広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

菜の花と大住小

2012-05-30 22:48:04 | 秋田の季節・風景
間もなく6月。春も終盤。
冒頭の写真の菜の花(アブラナ)は、秋田市仁井田の秋田県農業試験場の跡地。ちなみに2009年に紹介した新屋の西部工業団地でも、今年も咲いていたはず(つぼみの状態の時に確認)。
※農試跡地についてはこの記事など参照
先週末の段階で花は終わりかけだった(連休明け頃くらいが見頃だった模様)

「菜の花畑を見学してみませんか」という看板
菜の花畑に「見学してみませんか」という看板を立てても、その看板を見ている人は既に見学中なわけであり、あまり意味がないような気がしますが…
看板は秋田県生活環境文化部と新あきた農業協同組合(JA新あきた)の名前で設置されているが、テープで隠された名前もある。


広大な農試跡地だけど、菜の花畑があるのはごくごく一部。
ほとんどは空き地のまま(大住小側から撮影)

数年前からのエコブームもあって特に秋田では、バイオエタノールの原料として菜の花栽培が注目されていたが、最近は風力などのクリーンエネルギーのほうに世間の関心が移ってしまったような印象もある。
農試跡地でも、太陽光発電などによる農業の実証施設を作る計画があるという。


さて、菜の花畑のすぐそばに市立大住小学校がある。この菜の花は大住小の児童が種まきをするなど、授業や活動に活用されているそうだ。
僕が小学生だった頃は、小学校3年生の理科のいちばん最初の単元で、アブラナを題材にして花のつくりを学習した。「アブラナ」という聞き慣れない植物の名と、写真や模型ばかりで実物を見ることはなかったはずで、なぜこの植物を題材にしたのか、子供心に違和感を感じた。
その点、今の大住小では目の前に教材が生えているわけで、恵まれている。
左奥が大住小

大住小の周辺はかつては一面が水田だったはずだが、今は農試跡地のほかは、ほとんどが新興住宅地。
ただし、学校のすぐ南側には、狭いながらも田んぼが残っている。田植えが終わって若苗が並んでいた。
校舎が水鏡に映る。奥には大住ニュータウンみなみ野など住宅地

以前も紹介したように、1980年開校の大住小の校舎は、秋田市立学校において昭和50年代に多数建てられた“箱型”タイプ。
その時などにも書いたけれど、この世代の校舎は現在、外壁の汚れが目立ってしまっているものが多い。
残念なことに、その典型と言えそうなのが、泉小と大住小。全体的に色が煤けたように黒っぽくなっており、所々に黒い涙を流したような筋が見られる。
大住小の正面(東側)
上の写真では、おそらく左右が教室棟(の側面)で、中央が管理棟だと思われる。中央の校舎だけ、改修工事時に塗り直したのか、外壁の塗装がきれい。
そのため、よりいっそう左右の校舎の汚れが際立ってしまう。
開校当初は全部が左側のような色だったのだろうか

屋上に飛び出た塔屋には、なぜか煙突が…(各教室などはFF式)
「風格がある」というよりは、単に汚い。構造上汚れやすいのか、あるいは予算の関係等で手が回らないのか。
外壁の汚れは、最優先されるべき安全性や居住性とは関係がなく、これで仕方ないのかもしれないが、クリーニングなどができないものだろうか。

ちょうど1年後の変化(リンク先中ほど)
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市民市場の栃の木

2012-05-29 23:24:05 | 動物・植物
秋田駅からすぐのところにある、“市民の台所”こと秋田市民市場。2003年に新しい建物ができた。
南西角から。道路の向かい(写真左端)はNTT東日本
この交差点も、通町・菊谷小路の交差点と同じく、いつの間にかスクランブル式に変更された。
7月からは循環バスがここを走ることになる。

さて、市民市場前の建物に沿って(自転車置き場などがあり空間が開いている)、木が植えられている。
街路樹のように見えるが、歩道寄りの市場の敷地に植えられているので、市場側で植えたものらしい。
今まで、木があることは意識していたが、その樹種は気にも留めていなかった。よく見ると、
高さがでこぼこ?
2種類の木が1本ずつ交互に植えられていた。
そのうち、背が高いほうの木は…
なんか花が咲いてる
この木って…
※撮影時は風が強かったので、葉が乱れています
葉っぱの形、そして白い房状(円錐花序)の花。トチノキだ!

先日、これの仲間の西洋種をさらに改良した「ベニバナトチノキ」が大町のサン・パティオで咲いているのを2度に渡って紹介した(こちらこちら)が、その日本版(在来種)に当たる種だと思われる。
西洋種で白い花が咲く「セイヨウトチノキ(マロニエ)」は、もっと、もやもやっとした花のようなので、それではないと判断した。
 
花をよく見ると、花弁の一部に濃いピンクというか赤い点が入る。
ベニバナトチノキに比べると控えめだけど、これで虫の目を引くのだろう。


何本かトチノキがあるうち、上の写真のように盛大に花が咲いていたのは、実は1本だけ。
他はまったく花を付けていなかったか、1つ2つしか咲いていなかった。
花が1つだけ咲く木(横の信号機、音響式用のスピーカーの配線がやや雑ですな)
桃栗三年柿八年…というが、トチノキは花が咲くようになるまで、相当の年数を要するという。発芽後10年以上はかかり、20年近いという話もある。
ここのトチノキは、樹齢20年には達していないだろうから、やっと咲くような程度まで生長してきたということだろうか。

そういえば先日、とあるお宅の庭にトチノキが植えられているのを見つけたが、それは小さな木で花が咲いていなかったから、若い木なのだろう。
では、サンパティオのベニバナトチノキは、種が違うし、多少樹齢が進んでいるとはいえ、まだ小さいのにあんなにたくさん花が咲くのはなんでだという疑問も出てくる。あまり大きくならない(矮性)品種なのかもしれない。


トチノキは山に行けば生えているけれど、街中でも咲いていることを知った。
NTTのアンテナとトチノキの花

市民市場で栃の実が収穫できる日が来るかもしれない


最後に、市民市場前のトチノキでないほうの木。
小さくて丸っこい、ハート型のような葉がついていて、かわいらしい。「シナノキ(科の木)」のようだ。
こちらには、あまり目立たないつぼみが付いていた。
「苞(苞葉)」という細長い葉のようなものがつぼみの根元から出ている
身近なところにもいろんな木があるものです。
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金農パンケーキ

2012-05-28 23:21:39 | ランチパック
現在、秋田県内のローソン各店舗で、「金農パンケーキ」が発売されている。
「金農(かなのう)」とは、秋田市北端の金足(かなあし)地区にある、県立金足農業高等学校の略称。
歴史が古い学校であり、農業県秋田といえども農業系高校・学科の統廃合が進む中、大規模な農業高校として名を馳せている。高校野球をはじめとする部活動も有名。


ローソンの公式リリースや報道によれば、このパンケーキは、ローソンと高校の食品流通科と生活科学科の2、3年生が共同開発したもの。ローソン曰く「地域の活性化を願う生徒さんたちと、地元に密着して地産地消をすすめるローソンの想いから、今回の共同開発が実現しました。」とのこと。
最近は金農のほかにも、ローソンと各地の農業系・家政系の高校生とのコラボ商品が発売されている。ここ数か月では、和歌山、鹿児島、福岡、愛知各県の高校との間で行われている。

金農パンケーキの原料には、いずれも秋田県産のあきたこまちの米粉、リンゴのふじのジャム、鳥海山のジャージー牛乳のミルクなどを使用。
130円で5月18日から約4週間発売され、売上の一部を東日本大震災被災者の奨学金に充てる。

発売初日には、生徒がローソン店舗前の特設テントに立って販売を行った模様が報道された。
その場所は、学校から遠く離れた新国道の「ローソン秋田八橋大畑店」。保戸野原の町店、男鹿(船川と船越)の2店舗とともに、秋田でいちばん最初に開店したローソンの1つ。
店舗の2階には「ローソン秋田地区事務所」が入っているから、その都合上、ここで行ったのだろう。


県民の関心は高いようで、発売開始当初は、売り切れていたという話をちらほら聞いた。
この週末行ったローソンでは、パン売り場の一角に20~30個ほど並び、レジの横にも置いてあった。増産態勢になったのだろうか。
そんなわけで、購入しました。

製造者はおなじみたけや製パン。バーコード(JANコード)もたけやのもの。
ローソンオリジナルのパンや生菓子は、その製造を山崎製パンに委託しているものが多い。当ブログで何度も触れているヤマザキとたけや(と青森の工藤パン)の関係があるため、秋田県内のローソン販売分はたけやが製造しているものが多いから、その一環だろう。

内容量は「2個」となっているが、間にクリームなどを挟んだパンケーキが2組入っている。だからパンケーキの枚数としては4枚。
1包装当たり318kcal。消費期限はおそらく製造日を含めて3日間かな。
中身
思ったよりやや薄い。どことなくどら焼きのようにも見える。
ヤマザキやたけやブランドで、同様の形態でマーガリンにハチミツやメープルシロップなどが挟まった商品(ホットケーキやパンケーキといった商品名)があるが、それとよく似ている。※こちらの記事後半参照

金農パンケーキでは、金農の校章の焼印が押されている。
名称欄は「和生菓子」。ルール上、こうなってしまうのだろうが、名前は「パンケーキ」なのに和菓子なのがおかしい。

挟んであるものは、[ふじりんご入りジャムとホイップクリーム][ジャージー牛乳入りミルククリームとホイップクリーム]の組み合わせが1包装に1組ずつ。
左がりんごジャム、右がミルククリーム(中央の茶色っぽいもの)
予想外だったのがミルククリームの流動性。上の写真ではホイップクリームが土手状になって“流出”を防いでいるが、食べ始めてからは下手をするとたらーっとこぼれてしまう。食べたり切り分けたりする時は要注意。
味は、ミルクの味が濃厚。例えるならミルキーのキャンディーを溶かしたような味っぽい。甘いけど嫌な甘さではない。

りんごジャムのほうは、リンゴの果肉が入っていてシャキシャキした歯ざわりを楽しめる。りんごの入ったパンケーキは、ありそうでなかったはずだから、ユニークでおいしい。

パンケーキ生地には米粉と秋田県産卵を使用している。通常のヤマザキ・たけやのホットケーキと同じ系統ではあるが、若干もちもち感が強かったかもしれない。

値段が手頃だし、おいしいかった。
大量生産・流通品だから限界があるのだろうが、学校周辺に畑が多い梨やブドウ、農業高校らしくマニアックな秋田の農産物(例えばブルーベリー、マルメロ、食用ホオズキとか)を使うとかすると、よりおもしろくなるかもしれない。


最後に、1つだけ残念に思ったのが、パッケージ。
大きく「金農パンケーキ」と表示されているが、それを「かなのう」と読むことはパッケージのどこを見ても分からない。(レシートには「カナノウパンケーキ2コイリ」と表示)
「金足農業高校開発商品」ともあるが、その「金足」の読みについても同じ。

秋田県民には「金足」も「金農」もなじみがあるが、全国的には難読な地名であり、一瞬では理解できない校名の略称である。
秋田県内限定発売とはいえ、引っ越してきたばかりの人や旅行客が店頭で見かけて買うかもしれないし、県外の人へのお土産にするかもしれない。金農の名を広めるチャンスなのだから、正しい読み方もいっしょに知ってもらえればいいのに。
やはり、「誰にでも分かる」ことが商品パッケージの第一条件ではないだろうか。

それに「金足農業高校」とはあっても、「秋田県立」とはどこにも書かれていない。
知らない人なら、私立高校だと思ってしまうかもしれない。(私立の農業高校は三重県に1校しかないそうだけど)
「秋田県立」と表示があれば明瞭だし、秋田県の宣伝にもなるだろうし、秋田県民としてもうれしい。

ローソンのリリースによれば、商品名とパッケージデザインは2、3年生の女子が考案したという。
ただ、担当教諭が指導したであろうし、最終決定の前には管理職の教員も見たはず。
さらにはローソン側でも、ノウハウの提供やアドバイス、社内での検討が行われた上で、パッケージの印刷に至ったと考えるのが普通。業界第2位の大手コンビニの本部が関わっていながら、基本的な点に配慮されていないパッケージでは、コラボした意味がない。
せっかく高校生が一生懸命考えたものなのだから、大人がそれをもっとしっかりサポートしてやるべきだ。そうしてこそ、コラボした意味(高校生が商品開発について理解する)がある。

パッケージ右下には、麦わら帽子をかぶって着物(?)を着て、何かを背負った白い鳥がいる。くちばしの下が赤いのでニワトリ? これは金農のイメージキャラクター? などと疑問に思っていたが、パッケージには解説がない。
学校のホームページには、別のキャラクター(男女の生徒)が学校のイメージキャラクターとして登場しているので、イメージキャラでもない。

ローソンのリリースに「「ニワトリが稲を背負っている」イラストは、校内で収穫される「米」と「卵」をイメージしています。」とあったので、納得。(その米や卵がパンケーキの材料に使われているってわけではないんだよね?)

