広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

信州特急料金回数券と姥捨

2016-06-30 00:31:21 | 旅行記
信州旅行記。※前回の記事
長野市を後に、今日の宿泊地・上諏訪へ。上諏訪は中央本線沿いだから、まずは松本へ向かう。

長野市と松本市は、JRでは62.7キロの距離。高速バスは、1時間に1本、所要時間1時間半、通常運賃1100円(往復割引等あり)。
今回は、秋田から通しの乗車券が使えるから、運賃はJRのほうが割安。普通列車だと、毎時ほぼ1本で所要時間は1時間10分。特急は、長野-名古屋を結ぶ特急「(ワイドビュー)しなの」が毎時1本、所要時間約50分。自由席特急料金は1180円。
昔、松本から長野まで、しなのの自由席に乗ったことがあったが、自由席は混雑していた。しなのは自由席は常に2両だけだそうで、1180円も払って座れなければもったいない。

普通列車にしようかなと思いつつ、「おトクなきっぷ」を調べると、いいものがあった。【このきっぷは2019年春で名称・効力が変更されました。以下は変更以前の内容です
信州特急料金回数券」である。
長野県内JR東日本エリアの特急運行区間
長野-松本のみならず、長野県内のJR東日本エリアのすべての特急の自由席に利用できる回数券。
しかも、松本駅や塩尻駅で「しなの」と「あずさ」を乗り継ぐ場合は、通常なら特急券を分けて買わないといけないが、この回数券なら1回分の券で通しで利用できる。ただし、北陸(長野)新幹線、「しなの」のJR東海区間は利用できない。
乗車券は別途必要だが、特急の乗車券として有効な他のフリーきっぷ等でも可(青春18きっぷ等特急乗車券として使えないものは不可)。
4枚つづり・1か月有効で2040円。利用条件・価格等は利用の都度、各自ご確認願います。

したがって、正規料金1180円の長野-松本なら、2回使うだけでモトが取れてしまうのだ。
さらに、「しなの」に限り、自由席の車両だけでなく、普通車指定席の空席に座ることも可能! ※信州特急料金回数券のみの特例で、普通の自由席特急券ではダメ。

これって、かなりお得じゃありません?!
これの秋田県版「秋田特急料金回数券」があってもいいのでは? 「こまち」も利用できるようにして。秋田支社さん、いかがでしょう。

長野駅の指定席券売機で購入。在来線側にも新幹線側にもあった。
長野エリアはおトクなきっぷが多く出ているせいか、画面がやや複雑。階層が深くて、「おトクなきっぷ」を選んだ後、2ページ目の画面で「松本・塩尻方面」とかいう方面を選んで、その中にやっと「信州特急料金回数券」があった。

秋田駅なら、指定席券売機の周りにみどりの窓口と同じ乗車券袋が置いてあるものだけど、長野駅にはひとつもなかった。この点は秋田支社のほうが親切。
ビューカードでは、利用可能額の中に、「指定商品利用可能額」というのが別に設定されている。Suicaチャージや料金回数券がそこに含まれるので、信州特急料金回数券も該当した。換金目的で大量購入されるのを防止するためなんだろうけど、個人的には別段困ることはない。

定期券サイズの本券4枚のほか、横長の表紙とアンケート付き。

券面の区間は「富士見~南小谷または松本~長野の1駅 → 富士見~南小谷または松本~長野の1駅」と表示。
ちょっと面食らったが、要は長野県内東日本エリアなら、どの駅でも乗れて、どの駅でも降りられるという意味。
急行にも乗れるんだ。走っていればの話だけど。


名古屋行き「しなの」は、大部分が長野駅を毎時00分発。
乗ることにした16号は例外で、14時04分発。途中停車駅は他と同じ篠ノ井駅1つだけで、松本までの所要時間は48分と少し短い。わずかながら俊足の列車。今年3月までは名古屋から先、東海道本線に乗り入れて大阪まで行っていたダイヤだった。

しなのは、JR東海の383系電車。1994年から走る、カーブを高速で通過できる「振り子式」車両。
「ワイドビュー」の愛称を象徴するパノラマタイプの先頭グリーン車、JR東海らしいステンレスボディにオレンジ色のラインが、東日本エリアでは異彩を放つ。

しなのは基本的に6両編成。増結して8両や10両で走る場合もある。
毎日なのかは分からないが、16号は10両のことが多いそうで、この時も堂々の10両編成。
逆光ですが編成の長さをご覧ください
しかも、グリーン車が1号車と7号車の2両も付いている。
編成どうしの中間連結部
でも、自由席はやっぱり2両だけ。座りきれるかは分からないけれど、けっこうな人が乗り込んでいた。
それを尻目に指定席へ。(グリーン車を除いて)6両もあるからかえって迷ってしまうけれど、どの車両もだいぶ空いている。5人くらいしか座っていない、特に空いた車両に目星を付ける。

全席指定の秋田新幹線「こまち」で、特定特急券で乗った場合、先に座っていると後から指定券を持った人が来て、面倒(席移動の手間のほか、互いに少々気まずかったり/申し訳なかったり、相手が物分りの悪い人だったり…)。
今回も同じ不安があるので、発車ぎりぎりに着席。
途中停車駅は小さな駅1つだけだから、そこからこの席に人が来る確率は低い。
国鉄時代の381系を踏襲したトレインマーク
最近のJR東日本の特急とは、どこか違う乗り心地と座り心地。振り子式のせいもあるかもしれないが、振り子式車両特有の車両が大きく傾く感覚はない。悪くはない。(所々くたびれた設備もあったけど)
カーブで前方に先頭車が見えるのは、長編成列車ならでは
車掌は、東日本区間最後の塩尻まで、長野総合運輸区の人が2名乗務。「総合運輸区」という名称からして、北陸新幹線のほうも担当するのだろうか。
車内販売は、JR東海区間も含めて全区間なし。ちなみに北陸新幹線でも「あさま」ではなくなって、長野にはNREの支店もないそうだ(松本にはある)。

14時12分に篠ノ井駅着・発。信越本線から篠ノ井線に入る。
発車後、車掌から「日本三大車窓」である「姨捨(駅名の読みは、おばすて)」の案内がある。長野市がある盆地・善光寺平を見渡せ、棚田や夜景も眺められる場所。14時22分頃通過するとのこと。
姨捨駅は、本線から分岐した位置にあり、普通列車はスイッチバックをする。特急は本線を一気に通過。
車窓を楽しめるのは、上り列車では左側。東向きだから、朝は逆光になりそう。

以前通った時は、上記の通り混んでいて反対側の通路側の席で、よく見られなかった。
今回は、空いた車内から眺められ、通過時刻まで教えてくれたので、万全の体制。近くの席に1人で乗っていた、欧米系外国人男性を初め、他のお客も左側を注目。
左に大きくカーブすると、視界が開けた。

すると、車掌が現れた。もしや…
「乗車券・特急券を拝見します」
って、このタイミングで車内検札!【30日追記】指定券発券状況が分かる端末は使用しておらず、全員に検札を実施。

車内検札が大事な仕事なのは分かるけど、このくらいの乗車状況なら、姥捨通過まで待ってくれてもいいのでは…
しかも、来たのは、たぶんさっき案内放送を入れてくれた車掌さん。気が利いた放送をしてくれると好感を持ったけれど、ルーティン(←悪い意味で)で放送しただけだったのね…

秋田発の乗車券+信州特急料金回数券の組み合わせにスタンプを入れてもらい、あわてて窓を見る。
手前に棚田。奥が長野市街

手前は千曲川(新潟県における信濃川)
姥捨駅は今走っている線路の下にあるので、その位置は分かりにくい。普通電車の姿が見えたが、そこか。
減速せずに通っただけだったが、数分間は角度を変えながら風景を楽しめた。
今度は右へカーブして向きを変えて、姥捨の車窓は終わった。
※姥捨駅で長時間停車したり、夜景を鑑賞できたりする観光列車もあるので、じっくり楽しむこともできる。

帰りに乗った下りしなのでは、車窓の案内放送はなかった。
帰りに撮影
高架は北陸新幹線か。この付近では、千曲川の両岸で篠ノ井線とほぼ並行している。


右車窓に北アルプスの山並みが徐々に大きくなり、松本に到着。
このまま上諏訪へ向かうので、信州特急料金回数券の恩恵を受けるべく「あずさ」に乗り継ぐ。次の塩尻駅(ここが篠ノ井線の終点)でもいいけれど、松本のほうが無難と判断。
松本駅の発車標。右の「両数」欄には「試験中」というラベルが貼ってあった
松本駅改札内通路の発車標を見て、忘れていたことを思い出した。
「しなの」は「L(エル)特急」だった!
L特急は、国鉄が1972年に定めた、特急列車の一部を指す愛称。本数が多く、運行時刻が統一されて自由席がある特急のことで、「L」と列車の横顔をモチーフにしたマークも作られた。
後にL特急とそうでない特急の区別があいまいになってきて、2002年にJR東日本が(他社からの乗り入れ列車を除いて)L特急の呼称を廃止したのを皮切りに、他社も追随。今はJR北海道とJR東海だけで使われている。

