広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

交通安全運動表示/標識交換

2020-09-30 00:01:22 | 秋田の季節・風景
9月21日から30日まで、秋の全国交通安全運動。
秋田市内に設置されている、秋田県警の道路情報表示装置では、その告知がされていた。
毎度恒例(直近では緊急事態宣言中)の山王大通り東進向き、県庁第二庁舎向かい側の表示機。
「秋の全国交通安全運動実施中!」
相変わらずの、ヘタ文字と、たまにきれいな文字(「運動」?)の混在表示。
紹介していなかったが、これまでも交通安全運動中はこんなのが出ていたはず。

「秋田の道路は歩行者ファースト」
これは全部ヘタ字かな。「フ」が数字の「7」みたいで、それに1本足して「ス」にしたような形。

歩行者ファーストについては、以前に比べると若干改善したものの、まだまだ。
警察署の真ん前の横断歩道を歩行者が渡ろうとしていても、(充分に安全に停止できる状況なのに)停まらないんだもの…(そしてそのことを警察署に伝えたのに、別段対策されていない。)

次の画面は、ちょっとユニーク。今までもあったかもしれないが、初めて見た。
「あぶねがらながら運転やめでけれ」
運転中にいきなり見せられると、混乱しそう。
これもいつものことだけど、行間隔が詰まっていて、下が1行空いてしまっているのも、その原因。
さらに、これは秋田弁の標語。

といっても秋田弁(に限らず広域方言だと思うけど)独特の単語は「けれ」だけ、あとは清音を濁音にした程度。
でも、これは秋田県(県警でなく知事部局)主催「令和2年度交通安全作品コンクール「あきた弁川柳」最優秀賞」に輝いた、大仙市の人の作品だった。
コンクールの公式発表では「あぶねがら “ながら運転“ やめでけれ」表記で、訳は「あぶないから “ながら運転“は やめてくれ」としている。

作者の表記を尊重するべきかもしれないが、この表示では、ひらがなばかりで視認性・可読性が悪い。
ダブルクォーテーションマークを省いてしまっているくらいだから、いっそ「危ねがら」にすればいいのに。部分的に色を変えることもできよう。


山王大通りの表示機は、新しいタイプ。国道13号卸町付近、西進向き開橋手前などには、古くてドット数(ドット密度?)が少ない旧機種もある。両者で文字は同じだが、配置や文面は異なる場合もあった。
交通安全運動中は、
「秋の交通安全運動実施中!」
「全国」を抜いて、4文字×3行にぴったり収めた。
では次の画面は?
「あぶねがら~」は文字が多すぎるし、「秋田の道路は歩行者ファースト」でも1文字余ってしまう。
「あぶねがら ながら運転 」
五・七で1画面、残る下五を次の画面で、
「やめで  けれ!」
そう来たか!

「あぶねがら ながら運転 」は改行と余白が不自然。やっぱり「危ねがら」にすれば収まるのに、と思いかけたが、ふと“縦読み”すると、
「あらら」
右は「がが」だし、次の「ねな」も文字の形が似ていてちょっとおもしろい。
もしかして、狙ってこうしてるの?




先日、道路標識「自転車及び歩行者専用」と「歩行者専用」の違いを知った。
(通行が許可された)車両の徐行と、歩行者の通行位置が両規制で違っており、同じ道路(の同じ時間帯)に対して、この2つの標識を設置するということは、危険であり得ないのだった。
ところが、秋田市内で2か所、そのような場所があることを前から指摘していた。

そのうち、みずほ銀行秋田支店宝くじ売り場横の仲小路西端。同じ向きの左右に、この2つの標識が設置されていた。
(再掲)
それが今は、
あらら
標準サイズの歩行者専用だった向かって左も、小型の自転車及び歩行者専用に代わっていた! 当然「自転車を除く」の補助標識は撤去。そう言えば、8月初めに気が付いていたのを忘れてしまっていたかも…
もう1つの高陽地区の例を2020年5月にアップした時に、みずほ銀行横を改めて撮影して掲載したから、今年春では未交換だった。いずれにしても、ごく最近、交換されている。
(再掲)在りし日の歩行者専用

現在
支柱は変わっていない。以前の標識の跡と汚れが残り、棒に対して標識が小さくて、ちょっと変。
交換された自転車歩行者専用標識は、見るからに新しくはない。裏を見ると、
「H21」=2009年
以前の標識には、裏面のシールがなかったので、道路管理者である秋田市設置かもと推測した。
しかし、交換後にはシールが貼ってあり、このような中古品のストックを回して設置できるということは、県警管轄だったのか。

ここの矛盾は解消した。
それにしても、少なくとも9年もおかしな状態で放置され続けたのが、なぜ、このタイミングで交換されたのか。
場所柄、車がぶつかって壊れたということはなさそうなので、警察関係者か部外者か知らないが、誰かが「これはおかしい」と気付いて、警察の知るところとなり、交換されたのだろう。
でも、そもそも警察が規制の意味(=警察庁の示した基準)を理解せずに矛盾した標識を設置したのが原因。しかも、ここは秋田中央警察署に近く、県警本部も遠くない。毎日、何十人もの警察官が通り、目にしているはずなのに、何年も誰も疑問に感じなかった(もしくは報告しなかった)というのは、疑問。
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JR迫真の演技・隣県広告

2020-09-29 00:32:31 | 秋田のいろいろ
新型コロナウイルス感染症対策の換気のため、鉄道車両の半自動扱い(乗客がボタンを押して乗降ドアを開閉する方式)を取りやめた会社や地域がある。
JR東日本秋田支社エリアでは、4月20日から、車掌が乗車する電車の途中駅(始発・終着駅を除く)では、駅に停まると自動で一斉に開閉するようになっている。気動車(ディーゼルカー)と電車でもワンマンの時は、半自動のまま。

5か月経ち、いつも同じダイヤの列車に乗っている人は慣れたかもしれない。しかし、乗る列車が一定でない者、しかも半自動に25年慣れた者としては、まだまだ戸惑う。ボタンに指を伸ばした瞬間、自動で開き、そうだったと思うこともしばしば。
なお、車掌が乗る列車で、途中駅なのに半自動扱いをする場合もあるのだが、その判断は車掌に任されているようだ。
つがる運輸区(今春、大館、青森両運輸区を弘前運輸区に統合)担当、東能代駅で9分間停車、大館で2分停車する秋田発弘前行きの場合。
秋田発車後の放送で、途中駅では自動で開くので注意するよう案内があるが、東能代は半自動扱いにするとその時点で断言する人が多い。
一方、「途中駅で半自動にする場合は、都度案内する」と駅名を出さなかったり、「次の土崎は半自動」ということも1度だけあった。天候や乗客数での判断もあるようだ。【30日追記】「終点弘前以外の各駅では…」と、東能代でも自動扱いと受け取れる言い回しの時もあった。
【11月25日追記】11月時点では、車掌が乗っても、全駅で半自動のこともあった。労働組合報秋田版には寒い時期に向けて「屋根のある駅や乗降の多い駅で換気するよう指導している運輸区もある。」とあった。

ところで、秋田の鉄道では、車内広告というものがとても少ない。
大都市圏のような週刊誌の中吊りなどないし、弘南鉄道(あるいは各地の路線バス)のような地元の医療機関の広告もない。
通学利用が多く客層が偏ること、運用範囲が広範囲で地域密着の広告は効果が低いのだろう。見かける広告は、JR時刻表やキャンペーン、大学・専門学校の学生募集程度。

奥羽本線・羽越本線・津軽線用の701系電車では、中ドアの横左右にだけ(つまり1両に4つ)、横長の掲出枠がある。B3判だそうで広告業界では「ドア横ポスター」と呼ぶらしい。
秋田ではここに学生募集広告が入っていることもあるが、空の枠もあった。それが現在は埋まっている。
これが掲出されている。※自動扱いで開いているので、ドアボタンが点灯していない。
「広告」ではなくて、JR東日本秋田支社による、ドア自動扱いの注意喚起なのですが。1両に付き2枚掲出が原則のようだ。
「ドアによりかかると危険です!」
換気とは明言せず「感染拡大防止のため」としている。
「この電車では」と書いているが、上記の通り電車でしか実施してないし、掲出もしていないので、間違いではない。男鹿線のEV-E801系蓄電池式電車は、すべてワンマン運転なので対象外で、掲出なし。

注目したいのは、左側の写真。どなたか存じ上げないが、迫真の演技じゃありません?

ドアが半開きで、左足しか着地しておらず、右手がブレ気味に写っている(ブログ掲載写真では伝わりませんが)。
静止して撮影したのでなく、実際にドアから外に放り出されそうな瞬間を撮影していると思われる。
また、ドアボタンが点灯していることから、実際には半自動扱い中に、「開」ボタンを押して、開きかけたところで迫真の演技をしたのを撮影したのではないだろうか。
ドアボタンの右に、空のドア横ポスター枠が写っているから、それこそ中ドアだ。右のドアガラスにワンマン時の注意書きらしきシールが貼られているから、おそらく2両編成。
ヘルメットもかぶらず、ホームにマットもなさそうだし、危険を伴う撮影だったのではないでしょうか。JR東日本社員? スタントマン?

あと撮影地。
ホームの向こうには、緑が多そうだし、向かい側のホームには貨物列車(積載していないコンテナ車)が、おそらく停車している。支社隣接の秋田駅で撮影すれば良さそうなものだけど、秋田駅ではない。
柱の感じも似ているのは、羽越本線・新屋駅の1番線のような気がするけど…

【2020年12月31日追記】その後、年末までには「換気のためドアを一斉に開閉することがあります」という別の掲示に変わって、アクロバティックな写真はなくなってしまった。
【2021年9月22日追記】と思ったら、2021年夏までに復活していた。


また違うものも掲出されている。1両につき1枚が基本のようだ。
「新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために」
まずは、黄色くて目を引く。
内容は「他のお客様とできるだけ距離を保ち、会話を控えめに」「向かい合う際は、互い違いに座ることも有効」など、具体的。
会話を控えめにというのは、JR東日本による駅掲出ポスターにもあったが、互い違いまで言及するのは初見。

そのポスターとは色やデザインが違うから、じゃあ国土交通省とか厚生労働省ででも作ったものかと思ったら…
「青森県」!
コールセンターも青森県のもの。リストにある保健所も、青森県内のみ(中核市で独自の保健所がある青森市、八戸市も掲載)。

701系の運用範囲は、青森県内は津軽地方のみで、秋田県全域と山形県の一部も含まれる。車両基地が秋田であることもあって、車両が青森県内に滞在する時間というか割合としては、さほどではないはず。
上の注意書きは、どの地域でも有効なものだけど、当然、秋田県や山形県のものと統一性がないとも言える。秋田県や山形県の連絡先は分からない。
701系2両編成の中には、青森県外・秋田-新庄間での運用が基本で、1往復だけ青森に少しだけ入る秋田-弘前の運用を専属で行う、ボックスシート付きの編成があるが、それに掲出されているかどうかは不明。

広告でなく、無料扱いなのかもしれないが、広告扱いだとすれば、青森県の税金から支払われるだろう。それなのに、青森県の半分でしか見られず、秋田県や山形県に滞在する時間が長いとなれば、広告効果や青森県民の感情としてはどうだろう。
緊急事態宣言中に「東北・新潟緊急共同宣言」を出したように、この広告でも、例えば運用範囲の3県共同扱いにして、3県の相談窓口を掲載したり、制作費・広告費を按分することもできると思う。

秋田県は、コロナ関連告知のテレビや新聞の広告はよく出しているが、駅や車内では見かけない。県立高校の生徒会が作成した(主に通学する高校生向け)ポスターがあるくらいで。
その穴埋めを青森県のポスターがやってくれている面もある。費用はともかく、秋田県知事から青森県知事へ、礼状でも送ったらいかがでしょう。
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男鹿線無人駅ホーム工事

2020-09-27 00:30:16 | 秋田の季節・風景
1週間前。秋田市の奥羽本線・上飯島駅を久々に利用した。
青空、ススキ、下りホーム

踏切を挟んで対角線に配置された(過去の記事)、上下どちらのホームにも、工事看板が立っていた。
「ホーム改良工事をしています」
役所発注の道路などの工事看板にそっくり(秋田県庁は杉枠で囲うのが基本で違うけど)だけど、発注者は東日本旅客鉄道株式会社秋田支社設備部。施工者も第一建設工業だからJR東日本系列。

11月17日までの工事とあるが、この時点では、工事の気配はなかった。
「ホーム改良」とある。特に上り側では、上屋や待合室などが新しくなって何年も経っていないのに、上下同時に何をするのか…
下の青白反転部分に注目。「出戸浜外7駅乗降場改良他工事」とある。

2駅隣の男鹿線・出戸浜駅が出てきた戸惑ったが、役所の工事看板でもこんなことがある。
道路の白線引きとか、下水道工事とか、複数箇所の同一内容工事をまとめて発注する場合、1か所だけ場所を示して「○○他」と表記することが珍しくない。


以下、推測だけど自信はあります。
「出戸浜外7駅」ということは、上飯島とあと6駅の計8駅。
上二田、二田、天王、船越、脇本、羽立を入れれば、8駅。
これは、秋田-男鹿間を走る、(運転系統としての)男鹿線の無人駅と一致する。※来春開業の泉外旭川駅も含まれるが、建設中なので除外できる。