それから、中身の違うものが1つずつ入っていることについての説明文も、ちょっと分かりにくくて誤解しそうなのが気になる。(「2種類ずつサンドしています」というのが引っかかる)
単なる委託販売などではなくコラボ商品なのだから、そういう点に配慮するのが販売するローソンさんの務めではないでしょうか。


【2013年5月17日追記】2013年5月17日から1か月間、再度発売されることになった。(昨年と同じく、秋田県内170店舗限定で130円)
16日付秋田魁新報秋田市地域面によれば、
「(2012年の販売では)目標4万個の1.5倍となる約6万個を売り上げた。」
「販売終了後、学校や会社に「再販してほしい」という声が寄せられ、製造者のたけや製パン(秋田市)と競技した結果、「復活」が決定。」
「前回はパンケーキに挟んだミルククリームがこぼれやすいとの声があり、今回は女子生徒8人が試食を重ねてカスタードクリームに変更した。」
「(東北ローソン支社東北商品部担当者の話では)10万個の売り上げを目指す」
とのこと。詳細はこちらの記事
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新屋山王祭と迂回

2012-05-27 23:26:10 | 秋田の季節・風景
秋田市で有名な「日吉神社」といえば、2つある。
1つは中央部の秋田市役所裏・八橋運動公園隣接の「日吉八幡神社」、
全国的には日吉神社の「日吉」は「ひえ」と呼ぶことが多いようで、八橋のも正式には「ひえはちまん」なのだろうか。でも、秋田市民は「ひよしさん」と呼ぶ人もいる。
お祭りは9月15日。中学校名や地名の「山王」の由来でもある。


もう1つは南西部の新屋地区の新屋駅そば。こちらは「八幡」がつかない「日吉神社」が正式名称で、「ひよし」と読む。
こちらのお祭りは、子どもたちが船を作って練り歩いて川へ流す、6月第2日曜日の「鹿嶋祭(かしままつり)」が有名で独特。
と思っていたら、もう1つお祭りがあった。5月25日(宵宮)、26日(例祭)の「山王祭(さんのうさい)」。お神輿が出るそうだ。
山王祭の時は、新屋の旧道(県道65号線と続く市道)が通行止めになるらしく、そこを通る新屋西線が迂回運行するという。(5月19日付で中央交通のサイトに案内がアップされた)

恥ずかしながら、こんなお祭りがあったとは今まで知らなかった。ほぼ毎日新屋に行っていた時期もあったというのに…
26日はまあまあの天気だったが、25日は雨。このお祭りも、期間中に雨が降るというジンクスがあるとか耳にした。

新屋地区の各地に、町内ごとに「日吉大神」のぼり旗が立てられていた。そういえばこの旗は見た記憶があったかも…
葉桜になった帯状公園の町内の境には4本も
お祭りの地元にのぼりが立つのはよくある光景だが、こんなに広範囲にこんなにたくさん立っているのは珍しい。

神社脇の市道~県道56号が、新屋郵便局の南側まで750メートルほど通行止め・歩行者天国になっていた。
郵便局前から南を見る。信号の先が通行止め

ずらりと露店が並ぶ
こんなに出店があるとは思いもしなかった。
道幅が狭いためか道路の西側だけで、カーブがあって見通せないけれど、たぶん500メートルほどに渡ってびっしりと屋台が連なっていた。下手をすると千秋公園の花見並みの数はありそうで、秋田市内でも屈指の出店の多さだと思う。
雨の中、訪れる人も少なくない
夕方以降はもっと人が出ただろうから、店や人通りが減って寂しくなってしまったこの通りも、いつになく賑わったことだろう。
神社の鳥居には「山王大祭」とあった


さて、路線バスの迂回。
通行止め区間を通るのは、栗田県営住宅(栗田町)経由(系統番号722、723)を除く新屋西線の各系統。すなわち栗田神社・元町・表町を通るもので、オーソドックスな新屋西線(系統720、721)と、レアな川尻若葉町・船場町経由(いわゆる臨海経由。系統724)が対象。
※サイトやバス停の掲示では、系統番号は掲載されていなかった。昨年以前の使い回しだからだろうけど、導入した以上は系統番号を記載するべきではないでしょうか。

迂回対象のダイヤは25日(金)が秋田駅発8時35分以降、西部市民サービスセンター発9時20分以降、それぞれ終発まで。26日(土)は終日。
迂回対象の便数が多そうだが、県営住宅経由へのシフトと減便により、現在はオーソドックスな西線は1時間に1往復しかない時間帯もあるから、そうでもない。


迂回対象の系統は、秋田駅側から雄物新橋を渡ると
 栗田神社前→元町→新屋郵便局前(旧・秋田銀行新屋支店前)→中表町→上表町→日吉神社前(旧・新屋支所前)→西部サービスセンター(正しくは西部市民サービスセンター。旧・新屋案内所)
の順でバス停がある。
通行止区間と重なるのは中表町から日吉神社前までの3つのバス停。

しかし、今回の迂回は、通行止め区間の北側にも続き、栗田神社前から日吉神社前まで約1.4キロに渡り、6つのバス停が影響を受ける。
Googleマップに加筆。緑が通常の新屋西線、赤が迂回路。青が新屋線。●はバス停のおおよその位置
迂回路は、通常経路の東側。
南の西部市民サービスセンター側からたどると、最初は新屋線のルート・県道56号(秋田大橋の通りの旧国道7号線)を走る。ただし、新屋線は上りと下りで経路が異なる(県道に出入りする交差点が異なる)が、新屋西線の迂回便は上下とも同じ経路(神社前の交差点)だったようだ。
この区間では新屋線用の「日吉神社前」「新屋駅入口」バス停を使用したと思われる。

そしてなんと、秋田西中・帯状公園手前の交差点(掲示では「美容室ジプシー」前)を左折!
その後すぐに右折して、500メートルほどまっすぐ北へ進む。
大型バスが慎重に進入(上の地図マル1の場所から撮影)
新屋西線の通りにほぼ並行して、東側に2本の細い道があるのだが、そのうち西側の道を進む。住宅地の中であり、こんなところを大型バスも通るのだからびっくりした。
でも、上の露店の写真を撮った辺りの通常のコースも、とても狭い上カーブしているのでそんなに違わないかもしれない。
駐車車両があったりして、かわしながらゆっくりと進んで行く
狭い道の区間には2つの臨時停留所が設けられた。「新屋郵便局前」と「元町」。(郵便局前の臨時停留所は郵便局からだいぶ離れた裏側なので「郵便局“前”」ではない。)
 
民家の軒先みたいなところに、上り側にだけ、いわゆるダルマ型のポール(この記事参照)が置かれていた。下り側は実態としてはほとんど降車専用だろうから、省略したのだろう。
ポールの表示板はその参照記事末尾でも紹介した、中央交通オリジナルのお城の絵のもの。「臨時停留所」と書かれた下に、バス停名をワープロ打ちしている。時刻表の掲示スペース(板)はない。

北進して坂の途中に突き当たると、左折して坂を上り、すぐに右折して正規ルートに復帰する。
この坂の下(上の地図マル2の場所)から見た、下り便が迂回路に侵入するシーン。
よいしょっと
坂道は広い(正規ルートよりも)けれど、すぐに右折して狭い道へ。
 

曲がってからも緩い下り坂

以上、迂回路は正規ルートより200メートルほど長い1.6キロ。
正規ルートに復帰してすぐの場所には、「栗田神社前」の臨時停留所が設けられた。
北(雄物新橋)側から。分かりにくいけど、右端に臨時バス停
上の写真では、通常経路なら直進してすぐのところが栗田神社前のバス停。迂回中はそのすぐ手前で曲がってしまうのでここに臨時停留所を設けたのだろう。

そういえば、昔(20年以上前?)はたしか冬期間だけ、新屋西線が新屋地区の一部で異なる経路を通り、その間は栗田神社前のバス停が別の場所に移動していたような話を聞いたことがある(うろ覚えです)。今回の迂回路に近い経路だったのかもしれない。

【6月11日追記】上記の通り6月には「鹿嶋祭」が行われた。
2012年は6月10日(日)の午前中(駅発8時45分~12時45分、新屋発8時50分~12時20分)のみ、上記山王祭とまったく同じ対象路線・ルート・掲示物での迂回が行われた。(また雨の中でのお祭りとなり、午後からは雨が止んだ)



さて、上記では「新屋郵便局前」バス停が何度か出てきたが、これは秋田銀行の支店の統合・移転(前回の記事)に伴い、今年4月に名称が変わったもの。以前は「秋田銀行新屋支店前」、さらに以前は「西部公民館前」だった。
バス停の表示も、ちゃんと「新屋郵便局前」に変わっていた。しかし、旧新屋支店の真ん前にあった上り側では
ポールが2本
旧秋田市交通局が「公民館前」として設置した、初代のバス接近表示付き(後のシステム更新時に接近表示は撤去され、単なる電照式)のポールが埋め込まれており、それがバス停名の部分だけ変更されて使われ続けていたのだが、新たにダルマ型のポールも置かれている。
電照式のほうは「秋田銀行新屋支店前」のまま
ということは、近々、電照式のほうが撤去されてしまうのだろうか。銀行の敷地内に設置されているような感じだから、今後の跡地活用次第では、邪魔になるのかもしれない。

なお、現時点では秋田銀行の旧新屋支店、旧新屋駅前支店とも、建物に変化はなかった。
※バス停、秋銀支店のその後
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ケーキ屋の郊外移転

2012-05-24 23:24:56 | 秋田の地理
秋田をはじめ全国各地で中心市街地の衰退を招いた大きな原因の1つが、店舗の郊外移転。
秋田市では、この20年ほどで大型総合スーパーや家電量販店が秋田駅周辺から、遠くの御所野地区や幹線道路沿いなどへ移転してしまった。

