以前、電力とガスの箱の塗り替え作業に遭遇したが、それは緑色だった。南大通り以外の秋田市各所でも、基本的には管理者を問わず街路灯や信号機と同じ色、すなわち茶、緑、黒で通りごとに揃えているようだ。
だけどこの箱は…
それなのに、ここでは茶色と一般色のグレーの箱が紛れ込んで、積み重なっている。
上のグレーの箱には警察のマークがあり、銘板によれば1995年12月製の信号機の制御器。中央の茶色の箱は2006年2月製の音響式信号の装置。緑の箱は正体不明だが、交差点の近くということからしても、信号機関連の警察管轄の箱なんだろう。
南大通りは、2001年から2006年にかけて電線地中化が行われたらしい。ということは、上のグレーの箱は地中化前から電柱に付いていたものを引き続き使っているか、どこかから転用したものか。真ん中の箱は、地中化された頃の設置のようだが、なんでまた茶色なんだろう。
沿道のお宅の塀の色に合わせたわけじゃないでしょ?
昨年は信号機のボディの色がちぐはぐだった(今年は元に戻ったけれど)のと同様、機能に問題はないとしても、他の各者が色を揃えているのだから、街並みを構成する要素の1つとして配慮しても良かったのではないでしょうか。
色あせてきているので、塗り替えてもいいかも?
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NEWDAYSのPanest

2013-12-16 21:07:55 | ランチパック
ランチパックカテゴリーからは外れてしまいますが、コンビニの菓子パンについて。シライシパンの東北各地の商品と、多少関連します。
JR東日本のコンビニ「NEWDAYS」でも、オリジナルのパン類は発売している。ただし、秋田のNEWDAYSでは、店舗数の少なさなのか、運営会社が異なるためなのか、以前はほとんど置いていなかったと記憶していた。
最近、久々に行ってみると、オリジナルパン「Panest」シリーズが何種類か置かれていた。
また、11月26日から12月2日は16時から翌日深夜2時までに交通系電子マネー(Suica以外も対象)でPanestシリーズを購入すれば、決済額が1点につき20円引きされる「Suicaで帰りによる割」キャンペーンを実施していたので、おトクだった。

Panestでは、JR東日本エリア各地の産物を使ったパンを、比較的短いサイクルでいろいろ発売しているようだ。ふなっしーとコラボした「梨汁入りカレーパン」もあるけれど首都圏、長野、新潟限定。
秋田デスティネーションキャンペーン連動なのか、「秋田県産米の米粉入りパニーノ」「秋田県産米の米粉入りコロッケ&たまご」が11月12日に発売されたものの、これも首都圏など限定で秋田では買えない。
同日発売で1つだけ、秋田でも売られていた(首都圏、新潟、東北で販売)ものがあった。
秋田ジャージー牛乳クリームパン 329kcal 125円
白石食品工業(シライシパン)製。
「秋田」が商品名の頭に入って、宣伝効果は大きそう。
「秋田県の鳥海高原にある花立牧場のジャージー牛乳を使用したクリームパンです。」と説明があるけれど、首都圏の人に鳥海高原、花立牧場と言っても、読み方すら分からないかもしれない。花立(はなだて)牧場は秋田では有名で、シライシの自社製品でも使われていた。

上にアーモンドスライスが乗り、中はホイップとカスタードが入る。この価格にしては豪華。


秋田県以外のものを使ったパンもいくつか秋田駅のNEWDAYSぽぽろーど店にあったので、2点紹介。いずれもシライシ製。
青森りんごケーキ 330kcal 130円
首都圏、新潟、東北で11月19日発売。
「青森県産のダイスのりんごを生地に練りこみ、青森県産のりんごをトッピングして焼き上げました。」(ホームページより)
 見覚えのある姿ような?
シライシの自社製品「青森県産りんご使用・りんごのケーキ」(この記事中ほど)にそっくり。
Panestのほうがやや小さく見え、生地は硬め。個人的にはPanestのほうが好き。敷き紙がないし、ぽろぽろ崩れにくくて食べやすいし。
どちらもシナモンが入っているようだが、味は感じなかった。カロリーも両者とも330kcal。


もちっとずんだ&ホイップ(宮城県産枝豆入り) 314kcal 125円 
首都圏、新潟、東北で11月26日発売。「むすび丸」コラボ。
「ずんだ」とはエダマメをすりつぶしたペースト。宮城県や周辺各県(秋田の内陸部にもあるかな?)の郷土食であるが、最近は東北一帯では広く認知されている。
原材料欄では小麦粉の次に「ずんだあん」と記載されている。でも、ずんだ自体があんこ同然だから、「ずんだあん」ではダブっているような気がしなくもない。枝豆のうち28%は宮城県産。
ずんだのほか、求肥とホイップクリームが入る
ずんだが少ないというか、クリームがやや多いと思う。ずんだだけでも充分おいしいと思うけど。
【20日追記】シライシパンからは「ずんだホイップ」という同コンセプトの商品が11月から発売(以前の再発売)されていた。パン表面の色が茶色いのと、中身が少し多い程度の違い。
【2014年11月13日追記】ほぼ同じ商品が、翌2014年10月28日から発売。「ずんだ&ホイップ(宮城県産枝豆入り)」という商品名になった。