さらに、JR東日本労働組合のサイトで見た情報も重ねると、見えてくる。
来春、男鹿線に蓄電池式電車EV-E801系が増備される(これは確定事項)。
以前ちょっとだけ触れたが、労働組合報によれば、その時に「中編成ワンマン運転」を開始するという。男鹿線の場合、(2両編成を2本つないだ)4両編成でのワンマンを新たに行う。それに必要な工事だと推測する。
労働組合報には、中編成ワンマン導入に伴う駅側工事として、「ホーム高上げ(※原文ママ)」と停止位置移設をやるとある。車体側にカメラがあるので、ホームのミラーをどうするかは未定らしい。
※「ホーム高上げ」という業界用語があるわけでもないようなので、「ホーム嵩上げ(かさあげ)」の誤りでは? どちらにしても、ホームを少し高くして、乗降しやすくするのでしょう。
工事後は路面のツギハギはなくなりそう

中編成ワンマンは、今春のダイヤ改正から、東北本線の黒磯~新白河で5両編成で開始済み。水戸支社、千葉支社等でも導入計画があるようだ。
中編成ワンマンというのは、JR東日本独自の呼称なのだろうか。その名の通り、これまでは1~2両編成(=短編成)でしかやらなかったワンマン運転を、3~6両編成でも行うもの。それだけでなく、これまでは車内に運賃箱を置き、無人駅では車内で運転士が行っていた運賃収受(きっぷ回収や定期券確認を含む)を廃止。駅側に運賃箱を置く、つまり無人駅だから無人状態で運賃を支払わせることになる。
長くなった分、ミラーでの車内外の確認は限界があるので、カメラとモニターを使用。


ネット上では、中編成ワンマンを指して「都市型ワンマン」と呼ぶ人がいるが、ちょっと違うと思う。ここで、ワンマン運転の種類を、まとめておく。呼び名は勝手に付けたものです。
・車内収受型ワンマン
バスと同じ、昔ながらのワンマン。
車内に運賃箱(多くが自動両替機付き)。無人駅では前のドアだけ開き、車内で運転士が運賃、きっぷ類の確認をする。
客を後ろの車両から前まで歩かせるのも難しいし、利用実態からホームドアなどの設備投資も限定されるので、必然的に短編成。

・都市型ワンマン
運賃箱なし。無人駅でも全部のドアが開く。
運賃収受は駅で行うが、そもそも全駅に駅員がいるか、無人駅にも自動券売機、自動改札機、自動精算機、連絡用インターホンが完備され、運賃取りこぼし・不正乗車対策がしっかりしている。
ホームドアなど本格的な安全対策もされる場合も多く、各地の地下鉄・新交通システムや東急で行われている。
全ドア開とホームドアにより、編成が長くなっても対応できる。
静岡鉄道などは、2両編成で都市型ワンマンを実施しており、「都市型でも短編成」のケースもある。

・信用乗車(信用降車)方式ワンマン
車内に運賃箱なし。無人駅でも全部のドアが開く。
無人駅に運賃箱(回収箱)があり、それにきっぷや現金を投入する。定期券等は提示する必要なし。
JR九州では10年以上前から実施。おそらく(安全確認の面から)2両までのはず。

以上、JR東日本が導入している中編成ワンマンは、「都市型」とは言い難く、「信用乗車方式で短くない」型といったところ。
【29日補足・都市型ワンマンの最大の特徴は、「駅側の設備が充実していること」と、それによって「確実に運賃収受ができる(不正乗車防止策が万全)」ことだと思う。JR東日本の中編成ワンマンでは、そのどちらも満たさない。】
【30日追記】もしくは別の分け方で、無人駅では、車内で運賃を支払う/車内で運賃を扱わない の点にのみ着目すれば、2つに分けられ、都市型と信用乗車型はどちらも後者なので同一とみなすことはできる。


男鹿線の中編成ワンマン化で気になるのは、まず車内外の安全確保。カメラの性能と運転士の目が頼りになるが、夜間、積雪・吹雪・凍結の時はどうか。

それと、運賃の取りこぼし・不正乗車対策。
駅設置の運賃箱はきっぷ回収箱を頑丈にした程度のもののはず(東日本のものは不明だがJR九州はそう)で、両替はできない。いくら説明を書いたとしても、支払い方が分からない人も出そう。悪意はないが、タダ乗り(後日支払い)せざるを得ないことも起きる。
ましてや悪意がある者は… 男鹿線沿線にそんな不届き者はいないと思いたいところではありますが。
「運賃ほ脱(逋脱)」と称するそうだが、労働組合報には、
「運賃ほ脱対策として強固な運賃箱と駅防犯カメラを土崎駅・男鹿駅以外の駅に整備する。」とあった。追分駅は、早朝・夜は無人(券売機停止・自動改札機開放・精算機なし)になるので、対策するのだろう。
これって「運賃ほ脱対策」だろうか?
箱を強固にしたら、みんなが運賃を払うという理屈になり、おかしい。これは「運賃箱泥棒対策」では?
あとは言葉の問題だが、ほ脱対策なら「防犯カメラ」というより「監視カメラ」が適切だろう(対外的には使いたくない言葉ではあろうけれど)。
【28日補足・上飯島駅では、防犯カメラ自体は既にホーム上に設置されていて、おそらく他の無人駅でも同様。このことからも、新設されるカメラは運賃箱を重点的に映すカメラ=ほ脱対策の監視カメラということだと思う。】
現在の上飯島駅の「きっぷ入箱」
↑まさかこれこのままじゃないでしょうけど、これに毛の生えたようなのになりそう。

また、無人駅から「乗る時」は、乗車前にきっぷを入手できれば、双方が楽。
しかし、昨年、多くの無人駅の簡易式自動券売機が廃止され、磁気式乗車駅証明書発行機に改造されている。
中編成ワンマン導入でも「簡易券売機を増設する考えはない。」。

例えば追分駅は、遅い時間も県立大学の学生などの乗降が少なくない。
無人時でも稼働する券売機があってもいいのではないか。終日無人の上飯島駅の上りホームには券売機があるというのに。
土崎、追分、男鹿くらいには、自動精算機を導入してもいいかもしれない。


あとは、いよいよSuica導入?!
楽だし、両替できなくて支払えない事例は激減、不正もある程度は減るかも。
でも、労働組合報には、Suicaは一切出てこない。

客がどうこういう立場や段階ではないにせよ、頼りない労働組合だ。
ワンマン反対などと言うのは時代錯誤だから受け入れるのは妥当だが、提示されたことにはいそうですかと従うばかりのような。
自分たちの安全運行確保、客の不満と不安解消・サービス向上のために「より確実な運賃ほ脱対策」「Suicaの早期導入」ぐらいは申し入れたらどうなんでしょう。【27日追記・乗客の不公平感(正直者が馬鹿を見る)解消、JR東日本に対する信頼向上につながるよう、労使一丸となって努めていただきたいのです。】


ところで、奥羽本線の701系や、五能線の新車では、従来どおりの車内収受方式のワンマンを続けるようだ。となると、奥羽本線と男鹿線直通両方が走る上飯島駅(と早朝・夜の追分駅)では、2種のワンマンが共存する。
おそらく、奥羽本線の列車も、この2駅に限り信用乗車方式にして、混乱させないようにするかもしれない。【28日補足・だとしたら、車内での案内が若干ややこしくなるか。】
秋田蕗マークの縦書き駅名標と福島から309キロポスト

11月にはEV-E801系が増備された
その後の上飯島駅の状況
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鷹巣駅前・の~そん

2020-09-25 00:01:04 | 秋田の季節・風景
秋田県内陸北部、北秋田市鷹巣(たかのす)。
2005年の平成の大合併前までは北秋田郡鷹巣町で、北秋田市の中心地(地図上では北寄り)。
1956年からは横手市とともに気象通報所が設置されていて、アメダス導入前は、テレビの気象情報の県内各地の気温は、秋田、横手、鷹巣の3地点だけが伝えられていた。

JR奥羽本線の駅名は「ノ」が入る「鷹ノ巣」。
地名では「の」は表記しないのに、駅名では表記されるのは、一ノ関や三ノ宮と同じパターン。どれも明治開業の駅のようで、大昔はそうする事情・理由があったのか、地元を無視して決めつけたのか。
JR鷹ノ巣駅
東能代駅と雰囲気も規模も似ている。ただし、現在は、駅業務子会社委託(駅長不在)、指定席券売機(通常タイプ)設置、キオスクなしで、東能代駅の管理下。
上の写真のように、駅の裏側などに針葉樹林があるのが目を引く。鉄道防風林だそう。街中では珍しい。

JR鷹ノ巣駅の隣には、鷹巣駅がある。
右がJR鷹ノ巣駅
第三セクター鉄道、秋田内陸縦貫鉄道・秋田内陸線の駅。
JR駅とホームは連続しているが、窓口や改札口は分離。時間によっては、外に出なくても乗り換えられる乗換改札が開くのかな。いちおう線路もつながってはいるが、列車乗り入れは手作業で30分かかり、近年は行われていない。

国鉄阿仁合線を3セク化したのだから、元は1つの駅。3セク転換時に「鷹巣」に表記変更された。
転換間もない頃の本で、その理由は、「3セクの出資者の1つである鷹巣町に配慮して、町名と同じ表記に変えたのではないか」との推測を読んだ。
地名と駅名で読みは同じで表記が違うのはまぎらわしいが、事業者が違うとは言え同じ場所にある駅で表記が違うのもまた、まぎらわしい。けど、大きな問題ではないということか。


鷹ノ巣駅で降りて、駅前を歩くのは、3~4回は経験している。能代と大館という市にはさまれた、「町」にしては、にぎわっている印象だった。
駅正面から、ほぼまっすぐなアーケード商店街(「たかのす銀座通り商店街」かな?)が続く。昔ながらの低いアーケードだけど、きれいに維持されている。秋田市では管理ができないという理由でなくなっているのに。
「路線バス乗り継ぎ旅」の一行は、ここにある喫茶店で時間をつぶしている(新旧出演者どちらもだったか?)。
駅寄りのアーケード
今回は土曜昼前なので閉めているだけなのかもしれないが、シャッターを下ろした店は多かった。空き地もあった。人通りは少ない。

駅前のバス停は、アーケードのいちばん駅側に設置。
バス停名はノなし「鷹巣駅前」表記
秋北バスには「鷹巣車庫」があるが、北秋田市内、旧森吉町にある「米内沢(よないざわ)営業所」の下部組織の位置付け。
写真右の一般路線バスと空港リムジンバス用のバス停は、ローマ字・英語併記のちゃんとした表示板。同じ色分けの四角い板は、次のバス停までの徒歩の消費カロリー、車とバスのCO2排出量、距離。大館市内で表示していると聞いたが、ここにもあった。
左のバス停は、市街地循環バス。バス停名はパソコン印字だが、その下にリボン型にキティちゃんが描かれている。分かりづらいが、左上、アーケード天井から下げられた「ようこそ北秋田市へ!」にもいる。理由がよく分からないが、2018年からハローキティが「北秋田市ふるさと大使」を務めている。
ちなみに北秋田市ふるさと大使は、もう1人いる。
俳優・高橋克典氏。父親が鷹巣出身で、ご本人がテレビで発言しているのも何度か聞いた。
奥が鷹ノ巣駅
駅から遠ざかると、少し新しそうなデザインのアーケードになる。

さて、このアーケード商店街にあるのが、しんこ餅を買った「の~そん」。ローソンではない。
「ナニコレ珍百景」でも取り上げられ、わりと知られている。

要は農産物直売所。
JAは関与せず、駅前の反対側・綴子地区の人たちが作った組織が運営しているみたいだ。
そこそこ長い年月、鷹ノ巣駅前で営業しているはずで、少なくとも3度移転しているようだ。ネット上の古い情報では違う場所・写真が残っている。
現在(少なくとも2018年6月以降)は、駅を背に右側、最初の信号を越えた先のブロック。
以前は別のお店だった跡に入った雰囲気がある。
の~そん店舗
間口は広くなく、店舗入口や看板が引っこんでいるため、見落としそう。営業中はアーケードにのぼり旗が出るようだ。
店内も広くはなく、地元の農産物や手作りのお菓子・惣菜類のほか、地元の複数の菓子店の商品もひと通り置いてあった。入数や箱などはバリエーションが少ないが、駅にキオスクない分、軽くお菓子をお土産にした時は助かる。

鷹巣ではいちばん有名だと思われる「晩梅(ばんばい)」のチョコケーキ「ル・デセール」、地名にちなむチーズまんじゅう「笑内(おかしない)」などはあった。
初めて知ったのが、
黒まんじゅう
すぐ近くにある「山田まんじゅう店」の小さめのまんじゅう。透明パックに無造作に入って3個税抜210円。1個108kcal。消費期限は購入当日だった。
滑らかなこしあんで、とてもおいしい。
上小阿仁の山吹まんじゅう、銀山温泉の亀まんぢう、郡山の薄皮饅頭と並ぶと思う。鷹巣土産でル・デセールばかりお持ちになる人がいるけれど、これもお願いしたい(消費期限に注意)。