他の都市は分からないが、秋田市では「お菓子屋さんの郊外移転」もみられる。特にケーキ店。
※以下、店舗名はアルファベットのイニシャルで表記します。

例えば、1970年創業で、中通、山王、千秋など秋田市中央部を中心に店があった、パンとケーキの店「J」。
2006年に、広面地区のコンセプトの違う店「T&Y」を除く全店舗を閉店・統合して、御所野地区へ移転してしまった。【2023年5月25日追記・「T&Y」、もう書いてしまうが「多恵&要蔵」は1998年オープン。】
僕が物心ついた頃には、既に市民に認知されて人気のあった店であり、家だけでなく小学校の行事でここのケーキを食べたこともあった。ここの店名をそのまま名乗るケーキ(黄桃を挟んだイチゴショートをクリームでコーティングしたようなの?)があり、それが好きだった。
閉店・移転時には、慣れ親しんだ店がなくなってしまって残念だったのと同時に、それは「秋田市中央部からの撤退」を意味することでもあり、見切りをつけられたようにも感じ、複雑な心境だった。
それから5年以上経つが、僕はこのお店のケーキはたぶん1度も食べていない。(嫌って食べないのではなく、買ったりもらったりする機会がなくて)

それから、現在は秋田市中央部北端の住宅地、泉菅野付近(所在地は泉北かな)にある「BのM」。
当初は、大町の赤れんが郷土館のはす向かいにあった。おそらく昭和の末頃には既にあったかと思うが、「本場で修行してきたパティシエ(という言葉は当時なかったが)が開いた、ちょっと高級なケーキ店」の走りだったと思う。
泉へ移転したのは10年以上前だろうか。「郊外」というほど遠くはないが、やはり食べる機会は激減した。


JさんにしてもBのMさんにしても、それぞれのお考えがあって移転したのであり、それを責めるつもりはない。
市中央部の店舗では、駐車場の確保、家賃や地代、そもそもお客が少ないなど条件が厳しいこともあるだろうし、郊外だからできることもある。車社会の秋田では郊外に移転してもお客は来てくれるし、それだけの実力があるお店でもある。
その一方で、ケーキは食べたいけれど、わざわざ車に乗って買いに行くほどでもないという人もいる(僕がそうです)。そんな人には、気に入った店が遠くに行ってしまうのは寂しい。


そして間もなく、ケーキ屋さんがまた1つ、秋田市中央部から移転する。
保戸野みその通りにある「K(英訳するとP)」。5月14日で創業15周年だそうだ。
そのお店が5月末で閉店し、数か月後に河辺地区(旧河辺町)にオープンするという。(コカ・コーラの工場の辺り?)

僕は時々、ここのケーキをもらうことがあって、おいしいと感じていたが、もう食べることはなくなるだろう。
車を持たない一人暮らしの70代のとある女性も、店がなくなるのを惜しみ、最後のKのケーキを買って食べたそうだ。
現地周辺は、通町に出ればいくつも老舗のお菓子屋さんがあり、それぞれ得意のおいしい商品があるが、ケーキ(洋菓子)専業店となると他にはない。

大した問題ではないけれど、「買い物難民」ならぬ「ケーキ難民」といったところでしょうか。



そういえば、ちょうど今日の秋田魁新報の秋田市地域面「どっこいマチナカ人技心」に新国道の中央郵便局向かいのお菓子屋さん「デュプレいしい」が出ていた。クリームを使ったお菓子がおいしいイメージ。
1900年創業で、現在地に移転したのは1970年代後半だという。昔は和菓子もやっていたとか。
それ以前は、大町(星辻神社の通り?)に「石井パン屋」の名前で店を構えており、年配の人は今でもそう呼ぶ人がいる。

大町から新国道は1キロくらいしか離れておらず、今ならどうってことない距離。
でも、1970年代当時に新国道に店を移すというのは、今の時代なら御所野とか河辺に移転するような覚悟が必要だったのかもしれない。
新聞記事によれば代替わりや商品構成を変えるなどの努力があったそうだが、結果的には、移転して成功だったのかもしれない。
(デュプレいしいさんの今の店は、駐車場があまり大きくなく、新国道がややカーブしているバス停の前にある。そのため、車での出入りには若干注意を要し、休日などはわざわざ誘導員を配置しているのが、大変そう。)


秋田市郊外へ移転した/するケーキ屋さんたちの今後はいかに。

【2013年1月16日追記】河辺へ移転した「K」跡は、若干改装の上、2012年10月に新たなケーキ屋がオープンした。
秋田県産食材を使ったカフェや惣菜店と同じ経営者による(ズバリ言えば「米カフェ」系列)店。
【2015年2月15日追記】↑この米カフェ系ケーキ屋「パティスリーマリアージュミユキ」は、2015年2月22日で閉店。
3月中旬から、米カフェ(この間に向かい側に移転して「レストランルセット」)の中で「オーダーデコレーションケーキ&カフェとしてリニューアルオープン」するとのこと。(2月15日折込チラシより)
米カフェ系の統廃合が慌ただしいと思うととともに、わずか2年で再び空き店舗が生じることになる。

【2018年11月24日追記】上記「K」は移転後も順調なようで、2018年11月24日付の秋田魁新報で紹介された。
店主は角館出身、東京で修行後、1997年にKを開店。その名は、東京時代に「店長として働いていた自由が丘のケーキ店から引き継いだ」とのこと。「引き継いだ」ってことは、(雇われ店長で)自由が丘の店からのれん分けしたのでなく、(店長兼オーナーで)自由が丘をやめて秋田へ実質移転したということ?
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あさぎり号

2012-05-23 22:49:00 | 旅行記
2月の静岡旅行記が終わっていません。今さらですが、続きです。※前回の記事
今回は、帰りに乗車した、「ロマンスカー」でありながらJRに乗り入れる列車「あさぎり」について。

この記事のように、行きは新宿から小田原まで、小田急電鉄の特急「ロマンスカー」に乗った。(乗車したのは「はこね」号、車両は30000形「EXE」)
計画当初は、帰りも同じルートで戻ろうかと思っていた。ところが、時刻表を眺めていると、時間的に沼津発小田急新宿行きの「あさぎり」が使えそうなのを発見。
実は、今年3月のダイヤ改正で「あさぎり」の車両の交代と運転区間の短縮が行われることになっていたこともあり、この機会に乗ってみることにした。
路線図
「あさぎり」は、小田急電鉄小田原線とJR東海の御殿場線を直通する列車。直通列車の起源は1955年までさかのぼり、長い歴史がある。
運転区間や使用車両は変遷があるが、1991年から今年3月までは、新宿-沼津間で4往復が運転され、使用車両は小田急とJR東海が折半していた。
今年3月からは、運転区間は新宿-御殿場に短縮(御殿場-沼津が廃止)、運転本数は3往復に削減(土日は1往復増発)、使用車両は両社担当分とも引退して小田急側の別の車両のみで担当することにそれぞれ変更された。
3月まで使われていた車両は、JR東海の「371系」と小田急の「20000形」。371系は団体用に転用され、20000形は廃車となった。
【2014年12月18日追記】その後、小田急20000形は山梨の富士急行へ譲渡。塗装変更・3両に短縮され、2014年夏から「フジサン特急」で運行開始。JR東海の371系も、JRでの運用終了後の2015年に富士急へ譲渡されることになり、小田急時代のコンビのまま富士山の向こう側を走ることになった。


今回乗ったのは沼津発10時30分、新宿着12時30分の「あさぎり4号」。使用車両は小田急20000形・RSE(Resort Super Express)。
運賃と特急料金合わせて3480円。今回の旅行で小田急を使ったのは「料金を安く抑える」というのが本来の目的であったはずだが、それはほとんど意味がなくなってしまうけれど(新幹線を使うよりは1000円ほど安い【24日訂正・1000円ほど安いとしたのは新幹線料金を指定席で計算していました】500円弱安い)。

面倒だったのが、きっぷの購入。「あさぎり」の指定席特急券は、かつてはJR東日本など全国の駅で購入できたが、2009年以降は場所が限られている。乗車券も2社にまたがる「連絡乗車券」だから、どこでも買えるものではない。
今回、指定席特急券は、行きに新宿駅の自動券売機ですんなり購入できた。細かな座席位置の指定はできなかったと思ったが、Suicaで決済できた。でも、乗車券の購入はできないようだった(窓口なら当然できるはず)。
乗車券は静岡県内に行ってから、JR東海の窓口で購入。「(小田急線)新宿」までと表示された乗車券が出てきた。沼津駅などでも券売機(近距離用・指定席券売機とも)では購入できない模様。


沼津駅へ「あさぎり」が乗り入れるのは、この時点であと1か月ほどとなっていた。
現在は、沼津には寝台列車「サンライズ」以外の特急は1本も通っていないことになる。
ホームへの通路の「発車ご案内」

ホーム。原則全席指定だが、沼津-御殿場だけは自由席が1両だけあった

ホームの発車標には「すてきな旅を」。行き先は「小田急」がつかない「新宿」だけ
ホームの「発車ご案内」では、下段に「特急「あさぎり」号の新宿までの所要時間は2時間です。すてきな旅をご満喫ください。」とスクロール表示され、心憎い。

車両は、おそらく朝いちばんに新宿から来たものの折り返し。いったん引き上げて整備されて、入線してきた。
現在はもう見られない光景

20000形RSE
あまり古さは感じない気もするが、どことなく1990年代チックな雰囲気が漂い、最新型ではないことは分かるのではないだろうか。
そして、JRの車両とも、小田急の他のロマンスカーともあまり共通性がないような、異質な印象も受ける。これは「あさぎり」の特殊性からして、仕方ないものだろう。
フォルムはロマンスカーっぽい?
白・ピンク・水色という、明るい色だけの組み合わせも珍しいが、嫌いじゃない。登場当時、時刻表の写真か何かでこの車両を見て、好感を持ったのを思い出した。
※3色は「スーペリアホワイト」「オーシャンブルー(タヒチアンブルー)」「オーキッドレッド(ピンク)」というらしい
側面には「odakyu」ロゴと「THE LAST RUNNING」のエンブレム
7両編成のうち、2両が2階建て、残りはハイデッカー構造。そのため、車内に階段がある。
ドアをくぐってすぐに階段
これがバリアフリーの妨げになり、比較的早期に廃車されることになってしまったそうだ。
行き先表示のLEDは画素欠けが目立つものも

車内へ。
 
車内は同年代のJRの特急とあまり違わないけれど、床がカーペット敷きなのと、座席がやや重厚感があるのは普通車にしては珍しいかな。
ただし、カーペット敷きなのに、通路を人が通る振動がどしどしと伝わってくるのが気になった。
平成2年 日本車輌製

車内の通路のドアの上にこんなものがあった。
右側
「自動」「手動」という押しボタンがあった。これで、通路のドアを手動扱いすることもできるのだ。
初代東北新幹線の「200系」にも同じ物がついていたが、今の列車にはないアイテム。


沼津を出ると、裾野、御殿場、松田の順に停車。松田までがJR御殿場線で所要時間50分。
乗車した車両の乗客は御殿場までは10人以下。みんな車内後方の席に偏って割り当てられていた。

東海道本線の駅どうしである国府津(こうづ)と沼津を遠回りで結ぶ御殿場線は、丹那トンネルが開通するまでは東海道本線だった。箱根の山越えの急勾配の路線で、かつては難所だった。
僕は以前、国府津-御殿場間は乗ったことがあったので、今回で残りの区間にも乗車できたことになる。
天気がよければ、車窓に雄大な富士山が望めるはずだが…
この日は厚い雲の中

座席には、他のロマンスカー同様、るるぶブランドの車内誌が備えられていた。(この車両が小田原方面のロマンスカーにも使用されるから、当然なのだけど)
それには、車内販売のメニューも掲載されている。JRとは違う、オリジナルのお弁当などが並び、これを食べながら旅を楽しみたいもの…
しかし、「あさぎり」には車内販売も自動販売機もない(乗車当時。現在の車両は自動販売機はあるそうです)。
車内販売は2011年春でやめてしまったそうだ。