今回は「しなの」の放送でも、車両の表示でも、L特急の案内はなかった。JR東海自身が、積極的に使わなくなっているのか、乗り入れ先のJR東日本への遠慮なのか。
383系側面の行き先表示
反対に松本駅では、JR東海に気を使ったのか、律儀にマークを出しているのがおもしろい。(長野駅は見なかったけどどうなんだろう?)
 英語でも表示

あずさは自由席にしか座れないが、自由席は3両。松本発車時点では余裕で座れた。
塩尻、岡谷、下諏訪とこまめに停車して、松本から30分弱。右に諏訪湖が近づけば、上諏訪到着。続きます
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港北小旧体育館

2016-06-29 00:01:43 | 秋田の季節・風景
ずっと前、体育館の屋根を話題にした。雪国では、カマボコ形や切妻形の屋根では落雪が問題となり、平らな屋根にシフトしている。
旧河辺郡を除く秋田市立小中学校では、2011年度に解体された港北小学校を最後に、カマボコ屋根の体育館はなくなったと思われる。(秋田大学附属中学校など、市立以外では現存)

体育館の屋根に興味を持ち始めた時には、既に港北小の旧体育館は解体済み。現体育館と校舎をはさんで反対側にあったという、秋田市立学校最後のカマボコ体育館を見ることはできなかった。

最近、ハードディスクを整理していたら、2010年2月に、秋田港の「ポートタワー セリオン」の地上100メートルの展望室から撮影した写真があった。
東方面。雪がない
上の写真では、左奥が秋田高専近辺、右奥が卸売市場。
そのうち、左側をズームした写真も写していた。
なんと!(右手前の十字架は土崎駅前の教会)
意識せず、港北小学校を撮影していた。

校舎左の黒いの(と手前の白い部分も)が現・体育館、そして右にあるのがカマボコ屋根の旧体育館。
時期的に、新体育館竣工直前で、旧体育館はまだ現役だったかもしれない。新旧体育館が共存する貴重な写真だ。

上と同じ写真から旧体育館をトリミング
旧体育館は、青い屋根。
写真で見る限りでは、典型的なカマボコ体育館。小学校としてはわりと大型かもしれない。特に横幅があるか(レンズの圧縮効果でだまされているかもしれないけど)。
【7月1日補足】現体育館も、小さくはなくむしろ大きい部類。新旧同じくらいだろうか? 港北小は、秋田市立小学校では児童数が多いほうだからこのくらいは必要なのかも。

耐震性能が問題だったのだろうけど、見た目だけなら長岡高校の体育館より、ずっと美しい。
秋田大学附属中の体育館は屋根がグレーに塗られているが、青色のほうが、明るい印象があって体育館にふさわしい。
秋大附中の体育館よりも懐かしい気がしてしまうのは、色のせいか、形状も違って「秋田市立学校ならではのデザイン」があるのか。
だけど、やっぱりこの屋根では、積雪時に盛大に落雪して、下は危険極まりなかっただろうな。

近くで見られなかったのは残念だけど、こんな形で後から見られるとは思わなかった。写しておいてよかった。
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中央交通社長交代

2016-06-28 00:20:49 | 秋田のいろいろ
6月25日付秋田魁新報経済面の短信記事に、24日に行われた中央交通の株主総会と取締役のことが出ていた。
秋田中央交通/新社長に渡邉綱平氏/渡邉靖彦氏は会長にとの見出し(記事本文もほぼそれだけ)。
靖彦氏は「43年にわたり社長を務めた」。

魁でもとても小さな扱いで、他では報道されていないようだが、けっこう重大なニュースではないでしょうか。
秋田県を代表する、かつ公共性の高い企業の社長が久々に代わるのだから。

中央交通公式ホームページは、おそらく27日に更新され、代表取締役社長の名が変わり、その上に「代表取締役会長」が追加された。


前社長については、この記事などで触れている。今は76歳くらい。
子会社である秋田中央トランスポートは、前から靖彦氏が会長で、社長は渡邉綱一郎氏という人だった。綱一郎氏は靖彦氏の子息とのことで、今回の新聞によれば中央交通本体の「取締役副会長(非常勤)」も務めている。
じゃあ、綱平氏はどういうご関係? お名前からして血縁関係はありそう。綱一郎氏の子=靖彦氏の孫とか??【7月1日追記】綱一郎氏と綱平氏は兄弟(靖彦氏の長男と次男)だとのコメントをいただいた。

【2023年5月27日追記・同日付秋田魁新報企画特集より綱平氏のプロフィール・1978年五城目町生まれ。日大法学部卒。2002年小田急バス入社、2005年秋田中央交通入社。臨海営業所長、常務取締役などを経て2016年から現職。】


70を過ぎても社長を続け、一時は秋田商工会議所の会頭もこなしていた靖彦氏のことだから、この調子では、永遠に社長を続ける予感がしていたが、世襲とはいえ勇退されたのには、少し驚いた。(ちなみに同じくご勇退された歌丸師匠は79歳)
まあ、会長になっても口を出し続けるかもしれないけど。

新社長と新社長体制となった中央交通には、ぜひとも、乗客や現場社員の立場に配慮した会社運営を行っていただきたい。


それから、中央交通の3人いる「非常勤取締役」の1人は、辻良之氏。
秋田の商業界を代表する辻グループ(辻兵)のトップで、秋田いすゞ自動車の社長でもある。
辻家のトップは、「辻兵吉(ひょうきち)」を代々名乗ることになっていて、先代の5代目は2008年に亡くなっている。
その子息の良之氏が、いずれ6代目を名乗るのだと思っていたけれど、まだなんでしょうか。【28日追記】良之氏はそろそろ還暦のお歳のはず。

【8月21日追記】8月21日付秋田魁新報社会面に「渡邉靖彦氏死去/秋田商工会議所前会頭」が掲載された。(見出しでは中央交通会長には触れず)
8月20日に「うっ血性心不全のため秋田市内の病院で死去した。77歳」。「葬儀日程は未定」だが「喪主は秋田中央交通社長で次男の綱平氏」。
「2011年まで県バス協会会長を20年務めた。」
何かバタバタと社長交代したのには、靖彦氏の健康面が理由だったのだろう。葬儀が未定だけに、死亡広告はまだ載っていない。
それにしても、中央交通本体の社長も、喪主も、長男でなく次男がやるというのも、何かあるのかと勘ぐりたくなってしまう…

なお、19日には秋田市の「高雄タクシー」の工藤憲三会長が81歳で亡くなり、21日付魁に遺族や関連企業からの死亡広告が大量に掲載されている。新興貸切バス会社「工藤興業」の取締役も務めていたそうで、高雄タクシーと工藤興業に関連があったのは初めて知った。

【8月23日追記】23日の魁社会面に小さく「故渡邉靖彦氏の合同葬/秋田市で来月4日」と掲載。渡邉家、秋田中央交通、秋田中央トランスポートの合同葬として、9月4日・日曜日13時から山王の秋田典礼会館セレモ(旧・平安閣)にて。死亡広告は、今日のところ未掲載。
【8月25日追記】死亡広告は24日付紙面に掲載。渡邉家単独の葬儀は、26日に五城目町の寺で行うとのこと。
続きはこの記事にて



魁のその下には、羽後交通の株主総会と人事異動が出ていた。
人事のところでは、秋田営業所長が交代。
前の人は「秋田営業所長兼本荘自動車営業所長代理」という40キロの距離のある兼務だったのが、「本荘自動車営業所長」に。
新秋田所長は、前の「本荘自動車営業所長」が来た。兼務なし。
つまり、秋田と本荘が入れ替わったことになる。

秋田は「営業所」で、本荘は「自動車営業所」なんだ。秋田と仙台だけは「営業所」で、他の秋田県南各地は「自動車」が付くようだ。(車庫機能があるのが自動車営業所なのかも?)


あと、たしかJR東日本秋田駅の駅長も最近交代したかな。
コメント (4)
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長野市のスーパー

2016-06-26 21:33:07 | 旅行記
信州旅行記(前回の記事)。長野市街地のスーパーなどのお店について。
百貨店は、長野駅善光寺口を出て右、長野大通り側に「ながの東急百貨店」。
長野電鉄で長野駅から4~5駅目周辺に、かつてジャスコ(1975~2007年)があり、2014年にイオンタウン長野三輪(核店舗はザ・ビッグ)として営業再開。今はイオンリテール(旧ジャスコ・サティ)の店舗はないようだ。


前回取り上げたように、長野駅から長野電鉄で2駅の権堂駅の上、長野大通り沿いに、長野電鉄所有のビルのテナントとして、イトーヨーカドー長野店(1978年開店)が入る。
ちょっと狭いけど平均的なヨーカドーといった感じ。名産である杏のお菓子など、手頃なおみやげがけっこう揃っていた。

イトーヨーカドー長野店は、県外他店舗よりも、看板が目立つ気がした。
前回掲載の権堂駅出口の写真にも、建物と独立した縦位置の「Ito Yokado」が設置されていた。外壁には、

下の正方形の鳥マークの看板は、他店舗でも見かける。上の縦長の鳥マークの2色の看板は、あまり見かけないはず。

屋上の看板は、他店舗より2回りくらい大きそう。今はやや控えめに「7&i」マークが入っていたが、以前は大きな鳥がいたのかも。
長電権堂ビル。ここから見るとヨーカドー色が薄い
上の写真では、右が長野大通り、後方が長野駅、左が善光寺表参道(中央通り)。