秋田駅のNEWDAYSでは首都圏よりはPanestの種類が少ないようだし、時間帯によって品切れのこともあるけれど、ユニークな商品がいろいろあっておもしろい。これからもたまに買ってみよう。
※続きはこちら
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吹雪とカプセル

2013-12-15 19:40:13 | 秋田の季節・風景
秋田県内陸南部の横手や湯沢では、積雪が80センチを越えた。
今日の秋田市は、風が強くて時折吹雪き、ほんのたまに晴れ間が出るという、秋田市の冬らしい天候。積雪は25センチ、最高気温は0.9度と寒い。
夕刻の旭南の新国道。秋田市外方面の車線は渋滞気味

卸町から古川添交差点・秋田市中心部方面。※太平大橋が工事で車線減のため、いつも以上に混雑
年末のせいもあるのか日曜日ながら全体的に渋滞傾向だけど、いつもの冬の光景。

ホームセンターのつらら
これからさらに成長(昨年1月)することでしょう。

羽後交通・高速湯沢線の「319
湯沢から秋田へ来て、折り返して戻る姿だけど、屋根にはけっこう雪が積もっている。

個人的にはこういう日に歩くのって、けっこう好きです。身が引き締まるし、凍っているために水で靴や服が汚れにくいし、意外に滑ることも少ないので。狭い道での車には注意。


さて、先日紹介したカプセル型フードによる着雪対策が施された信号機の効果は?
今日は、降る雪の量は多くなかったものの、断続的に吹雪いて、気温が低くてほとんど融けない状況だった。
まず、昨年度設置された、LED式で通常のフード(短いタイプ)の信号機。
レンズ全面にうっすらと着雪
暗くなりかけていたので雪を通して光が透けて色の識別は可能だが、昼間なら見えにくくなっていたかもしれない。
上の写真は、西向きの信号機。雪は北西から吹き付けるためこんな状況になるわけで、裏面の信号機には付着していなかった。

では、カプセル型は。
茨島交差点の隣である古川添交差点も、半月ほど前にカプセルに更新されていた。
国道13号線側の西向きなのですが…

 右手前側(補助灯器)と左奥側(車両から見て正面になる「主灯器」)、どちらの信号機も同じ付き方
道幅が広く、北と西方向に開けているため、雪がまとまって吹き付けやすい立地の厳しい条件ではあるが、やはりカプセル型でも着雪はしてしまうのか。

同じ環境の茨島交差点も同じ状況。カプセル型が設置された他の交差点(もっと小さい道)では、西向きでも着雪は見られなかった。
※今日の吹雪は、秋田市としては特別強烈というわけではない。

着雪対策といっても、無着雪にするのはさすがに不可能なのだろう。
でも、従来型のように一面に一様に着雪するのではなく、カプセルのとんがった部分にちょこんと着雪するため、点灯色の識別は従来よりもしやすい。矢印灯については、矢の向きが隠れてしまう可能性があって少し不安。
カプセルの形状からして、吹雪が収まって少し時間が経てば、自然に落ちそう。
カプセル型も万能ではなく、開けた北西向きに設置されたものなどは、吹雪いた直後は注意が必要ということでしょう。(撮影中、パトカーが2台通ったけど、認識しているかな?)

※2015年頃にこの対策と思われるマイナーチェンジが行われた(リンク先後半)
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ドカ雪/NHK天気予報

2013-12-13 23:41:36 | 秋田の季節・風景
今冬の秋田市は、うっすらと雪が積もることはあっても、本格的な積雪はほとんどなかった。(といっても昨年も12月9日の9センチが最初だった)
それが、ついに来た。
アメダスによれば、昨日12日は7センチ程度の積雪だったのが、今日13日の夜明け前に雷を伴った大量の降雪。積雪は3時7センチ、4時10センチ、5時21センチ、6時に33センチ、7時には35センチに達した。降水量としては5時から8時までで25ミリ。
昼間は気温が6度台まで上がり、時々日が差したり小雨が降ったりして、夕方には18センチまで減った。風は終日強く、昼過ぎに29.8m/sを観測。