御殿場駅には、訓練運転のためだろうか、3月から使われることになる小田急のメタリックブルーの電車「60000形・MSE」が1本停まっていた。
何人も乗り込んできたが、まだ空席が目立つ。「高速バスよりもこっち(あさぎり)のほうがゆっくりできていいね」と話す方々も。

昔は難所だったであろう急勾配をすいすいと下って、静岡県を後に神奈川県へ。松田からは小田急線に入る。
JRの松田駅に隣接して、小田急の「新松田駅」がある。
「あさぎり」はJRの駅に停まり(きっぷなど制度上はここを小田急新松田駅とみなす)、2社を結ぶ「連絡線」を通って、小田急線へ進んでいく。
連絡線通過中の車窓(列車は左へ向かって進んでいる)
御殿場線が上、小田急線が下にあり、連絡線で緩やかに下って行く感じ。

ここからは行きのロマンスカーと同じ。徐々に家が増え、街が大きくなっていくが、やはり思ったほどスピードは出ない。
小田急線内では本厚木と町田に停車。両駅で多数の人が乗り込んできて、ほとんどの席が埋まった。小田急線沿線では、「あさぎり」も新宿へ行くロマンスカーの1つに過ぎないのだ。

この列車では、日本語と英語の自動放送が流れていた。女声で、もしかしたら日本語と同じ人が英語もしゃべっているかもしれない。
だいぶ前に収録されたものらしく、話し方がどことなく“1990年代っぽい”。今、平成初期のテレビ番組を見ていて感じるような感じ?
禁煙や携帯電話使用に関するアナウンスが、その変更の都度、追加収録されたようで、それらの部分の継ぎ接ぎが目立った。
あと、「松田」の日本語でのアクセントを「ま」に置いていた。地元ではそうなのだろうか。それから英語の「本厚木(Hon-atsugi)」が「ホネツギ」に聞こえてしょうがなかった。【25日補足】「ホネツギ」に聞こえるのは「英語の」アナウンスでした。文中「英語の」が抜けていたので追加しました。
新宿に到着。このRSEに乗ることは、もうできない
乗り換えなしで、ゆっくりと座って沼津から新宿まで来てしまえたのは便利で快適。
でも、沼津駅で「すてきな旅を」と送り出してくれた割には、「そっけない旅」だった。もうちょっと、旅らしさ、特別な列車らしさの演出があれば、観光客には受けると思う。きっぷの発売場所とか車内販売を工夫すれば、もっと集客が見込めるかもしれない。
でも、そんなことよりも、御殿場や小田急沿線と新宿を結ぶ日常の交通手段としての利用のほうが多く、そちらをターゲットにしたほうが妥当なのかもしれない。

静岡での小ネタがいくつかあるので、おいおいアップするかもしれません。※次の記事はこちら
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晴天のベニバナトチノキ

2012-05-22 23:41:27 | 動物・植物
先日の続きで、秋田市大町のサン・パティオ大町に植えられて花が咲いている「ベニバナトチノキ」について。
晴天時に写真を撮影できた。
まずは、周辺環境。
大町通りから。中央やや左の奥にベニバナトチノキ。手前左端の木の若葉も美しい
道路から見えるといっても、奥まっている。僕と同じく、ここをひんぱんに通る植物に興味のある人も、この木の存在は知らなかった。
青空にピンクの花と大きな葉が映える
前回の写真と同じ場所、花でも、晴天だとかなり雰囲気が違う。やはり写真には光が大切。
ウロウロして、角度を変えて撮影。

三角形というか円錐形のものはそれ自体が花ではなく、小さな花の集合。ブドウとほぼ同じ構造なわけで、このようなものを「円錐花序」と呼ぶ。
1つの花序に注目↓
花はピンクの中に黄色い部分がある
ベニバナトチノキをはじめとするトチノキの仲間が変わっているのは、それぞれの円錐花序の中に、両性花(=おしべとめしべ両方を備えた、まあ普通の花)と雄花(おしべだけの花)の両方がつくこと。先端のほうに雄花がつくらしく、効率的に受粉が行えるように進化したんだろう。
これは両性花?
写真をアップで見たけれど、区別はつかなかった。花弁(花びら)は4枚だそうだけど、それも重なってひらひらしているので分からない。
まだつぼみのような部分も一部にはあったが、そろそろ散りそうな花もあった。

※在来のトチノキについてはこちら


通りかかった年配の男女数名のご一行が、「この木なんだべ?」「ライラックでねぇが?」「んだんだ。こんた色のもあったなー」と話していて、この木がライラックであることになってしまった。

たしかにライラックも円錐花序だし、今頃花が咲くし、紫の花はピンクとも言える。
でも葉っぱはこんなじゃないし、ライラックはどちらかといえば低木で、こんなに背が高くはならない。
「違いますよ。これは…」と教えて差し上げようと思ったけれど、できなかった…

ちなみに、先週の南大通りの街路樹のライラック。
そろそろ終わりです


南大通りといえば、先日推理した、新しくできるコンビニ。たぶんファミまではないかと予想し、ご賛同いただいていた。
先週の段階では、工事は進んでいるものの、具体的な店舗名の情報はない。でも、
張り紙が
「6 上旬OPEN/スタッフ募集中」
「6“月”上旬」と言いたいようだが、それはいいとして、“何が”「OPEN」するのは分からないじゃないか!(工事車両で隠れていたわけでもなさそう)
応募したくたって連絡先も分からないじゃないか!
こんなことでは、セブンイレブンに太刀打ちできませんぞ。
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日食

2012-05-21 23:37:25 | 秋田の季節・風景
昨日の記事の最後の通り、今朝、秋田でも6時26分から9時10分にかけて部分日食が見られた。

最初に、日食で太陽が欠けた割合の表し方について。
日食の欠けた度合を示すには、複数の方法があるらしい。
昨日の記事では「7時42分23秒が最大(面積で太陽の83.9%)」とした。これは、その通り、太陽の面積のどれだけが隠れたかということ。正式にはパーセントでなく少数で表す(0.839)ようで、国立天文台のホームページでは「面積比」と表記している。
もう1つ「食分」という表し方もあり、「月によって覆われた太陽の直径の度合い」だそうだ。これも小数で表し、秋田の7時42分は「0.892」。数字が1に近いほど、太陽が細く見えるということ?(皆既日食の場合は1以上となる。このように、見かけ上、太陽よりも月のほうが大きくなる場合があるから「食分」という数値を使うんだろう)

NHK秋田のニュースでは「午前7時42分には、太陽の80パーセント以上が欠けた状態になり」としており、結果的には食分、面積どっちでも正しいことになるが、ややいい加減。


では日食の模様を時間を追って紹介します。※画像の明るさ等を調整している写真もあります。
7時25分頃。
某所の2階建て自走式立体駐車場
ここは2階の床が、等間隔に穴の開いた板でできている。
そこを通して、1階の路面(地面)に光が当たって木漏れ日状態になっている。
こんな感じ!
辺り一面に無数の欠けた太陽が整列しているのです!
この段階では食分、面積比とも0.6を越えているはず

“本家”木漏れ日も、
ご覧のとおり(7時30分頃)
写真でも分かると思うけれど、肉眼でぱっと見ただけでも、明らかに通常の木漏れ日とは異なることが分かった。噂に聞いていた「欠けた木漏れ日」を初めて見られて感動。

皆既日食では周りが真っ暗になるというけれど、今回は暗くなるのか?
金環日食でさえ真っ暗にならないと聞いていたので、それほどでもないだろうと思っていた。
快晴だけど…
写真では普通の晴天だが、体感では曇りの日よりは明るいし、影がくっきり出ているが、若干太陽の光が弱いかなという感じ。感覚としては「快晴の日にうっすら“もや”がかかった状態」みたいな。心持ち、体感温度が下がったような気もしなくはないが、はっきりとは感じなかった。(ここ数日に比べると元々気温が高かったし、風速3m/s程度のそよ風が吹いてたので)
さらに細くなる(7時37分頃)

食分・面積比とも最大値とほぼ同じくらいまで欠けた(7時38分頃)
そして、いちばん欠けた7時42分前後。
木漏れ日は重なったりぼやけたりしたものもあり、芸術的

8時頃、食分0.750、面積比0.671。
再び立体駐車場
欠けた場所(位置)が最初と違っている(のですが、撮影した向きが最初と逆だったので、同じ場所が欠けているように見えます)。
魚の鱗みたい

昨日の記事で、穴の開いた硬貨などでもピンホールの原理で日食が見られるとしていたけれど、やってみました。
穴が大きいほど、投影される像は明るくなるが、投影場所までの距離(焦点距離)が長くなる。
まずは5円玉。
8時半頃。食分は0.5を切り、面積比は0.4以下
50センチ以上離さないと太陽の形にならなかった(それ以下だと穴の形になる)し、ぼやけて見えた。

もう1つ試したのは、今はあまり見かけなくなった、テレホンカードなど磁気式プリペードカードの残り度数を示す小さな穴。4つ穴が開いたオレンジカードを使用。
5円玉よりは近い距離(30センチくらい)でくっきりと像が浮かんだ
小さいけれどはっきりと見え、焦点距離の調整もしやすい。
小さな4つの太陽(肉眼ではもっとくっきり見えました)

ほかには、鏡で太陽光を反射させる方法も試してみた。
使う鏡の大きさの200倍の距離の場所に反射させないといけないそうで、鏡の大部分を紙で覆って1センチくらいだけ残してやってみたら、いちおうできた。
でも、反射させるという行為は体を太陽に向けて目で見ながら行うわけで、場合によっては目に光が入ってしまうし、反射させる場所を選んで、さらにその状態で鏡を保持するのが難しい。
屋外の広い場所で大勢で観察する場合などならいいかもしれないが、個人が屋内でやるにはやりにくい方法だと思った。

やはり、木漏れ日や身近な道具類を用いたピンホール投影がいちばん簡単で安全な日食観察方法のようだ。
秋田市は快晴で日食観察日和だったわけだが、金環日食となった東京などのように人々が足を止めて見入るような光景は見かけず、おおむね普段の朝の光景。
でも、出勤途中の信号待ちに観察グラスで太陽を見る女性を1人だけ見かけ、あとはちらりと太陽を見る男性、やけに専門的な日食の話をしながら登校する小学生の女の子がいるなど、皆さん興味はあったようだ。


さて、次に秋田で日食が見られるのはいつだろうか。
報道では、全国的なことを言ったり、秋田にしてもなんかずいぶん先のようなことを言っていたテレビ局もあったようだが…

「北海道大学情報基盤センター北館」という施設のサイト内に「地球上どこでも日食・月食・星食情報データベース」というホームページがある(http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~x10553/)。
これを使えば、世界中どこでも、将来いつ日食などが起こるかを調べることができるという、素晴らしいシステム。(日食の場合「局地情報」から)

それによれば、秋田市では、近い順に2016年、2019年に2回、2020年、2030年…と日食が見られる。
ただし、2016年のは最大食分わずか0.18をはじめ、2020年まではいずれも0.5未満。今回並みに大きく欠けるのは、北海道で金環日食になる2030年6月1日(秋田の最大食分0.885)。
日食があったとしても、その日晴天になるかどうかは分からないわけだから、今回の日食はとても貴重なものだった。
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ツツジなど

2012-05-20 14:26:51 | 秋田の季節・風景
若葉の季節を迎えた秋田市は、最近はぱっとしない天気が続いていた。
今日は久々の快晴で、気温も20度を越え、しばらくはこんな天気が続きそう。