イトーヨーカドーから表参道までは、400メートルほどのアーケード商店街。「権堂商店街」「権堂アーケード」などと呼ばれる。

1995年に架け替えられた高いアーケードの両側に店が並ぶ。裏には夜の飲食店などがあり、繁華街・歓楽街渾然一体となった感じ。長野随一の繁華街で2002年時点で1日2万5000人が通行していたとのこと。
観光客よりは地元向けの商店街か。昔よりは寂れているのかもしれないけれど、最近の地方都市の商店街としては活気があるほうでしょう。
【2023年5月21日追記・イトーヨーカドー長野店は2020年6月で閉店。跡には地元企業「綿半」が入った。単なるテナント入れ替えや完全建て替えではなく、ヨーカドー時代の5階建てのビルを2階建てに減築して改装したとのこと。建物名は「長電権堂ビル」から「権堂ウエストプラザ」になり、核テナントが「綿半スーパーセンター権堂店」。】


ダイエー秋田店に思い入れがある者として気になるのが、他の地方都市でかつてのダイエーがどうなっているか。
これが元・ダイエー長野店
長野駅から表参道を700メートルほど、長野電鉄では長野と権堂の間の市役所前駅から400メートル弱の「新田町」交差点に、建物が残っていた。8階建てで大きく、やや古めかしい趣き。

「長野センタービル」というビルにダイエー長野店が1976年開店し、2000年に閉店。(ダイエーとしては長野市郊外のオリンピックプレスセンターの跡に移転した形だったが、それも2005年に撤退。)
建物を長野市が取得し、2003年に「もんぜんぷら座」としてオープン。

「株式会社まちづくり長野」という第3セクターが運営し、行政機関、市民活動や学習スペース、NTTソルコのオフィスが入っている。
今知ったけど、上のほうのフロアにも、自由に立ち入れる部分があるようだ。そこから市街地を展望できるかな、と思ったけど、こういう建物って窓がとても少ないから、無理かな?

1階は「トマト食品館」という食品スーパー。これも同じ3セクによる直営らしい。
なめたけやジュースなどを作る「ナガノトマト」とは無関係でしょうね。あちらは松本市の企業。
スーパーには入ってみた。充分な品揃えで、市街地に住む人のニーズに応えているようだ。ただし、旅行客としては、信州ならでは長野市ならではの品揃えがもっとあってもいい。地元スーパーが選んだ地元商品を買えたら楽しいのに。この点では、イトーヨーカドー長野店のほうが上手だと思った。


長野の地元スーパーとしては「デリシア」というのが幅を利かせているらしい。アルピコ交通グループの企業。
店舗ブランドは複数あり、企業名は今春、アップルランドからデリシアに変更。
松本近隣のイトーヨーカドーの食品売り場を担当している(いた)店もあり、イトーヨーカドーとは良好な関係らしく、全店でnanaco決済ができる。ヨーカドーにとっては競合他社であるスーパーで使えるとは珍しい。

その1つ、長野市内の「マツヤ」へ入ってみた。
すると、パンやまんじゅうなんかが置いてある辺りに、平べったくて丸いあんドーナツがあった。
秋田県北秋田市の山口製菓店の「アンドーナツ」だ。
秋田ではスーパーでわりと売られている。まさか信州まで来ているとは信じられず、そっくりな別物かと思ったが、まぎれもなく本物。
わりと広範囲に流通しているようだ。


最後に、こんなスーパーも。
長野駅善光寺口を出て左。ホテルメトロポリタン長野の横から線路沿いの小さな道を信越本線上り方面へ進む。
秋田駅のメトロポリタン秋田から北側、あるいは弘前駅のホテルナクアシティ弘前から南側のような雰囲気の場所。典型的な地方都市の大きな駅の線路沿いの裏道ってことか。
駅から400メートルの辺りに、
このスーパー
平屋の平べったい建物で分かりにくいけれど、
「生鮮市場JC長野中央店」
JR東日本長野支社の子会社「しなのエンタープライズ株式会社」、2011年からは合併により「株式会社ステーションビルMIDORI」が「生鮮事業」として運営するスーパー。国鉄共済組合物資部という、職員の購買部的なものが発展した形らしい。
現在はこの長野中央店1店舗だけだが、2015年2月22日までは北長野駅前に「北長野店」があったそうで、同店は1994年10月7日に開店している。(同駅は2015年春の北陸新幹線開業時に3セク化されてJR東日本のものではなくなったので、それが関係するのだろうか)

ここで「生鮮市場」と「JC」の名称について。個人的にはどちらも興味をそそられる。
まず「JC」。これはJR東日本の駅を昔利用していた人には分かるでしょう。
駅のコンビニエンスストア「NEWDAYS」の前身の1つが、「JC」だった。1988年から出店していて、2001年にNEWDAYS化。

首都圏以外では、各支社(の子会社)がフランチャイズとしてJCを展開していた所もあった。
秋田支社ではジェイアールアトリスが運営していた秋田駅中央改札口向かいの現在のNEWDAYS秋田ぽぽろーど店や、大館駅などがそうで、たしか「JCエニーズ」という店舗名だった。
長野支社でもそうだったようだが、どういうわけかスーパーにも「JC」の名を使い、それが今まで残っていることになる。Wikipediaによれば、現在はここが最後に残った(すなわち唯一の)「JC」とのこと。


そして「生鮮市場」。これは秋田市の一部の人には身近。
秋田には「秋田生鮮市場」というスーパーがあり、運営するのはJR東日本の地域子会社。かつては上記JCもやっていた秋田支社の「株式会社ジェイアールアトリス」、2015年6月の同社解散後は、仙台に本社がある「JR東日本東北総合サービス株式会社」の秋田支店。

かつては、秋田市内に2店舗の秋田生鮮市場があった。
土崎駅・秋田総合車両センター(旧・土崎工場)近くの土崎店は、2012年6月頃にJRの手を離れて「生鮮いちばん」なる店に。
今は、2000年11月頃にオープンした、秋田市中央部の住宅地にある「保戸野(ほどの)店」だけが営業を続けている。
土崎店は、おそらく購買部の発展形。保戸野店は、JRの社宅跡地に建てられ、線路も他のJR関連施設も隣接していない。
秋田生鮮市場保戸野店。手前の大判焼きの小屋は現在はなし
全国的には、「生鮮市場」という名の店はいくつか存在する。札幌には、JR北海道系列の「JR生鮮市場」があるそうだ。だけど、JR東日本が関わる生鮮市場は、秋田の保戸野店が唯一かと思っていた。それが、長野にも1つあったとは!


秋田生鮮市場保戸野店を時折利用している者としては、興味を持って生鮮市場JC長野中央店へ。
まず、駐車場の奥にある店の建物の形状や位置関係が、保戸野店とそっくり。左手前にクリーニング店があって、右側にトイレがあるところまで。

建物は、保戸野店よりは新しそうで、通路は少し広い。
でも、店内の売り場レイアウトが、保戸野店と極めて酷似している。偶然ではなく、同じノウハウで設計されたと思うしかないほど。
入口から直進して反時計回りに1周したところにレジがあり、逆回りもできることはできるが、基本的には客を1方向に回らせようとする構造。
外周は青果→鮮魚→肉・冷凍食品→日配品~惣菜という配置も同じで、日配品の麺類と乳製品の位置関係までも同じ。パン売り場が通路に対して右か左かが違うくらいしか違いはなく、迷わず買い物できてしまう。
保戸野店なら地元「おっぺる青木堂」のパンが置いてある場所に、JC長野中央店では「おやき」があったのは、さすが信州。

看板の「生鮮市場」の筆文字を比較。
長野
秋田
秋田は1文字ずつ色が違い、長野は全部赤。秋田のほうが横棒右側のかすれが激しく、長野のほうは細かい部分が(コピーを重ねたみたいに)つぶれている。しかし、「鮮」の魚へんの「田」の右下が開いていたり、「市」の横棒に穴があったり、酷似。元は同じ文字だったと考えられる。
北海道の生鮮市場もよく似た文字で、熊本にあるおそらくJRと関係のない「生鮮市場」も似ているようだ。生鮮市場ブランドのライセンスみたいなのがあるんだろうか??
レシートの上部。長野のほうは小さくて省略気味
品質や値段などはあまり見ていないし、優劣をつけるつもりもないけれど、唯一、秋田の保戸野店のほうが明らかに優っていることがあった。
Suica決済の対応!
保戸野店では2012年から、2つのレジだけではあるが、Suicaでの支払いができるようになった。登録したSuicaなら「Suicaポイント」もつく。
JC長野中央店は、現金払いのみのようだった。首都圏からも、新幹線駅からも近いのに、使えないとは意外。(長野市周辺では、秋田同様在来線の乗車にIC乗車券は使えない。一方、松本周辺では駅を限定して使用可。)


長野市についてはこんなところ。信号機については、後でまとめて
次は松本方面へ向かう
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smart WAON開始

2016-06-24 00:36:09 | その他もろもろ

近年、小売業界の共通ポイントの競争が激しい。
ローソンのポイントがTポイントからポンタに鞍替え(2007年)したり、TポイントがYahoo!のポイントと統合(2013年)したり、ネット上だけのポイントだった楽天がポイントカードを作って市中の店舗で使えるように(2014年)なったり、意識していないと浦島太郎状態。