秋田市における初積雪としても、12月の積雪量としても35センチは異様な量。1月に入ってからは一晩でこのくらい積もることがあるけれど。
今日の秋田県全体で見ても、内陸南部・山間部の湯沢市湯ノ岱並みで、角館、五城目、阿仁合よりも10センチ前後多い。秋田市の山間部、雄和大正寺の観測点では最大で27センチしかなく、秋田市中央部の局地的な「ドカ雪」と呼ぶべきだろう。
短時間で積雪量が28センチ(4時間で7センチ→35センチ)増えることも記録的なようで、12月の「降雪の深さ日合計」としてはおそらく観測史上3位タイ。(1位は36センチ、2位は31センチ。28センチは1960年と2005年12月12日にも記録)

昨シーズンの教訓から万全の(?)除雪体制を敷いていた秋田市も、夜明け直前にいきなりの降雪ということで朝のラッシュには対応できず。初積雪時の恒例でもあるけれど、大渋滞が発生。
朝からは全域で除雪車がフル稼働したらしいけれど、県道も含めて、あんまり除雪が入っていない感じもする。(車や歩行者が多い昼間だから、はかどらないこともある)

上記の通り、午後からは雨や気温のため、積もっていた雪が水っぽくなったり融けたりして、車道も歩道もぐしゃぐしゃべちゃべちゃ。
保戸野鉄砲町の通り

通町の裏側
裏通りは所々水浸し。
竿燈大通りも一部ぐしゃぐしゃでしぶきが飛ぶ
歩道の融雪装置は処理が追いつかず、大部分でぐしょぐしょ。しかも向かい側では恒例の更新工事が終わっていない(ブロックを敷いているところ)し…

今後、日曜日くらいまでは雪が降り、気温もさらに下がる予報。いよいよ冬本番です。
【14日追記】この積雪で、秋田市の千秋公園二の丸売店横の松が倒れた。(2012年春の強風で倒れた松の下に位置する)
翌14日の秋田市は、寒いもののほとんど積雪は変わらず。内陸の横手や湯沢では一挙に50センチ台に達した。



ここで、冬のNHK秋田放送局の天気予報について。
インターネットでも、テレビのデータ放送でも、好きな時に好きな内容を選んで天気予報が見られる時代。だけど、決まった時間にいつも同じ項目を伝えてくれるテレビの天気予報ならではの安心感はみたいなのはある。特にNHKに対しては、高齢者を中心に「NHKの天気予報じゃないと」という“需要”というか期待感は高いはず。
しかし、秋田の民放局、そしてNHKの他県の放送局と比べてみると、NHK秋田放送局の天気予報は視聴者が知りたい情報を伝えきれていないように思えてならない。それが以下2点。

NHKの全国各地の各放送局ごとのローカル放送の天気予報では、内容や画面のデザインは局でまちまち。地域性もあるだろうから、ある意味当然かもしれない。鹿児島局では桜島の降灰対策で風向きの予報を伝えるように。
秋田局では、数年前から冬期間だけ、こういう項目が伝えられる。
「冬みち予報」
口頭では「峠の冬道予報」と伝えることもあり、タイヤがデザインされていることからも分かるように、県境など県内6か所の道路の今晩の(翌朝までの)降雪量の予報。
これって、そんなに必要な情報だろうか?
雪国の峠道なら冬に雪が積もるのは当然。だからこそ、道路管理者はしっかりとした除雪作業を行うし、通行するドライバーも覚悟はするはず。
ドライバーにとっては、「路面の状態がどうであるか」が重要であり、一晩で何センチ積もろうが大して違わないのではないだろうか。除雪するのは道路管理者であって、ドライバーは車で通行できればいいのだから。(道路管理者や除雪作業の関係者には重要かもしれないが…)

むしろ、平地というか都市部の積雪量予報こそ、知りたくないでしょうか?
すぐに除雪が来るか分からない生活道路、渋滞するであろう幹線道路と遅れるであろう公共交通機関、自宅周辺などの除雪作業、車や靴や衣類の対策等々、翌朝に向けての心づもりのために。
実は、何年か前までは、冬みち予報がなくて、主要都市の積雪量予報が伝えられていた。放送会館が山王から駅裏に移転した頃だろうか、いつの間にか変わってしまった。

ちなみに、お隣り青森放送局では…
青森版 降雪量予報 ※昨シーズンまでの画面。今季は不明
ちゃんと5地点(市町)の積雪量予報を伝えてくれている。
太平洋側のほとんど雪が積もらない所から、酸ヶ湯など超豪雪地帯までが混在する青森県なので、5か所では完全ではないけれど、人口分布ではおおむね納得できる情報ではないだろうか。
秋田放送局でも、平地の積雪量予報をやってほしい。
【14日補足】ここでいう積雪量の予報は、「0」「1~4センチ」…「20センチ以上」だったか、数段階に分けた大雑把な範囲での予報。1センチ刻みでズバリ予報されるわけではないが、意義は大きいと思う。
なお、大雪になりそうになると、全国ニュースでも「明日朝までに東北地方山沿いの多い所で50センチ以上、沿岸で30センチ以上、北陸地方で…」といった「多い所で」という予報のされ方がするが、それともまた異なる。


もう1つ、秋田局の天気で改善してほしいものが、こちら。
週間予報
6市の向こう7日間の天気をマークで示すもので、東京からの全国放送の画面と似ている。(東京の画面ではマークの背景色を天気傾向によって色分けしているから、全国版のほうが情報量が多いとも言える)
何か物足りないと思いませんか?