ツツジが見頃。
ツツジの開花は、花色が赤など濃いものから白など薄いものへ進む傾向がある。今日時点では、おおむね赤系統が終わりかけ、白が咲き始めたかどうかといったところか。昨年同様、例年に比べるとやや遅いようだ。
※秋田のツツジに関する過去の主な記事:2009年2010年2011年

まずは、ツツジの名所・千秋公園。
日曜の早朝とはいえ(だからか)ちらほらと見物の人が訪れていた。
広小路に面した穴門の堀の土手(秋田県民会館の土手)は、早朝だったので影ができてしまったけれど、
 白はちょっと早い
【20日17時画像追加】上の朝の写真とは反対側のポケットパークから午後に撮影した写真をアップします。↓



中に入って、二の丸奥の胡月池から本丸へ上る階段や「鯉茶屋」前の斜面。
胡月池越しに
やっぱり白はまだ早い。この斜面は白の木が多いようなので、これからが見頃かな。
記事冒頭の写真もここです

胡月池の藤棚のフジは、この記事などで紹介した通り、開花時期が異なる2本がある。現時点では、早いほうが咲き始め、遅いほうはまだつぼみだった。


以前もきれいだと感じた、保戸野(ほどの)地区の市道「保戸野みその通り」の街路樹のツツジ。
保戸野みその通り
ここ数年は刈り込まれていないようで、木の形は乱れてきたものの、花はきれい。ここは赤も白も見頃だった。
 

斑点入りの花弁
花弁の斑点は上側の1枚に多く、他の4枚にはほとんど出ていないのが不思議。どういうメカニズムなんだろう。(重力を感知する「屈地性」とかだろうか?)



さて、2009年1月に倒産した地元の元祖ビジネスホテルの「ホテルハワイ」。秋田市中心部にあった3店舗は、いずれも閉鎖され、そのまま。
広小路の秋田駅と千秋公園の間の「駅前店」跡
その玄関前に、白と赤のツツジが鮮やかに咲き誇っていた。
奥の壁には落書きが…
この建物や土地はいつまでこのままなんだろう



ここでツバキの話題に変わります。
広小路の秋田西武前
今まで気づかなかったが、地下の飲食街直結の階段前に、ツバキの木があった。
赤い八重咲き?
いや、八重咲きとは違う。
中がカーネーションのようにぐしゃぐしゃっとなっている。これは「獅子咲き」という咲き方だそうだ。

他にも2010年5月10日の記事と同じく、今年も南大通りのライラックやJR東日本秋田支社前の乙女椿(昨年刈り込まれてしまったが、今年はけっこう咲いた)なども、目を楽しませてくれた。

秋田市役所前の花時計
秋田市役所の花時計には、4月中旬にパンジーとデージー3000本が植えられた。(デージーは上の写真に写っていないが、時計の下の平らな部分にある)
よく見るとこの花時計って、花が少ない。一般的な花時計は“文字盤”の下にも花が植わっているものだが、これはその部分に石が敷かれているからだ。
文字盤の周りにしか花がない花時計ってちょっと変わっているかも。
パンジーの花時計
そういえば、大黒摩季の1995年のヒット曲「ら・ら・ら」の歌い出しは「懐かしいにおいがした すみれの花時計」。
「すみれの花時計」ってこういうののことを指してるんだろうか?

「スミレ」と言った場合、植物学的にはパンジーも含まれるが、日本で一般的には日本在来の小さい花のものを「スミレ」と称し、「パンジー」は区別することが多い。(さらにここ10年くらいはパンジーの花が小さいヤツを「ビオラ」と呼ぶが、これも本来はスミレ全体の総称)
パンジーのことを昔の人は「サンシキスミレ/サンショクスミレ」と呼んだりするけれど…

花時計を見たら、「愛のオルゴール」【2015年6月15日訂正】「ほほえみのバネッサ」と「ら・ら・ら」を思い出しましょう。

※花時計の続きはこちら





ところで、明日の朝は日食が見られる。
東京などでは金環日食になるため、マスコミはあたかも日本中が金環日食になるような物言いだが、秋田を含む日本海側などの地域は部分日食。
それでも、秋田では8割以上が欠けるそうだし、天気もよさそうでほぼ確実に見られそうだから、時間の都合さえつけば一見の価値はある。


太陽を肉眼で直視してはいけないので、専用のグラスというか板を通して観察しないといけないのは、絶対条件。(カメラでそのまま写すのもダメ。壊れます)
でも、部分日食のためにわざわざ買うのも(おカネが)惜しい。

多くのマスコミは、グラスを使って観察することしか伝えていない。
しかし、道具を使わなくても、あるいはありあわせのものを使ってもっと簡単に観察できる方法がある。それが「ピンホールカメラの原理」を使って、投影する方法。太陽光が目に入らないので安全性も高い。(詳細は国立天文台のホームページをご覧ください。)
もっとも簡単なのは木漏れ日を見るだけでいい(ただし時間的に太陽が低い位置なので、周辺環境を事前に確認しましょう)し、麦わら帽子とか穴の開いたクラッカー(お菓子の)など細かい穴の開いたものの影を見ると、影の中に欠けた太陽の形が浮かぶ。おそらく、ザルとか5円玉・50円玉などでも大丈夫そう。

ほかに、鏡を使って壁などに太陽光を反射させて見る方法もあるそうだ。

また国立天文台の「暦計算室>日食各地予報」で、主要都市の日食の時刻等が事前に分かる。
秋田市は6時26分20秒に始まり、7時42分23秒が最大(面積で太陽の83.9%)、9時10分17秒に終わる。

※日食のようすはこちら
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マロニエ?

2012-05-18 20:58:53 | 動物・植物
冒頭の写真、何の花でしょう?
秋田を含む日本の林に自生(千秋公園にもあります)する「トチノキ」に葉や花の形がそっくり。(トチノキよりも葉の淵のギザギザが若干目立つ感じがする)
でも、花の色はトチノキは白なのに、これは鮮やかなピンク。

僕は見かけた時、トチノキの近縁種で日本に自生しない「セイヨウトチノキ」、フランス語で言うところの「マロニエ」かと思った。
しかし、調べたらセイヨウトチノキの花は、白いそうだ。

トチノキの仲間で赤系統の色の花が咲く種には、アメリカ原産の「アカバナトチノキ」がある。これはサルビアの花のような真っ赤な花が咲く。
それから、セイヨウトチノキとアカバナトチノキとをかけ合わせて(正確にはもうちょっと複雑に交配されたらしい)できた「ベニバナトチノキ」という種もあった。ベニバナトチノキは花の色はピンクで、日本で街路樹として植えられることがあり、「マロニエ」と通称されることもあるそうだ。
したがって、冒頭の写真の木は「ベニバナトチノキ」だと考えられる。
※「アカバナトチノキ」と「ベニバナトチノキ」を混同している場合もあるようだし、実際のところ花の色を見ないと区別できないと思う。
【19日補足】マロニエ(marronnier)はセイヨウトチノキのフランスでの呼び名。フランス(やヨーロッパ諸国)にはアカバナトチノキは自生しないはずだし、ベニバナトチノキはそれを元にした園芸品種。したがって、アカバナトチノキやベニバナトチノキを指して「マロニエ」と呼ぶのは厳密には適切ではないと思われる。


僕はベニバナトチノキの花を初めて見たわけだが、これが意外に身近な場所に植えられていたのだった。
それは、秋田市大町のかつての秋田魁新報社本社跡地にできた商業施設「サン・パティオ大町」。
再掲)秋のサンパティオ大町(道路の左側)

サンパティオは、中庭を囲むように店が並んでいる。道路から中庭に通じる通路に、1本だけベニバナトチノキがあった。
 逆光と影で写りが悪いですが道路側からと中庭側から
つまり、サンパティオの中に入らなくても、前の道路を通るだけで、一瞬とはいえ視界に入るはず。
サンパティオは今年で開業15周年だそうだ。僕は、15年間ずっとほぼ週に1度以上はここを通っているが、今までまったく気づかなかった!

15年の間に建物2階の高さまで生長し、前が緩い下り坂なこともあり、見上げないと花は見られない。
たくさんの花が着いている
日本のトチノキは表面がざらざらした実がなるが、セイヨウトチノキは表面に突起(とげ)のある実がなる。
では、ベニバナトチノキはどうかというと、「日本のトチノキのような実がなる」という情報もあるし、「交雑種なので結実しにくい」という情報もある。
サンパティオのベニバナトチノキの今後の生育を要観察です。

※サン・パティオ大町前は歩道がなく、路上駐車や駐車場から出入りする車がある場所です。また、足元に段差や傾斜もあります。ベニバナトチノキを見る時は、周囲にご注意を!

※晴天時に撮影したベニバナトチノキはこちら
※在来のトチノキについてはこちら
※翌年のベニバナトチノキやサンパティオの別の木については、この記事後半
秋田市内にベニバナトチノキの並木道があった
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AD閉鎖/循環バスルート

2012-05-17 23:21:13 | 秋田のいろいろ
秋田市中心市街地の話題から2つ。
●旧ADやっぱり閉鎖?
3月にお伝えしたイーホテルショッピングモールが閉鎖されるかもしれないことについての続報。
まず、まとめると、
「イーホテルショッピングモール」の場所は、秋田市中心市街地の大町二丁目。ダイエー秋田店が入っていた「秋田ニューシティ(現在は解体されて更地)」の向かい。
歴史をさかのぼると、百貨店「本金」と「秋田名店街」の跡に、1987年に「秋田ワシントンホテル」とファッション系のショッピングモール「ファッションアベニューAD」ができたのが起源。
2007年にホテルの運営者が「グローカルホテルグループ」に代わって、名称も「イーホテル秋田」に変更。その後、2009年にホテルの運営企業がショッピングモールも運営することになり、ADから「イーホテルショッピングモール」に変わっていた。(しかし、その名はほとんど定着していなかった)

今年3月に、グローカルホテルグループが、費用的な面(家賃収入が減少し、固定資産税と通路部分の光熱費の負担が大きいため)からショッピングモール部分を今年夏(6月末)で閉鎖する方針であることが明らかになった。
7月以降もイーホテル部分とショッピングモール部分のうち工芸品店と秋田観光コンベンション協会の事務所は営業を続ける。
といった所が、前回の記事までの内容。


その後、ホテルと各テナントで、合同会社(朝日新聞では「日本版LLC」とカッコ書き)を設立して、モールを運営することがホテル側からテナント会へ持ちかけられたようだ。(3月29日)
また、秋田市長がホテル社長に会い、観光庁に「国際観光ホテル」登録すれば固定資産税が減免されることを伝え、モールの営業継続を要望した。(3月23日)


5月15日の朝日新聞秋田版や16日の秋田魁新報経済面によれば、このほどホテル側が資金面から合同会社設立を断念し、当初の通告通り6月末で閉鎖する方針であることを、テナント側に伝えたという。
テナント会側は「「一方的で承服できない」と反発」しているという。
秋田魁新報によれば、イーホテルの国際観光ホテル登録手続きは行われていないという。
朝日新聞によれば、ホテル社長は「(閉鎖するショッピングモールの)跡地活用について「改装して核テナントを誘致しやすくする」と話し」ているという。