今年初め、イオングループが新たなポイントサービスを始めることが明らかになった。「WAON POINT」といい、ポイントカードを発行してイオン以外の店でも使えるようになるとか。

イオンを利用する消費者としては賢く使いたい。(要はもらえるポイントはもらいたい。)
春以降、イオンの店舗に説明のポスターが掲出されたので読んでみたけれど、なんだかよく分からない。赤紫色というかエンジ色のカードで、ポイントとしても既に普及している電子マネー「WAON」とは別立てのような雰囲気なのは分かった。
先行配布している店もあったようだが、全国的には6月23日からポイントカード配布と運用が始まった。
WAONとは別の新ポイントのホームページもできたが、やっぱりなんだかよく分からない。


いろいろ調べて現時点で分かったことを、ざっとまとめてみます。
【追記・その後、何度か使用や付与の条件が変更されています。可能な限り随時追記していますが、利用の際は公式な情報で確認をお願いします。
※イオン(旧ジャスコ・サティ、マックスバリュ等)以外の加盟店での利用については、まだ実施されていないようで、興味もないので触れません。
※自分で分かりやすいようにまとめたので、公式でない用語を用いることがあります。
※以下の内容は間違っているかもしれません。利用の際は各自確認の上、各自判断願います。間違いがあればご指摘ください。

●赤紫のカードについて【2020年4月に変更あり。以下はそれ以前の情報そのままなので、末尾の追記参照。
・新しく登場した赤紫のカードは「smart WAON(スマートワオン)」。イオン店舗で無料配布。年会費等不要。
・赤紫のカードはネットで会員登録して使う。(7月いっぱいは暫定措置で登録なしでも使える?)
・現金、ギフトカード、イオンカード以外のクレジットカード(、SuicaなどのWAON以外の電子マネーも?)で支払うと、200円につき1WAON POINTが貯まる。(0.5%)【30日追記】店頭などでは「現金でポイントがたまる」という言い回しが多く、クレジットや電子マネーでもたまることは知らせたくなさそう。
・電子マネーで従来からあった、特定の期間に特定の商品を購入するとポイントが付く、ボーナスポイントあり。
・20日30日に提示すると、5%引きになるお客さま感謝デー適用。
・歩数計アプリと連携した、歩数に連動したポイント付与。月ごとに8000歩につき1ポイント。【2018年6月23日訂正】正確には1日8000本以上歩くと1ポイントで、月ごとにまとめて付与。たまにボーナスキャンペーンも実施。
・貯まったポイントはそのまま支払いに利用可能。
・家族や知人とポイントを分けることができる。

●従来からの電子マネーWAONに関して
・電子マネーのWAON(やクレジットカードのイオンカード)で支払う場合は、赤紫のカード(smart WAON)を併用できない。
・ただし、smart WAONのサイトで登録すれば、電子マネーに追加でWAON POINTを貯めることができる。それにより、従来の決済200円につき1ポイント(0.5%)に加え、1か月間の支払額500円につき1WAON POINT(0.2%)を付与。(合計で0.7%)【2019年7月23日追記】2019年7月(?)からは月間利用額500円につき1ポイントは終了、200円ごとに1ポイントでなく2ポイント付与することになった。プラス0.5%で合計1.0%となるが、実施しない日など注意点もある。詳細はこの記事末尾に追記。以下の本文は終了前の情報を残します。
といった感じ。

結局のところ、今回始まった新しいポイントサービスは、「現金や外部カードで支払う客にも、イオンカードや電子マネーWAONと同等のポイント付与や割り引きのサービスを提供する」という意味合いが強そう。
従来からのイオンカード、電子マネーWAON利用者には、0.7%【27日訂正】従来より0.2%分多く貯まるだけ。それでも、もらえるものはありがたくちょうだいするし、1会計でなく1か月のトータルに対して計算するのは多少効率がいい。個人情報登録に抵抗がなければ、登録したほうがいいと思う。
イオンカード、電子マネーWAON利用者はもう囲い込み済みだから、新しい餌は少なめにして、そうでない人たちを新たに囲い込もうということなんでしょうかね。

【27日追記】0.5%のポイントが付く赤紫のsmart WAONカードを提示し、0.2%以上のポイント等が付与される外部クレジットカードや外部電子マネーで支払った場合は、トータルでは0.7%である電子マネーWAON以上の還元が受けられることになる。(以上追記)
今後は、発行手数料がかかる電子マネーWAONを、あえて新規に取得しようとする人は減るのではないだろうか。高齢者が特定日に割引になる「GGワオン」は、smart WAONでは提供されないらしいので別として。【24日追記】ネットが使えない人にも、オフラインで完結できる電子マネーWAONが便利か。
あと、電子マネーWAONでの支払い時に残高が不足した場合、不足分を現金で支払ってしまうとポイントが付かないから、赤紫のカードよりも損してしまう。不足した時は、面倒でも必ずチャージしてから支払わないと。
それに、ギフトカード類で支払う場合、赤紫のカードはポイントが付くのに、イオンカードや電子マネーWAONユーザーはポイントをまったくもらえないことになってしまう。【27日補足・特にギフトカードで支払った分の、倍付けポイントやボーナスポイントをもらえない】せめてイオン商品券・イオンギフトカードで支払った場合だけはポイントを付与する【27日補足・もしくは商品券・ギフトカードから電子マネーへのチャージを可能にする】といった、(イオンを使い続けている人に対する)救済措置があってもいいのではないか。

赤紫のカードは、バーコードを読ませて【27日追記・磁気ストライプは入っているようだ。バーコードの有無は不明】ポイントを貯める方式らしい。
レジ改修の負担が少ないのかもしれないけど、セルフレジではどうするんだろう?
【25日追記】
マックスバリュ東北のセルフレジでは、クレジットカードや株主用オーナーズカードと同じ挿入口に、スマートワオンを挿入するようになっていた。裏面を上にして入れるそうで、その旨のシールが貼られていた。
セルフレジの画面では、最初に「スマートwaonもしくはイオンカードを持っているか」を尋ねられ、電子マネーWAONの場合は「いいえ」を選べとのこと。(以上追記)


23日、買わなければならないものができたので、イオン秋田中央店へ行った。
上記のことは調べてあったので、あわてて電子マネーWAONをsmart WAONサイトで登録して。

店へ行くと、食品レジ向かいの催事コーナー(今春まで銘店コーナーだった所)を使って、smart WAON申し込み受付中。
椅子に座って数人待っていて、なかなか盛況。「土日は混雑が予想されます。お時間があれば、今日どうぞ」と放送も流れる。

各レジにも、新しい赤紫のカードが置いてあった。現金で支払った客には渡すのだろうか。
僕は電子マネーWAON決済なので、何も言われず、いつも通り。


smart WAONのサイトには、レシートでポイント状況が分かるとあるが、表示例は赤紫のカードの場合のみ。電子マネーWAONの場合は、どうなるか…
左が今まで、右が23日
表示が長くなった。従来は、行ごとにWAON支払額/残額/今回ポイント/累計ポイントの順に表示。

23日からは、ポイント関係の項目が独立し、WAONの支払い・残額と分離された。カード番号(ID)が両方に重複して記載される。
23日は948円支払ったので、200円ごとのポイントは4ポイント付く。「今回ポイント」欄とその「明細)/電子マネーポイント」にダブって記載。
ボーナスポイントが付く場合は、従来のようなカッコ書きではなく、この明細の2行目に印字されるようだ。
その下が累計欄だが、「累計WAON POINT(センター預)」となっている。「センター預」はセブン&アイグループのnanacoではおなじみの言葉だが、WAONではお初。告知はなかったが、そのような制度ができたようだ。

その下のカードの残高欄には、「WAONポイント(カード内)」。
これは昨日まで貯めていたポイント残高。通常なら、今買い物した分のポイントもここに加算されているのだが、23日の4ポイントは入っていない。
センター預が「POINT」で、こちらが「ポイント」表記なのは、あえてそうしているのか。

そして、その下に独立して「カード+センター=合計ポイント」と、上の2項の合計。

【25日画像追加・追記】マックスバリュ東北のセルフレジのレシート。フォントが違うだけでイオンのレジと同じだが、明細について。

5のつく日など、WAONポイントが倍付け以上になる日は、従来は内訳をカッコ書きしていた。
今回から、これも「明細」に「お買物ポイント 2倍:」と表示。「:(コロン)」があるのは、同時に倍率が異なるものを併記する時のためだろうか。

【2018年3月8日追記】この後、2018年3月からレシート下部のポイントの表記が変わった。別段分かりやすくなったわけでなく、従来より冗長になった感じさえする。(以上追記)


従来、WAONで決済してもらうポイントは、カードに記憶され、チャージすれば使えた。
別に、キャンペーンなどでもらえるポイントはカードに記憶されず、カードにダウンロードした上でチャージするという、2度の手続きが必要だった。

今回から、前者を「WAONポイント(カード内)」、後者を「WAON POINT(センター預)」と呼ぶことになったらしい。
そして、買い物してもらえる200円ごとやボーナスポイントもいったんセンター預になり、使えるようにするにはダウンロードの手間が増えてしまったことになる。
不慣れな人はもちろん、変更についての周知がなく、慣れている人でも最初は戸惑いそうだ。