ちなみに、青森局の週間予報は、
こんな画面(昨年度のもの)
都市ではなく、津軽、下北、三八上北の3地域の天気マークを表示し、その下に青森、むつ、八戸の予想最低気温と最高気温が表示されている。

そう。秋田局の週間予報には気温が表示されないのだ。秋田の民放3局では表示しているし、気象庁で週間予報の気温を発表しているのに。
ただし、他のテレビ局でも気象庁の週間予報の気温予報は使っていないらしく、NHK青森では「気温:日本気象協会」と左上に表示しているし、秋田の民放3局はいずれもウェザーニューズ社の数値を使っているようだ。【16日追記】秋田の民放局は降水確率も表示する。

秋田のテレビ局で唯一、NHKだけが気温を表示しないわけだが、どうしてなんだろう。
秋田局では、口頭で「この期間後半は、気温がかなり低めに推移しそうです」などと言うことがあるが、具体的な数値を知らせてほしいと思うことがある。
青森県と違って、秋田県は天気の傾向はほぼ全域が同じだから、6都市も表示する意味は小さいと思う。沿岸と内陸で充分でないだろうか。
むしろ、気温は沿岸と内陸で差が大きいし、今の時期は同じ「雪」の予報でも気温が分かれば積もるか積もっても融けるのかある程度判断が付くので、気温の情報こそ意味があるはず。夏場は局地的に猛暑になることもあるから、気温表示があればそれも分かりやすくなる。
ちなみに青森局では2009年2月は気温表示がなかった

ひょっとして、秋田放送局では、気象会社と契約するのをケチっているのだろうか?
聞くところによれば、NHK受信料の都道府県別納付率は秋田県がトップだとか。そんな県の天気予報にしては貧弱ではないだろうか。まじめに受信料を支払っている多くの県民への“還元”として、そのくらいやってくれてもいいんじゃありません?
秋田局のホームページには「必要とされる情報を的確に伝え」「きめ細かな情報を提供します。」「受信料の支払率向上と公平負担の徹底に取り組みます。」といった言葉が並ぶ。

【2022年12月19日追記】コメント欄の通り、その後、2022年になって、やっと、ついに、町の降雪量予報と、週間予報の気温表示(ただし3日分)がされるようになった。
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カプセル信号増殖

2013-12-11 21:21:22 | 秋田のいろいろ
信号機の話。
以前から書いているように雪は信号機の大敵。
雪が「積もる」ことによる損傷や視認性低下は、信号機を縦型にすることで解決でき、数十年前から多くの県で採用されている。
一方、秋田のような風が強い地域で発生する、雪が「吹き付ける」ことで信号が見えなくなる問題は解決できないでいた。電球から発熱しないLEDに変わったことで、深刻化していたかもしれない。

秋田県警では、対策として本体と別にフード(庇)を発光させるという、斬新な方法を試みたこともあったが、イマイチの模様。
メーカーや他県においても試行錯誤が行われたようで、一定の効果のある対策が見出された。それが秋田県警では2011年からちらほらと設置されはじめていた。
主に2タイプあり、従来と同型の信号機にカプセル状のフードを取り付けたもの と 従来とは異なるまっ平らのボディの信号機をうつむき加減に設置するもの

今年6月25日付秋田魁新報社会面に、秋田県警の方針が出ていた。
「今後3年間で県内116交差点(計1095基)の信号機を雪が付きにくいタイプに取り替える。」そうで、今年度は「40交差点の447基を交換する予定で、交換費用8039万円」。
「2011、12の両年度、試験的に無着雪型の信号機を県内52交差点に設置」したが、それらにおいて「(署員が出動して)ブラシで雪寄せしたとの報告はなく、雪が付きにくいことが分かっている」。
「交換するのは、県内全15(警察)署が「特に着雪しやすい」として県警本部に報告した信号機」
「雪が付きにくい「無着雪型信号機」として設置されるのは「フラット型」か「球面型」」「1基当たり従来型より1万円ほど高い17万円程度になる見込み」
だそう。