個人的な感想・意見ですが…
もちろん、各テナントの経営者や従業員の皆さん、そのお客さんはショッピングモールが閉鎖されれば困る。でも、お客で困るのは、人口のほんのごく一部だけだと思う。
ダイエーが撤退し、その後食品スーパーが出たり入ったり潰れたりして、ニューシティがなくなり…といったこの辺りで商業施設がなくなるなどした当時、周辺に住む多くの人(特にお年寄り)から、「買い物に行く場所がなくなる」「なんとかならないのだろうか」という声をよく耳にした。
しかし、イーホテルショッピングモールがなくなるかもしれないとなっても、そうした声は少なくとも僕の周囲では聞かない。「寂しくなる」という声はあるが、なくなることへの切実さは感じない。
申し訳ないが、それだけ、(現時点では)必要とされていない商業施設だったのではないだろうか。

以前から空きテナントがあり、しかも「ファッションアベニュー」すなわちファッションビルのコンセプトからはずれた店も少なくなく、そのため店の構造や雰囲気もそぐわなく感じていた。

ここでこのままで営業を続けるのには、ムリがあるように思う。
社長が言うように改装して新しいテナントを呼び込むというのもなるほどとは思うが、果たして来てくれるテナントはあるのか、そもそもそんなカネがあるのなら閉鎖についてもうちょっと考えてもいいような気もする。


4月初めの強風で、イーホテルの看板が一部破損・落下した。
その後、足場が組まれていたが、最近(今週初め?)、新しい看板になっていた。
紺色になった
今までとは、色とデザインが異なる。


向かいの秋田ニューシティ跡地も、まだ使い道が見えてこない。昨年6月には今年夏までにbjリーグの施設を造るという話があったが、あれはどうなったんだ…

【6月20日追記】イーホテルショッピングモール2階で営業していた「辻兵」の学生服や贈答品部門の店舗が、1階北西角に移転して6月21日から営業するとのこと。
ファミリマートの事務所の隣で、昔日本旅行があった部分かな。
したがって、モール閉鎖後は、1階西側の通りに面したテナント(北から辻兵-ファミマ事務所-ホテル入口-秋田観光コンベンション協会-(通路への入口は閉鎖?)-藤木)のみで営業を続けることになると思われる。

※イーホテルショッピングモールについての続きはこの記事末尾


●循環バスのルート
全国的には多くの都市で運行されている、100円バスも市街地循環バスもなかった秋田市。
中通一丁目の再開発に当たり、当初は無料のバスを運行する計画があったものの、トーンダウン。
結局、今年度に秋田市が100円バスとして試験運行を行うことになっていた。
※秋田県が作って試験運行するという「EVバス(電気バス)」とはまた別物です。

5月16日付秋田魁新報社社会面によれば、そのルートの案が固まった。
見出しは「巡回バス路線案固まる/南大通り、市民市場にも」であり、「循環バス」ではなく「巡回バス」となっている。秋田市が定めた正式な言い回しなのか、魁が創作したのかは分からない。(以下、この記事では「循環バス」とします)

5月22日の秋田市地域公共交通協議会でルートを協議した上で、運行主体の秋田中央交通が秋田運輸支局に申請する方針だというので、まだ「案」なんだろう。(やっぱり中央交通が運行するのか…)
一部既報と重複するが、ルートは一周約4キロ、計13の停留所、所要時間20分、バスは25人乗り、中通再開発がオープンする7月21日から来年2月末まで9時~17時に毎時3本=1日24本運行。

新聞にはルートが図入りで掲載されているが、新聞の見出しのように、南大通りの一部も通ることになった。具体的には、
秋田駅西口→広小路→通町→秋田ニューシティ跡前→日銀秋田支店前交差点→二丁目橋交差点→北都銀行前→五丁目橋交差点→南大通り→中通六丁目交差点→秋田市民市場前→市民市場入口交差点→買物広場→秋田駅西口
(反時計回りの片方向のみ)
Googleマップに加筆。赤い線が循環バスルート、細い青は既存一般路線バス(主要路線のみ)

南大通りは、現在もバスが通ってはいるが、ごくごくわずか。たしか平日朝に片道2便(秋田駅西口発と大学病院発の県庁方面行き)だけ。
南大通りを、これほど多くのバスが走ることは初めてだと思われる。(現在の2本は西向き、循環バスは東向きで運行方向は逆になる)

以前から何度も言っているように、市街地であり、病院や高齢の住民が多いのに「路線バス空白域」である南大通り周辺に路線バスが必要だと考えていた。それが実現されることになる。
南大通りをルートとしたことについて、魁では「1日約800人の外来患者が通う中通総合病院近くの南大通りや秋田市民市場もルートに組み込んだ。」としている。

実際には、中通総合病院の外来患者の診察受付開始は8時だから、9時始発の循環バスで出かけようとすれば出遅れてしまう。それに、秋田駅から病院に向かう際は遠回りになるし、バスを降りて南大通りを横断しないといけない。(これらの点は、弘前の土手町循環100円バスにおける弘前大学附属病院と似た状況)
一方、今まではバスで中通総合病院へ行かれなかった地域の人にとっては、アクセス手段ができることになる。以前書いたと思ったけれど「通町から大町五丁目まで1キロ弱バスに乗り、そこから病院まで1キロ弱歩いて通院する」人にとっては、循環バスを使えば歩かなくて済むことになるので朗報だ。
仮に試験運行終了後も継続して運行するとなれば、試験運行の結果次第ではルートや時間帯が変わったり、病院前まで乗り入れたり(病院が工事中だから当分は無理そう)という可能性もあるだろう。


循環バスのルートは、既存路線バスとは、秋田駅→通町→日銀前交差点(大町通りバス停)において完全に同じルート。ここをもうちょっと工夫して“棲み分け”できそうな気もする。1本西の茶町通りを通すとか。
また、ルートや方向は異なるため場合によっては遠回りになるが、通町のほか、交通公社前、北都銀行前などと秋田駅方面の間を一般路線バスよりも60~70円安く移動できることになる。
若干ややこしいのは、通町~北都銀行前にかけては、一般路線バスの秋田駅行きとは反対側のバス停が循環バスのバス停になること。旅行客や不慣れな人は戸惑いそうだ。「一般路線バスの秋田駅行きはこちら側、循環バスの秋田駅行きは向かい側のバス停です」などと注意書きがあれば親切。


ルート中のバス停は13だという。
ルート上にある、現在の一般路線バスのバス停を挙げてみると、
秋田駅西口、千秋公園入口、木内前(木ノ内じゃないよ!)、通町、大町通り、交通公社前、北都銀行前、五丁目橋、中通六郵便局前、南大通り・中通病院前、市民市場前、買物広場
※五丁目橋~市民市場前は現状は逆方向側にしかバス停がないが、向かい側にも設置されると仮定
だから12。
したがって、新しいバス停は1つしかできないことになる。

新しくできる1つは、そもそも再開発完成が運行のきっかけだから「エリアなかいち前」とかだろうか。
でも、せっかくの小型車両による循環バスなのだから、一般路線バスよりもバス停を増やし、こまめに乗り降りできるようにしてほしい。弘前はじめ、多くの都市の市街地循環バスで行われているように。
例えば、ルート上に「ねぶり流し館前」バス停があるように思われるが、これは一般路線上り側にしかないバス停。向かいの循環バスが通る側にはバス停がない。このままだとすれば、ねぶり流し館やサン・パティオ大町に循環バスで出かける人は不便(通町バス停を使うことになる)。循環バスが走る側にもバス停を設置すれば便利になるはず。
ほかに「アトリオン前」「秋田南税務署入口」「あきた文学資料館前(or入口)」なども考えられるかもしれない。(ルート上はいずれも交通量の多い道路なので、バス停新設は難しそうではあるけれど)

【6月1日追記】秋田市南通商店街振興組合のホームページによれば、平成4(1992)年10月に「南大通り経由バス運行について秋田市へ陳情」していた。
(上記の通り、現在の南大通り経由は本数が少なくて、これでは要望が実現しているとは言えないだろう)
それからちょうど20年経って、やっと実現することになる。

※ダイヤ等詳細が分かった続きはこちら
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学校ナニコレ/学校給食

2012-05-16 23:55:45 | 秋田のいろいろ
秋田市立学校関係のちょっとしたネタ。
●ナニコレ
テレビ朝日系の「ナニコレ珍百景」。
まとめて取材に来たのだろうが4月18日と25日の放送では、2週連続で秋田市の珍百景が紹介・認定された(どちらも認定はされたがMV珍にはならなかった)。
18日は「珍百景No.1251・古いお宝のある和菓子店」で、通町の菓子店「高砂堂」にある、文字盤が扇形の古い時計。この存在は前から知っていた。
25日は「珍百景No.1260・集会で限界に挑戦する校長先生」。この3月で定年退職した、市立御野場(おのば)中学校の前校長・藤澤秀男先生が、集会などで全校生徒を前にして行う、あることだった。

最近のナニコレでは、朝礼などで変わったことをする校長先生が少なくとも2度取り上げられていた。
1月18日の「珍百景No.1197・変わった朝礼の小学校」では、群馬県前橋市の桂萱東小の「ただ話すだけでは印象に残らないだろう」「話の内容を覚えていて欲しい」と、ドラムを叩きながらお話する校長先生。

高砂堂が放送された4月18日の「珍百景No.1253・短すぎる校長先生」は、愛知県豊田市の山之手小の朝礼でのあいさつがとても短い校長先生。
「今日はみなさんとても元気ですね。花まるっ!」とか、わずか数秒で済ませてしまう。(卒業式の式辞はさすがに7分とか言っていたけれど)
「あまりいっぱい話をすると子どもがわからなくなってしまうと、伝えたい話を1つ2つに絞ってキチッと伝えるようにしている」ためあいさつは短くし、その一方で、日頃の児童とのコミュニケーションを重視していた。

どちらも小学校だったので、子どもの分かりやすさ・インパクト重視では、そういうこともアリだろう。
特にあいさつは短く・日頃のコミュニケーションを重視というのにはとても共感できた。
でも、中学校、そして秋田でも、そんなインパクトのあることをする校長先生がいたとは!