【27日追記】「WAON POINT(センター預)」にポイントが入るのは、赤紫のポイントカードが使える店。
ローソンやファミリーマートのような、赤紫のポイントカードは使えず、決済手段としてのみ電子マネーWAONが使える店では、従来通り「WAONポイント(カード内)」のほうにポイントが貯まるらしい。(以上追記)

そんな手続きをする時に使うのが、「WAONステーション」端末。※レジやサービスカウンターではできない。
電子マネーWAON登場時から、イオンやマックスバリュの店内に最低1台設置されていたし、最近はイオン銀行ATMにその機能を内包するようにもなった。

秋田市内のマックスバリュ東北の店舗では、WAONステーション専用端末が撤去されている。
マックスバリュ茨島店では「老朽化により撤去」という掲示があった。10年近く経つからねと思ったら、開店してまだ2年経たないマックスバリュ泉店でも、5月26日で撤去された。
そういえば、イオン土崎港でも、画面を紙でふさいであったような気がした。イオン秋田中央店では、23日も稼働していたけど。
smart WAONの赤紫のカードでは、WAONステーションを使う機会はないようだし、イオン銀行ATMが同じ機能を持つから集約したのかもしれないが、今回のsmart WAON導入と何か関わりがあるのだろうか。
【2018年6月23日追記】その後、イオンリテール店舗では従来からのWAONステーションが引き続き使われている。ただし、機能や操作体系は新しくなり、赤紫のカードも使える(ポイント数確認など)ようになった。


smart WAONのホームページからポイント履歴が分かるとのことだったが、どこなのか分かりにくい。
何のことはない。画面右上の名前と累計ポイントが表示されている部分(下の画像赤丸)をクリックすればいいのだった。
【24日補足】赤丸部部分をクリックすると、下に吹き出しが出る。そこの「My WAON POINT」をさらにクリック。
かなり迅速に反映されるようだ
【24日追記】24日には、履歴の上に「WAON POINTの有効期限」が表示されるようになった。1年間有効らしい。
【27日追記】ポイント履歴の店舗名右の「+」をクリックすると、内訳が表示される。200円ごとの付与は「決済ポイント」、特定日のポイント倍付けは「特売日倍率ポイント」、ボーナスポイント商品分は「単品ポイント」と表示される。レシート表記やこれまで浸透してきた一般的な呼称とは異なっており、分かりにくい。【7月3日追記】センター預のポイントをカード内にダウンロードするのは「WAONバリューイシュア(AR)」と表示。何のことやら分からない。【8月26日追記】その後、「WAONバリューイシュア(AR)」はさすがに分かりづらいと判断したのか「WAONポイントダウンロード(AR)」に変わった。


慣れていないこともあるとはいえ、用語も、ホームページや登録の方法も、紛らわしくて分かりにくいと思う。
ローソンなどでは、電子マネーWAONを決済に使えるが、赤紫のポイントカードは使えないといった、外部での混乱も生じそう。
10年近く電子マネーWAONを使い続けている客もいるのに、その人たちを軽視しているように感じられなくもない。
もう少しすっきりはっきり分かりやすい仕組みにできなかったものでしょうか。名称のとおりsmartに。

【25日追記】
結局、電子マネーWAONは「それで決済した分の額のみに対するポイント(0.5+0.2%)」なのに対し、スマートwaonは「支払方法を問わず、その時の支払い総額に対するポイント(0.5%)」という違いがあるのだった。
以前から電子マネーWAONを使い続ける者としては、その違いに何か釈然としないものを感じてしまう。

【2018年6月23日追記】赤紫のポイントカードの有効期限とお得な使い方について。
電子マネーも、赤紫のポイントカードも、ポイントに有効期限がある。
初めてポイントを取得した月の1年後までを単位とし、その期間末の1年後まで有効ということらしい。要は最短1年、最長2年。
基本的には、こまめにポイントを使ってしまえば、有効期限など気にする必要はない。

しかし、赤紫のポイントカードの場合、ポイントを使う時期というか使い方によっては、より得するケースが生じるようになった。つまり、有効期限を意識しつつ、貯めこんだほうがいいこともある。※赤紫のカードのみで有効な方法で、電子マネーは対象外。以下、2018年6月時点の情報。

2017年からのようだが、赤紫カードのポイント450ポイント分を、500円のお買い物券に引き換えるというキャンペーンが、店舗・期間限定で散発的に実施されるようになった。つまり50円=約1割得にポイントが使える。

キャンペーンは、店舗というか運営会社ごとに行われるようだ。店内放送やポスター掲示、場合によってはチラシの片隅に掲載されることもあるが、さほど大々的ではないことが多い。
引き換えは10日とか2週間とか期間を決めて実施し、店ごとに枚数が決まっているようだ。(ただ期間末日まで店頭にポスターが出ているので、枚数は余裕がありそう)
引き換えた買い物券は、その翌月末までといった長くはない有効期限があり、発行した店舗のみ有効(同じ運営会社であっても他店では使えない)・直営売り場で501円以上の買い物をした時に使える。引き換えて、その日中に使ってしまうのが無難。

秋田のイオンリテールとマックスバリュ東北では、実施時期は重なるようで微妙にずれるような傾向で、2月頃と5~6月にやることが多いかと思う。赤紫のカードを開始時から使っている人は、6月が有効期限なので、それを意識しているのだろう。

引き換え場所は店頭のポスターに掲載される。サービスカウンターのほか、イオンリテールでは、特設会場を設置したり、各売り場のレジでもできることがある。
レジの扱い上は、「450ポイントを使って、500円券を購入する」形のようで、その旨のレシートが渡される。渡される券は、なかなか立派なギフトカード風の紙。
使う時は、500円のクーポン券を使ったとみなされ、税込み合計金額から500円を差し引いて請求されることになる。支払いは現金や電子マネーWAON等(券裏面に説明あり)。

【2019年2月9日追記】2019年には、金土日3日間などの限定で、「赤紫のポイントを使った分(10ポイント以上使用)の20%をポイントバック」するキャンペーンを実施。
これだと、450ポイントで500円券より得だし、450ポイント未満でもいいし、レジでポイント使用を申し出る(またはセルフレジで操作する)だけで済むので楽。ポイントで払い切れなかった分は、電子マネーWAON払いではポイントが付かないと思われるので、その点は考えて買わないといけない。
通常は、毎月末にイオンモールの専門店限定で10%バックのキャンペーンも実施。

【2019年7月23日追記】スマートフォンによるコード決済の普及や10月からの消費税率引き上げを踏まえたのか、2019年7月(?)から、電子マネーWAONの月間利用額500円につき1ポイントは終了し、会員登録したカードでイオンの対象店舗(スーパー各ブランド等)では、200円ごとのポイントを常に倍付けすることになった。200円に付き2ポイントとなり、計1.0%。
ただし、5の付く日の「お客さまわくわくデー」のポイント2倍、毎月10日の「ありが10デー」のポイント5倍を実施する日は、重複適用にならない。
赤紫のポイントカードと電子マネーを両方持つ人なら、5の付く日と10日以外は、電子マネーで支払ったほうが得。商品券があるなど赤紫のカードに貯めたい時は、10日か5の付く日に使ったほうが、ポイントは多くもらえる。
なお、マックスバリュ東北が月木日曜日に独自に実施しているポイント5倍は、重複して適用される。

【2020年2月8日追記】2020年4月から、赤紫のカードは、「現金専用ポイントカード」になり、「感謝デー(20・30日)の5%引き対象外」「ボーナスポイント付与対象外」となることになった。「現金専用」とは言っているが、イオンの商品券・ギフトカードでの支払いは引き続き対象になる。
方向性としては“改悪”だが、今までが優遇されすぎていたと思うから、これが妥当だろう。感謝デーやボーナスポイントまで対象外になるのは、やや意外ではある。

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広面花菖蒲/梅花空木

2016-06-22 21:12:02 | 秋田の季節・風景
東北地方北部は6月13日に梅雨入り(平年-1日、昨年-13日)。秋田では、適度に梅雨らしい天候が続いている。
6月最初は、寒く感じるまで冷えた(3日の最低気温8.8度、2日の最高気温15.9度)が、最近は暑い日が多くなった。

この時期恒例の花のお話。
秋田駅の東2キロ、太平川の河跡湖(三日月湖)を活用した「広面(ひろおもて)近隣公園」のハナショウブ。
知る人ぞ知る場所ながら、なかなか見応えがあるのだが、近年は見頃のタイミングが合わなかった。
現地の説明等直近2014年の訪問時

今の花の状況は…
いいかも?!