【10月16日追記】もう1つ鷹巣名物を忘れていた。やはり駅近くにある菓子店の「バナナボード」。同コンセプトの商品を全県的に売るたけや製パンのは「バナナボート」だが、こちらは「ボー“ド”」。の~そんで売っているという情報もあったが、この時はなかったと思う。

「の~そん」について。
レシートでは「鷹巣産直センター の~そん」とあった(ロゴでなく活字で)。
今の店舗入口の看板は「産直センター のーそん」。のぼり旗は「産地直売 の~そん」。
表記ゆれが多い。「の~そん」部分については、ひらがなで、チルダ「~」のようだ。看板が長音記号「ー」なのが例外。

ローソンと農村を掛けた命名なのだろうと、察しはつく。ローソンが存在しなければ、あり得ない店名だろう。かつての店舗は、水色のラインが入るなどローソンを意識したデザインだったようだ。
そんなことを踏まえると頭に浮かんだのが「♪参ってます 過疎化の農村」。

1992年からフジテレビで放送された、元々あるフレーズや歌詞のパロディを募る「タモリのボキャブラ天国」の、初期のネタである。
これの元が、ローソンのCMのジングル「???(忘れた)ます あなたのローソン」。
でも、秋田県(青森県も)にローソンが進出したのは、1997年。ボキャ天放送時は進出前で、ローソンのテレビCMは流れなかったし、自分を含めてその名前すら知らない人が多かったと思う。このネタで、初めてローソンという音を認識したかもしれない。
もしかしたら、の~そんの命名にも、このネタが影響を与えているかも。

ローソン公式サイトの「ローソンの歴史」などによれば、
1979年12月に「「あいてます♪♪あなたのローソン」テレビCM、ラジオCM開始」。
国内1号店は1975年オープンなので、かなり初期。「あいて(開いて)ます」だと「空いてます」とも取れ、イメージが良くなさそうだけど、当時は24時間でいつでも開いていることを優先して伝えたかったのか。
その後、どう変遷したかは分からないが、1991年に「 「マチのほっとステーション」をコーポレートスローガンに」している。ボキャ天当時は、変わっていたようだ。
なお、2013年に「マチの健康ステーション」になったが、最近はまた戻ったとか。


秋田県庁の以前のサイト内に、1999年の「直売所一覧(http://www.pref.akita.jp/tyosei/partnership/tyokubaiitirann.htm)」というのがあった。
よく分からないが「開始年」があって、昭和50年代以前のものもあるから、それがその直売所の開始年っぽい。
「鷹巣産直センター「のーそん」」は「H11」、1999年オープンか?


さて、鷹巣駅周辺には、コンビニはあるにはあるが、分かりにくいし、とても近いというわけではない。の~そんのほうが近い。セブン、ファミマがあって、ローソンがいちばん遠い。
また、しんこ餅の記事の通り、スーパーは駅から1.3キロほどの所に、交差点の対角線に大きなショッピングセンターが2つある。大館の「いとく」と、イオン東北(旧マックスバリュ東北)の「ザ・ビッグ」。
両者とも、以前は商店街に店があったのを、幹線道路沿いに移転したようだ。
郊外移転とも言えるが(健康で天気が良ければ)歩ける距離であり、路線バスが敷地内へ乗り入れるなど、そこそこ便利そう。移転で駅前が衰退したのは事実かもしれないが、秋田市より便利かも?

なお、ザ・ビッグは、元は同和鉱業系列のスーパー「同友」。それがマックスバリュ東北に吸収され、マックスバリュブランドに。さらにそれが現在地に移転して(移転直後はマックスバリュ店舗)、後【27日遅く・2011年10月】にザ・ビッグに転換という経緯だそう。
店舗名は「たかのす店」でひらがな書きなのが特徴的。青森県の「マックスバリュ新おおわに店」を連想したが、大鰐も元同友。同友時代の表記を継承しているようだ。
【27日追記・画像追加】WAON POINTの履歴より
Smart WAONサイトの履歴に登録されている店舗名は、転換から10年近く経つのにまだ「マックスバリュたかのす」だった。イオン東北運営のマックスバリュ店舗で実施する、月木日5倍デーは、ザ・ビッグ店舗では実施しないのだが、その変の対応は大丈夫なんでしょうね。(以上追記)

商店街から両ショッピングセンターへ、まっすぐに向かう道が国道102号。商店街寄りでは、家が建てこみ、歩道も狭かった(他の小さい道を歩いたほうが安全そう)。そのためだろう。道路標識には、
補助標識「いたわりの路!」
分かるような分からないような補助標識。速度制限標識の「規制理由」を示しているととらえていいのか。

秋田市下新城笠岡には「学童の路」というのがあった。
(再掲)
「路」という表記、角ゴシック体なのが珍しかった。
「いたわりの路!」も同じコンセプトだろうが、エクスクラメーションマークが入ること、ナール書体・反射材入りの本格的な板なのが特徴的。


最後に鷹ノ巣駅前に戻って。ずっと前、簡単に紹介していたもの。
(再掲)ポストの上
鷹巣はギネス世界記録の「綴子大太鼓」がある。そのオブジェをポストの上に載せたわけだが、小さい10号ポストに合わせたこの大きさでは、太鼓じゃなく「鼓(つづみ)」だ。
JRの駅を出た右側、観光案内所との間にあったが、今は…
今も健在
ただ、時とともに、
金属の皮部分の輝きも、胴の色も薄くなってしまった
ポスト本体に銘板があった。
山崎産業 納入平成11年11月
1999年。
ネットには、1995年撮影らしき、10号の前世代である朱色の1号角型ポストの上に、同じ太鼓が載っている画像があった。太鼓そのものは、先代ポストから移設された感じ。
秋田市ではこの世代のポストの更新も進んでいる。ここはどうなるか。

【10月3日追記】鷹ノ巣駅と鷹巣の間に観光案内所ができたのは2014年9月。
それ以前は「えきなかショップ 7 to 7」という、売店と麺類などの軽食堂があったそうだ。JRと北秋田市が協議して開店し、マタギの里観光開発(株)運営。
ホーム側からも利用でき、鷹巣駅周辺で貴重な店だったはずだが、2012年7月27日開店・2014年7月閉店の2年で終わってしまったようだ。
さらにそれ以前は、JR直営の「ハンバーガーショップ」があったとのこと。
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秋田県北・彼岸のしんこ餅

2020-09-24 00:00:00 | 各地お土産・食べ物
秋田県沿岸北部、能代市の産直・みょうが館の彼岸だんごはおいしかった。今回は、内陸北部、大館市や北秋田市鷹巣(たかのす。JR駅名は鷹ノ巣)の彼岸の餅類。※鷹巣の町やまんじゅうについてはこちら

鷹巣市街地の2つの店で、2種類を購入。

左は駅前の「産直センター の~そん」で購入(の~そんのことは後日)。
右は駅から少し歩いた、「イオンタウン鷹巣」内「ザ・ビッグたかのす店」で購入。

どちらも「しんこ餅」という名称。
どちらも白くて小さい餅があんこの中に混ざっている。秋田市でも比較的なじみがある、典型的な(秋田の)しんこ餅だ。県内では、能代の「セキト」の「志んこ」が著名。県外では、北海道の大沼だんごや新潟県新津の三色だんごなども、同じ系統。

彼岸の入りのこの日、の~そんには、餅類がいろいろあるかと期待した。しかし、たしか赤飯やぼたもちが少々と、このしんこ餅しか置いていなかった。
奥羽本線で鷹ノ巣の1駅下り方向、糠沢駅の辺りの方の製造。
税抜200円。原材料は「餅粉(国内製造)、うる粉、小麦粉、小豆、砂糖、塩」。消費期限は翌々日。

とりあえずしんこ餅が手に入って満足したが、秋田を出る時点で計画が狂ってしまい、鷹巣で時間が余った。
スーパーがそう遠くないということで、向かった。イオンタウン鷹巣の斜め向かいには、「いとく鷹巣ショッピングセンター」もあって、両方入ってみた。

どちらの店にも、写真右のしんこ餅が大量に売られていて驚いた。たけやや千葉恵製菓などのおはぎ・ぼたもちもあるが、それらに負けないくらい。
大館市の「菅原餅店」の製品。250g、税抜365円(価格が印字済み)。100g当たり200kcal。
原材料は「上新粉(国内製造)、小豆、砂糖、水飴、/酵素」。消費期限は翌日。

菅原餅店では、同じサイズで、あんこの代わりにごまをまぶしたものもあった。
さらにいとくには、あんこのしんこで「御所野」とかいう製造元のものもあった。北秋田市内、合川方面のようだ。


以前、秋田県内の一部地域では、彼岸に「だんし(以下、ダンシと表記)」なる、おはぎ・ぼたもちではない、団子を作る(そして供えて食べる)ことを知って驚いた。いろいろ調べると、ダンシでも、地域によってさらに違いがあることも分かったが、情報が少なかった。
その中で、秋田県北部ではわりとダンシが盛んなように感じていた。
今回の彼岸の直前には、大館の方から、大館ではダンシとしんこは似ているが、原則的には材料がもち粉とうるち米の上新粉の違いがあるとのコメントもいただいていた。また、秋彼岸にも作るが、春のほうが盛んとも。

鷹巣のスーパーで、あんなにたくさん売っていたということは、やはりダンシの風習は根強く、おはぎ・ぼたもちでなく、ダンシと同等と見なして、またはやむなく代替として、しんこを買う人が多いのだろう。
翌日消費期限のをあれほど売るんだから。

の~そんのしんこ餅
名前は「しんこ餅」ながら、原材料が「餅粉」だから、これらがよりダンシに近いのだろうか。
しんこ餅のセオリー通り、小さめの餅に、こしあんがまぶされている。でも、この餅はギリギリ1口大ほどで、しんこ餅としては大きい。餅は柔らかくて、伸びないタイプだが、指や容器にはべたっとくっつく(みょうが館のだんごと似ている)。あんこの味付けは、各家庭の違いだろうか、素朴な感じ。

菅原餅店のしんこ餅。黄色いシールは「しんこ」
こちらも標準的で、餅のサイズも標準的。
ソーセージ状の餅をカットして作っているような形。粘着力は弱く、うるち米のしんこらしい。あんこはあっさり目で好き。
菅原餅店は大館では親しまれているお店だそうで、おにぎりなども製造している。


これが秋田県北部の彼岸の実情。秋田県に長く住むのに、餅好きなのに、まだまだ知らないとがあるものだ。
近年、北秋田市といえば「バター餅」が有名になったけど、それ以前からこんな餅文化があったのだった。

現在の秋田市内では、セキト以外のしんこを購入するのは難しいと思われる。八郎潟の畠栄の「あんごま餅」やそのたけや製パン版などは、しんこじゃなく、重い(もち米の)餅で違う。しんこならではのあっさりが好き。
輸送の都合もあるのだろうが、秋田市のスーパー(いとくでもイオン東北でも)では、ほぼまったく売られていないのは、この手の餅好きとして惜しい。県北部から秋田市へ移り住んだ人たちも、残念がっているかも。
今後の彼岸は、能代の彼岸だんごと北秋田・大館のしんこを買いに行かなければ。
【追記】2021年春彼岸に、能代市二ツ井の道の駅ふたついに行ったところ、産直売り場で菅原餅店のしんこが売られていた。

【2022年3月21日付 秋田魁新報 県北地域面より追記】「しんこ餅作り 彼岸で最盛期 大館市内の餅屋」として、菅原餅店が取り上げられていた。
「16日ごろから1日当たり千パック以上を製造」→2022年の春彼岸入りは3月18日。いつまで大量生産が続くのかは言及なし。
「しんこ餅のほか、おはぎやぼた餅を買い求める客も多く」→これは製造元へ直接買いに来るということか。
「同店のしんこ餅は250グラム入り394円。大館、北秋田、能代3市のスーパーで販売している」→小坂町や鹿角市へは行かないのか。

【2024年3月24日追記 能代市のスーパーでの扱い】2024年春彼岸明けの日に、イオンスタイル能代東といとく能代ショッピングセンターへ行ってみたが、秋田市内でも買える量産品ばかりで、地域からではの彼岸菓子はなかった。
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東能代駅周辺

2020-09-23 00:01:11 | 秋田の季節・風景
駅の中、徒歩圏内の農産物直売所「みょうが館」に続いて、最後に東能代駅周辺の風景。

能代市の市街地は、東能代駅から五能線で1駅、米代川の河口に近い「能代」駅周辺。
だから東能代駅は何もない場所にある、という先入観があった。過去に1度、一瞬だけ駅の外に出た時もそう感じた。今回、初めて、少しだけ歩くと、そこまで何もないわけでないと思った。
東能代駅舎
出入口はこの南側だけ。自由通路などもなし。
駅の中はそこそこ大きい駅だが、駅舎はこの通り小さい。乗務員基地である東能代運輸区は、線路の北側にある。

駅前から南方向
イチョウ並木の県道150号が、片側2車線で国道7号までまっすぐ伸びる。北海道っぽさがある。

駅からすぐ、旧羽州街道と交わる交差点は、地図サイトでは「東能代駅前」という名称になっている(のを後で知った)。
でも、現地の信号機周辺に主要地点の案内標識はなかったはず。
Googleストリートビューで確認すると、信号が交換されており、前の信号機時代には、東能代駅から向かってくる(南進)側にだけ、それらしき板が設置されていたが、その時点で既に文字が消えて判読不可能。
秋田市(県道と市道)でよく見られる、昔は名前があったのに、いつの間にか無名交差点になるという事例が、ここでも起きていた。秋田県は交差点名に消極的。「東能代駅前」も、いずれ無名交差点になってしまいそう。