御野場中の藤澤先生は、「努力する大切さを生徒たちに伝えたいと、自ら体を鍛えては全校集会の際、メッセージの書かれたユニフォーム姿で登壇し、体操、吹き矢など、さまざまな競技に挑戦している。」。
退職前の最後は、体育館のステージ上であん馬に挑戦して見事成功し、生徒たちも喜んでいた。

ちなみに、秋田市立の学校では「朝礼」という風習はあまりないはず。そのためか番組でも「集会」としていたし、あん馬をやったのは修了式のようだった。
60歳の人がマット運動やあん馬をやるということ自体すごい。
公立学校の校長といえばいろいろな任務があり、他の役職を兼ねていたり、あんまり奇妙なこともできない立場だと思っていた。特に秋田は地域性とか、「学力日本一」へのプレッシャーもあるだろうから。
でも、秋田にもこんなステキな校長先生がいたと知って、うれしかった。

藤澤先生のことは存じ上げないし、番組内で専門教科が何かは触れていなかったと思う。
でも、失礼ながら見た感じや「自ら体を鍛えては」という表現からすれば、体育の先生ではなさそうな雰囲気。
【2018年6月7日】ところが、この先生は体育の先生だったようだ。年齢とともに変化する体を使うことであり、体育といってもいろんな分野があるとは言え、体育の教諭がマットやあん馬をやっても、ある意味当然なような気もしてしまう。国語の先生が名文を書いたり美しい文字を書いたり、音楽の先生が歌ったり演奏したりするようなもので…
2018年時点では、秋田市体操協会に所属して、「大人のバク転教室」や子ども向けの指導を行っておられるとのこと。



●給食共同調理場
1月に取り上げた「給食共同調理場」。
ある学校分の学校給食を、他の学校の給食室で調理して運んでくるシステムのことで、秋田市条例によれば秋田市では9つの共同調理場が設けられているらしかった。
しかし、その時、条例には出ていなくても、郊外部の小規模な小学校と中学校が隣接しているところでも、同じような仕組みがあるという情報をいただいていた。

秋田市教育委員会の平成23年度「教育要覧」を見ると、そのすべてが掲載されていた。
それによれば、上記9つのほか、[豊岩小から豊岩中]、[下浜小から下浜中]という組み合わせも存在する。

この2組はなぜ、条例に出てこないのか。
憶測だけど、これらの各学校は、小学校と中学校が隣接して建っている点が共通している。
一方、条例に出ている各学校は近くても隣接はしていない。校地が隣接していれば条例にしなくてもいいとかなんとか、そういう理由があるのかもしれない。
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GAOパン

2012-05-15 23:32:49 | ランチパック
たけや製パンのパンの話題。
今月は「たけやフレッシュランチ」は新商品が少なく、2010年夏からしばらく発売されていた「チョコバナナ」が復活した程度の模様(食べていないので中身は知らないが、包装はその時と異なる)。

フレッシュランチ以外では、おもしろいシリーズが発売された。
男鹿水族館の仲間達」という、秋田県男鹿市にある「男鹿水族館GAO」の生き物をモチーフにしたパンが6種類(いずれも標準価格126円)。
ちょうど1年前、秋田市大森山動物園の動物をモチーフにした「大森山動物園の仲間たち」シリーズ5種類が発売されていたが、その第2弾の位置づけのようだ。(動物園が「仲間たち」、水族館は「仲間達」と表記が違うけれど)※大森山動物園のパンはこちらこちらで紹介しました。現在は発売されていません。
今回は、売上の一部を秋田魁新報社を通じて、東日本大震災で被災した子どもたちの支援に充てるという。

他のたけや製品同様、秋田県内の小売店で売られているが、6種類全部が揃っている店は多くない。
マルダイ牛島店がいちばん種類が多く(全部?)、マックスバリュ茨島店が4種類くらい、ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店が3種類といった感じ。
イオン秋田中央店(旧秋田サティ)に至っては、1つも置いていない。イオン土崎港店(旧ジャスコ土崎港店)にはたしかあったのだが。
(このシリーズに限らず、サティはいつも同じパンばかりを仕入れているような印象がして、つまらない。)


1つだけ購入できなかったので、今回は5種類を紹介します。
ごまふあざらし ザックチョコ」576kcal、「ホッキョクグマ ミルク&カスタード」352kcal
まずは哺乳類から。
ゴマフアザラシパンは、「デニッシュ生地に、チョコチップを折り込みザクザクチョコをサンドしました。」とのこと。カロリーが高い。
パンが2枚重なっている
剥がすと、
中にチョコクリーム
このクリームがザクザク食感がある。
パン生地に練りこんだチョコの模様で、「ゴマフ」を表しているようだ。どうせなら白い生地にしたほうがリアルだけど、難しいのかな。

大森山動物園のパンでもそうだったが、パンの包装のイラストでその動物っぽく見えるが、袋から出してしまうと、単なる「ちょっと変わった菓子パン」になってしまう。大量生産品だから仕方ないのだろうけど。


テラタ前知事が、水族館での展示に異様に執着していたホッキョクグマ。標準和名は「ホッキョクグマ」であり、「シロクマ」は通称。
当初、知事が「シロクマ」と呼んでいたため、マスコミや水族館自身も鵜呑みにして「シロクマ」とすることが多かったが、最近はやっとホッキョクグマが定着しつつある。一般人はともかく、報道機関や飼育展示施設なら、標準和名を使うべきだと思う。
で、そのパン。
真っ白
ハンバーガー状に上下が分離する。
ミルク味とカスタードの2種のクリーム
生地が柔らかく、2種のクリームのコンビネーションを楽しめて、クリームパンとしてはいいんじゃない?


はたはた チョコとカスタードのデニッシュ」(カロリー確認を忘れました…)、「サンゴ サクランボクリーム&ホイップ」296kcal
秋田の県民魚・ハタハタのパンもある。
横手市の木村屋というお菓子屋さんでは、昔から「はたはたパイ(R)」という細長いパイがあり、味付けにはハタハタで作る魚醤「しょっつる」が使われている。(浜松のうなぎパイみたいなものです)
このパンを見て、一瞬それを連想してしまったが、こちらはイメージだけ。
「デニッシュ生地にカスタードを絞り、バターそぼろをトッピングしました。」もので、ハタハタは使われていない(はず)。
薄っぺら
表面の粉みたいなのが「バターそぼろ」というヤツか。
ゴマフアザラシパンと若干かぶるような気もするが、カスタードが入っている分、こっちのほうが好き。


行ったことないので知らなかったけど、男鹿水族館にはサンゴの水槽もあるそうだ。そのサンゴもパンになった。パンになった6種類の中では唯一の無脊椎動物!
クリームパンがピンク色になったみたいな…
ピンクということは「およげ!たいやきくん」に登場した「モモイロサンゴ」とかがモデル?
中身がとても変わっていて、ホイップクリームと「サクランボ風味のクリーム」。
なお、青森の工藤パンでは、サクランボのジャムを使ったイギリストーストを発売中とのこと。ヤマザキ系列ではサクランボを推しているのでしょうか。
ピンクのクリームも入っている
包装には「サクランボ風味のクリームを“包み”、ホイップクリームを“注入”しました。」と製法を丁寧に説明している。ホイップクリームを注入したであろう穴が、側面(下のほう)にあった。
ホッキョクグマと同じく生地は柔らか。
まさに「サクランボ味のクリームパン」といった味だけど、「お菓子っぽさ」が強いかな。そして甘い。菓子パンだからいいのだろうけど、甘いのが苦手な方はムリかもしれない。


紹介する最後は、
ちんあなご けずりチョコクリームサンド」379kcal
大森山動物園ではキリンだったけど、こちらでも長いのが登場。
「チンアナゴ」はアナゴの1種。犬の品種「狆(ちん)」に顔が似ていることにちなむ。体長は40センチほどで、その大部分を砂の中に埋め、一部だけを海中に出している。
秋田在住のシンガーソングライターが、チンアナゴの名前や生態に興味を持ってその歌を作り、イラストレーターがキャラクター化するなど、ちょっとしたブームになっている。
 
これもハンバーガー状の上下分離構造で、チョコクリームの中にチョコが入ったものが挟まれている。


紹介できなかった1つは、「うみがめ マーラーカオクリームサンド」。マーラーカオにクリームを入れるというのが珍しい。

大森山動物園シリーズでは、パッケージにその動物の紹介が掲載されていたが、今回は水族館の紹介だけだった。
製品名は、大森山動物園では「~みたいなパン」「~のようなパン」という名称だったが、今回は違う。そのため、レシートの記載は…
「サンゴ」「ハタハタ」(マックスバリュ東北)
なんかサンゴとハタハタを買ったみたいな表記。
ザ・ガーデンでは頭に「タケヤ」がつくものの、
「タケヤ チンアナゴ」とか
知らない人が見たら、とんでもないものを買ったと思われそう。
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秋田でプロ野球

2012-05-14 23:46:25 | 秋田のいろいろ
秋田で開催される数少ないプロ野球1軍の試合が、先週末に開催された。その話題ですが、試合の内容には触れませんのであしからず。
散歩がてら見に行ってみました(試合じゃなく会場周辺の様子を)が、スポーツには興味がないので、見当違いや間違った記述があるかもしれません。

秋田のプロ野球は、秋田市向浜の「こまちスタジアム」において、秋田テレビ(AKT。フジテレビ系列)が主催する試合が恒例。
WikipediaによればかつてはAKTはロッテ戦を主催していたが、2003年のこまちスタジアム完成後はヤクルト戦に変えている。ヤクルトとキー局のフジテレビが資本関係にあること、秋田出身の選手がヤクルトに在籍していた/いることにちなむようだ。
今年は、対巨人戦。12日土曜日がナイター、13日日曜日がデーゲーム。12日は雨が断続的に降る中での開催で、1-1の引き分け。13日は曇で肌寒い中、5-1でジャイアンツが勝った。
デーゲームの日曜も、薄暗くて照明が点灯


●野球中継
今回の2試合は、テレビでは12日が地上波のフジテレビ系で全国放送され(CSも同時放送?)、13日はCSの「フジテレビONE」と地上波は秋田テレビでローカル放送された。
中継要員や実況はフジテレビで担当したらしく、目玉マークで「8888」ナンバーの中継車が何台か来ていた。

僕が子どもの頃は、巨人戦は必ずテレビ中継があった(そのためにレギュラー番組が潰れるのがイヤだった)。
それが今は地上波では全国放送されない試合もある(巨人戦のデーゲーム自体、昔はなかったか?)とは、時代も変わった(テレビの変化とプロ野球の変化)ものだ。


ラジオでは、フジサンケイグループのニッポン放送が実施。秋田では放送されなかった(はず)。
球場にラジオを持ち込んで、実況や解説の中継を聞きながら試合観戦する人がいるけれど、今回はそういう楽しみ方はできなかったのだろう(ワンセグなら可能か)。
秋田テレビではラジオ局を持たないし、秋田放送(ABS)のラジオはニッポン放送とのネットワークはあるもののTBSと掛け持ちのためか、あるいはテレビではライバルであるAKTの主催試合を中継するわけにはいかないからか。

12日のラジオ中継の実況を担当したのは、山田透という人。元ニッポン放送のアナウンサーで、1996年にフリーになっている。
この山田さん、1951年秋田生まれ。
Wikipediaにはソフトバンクの投手 攝津正が小学校の後輩とあるから、秋田市立高清水小学校だろうか。中学校は不明(順当に進学すれば将軍野中のはずだが、引っ越したり秋大附中に進んだりしたのかもしれない)だが、高校は秋田南高校卒のはず。


●中継車
プロ野球の試合だから、中継しなくてもダイジェストや結果を各放送局が全国放送しないといけない。
こまちスタジアムの駐車場の一角に、2台の車が仲良く並んでいた。
中継車が2台
手前がTBS系列のIBC岩手放送、奥がテレビ東京の中継車。
IBCのは岩手ナンバーでリモコン番号と同じ「・・・6」、テレ東は品川ナンバーだった。
以前も紹介した通り、TBS系列局がない秋田県内のニュース取材をIBCが担当しているので、このデザインのIBCの中継車は何度か見たことがあったが、この車は新しそう。
そして、テレビ東京のロゴが付いたモノの実物は初めて見た。ちょっと感動。

どちらも若干角度は違うが同じ方向(南東?)にパラボラアンテナを向けている。IBCのはアンテナが楕円形で珍しい(今は家庭用受信アンテナでも採用されているけれど)。やっぱり新しい車かもしれない。
裏側から見るとどちらのアンテナにも「MITSUBISHI」のロゴがあった。

フジテレビは実況中継用の車両が来ていたわけだが、NHK、日テレ、テレ朝のものは見かけなかった。これら各ネットワークでは、秋田の放送局や系列局が取材し、局へ持ち帰って東京へ送信する手はずなのだろうか。


●やっぱりイベント会社
秋田テレビは、放送してもいない番組の有料イベントを開催したり、各種イベント前にはその前売り券発売や準備風景を“ニュース”にしてしまうような、イベント開催に熱心な企業。
今回のプロ野球開催ももちろんそうだった。宣伝番組があったし、ニュースでは「AKT社長らが神社に出向いて『晴天祈願』をした」ことまで報じられた。

