広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

コロプラでヌプリ

2013-08-31 00:07:28 | 旅行記
いよいよ北海道内の移動。※前回の記事
エリアが広くて特急列車を使わないと移動しにくい北海道でJRを利用する場合、フリーきっぷを使うと効率的。「北海道フリーパス」という、25500円で7日間(特急自由席に乗車可。指定席は6回まで)全線乗り放題のきっぷが常時発売されているけれど、今回の日程では無駄になる。

JR北海道では、期間限定のフリーきっぷを比較的よく発売していて、今回もあった。「コロプラ☆北海道乗り放題パス」というもので、特急自由席に乗車できる(指定席を利用する場合は、乗車券としてのみ有効)。
有効エリアと期間が違う3タイプあって、札幌近郊だけが2日間有効の「道央版」が8000円、全線で利用できる「全道版」が2日間で17000円、3日間で19000円。全道版は有効期間が1日違うだけで価格が2000円しか違わないのがおもしろい価格設定。
今回は、全道版3日間用を購入。

JR北海道の駅と旅行センターでしか発売しないため、北海道外では仙台と東京でしか入手できない。郵送もしてくれるらしいが、面倒だし、函館駅のみどりの窓口で購入。当日購入も可能だった。
函館駅のみどりの窓口は、本来の窓口は20時で閉まってしまう。以後は、改札口の精算窓口で発売するのだそうだ(道外でも小規模な駅ではわりとやっている方式)。

ところで、このきっぷの名称にある「コロプラ」って何?
携帯電話の位置情報を使って行うゲームのこと。これのきっぷは、それとタイアップしたもので、「コロカ」というゲーム内で使えるアイテムのカードが1枚ついてくる(大人用のみ)。コロプラをやらない人でも、きっぷは購入・利用できる(コロカは無用になるが)。
たしか青森の弘南鉄道でも、前に同趣旨のきっぷがあったはず。

本来は購入時にコロカ引き換え券が発券され、それを特定の駅でコロカに換えてもらうシステムだが、函館駅ではコロカ(「乗車記念カード」とあった)を直接くれた。
コロプラきっぷとコロカ


まずは札幌へ。本来なら、「スーパー北斗」または「北斗」で3時間ほど。鉄道利用なら他に選択肢はない。
しかし、昨今のJR北海道はトラブル続きで長期運休が発生し、それによって混雑が激しい列車も出ているという。
北海道の広さ、自然環境や経営状態を踏まえると、相次ぐ車両不具合には同情したくなる点もなくはないが、やっぱりJR北海道の企業としての体質には疑問を抱かざるを得ない。鉄道好きとしては、複雑な心境なのだが。
旅行中にはニュースになるような新たな車両故障などはなかったが、運休していた特急の運転再開が発表されるも、その2日後にそれを撤回する(10月いっぱいまでは運休継続)という迷走ぶり。乗客への案内や対応(臨時列車の設定方法等)についても、もう少しなんとかできそうに感じることもあった。
数年後には新幹線を運行することになる企業が、これで大丈夫なのか、不安になってしまう。

7月6日に「北斗」のキハ183系気動車のエンジンから火災が発生。これに伴って、同型エンジン搭載車両の使用が停止され、1日4往復あった「北斗」は運休。(※1本だけ「北斗」が引き続き運行されているが、それはダイヤの都合上、スーパー北斗の車両で代走しているもの。その分、スーパー北斗が1本運休)
※列車や駅の放送では、北斗運休の理由について「先日の(出火)事故の影響により」と言う場合と、「車両点検のため」と言っていた場合があった。「車両点検」で片付けられることだろうか…
ホテルから見た函館運輸所。キハ183系が所在なげにたたずむ
函館駅隣接の車両基地・函館運輸所構内には、大量のキハ183が留置されていた。おそらく使用停止になっている車両だろう。

このため、現在は7往復の「スーパー北斗(1本は代走の北斗)」と臨時の北斗1往復で函館-札幌の輸送を賄っている状態。お盆は過ぎたので大混雑ではないだろうが、自由席の利用はリスキーだし、指定席も混み合っている予感がした。


実は、運休前から、目をつけていた臨時列車があった。
スーパー北斗・北斗は、函館-長万部-東室蘭-苫小牧-札幌という経路で、函館本線・室蘭本線・千歳線を走る。
今は直通列車はないのだけど、函館-札幌間には、もう1つルートが存在する。函館-長万部-ニセコ-倶知安-小樽-札幌と、函館本線だけを通るもの。通称「山線」と呼ばれる。

昔は急行や特急列車が行き交っていた山線も、今はローカル線に成り下がっていたのだが、北海道新幹線開業を控えて、ニセコ周辺の観光に結びつけようと、昨年から臨時特急列車が運行されている。
今夏は、8月10日から25日まで、札幌-長万部で「ワッカ(アイヌ語で「水」)」、小樽-函館で「ヌプリ(同「山」)」が毎日各1往復運転された。
当初の予定では、どちらの列車もキハ183系4両編成(出火で使用停止中のもキハ183だが、エンジンの型式が異なるので走行できる)が使われる予定だったが、7月26日にヌプリは別の車両3両編成に変更されることになった。おそらく、運休分を補う臨時列車用に、4両編成を捻出する目的だと思われる。

また、当初は観光列車に過ぎなかった2つの列車だが、北斗の運休を受けて、函館-札幌間の輸送力の1つとしての使命も持たされ、「お盆期間等の移動手段としてもご利用いただけます」と告知が行われた。
ヌプリなら小樽-札幌間を本数の多い普通列車で移動すればいいし、ワッカでは長万部-函館間で連絡バス(予約制・1000円)が運行されることになった。いずれにしても、北斗より時間はだいぶかかる。


急ぐ旅ではないし山線に乗ってみたいし、スーパー北斗ほど混雑しないだろうと踏んで、函館から小樽まで「ヌプリ」に乗ることにして、秋田で指定券を買っておいた。一般に8月は繁忙期で指定券料金が高くなるが、JR北海道内では8月20日で繁忙期が終わるので、通常期料金。

下りヌプリは、函館8時12分発、小樽13時08分着。5時間の旅。(小樽で接続する快速に乗れば、札幌13時52分着)
ちなみに函館を8時30分に出る「スーパー北斗3号」は、札幌に11時47分に着いてしまう。

代走でヌプリに使われる車両は、「ニセコエクスプレス」という1988年に製造されたジョイフルトレイン。外見は異なるがこれもキハ183系気動車の一員(例によってエンジンが異なるので使用停止されていない)で、日頃から富良野方面などの臨時列車に使われることがある。
「ニセコエクスプレス」という名称の通り、もともとは札幌とニセコを結ぶ目的で造られた車両のようだが、このヌプリもニセコを通るから、ある意味「ニセコエクスプレス」で間違いじゃない。
ニセコエクスプレス。前後には列車名の表示なし
小樽寄り1両が自由席、残り2両が指定席。僕は2号車に割り当てられた。
側面の行き先表示もないため、ドアに紙を貼って対応
車両変更にともなって、車内販売が中止された(車内にソフトドリンクの自販機はある)。ニセコの「ミルク工房」のアイスクリームが食べたかったのに…
こういう場合、JR東日本秋田支社辺りなら、ホームでも車内でも、発車前に「この列車には、車内販売(と自販機)はございません。ホームの売店や自動販売機をご利用ください」と耳にタコができるほど放送されるものだが、ヌプリでは車内だけで最低限の回数しか放送されなかった。(車両が変更されたことや車内販売が中止されたことには触れなかった)
しかも、
ホームの売店が閉まっている(隣のスーパー北斗のホームでは営業していた)
自社の車両トラブルが原因で、客に不便をかけているのだから、もう少し気を利かせるべきだ。


やはり、車内は自由席・指定席ともガラガラ。
発車する時にスーパー北斗の自由席を覗いた限りでは、こちらも空席があったようだが、途中駅から多く乗車してくるはず。

ジョイフルトレインといえば、床がかさ上げされるなど、普通の列車より豪華な仕様になっているもの(JR北海道のノースレインボーエクスプレス)。
このニセコエクスプレスも、多少床が高くなっているものの、階段でなく緩いスロープなのでそれほどでもない(むしろ天井が高く感じられる)。先頭でも運転席越しに前方がよく見えるというわけでもないようだ。
 ニセコエクスプレスの車内

グッドデザイン賞受賞
座席は腰がきゅっと固定されるような、独特の座り心地。悪くはないが、それほどでもない。窓が大きく、ちょうどいい位置にあって、眺望は良好。

荷棚に各席ごとの読書灯があるのはいいとして、車内放送のスピーカーと冷房の吹き出し口までがあるのが、ミョーに豪華。
 
冷房吹き出し口は、同時期のバスや一部鉄道用気動車でも見られる、半球形の部分が動いて風向きを変えられ、ネジで風量を調節(停止も可)できるもの。ただこの車両の場合、席と席の間にライン状の吹き出し口もあって、こちらは停止できない。


列車には、車掌と「ヌプリスタッフ」と呼ばれる女性が乗務。(本来ならさらに車内販売の客室乗務員もいるんだろう)
ヌプリスタッフは、要所要所での観光案内(車掌もやっていたけど)や乗車証明書の配布を行う。

函館から長万部までは一本道だから、北斗で何度か通っている。
スーパー北斗は1時間10分ほどなのに、ヌプリは2時間04分もかかる。車両の性能差もあるが、臨時列車の宿命・運転停車があるため。
大沼公園で駒ヶ岳を望む
大沼公園の次の赤井川駅で10分停まって後続のスーパー北斗3号に抜かれ、3つ先の姫川駅で5分停まって快速とすれ違い。
車窓に海(内浦湾・噴火湾)が広がる
いかめしで有名な森駅(1分停車で販売などはなかった)の次は、「八雲」という駅に停車。
その八雲町について、ヌプリスタッフから「2005年に合併で新しい八雲町が成立し、国内唯一の太平洋と日本海両方に面する町となった。この合併は「支庁」を越えた合併で、2つの海に面することにちなんで「二海郡(ふたみぐん)」が新設された。」といった案内があった。こういう情報が楽しい。