進んで、国道7号に突き当たる手前。
秋北バス「東局前」バス停
「局」って何の局?
並んで、新しそうな予約式乗合タクシーの停留所があった。
その名称は、
「東能代郵便局前」
向かい側に建物も写っている。なお、ATMは休日は稼働しない。↑郵便局の左隣は黄金色の田んぼ。
田舎のバス停は「郵便局前」「学校前」みたいな個別の呼称がないこともあるが、このように局の種類を略すこともたまにある。
と思いつつ、2019年10月のストリートビューを見ると、秋北バスのバス停の表示板が今と違い「東能代局前」と書かれ、「郵便」を略。その時点で板が折れていたので、交換され、「能代」まで略されたのか。

県道と国道の丁字路は「東能代駅入口」交差点。国土交通省管轄だけに、これは英字入りの明瞭なものが、3方向に設置されていた。
国道西側から。左が駅方向
国道だから100メートルごとにキロポストが設置されている。国道7号は新潟市が起点だから、交差点の手前で…
新潟から333.4キロ
ちなみに秋田市中央部では270キロくらい

ということは、100メートル西へ進むと、
ゾロ目の333.3Km(奥が駅入口交差点方向)
ここの反対方向では、
「みょうが館」と書かれた屋根が右奥に見える
みょうが館は333.2キロ付近。


駅方向へ戻って、東能代駅前交差点から、ちょっとだけ旧羽州街道へ。お店はちらほらとはあるようだ。交差点の西すぐに。
古びた秋北バスの「東能代」バス停

薄れた赤い部分に「秋北バス」
この「ワンマンカー」と書かれたのが、昔の標準の秋北バスのバス停か。
本社がある大館市街地では、色使いは同じでスーラ書体の新しい表示板があったが、古いのもまだ残っているようだ。
(再掲)スーラで中央交通のと似ているが、ローマ字と英語と両方を併記していて偉い
東局前は、パソコン印字を貼り付けたお手軽版。
旧羽州街道をバスが1時間に1~2本程度走っていて、能代市街地と二ツ井などを結んでいるようだ。

東能代バス停の写真の左に、電柱広告の地名が写っている。「機織轌ノ目」。
大字がなしで「字機織轌ノ目」が正式なようだ。なかなか難読ではないでしょうか。
秋田の人は報道などでたまに聞くので知っているかもしれないが、「はたおりそりのめ」。

読みだけでなく由来も気になるが、軽く調べた限り分からない。
おそらく「機織」「轌ノ目」に分かれるのだろう。

「轌」は、日本で作られた漢字=国字。雪の車でソリとは分かりやすい。
秋田市金足黒川には小字「轌町」というのもある。字は違うが、由利本荘市には「雪車町」もある。
雪国ならではの地名だろう。沿岸部の秋田市や能代市は積雪は多くはないけれど。

ちなみに、東能代駅の所在地は別で「鰄渕」。これも難読かつ不思議。
読みは「かいらげぶち」。【24日訂正】「~ぶち」でなく濁らない「かいらげふち」が正しいようです。→国道の交差点について

秋北バスのバス停には「機織轌ノ目」というのもあるらしいが、場所は不明。
東能代駅前交差点の県道側には、予約式タクシーの「東能代」停留所があった。


「東能代」というのは、能代駅に対して東側という、駅名のみの呼称だと思っていた。
しかし実際には、バス停名や郵便局名にも使われているのだった。
「西弘前」同様、地名よりも駅名が広く使われているということだろう。駅は鉄道事業者だけのものではなく、地域の人のよりどころでもある。

東能代の駅前には、バス停はないのかと見回すと、向かって右側にあった。
秋北バスと乗合タクシー
秋北バスは「ワンマンカー」入り板にパソコンで「~駅」、タクシーは「~駅前」。
予約式タクシーの表示板には、正面から見たタクシーらしきイラストが描かれている。これって「自動車専用」などの道路標識の自動車の絵の屋根に、行灯を付け足したもの?
秋北バスの路線を把握できていないのだが、旧道の東能代からここまで乗り入れて来る路線とそうでない路線があるみたい。

以上、東能代3部作でした。
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みょうが館の彼岸だんご

2020-09-21 21:06:15 | 各地お土産・食べ物
秋田県沿岸北部・能代市のJR東能代駅の中の話に続いて、駅周辺。街並みなどは後日改めてアップするとして、徒歩圏内にある産直施設のこと。
駅正面には、広い道路がまっすぐに伸びている。北海道を連想させられる。長さ535メートルの秋田県道150号。
沿道には住宅や会社は多い。すぐに信号があって、交わる狭い道が旧羽州街道。さらに進むと、右に消防出張所、左に郵便物があって、信号のある丁字路交差点に突き当たって県道終わり。その左右が国道7号。
ちょっと方向感覚が狂ってしまったが、駅から来て右(西)が秋田市方向。そちらへ曲がって200メートルのところに産直がある。ということで、駅から約740メートル(脇道を使うと若干短くなる)。

駅方向から行くと、建物裏面が見えるが、屋根に大きく名前が書いてある。下の写真は正面側。
JAあきた白神 農産物直売所「みょうが館」
ミョウガが能代の特産であることにちなむ。ミョウガばかり売っているわけではない。

訪れたのは午後早く。彼岸入りで生花を買いに来る人が続々。
産直でよくある話で、野菜類は午前中で多くが売れてしまっていた。ミョウガは残り3袋(そろそろ終わりの時期ではあるはず)、果物はシーズンに入ったばかりのリンゴとナシ少々。

みょうが館は、惣菜やお菓子など加工品も充実していると聞いていた。
たしかに、「へ」の字型の売り場の一辺が、ほぼ加工品だった。
この辺でよく作って食べられる(※)、“ごはんの漬け物”である「赤寿司」は、甘いのと甘くないのがたくさんあった。※赤寿司は秋田市でもなくはない。青森県津軽で「すしこ」と呼ぶものと同一だと思う。
太巻き寿司もあったが、甘寿司かどうかは不明。

五目寿司・いなり寿司 4個250円
五目ごはんの稲荷2個と、白ごはんの稲荷2個のセット。
五目ごはんは、サツマイモ、ニンジン、ゴボウ、マイタケ、油揚げで5目。五目ごはんも、稲荷の皮の味付けもおいしかった。

買わなかったけど気になったのは、鶏肉が入った味付けごはん。大館駅弁の鶏めしよりも、色が薄く(五目稲荷と同じくらい)て油っぽいような感じ。昭和50年代頃まで、秋田市内にこういう鶏めしを売る店があって(木内とかで買えた?)、何度か食べて、記憶に残っている。それに近そうな予感がした。

【21日追記】東能代駅にキオスクもあるが、旅行中の待ち時間に訪れてみるのもいいかも。ただし、レジ袋は無料配布ではなく、割り箸もあるかどうかは分からないので、ご承知おきを。
あと、リゾートしらかみで、東能代停車中にホームで出張販売、もしくは車内販売しても、売れるのではないでしょうか。


彼岸といえば、花のほかにお供えの食べ物。
おはぎ・ぼたもちは、控えめな場所にわずかしか置いていなかった。入口側の目立つところにたくさん並んでいたのは…
彼岸だんご 5個300円
秋田音頭に歌われる「檜山納豆(その納豆も売っていた)」の能代市檜山地区の方の製造。ここから国道向かい・ほぼ真南の辺り。
7個くらい入ったのもあって迷ったけど、消費期限が翌日なので5個入りを購入。
別の人の名前で、そっくりなものも少しあった。

秋田市の我が家では、彼岸のお供えといえば、おはぎ・ぼたもち。ここ何年かで、たけや製パン、岩手の白石食品工業(シライシパン)、青森の工藤パンが、彼岸だんごなるものを製造し、秋田市内でもわりと売られるようになった。
地域により差があるとは聞いているが、彼岸だんごは新しい風習のように感じたし、モノとしてはあんこの入った、形がぽっこりした大福じゃないかと思っていた。ただ、全国的にも、地元のお菓子屋さんが彼岸団子を売る例は少なくなさそう。

みょうが館で、ぼたもちを差し置いてこれだけ売るということは、能代では彼岸だんごが主流なのか。
小ぶりでまんまる
あんこがところどころ透けたり、不整形だったりは手作りならでは。
これがとてもおいしい。
中のこしあんも程よい甘さでいいけど、皮の餅がとてもおいしい。米の味というか。

そして大福ではない。皮の食感が違う。びろーんとは伸びず弾力も弱めで、噛み切りやすい。ただ、餅とり粉がないと指や容器にはべったり付く。【2024年3月24日追記・餅が柔らかく、指やパックの凹凸の跡が付く。】
原材料は「上新粉(国内製造)、もち米、小豆、砂糖、食塩、片栗粉」。粉の違いだ。

この味が何かに近いと思ったのだけど、「おやき」だ!
信州のとは違う、米粉で作るあんこが入ったのが秋田のおやき。津軽の「しとぎ餅」と同じもの。
おそらく、この彼岸だんごを平べったくして焼けば、おやきになる(あんこの量が違うし、おやきは粒あんが一般的ではある)。逆に言えば、彼岸だんごはいわば「生おやき」。

なお、翌日になっても、表面はカサついたものの、中の食感は変わらなかった。
おいしくて5個入りでは足りなかった。次の彼岸以降も買いに来なければ。
気になるのは、「彼岸だんご」というからには彼岸しか作らないのか? それとも名前を変えて違う機会にも売るのか? それとスーパーなんかでは売るのか?
ネットで調べると、秋田県農林水産部農林政策課が、県内各地の農林水産情報をアップする「こまちチャンネル」が見つかった。
「直売所“旬・オススメ”情報」の彼岸頃のみょうが館には、ほぼ毎回「彼岸だんご」が記載されている。ということは、春と秋の彼岸にみょうが館に来れば、ほぼ確実に入手できそう。過去には「彼岸だんごの作り方教室」も催されている。
また、能代の北・八峰町の「道の駅みねはま」の「産直 おらほの館」でも、毎回ではないが掲載されていたので、可能性あり。【23日追記・別記事に、内陸側の能代市二ツ井でも、同じ彼岸だんごを作るとのコメントをいただいている。さらに、2019年春彼岸には、道の駅ふたついの公式サイトに、3月17~24日に「春のお彼岸和菓子セール」を開催し、「お彼岸用和菓子・切り花・団子など多数揃えております。 お彼岸団子の予約も店舗受付にて承ります。」とあった。】
2021年春の二ツ井の彼岸だんご

内陸北部の彼岸の餅類の話など続く。

【2021年9月22日追記】2021年秋彼岸も、みょうが館では変わりなく売られていた。ただ5個税込み370円に値上がり。
彼岸に入って2日目では、在庫は豊富だが、5個入りのみ。1日置いて消費期限当日にも食べてみたところ、餅がいくぶん固くなってはいたが、そのままで充分食べられる状態で、食感の変化として楽しめた。
また、この日は中秋の名月と重なった。お供え用として、団子ではなく、地元産の直径10センチ程度の2段重ねの鏡餅状のものが売られていた。前日製造でもう固くなっており、それを指摘して残念がっていた客がいた。

また、八峰町八森、五能線あきた白神駅向かい、ハタハタ館併設の「産直ブリコ」にも行ってみたが、おはぎがわずかにあるだけで彼岸だんごはなかった。

【2024年3月24日追記】2024年春彼岸(彼岸明け日)も変わらず。5個入り380円。
同じ生産者で、同じ透明パックに、彼岸団子(5個セットより若干小さい?)、こしあんまんじゅう、桜餅(長命寺)、レアチーズタルト? 1切れ、赤飯1口程度がセットになった「菓子」が350円で売られていた。お供えを想定しているのだと思うが、どれも菓子店と遜色なくおいしかった。
なお、同じ国道沿いのイオンスタイル能代東といとく能代ショッピングセンターへ行ってみたが、秋田市内でも買える量産品ばかりで、能代独特の彼岸菓子はなかった。
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GV試運転/話せる券売機

2020-09-19 22:52:02 | 秋田の季節・風景
秋田県北部・能代市の奥羽本線と五能線の東能代駅にて。
五能線が使う3番線にいたのは、
光線が厳しいですが新車両GV-E400系気動車!
秋田地区向け第一陣3両が7月に納車。その後、報道公開(秋田と弘前でやったらしい)や高崎支社に貸し出して、向こうで訓練運転(?【22日補足・八高線は、新しい踏切制御システムの試験だそうだ。新形式だから、将来の導入を見据えた乗務員訓練も兼ねていそうだけど。】)も行われた。9月始めには、第二陣として1両だけ納車された。
五能線などでは今年12月にも営業運転が始まる予定で、もちろん、秋田支社でも乗務員訓練が行われている。東能代駅では、留置線によく停まっていると聞いていたが、幸運にもホームに入っているところに遭遇できた。五能線の営業列車がない時間帯である14時前の15分ほどのことだった。
1番線に始発秋田行き701系。右側はリゾートしらかみ・くまげら編成風の待合室