見頃!
久々のグッドタイミング。

場所によっては花殻もちらほら目に付くが、ほぼ全面で開花している。
上を通りかかった小学校高学年くらいの男の子2人も「きれいに咲いてる」と言っていた。なかなかのお見立て。僕なんか小学4年生で水心苑へ行ったけど、ハナショウブのきれいさは理解できなかったよ…
 

黄色い花
昨今、当ブログで話題の外来種「キショウブ」かと思いかけたが、花弁の黄色い色合いが異なり、ドギツくなく、やわらかい。花の形や葉の大きさも微妙に違う。キショウブはそろそろ咲き終わった頃でもある。
日本在来のハナショウブの黄色い花が咲く品種ということでしょう。
(ただ、これを川に植えればいいかとなれば、これは人為的に作られた園芸品種なので、それもまた本来の野生の姿ではない。)
(再掲)これが外来のキショウブ


花菖蒲園の外側が、沼のような池のような河跡湖部分。
(再掲)2010年
現在は、
なんじゃこりゃ?!
大げさな表現ではなく、ほんとうに水面が見えないほど、何かが覆っている。
水面に葉を出す水生植物とそれが枯れたもののようだ。ホテイアオイか?
※ホテイアオイもキショウブ同じく「生態系被害防止外来種リスト」で「重点対策外来種」とされている。
翌2017年のようす

上の写真で、奥に青いネットが写っている。河跡湖はそこで区切られているようだ。その向こう、南側は、
きれいに水面が見えている
南側は大昔の川だった頃を思い出させるかのような、穏やかな光景。
なんで北側だけああなってしまったのか。池の動植物への影響や悪臭などがあるかもしれない。撤去など対策をするべきではないだろうか。

広面近隣公園のハナショウブは、今が見頃です。(現在のところ、道路に面したのブロック敷きのスペースが、菖蒲見物用の駐車スペースとして開放されていました。)


ついでに、別の花の話も。
6月上旬、秋田市中央部の旭川の護岸の数か所で、白い花が固まって咲いているのに気づいた。
保戸野川反橋。左下

こんもりと茂った低木の花のようだ

わりと大ぶりな花がたくさん
初夏は白い花を咲かせる植物が多いけれど、これは何だろう?
近づけないからズームとトリミングで確認。
花弁が4枚なのが特徴的
アジサイ科(またはユキノシタ科)の「バイカウツギ」だ。
「ウツギ」は「空木」で枝の中が中空の植物に多い名だけど、バイカウツギもそうかは分からない。「バイカ」は「梅花」で、梅の花に似た花だから。
庭木としても植えられ、白い花は芳香を放つ。
水辺のバイカウツギ
水かさが増えれば水中に没してしまうこんな場所では、誰も花の香りも楽しめないばかりか、存在すら気づかれにくいだろう。
今まで何度もここを通っていて、何やら植物が茂っているのは意識していたけれど、こんな花が咲いていたとは。
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銀の510

2016-06-21 20:56:09 | 秋田のいろいろ
秋田県内も含む通称・日本海縦貫線で貨物列車を牽く(ひく)、赤い「EF510」形電気機関車。
元々はJR貨物の機関車だが、JR東日本も太平洋側の上野-青森で寝台特急「北斗星」「カシオペア」を牽く新しい機関車として、客車の色に合わせた塗装で15両を導入していた。

しかし、2013年にJR東日本所有のEF510の運用が減少し、余剰が発生。一部がJR貨物へ売却され、日本海縦貫線へ投入された。
星マークなどの装飾ははがされたが、今も「北斗星」に合わせた青い塗装のままで貨物列車を牽き(この記事後半)異彩を放っている。


そして今春。北海道新幹線開業と「カシオペア」廃止に伴い、JR東日本に残っていたEF510すべてが売却された。
5月末から6月中旬にかけて、最後に譲渡された509号機と510号機がJR貨物での運用を開始し、秋田にも姿を見せるようになった。
EF510-510
510号機は「510-510」という、形式と製造番号がきれいに揃っているのも特徴的。
※JR東日本向けは「501」から番号が振られているので、510番目に製造されたということではない。
EF510-509
この2両、他の13両とは違いがある。写真で分かるとおり、塗装が赤でもなければ青くもないのだ。
「カシオペア」の客車に合わせた銀色の塗装で、JR東日本時代は星やラインが描かれていた。
※ただしカシオペア専属機関車というわけではなく、北斗星を牽く場合もあった。逆に青い機関車がカシオペアを牽く場合もあった。
JR貨物譲渡に当たって、青いほうは金色のラインは残されたのに、こちらはすべて撤去され、今は銀色一色。何の飾りもなくて味気ない。
遠目には白い板を貼ったように見える部分があるが、通風口か何かのルーバー

いずれ、塗装の変更が行われるだろうから、青いEF510と銀のEF510は期間限定のはず。特に2両しかない銀のEF510は見られたらラッキーかも。
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秋商クリームボート

2016-06-20 23:37:32 | ランチパック
県立金足農業高校とローソンのコラボパンに続き、6月からはこんなものが発売中。
通常のたけや製パン製品の扱いなので、スーパーで購入できる。
たっぷり果実の入った クリームボート 282kcal
右上にあるように「秋田市立秋田商業高校開発商品」。

形状のみならず、包装の雰囲気からして、最近は派生商品がいろいろ出ている(この記事など)たけや製パンのロングセラー「バナナボート」シリーズ。
「“クリーム”ボート」という商品名は過去なかったはずだけど、過去には、バナナの代わりにリンゴなどのシロップ漬けを挟んだ「フルーツボート」があったし、2014年に秋田商業、金足農業、秋田工業の各高校が共同開発した「あきたっぷる」というのもあった。それらとの違いは?

皮には校章の焼き印
金農&ローソンを意識していそう。どうせなら商品名も「秋商クリームボート」にすればいいのに。

皮をめくると、

パインシロップ漬け、リンゴプレザーブ、洋ナシシロップ漬け、黄桃シロップ漬けとホイップクリームが入っている。果物は過去のフルーツボート系よりも細かく刻まれている。
クリームと果物が混ざっているのではなく、クリームの上に果物をまとめて置いた製法らしく、果物が中央部に寄っている。

「クリームボート」という商品名からして、クリームを楽しめそうだったが、思っていたよりも果物の量というか配分が多い。むしろ「フルーツボート」のような…

ちなみに、2015年の「りんごボート」の中身は、
こっちのほうがクリームが多かった? カスタードも入ってるし

せっかくの秋商開発商品なのに宣伝は控えめ。たけや製パンのホームページにはいちおう掲載されているものの、学校のホームページなどには出ていない。
なぜか、ローソン公式ホームページの「Home>地域限定情報>東北の限定情報」に掲載されている。【21日追記】21日に更新されて、掲載されなくなった。
ここって、ローソンオリジナルの地域限定商品の一部が紹介されるのだと思っていた。オリジナルであっても金農の商品は掲載されていないはずで、どうしてローソン限定ではないクリームボートが載っているのだろう?
「秋田商業高校とたけや製パンの共同開発スイーツです。」などと紹介。商品写真も出ているが、パッケージ右上の赤丸内は「秋田商業高校の/生徒が/考えてくれました。」とあって、実際と異なる。開発途中の試作品の画像だと思われる。(たけやホームページではちゃんとした発売中商品の画像)

【21日追記】クリームボートのローソンでの発売価格は8%税込み162円。スーパー等ではそれより安い場合がある。
また、現在「フルーツボート」も発売中。昨年と同じく、パインと黄桃が入っているようだ。となると、このクリームボートとの違いは少なく、競合してしまっている。
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最近の弘前の話題から

2016-06-19 20:28:22 | 津軽のいろいろ
最近の弘前関係の報道から。
●わとくかわっとくか
18日、弘前市野田にある「コープあおもり和徳店」(広義では和徳エリアに含まれるのだろう)に強盗が入った。人的被害はなし。じきに犯人も捕まることだろう。(その似顔絵の目が異様に大きく宇宙人のようだけど…)
営業中のスーパーに強盗が入るなんて珍しい。誤解を恐れずに言うが、青森県ってコンビニ強盗みたいなのが比較的よく発生してしまっている気がする。

さて、弘前の地名を取り上げた時、「和徳」の読みに触れた。
地図サイトなどでは「わとく」だが、多くの地元の人の発音や一部公的ホームページでは「わっとく」となっていて、読み方が二分されている。
秋田でも、秋田市「下北手/上北手」が「~きたて」か「~きたで」かで分かれるのと同様。

そこで、今回の報道における「(コープあおもり)和徳(店)」の読み。
第一報を知ったのが、NHK仙台放送局からの東北ブロック向けニュース。
読んだのは仙台局のベテラン・相馬宏男アナウンサー。(ホームページではアナウンサー扱いだが、正確には退職後に嘱託職、さらにシニアスタッフとなり、現在は“フリーの専属出演”みたいな位置づけ?)