その八雲駅の手前(山越-八雲間)で、列車が減速(25km/h)した。8月17日に貨物列車が脱線した事故現場。線路の砂利が流出し、復旧まで3日かかった。
大きな土のうが積まれている
もっと山の中かと思っていたが、すぐ近くが国道5号線と海で、家も点在していた。
また、とても細い川(だからこそ、すぐあふれてしまったのだろうけど)だった。


長万部に到着。5分停車して、いよいよ山線へ進む。
長万部といえば、駅弁の「かなやのかにめし」。北斗・スーパー北斗では、客室乗務員が車内で予約を取って、長万部で積み込んで席まで届けてくれる。
ヌプリではそのサービスはなく、各自で予約すればホームまで業者が届けてくれるだけだった。(この日はいなかった)
停車時間を利用して、直接駅前の店舗へ行って買ってきた人(ヌプリスタッフが場所を教えたようだ)はいた。ホームで立ち売りしてくれてもいいんじゃないだろうか。
【9月1日追記】長万部始発の下り「ワッカ」では、車内販売でかにめしを扱っていたらしい。(上りでは小樽の駅弁を販売)
だから、ヌプリでも(車両変更されずに)車内販売があれば、売っていたのかもしれない。(だからこそ、車販が中止になった分、ホームで売れば良さそうなものだけど…)

長万部駅のホームで、
車内を覗きこむ、ゆるキャラは誰?
続きます
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デスティネーション関係

2013-08-29 23:15:14 | 秋田のいろいろ
例によって、JR東日本秋田支社から、今日付けでまとめてプレスリリースが出た。
その中から、10月から12月の秋田デスティネーションキャンペーン(DC)関連で2つ。

●DC中のきっぷ
昨年の10月から12月に行われた、プレDC期間中には、2種類の特別企画乗車券(トクトクきっぷ)が発売された
それが、今年の本番でも、発売されることになった。

「秋田・津軽由遊パス」と「秋田わくわくパス」で、2種類とも、昨年とまったく同じ効力・価格。
ということで、特に秋田・津軽由遊パスのほうは、非常にお得感があって使いやすいきっぷ。奥羽本線、五能線は青森県内でも使え、秋田県内の2つの第3セクター鉄道と弘南鉄道でも使える(※津軽鉄道は使えない)。特急券を買い足せば、特急にも乗れる。

残念なのは、昨年同様、秋田県内なのに対象外となるJR線があること。北上線と花輪線では使えない。
昨年の繰り返しになるが、秋田を対象地域としたDC用のきっぷなのに、それで秋田県内のJR線に乗れないとは、おかしな話。
対象外の路線はJR東日本盛岡支社の管轄だが、そんなのはJRの事情であってお客には関係ない。これでは、秋田「県」のDCではなく、JR東日本秋田「支社」のDCになってしまう。
鹿角辺りは、蚊帳の外になってしまい、DCの恩恵を受けられないのではないだろうか。観光関係者はどう感じているだろう。

○ついでに臨時列車について
なお、DC期間中、いくつかの臨時列車が運行される。
昨年、大館市の「きりたんぽまつり」開催日に秋田-鹿角花輪間で運行された快速「きりたんぽ」号は、今年は快速「大館きりたんぽ」号として、大館止まりで運転。上りの運転時刻が1時間ほど早くなる。
車両は同じクルージングトレイン2両編成だが、昨年は全車指定席だったのが、今年は指定席・自由席1両ずつになる。

ほかに目新しいのが、新潟支社のカーペット敷きのジョイフルトレイン「NO.DO.KA」を使用した臨時列車。NO.DO.KAは、団体列車としてはたまに秋田に来ているが、個人でも乗車できる列車としては初めてかもしれない。
10月19日に快速「秋田の食満喫」号として象潟-弘前間(弘前を朝立って、夜に戻るダイヤ。快速としては珍しく羽後飯塚に停車。じゅんさいやバター餅が食べられるらしい?)という珍しい区間で、10月20日に秋田-二ツ井で快速「白神20周年記念号」(白神山地の世界遺産登録20周年の意味)として運転される。いずれも全車指定席。

※運行時にはこんなアクシデントが発生(リンク先末尾)


●小さな美術館列車
DCに合わせて、JR奥羽本線の秋田-新庄間で「子ども達が描いた秋田の“いーどこ” 小さな美術館列車」が走る。
普通列車用の701系電車を使って、子どもたちが描いた秋田の祭りや見どころの絵を車内に掲示し、車体外側にはラッピングを施したもの。

盛岡支社管内では、701系にラッピングの車体広告を出しているが、秋田支社の701系でラッピングが行われるのは、導入20年にして初めてではないだろうか。
秋田の701系電車の2両編成の中には、一部がボックスシートに改装された編成(N36~N38編成)があり、秋田-新庄間限定で運用されている。そのうち1本が美術館列車になると思われる。


展示される絵を描いたのは、秋田市にある4つの学校・保育所の子どもたち約100名。
県立秋田きらり支援学校、県立栗田養護学校、秋田市手形第一保育所、財団法人鉄道弘済会秋田保育所「ひまわり保育園」の4つ。
特別支援学校(養護学校)も保育所も県内各所にあるのに、いずれも秋田市内に所在するものが選ばれた。

手形第一保育所は、奥羽本線沿いにある(秋田駅の北側なので、今回の列車は走らないが)。今年度末で秋田市から民間へ移管することになっていて、現在、移管先の社会福祉法人によって同じ場所で建て替え中。

ひまわり保育園は、線路からは見えないが手形第一保育所のすぐそば。
運営する「財団法人鉄道弘済会」といえば、国鉄時代からキヨスクを経営していた組織(現在は違う)。そこが保育所もやっていて(旭川から北九州まで各地にある)、その1つが秋田にあるのだ。
そこが選ばれるのは、JRとしては当然か。そのご近所のよしみで、手形第一保育所にも依頼したのかな。
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「ここまで」の先

2013-08-28 22:42:40 | 秋田のいろいろ
秋田の道路標識の話。
こんな標識があったら
30km/hの「最高速度」を示す規制標識と、その適用区間の「終わり」を示す補助標識。
つまり、ここまでは車は30キロで走っていいことになる。

じゃあ、その先は何キロ出せるの?
次の最高速度の標識があればそれに従い、なければ一般道路の最高速度である60km/hまで出せる。ということになるはず。


ここで取り上げる「30km/hここまで」の標識があるのは、秋田市中央部の住宅街の対面通行の細い道。
突き当りの丁字路の手前に「ここまで」
この丁字路で振り返ると、
「ここから」
「ここまで」の反対側が「ここから」で、ある意味当たり前で矛盾はない。どちらも10年強前に設置された標識。

丁字路突き当りの左右方向の道も道幅は狭く、一方通行になっている。交通量は突き当りの道より多い。(以下、「一方通行路」と表記)
左が30キロ制限の道、前後が一方通行路

この丁字路の1ブロック隣は、十字路。(一方通行路は、この十字路を境に一方通行の向きが逆になるという、ちょっと不思議な道)
一方通行路と交わる道側には、
やっぱり「ここまで」
この十字路には「ここから」はなかった。【30日追記】この十字路の「ここまで」の本標識も、丁字路と同じ業者・同じ年の設置だった。
また、さらに1ブロック隣は丁字路で、その交わる道には「ここまで」も「ここから」もなかった。

以上、一方通行路に交わる3本の道のうち、2か所において、「30キロ制限が終わる」標識が出ていた。このことは、「一方通行路は30キロ制限ではない」ことを示唆していると言えよう。
さらに、一方通行路には、速度制限の標識や路面標示は一切出ていない。
場所によっては「市内全域」を対象とする速度制限が敷かれていたり、最近は「ゾーン30」もあるが、ここはそれらではない。
ということは、理論上はこの一方通行路では60km/h出しても、法的に問題はなく、警察は(他の違反や危険な運転をした場合は別として、単に走っただけでは)何もできないということになるのだろうか?