新聞記事の「無着雪型信号機」「フラット型」「球面型」というのは、正式な呼称なのだろうか。(フラット型はそれが正式らしい)
入札の資料では、フラットか球面か区別せず「LED薄型着雪対策灯器」と記載されるようだ。
※当ブログでは「球面型」のことは「カプセル」と呼ぶことにします。なんとなく分かりやすそうだと思うので…

従来より1万円高いだけで安全になるのなら、安いと思う。
でも、今年度県内で40交差点ってあまり多くないと思っていたところ、秋田市内では急激に更新が進んでいる。「署が「特に着雪しやすい」として県警本部に報告した」というよりは、ある程度古い信号機を一律に更新しているような気もする。(後述の通り、幹線道路では優先的に更新した事例もある)

昨年度までは交差点内の一部の信号機だけをLED化(雪対策かどうかに関わらず)することが多かった。しかし、今年度は交差点全部を一度に更新することが多い。
これは、交差点内から電球式信号機を一掃すれば、電力契約のアンペアを下げることができ、電気代を節約できるメリットもあると思われる。
昨年度までに一部だけがLED化されていた交差点では、今年度で残りを雪対策LED化した工事もあり、全部LEDだけど雪対策がある信号機とない信号機が混在している交差点もある。


秋田市中央部では、カプセル型が特に増殖。幹線道路から一方通行の裏道まで見ることができるようになった。(割合としては全体の3割にも満たないだろうけど)【13日追記】一方で、西風が吹き付けやすい立地で交通量が多い、山王大通りなどでは未設置。
カプセル型って、既存の信号機のフードだけをカプセルに交換することもできそうな気がするが、ネジ穴とか防水対策とかで規格が異なるのかもしれない。
「NS13」は日本信号2013年製の意味
今まではグレーのボディで縦に赤黄青が並ぶ、一般的な信号機しかなかったカプセル型だが、最近、バリエーションが増えてきた。

昨年、南大通りの一部では、緑色ボディの信号機が更新されて一般的なグレーのものに変わってしまった。機能に問題はないとしても、統一感があった街並みがちぐはぐになって残念だと思っていた。
今年度は、昨年の1つ隣の中通六郵便局の交差点が10月に更新された。LED化済みの大通り側の車両用はそのままで、交わる側の車両用とすべての歩行者用が対象。
 更新前/後
今年はちゃんと緑色ボディで更新してくれた。しかも、カプセルフード!
 あまり違いのない写真ですね
カプセル自体は同じでボディカラーとは関係ないけれど、これはこれで目新しい。

ところで先日、大町西交差点に新設された歩行者用信号機の製造番号が、「K0000001」と「K0000002」だった。
この交差点の更新された歩行者用信号機も、同じメーカーで同じボディカラー。
そこでプレートを見てみると、「K0000010」とか「同12」とか、やっぱりかなり若い番号。
ただ、2013年7月製なので、大町西のよりは古いことになる。さらに形式は、「ED1331H+560001080」。大町西は「ED1331A+以下同」。ちなみに、保戸野地区で更新されたグレーの標準色の同型は2013年7月製の「ED1331A」だけの形式で「K2万台」の製造番号。
プラスの後が色違いということで、プラスの前のアルファベット1文字が違えば、製造番号が1からカウントし直されるのだろうか?
この隣の交差点はフラット型(奥の東北森林管理局・中通小前の押しボタン式)


設置された順番が前後しますが、こんなカプセル型も登場。
秋田駅からほど近い千秋公園のふもと、秋田県立脳血管研究センター前の押しボタン式信号が、歩行者用も含めて全部更新された。車両用はすべてカプセルフード。
ここを通る県道28号線では脳研前から手形方向にかけて、時間帯で方向ごとの車線数を変える「リバーシブルレーン(昔は「中央線変移システム」と言っていた)」を実施していた(1991年4月5日から2010年7月28日まで)が、現在は固定されている。
リバーシブルレーン当時は、今の時間はどの車線がどちら方向かを示すため、ゲート型の標識が設置されており、信号機の一部もそれに同居していた。
リバーシブルレーン廃止後もゲートは撤去されず、巨大な信号柱として地道に活躍を続けていた。
更新前
脳研前では、千秋公園側の信号機がゲート型標識に両面・横型・茶色ボディでくっ付いていた。
更新後
今回の更新では、手形方向に向かう時に見る信号がゲートから離れて、歩行者用信号機と同じ柱に縦型で設置。広小路方向に向かう時に見る信号機だけが、ゲートに残った。
 更新前/後
それは、横型・茶色ボディでカプセルフード。横型でカプセル付きは珍しい。【13日追記】カプセルでなくても、LED式で横型の信号機自体、秋田ではかなり珍しい。秋田市内ではこれが3か所目?