「わっとく」と読んだ。
意外だったが、相馬さんは青森市出身で青森放送局の勤務経験もあるから、知っていてそう読んだのか。

そこで、NHKニュースサイトの青森放送局のニュース動画。
2015年入局の都倉悠太アナウンサー。首都圏の生まれ育ちで、入局前には青森との関係はないようだ。
こちらも「わっとく」と読んだ。
ということは、NHKでは原稿に「わっとく」と読みが振られていたのだろう。


次に、青森テレビ(ATV。TBS系列)。
動画では女性が「わとく」と読んでいた。

青森朝日放送(ABA)は、動画はアップされていないが、文章にカッコで読みがなが書かれていた。(他のニュースの地名、例えば「城ヶ倉」にはなし)
「弘前市野田(のだ)のスーパー、「生協コープあおもり和徳(わとく)店」です。」となっている。


少なくとも地元民放のうち2局は「わとく」派、NHKだけが「わっとく」。
NHKのほうが正確で「わっとく」が正解、と単純にとらえていいのだろうか? 最近はNHKでも、特に地方局は取材や原稿作成能力がさほどでもなくなってしまっている気もするし…
そもそも、今回の和徳は、地名ではなく、(地名が由来だが)特定の店舗の名称。正解は、コープあおもりがどっちを採用しているかということに過ぎず、地名としての和徳の読みの結論にはならない。

【25日追記】24日に犯人が捕まった。
その報道でも、NHKが「わっとく」、ATVとABA(今度は映像あり)が「わとく」で変わらず。


●解体の危機
もう1つ、コープあおもり。
以前少し触れた 、弘前市松原東にある「松原店」。
この店舗は、旧・陸軍第八師団の「覆馬場」が弘南バスの車庫になった後、40年ほど前にスーパーに改装して今も使っていて、馬場当時のレンガ造りの外観が今も残る。古い建物をさりげなく大切にする(仰々しくおしゃれに改装したりせず)弘前らしい使い方だと思っていた。

6月7日に陸奥新報サイトに「「戦争遺跡」コープ松原店 建て替え検討」がアップされた。「建て替えは老朽化と耐震性の問題からの判断」でとのこと。
民間所有であるし、老朽化と安全性は大事。やむを得ないとするべきなんだろうか。

陸奥新報によれば、
「1896年創立の第八師団騎兵第八聯隊が翌年、屋根付きの乗馬練習場「覆馬場(おおいばば)」として建設」
「戦後同市の弘南バスが所有し、当時の弘南生協(1973年設立、2010年コープあおもりと合併)が1976~77年ごろに入店。」
約120年前の建物にスーパーが入っているなんて、改めてすごいことだ。


そういえば、松原からそう遠くない、弘前大学近くの豊原(第三中裏)にある「ブナコ」の製造所。
工場は細長い建物(この記事で少々)で、それは旧陸軍の厩舎だったそう。

【2017年4月8日追記】その後、店舗は計画通り解体され、跡に新築。2017年4月7日付陸奥新報サイトによれば、2017年4月6日にリニューアルオープンした。「敷地にはれんが造りだった旧店舗外壁などの一部をモニュメントとして設置。」「(おそらく店内では)れんが調の壁紙を採用し、歴史的建造物だった旧店舗の趣を残した。」とのこと。


○弘南生協の謎
ここで話がそれます。上の2題の舞台「生活協同組合コープあおもり」。
1993年に、青森、弘前、八戸の3市民生活協同組合が合併して、コープあおもり発足。
さらに、2010年に「弘南生活協同組合」も合流して、今に至る。

現在、コープあおもりの店舗は、青森市内にはなく(本所は青森市)、八戸市に1つなのに対し、弘前市と黒石市には5店舗もある(以前よりは減っている)のは、弘南生協があった名残なのだろう。

前からよく分からなかったのが、「弘南生協」の「弘南」は何を意味するのかということ。
「弘前(周辺)の南部地域」という意味かもしれないが、鉄道会社とバス会社の社名以外ではあまり使わない言葉。
だから、弘南生協は「弘南鉄道」あるいは「弘南バス」と関係しているのではないかと推測していた。
以前から言っているように、弘南鉄道と弘南バスは起源は同じだが、今は資本関係がなく関係は薄い。

知る限りで、弘南生協には、弘南鉄道の駅に併設する店舗が3つ(うち平賀店は2014年閉店)あるから、弘南鉄道が関係するのだろうか。
でも、西弘前駅が弘前学院大前駅に改称しても、生協は今なお「西弘店」で、鉄道と生協で整合性がない。(鉄道と生協は別組織だからかもしれないけれど)
(再掲)今はこれとは別の看板だけど、やはり西弘店
そして、松原店。弘南鉄道の沿線ではあるが、駅とはやや離れている。
建物が店になる前は弘南バスの所有だったけど、単にたまたま弘南生協へ譲渡されたということなのか。あるいは、当時はまだ弘南鉄道と弘南バスに資本関係があったとか。

なお、弘南生協がコープあおもりに吸収された翌年、「弘南バス生協」というのが従業員の横領がきっかけで経営破綻している。弘南バス生協は、一般から出資を募る地域生協ではなく、弘南バスの社員のみを対象とする職域生協だったようだ。
【20日追記】弘南生協が弘南バス系列だったとすれば、地域と職域の2つの生協を持っていたことになってしまうから、それは考えにくい。やっぱり弘南鉄道が母体となって設立された生協だったのだろうか?

【21日追記】鉄道会社やバス会社は、集客、土地活用、多角経営などのため、百貨店やスーパーを経営したり、ビルを建ててスーパーなどをテナントとして入れたり、商業施設と駅・バスターミナルを併設したりする。イトーヨーカドー弘前店と弘南バスはその関係。
弘南鉄道は自前でスーパーを設立できるほどの余裕がなく、客から出資してもらう生協の形にしたのだろうか。

【2018年1月31日追記】
コープあおもりホームページによれば、西弘店が改築(現店舗解体後、同じ場所に新築)されることになり、2017年9月6日から2018年4月(予定)まで休業中。告知では昭和48(1973)年の開店とあり、西弘店の開店した年が判明した。建物もその時からのものだろう。
駅の歴史を調べると、1971年11月までは、西弘前駅に車庫があった(現在は津軽大沢にある)。もしかしたら、車庫の跡地を店舗(それに駐車場も)にしたのかもしれない。
また、弘南生協自体の発足が、上記の通り1973年だそうだから、最初期からの店舗ということになろう。
【2018年5月7日追記】
コープ西弘店は、4月26日オープン。同時に弘前学院大前駅舎も改築されてしまい、従来駅舎だった場所も店舗になって、駅舎は店と一体化した申し訳程度のものになってしまったようだ。この記事にて。


要注意外来生物【21日訂正・末尾参照】重点対策外来種
最後はまったく別の話題。
ここ2年ほど、陸奥新報で弘前市桔梗野の土淵川でキショウブが咲いていることが報道されている(2015年5月31日「涼運ぶ土淵川のキショウブ」、2016年6月3日「キショウブ見頃 水辺涼しげに」)。
2015年の記事によれば、近くに住む73歳の男性が「景観の美化に―と約10年前から植え始め、現在は弘盛橋から寒沢橋までの約1キロにわたって」植えられている。
(再掲)秋田市のキショウブ
(なじみのある土淵川のことではあるが、)ネットで記事を読んだだけで細かい事情は知らないよそ者ながら、これには眉をひそめなければならない。
以前取り上げたように、キショウブは、外来の帰化植物で、日本在来のハナショウブとは別種。旺盛な繁殖力で、既存の生態系を脅かすため、取り扱いに注意を要する「要注意外来生物」【21日訂正・末尾参照】「重点対策外来種」に指定されている。

したがって、少なくとも川という開かれた場所で安易に植栽する植物ではないと思う。(土淵川は護岸で固められていて、生態系と呼べるほどのものはないとも思うけれど)
河川管理者(国交省から指定されて青森県が管理?)はどうとらえているのだろうか。
また、近くの弘前大学農学生命科学部には、在来・野生のノハナショウブの研究をしている教員がいるそうだ。大学と地域が協力して、日本古来のハナショウブが咲く土淵川ができたら、より美しいのではないだろうか。

【21日訂正】2015年に「要注意外来生物」は発展的に解消され、「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(生態系被害防止外来種リスト)」となっていたので訂正します。
新しいリストにおいてキショウブは、「総合的に対策が必要な外来種(総合対策外来種)」の「重点対策外来種」に位置づけられている。オランダガラシ(クレソン)、外来タンポポ、ホテイアオイなどが同レベル。

2017年の花が終わった後に現地に行った状況
【2018年6月2日追記】陸奥新報のサイトでは、2017年には記事が掲載されなかった。
2018年は6月1日に「キショウブ涼しげ 弘前・土淵川」が掲載。それには「約20年前、川辺に自生していた1株を中州に株分けして以降、少しずつ数を増やしてきた。」「現在は弘盛橋―寒沢橋間の約400メートルにわたり」とある。
元は自生(といっても上記の通り外来種である)していたことは初掲載。
2015年の記事では、10年前から弘盛橋から寒沢橋までの約1キロに植えていたとあったのが、2018年ではさらに約10年(差し引き7年)歴史が伸びて、同じ橋どうしなのに距離は約600メートル縮んでいる。時空がゆがんだのか?
なお、地図上で計測した弘盛橋~寒沢橋の距離は350メートル弱。
【その後、2019年は少なくともサイトには掲載されなかったはず。】
2020年6月8日に「弘前・土淵川でキショウブが見頃」をアップ。「約20年前に、川辺に自生していた1株を中州に株分けして以降」「約400メートル」
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長野市の乗り物

2016-06-17 00:24:35 | 旅行記
信州旅行記(前回の記事)。今回は長野市の乗り物について。ほとんど乗ることはできなかったのですが。

これまでの少ない訪問経験から、長野県の公共交通事業者といえば、アルピコグループと長野電鉄の二大勢力の印象。
アルピコグループは、白さが際立つボディに「Highland Express」などと書かれた高速バスを新宿辺りでも見かける。鉄道事業を松本でやっているのでそちらメインのようだが、長野市周辺でも路線バスが「川中島バス」として走っている。現在は、川中島バスは愛称で、事業者名は「アルピコ交通(長野支社)」らしい。

長野電鉄は通称「ながでん」。長野市内を地下で抜ける須坂・湯田中までの鉄道路線があって、立派な特急列車も運行している。
バスは「長電バス」として分社。シンプルに「NAGADEN」と書かれた銀色の貸切バスを、竿燈まつりやJリーグの試合時に秋田市で見かけたことがある。