この一方通行路の1本裏側というか表側は、歩道付きの対面通行道路だったり、バス路線だったりするが、いずれも30km/h制限の標識が出ている。
なぜか、この狭い一方通行路だけが、30km/h制限から逃れている形になっている。
この道が一方通行路。30km/h制限だとしても緩すぎる規制だと思うけど
僕はここはほとんど通らないので、気付いたのは今年に入ってからだが、標識の設置年からすれば、少なくとも10年以上この状態が続いていることになる。
僕が知らない/忘れてしまっている規制が存在するのか、この地域ならでは事情があるのかもしれないが、危険じゃないだろうか。

※この件については、2013年10月に秋田県警察本部に報告。どう対応してくれるか。
コメント (4)
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まずは函館へ

2013-08-27 23:36:20 | 旅行記
今回の北海道旅行は、札幌や帯広が主な目的地。道内ではJR北海道のフリーきっぷを使用する。その有効期間をフルに活用する意味もあって、まず函館に一泊して、翌朝から道内の移動を始める行程とした。
秋田から北海道への旅行では、航空機(千歳)やフェリー(苫小牧)を使う人が多いと思われるが、航空便がなくなった(昔はあった)函館や大沼辺りだけの旅行ならJRを使う人が多数派かもしれない。そんな人には、JR東日本のびゅうの旅行商品など、宿泊と往復がセットになった安いパックがある。あるいはJR往復の乗車券分だけの「函館フリー乗車券」が秋田駅発着で9000円(4日間有効。特急券は別途必要)。

今回は、それらは使わず、秋田から函館までの通常の片道きっぷを使用した。(帰りの分はフリーきっぷでJR北海道エリア内ギリギリまで乗って安く上げるため別に購入。詳細はこの記事末尾)
特急は、秋田から青森まで「つがる3号」の自由席、青森から函館まで「スーパー白鳥25号」の指定席。
「つがる」の自由席が、お盆が過ぎた平日に混雑するとは考えにくいので自由席で充分。「スーパー白鳥」はある程度混雑しそうだし、JR北海道では自由席を増結することはないので指定を取ったほうが無難と考えた。

新青森または青森で奥羽本線の特急と津軽海峡線の特急・急行を乗り継ぐ場合、「乗継割引」が適用され、海峡線の特急料金が半額になる。(余談だが、東北新幹線から海峡線へ乗り継ぎ、さらに函館本線・札幌方面に乗り継ぐ場合は、函館本線の料金も半額になる)
だから、繁忙期で指定席料金が200円増し(自由席+700円)といっても、実際にはその半額で白鳥の指定席に乗れる。つがる自由席1680円+スーパー白鳥指定席2390円の半額=計2870円。


秋田始発の「つがる」の2両の自由席は、予想通り空席のほうが多い状態。
青森運輸区の車掌が1名乗務と言っていたが、実際にはもう1名乗っていて、車内検札をしていた。車内販売はなし。

つがるのE751系電車は、個人的には日本の在来線車両で屈指の乗り心地の良さだと思う。(線路状態のために95km/hしか出せず、車両としては余裕があるせいかもしれないけれど)滑らかな加減速、安定した走行、適度なホールド感のあるシート。
フジテレビの堺さんによる自動放送の「二ツ井」と「大館」のアクセントも安心して聞ける。

昨日の記事の通り、雨雲を振り切って青森県へ入るが、岩木山は見えず。
弘前からは新幹線へ乗り継ぐ人がまとまって乗ってきたが、それでも余裕あり。そして、新青森で降りていった。

つがる3号は新青森15時39分着、青森15時46分着。
乗り継ぐスーパー白鳥25号は、始発の新青森15時35分発、青森15時42分着・51分発。
つがるから乗り継ぐ者としては、新青森で乗り継げるように白鳥の発車を後回しにしてほしいものだが、新青森駅のホームの数が上下1本しかないため、こういう順番にせざるを得ないのだろう。

青森駅では、同じホームで乗り換えができたものの、既に皆さん座っている中に遅れて慌ただしく入っていく感じで、ちょっと恥ずかしい。ほぼ満席で、隣の席にも人がいた。
久しぶりの789系電車。この電車も悪くない車両だと思っていたが、つがるのE751系と比べると、特に居住性ではつがるの方が上に感じた。
座席の腰のあたりが柔らかくてしっくり来ないし、背もたれはE751系よりやや低くて、視覚的にうるさく(他のお客の動きが目に入って)感じた。
JR北海道の自動放送は、5年ほど前に落ち着いた話し方の男声アナウンスに変わったが、どうも好きになれない。ボソボソとしゃべっているとも受け取れ、トンネル内などでは聞き取れない。

蟹田駅でJR北海道の乗務員に交代。北海道新幹線の工事現場をかすめながら進む。
スーパー白鳥では、下り列車で青函トンネルの説明を重点的に行うようだ。自動放送では、2015年度開業を目指して北海道新幹線の建設が行われていることにも言及していた。
この列車では、車掌も熱心に案内してくれ、「この先10個目のトンネルが青函トンネルである」こと、「中に入ると、下の方で紫色の照明が光っている」ことなどを放送。
スーパー白鳥では、通路ドア上のLED文字情報装置で、通過する各トンネルの名前や「次が青函トンネル」と表示されるが、タイミングが若干遅く、青函トンネルに入ったのに「次が青函トンネル」としばらく表示されてしまって、紛らわしい。
今回は、直前に車掌が「青函トンネルに入ります」と放送を入れてくれたので、分かりやすかった。

トンネル内の「竜飛海底」駅に停車し、見学ツアーを終えた人たちを乗せる。
北海道新幹線開業時には、海底駅に停車する列車がなくなる(見学ツアーが廃止)見込みで、もう1つの「吉岡海底」駅は既に全列車が通過して休止駅になっている。

トンネルを抜けて、約4年半ぶりに北海道へ。

木古内を過ぎて海沿いに進むと、遠くに函館山が見えてきて、北海道へ来たことを実感する。
函館山と函館の街、そして港へ向かう船
車掌から函館山についての案内放送(牛が寝そべっているように見えるので「臥牛山」とも呼ばれる等)があり、これまた分かりやすい。
※帰りの「白鳥」については、この記事末尾参照。

こんな具合で秋田から約5時間。夕方の函館駅に到着。函館駅前のホテルに宿泊。

申し訳ないけれど、僕は函館に観光地としての魅力はあまり感じない。函館って、横浜とか神戸と同じように、おしゃれな街自体が観光地であり、他の北海道の観光地とは、観光地としての性格が違って感じてしまうからだと思う。
そんなわけで、函館の街を歩いたり宿泊するのは、小学生の頃と中学校の修学旅行以来。といっても、今回も駅周辺をざっと歩いただけ。
夜の松風町(まつかぜちょう)
函館駅近くの繁華街。北島三郎の「函館の女」の2番で「♪灯りさざめく松風町は」と歌われている。
裏通りは暗くて寂れていたが、この通りはアーケードがあって今時の地方都市としてはそれなりに賑わっていると言えるかな。

翌朝はいい天気。
函館駅
函館駅前の広場は、花がたくさん植えられていてきれい。

函館駅の向かい、路面電車が曲がる所に、「棒二森屋(ボーニモリヤ)」という地元百貨店がある。
棒二森屋
前夜、地下食品売り場に行ってみたら、価格がわりと安め(ランチパックが98円とか)で、イオンのトップバリュ製品が置いてある。さらに、お惣菜は函館市内の「ダイエー湯川店」で製造したもの。(函館周辺には、ダイエーがいくつか残っている)
レシートでは、
「株式会社ダイエー グルメシティ 棒二森屋店」
ダイエーが運営する食品スーパー(小型店舗)「グルメシティ」が棒二の地階に入っている形になっているらしい。

棒二森屋は、ダイエー傘下なのだそう。(ダイエーは今日8月27日にイオンの連結子会社化されたから、これからはイオン傘下とも言えるのか?)
現在は、福島の「中合」が経営しているようだ。

ほかに函館駅の周辺には、
函館朝市
外から見ただけ。

朝市の海側、青函連絡船・摩周丸(函館市青函連絡船記念館)のそばに、「ふれあいイカ広場」なるものがあるそうなので、行ってみた。
ただの広場
イカっぽいオブジェみたいなのがあるけれど…
文字が一部判読できなくなった、平成6(1994)年2月付の看板があり、モニュメント(=オブジェ)はイカが群れ合う姿をイメージし、ブルーとグリーンのパネルが海を表現しているらしい。
こんなレリーフもあった

イカ広場からの眺め
海越しに函館山がよく見えた。左は漁港だろうか。
気温はそう高くないものの、やはり動き回っていると汗ばんでくるので、海風が気持ち良かった。


函館を後に、列車で北へ向かう。
函館駅改札口上の発車標
函館駅は自動改札機が導入されているが、昔ながらの列車別改札を行っていて、該当列車には「改札中」が点灯するようになっている。ただし、少なくとも昼間は改札開始前に入場しても、とがめられたりはしない。
上の写真の3行目のスクロールしている案内文に注目。「7時40分ごろ6番のりばに準備できます。」と出ている。これは、8時08分発のスーパー白鳥22号について。
つまり、「スーパー白鳥22号には、7時40分頃に乗車できるようになります」という意味。
秋田駅で「こまち○号 入線時刻○時○分」と表示しているのと同じことだ。(秋田駅の場合、微妙に時刻がずれることが多いような)
親切だけど、列車を「準備できます」という表現がおもしろい。

続きはこちら
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豪雨の爪痕/雨雲

2013-08-26 23:57:05 | 秋田の季節・風景
今回の北海道への旅行では、大雨被害の爪痕を何箇所かで見た。
函館本線の線路が流されて貨物列車が脱線した現場(いずれ改めて)や道中の秋田県北部。

田沢湖線(秋田新幹線)など秋田・岩手県境で大きな被害が出た8月9日の大雨では、大館市周辺にも影響をもたらした。
大館駅前が水浸しだったり、田んぼの中を延びていたはずの奥羽本線の線路が、一面の水の中だったりと、衝撃的な映像や写真を見た。

今回通ったところ、水浸しだったと思われる水田は水が引き、イネは穂が出て青々と生育しているようで、見た限りではさほどの影響はなさそうに見えた。(生育の遅れ、収量や品質の低下は分からない)
その付近で1箇所、列車が徐行した区間があり、線路沿いの道に大きな土嚢が積み上げられていた。道路や線路の路盤が流されたのかもしれない。土嚢の積み上げ方などは、函館本線の脱線事故現場によく似ていた。JR東日本が運休の措置を適切に行い、復旧も迅速だったので大きな被害にならなかったが、このタイミングが少しずれると、函館本線のようになってしまっていたかもしれない。

糠沢-早口間(早口駅の西側)で、米代川に合流する早口川という小さい川を渡る。
国道7号線の橋
今は穏やかな流れだが、国道の橋脚の向こう側と、橋の右側たもとに注目。
木が引っ掛かり、電柱が傾いている
線路には影響がなかったらしく、減速せずに通過したけれど、ここにも水が押し寄せたのだろう。