2013年7月日本信号製。銘板が横向きに付いていたので、最初から横型として製造されたことになる。
他の信号機は縦型・標準色ボディでカプセルフード。


秋田の大きな道路で最近増えている矢印信号にも、カプセルが付いた。
茨島交差点。正面から見ると、あまり違和感がない?
秋田県随一の交通量であろう、茨島(ばらじま)交差点は11月末頃に工事が行われ、すべてカプセルフードになった。ここは以前からLED式信号機が設置されていたが、それらは他の小さな交差点に転用された模様。
矢印カプセル
撮影時は雨上がりのため、カプセルの外側に水滴が付いて、灯火が反射していた。視認性には影響はなさそう。10年20年と使い続ければ、内部に水が入って曇ったり故障したりしないかは、気になるところ。
秋田県警オリジナルの製造年とメーカーを示すシールは、冒頭の写真と上下が逆で「13NS」になっている。特に決まりはないのかな。矢印信号は、矢印1つにつき1台の製品なので、それぞれに「13NS」が貼ってある。
カプセル信号って、横から見るとかなり違和感がある


最後は、単純なカプセルではないもの。
交差点の間隔や形状によって信号機が誤認されないよう、見える角度を狭める「視角制限フード」というのがある。秋田県警では、信号電材というメーカー製の細かい板(ルーバー)がたくさん入ったいかつい外観のものを好んで設置していた。しかし、これは板のすき間に雪が入り込めば完全に見えなくなるという欠点があった。

保戸野と泉の境目。神田線・添川線が曲がる交差点。
片岡医院の角と言えば分かりやすい方もおられるでしょう
ここは「X」字状に交わる十字路のため、天徳寺地下道側の信号機に視角制限がされていた。ただし、手の込んだ細工ではなく、
筒状のフード
全周を覆うような(下に切れ込みはある)長ーいフードで目隠しするという、単純な方法。「ダブルフード」と呼ばれるらしい。フードはボディとは材質が違うようだし、本体への取り付け方が通常のフードとは違う。

ちなみにこの交差点は、昔は信号機のない丁字路だった。1985年頃に新しい道路が開通して十字路になり、信号機が設置された。当時、秋田市中心部では縦型信号機がほとんどなく、本格設置はここが最初の1つだったかもしれない。縦型信号が珍しくて見に行ったものだ。
ここ数年でその信号機も徐々に更新されるも、このダブルフードはしぶとく残っていた。先週中頃までは。それが、こうなった。
正面から見れば、普通の信号機? いやここもカプセル型? と思いきや…

 
少し角度を変えるとチラチラして見づらくなって、さらに横に移動すると真っ黒になる
カプセル型+視角制限の登場だ!

外側は通常のカプセルと同じ形状なので、これなら内部に雪が入り込むことはない。従来の視角制限の問題点をも、カプセル型は解決したことになる。
メーカーは通常のカプセルと同じ日本信号。今まで視角制限で実績のあった信号電材、危うし!?

見える角度の制限は、カプセル内部でやっていることになるが、どういう仕組みなんだろう?
現地ではカプセルで反射してよく見えなかったが、写真でなんとなく分かった。
斜め下から 真横から拡大
お分かりだろうか。
カプセル自体は通常とまったく同じで、その中に別の構造物が入って角度を制限しているようだ。
点灯面を覆うように、黒い半円形のルーバーが並び、ドーム状の物体をかたちづくっている(ダンゴムシみたいでちょっと気持ち悪い…)。それが目隠しとなって、横からは色が見えない。
すなわち、基本的な原理は従来のルーバーによる視角制限そのもので、それをカプセル内に収めたのがアイデアということか。
カプセル内のルーバーでは、設置時の角度の微調整はちょっと大変かもしれない。
※正面から見ると、横方向の筋状のものが少々見える。これはドームを固定する部品とかだろうか?



今年の秋田市は本格的積雪は少し遅いけれど、もうすぐこうした信号機が威力を発揮することでしょう。後日また、紹介できるかもしれません。
※矢印、視角制限とも紹介した以外の箇所でもいくつか設置されています。【12日追記】コメントでお知らせいただいたように、ルーバー付きカプセルは、まだほとんど設置されておらず、秋田市内では初の模様。
※カプセル型の吹雪の時の状況の1シーンはこちら→その対策なのか2015年頃からマイナーチェンジされた(リンク先後半)
※もう1つの方式・フラット型の状況はこちら
※2018年には、フラットと視角制限を両立した信号機が登場
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帯広いろいろ