AKTのホームページでも、特設ページが設けられたのは、今時当然。

でも、そのどこを見ても、「テレビで中継する」という記述はなかったように思う。
主催者としては、テレビで見られるよりは、当日券を買ってでも観戦に来てほしいのが本心なのかもしれないが、おたくの本業はテレビ局なんでしょ。なんだかなー

もちろん、別の番組表のページには中継することが掲載されていた。そのうち、土曜のナイターはフジテレビの番組ページにリンクされていて、出演者などの情報が分かった。
一方、日曜のローカル枠のほうは、上記AKTの野球特設ページへリンクされていた。したがって、中継の内容は分からない。(フジテレビのCSのページには掲載)

やっぱり、AKTの「秋田テレビ」というのは名前だけで、本業はイベント会社なのかもしれませんねぇ。


●バス
こまちスタジアムへのアクセス。
球場の駐車場ではとても収まらず、旧秋田空港跡地が臨時駐車場として開放された。
旧空港と球場の間は無料シャトルバスが運行され、秋田中央交通が路線用車両を使って担当。

一方、秋田駅からの路線バスは、県立プール線県立プール行き(146系統)が運行されるが、毎時1本程度。これも輸送力が足りないので、随時増発が行われた。


このため、秋田中央交通のバスは大忙し。時間によっては、臨海バイパスを緑色のバスが続々と疾走していた。日曜の試合終了前には、駐車場シャトル、駅発増便合わせて、少なく見積もっても20台はいた。
秋田、臨海の両営業所が担当したようで、「三平バス」や「秋田らしいラッピング」のバス、ノンステップバス(新車でなく小田急中古を2台確認)も使われた。
ただ、大型バスはほとんど見かけず、中型バスが中心。大型バスは一般路線を走ったり、臨海営業所で休んでいたものも見かけた。
土日なんだから、路線バスなんて中型で充分だろうし、野球観戦するほど体力のある方々にノンステップバスを充当する必要もない。こういう時こそ、輸送力のある大型バスを使うべきではないだろうか。
(弘前の花見の時の弘南バスのシャトルバスでも同じことを考えた。バス会社なりの理由・事情もあるのでしょうけれど)


秋田駅からの県立プール行きは、終点の3つ手前が球場前。(ただし終点で降りても球場の裏側に着く)
通常なら行き先表示は「146 県立プール」なので、不慣れな人には分かりにくいだろうと思っていた。
しかし、増発便は
系統番号なしの「県庁・市役所 こまちスタジアム」
これは分かりやすい。
側面表示(始発バス停発車前なので、上段がスクロール表示している)
側面がスクロールしているということは、昨年10月の系統表示開始時に作成されたデータだと思われる。

正面LEDの「こまち」の文字がころんと丸っこいゴシック体でかわいい

正面と側面に途中バス停が表示されているということは、途中での乗降を扱うということだろう。
でも、ほとんどが秋田駅と球場を乗り通す人だろうから、全便でなくとも、大部分をノンストップの直行便にしたら、時間短縮になるのではないだろうか。
弘前さくらまつりのシャトルバスみたいに。

秋田駅行きは見なかったが、そちらも系統番号なしだったのだろうか?

【2014年6月28日追記】2014年時点でも、駅発こまちスタジアム行きは上記と同じ表示で運行。


そういえば、弘南バスの貸切バスが3台、球場の駐車場で縦列で待機していた。
いずれも新しい日野セレガ/いすゞガーラで、車体表示からすると弘前、五所川原、黒石(だったかな青森かも?)の各営業所から1台ずつ。青森からの観戦ツアーだろうか。



●次は大相撲秋田場所?
プロ野球と並ぶ秋田テレビ主催の恒例イベントといえば、8月に行われる大相撲の地方巡業「大相撲秋田場所」。
2010年は野球賭博問題により青森場所は中止となったが、秋田では開催。(この記事で触れています)
2011年は八百長問題を受けて早々に秋田場所の中止(東日本大震災発生前に中止が決まったようだ)が決まり、後に相撲協会側ですべての地方巡業を中止した。
そして今年は8月10日に秋田場所が開催されるようだ。でも、AKTではなく秋田放送(ABS)で告知CMが流れている。

調べたら、今年の「大相撲秋田場所実行委員会」は秋田魁新報社や秋田放送などで組織されており、AKTは関わっていない。
ABSがこうしたイベントを開催することは、AKTほどではないにせよ驚くことではない。
でも、イベント好きのAKTが、長らく仕切っていたものを手放してしまったのは、なぜだろうか。
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勝平神社地口絵灯籠祭

2012-05-13 21:24:33 | 秋田の季節・風景
秋田市中心部の保戸野鉄砲町(ほどのてっぽうまち)に「勝平神社(かつひらじんじゃ)」がある。
当ブログの最近の記事でおなじみの秋田市西部「勝平」地区とはやや距離があるが、元はその勝平地区の勝平山にあった神社らしい。起源は大同年間(806~810年)までさかのぼり、勝平山→川尻→八橋と場所を転々とし、1887(明治20)年に現在地へ落ち着いたとのこと。(参考:三皇熊野神社ホームページ)
現在は、茨島と牛島にある三皇熊野神社の「奉仕神社」の1つという扱いになっているのだが、要は三皇神社が“管理運営を受託している”ってことなんだろうか?
なお、今も勝平山や新屋地区にも「勝平神社」が存在する。

勝平神社といえば、5月12日から13日に行われる「地口絵灯籠祭(じぐちえどうろうまつり)」が有名。
風刺を利かせた駄洒落のような言葉遊びを絵灯籠にして、展示するのがメインイベント。
2月に静岡県三島市の商店街でも行われていたように、各地に同種の祭りがあるようだが、秋田では他には知らない。

星辻神社のだるま祭りではないが、ここも例年雨に当たることが多いような気がする。今年も12日は雨だったが、今日13日は晴れのち曇り。そんなわけで、初めて見に行ってみた。
神社は、保戸野地区の南西端に位置し、新国道や秋田中央郵便局のそば。
秋田中央郵便局前
上の写真のように、郵便局の前にしめ縄が張られていた。
ほかにも、郵便局裏の秋田市保戸野保育所、さらにはお寺の前(昔路面電車の停留所があった付近)にまでしめ縄があり、町内あげてのお祭りという感じ。

勝平神社は大きな神社ではない。
参道は途中で公道によって分断されている。中央郵便局側などからは参道を通らずに公道から社殿・社務所前にたどり着くことができる。
鳥居が立つ参道の入口は、通町~旧国道の道(路線バス将軍野線の通り)に面しているものの、見落としてしまうかもしれない。
参道は狭く、両隣に住宅が並ぶ

鳥居をくぐって振り返る。昔話の一場面の絵灯籠は毎年設置されるのだろうか
宵祭が12日18時から、例大祭が13日16時からで、「神楽浦安の舞その他」が行われるようだ。12日の夜は出店も出るんだっけ?
訪れた時はなぜか十文字の道の駅がテントで出張販売していたほかは、絵灯籠の展示のみ。それでも何人もの人が灯籠を眺めていた。
【5月30日補足】道の駅十文字では、県内各地や仙台、東京で産直の出張販売を行なっているとのこと。秋田市の三皇熊野神社里宮(牛島東の新屋敷小路のほう)では頻繁に行われているそうだ。三皇熊野神社と勝平神社は上記のように関連があるので、そのつながりで来ていたのだろう。

絵灯籠は約300個とのことだが、一部は境内以外の町内各所にも設置されているので、全部を見るのは難しい。遠いところでは、上り山王二丁目バス停(昔サークルKがあったところ)そばにも1個発見。
夜は明かりが入って雰囲気が違うと思うけれど、昼間に見ても大丈夫。雨対策でビニール袋が被せられているのは見にくいけど仕方ない。

「保鉄子供会地口絵灯ろう」として、地元の小中学生が作ったものもあった。でも「バレー部がんばるぞ」とかそんなのだった。そういえば「保鉄」こと保戸野鉄砲町は竿燈まつりの参加町内としても有名。


社会風刺の地口絵灯籠は、町内の76歳の男性が1人で考案して作っている。
テーマは秋田の話題から国際情勢まで幅広く、それをさまざまな視点から限られた文字数と絵で表現するのは、とてもご苦労なことと思う。
勝手ながら、いくつか紹介します。
 まずは町内ネタ
「蓮住寺小路」とはこのすぐそばのお寺が並ぶ通り(かつての電車通り)からバス通りへ抜ける短くて狭い道のこと。写真では分かりにくいが、奥に元祖コンビニ「のとや」が正確に描かれている。
「ガソリンの~新国道」の中央郵便局の建物もリアル。

「百円の年寄り効果バスはやり」
70歳以上が100円で路線バスに乗れるようになり、バスが賑わっているということのようだ。
バスの行き先は「秋田駅前(新国道経由)」となっていて、大昔の市営バスみたいな書き方。バス停は「土崎」。
「鉄砲町」というバス停があるのは将軍野線だが、今は毎時1本に減らされたし、町内の東側を通る泉ハイタウン線は運行開始20年ほどしか経っていない路線。鉄砲町の人がバスを利用するとすれば、やっぱり新国道経由ということだろうか。
それにしても、僕から言わせてもらえば「減便で待たされたあげくぎゅうぎゅう詰め」「系統番号はいいけれど行き先が分かりにくい(←語呂が悪い)」「市営バスを引き受けたのならもっとちゃんとやれ(←単なる文句)」。やっぱり難しい。

「猪突猛進秋田出現」
秋田県では生息が未確認だったイノシシが、先日湯沢市で見つかったことを受けたもの。
 ホヅミ秋田市長とサタケ秋田県知事。作業服の色が違っていたり(たぶん実物に忠実)芸が細かい。何より顔がよく似てる
※「LED~町明り」は、今年度秋田市が各町内の防犯用街路灯をすべてLED化することがテーマ。全部LED化しても、電気代を考えると安上がりとのこと。【13日23時追記】考えてみれば、市長が作業服を着てヘルメットまでかぶる必要はないんじゃ…
 ハシモトさんと「永遠の総書記」&アナウンサー
他には「なでしこジャパン」、「さおり(由紀さん)」など。
見落としたのかもしれないが、ノダさんはじめ、国会議員の方々はお見かけしなかった。
公道の向こうにもう1つ鳥居。そして狛犬さんと社殿(手前上の5人はSMAP?。裏面は七福神)
※公道は時々車が通るので、ご注意を!

神社では、おそらく普段は売っていないおみくじなどが売られていた。
灯籠を見ただけでお参りもせずに帰ってしまう大人もいたのに、小学生の女の子3人組がやってきて、ちゃんとお参りしていたのに感心した。
灯籠制作者の方のご尽力で持っているようなお祭りであり、将来的にはどうなっていくのか気がかりだけど、楽しめた。


【6月2日追記】秋田市広報広聴課制作のテレビの市政広報番組で、灯籠制作者が紹介されていた。
制作するようになって今年で44年目。1月3日から祭り当日まで準備を行い、睡眠時間3時間で制作に当たる時もある。地元の他の住民たちとともに後継者の育成をしていて、必ず次世代へ伝えていくことができると確信している。
といったことが伝えられていた。

【2014年10月30日追記】2014年10月には「国民文化祭」に連動して、秋にも長期間開催された。
10月22日付秋田魁新報 秋田市地域面によれば、
280年の歴史があり、「一時途絶えたこともあるが、1965年ごろ、もともと絵を描くのが好きだった神尾さんが自宅軒先に1個だけ絵灯籠をつるしたところ、近所の評判に。以来再び盛んに」なった。
コメント (2)
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