今回の旅行中は、穏やかではあったが変わりやすい天候だった。雨がぱらついたり、雷が鳴ったりしたけれど、どれも列車での移動中で傘の出番はなかった。最後の最後、自宅近くで雨に当たって走って帰宅しただけ。

行きの青森までの特急「つがる」で秋田駅を出る時は青空で、進んでいく北のほうに入道雲が出ていた。
秋田市を抜けて大久保駅辺りまで来ると、雲が多くなった。
一面の田んぼと向こうに男鹿の山
目を凝らすと、田んぼのずっと向こう(男鹿半島よりは手前)で雲が地面に向かって下りているように見える部分があった。
上の写真右側を拡大
こういうのが発達すると竜巻になるんだろうか?
少し進むと、
左側と右側に地面までの雲
やがて列車が八郎潟駅に差し掛かった辺りで、ぱらぱらと雨が降って、すぐに止んだ。
おそらく、見えていた雲の中に入ってしまったのだろう。
列車は八郎潟-鯉川間で、田んぼの向こうに八郎潟残存湖と大潟村を望む。
水面が残存湖で向こうが大潟村
上の写真では左側に雲がかかっている。
列車は雨雲を振り切って、さらに北へ進んで行く。
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復刻! 弘南鉄道色

2013-08-25 22:51:12 | 津軽のいろいろ
北海道へ行ってきました。その模様はおいおいアップするとして、途中の弘前での発見。

今日、JR奥羽本線の普通電車(昨日の大曲花火の臨時列車のために車両が捻出されてまだ戻っていないため、5両から3両に減車されていた)で大鰐温泉駅を通過。
いつも通り、隣の弘南鉄道大鰐線の大鰐駅には、7000形電車が停まっていた。廃止はいったん撤回されたものの、どうなるんだろうと思いつつ、ぼーっと眺めると、
なんじゃこりゃ?!
7040と7039の編成の正面の「顔」だけ、肌色と赤に塗られていた。
※7000形がもう1本停まっていたが、そちらは従来通りだったはず。

奇抜な塗装に驚いたが、なんとなく想像はついた。
帰ってから弘南鉄道の公式ブログを見ると、昨日付で情報が出ていた。
「速報!大鰐線リバイバルカラー列車完成!(http://konantetsudo.blog115.fc2.com/blog-entry-126.html)」「この夏、大鰐線に、なつかしい弘南鉄道色が復活します!」「旧弘南カラーとは、かつて在籍した旧型電車がまとっていた、ベージュにえんじ色のことを指します。」とのこと。
つまり、6000系・7000系導入(1988年頃)以前に使われていた車両の塗装を、前だけ7000形に復元したもの。
旧型電車の一部は、10年ほど前まで大鰐駅の構内に置かれており、JRの車窓からもよく見えたので、記憶に残っている。色あせてボロボロだったけど。

最近は、昔の車両の塗装を新しい車両を使って再現することがちらほら行われている。各バス会社のほか、JR東日本でも「みどりの山手線ラッピングトレイン」が走っている。
これらは、車両の形状とか窓配置などが昔とは違うから、往時とは印象が違ってしまう(特にオリジナルを知っている人には)けれど、簡単にできるメリットはある。
弘南鉄道のも側面はステンレスのままだし、正面も上部のカーブした部分はむき出し(これは旧型車の四角いボディを意識して、あえて塗っていないのかも)。
でも、これはこれでおもしろいかも
【27日追記】「みどりの山手線」は車体側面がかつての103系電車のような黄緑色(うぐいす色)にラッピングされているが、正面はE231系電車オリジナルのままらしく、帯以外は黒や白が目立って103系とは趣が異なる。そもそも車体形状がすそ絞りだし。
そんなわけで、みどりの山手線は弘南鉄道とは逆に「側面だけの復刻」と言えるかもしれない。


【2014年5月24日追記】2014年5月23日から第2弾として、南海電鉄の中古1521系をモチーフにした緑系統の塗装が大鰐線で実施されている。公式サイトや新聞社の写真では「7037」を確認。
1521系は1995年に大鰐線・弘南線にラッシュ用として導入されたが、(古すぎたり大きすぎたりしたのか)比較的早期に運用離脱、2008年までにすべて廃車という短命に終わっている。
僕が弘前にいた頃で、ちょうど搬入作業を目撃したものの、そんなわけで乗ったことも、自走するのを見たこともなかった。
※写真はこちら



ついでなので、弘前で降りて見た弘南バスからも少々。
※弘南鉄道と弘南バスは起源は同じものの、現在は資本関係はなく、関連は薄い企業です。
※ヒロロオープンに伴う土手町循環バスのバス停変更などは後日別記事にするつもりです。

今年2月に紹介した、リンゴのラッピングバス。昨秋から弘前市が広告主となって、土手町循環100円バス専用の中型バスにラッピングされていた。
(再掲)
3月には一般路線用の小型バスでも、同じラッピングを見かけていた。
その写真を撮影できました。
32109-5(藤代車庫所属)
中型とは側面の大きなリンゴの葉っぱの角度が微妙に違うような。後部では、小さなリンゴと丸い灯火類の形と大きさがそっくり。

2011年から複数の車両にあった、
秋田市大森山動物園の広告は継続中。51004-5(藤代)
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バス停の話題

2013-08-20 22:33:23 | 秋田のいろいろ
バス停関連の話題をまとめて。
●ぐるる
秋田市中心市街地循環バスは、7月から「ぐるる」という愛称が付いて、車両が専用塗装になった
ほかに、従来は一般路線バスと同じデザインだった“ダルマ型”バス停(ポール)の頭の部分も、専用のものに替えられた。現状では、ダルマ型でない電照式ポールを使っている買物広場以外の全バス停が、新しいデザインになっているはず。
通町
水色ベースに、ぐるるのロゴやローマ字のバス停名が配置。
2台の車両のうち「835」にデザインされている、「わんこいぬ」という犬もいる。この犬って、元々は応募されたデザインの1つに過ぎなかったはずなのに、ずいぶんと活躍しているもんだ。どうせなら、834の車体にも描けばいいのに。
一般路線は「TOURIMACHI」、ぐるるは「TORIMACHI」
【12月2日追記】南大通り(五丁目橋から市民市場前)では、循環バス運行開始当初は単独のバス停だったものの、今春から一般路線の一部も通るようになり、1本のポールを共用していた。
そのバス停でも同様に水色の専用デザインになったため、一見するとぐるる専用バス停だが、実際には一般路線も停まるという状態になっている。


●あどれ
ところで、わんこいぬとは別の犬とバス停。
モデル:あどれ(左奥に「834」がちょっと写っている)
暑くてはあはあ言いながらも、たいへんフレンドリーでした。

●通町の変化
さて、循環バスも使う、通町の下り側バス停。※通町バス停の関連記事
※循環バスのポール更新前の撮影
下り通町には、おそらく1998年頃の道路拡張時に設置された上屋がある。※このバス停上屋について

秋田市の市章が入り、「財団法人 日本宝くじ協会 協賛」「社団法人 公営交通事業協会」と表示があるので、市営バス絡みで設置されたものだ。(当時は通町は市営バスしか通っていなかったから当然)
現在は、腐食している箇所もあって、少し心配になるが、6月下旬に新たなアイテムが設置されているのに気がついた。
今までなかったモノがいくつか 
柱にベージュ色の箱が設置され、梁の部分に小さな照明らしきものが1つ、屋根にはソーラーパネルっぽいものが4枚。
箱には「秋田県EVバス技術力向上事業 スマートバスストップ(太陽光発電式 自立型バス停) 株式会社アイセス」とある。

株式会社アイセスは、ソーラーパネルなどを手掛ける秋田県南秋田郡井川町にある企業。
県が主導して試験運行中(最近は見かけないかな)のEVバス「エレモ(※直近の記事はこちら中ほど)」の事業は、バスの車両だけでなく、バス停などの“周辺機器”にも及ぶと聞いていたが、これがそうなのか。
でも、既存の上屋に照明を付けて「スマートバスストップ」「自立型バス停」なんだろうか? バスロケみたいなのを想像していたのだけど。
そして、通町にこれが設置されたということは、EVバスの本格的な営業運行において、通町を通るということなんだろうか。→実際にそうなった

肝心の夜に点灯した状態は、
矢印が設置された照明
う~ん。4枚のパネルからこの程度の照明1灯なんだ。それに通町は街路灯も立っているから、あまり意味がないような…
住宅街とか暗いバス停なら、設置してもいいかもしれない。

●夜の新ターミナル
夜のバス停といえば、半分完成した秋田駅西口バスターミナルの夜の姿。
まず、旧ターミナルの夜の模様。
解体直前の2・1番バース
乗り場としては、局所的に照明があった程度。周囲のビルなどの灯りもあって、暗くはない。
それが、新しくなった3・4番バースは、
4番バース
ターミナルのために設計されたという球形の灯具が90センチ間隔で一直線に吊り下げられ、電球色のLEDが灯る。
裏側から見ると格子に遮られてしまうけれど、駅舎側から見ると美しい。
ぽぽろーどから見下ろす

 

※次回の更新は、25日・日曜日頃になるかと思います。少々お待ちください。
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熟したカーテン

2013-08-18 20:58:04 | 動物・植物
エコブームと東日本大震災後の節電の影響で、「緑のカーテン」が流行している。
2011年に記事にしたように、植物を育てるのだからそれなりの技術や手間がかかるし、それだったらスダレでも吊るしておけばいいような気がして、流行に乗って猫も杓子も緑のカーテンというのは安易に感じる。
立派な緑のカーテン
秋田市中心部に、てっぺんまでまんべんなく生長した、見事なゴーヤの緑のカーテンのカーテンがあった。
その場所は、
西武秋田店
西武秋田店東側壁面のぽぽろーど側出入口のそば。
(広大な壁面に対して)小さい窓が1つだけあり、そこを覆うように緑のカーテンが設置されていた。窓の内側ではブラインドが下りているので、緑のカーテンの効果はさほどなさそうだけど。