2013-12-09 23:59:02 | 旅行記
すっかり忘れていた、夏の北海道旅行記。※前回の記事
先日、消火栓をちょっとだけ取り上げた、帯広市中心部で見たいろいろ。
人口17万人弱の帯広市は、道東の拠点都市。北海道らしい広大な街並みで、それなりに活気がある。本州のとは少し違うものの、標準的な地方都市の1つと言えよう。
イオンとイトーヨーカドーは、駅から歩いて行くにはやや遠い立地。中心市街地の駅から500メートルほどの所に地元百貨店がある。
駅からいちばん近い大型店として、中心市街地とは反対の南(西)側に長崎屋帯広店がある。
道路を渡ればすぐ
北海道では、主要都市の駅近くに長崎屋が多い印象があったが、今は他地域と同じくドン・キホーテ化されたものが多く、長崎屋のままで残るのは、帯広店と中標津店の2店舗だけらしい。(ホームページでは、小樽と室蘭にも長崎屋があることになっているが、実際にはドン・キホーテに転換している模様)
帯広店はそう古くはなさそうな店で、食品フロアは地元の「フクハラ」というスーパーが入っていた。秋田の長崎屋も昔は地元の「なかよし」が入っていた。

帯広店の屋上看板
かつての秋田店と同じものだけど、だいぶ色が薄れている。
夜になると…
おや?
壁面に3つ見える「Nagasakiya」のサインがボロボロ。
左端は「N」の右側縦棒が消えている。その右側は「Naga akiya」。手前右にいたっては「Naaasakiy」?
駅からはこう見える
もう少し、手入れしてはいかがでしょうか?(あるいはドン・キホーテに転換する予定でもあるのか?)


帯広市や近郊の路線バスは、「十勝バス」と「北海道拓殖バス」の2社で運行。
十勝バスは黄色い車体が標準のようだが、ラッピング広告バスもいた。
地元時計店の広告
水色主体の広告で、側面の窓ガラスにもフイルムを貼ってラッピング。
さらに、後部に「Thanks Day Platinum」という斜めの帯状のデザインがあるが、それが行き先表示器と重なっていて、系統番号が読めない。
これでいいの?
あと、ナンバープレートが希望番号の「29-10」となっている。
十勝バスでは希望ナンバーを使って「何年に導入した何台目」を識別できるようにしているそうだ。別に識別番号を振ればタダで識別できるのに、登録費用が無駄なような…

拓殖バス
拓殖バスの車両は、車体正面・向かって右側に巻き込み防止の確認用と思われる小窓が設けられている車両が目についた。オプションで付けているのだろう。
日野ブルーリボン・小窓付き
三菱エアロスターではそれが標準だけど、路線バスでは運賃箱に遮られるし、ミラーで確認したほうが早くて、あまり意味がないと認識するバス会社やドライバーもいると聞くけれど。
正面が真っ赤なのはノンステップバス
これは日産ディーゼル製のノンステップで、東京の関東バスの中古だそう。小窓は関東バス時代からあった。

古めの三菱エアロスター
この車は行き先表示に注目。
「非営業」!? だいぶ汚れてますな
要は「回送」ということらしい。
全国的には車庫の出入りなどの際は「回送」もしくは「回送車」と表示するのが多い。最近は気を利かせて「すみません回送中です」と謝りながら走る会社もある。
一方、北海道方面では「非営業」を使う会社が見受けられるようだ。

回送だけでなく、故障や乗務員の訓練運転時(他社では「研修車」などと表示)にも兼用できるという利点はあるけれど、客にしてみれば「営業にあらず」とちょっと冷たい感じもするかな。


帯広市中心部の信号機
帯広市の車両用信号機は、横型と縦型が混在していた。秋田、あるいは道内の札幌や函館よりは横型の比率が高い感じがした、縦型化が遅くて移行途中だろうか。
緑の縦型。なかなか凝ったデザイン。歩行者用が上に付いているのは、車による引っ掛け防止か
緑色ボディの信号機は秋田にもあるけれど、初めて見たボディカラーだったのが、
赤というかワインレッド!

 
存在が目立つし、悪くない色かも。

※続きはこちら
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美術館と魁

2013-12-08 21:01:21 | 秋田のいろいろ
8日付秋田魁新報社会面に「新県立美術館企画展準備中 「秋田の行事」鑑賞できず/首都圏からの観光が苦情 休止の告知、不十分」という記事。
※「新県立美術館」というのは俗称。「移転して新しくなった秋田県立美術館」という意味です。以下、単に「県立美術館」と表記します。