最初の写真では、行き先表示が「試運転」だったが、その前は、
「ワンマン 東能代」!
最初見た時がこれだったので、一瞬、予定を大幅に繰り上げて営業運転が始まったのかと思ってしまった。
側面も
表示間違いというよりは、ワンマン運転の訓練や、ワンマン機器が正しく作動するかの確認を行っていたのではないだろうか。この時間帯は2・3番線を営業列車は使っておらず、乗客もいないので、誤乗の危険も少ない。
反対側
日本語とローマ字が同時に表示されているが、「Higashi-Noshiro」はスクロール。

秋田用車両をちゃんと見るのは初めて。新潟で見た時と同じく、とらえどころがないような不思議なデザインだけど、悪くなく、わりとカッコイイと思った。

試運転していたのは、第一陣の片運転台2両1組・17番の車。
両先頭車の向かって左の屋根上に出っ張りが見える。新潟用にはなかった装備で、NTTドコモの衛星電話アンテナ(の台座)。運用される津軽線で、鉄道無線が通じない区間があるためで、花輪線などにも装備されている。
あとは、
分かりにくいですが、左端乗務員室ドアのガラスの上や、右の映りこみ
「T217」という編成番号が付与されている。気動車で編成番号は珍しいかな。

帯の部分にあるフタがちゃんと閉まってないのでは?
新潟で見た時と同じく、停車中はアイドリングもなく無音。爆音であるはずの発車時は、1番線の701系(ドアが閉じて、うるさい空調稼働中)の車内にいたので、音は聞こえなかった。

翌2021年に乗車した時の記事


東能代駅の改札口外側周辺のことも。
改札外
左のガラス扉の向こうが、改札口とキオスク(NewDays KIOSK)。キオスクは大館の鶏めしや、コーヒーもあるようだ。
なお、駅の外にはコンビニも、その他食べ物が手に入る店も、ほぼない。強いて挙げれば、徒歩10分ほどのJAの産直「みょうが館」(餅やごはん類がおいしいので、後日)。

上の写真の外、【20日訂正】右手前に自動券売機。近距離用が1台と、
これが1台
一見、よくある指定席券売機だけど、やや専有面積が広い。表示もごちゃごちゃ。(右上には黄色い“吊るす虫よけ”があるけど、もっと外側に吊るしたほうがいいのでは…)
「話せる指定席券売機」と書いてある。

東能代駅では、今年・2020年6月にみどりの窓口を廃止、代わりに7月から「話せる指定席券売機」が稼働しているのだった。※きっぷを売る窓口が廃止されただけで、引き続き改札口などに駅員はいます。
「話せる指定席券売機」とは、通常の指定席券売機に、オペレーターとの対話機能を付加したもの。上の写真で券売機本体の右側にある台に、申込書や証明書を置かせてカメラで読み取って、通常の指定席券売機では扱えないきっぷも発売するというもの。外国語の自動翻訳での対話もできる。
JR東日本全体では、3月に運転再開した水戸支社常磐線5駅で導入済み。続く2例目・6駅目が東能代だそう。東日本以外の他社では、同型で名称が違う券売機を導入している。

ところで、昔「もしもし券売機Kaeruくん」というのがあった。【20日追記】その名の通り、これも対話型で様々なきっぷを取り扱える機種。
2005年に導入され、秋田支社では2006年辺りからみどりの窓口廃止の代替として、次々に設置(土崎、追分、八郎潟、男鹿、等々)された。しかし、評判が悪く、2012年までに全廃され、通常の指定席券売機に替わっている。
両者の違いは、Kaeruくんは、必ずオペレーターを介さないと何も買えないのに対し、話せる券売機は、通常の券売機としての使い方もできて、必要な時だけオペレーターを呼び出せること。

画面は、秋田駅などの通常の指定席券売機のものと同一ではないが違和感なし。五能線起点駅だけに「リゾートしらかみ」指定席ボタンが独立しているのはさすがなのと、右下に…
右下にオペレーター呼び出しボタン
左の受話器を取ってもいいのかな。別にマイク(画面の右上の白い部分のスリット)もあるから、受話器を取らなくてもいいのか? 今のご時世、(受話器を)持つこと、しゃべることが敬遠されがちで、その点はどうだろう。JRさんなら消毒はやっているとは思いますが。
横のポスターには「お客さまを正解へと導きます」とか書いてあるけど、きっぷを買うのに“正解”って…

東能代駅の周辺や他の駅の話など、続く
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まだあった徐行

2020-09-18 00:02:23 | 秋田の季節・風景
才八橋の近くの話。
楢山地区の東に当たるが、よそ者はここが楢山であることを忘れがち。2つの線路と太平川で分断され、さらに金照寺山と一つ森公園の丘に挟まれて隠れた場所。
楢山だから秋田市役所の地域区分では「中央地区」。学区は築山小、秋田南中(城南中も選択可?)が指定されている。ここは2つの中学校より小学校のほうが遠く(築山小は金照寺山の真裏)、通学が大変そう。
【19日補足】警察署は、奥羽本線が境になるようで、ここらは秋田東警察署城東交番エリアの西端。秋田中央警察署楢山交番ではない。

楢山かまくら」という伝統行事もあるし、狭くて曲がりくねった古そうな道路があるので、古くから人が住んでいたはず。
そして、おそらく昭和40~50年代に宅地開発され、人口が増えたはず。隣接する横森地区(こっちは東部地区)の宅地化と同時進行かもしれない。
それなのに、道路整備がされなかった(スプロール現象に該当するかも)ため、1つしかルートがない、狭くて歩道がない道を、車が行き交っている。今は横山金足線へ回ることも可能で、昔よりはマシなのかもしれないが。
道路新設や拡張をするにしても、その土地がないし、そうするまで人口は増えていないということか。

左が奥羽本線、右が一つ森公園、奥が才八橋方向
才八橋を渡って、一つ森公園の下辺りまでが特にこちゃこちゃした道。上の写真の奥のほう。
一つ森公園のふもとまで来ると、道路はいくぶん見通しが良くなる。一つ森公園斜面側にはわりと広い歩道が付くが、その分、車道の幅は狭いままでセンターラインはない。
山と線路に挟まれていることもあって、多少はカーブがある。
そのカーブの手前。右は線路向こうの金照寺山ふもと

徐行標識!
忘れていた。ここにも「徐行(英字なし)」があった。確認済みの中では、いちばん交通量が多い道路に設置された「徐行」だと思う。
レアな標識とは言うけれど、実は(秋田市内には)けっこうあるのかも。

上写真は、才八橋から南進する側で、この1枚だけ。逆方向では、
やはり1枚だけ(左側奥の電信柱)。奥の大きな建物は市民市場向かいのNTTだ

南進側で、30km/h制限の標識と一緒に設置されていることから、公安委員会(警察)設置と考えられる。裏面のシール等なし。
例によって古いもので、日当たりの関係か北進側が色あせている。南進側は、30キロ制限よりはずっと鮮やか。古い標識でたまにあるが、板面には縦方向に「……」という模様のようなものがある。

南北とも、下の補助標識は「事故多し」。
ちょっと珍しいが、警察庁が認める「規制理由」を示すものだろう。
それはいいけれど、これも例によって「規制区間」がない。
警察庁「交通規制基準」では、徐行には規制区間の補助標識を必ず設置するよう求めているが、秋田市内で確認済みのものは、県警設置分も、秋田市設置の新しいものも、いずれもない。
1方向に2枚設置して「ここから」「ここまで」とするのが本来だが、規制の区間がおおむね30メートル未満の場合は、1枚で「ここから○○m」でいいとしている。

ここの場合、常識的に見て、このカーブを通過する時だけ徐行ということだろう。
そして「30キロ制限」と「徐行」がいっしょなのも、混乱する運転者がいるかもしれない。
というか、ここを通る車を10台以上見たが、厳密な「徐行」をした車は1台もなかった。※徐行とは「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」で「時速4、5キロぐらい」。
でも、交通違反うんぬん以前に、“真の徐行”まで速度を落としたら、後続車に追突されてしまいそう。

「徐行」じゃない、注意喚起を検討してもいいのかもしれない。

※この近くの別の話題
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違う標識は違う規制

2020-09-17 00:11:15 | 秋田のいろいろ
以前、秋田市内の道路標識で、「違うけど同じ標識」としてみずほ銀行横の仲小路と「矛盾した規制(標識)」として高陽地区の住宅街を取り上げた。前者は、同じ向きに同じことを言いたそうだけど違う標識が2つあり、後者は、同じ規制が適用されるはずの1つの道なのに、方向によって標識が違うものだった。
どちらも、「自転車及び歩行者専用」と「歩行者専用」の標識が関わる。
(再掲)
その時問題視したのは、まぎらわしさや、補助標識(もしくは本標識)の不備で生じる矛盾であった。
「自転車を除く」など補助標識を工夫すれば、両者が要求することは同じものだと認識していた。


ところが、警察庁の「交通規制基準」を見ていると、そうではないことを知った。
「第4章 交通規制の実施基準及び道路標識等の設置基準」より抜粋する。
規制目的や規制対象も異なるが、ここでは省略。分かりやすい留意事項の1項目を示す。
自転車及び歩行者用道路
「本規制は、「歩行者用道路」と類似しているが、普通自転車や許可を受けて通行する車両に法第9条の「特に歩行者に注意して徐行」する義務が課されず、また、歩行者について右側端通行義務や横断歩道横断義務等が課されることに留意すること。」

歩行者用道路
「本規制は、「自転車及び歩行者用道路」と類似しているが、許可を受けて通行する車両に徐行義務が課され、歩行者について右側端通行義務や横断歩道横断義務等が課されないことに留意すること。」

つまり、
自転車歩行者専用は、
・歩行者は右側通行等、車が通る普通の道路と同じ歩き方。
・自転車や通行可能な車は、徐行義務なし。

歩行者専用は、
・歩行者はどこを歩いてもいい。
・通行が許された車(自転車含む)は徐行義務。
なお、歩行者専用に「自転車を除く」の補助標識を併設して、自転車も通らせることは認めている。この点は、自転車を例外的に通らせることで、注意喚起する意図かと思っていたが、上記の通り、明確に徐行義務が課される。
【27日補足・ここで言う「自転車」とは自転車に乗って通行する場合。自転車を降りて押して歩く時は、歩行者扱いになる。】


となると、みずほ銀行横の、同じ方向にこの2種が併設されているのは、問題だ。
(再掲)
実質的に車は入ってこないが、歩行者はどこを歩けばいいのか? 自転車(の徐行義務)は?

高陽のほうは、歩行者専用の側からは、歩行者はどこを歩いても許される。
(再掲)
その逆向きは、本来は自転車歩行者専用、後にその標識がなくなってしまっている。どちらにしても、歩行者は右側通行しないといけないし、車は徐行しなくていい。
それでは、歩行者専用側から歩く人が危険にさらされる。
現時点では、標識がなくなった側の空き地(解体前の家の敷地内に標識が立っていた)に、新しく家が建てられている。それに合わせて、標識が再建されるかもしれないが…この分ではないかな。


理屈を知れば、やはり明らかにおかしい。秋田県公安委員会、秋田県警察本部は「交通規制基準」を読んでいるのだろうか。
法律や役所の規則は、こみ入って難解なものではあるが、このケースは警察庁が「類似しているが(違うので)留意すること」などと親切に説明してくれているというのに。

※みずほ銀行横は、実はこの記事アップ直前(2020年初夏頃?)に、標識が交換され、問題は解消していた。この記事後半参照。
高陽青柳町のほうも2021年後半に問題解消
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冷夏のエッセルスーパーカップ'98

2020-09-16 00:29:39 | 津軽のいろいろ
低価格のカップ入りアイス(種類別ではラクトアイス)に「明治エッセルスーパーカップ」がある。発売元は2011年まで明治乳業、現在は明治。基本の味は「超バニラ」。
1994年発売開始だそうで、25年超の歴史と人気。
2020年の明治エッセルスーパーカップ 超バニラ
1994年以前には「明治エッセル(以下、元祖エッセル)」というのがあり、それがリニューアルされた。
元祖エッセルは、少し容量が少ない150mlで、フタに濃い青に白抜きで「ESSEL」と書かれていたのと、味は忘れたが食べた記憶はある。スーパーカップになった初期の容器も、現在より青が多く、ESSELと英字表記だったようだが、当時は、元祖エッセルがリニューアルされてスーパーカップになったという認識はなかった。まったくの新商品のように感じていた。
元祖エッセルは1984年発売で、チョコ味やイチゴ味もあったそうだ。
なお、Wikipediaには元祖エッセルが1991年発売との記述がある。また、明治の公式サイトでも、一見すると同じように受け取ってしまいそうな図と書き方。正しくは、「後にエッセルスーパーカップと名付けられる、初代エッセルのリニューアルプロジェクトが始動したのが1991年」ということだと思われる。

【16日一部書き換え】1990年代中~後期にエッセルスーパーカップと同じ頃にヒットし今も発売され、個人的にも好きなラクトアイスとしては、ロッテ「爽」もある。これは1999年発売で5年ほど後だった。ロッテは昔は「イタリアーノ」というのがあったが、1990年代中頃にはなくなっていたかも。