プランター9台をびっしりと並べ、そこに密に苗が植わっている。丁寧に世話をしているのだろう。
上のほうへ目を向けると、
オレンジ色がちらほら
果実が肥大し、熟してオレンジ色になったものがたくさん下がっている。数日前には、下に落ちている果実もあった。
熟すとヘチマくらいに大きくなるのか
ゴーヤが緑のカーテンに選ばれる理由として、育てやすいことのほか、果実を収穫して楽しめることがあると思われる。
しかし、こういう企業では、実った果実をどうするか困って持て余してしまうこともあるのだろう。まさか西武の地階で売るわけにもいかないし。(社員で分けて食べちゃえばよさそうですが…)
だからといって、熟して自然に落ちるまでならせておくのも、いただけない。果実の生長に養分を回した分、植物体が消耗してしまってつるの生長が遅れ、(まだ充分につるが伸びていない段階では)緑のカーテンの完成が遅れてしまうおそれがある。熟した果実が腐ったり虫が寄ってきたりもしそう。あるいはお客様の頭に腐りかけのゴーヤが落下してベチャッとつぶれてしまうかもしれない。

アサガオとか別の種を植えることを選択するべきだったように思えてしまう。

【8月29日追記】西武の緑のカーテンは、8月29日に撤去された。秋田市はかなり涼しくなったとはいえ、ゴーヤはまだ青々と茂り、オレンジ色の果実が下がっていたのだけど。



ところで、先日、千秋トンネル内の照明がほとんど消灯され、歩行者としては危険な場合もあり得る可能性を指摘した。いちおう、秋田市には、もうちょっとなんとかしたほうがいいのではないかと伝えておいた。
17日に再び通ってみると。
前より明るい
以前は完全に消灯していた部分でも、1つおきに点灯していた。上の写真で、オレンジ色の部分と影の部分が等間隔で繰り返されているのが分かる。
この明るさなら、歩行者としても問題なく、安心できる。
要望を聞いてくれたのか、あるいは土曜日は国が呼びかけている節電の対象日でないからかもしれないけれど。
ただ、車は消灯以前のように、ヘッドライトを点灯せずに通ってしまうものが多くなってしまった。


トンネルの中は風が抜けて涼しく、出口に近づくと夏の光と蝉時雨が目と耳に飛び込んできた。
手形側。切り通しの区間でもちょっとだけ涼しさが味わえる


ここ1週間ほど、秋田県内の内陸などでは経験したことのない大雨で被害が出たり、西では気温が40度を越えたりとひどい気候だけど、秋田市はまあまあ。最高気温は連日30度前後、最低気温は25度前後で熱帯夜が3回。
暑さに不慣れな者としては、こんな程度でも、蒸し暑くてつらい毎日です。
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盆灯籠/学生調理・給食パン

2013-08-15 20:50:41 | ランチパック
秋田などではお盆に最中の皮のようなモノでできた飾りを仏壇に吊るす。※正式には仏壇ではなく「盆棚」に飾るべきなんだろう。
少なくとも秋田市近辺では、「お盆とうろう」という商品名のたけや製パンの製品のシェアが高いが、それ以外のものも流通している。
我が家では、今年はなぜか違うメーカーの灯籠だった。(袋は捨てられてしまったので、どこのものかは不明)
たけやのとはどこか違う?
たけやの製品では、提灯、釣り鐘、ブドウ、ハスの花、ナス、カブをかたどっていた。
こちらの製品は、それとは違う顔ぶれが多い。
菊(?)の花?
これだけ妙に厚さが薄く、本当の最中みたい。色はグラデーションではなく、赤の単色。

 ハスと提灯2種
たけやとよく似た形状の提灯のほか、丸っこい提灯もある。さらに、
左も提灯だけど
これはタマゴ型。

右上のものは?
これはホオズキ? それともハスのつぼみとか??

背中合わせのこれは?

 仏様!



パンカテゴリーにしてしまったので、たけや製パンの製品を紹介します。
たけやを、いや秋田を代表するパンといえばアベックトーストがあるけれど、他にもいくつかある。
学生調理 325kcal
「要保冷(20度以下)」扱いの調理パン。スーパーなどでは扱っていない所もあるようだが、扱っていても惣菜コーナーでサンドイッチと一緒に保冷ケースで売られているので見逃してしまうこともある。
価格は125円前後か。かなりのロングセラー商品で、高校生辺りに人気がある。
「学生調理」という意味が分からない商品名だけど、「学生向けの調理パン」という意味ならば納得できる。
【2014年5月3日追記】2014年5月3日付秋田魁新報経済面によれば「学生調理は1986年に県内の高校売店で発売し、人気が出たため県内全域で発売した。」とのこと。
学生調理
背割れコッペパンに、3種類の具材が挟まれている。
中身は魚肉ソーセージのフライ、サラダ、ナポリタンスパゲティの3つ。
サラダはコールスロー風というかキャベツを中心にタマネギ、コーンをマヨネーズ風ドレッシングで和えたもの。昔はポテトサラダだったような気もするけど、どうだったっけ?

価格と1つで3つの味が楽しめるのが、学生に好まれるのだろう。量は少ないかもしれないけれど。もちろん、大人でもおいしく食べられる味。
背割れコッペを使った姉妹品として、スパゲッティサラダだけを挟んだ「サラダパン」、「おいしいどック」などもある。【2014年5月9日追記】学生調理とは少し異なる3つを挟んだ「3色ドック」もある。この記事参照


もう1つ、8月の新商品なのだけど、ある意味懐かしいもの。
秋田のお昼の定番 給食パン 3個443kcal
これも名前だけでは分かりにくい。
包装の説明を読めば「学校給食で今も人気なパンをおうちランチ用に仕上げました。」とある。
裏面では、「給食ロールのはじまり」という解説があり、「1981年頃より給食に登場した給食バターロール。当時食パンやコッペパンしかなかった時代、「なんだ?」と注目をあびたとか。現在の形に近づいたのは1992年3月から。今もかわらず楽しみにしてくれてる学生の皆さんが少なくないと聞いています。」とある。
つまり、学校給食用パンの1つ「給食バターロール」を家庭向けにアレンジしたものらしい。「菓子パン」扱い。

そういえば思い出した。
僕たちの頃の秋田市立学校の給食では、パンは食パンとコッペパンがほとんど。ごくまれに違うパン(ハンバーガー用とか市販のバターロール)が出たことがあったが、さらにごくごくたまにハート型のような形状で皮が少し甘いパンが出たことがあったと記憶している。それが、このパンだ。(給食では、1人ずつ個包装)
昔はもっと模様がはっきりしていたか?


思ったよりほんのりとした甘さだった。
8月に発売したのは、給食のない夏休み中も、お昼にたけやのパンを食べてほしいということかな。
【2019年5月29日追記】「給食パン」はこのシーズン以後は見かけていない。1シーズン限りで終わってしまったようだ。
コメント (7)
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バスターミナル半分完成

2013-08-13 22:55:40 | 秋田のいろいろ
秋田駅西口バスターミナル改築の前期工事が11日で終わった。※直近の模様はこの記事後半
さっそく12日からは、新しくなった西側の3・4番バース(列)が供用(臨時乗り場として。後述)され、東側の2つのバースを改築するための後期工事が始まった。

まずは、紹介しそこなっていた前期工事の模様。
※細部の仕様等については、設計監理を行なっている共同企業体の1つ「間建築研究所」のブログ(http://archilab-ai.jugem.jp/)を参考にさせてもらいました。
解体が終わって、6月上旬に更地になりつつあったところまで紹介した続き。
6月21日 6月30日
当然ながらまず基礎を造ってから、上を建てる。
7月4日
上の写真のように、最初は西側の4番バース(写真左側)から、上部の建設に取り掛かったかのように見えた。
ところが、
7月15日
4番バースの建築は進まずに足場が一部撤去され、右の3番バースのほうが先に建てられてしまった。
この間、あまり見ていなかったこともあって、どういう事情かは見当もつかないけれど。
7月20日
その後、4番バースも追い付いて、
完成

1・2番バースはすぐ解体されるはずなので、新旧の乗り場が共存するのは、今だけの光景。
南西側ぽぽろーどの上から

北側から
建てられた位置は前と同じだし木材の色や質感は新旧で似ているので、特に上から一瞬だけ見たりせっかちな人が見たら、新旧の区別がつかないかもしれない。
でも、近くで見ると、新しい乗り場は今までのと印象が異なる。
 
1回見ただけなのでうまく表現できないが、新しい方が木材が多く(木造だから当たり前だけど)、背が高く、柱が整然と並ぶのが印象的。「雁木(がんぎ)」や「小店(こみせ)」と呼ばれる日本風アーケードとどことなく似た趣がある。
 
柱と壁の位置関係からか、通路部分とベンチのある部分が区分されているようにも感じられ、ベンチに座る人は落ち着いて座っていられそう。
開けっぴろげでなく、かといって閉鎖的でもなく、デザインとしては悪くないかも。杉の香りが漂うのも、いい。
【14日追記】再度行ってみると、通路を歩く時には柱がジャマな気がしなくもない。また、柱の多さと屋根の高さのためか、バースが従来よりも広くというか長く感じられる。

天井からは透明で球形の照明がたくさんぶら下がっている。90センチ間隔とのこと。
このバスターミナルのために設計された灯具だそうで、電球色の電球型LEDが灯る。数日前に試験点灯が行われ、その模様が中央交通のホームページで紹介されている。NHKの天気カメラでも見える。なかなか美しい。(秋田県農林水産部 林業木材産業課のホームページにもアップされたのだが、今はなぜか削除されている【27日追記】その後、20日付で改めてアップされた)
※点灯した様子は、この記事末尾
※全部完成した後、夜霧の中で点灯した様子はこの記事中ほど
※2015年9月2日付秋田魁新報経済面によれば、「(裸電球型LEDを)172灯設置」「1カ月の電気代は3万円前後と、蛍光灯だった改築前の4分の1ほどに減った。」

写真に写っているように、各バース中央付近には乗り場側(と背中側)に透明な板(強化ガラス)が設置されて、待合室風になっている。
旧ターミナルの待合室は2番目のバースにしかなかったが、それはほぼ四方が板で囲まれていた。だから夏には熱がこもって暑かったのだが、新しい待合室は南北方向に風が抜ける構造。夏はいいけど冬場に寒くないか、雪が入らないか気になる。

以前のバスターミナルのベンチも秋田杉製だったが、新しい乗り場に置かれたものもそれと似ている。11日付秋田魁新報地域面によれば「長さ約180センチの秋田杉を使用。駅舎側の1レーンに6台、残りの3レーンにそれぞれ10台が置かれる。」。
【14日訂正】改めて見てみると、新しいターミナルに置かれたベンチにはニスの剥がれなどがあって新品ではなかった。以前のターミナルにあったものをそのまま使用していると思われる。最終的には、新たに別のものが置かれるということなのだろうか?