9月28日にオープンした県立美術館の目玉の常設展示「秋田の行事」。JR東日本の吉永小百合のCMでも取り上げられ、県外から鑑賞に来る人も少なくない。県立美術館は基本的に無休と告知されている。
ところが、12月7日から始まる企画展「レオナール・フジタとパリ」の準備のため、5日と6日は秋田の行事の観覧を休止したという。(館内の他の展示は公開)このことは、10月からホームページなどで告知し、JR東日本にもテレビCM休止や告知を協力してもらったそうだが、それ以前の情報を見るなどして休止を知らずに訪れた観光客が複数いたとのこと。5日と6日の入館者数は計855人。
県立美術館では「今後、効果的な周知方法を検討していきたい」としている。
といった内容の新聞記事。
JR東日本大人の休日倶楽部ホームページではたしかに告知されている

開館からわずか2か月、かつJR東日本のCM放送から間もない時に展示替え・公開休止していたとは僕も知らなかった。
現在は「秋田デスティネーションキャンペーン(10月~12月)」の真っ最中。さらに報道では触れていないが、JR東日本の年齢限定の会員向け企画乗車券「大人の休日倶楽部パス」の利用期間中(11月26日~12月8日)でもある。単純に考えても、その絶好の時期に2日間も目玉展示を見せないとは、いただけない。
以前から何度か書いているように、「大人の休日倶楽部パス」期間中は、秋田市中心部を歩く年齢の高い観光客の数が、明らかに増えるのを実感できる。当然、CMで使われるくらいだから県立美術館でもこのことは把握していて、展示替えなどは日程を調整するものだと思っていたのに…

年中無休で公開する必要はなく、週に1日位は休んでもいいと思う。定期的なものなら。
だけど臨時休業なら話は別。よりによって上記の通りの書き入れ時に展示替えをぶつけることはないだろう。あまりに商売っ気がなく、観光客を迎える気持ちがない。7日からの「レオナール・フジタとパリ」は、開館直後の今やる必要があったのだろうか(藤田嗣治渡仏100周年記念ということだそうだけど)。
「効果的な周知方法を検討していきたい」ではなく、それ以前に「休館等の日程を充分に吟味して決定する」ことが先決だ。

県や市町村、観光関連の団体と企業には、もっと広い視野で情報収集し、それを活かしてPRや営業をやっていただかないと、ほかの県に負けてしまう。
いくら首都圏でキャンペーンを行っても、県民一人ひとりがおもてなしの心を持っても、肝心の目的地がお休みしていては、元も子もない。



なーんて県や県立美術館だけを批判しようとして、魁をよく読んでみると愕然とした。
この記事が出ていたのは、8日付魁の33面。
紙面を1枚戻して、第3社会面的な31面には、「新県立美術館「レオナール・フジタとパリ」展開幕/多彩な作品群 初日から盛況」という、カラー写真と「創刊140さきがけ2014」ロゴ入りの記事。(面積としては33面の記事と同じくらい)
これの準備のために2日間が犠牲になったわけだが、これは「新県立美術館開館と秋田魁新報創刊140周年の記念事業。」だって!
県立美術館ホームページより。小さく「秋田魁新報うんぬん」とある
つまり、ある意味、魁の主催イベントのせいで問題が発生し、それを魁自身が批判的に報道したってことになりませんか?

主催者は実行委員会が組織されているが、それについて31面では「秋田魁新報、県教育委員会、公益財団法人平野政吉美術財団でつくる実行委員会の主催。」と丁寧に列挙。33面では「(実行委員会主催)」としか書いておらず、33面には「魁」の「さ」の字も出てこない。
なお、それぞれの記事を書いた記者は別人。

33面では美術館側の展示替えの段取りの悪さと周知不足が原因と言いたそうだが、そもそもの原因(=12月7日開始の企画展を主催するということ)の一端は魁にあると言ってもいいのではないだろうか。例えば、主催者である魁が間に入って、うまくなんとかすることもできたのではないか。(県・県教委・美術館側の日程設定が大間違いだったとは思うけど)
さんざん宣伝しておきながら、1面おいた場所で、それが原因で起きたことを他人ごとのように批判するのでは、なんともはや…
魁のツイッターでは、間に7つの投稿を挟んで、両方掲載している
【9日追記】考えてみれば、こういう事態になってしまった以上、隠さないで報道したことは悪いことではない。だけど、魁主催であることも隠さずに記載するとか、主催者としての魁側のコメントも載せるとか、せめて開幕の告知的記事と並べて掲載するとかしてほしかった。読者としては。


それにしても、秋田までわざわざお出かけいただいたのに、「秋田の行事」を見られなかった皆さんにはお気の毒なこと。これに凝りずに、また秋田においでいただけるといいのですが…

【2014年1月12日追記】この後、この企画展が終わる2014年2月上旬の3日間とメンテナンスために3月下旬の5日間に秋田の行事を見られなくなることが、1月12日の段階で美術館の公式ページトップに出ている。秋田魁新報でも1月10日の社会面で、枠で囲って記事にしているが、相変わらず企画展は「(実行委員会主催)」と自社主催であることをぼやかしている。
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