エッセルスーパーカップを食べると、1998年・大学4年の夏を思い出す。
当時は、1996年に改称・リニューアルされた森永「チョコモナカジャンボ」も人気だったようだが、僕はアイスモナカは進んでは食べない。モナカが食べたいのではなく、アイスを食べたいので…【28日追記・ただし、チョコモナカジャンボは年々改良され、2020年時点のものはなかなかおいしいとも思う。モナカのアイス版でなく「アイスチョコモナカ」という食べ物ととらえれば、悪くないレベルになった。】
爽は翌春発売だからまだなく、他社も含めて他のカップ入りアイスも記憶がなく、ほぼエッセルスーパーカップしかなかったような気がする。それだけヒット商品だったということもあろう。
当時のパッケージは2代目(1996~2000年)で、初代よりは現在に近いデザインになったが、今見ると「青い」と感じる。※「明治エッセル 歴史」等で検索すると、画像があります。

夏休み中も、平日はほぼ連日大学へ行き、帰りに大学生協の売店でエッセルスーパーカップを買って、急いで帰宅し、融け始めたエッセルスーパーカップを食べてひと息つくのが、楽しみだった思い出。その後、5時間遅れの「笑っていいとも!」を見ていたはず。
当時は、(若干制約があったのだけど)いちおう冷凍庫を使える環境にあったのだから、買い置きしておけばいいものを、どうして都度買っていたのかは、覚えていない。

大学生協で買っていた理由は、安かったから。
エッセルスーパーカップの発売当初~2000年前後までのメーカー希望小売価格は税抜100円。当時はフタに「100円」と印刷されていたそうだ。
自宅に近いコンビニのサンクスでは、もちろんほぼ定価、スーパーも多くが90円前後だった。ところが生協はとても安くて、たしか70円前後だったかと思う。
スーパーではダイエー弘前店が最安で、たしかそれよりも少し安い価格で、これは得! と思った。
※2020年では税抜で140円ほど。スーパーでは特売でなければ税込み100円前後か。今でも、全国の大学生協でエッセルスーパーカップの特売をしているという告知がネット上に少しあるが、120円程度のようでスーパーより高い。当時の弘大生協は激安だったのかも。


そんな1998年の夏は暑かった気がしていた。
といっても、それまで3年間は、特に8月はほとんど秋田へ帰っていたから、初めて弘前でひと通り過ごした夏。過去の秋田市の夏と比べても、変わらないレベルだったと思っていた。
弘前の部屋にはエアコンはなく、僕は暑がりだが、前3年間は暑さは気にならなかった(と記憶する)。でも、4年目の夏は我慢ならず、秋田から扇風機を送ってもらって、風呂上がりに重宝した。
エッセルスーパーカップと扇風機が、1998年の暑さを裏付けると思っていたのだが…

ところが、1998年は北日本では冷夏だったという。
米の作況指数は、全国98、青森96、秋田99と、基準値の100をやや下回っていた。青森県のリンゴ生産量には目立った影響はなさそう(台風のほうが影響があるのだろう)。

気象データを調べた。
弘前の8月の平年値(1981~2010年)は、合計降水量132.1mm、日平均気温23.5度、日最高気温28.9度、日最低気温19.1度、日照181.1時間。
1998年8月の月間では、降水231mm、平均気温(の平均)22.0、平均最高26.1、平均最低18.5、日照76.5。
月別の日照時間は、この年内月別では下から4番目で、2月の89.6時間よりも少なく、観測史上(1988~2020年)の8月として歴代最短。
降水量と平均気温(いずれも1976~2020年)では上から8位と下から7位。

日ごとの最高気温は、7月に4日、8月は24日だけ(33.6度)と真夏日5日。ねぷた~お盆の頃は、25度前後が多かった。最低気温は8月9日には12.8度まで下がっている。
その他、前後の年と比べても、データはたしかに涼しく、かつ日が少ない夏だった。よくぞ冷害にならなかったものだ。
なお、1998年の秋田市は、全体に弘前よりは気温が高いものの、8月は気温が低め、雨が多く日照時間は101.1時間(1899年からの長い期間で下から3位)と、やはり冷夏傾向。

4年目の余裕で扇風機が欲しくなったのか、5回の真夏日だけが刻みこまれてしまったのか、記憶とはいい加減なもの。
少なくとも今年の夏よりは涼しかったのは違いなかろう。


でも、たぶん1998年の夏だと思うが、こんな思い出もある。
大学の外にいると、富田大通りのほうから涼しい風が吹いていた。
いっしょにいた指導教官の先生が「ほら、この風」「(太平洋側に吹き付ける)『やませ』が八甲田の山を越えて、津軽まで届いているんだよ」とおっしゃった。
話には聞くやませを、初めて体感して感慨深かった。それも、冷夏気味だからだったのか。


その後、エッセルスーパーカップはパッケージリニューアルが繰り返され、2011年には、紙の外蓋の下に、圧着フィルムの中蓋が付いた。衛生面の対策なのだろうけど、資源の無駄のような。

アイス類は賞味期限を表示しなくてもいいことになっているが、エッセルスーパーカップは2020年6月から賞味期限をカップ裏(底面=缶飲料と同じ位置)に表示していて、その旨外フタにも「おいしさは安心から」と表示している。明治では、エッセルスーパーカップを皮切りに、今後は同社全商品に拡大するそうだが、これもそんなに必要かなと思う。

中身はさほど変わっていないと思う。昔はおいしく食べきっていた大容量200mlは、今もおいしいけれど、歳のせいかちょっと多く感じる場合もあるようになってしまった。後発の「爽」のほうがさっぱりして夏向きで、そちらを好むようにもなった。
先週まで、セブン-イレブンでエッセルスーパーカップのバニラを1つ買うと、「紅茶クッキー」味のスーパーカップを、後日タダでもらえる引き換え券が1枚ずつレシート印字されるキャンペーンをやっていた。実質半額・1個70円になるわけで、久々に買った次第。やっぱり紅茶クッキーよりもバニラがいちばんという感想でした。
【16日補足】「紅茶クッキー」の中蓋フィルムは、バニラのような半透明ではなく、グレーの不透明のフィルムだった。


ついでに、ロッテ「爽」のフタ。容器と一体化した紙のものだが、途中で変更されている。
当初は、天面(の印刷に対して)左下からめくり上げ、容器本体と完全に分離するもの。
いつの頃からか、中央下からめくり上げ、上辺は切れずに本体に残る仕様になった。また、フタの周囲の「枠」部分が以前よりやや広くなった。
これにより、再度フタを閉じられる(当然、密閉はできない)のと、人によっては開けやすくなったのかもしれない。
一方、枠が広くなったため、アイスが入る容器の隅(特に角)にスプーンを到達させたり、縁に口をつけて融けたのを飲むのがやりづらくなってしまった。フタがペラペラ残っているのもジャマ(引きちぎればいいが)だし、一度で食べきる人も多いはず。
ネット上では不評の声が多いし、めくる時に紙が途中でちぎれて上手く開けられないという人もいるらしい(これは経験ない)。
エッセルスーパーカップの中蓋同様、ほんとうに必要なリニューアルだったのか疑問。
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工藤パン県外流通品

2020-09-14 23:55:31 | ランチパック
9月10日頃からだろうか、秋田市内のイオン東北の店舗(旧ジャスコサティブランドの「イオン」とマックスバリュ)で、こんな菓子パンが105円で、多少目立つように売られている。
「KUDOPAN」ロゴと、中身の姿が先に目に入ってしまったので、「イギリストースト!」と反応してしまったが…
にぎわい東北 もち食感サンド 山形県産 ラ・フランスジャム 300kcal
イギリストーストによく似た別物。
イオンが展開している、いまいちよく分からない食品シリーズ「にぎわい東北」の1つ。ということで、工藤パンブランドではあるが、イオングループ限定販売品。にぎわい東北のサイトや、折り込みチラシへの掲載なし。
以前から工藤パンが製造する、にぎわい東北商品があったが、お菓子だったので、パンは初か? たけや製パンもがんばれ。

袋の商品名が、イギリストーストは少し小さく斜め書きなのに対し、これは大きく横書き。でも上下の線、英字、裏面全体の表示は、イギリストーストにそっくり。
「もち食感」というのに聞き覚えがあった。2018年頃から、青森県産米「青天の霹靂」の米粉を使った(小麦粉も使用)山型食パン「イギリスブレッド もち食感」 が発売されている。さらに、それを使ったイギリストースト「もち食感 イギリストースト」も一時期発売された。
なお、直接関係ないが、山崎製パンでは、さまざまなパンや菓子で「もち食感」を名乗る商品を出していた。

今回の原材料欄を見ると、6番目に「うるち米粉」があった。青天の霹靂、青森県産米ではないのかもしれないが、米粉入りで「もち食感」なのでしょう。
イギリストーストでも、青森県外産の原料を使ったものはあるので、これがイギリストーストとして売られてもおかしくはない。
中身。ジャムだけが塗られている
一般的なイギリストーストよりも、接着力が強力だったのは、たまたま?
ジャムには果肉などはなく、マーガリンや「ジャリ(グラニュー糖)」なども混ざっていない。

味はおいしかった。もうちょっとジャムがあってもいいとも思うが、これでもラ・フランスの味を楽しめる。
パンの「もち食感」はよく分からないが、通常のイギリストーストと違う気がするが、どこかで食べたことがあるような。どちらかと言えば「軽い」感じかな。好き。

イギリストーストとの区別があいまいで、場合によってはバッタモンと思われかねないが、モノは悪くない。
いつまで売るのか、さらにシリーズが出るのか、相変わらず不明。というか東北各県版の続編を希望。【追記】この1か月ほど後、10月中旬、11月中旬にも、同じものが短期間販売された。


この場を借りて、イオン限定商品ではないようだが、今年夏に秋田市内のイオン(イオン店舗のみ。マックスバリュでは未確認)で短期間だけ購入できた、工藤パン製品も紹介。アマビエ力餅に続き、これも工藤パンの努力とイオンとのつながりの成果か。

秋田で6月下旬に購入。青森では7月以降も売っていたようだ。
りんごのパイ 青森県産りんご入りカスタード風味クリーム 366kcal
青森市のねぶたがにらみをきかせるパッケージ2種類。「2019年ねぶた大賞」受賞作で、1つ作品の違う部分の写真のようだ。明示されていないが中身はどちらも同じ。
「青森県産りんごのシロップ漬けを使用」し、「青森県産りんご1%(製品に占める割合)」。
直径7センチほどのドーム型
見覚えあり。2018年秋に、ヤマザキ系各社の「ぐるり東北味めぐり」シリーズとして発売された「パイまんじゅう」と同じ形。当時も「青森県産りんごカスター」というのがあったが、それは三陸産藻塩を使った345kcalだから、今回と同一ではない。前回も今回も、「名称」欄では「菓子パン」扱い。
カスタードの存在はよく分からない?
2018年もそう感じたが、カスタード感は薄いものの、リンゴはたっぷりでおいしい。硬めの皮も好み。
ねぶた観光や帰省の土産としての購入を狙った(包装も味も値段も日持ちも最適)ものの、コロナでさばけず、秋田のイオンへ回ってきたのかな? 食べられてよかった。
【追記】翌2021年8月にも、秋田市内の店でちらほら見かけた。ツルハドラッグでもひっそりと売られていた。


次はお盆過ぎ購入。
これも帰省土産の余剰分かも。だって秋田で売っても意味があまりない商品。
4種類
味が違う4種類なのだが、包装=透明袋に貼られた円形シールの色や文字は、味に関わらずそれ以上のバリエーションがある。味の識別は、表のシールではできず、中身の色か裏面シールで見分ける。もし売り場でごちゃごちゃにされてしまったら、面倒なことになる。
上の4つは、左上から時計回りに「あべ」「あずましい~」「あんべ!」「こえ~」。そう、方言である。あずましい以外は秋田でも通用するかな。
この商品名は「青森方言焼きドーナツ」。
味は「青森県産りんご」214kcal、「プリン風味」196kcal、「チョコバナナ」196kcal、「紅茶」206kcal。

「青森弁」というものは存在せず、エリアによって津軽弁と南部弁、さらに場合によって下北弁に大別される。
だから「青森方言」という商品名なのだろう。りんごとプリンは津軽弁、紅茶とチョコバナナは南部弁に分け、それぞれの方言のシールを貼っている。味が違っても、単語は共通のようだ。
ちなみに、工藤パンの創業地はむつ市だそうで、そこは下北弁エリアだけど、今回は採用していない。
「津軽弁 気持ちがいい」

「南部弁 疲れた」
小さく共通語訳が書かれる。イラストは、津軽弁がリンゴ、南部弁はニンニクと、それぞれの特産農産物(言葉によって表情が微妙に違う?)。

「あべ」と「あんべ!」
「ついてきて」「行こう」と訳されているが、(方言も訳も)逆でも通用するだろう。秋田でも。

焼きドーナツがブームになって、もう10年くらいだろうか。あまり好きじゃないのですが。
4種とも、普通の焼きドーナツ。どれも開封時に香りが感じられ、特にりんごは強く香った。味はそれなり、甘さがやや強いかな。