壁部分はほぼ全面が格子状の木材になっていて、見た感じではまさに「壁」だけど、実際には透明な板がある部分(ベンチが置いてある箇所と一致するようだ)とない部分がある。板がない箇所は風が抜けるので、従来と同じだろう。全面を格子にしたのは、バース間での横断を防止する目的もあると思われる。

また、目線の高さ付近は、格子がなくて「窓」のようになっている。ちょうど頭を出せるほどの幅。(ベンチ設置部分にはここにもガラスがついている)
閉塞感を解消するため?

格子状の杉材は、腰より下(ベンチ設置箇所以外)で、
波打っている
最初見た時、施工ミスか、自分の乱視が悪くなったのかとあせってしまった。なかなか手が込んでいる。

壁面には装飾として「組子細工」が取り付けられることになっている。そのスペースは、現在は板になっており、設置予定箇所であることと図柄を示した紙が掲示されている。
設置予定場所
11日魁によれば「組子細工は、県建具組合連合会(横手市)に制作を依頼。能代市と由利本荘市の組合業者が制作しており、施工中のベンチや外灯とともに9月下旬に完成、取り付ける予定。」。


予告通り、新しいターミナルでは、バースの途中での横断はできない。
そのため上記の通り、各バースの背中側(西側)に切れ目なく壁を設けて横断できなく(横断しても向かいの乗り場にたどり着けなく)している。
気になったのは、その壁の位置。歩道のない公道に面している4番バースは、道路スレスレに壁があるものの、3番バースは、スレスレではなく人が歩けるだけのスペースがあるのだ。
赤矢印の縁石と壁の間に空間があり、歩こうと思えば歩ける
両バースとも屋根の幅は同じなのに、柱の位置が違っているように見える。4番と3番では、4番バースのほうが乗客が利用できる幅は広いということになるのだろうか。
※旧ターミナルでは、4番バースだけはやや幅が広かったらしく、他と点字ブロックの位置が異なっていた。
わざわざ異なる設計にして、それによって乗客が利用できない空間を作る(利用できる空間を減らす)とは、無駄に思える。
横断してしまった人の退避スペースとしたのか、広告枠があるのでその交換時の作業スペースのつもりなのか。

以上、半分完成したことで新しいバスターミナルの形が見えてきたが、最終的には外灯も設置されるようだし、各乗り場のポールも、今は臨時用なので新たに設置されるだろう。最終的にはどんなものになるか。


最後に、臨時バス停関係。
まず、前後期通して臨時乗り場を使用する路線。臨時乗り場は、駅舎寄りの待機場とフォンテ側の歩道に分散して設置されているが、案の定、分かりにくい、屋根がない(待機場側)、ベンチがない(フォンテ側)と不満が出ていた(7月6日付秋田魁新報地域面)。
分かりにくいのは今さらしょうがないとして、ベンチや屋根は対策が取られている。
フォンテ側歩道の臨時乗り場には、
ベンチが置かれた
臨時8番乗り場の背後、ぽぽろーどの下・フォンテ正面玄関前のスペース(以前は喫煙コーナーのほかはあまり意味のない空間だった)に6台のベンチが置かれた。魁によれば7月10日に設置。
ベンチは「秋田中央交通」のシールが貼られていて、夜間(まだバスがある19時頃だけど)は片隅に寄せて座れないようにしているので、あくまでもバス会社が工事中の待合専用として置いている扱いなんだろう。

屋根がない臨時6・7番。
ベンチはあるけれど。後方の旧1番乗り場との格差が…
ここには魁によれば「日よけのひさしが8月下旬に設置される。」という。
後期工事開始に伴って、
すぐ後ろに足場が設置されたけれど?
後期工事の仮囲いと庇を兼ねたものでも作るのだろうか。


さて、後期工事では、前期は従来の乗り場(1・2番バースの1~5番)を使用していた残りの各路線も、臨時乗り場を使用する。
この臨時乗り場は、前期工事でできた3・4番バースの新しい乗り場を使うとのことだったので、そのままスライドするかと思っていたら、そうではなかった。
4番バース臨時2~5番乗り場の割り振り
旧1~5番乗り場を使っていた一般路線は、4番バースの臨時2~5番乗り場に集約して割り振られた。
県庁経由大川反車庫行きが臨時2番、臨海営業所線が臨時3番と、同方向が隣り合う乗り場になったのは便利。(どらも本数が多いのでつかえてしまう恐れもあるけれど)
でも、臨時3番には神田線も入り、従来臨海営業所線と一緒だった泉ハイタウン線は手形山・秋田温泉方面と一緒の臨時4番にされてしまった。
今までの感覚では間違えそうになるので、注意。

3番バースから発車するのは、臨時1番乗り場の空港リムジンだけが独占使用。
羽田便に接続するリムジンバスの発車前などには行列ができることがあり、従来はそこに県庁経由車庫行きが申し訳なさそうに発着していたものだった。リムジンを独立させたのは良かったかもしれない。

さらに、3番バースには、なんと
「降車専用」が設置された!
個人的には、降車専用場所を設けたほうがスムーズかつ安全ではないかと思っていたが、実現した。
4番バースから発車するバスが多いため、降車だけのバスは3番バースに入れて分離させる狙いか。
ただし、営業所と各方面を直通する路線では、路上を含む他の乗り場で降車を扱うはず。

なお、1番バース南端にあった案内所は、ぽぽろーどの直下付近(待機場の南端)に別棟の小屋を設置して対応。

※続きはこちら
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聖愛の活躍

2013-08-11 23:44:36 | 津軽のいろいろ
当ブログでは非常に珍しい、スポーツの話題。
「全国高等学校野球選手権大会」いわゆる夏の甲子園が行われている。
出場選手や学校にはがんばってもらいたいが、個人的には、あまたある高校スポーツの中で、なぜ男子の硬式野球だけがもてはやされるのか、朝日新聞社が主催する大会をなぜNHKが全国向けに完全生中継するのか、(夏休みだからではあろうが)お盆を含むいちばん暑い時期に暑い場所でなぜ開催するのか、等々理解に苦しむ点もある。
だけど、あえて記事にしたいのが、青森代表・弘前学院聖愛(せいあい)の活躍。


今日の第3試合では、聖愛が岡山の玉野光南を6対0で下し、2回戦進出を果たした。
弘前学院聖愛は、今回が春夏通して初出場。県大会では、甲子園経験がある並み居る強豪校に勝って甲子園へ進み、初戦を圧勝で突破したことになる。


青森県外の人が今日の結果を見れば、「“せいあい”なんて聞いたことがない学校」と思うかもしれないし、あるいは「近年の他の青森の私立学校同様、青森県外から優秀な部員を集めているんだろう」という感想を持つかもしれない。
前者は至極当然なことで、後者は誤解である。

弘前学院聖愛は、正式には「弘前学院聖愛中学高等学校」。
プロテスタント系の学校で、弘前市内の別の場所にある「弘前学院大学」と同じ法人の運営だが、「附属」という名称は付かないようだ。(1980年から2005年までは中学校はなかったそうだ)
長らく女子校で、共学になったのは2000年から。したがってそれ以前に弘前にいた僕のような者は、聖愛=女子高のイメージが強く、(共学化されたのは知っていたが)甲子園出場を知った時は驚いた。
野球部は共学化の時に創部したので、わずか13年で甲子園出場を果たしたのだ。

それから、今日のNHKの中継によれば「選手すべてが津軽出身」とのこと。※「青森(県)」ではなく「津軽」と言っていたので、弘前周辺限定ということなんだろう。
監督も弘前の人のようだ。【12日追記】コメントの通り、出身は旧金木町(現・五所川原市)の人とのこと。

したがって、聖愛の活躍を秋田で例えれば、「聖霊高校が(仮に)共学化して13年で、秋田の生徒だけで甲子園に出場して初戦突破した」みたいなことで、すごいことじゃないでしょうか。※ちなみに聖愛はプロテスタント系で、聖霊はカトリック系。

また、弘前市内の(というか青森、八戸以外の)高校が甲子園に出場するのは、17年ぶりだそうで、これも特筆すべきことだろう。
【13日追記】陸奥新報によれば、さらに「弘前勢として初戦突破は、第73回大会(1991年)の弘実以来22年ぶりという。」とのこと。※「弘実」=県立弘前実業高校。聖愛高校のすぐそばにあり、1992年、1996年にも甲子園に行っている。