なお、工藤パンホームページの今年6月の新商品紹介には、「ヤマザキ 焼きドーナツ(チョコバナナ)」。※最近は、ヤマザキから受託製造する商品も、自社新商品として紹介することがある。
そのチョコバナナにはチョコチップが入っていて、今回のには入っていなかったので別物だが、形は同じようだし、ノウハウが共通なのだろう。

たけやさんでも、秋田弁○○など作れそう。がんばれ。
そして次は工藤パンのどんな商品が秋田で売られるか期待。
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太平川・才八橋工事

2020-09-13 17:01:49 | 
アップしそびれていた話題。【2020年10月27日カテゴリー変更。アップ当初は「秋田の地理」としていたのを「橋」に移しました。】
秋田駅から南へ1キロ強、秋田南中学校の裏から羽越本線と奥羽本線(秋田新幹線)を越えてすぐの辺り。地名としては楢山の東端。「明田富士山」や一つ森公園のふもとを流れる太平川に「才八橋(さいはちばし)」というのが架かっている。
おそらく秋田駅からいちばん近い、太平川の橋かと思うが、場所も橋もマイナー。「才八」の由来は不明。

その才八橋と周辺で工事が行われている。
太平川は、秋田市平野部で蛇行が多く、才八橋付近でもカーブしている。洪水対策のため川の付け替えが行われ、そのために才八橋も架け替えるということのようだ。
太平川は県管理なので秋田県による工事で、それに連動する橋架け替えなので、市道だが県発注。新城川ほど大規模ではないものの、同じ感じだと思うが、例によって県による情報発信が少ない。
Googleマップ航空写真に加筆。太平川は右から左へ流れる。赤い丸が才八橋
才八橋のところで北へ湾曲した川を、南側(左岸・一ツ森公園側)をまっすぐ通る流路に付け替えるということらしい。奥羽線の橋付近はそのままの模様。

一連の工事は2018年6月頃に始まったらしく、まずは(旧)才八橋のすぐ下流側に仮橋が架けられた。
この一帯は、曲がった川、迫った山、線路に囲まれた土地が住宅地になっていて、その中を狭くて曲がりくねった道が伸びている。川を渡るには才八橋が実質唯一のルートなので、通る車はそこそこある。
2018年10月右岸側から。右のクレーンの位置で仮橋建設中
旧才八橋は、周りの道路に比べれば広く、上流側だけに歩道があった。※橋の前後は歩道なし、見通し不良で、歩行者は歩きづらい。
旧橋は、高欄(欄干)はガードレール代用の簡素なもの。
秋田市の資料によれば市道「太田沢本線」で、1975年架橋の鋼橋、長さ45.0メートル、幅10.0メートル。思ったより新しい。
才八橋右岸。橋から来ると突き当りの丁字路

明朝体の橋名板
道路の線形の都合か、右岸接続部が面取りされたような構造になっていた。橋名板は変わった位置(面取り部に当たる、橋本体の外側)に付いていた。
左岸側。ひらがなは「さいはちばし」と橋が濁音

川が移ることになる左岸側は、この時点で既に工事の関係で接続部に手が入っていたようだ。
ちょうどこの頃、2018年9月で才八橋を渡る築地経由の小型バス路線が廃止されている。
着工前の才八橋は、左岸側で歩道が少し広くなっており、渡り終えた橋とつながる道路で一転してとても狭くなっていた。その狭くなる直前の場所(橋の上ではない)に下り側「才八橋」バス停が置かれていた。なお、上り側はもう少し先のほうにあった。

以上が、看板によれば、「迂回路・仮橋工事を行っています」「流域治水対策河川工事」として2019年2月までの工事。
現地訪問を丸1年、放ったらかしていた。2019年10月には、
仮橋が供用されているが、右岸に旧橋の残骸
旧橋のうち、右岸の岸から最初の橋脚までの部分は、橋桁が残されていた。もちろん封鎖されているが、微妙な長さの橋が残り、ツタがからまった「止まれ」標識も残っているのが哀しい。
いずれこの部分は川でなくなるはずだから、今、川の中で橋脚撤去工事をするより、水がなくなってからやったほうが安上がりなのかもしれない。あるいはこの部分を撤去してしまうと、誤進入・転落防止の工事が手間になるからかもしれない。さらに、残した橋自体にも使いみちがあった。最後に出てきます。
仮橋左岸から
仮橋も、上流側にのみ歩道。相変わらずガードレール高欄(仮橋ではよくある)で、渡る分には以前の橋とほとんど違いがないかも。歩道はわずかに狭くなったが、車道との境にもガードレールができて安心。
上の写真右側、上流側の仮橋の中間付近に、コンクリートが見えている。おそらくここが、旧橋のたもと(橋台ってやつ?)。それより手前側(=旧橋時代は陸地だった部分)が工事現場風。当時は分からなかったが、この部分が新しい川になる。
仮橋は、新旧流路をまたぐことになるので、旧橋より長く、新しい橋は仮橋よりは短くなるのだろうか。
橋台と手前側が新しい川になる部分

仮橋から上流方向。奥の丘が明田富士山
旧橋の上流側は、新たに手が入って整地されている。新しい川の堤防か?
その整地された旧橋左岸上流側の岸辺の土地は、少し前の時点では何もなく、草木が多少生えた程度。ただ、旧橋詰の道路際(下りバス停付近)に、塀の残骸のようなものがあった。1994年までの航空写真を確認すると、この土地に細長くて赤い屋根の建物が4~5棟建っていて、1999年には空き地になっていた。昔は何かがあったようだ。

再び右岸から
上写真左・旧橋のすぐ上流の対岸に、真新しいコンクリートとクレーンが見える。コンクリートは土中に埋もれているが、新しい橋の橋脚っぽい。新しい橋は、旧橋の跡でなく、その上流側に架かるのだろうか。これも付け替え・旧流路の後処理などの都合なんだろうか。
この時点での工事看板。旧橋上から仮橋側に向けて設置
ここまでが、2020年1月31日までの「橋梁下部工工事を行っています」「流域治水対策河川工事」。

その次はあやうく1年空いてしまいそうになって、今年・2020年7月に訪問。
旧橋、仮橋には目立った変化なし。新流路予定地は工事が進んでいた。
右岸側に2020年7月31日まで「橋を作る為の工事用道路を製作しています。」「大規模特定河川工事」という看板があった。
左岸側は2020年10月30日まで「橋を作る為の護岸工事を行ってます」「大規模特定河川工事」。「~行って“い”ます」でないのがなれなれしい。
昨年度までは流域治水対策河川工事で、今年度は大規模特定河川工事。一連の工事のはずなのに、違うのが分からない。いずれも「橋」に言及しており、河川付け替えより、まずは橋を架け替えるのが目的のように感じてしまう。
仮橋から。左端が切断された旧橋の残骸先端
クレーンがいなくなり、旧橋の左岸側橋台も撤去。昨年埋もれていた新しい橋脚が、掘られて下まで見えている。
仮橋をさらに進めば、間近に見られる。
新しい右岸となる護岸ブロックの設置が始まっていた
渡り終えて左岸から振り返って、
旧橋の上にはプレハブ小屋と仮設トイレ。その使い方もあったか!
新しい川の姿が分かるようになってきた。こうなると見ておもしろい。
右岸に戻って、
明田富士山ふもと側から下流方向
さらにその後、9月時点では、上の写真でブルーシートだった新左岸にも、ブロックが設置されつつあった。雨水が流れる(あるいは今の本流から少量流れこむ)のか、工事が休みでも排水ポンプが動いていた。

最近たまにある強烈な大雨が降ると、あふれそうになる太平川。まだ何年もかかりそうだが、この工事によりある程度は改善され、流域住民も多少は安心できるようになるのかもしれない。そして税金を投じる工事である。
毎度の繰り返しだが、秋田県は、工事の状況、それ以前に工事をしていることそのものを、もっと積極的に周知というより宣伝してはどうだろう。県政への理解が深まると思うだが…

以上、着工から2年間をざっとまとめました。いつかまた続きます。→次は2022年8月
あと、才八橋周辺の昔のことを少し調べたら、それも興味深かった。それから秋田市では、もう1つ橋の架け替えが進んでいる
※川や橋以外の周辺の話題はこの記事とさらにその続きにて。
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郵貯繰越対応ATM

2020-09-11 23:32:20 | その他もろもろ
2014年にATMでの通帳繰り越しを取り上げた。秋田銀行のことがメインだったが、最後に、ゆうちょ銀行のATMでは繰り越しができないのが不便なことに触れた。
昔はどこの金融機関でも、届出印の印影を通帳に貼付する「副印鑑」というのがあったが、徐々に廃止され、遅かったゆうちょでも2013年に廃止。副印鑑は、通帳繰越時に(行員が)新通帳へ貼り替える必要があったが、それがなくなれば自動化できそう。ゆうちょもいずれは繰越対応ATMを導入するのではないかと、期待していた。


そして、今年2020年3月19日。秋田中通一郵便局を秋田駅ビル1階に移転した「秋田駅トピコ郵便局」が開局した。
駅ビル2階の2台の既存ATMは廃止されたが、新郵便局には3台が設置。局内ATMだから硬貨も扱えるようになった。それだけでなく、ついに通帳繰越ができるようになった!

開局時の告知では、ゆうちょの繰り越し対応ATMは、ここが秋田県内初。
今、ネットを調べても、全国的にもゆうちょATMで繰り越しできる(した)という内容は多くないし、Wikipediaには未記載。

トピコ局のATMは3台とも同型。白っぽいボディながら、通帳や現金の出し入れ口周辺は黒いパーツなのが、ゆうちょATMとして珍しい。
目立たぬ位置のシールを拝見すると、「品名 現金自動預払機(4型)」、沖電気工業製、「型番・品番GQ1487A」。トピコ局左端の端末は、製造番号からすれば128台目?
この1世代前のATMでは、操作音が従来と違って、従来より太く、間延びしたような「ぽっぽ」とハトの鳴き声みたいなのだった【15日補足・とある郵便局のものは2018年9月の「現金自動預払機(4型)」日立オムロンターミナルソリューションズ「TS-E133(ATMR/RP)」だった】。この機種は、それよりはさらに前の機種に近い音に少し戻ったみたい。

その3台すべてに「通帳繰越」表示がある。
秋田銀行ではATMが複数台ある店舗でも、繰越対応は1台だけで、先にほかの人が使っている時などタイミングが難しい。ここならその心配はない。

ついに、ゆうちょの通帳を繰り越す時が訪れた。
残り1行となった通帳に入金。
通常通り入金処理が終わり、通帳とともに、利用明細が出てきた。

「通帳の余白がなくなりました 貯金窓口取扱時間中に窓口へ お申し出ください」
この機械で繰り越しができるはずなのに、窓口へ行けとは。
一瞬、不安になったが、繰り越しできないATMと共通の設定になっているのだろう。
引き続き繰り越し作業に移っても良さそうなものだが、必ずいったん返却されるのは、まだいいとして、この明細は要改善では?


このATMのトップ画面には、「通帳記入・通帳繰越」というボタンが表示される。
通常の通帳記入と同じく、そのボタンを押して、最後のページを開いて挿入。その通帳に余白がない時は、自動的に繰り越しモードに入るということだろう。
確認画面
「お取り引きは2分~4分程度かかります」
「新しい通帳は以下のデザインになります」
所要時間と、通帳のデザインは選べない(基本の緑の通帳)旨を確認させられる。
「しばらくお待ちください」画面
「副印鑑シールが貼付されている場合(略)窓口へおこしください」との案内も。ということは、副印鑑が貼ってある通帳でも、繰り越し自体はATMでできてしまうようだ。

秋田銀行のATM(OKI製だが、機種は違うのだろう)では、ガチャガチャ音がして、3分はかかった気がした。
トピコ局のATMは音がしなかった、が、それは駅ビル内(他の売り場と仕切りがない開放的な郵便局)で音楽など喧騒の中だったからかも。所要時間は早く感じた。2分くらいかも。【12日補足・秋銀は普通・貯蓄・定期と1冊で3種類、郵貯は普通・定額の2種類なので、繰り越すページ数が1つ少ないことも、時間に影響するだろう。】

旧通帳への繰り越し済みの表示方法。昔の窓口では穴をあけていたものだが、今はやらなくなった。
秋田銀行のATMでは、表紙に横倍角みたいな文字で、日付と繰り越し済みの旨が黒印字される。
ここ数年の郵便局窓口では、「新通帳へ繰越済」の赤いゴム印や、切手の消印を大きくしたような局名入りのスタンプを、最終ページや余白ページ、表紙に押していた(局や担当者で対応が違いそう)。
今回のゆうちょATMでは、
普通貯金最終ページの隅に「新通帳へ繰越済」のみ
こんなページの端っこにも印字できるのか。窓口の赤スタンプと同じ位置・サイズだが、黒だし、取引と同じ書体だし、目立たない。
表紙にも、余白があった担保定期定額貯金のページにも、何もなし。
名義人本人が繰り越したことを覚えていればいい話だけど、少々まぎらわしい。