聖愛の2回戦以降の活躍も期待するとして、ここで言いたいのは「聖愛」のアクセント。甲子園関係のテレビでは、「弘前学院聖愛」または「聖愛」と呼ばれることが多い。
僕は、秋田の「聖霊(せいれい)」と同じように、平板に発音すると思っていた。

しかし、出場が決まった時のNHKの全国ニュースでは、「幽霊」とか「UFO」のように最初にアクセントを置いていて、あれっと思ってしまった。
だけど、NHKでも別のアナウンサーは平板のアクセントで、人によってまちまち。
※以下、2つのアクセントを「平板」と「幽霊式」と表記します。

今日のNHKの実況を担当した福澤浩行アナウンサーは、平板。
ネットでダイジェストを見た、大阪の朝日放送(ローカルやBS朝日で放送しているものか)のアナウンサーは、平板と幽霊式を両方使っていた。
全般に独特の抑揚がある甲子園の場内アナウンスは、平板で「聖愛高校」のようだった。(場内アナウンスでは「高校」を付けるみたいだ)
ネットで見た青森テレビや青森朝日放送のニュースでは、幽霊式。

ということは、地元青森では幽霊式に発音しているのだろうか。僕が弘前にいた頃、地元の人がどう呼んでいたか、記憶にないけれど。
津軽のイントネーションやアクセントはとても独特で、それを思えば地元では「幽霊」式のアクセントが標準の可能性もなくはない。
でも、幽霊式アクセントの人でも、「聖愛」に続く言葉(例えば聖愛高校、聖愛ナインなど)によって平板アクセントにならざるを得ない場合(幽霊式では、抑揚が激しくておかしくなる)があり、統一感がない気もする。
【12日追記】いただいたコメントの通り、弘前では幽霊式のアクセントが標準のようだ。


当ブログでは、秋田の地名(男鹿など)や食べ物の「おやき(信州のとは違う)」を取り上げたように、地名、人名あるいはその土地にしかない産物などの固有名詞が思いもよらないアクセントで、よそ者が戸惑うことがある。
アクセントを聞けば、地元の人か、よその人か判別できてしまう。やっぱりアクセントって難しい。



アクセントから話が逸れていくつか。
甲子園球場のスコアボードでは、両校の学校名は「聖愛」「玉野光南」という表示。NHKの画面右下のスコア表示は「弘前聖愛」「玉野光南」だった。
スコアボードでも「弘前」を付けたほうが分かりやすい気もするが、何か決まりでもあるのだろうか。

聖愛の応援団が吹奏楽で演奏していた曲は、「ルパン三世のテーマ」と「リンゴの唄」が聞こえてきた。
リンゴの唄は津軽らしいといえば津軽らしい。聖愛高校の周囲にはリンゴ畑が広がっているし。
でも、弘前の学校ならば、弘前出身の作曲家・菊池俊輔氏の曲を採用したらいいのに。「暴れん坊将軍のテーマ」やDr.スランプ アラレちゃんの「ワイワイワールド」は、他県・他校の応援でもよく耳にする。

試合終了後、甲子園で初めて流れた聖愛高校の校歌。
流されたものは男声の合唱だったが、歌そのものは1922(大正11)年に「弘前女学校校歌」として制定された前身の女子校時代のものがそのまま使われているようだ。(学校によっては共学化に伴って新たに作ったり、一部を改変することもある)
そう思えば、キリスト教系らしく、元女子校らしい、優しい歌に聞こえた。
NHKのテロップでは「作詞 宮崎きみ/編曲 浅野ふみ」と、作曲者が表示されなかった。
これは学校の公式ページでも同じで、「原曲は宣教師が愛唱していた故郷の学生歌であったと考えられています」のが理由のようだ。作曲者不詳ということか。


【2021年8月21日追記】この後は2021年に甲子園出場を果たしたが、初戦敗退。
NHKの実況の冨坂和男アナウンサーは、幽霊式のアクセント。その後の仙台放送局の東北ブロックニュースでは平板。
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夏の千秋トンネル

2013-08-08 21:21:03 | 秋田の季節・風景
昨年末に記事にした、秋田市中心部にある「千秋トンネル」の夏のお話。

春、梅雨、夏と植物は著しく生育する。
ちょっとした空き地や道端でも、ちょっと見ない間に草がぼうぼうに茂ってしまい、管理する側は草刈りに追われる。
7月初めの千秋トンネル西側(保戸野側)
トンネルの上部は斜面になっていて草木が生えている。そこからクズと思われるつる性の植物が、トンネルの口に向かって垂れ下がってきていた。
2週間後。さらに繁茂している
この分では、緑のカーテンならぬ「緑の“縄のれん”」になって、通る車のジャマになるのではと思っていた。
トラックやバスだと運転席にかかるのでは?
前回の通り、僕は千秋トンネル心霊スポット説には異を唱えるが、トンネルを通ると「髪の毛が降ってくる」とか「霊が張り付く(ってどういう意味なのか分からん)」という話があるらしい。
それって、ひょっとして「クズのつるが降ってくる」「クズの葉っぱが張り付く」ってことだったりして?!

その後、現在は、
きれいに刈られている
草刈り作業には足元が怖そう。
なお、反対の手形側出入口は、切り通しで日当たりが悪いためか、垂れ下がるほどの草は茂らない。


では、トンネル内へ。最近の千秋トンネルは、外より涼しくて気持ちはいいのだけど、
なんか薄暗い?
ちなみに、以前は、
(再掲)オレンジ色の光に包まれていたけれど
写真ではうまく伝わらないが、とにかく中に入ると暗く感じるのだ。

以前は、トンネル内はほぼ均一にオレンジ色の照明が点灯していたのに、今は各車線の入口側から数十メートルほどの所までしか点いていない。
おそらく、夏場の節電対策の一環だろう。
今年は数値目標なしの節電が呼びかけられてはいる。千秋トンネルの管理者である秋田市も何らかの節電はしているのだろうが、ホームページには特に情報はない。

東日本大震災直後の電力がひっ迫していた頃にも、千秋トンネル内が消灯していたことがあり、その時はやむを得ないと思った。
しかし、今年通ってみて、これはちょっと行き過ぎに感じた。

まあ、車はヘッドライトを点灯すればいいのだし、問題はない。(ヘッドライト点灯を呼びかける看板設置よりも効果は絶大でしょうし)
車道と歩道が明確に区分されているので、車と歩行者・自転車との事故の恐れもまずない。

だけど、歩行者の立場としては暗すぎるのだ。特にトンネル中央部は真っ暗。すれ違う人の顔が判別できないような暗さ。
出口ははるか遠く?!
無灯火の自転車が通れば事故になりかねないし、犯罪の温床にもなりかねない。あるいは幽霊とすれ違うかもしれない?!

以前ほどの明るさでなくてもいいから、もう少し明るくしてほしい。例えば、歩道部分だけを照らす街灯みたいなのを設置するとか。
節電するなら、他でできる場所だってありそうだし。
通学や買い物など日常生活に必要な道路として、多くの市民が歩いて通る千秋トンネルなのだから、もう少し、歩行者のことも考えていただきたい。

【8月17日追記】この後、17日に通ってみると、消灯していた部分の照明が1つおきに点灯しており、問題なく歩いて通行できるようになっていた。この記事後半。
真っ暗ではまずいのではないかと、秋田市に連絡したので、それを受けて対処してくれたのかもしれない。(国が節電を呼びかけていない土曜日だったからかもしれない)
【8月30日追記】8月30日にトンネル出入口で標識設置業者が作業しており、「照明が消えていることがあるので、自転車はライトを点灯し、歩行者は気をつけて通行してね」という内容の看板が、設置(4か所とも)された。この段階では、照明はフルに点灯していた。続きの記事参照。
※続きはこちら
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スーパーこまちバス

2013-08-06 20:49:37 | 秋田のいろいろ
JR東日本秋田支社では、プレスリリースを公式ホームページでも公開してくれるのはありがたいけれど、発表日よりやや遅れて、何件かまとめてドバッとアップする傾向があり、うっかりすると見過ごしがち。
7月19日にはさまざまな内容で9件もアップされていて、そのうち1つが「スーパーこまちカラーバスの導入について」だった。(ジェイアールバス東北とJR東日本秋田支社の連名)

10月からのディスティネーションキャンペーンに合わせて、ジェイアールバス東北(以下JRバス)が「スーパーこまちカラーバス」を導入して、旅行商品「びゅうばす」や一般貸切に使うという。
秋田新幹線E6系電車をモチーフにした塗装のバスが登場するのだ!

以前、JRバス青森支店の「はやぶさ(E5系)カラー」のバスを紹介し、その時のコメントでそのE6系版を作ったらどうかという話が出ていた。
はやぶさバスは十和田湖周辺の一般路線バス用車両。しかし、JRバス秋田支店は、高速路線と貸切だけを担当するので、同コンセプトの車両を導入するのは難しいし、鼻先と屋根だけが赤い独特のE6系のデザインをバスに“移植“するのも難しそうだから、E6系バスは現実的ではないと思っていた。それが意外にも実現してしまった。


プレスリリースは、さすがJRだけあって諸元(スペック)や導入スケジュールまで詳細に紹介してくれている。ただのバス会社ならここまではしてくれないだろう。
それによれば、55人乗り(補助席10を含む)の「日野セレガ」1台で秋田支店に配置。7月下旬に登録して、8月1日から使用開始。

「スーパーこまち」に浮かれている秋田のことだから、運行初日に何かセレモニーでもやるのか、あるいは大きく報道されるのかと思っていたが、特にそういったものは見聞きしなかった。ひっそりと運行が始まったのだろうか。

1台だけの貸切バスだから、見かけるのは容易ではないようにも思えるが、車庫があるJRバス秋田支店に行けば見られる可能性はある。
秋田支店は保戸野(と泉の境)の奥羽本線沿い、天徳寺地下道の上にある。駐車スペースは道路と線路に挟まれた細長い土地であり、道路からも、下り列車内からも見ることはできるはず。(列車は95km/hで走行するので一瞬。また上り列車はJR用地を挟んだ反対側を通るのでほとんど見えない)
※敷地内へは立ち入らないようにしましょう。道路の見通しが悪い箇所もあるので注意。

行ってみると、
手前左の赤いのは「びゅうばす」専用車両
びゅうばすやツバメマークのバスに挟まれて、
スーパーこまちバス!!(ちょうどいいアングルだとフェンス越しになってしまう)


リリースの画像の通り、「H647-13401」という識別番号が振られていた。
ハイデッカー(H)・観光仕様(6)・横4列リクライニングシート、トイレなし(4)・日野製(7)-2013年式(13)・前扉、空気ばね(4)・新車(01)という意味だそう。
後部

ナンバープレートは「秋田230 い・・・6」
E6系に掛けた希望ナンバー。

覗き見ながらスーパーこまちバスを見た感想は、良くできていると思った。
側面前方のラインの流れは、ホンモノとイメージが一致する。
再掲)ホンモノのE6系

前から言っているが、個人的にこのバスの車種(日野セレガ・いすゞガーラ)のデザインはどうも好きになれない。
その1つに、側面前方の「アクセントピラー」という銀色の太い飾り帯が邪魔に思えてしょうがなかったのだが、このスーパーこまちバスでは、デザインの一部として見事に処理していると思う。

ただ、正面は黒い部分が多い上、夜は一部がオレンジ色に光るので、どんなもんだろうか。
また、後部はほぼグレー一色なのがもったいない。


(再掲)はやぶさカラーバス
はやぶさカラーバスよりもカッコイイかもしれない。

このE6系カラーのバスは「スーパーこまちバス」。
列車名としての「スーパーこまち」は今年度限り。全車両がE6系で統一される来春には「こまち」に戻るし、現時点でもE6系がスーパーでない「こまち」として走ることもある。
多くの秋田県民などには「E6系=スーパーこまち」があまりに定着しすぎてしまっているのだが、そうでなくなる来春以降、このバスはどう呼んだらいいのだろうか。

前に駐まっていた「びゅうばす」とは、塗り分けも赤の色合いも異なるが、どちらも「赤いバス」。びゅうばすを見て「スーパーこまちバスだ!」なんて混同される恐れもありそう。


なんやかんや言っても、やっぱりJRバスといえば、
青いラインとツバメマークが好きです

【2014年3月30日追記】
2014年2月から、同じ塗装のバスが岩手県にも1台登場した。岩手ナンバーでやはり「い・・・6」。
びゅうばす「平泉世界遺産めぐり号」などに使われているとのこと。続きはこちらにて。

※後にこんなツバメマークのバスも登場。
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竿燈2013

2013-08-04 21:22:57 | 秋田の季節・風景
雨続きの7月が終わってやっと梅雨明け(平年+6日、昨年+8日)した8月3日から、秋田市で竿燈まつりが始まった。6日まで、74団体から過去最高の266本の竿燈が夏の夜空を彩る。
最高気温は3日が26.5度、4日が28.4度と、いつもよりは低めで過ごしやすく、風も弱くて、竿燈日和。
【9月4日追記】梅雨明けした日について、その後8月10日頃に訂正され、過去3番目に遅い梅雨明けとなった。
 
人出は3日は土曜日のためか初日にしては多かったそうだ。
4日は見た感じで例年よりやや多いくらいか。そんな中でも例年通り、南側(大町二丁目側)中央からやや西寄りの歩道は、人が少ないので見やすかった(でもスカスカではなく、やはり例年より多い)。

左側のひな壇の観覧席はびっしり

 下米町一丁目(とそのスポンサー)

一ノ坪。左の竿燈は提灯の下に扇形の飾りが付いていて、「一ノ坪」の文字が青く光っている

 提灯の重なりが美しい
やっと梅雨明けしたもののあまり暑くなくて、夏という実感は薄いけれど、秋田の夏はやっぱり竿燈。
明日、あさっては雨が降る予報。なんとか持ってくれるといいのだけど。

【6日追記】5日と6日は雨の予報で、5日は夜の開始直前に雨がぱらついたものの本降りにはならず、天候に恵まれて4日間の日程が終わった。
6日の夜には、秋の虫の先陣を切ってウマオイが鳴き始めた。例年、竿燈期間中に鳴き始めるのだが、竿燈が終わった秋田は秋へ向かいつつある。
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緑帯の太さ

2013-08-01 23:53:23 | 秋田のいろいろ
徐々に数を減らしている「三平バス」。※直近の記事
先日少し触れてコメントでお知らせいただいたように、さらに2台が緑色の一般塗装に替わってしまった。
いずれもいすゞエルガミオで、6月中に変わったと思われる「139」と7月下旬頃の「121」。
これで貸切1台と路線用5台の塗装が変わったことになり、三平バスの3分の1がなくなった(外見では)ことになる。路線用の日野レインボーの三平バスはまだ1台も減っていない。

最近緑になった2台のうち121はまだ見ていないのだけど【末尾の追記参照】、「139」はちょっと変わっている。
大野線
中央交通にたくさんあるいすゞエルガミオの中で、この車だけ違う点があるのですが、お気づきでしょうか。
参考に他のエルガミオ↓
(再掲)大野線を走る小田急中古ノンステップ「976」
正面の塗装の塗り分けが若干異なるのです!
フロントガラス直下の濃い緑色の帯が、139だけ太い。(その下の白い帯の位置が下がってもいて、やや太いようにも見える)

【2014年3月21日追記】2014年3月中旬に139に乗った。車内の運賃表示器は、当初からのレシップ製7セグメントLED式のままだった。液晶式への更新などはされておらず、もちろん座席も三平柄のままで、車内は手を加えていないことになる。

改めて元三平バスで示すと。
再掲)最初に三平から緑に変わった「133」

今回変わった「139」
※133では向かって右の「ERGAmio」の表示(シールか)がなくなっているが、139は残っている。
側面の帯の太さはそのままで、正面だけを側面並みに太くしたようだ。
今までは、正面と側面で塗り分けの位置を同じ高さにするのが目的で、そのために正面の緑帯が細くなっていたのに対し、新しいのは位置を揃えることはあきらめて、緑帯の太さを側面と統一するのを目的にしているようにも受け取れる。

個人的には以前の細いのよりも引き締まって見えて悪くないような気もしなくはない。太くなった部分に社名(漢字だと野暮ったいからローマ字で)でも入れたらどうでしょうか?
あと、明治屋のかき氷シロップ「マイシロップ メロン」を連想してしまう…
明治屋ホームページより


今後は、この塗装が標準になるのだろうかと思いつつ、改めて他の車両の正面の塗装を見てみた。
まず、最近、小田急から来て塗り替えられた大型のいすゞエルガ。
エルガ「977」と以前からのエルガミオ「316」
基本的にデザインが共通のエルガミオ(139以外)と同じやり方。139と同じ頃に塗装されたはずの最新の「10-04」も含めて。
上の2台では、977のほうが正面の帯が少し細い。これはノンステップとワンステップの違い(あるいは大型と中型の違い)によるものだろうか。

次に、メーカーを変えて三菱の中型バス、エアロミディ。
中央交通が新車で買ったエアロミディは、2004年頃に導入した「429」「430」のワンステップ車2台だけ。他に秋田市交通局や首都圏の中古がそれなりにある。
再掲)これは新車購入
これも正面の帯は細い。
いすゞと窓の位置が違うため、側面の運転席のところで大きく角度が付いている。
※話が逸れますが、この↑2台は、黄緑色の部分が他の車両よりもやや薄いというか柔らかい感じの色になっていると思う。市営バスでも微妙に色あいが異なる車があったので、同様に誤差の範囲ということか。

中古のエアロミディでは、
「795」と「秋田22い685」
795は小田急の中古らしい。685は秋田市交通局からの譲渡。どちらもツーステップで、塗り替えられたのは685が先。
2台とも上の429よりは緑の帯が見るからに太い。しかも2台で微妙に太さが異なり、795のほうがやや細い。
バンパー【4日訂正】ヘッドライトの間が黒いのも新車導入とは違い、印象がだいぶ違う。685は市営バスでは色付き(【4日補足】加えてバンパーにも色が付いていた。もう1つ関連記事へリンク)だったのだけど。

795と同時に、何台かのエアロミディがまとまって小田急から移籍していて、
キリのいい「800」
あれ?! これは同時期に塗り替えられたと思われる795より太く、685並みの太さ。なんだかめちゃくちゃ。


もう1つ。全国的には貴重な存在らしいが、中央交通にはそれなりにある富士重工製「6E」ボディの中型のいすゞ。
2台が並ぶのは珍しいかも。いずれも中古の「491」と「587」
これも微妙に太さが違い、491のほうがやや太い。

※さらに純正ボディの古いいすゞ中型車でも、太い帯の車があった

結論としては、正面の緑帯の太さに法則性はないようだ。塗装を誰がやっているのか(自社? ディーラー? 専門業者?)知らないが、厳密に指定してはいないのだろう。
ということは、今後塗装変更される車両においても、どうなるかはその時の気分次第になりそう。
(ただし、「秋田中“宍”交通」が最近は「央」になったように、統一されていく可能性もなくはない)

ちなみに、鉄道車両では特に国鉄時代は、時期や施工工場によって、塗り分けが微妙に異なることがあったそうだ。

【4日追記】121の実車を見ることができた。
121は、以前と同じく正面の緑帯が細かった
ということは、エルガミオで太帯の139は、現時点並びに今後とも、1台だけの珍しい存在になる可能性がある。
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