以上、特に難しくも、問題もなくスムーズだった。
硬貨入出金+通帳繰越ができる、他行も含めて秋田では数少ない便利なATMだ。



ゆうちょの繰り越し対応ATMは全国的にも、まだ多くはなく、今後増えていくはずだが、現状を公式サイトで検索できる。
日本郵政グループホームページの「郵便局・ATMをさがす(https://map.japanpost.jp/p/search/)」のページ上部(地図やキーワード)は何もいじらず、下のほうの「利用条件からさがす」の「ATMから選ぶ」タグをクリック。そこの「通帳の繰越」にチェックを付けて、「検索」。

県→市町村と絞りこみできる。※県別でカッコ内に数字が表示されるが、その数は何を意味するのか不明。実際の数より多く表示されてしまう。次の市町村レベルでは、設置箇所数と一致するのだが。
その結果、全国でもまだ数百台レベルと思われ、東京都内でも12区に24局しかない。※この検索では「台数」ではなく「局数」しか分からないはず。
宮城県は3局で、石巻市2つと大崎市。仙台市にはまだない。大崎市というのは、鳴子温泉の鬼首郵便局で、日曜は稼働しない(石巻の2局も)。
青森県内は、青森市の小さい2局だけ。
つまり、ホリデーサービス実施局とか中央郵便局・支店内を優先して設置とかではなく、ATMの更新時期が来た局なら、特定郵便局であってもどんどん設置していくという、方針なのではないだろうか。

秋田県内では、トピコ局を含めて3局。
秋田市外は1つだけ、大館市の「羽後二井田郵便局」。大館市街地から比内寄りの二井田地区だが、郵便局名に駅名みたいに「羽後」が付くとは初めて知った。
秋田市内のもう1つは、「秋田寺内郵便局」。寺内小学校と草生津川の間、やはり小さい(普通の)特定局。

ちなみに、寺内局前に設置されたポストは、秋田では少数派のいちばん大型の「郵便差出箱12号(参考記事)」がなぜか設置されている。

ネット銀行、通帳レス口座も増えていく今、通帳は消えていくものかもしれないが、ATMで通帳繰り越しできるのは、まだまだありがたい。
硬貨対応と同様にメンテナンスやトラブル対処上、郵便局外への設置は難しそうだけど、増備に期待。

【追記】2020年10月7日に、秋田中通六郵便局のATMが繰り越し対応機に交換されていたのを確認。同日時点では、ホームページの情報は未更新。
2020年10月29日、秋田中央郵便局のうち1台が交換されていた。同日時点では、中通六とともにホームページ未更新。
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今でも毎週 写研だゾ

2020-09-10 00:21:23 | 文字・書体
書体の話。石井丸ゴシック体に続き、今回も写研製品。
写真植字(写植)とそのトップ企業・写研が衰退した2020年現在でもなお、写研書体がコンスタントに出力され続けている分野と書体は、道路標識のナールで間違いないだろう。新しい道路開通やそれに伴う修正、古くなった標識の交換は、全国各地で常にそれなりの数があるだろうから。
出版や広告分野でも使われるが、どのくらい出力されているのかは、素人には想像できない。

それらと別に、ほぼ毎週、文字数は多くはないが、写研書体が新たに出力されている場面があるんだゾ。
その文字は、日本にいる多くの人が、見ようと思えば容易に見ることができるんだゾ。
その書体は、ナールや石井丸ゴシックとはまた違って独特だゾ。

その場面とは、
「クレヨンしんちゃんだゾ」(2020年5月16日放送)
テレビ朝日・シンエイ動画のアニメ「クレヨンしんちゃん」の、各話のサブタイトルコール「~ゾ」が、実は写研の書体。
僕はクレしんはよく見ているが、最近まで意識していなかった。言われてみれば、たしかに見覚えがあって、最近は見なくなっていた書体(≒写研書体)だ。
上の「クレヨンしんちゃんだゾ」は、キャラクターたちがクレヨンに扮するというか、擬人化した話。この書体で「クレヨンしんちゃん」と表示されたのは初めてではないだろうか。

ちなみに、「クレヨンしんちゃん」のタイトルそのもの(原作本は手書き文字?)も、別の写研書体。
アニメのタイトル
1985年発表の「ゴカール」という仮名のみの書体。漢字は「ゴナ」を組み合わせて使うことを前提にしていたようだ。※その後、ゴカールには漢字も追加された。この記事中ほど参照。


子どもの頃、前回の通り、テレビアニメ主題歌の字幕で、石井太丸ゴシック体とナールの存在を知り、その移り変わりをおぼろげながら認識していた。
それと同じ頃、一部でこのサブタイトルと同じ書体が使われていることも認識していた。
1985年のテレビ朝日「オバケのQ太郎(アニメ化3作目)」の歌詞の字幕がそう。
紙媒体でも、小学館の学年別雑誌の漫画の中で、吹き出しのセリフでない、例えば主人公の心象・独白みたいな所で使われていたと思う。
明朝体やゴシック体(という名前は知らなかったが)とは違い、手書きっぽい雰囲気があり、と言っても教科書体(という名前は知らなかったが)とは違って“上手な手書き文字”とも違うなと、思った。あっさりしているけれど、個性的な書体。

最近まで知らなかったが、「ファニー」という書体。

改めてクレヨンしんちゃんのサブタイトルで、ファニーを見てみる。
文字は同じであっても、時期によってその背景は16対9画面以降だけでも何度か変遷している。最近は、新型コロナウイルスで製作が滞った影響か、再放送作品も混ざっており、タイトル画面も複数が混在している。

「ちんあなごを見たいゾ」
上手くはないが丁寧に手書きした文字みたいな感じ?
1文字ごとの枠いっぱいにパーツを配した、大ぶりなデザイン。この点はナールと通じるかも。
「見」の下が長めのバランスが独特。
「ゾ」の濁点が下にあるのも珍しい。グヅブ、ひらがなの「ぞ」も同じ位置だそう。他のフォントでは「で」が下なのは普通、「ブ」で下にあるのはたまにあるが、それ以外では珍しいのでは。ただ、石井丸ゴでは「ど」の濁点が下だったが、この書体では上。

漢字は直線的で、ややぎこちなくも見える。漢字を習ったばかりの小学生が、一生懸命書いたみたい。
文字の細かいパーツのバランスが、他の書体や上手な手書き文字と違う所も多い。
漢字よりもひらがな・カタカナのほうが大きいようにも感じる。
「そ」は昔風の2画、「流」の「ム」は活字風

「夜」はちょっとヘン? 「観」の「見」はやはり下が長い、「測」の「貝」の下は「人」

「口(くち)」がカタカナより小さい

でもやはり手書きがモチーフなのかと思いきや…
「子」の2画目がまっすぐな縦棒=活字の形

「逆」このしんにょうは明らかに活字。「裁」の「衣」も
僕は小学生の頃から、しんにょうが上手く書けない。この形なら書きやすいが、漢字テストでこの形を書いたら、バツでしょう。
「遊」もだけど、この「子」は手書きっぽい?

ほかには、
「母」の右下が突き出ない平行四辺形
この「母」は活字でも珍しいが、ナール(梅や海なども)と同じ。【ファニーの「海」も同じ。末尾の追加画像参照】
あと、「ゃ」も大きめで、2画目と3画目の角度が揃っていない

「冷」の「令」が!
新元号「令和」発表の書で気になった(個人的には気に入らなかった)、「令」の下が「マ」じゃない「卩」に似た形。【10日補足・ファニーの場合、厳密には「マ」でなく「フ」と縦棒のような形。】
実際にファニーの「令」も同じ形だそう。
【10日追記】大きい「や」も小さい「ゃ」と同じ傾向。それにしてもとてもデカく見える。

「万年筆」はとても直線的
「様」どうでしょう?
右下
「様」の右下が「水」になっている。水の左側を「フ」と1画で書いているような。【末尾追加画像も参照】
この部分の部首名は「したみず」だそうだが、小学校3年生で、ここは2画に分けるもので、つなげて「フ」は誤りと習う。明朝体やゴシック体の活字であっても「水」にはなっていない。
かなり特徴的、というか間違いでは???
※ただし旧字体(環境によって表示できないかもしれませんが「樣」)では、「羊」と「永」を上下に並べるそうで、それならば「フ」だけど。

ほか、ひらがなでは「さ」「き」は最後2画がつながって活字的。なお、「そ」のように一般的に許容される手書き文字で2通りの形がある「ゆ」は2画(教科書体と同じ)、「ふ」は3画(教科書体では4画)。
クレしんサブタイトルでは分かりにくいが、長い文章にすると、文字全体が右に少し傾いている。


ということで、ファニー書体は、ペン字風フォントとか、線の太さを一定にしたユニバーサルデザインの教科書体などとは違う。手書き文字に似せることを追求するとか、教科書体的位置付けの書体ではない。
どちらかと言えば、今で言うポップ体に近い感じもするが、線は細い(ウエイト=太さ違いはなく、この1種類のみ)。

ファニーは1972年発表。作者は違うが、ナールと同年。
写研のファニーはあまり表立った存在ではなかったようだ。ネット上のごく一部の情報によれば、写研の書体を一覧にした「書体見本帳」が、定期的に印刷屋に配られるそうだが、1972年の発表後、早い段階で載らなくなったという。1973年に、別会社が別デザインの「ファニー」書体を発表したらしく、そういう絡みがあるのではないかとかなんとか。

ということは、1970年代に存在していた手動の写植機のみで扱えた書体で、後の電算写植機ではファニーは使えなかったのかもしれない。
一方で、写植機にセットするファニーの文字盤の画像は今もネット上に少なくないし、上記の通り1980~1990年代でもよく使われていた。商品としては目立たなくても、息は長かったことになる。

テレビアニメでは、上記オバQのほか、1988年の日本テレビ「美味しんぼ」でも歌詞に使われていた。作品のイメージと合わないような気もするけど…
1992年のクレしんでも、当初は歌詞に使われていた。桜っ子クラブさくら組などの。
そう言えば、この3作は、いずれもシンエイ動画製作。シンエイ動画が好んだ書体なのか?


クレしんのサブタイトルでは、背景は変わっても、1992年からファニーを使い続けていた、ような気がしたのだが…
コロナによる停滞と、ひろし役だった藤原啓治さんが亡くなったことを受け、4対3画面だった頃の作品が放送され、見ることができた。(CSのテレ朝チャンネルでは、恒常的に昔のものを放送中)
「父ちゃんは日曜も大変だゾ」2000年6月16日
また違う背景でファニー。さらにさかのぼると、
「父ちゃんの会社へ行くゾ」1993年3月29日
そう言えば最初期は手書き文字だった。でも、ふりがなはファニーだ。
昔はアニメのサブタイトルは手書きが普通だった。ふりがなだけ写植文字を入れるのは、かえって大変そう。
【2023年5月20日追記・1999年11月12日放送だと思われる「嵐を呼ぶ園児 酢乙女あい登場だゾ」は、上の画像の1993年、2000年と同じピンク系の背景に、赤い文字のファニー。】

なお、シンエイ動画では大山のぶ代版「ドラえもん」は、初回から2005年の最後まで手書きだったと思う。今の水田わさび版ではスーラ。

クレしんが、手書きをやめてファニーに代わった時期は不明。
ネット上の情報には、2010年代前半頃の一時期の短期間スーラだったとか、他のデジタルフォントを使っていた時期があったとの情報があるが、詳細不明。
また、放送作をDVDなどソフト化する時は、サブタイトル画面を新たなもの(青いDF特太ゴシック体のものを見たことがある)に差し替えることもある感じもする。

上のほうの画像の通り、現在はタイトルの下に製作スタッフが表示されるようになり、それはスーラ。そこまでファニーにこだわるなら、ナールにでもすれば…

「クレヨンしんちゃんのサブタイトルといえばファニー」なのは、事実上間違いないとは思うが、クレヨンしんちゃんのイメージと一致する書体なのかと考えると、どうなんだろう。
初期の手書きは、クレヨンで書いたような太い文字で、いかにもクレヨンしんちゃん。それと比べると、ファニーは少し大人びて(小学生くらい?)見え、幼稚園児が主人公のアニメっぽくはないかも。あるいはファニーにしても、仮にもっと太いウエイトの書体があれば、ふさわしかったかも(上記の通りPOP書体としても使えそう)。
今の各社のデジタルフォントを探せば、もっとクレヨンしんちゃんらしい文字がありそうだけど…

写研書体は、使用文字数に応じて使用料金を取られる従量制なのだそう。毎回必ず使う「ゾ」も毎回課金だろうか。
デジタル製作の今のアニメで使うには、それをIllustratorか何かでアウトライン化とかするのだろう(知ったかぶり)。そんな費用と手間をかけてまで、ファニーを使い続ける意味はあるのか。

番外編的なお話では、
これはモリサワ「新ゴ」【12日コメントで指摘いただき訂正】フォントワークス「ニューロダンUB」を斜めにしたもののはず
写研にこだわるなら、↑これも「ゴナ」にしたら…
製作側としては、写研や写植の文字にこだわっているわけではなく、ファニーという書体にこだわっているのだろう。

地味な存在ながら個性的なファニー。いつまでクレヨンしんちゃんで見られるだろう。
【2021年5月8日追記】2021年春から、サブタイトル画面の背景がまた変わって、背景や動画にバリエーションがあり、スタッフ名が出ないものになったが、書体は引き続きファニー。
※ファニーに罪はないが、2023年にはサブタイトルに誤植があった

【2023年8月12日放送分より画像追加】
子 様 海
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