その長野電鉄と関係する人物が、総理大臣も務めた羽田孜(はたつとむ)。長野電鉄創業者の娘の息子(=孜氏の祖父が創業者)という関係だそう。
羽田孜氏は、政界入りする前に小田急電鉄で10年間勤務していた。長野電鉄では、特急用車両に小田急ロマンスカーの中古を入れていたことがあったのは、その縁だろうか。最近は、JR東日本の中古に変わったけれど。
その小田急にいた時、我らが秋田中央交通の渡辺社長も小田急で修行していて(わずか1年【27日訂正】2年)、同職していたとのこと。


さて、以前から気になっていたけれど乗ったことがなかった長野電鉄の鉄道に、長野駅から2駅目の権堂駅3駅目の善光寺下駅【26日訂正・勘違いでした】まで、わずかながら乗ってみた。
長野駅から初乗り運賃170円の範囲である3駅目の善光寺下駅までは、1981年に地下化された。
自動改札はなく、ICカードも使えない(バスでは使える)。どこか昭和の地下鉄駅のような雰囲気。
左は元小田急ロマンスカーの1000系「ゆけむり」


乗った普通列車は、おでこの広いステンレス電車(骨組みはステンレスでなく鋼製)。片側3扉、3両編成、ワンマン運転。2両編成のものもあるようだ。
営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線3000系を譲り受けた、3500系。他に東急の中古も使われている。

ドアの窓がほぼ正方形の小さいものだったり、内装が濃い黄色塗装だったりして、時代を感じるというか古くさい気がした。
1961~1971年製造だそうで、弘南鉄道などで使われる東急7000形よりは製造開始が少し先。その差を踏まえても、7000形のほうが先進的かな。

乗ったのは夕方で車内は立ち客が多く、かつ短時間の乗車で余裕がなく、あんまり感想がない初乗車でした。
別に撮影した権堂駅出入口
長野電鉄の地下区間は、長野大通りという大きな道路の下を進む。その途中の権堂駅はオフィス街、商店街がある街中。善光寺表参道からは数百メートルしか離れていないが、門前町の色は薄い。
駅を出てすぐイトーヨーカドー長野店(1978年開店)があるが、その建物は、
「長電権堂ビル」
大通りの向かい側に長野電鉄の本社もある。


以下、乗らなかったバス。
イメージでは、長野市内は川中島バスより長電バスのほうが多そうな気がしていたけれど、駅前のバス乗り場の割り振りなどを見ると、どうやら川中島バスのほうが優勢。7対3くらい???

長野市には、すべての路線バスで共通で使えるIC乗車券「KURURU(くるる)」がある。郊外のコミュニティバスや乗合タクシーでも利用でき、高齢者が低額(定額ではない)で乗るための専用カードもある。ただし、長野電鉄の鉄道では使えないし、Suicaなどとの相互利用もできない。

行かなかったが、長野バスターミナルというのが、長野駅から数百メートルのところにあるのだそう。
第3セクターが運営していて両事業者とも乗り入れるが、ほとんどの路線が長野駅前にも乗り入れている。

長電バスの中型路線バス
ヘッドライトが2灯×2でいすゞエルガミオかと思いきや、「HINO」とあるので共通車種のレインボー2の初期タイプ。2007年製、ワンステップ。
クリーム色とエンジ色のシンプルな塗装。国鉄の特急列車や飯山線の観光列車「おいこっと(後日紹介)」と同じような色使い。

ドアガラスに「自動扉」と表示がある。
昭和最末期頃までは表示が義務付けられていたが、現在は表示しなくてもいい。全国的に今なおこだわって表示を続ける事業者がいくつかあるが、長電もそのようだ。

長電バスの車両は日野と三菱が多いそうだ。ちなみに、(三菱ふそうでなく)三菱自動車の地元ディーラーは、ながでんグループの企業。
以上、長電は秋田中央交通よりは“小田急色”が薄く思われた。

川中島バスの大型バス
このいすゞLVキュービックは、国際興業の中古とのこと。
こちらは4メーカーとも導入しているそうだ。昔は日野が多かったような気がする。

路線バスでは車体に「Highland Shuttle」表記。普通は黒いヘッドライトの枠まで白く塗るのは、昔の日野製でも同じだった。(最近は黒枠もあるらしい)
行き先表示に注目。
「すみません回送中です Sorry Out of Service」
ここ10年くらいだろうか。全国で散発的にこんなふうに「回送時に謝る」バス会社が存在する。八戸の南部バス辺りが早くから導入。
待っている客に対しての、せめてもの気持ちということのようだ。
川中島バスでは、LED式行き先表示器導入当初から、季節に応じて回送時に「merry Xmas」「謹賀新年」と遊び心のある表示(しかもサンタクロースの帽子の絵や毛筆書体などの凝ったデザイン)を出して楽しませてくれている。※他社ではこんな使い方も

秋田の某社ではやってない。「バス停名称変更を告知しなくてすみません」とか、他にもっと謝るべきことがありそうですが… それ以前に、輝度がおかしかったり、ドット欠けが発生している表示器を修理してほしい。


長電のバス停
路上のバス停を撮影したつもりだったが、「長野駅9番のりば」とある。
駅敷地内の乗り場は機能的かつ安全に配置されていた一方で、そこだけでは乗り場が収まらず、路上に分散設置していることになる。各地で見られるけど、不慣れな人には分かりにくい。

そのバス停の車道側に、こんな表示が。
「アイドリングストップ スイッチ確認!」「千石入口まで一分運転」
位置と内容からして、運転士向けのようだ。
「千石入口」はこの次のバス停らしく、通過時刻を厳守させようとしているのだろうか。


前回取り上げた通り、長野駅と善光寺の間は、歩くこともできる距離だが、150円の路線バスが頻発している。
一般路線バスも多いが、駅とお寺を往復する専用シャトルバスもある。1999年から川中島バスが運行している「びんずる号」。名称の由来は善光寺に祀られる「おびんずるさん」。
赤、緑、紫、茶4色の専用車両がある。
赤。日野レインボーのワンステップ
このデザインの意図は何なんだろう。どちらかといえば洋風な印象もするような…


長野市でも、中心市街地循環バスが運行されている。長電、川中島両社に運行委託。
2000年に運行が開始され「ぐるりん号」と命名。「子どもでも覚えられる愛称で、循環=「ぐるっと回る」イメージからつけられました。」そうだ。ICカード「KURURU」に似た命名だが、ぐるりん号のほうが先。意識したネーミングだろうか。
その後、郊外部でも「地域名+ぐるりん号」が運行されている。

中心市街地のぐるりん号は、150円均一。善光寺への行き来にも利用できる。
単純な環状ではなく、長野駅→(長野大通り)→善光寺→(表参道)→長野駅→(表参道)→善光寺→(県庁通り)→長野駅という、「B」の字のような経路で、片方向のみ。8時台から19時台まで15分間隔で運行。
ぐるりん号
すべて専用塗装の小型バス日野ポンチョで運行されていた。水色ベースで善光寺、桜、北アルプス、リンゴなどがデザインされる。ミラーの裏にも葉っぱとリンゴが描かれる。
運転士は女性が多いようだ。
こんな車も
「電動ぐるりん号」とあり、EVバス。
「ひととまちにやさしい電動バス」
車体デザインは共通のようだが、正面のハトが差し込みプラグのコードに留まっている。
この13-50の仕様は不明だが、ぐるりん号では、2011年から2014年まで早稲田大学が開発した、線を接続しなくても充電できる非接触充電式バスの実証運行を行っていたそうだ。
13-50も非接触式充電だとすれば、プラグがなくても充電できてしまう。

我が秋田市でも、水色の車体で「ぐるる」という、ぐるりん号にどこか似た市街地循環バスが走っているが、運行開始はずっと後(長野のカードKURURUよりも、命名は後)だし、本数なども及ばない。
しかも、秋田県はEVバス(非接触式も視野に入れてはいたようだが、今のところ有線充電)を営業運行するとか言いながら、開店休業状態(客を乗せずに走ってはいる)。

長野県庁のある側には、信州大学教育学部(善光寺のすぐ横)などもあり、また違った街の風景が広がっていそう。ぐるりん号に乗って少しのぞいてみれば良かった…

旅行記は続きます。次は長野市のスーパーについて。※松本市のバスについてはこちらで少々。
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公園のクローバー

2016-06-15 23:02:53 | 秋田の季節・風景
クローバーことシロツメクサの花
秋田市内では、いつの間にかシロツメクサが花盛り。花の下のほうが茶色くなってきているので、そろそろ終わってきたのかな。
※「クローバー」は、シロツメクサ1種の別名としても、ムラサキツメクサなどシロツメクサの近縁種をも含む総称としても用いられることがある。

この写真のシロツメクサが生える場所は、だいぶ広い。
一面のクローバー
生えかたが均一ではなく、ところどころ他の草がぴょんぴょん出ている所もあるものの、敷地のほぼ全面がシロツメクサ。

ここ、どこだか分かりますか?
左から2棟目の赤茶色の建物は文具店「とみや」、右は秋田県警察本部

ここは、秋田市山王三丁目、県庁第二庁舎の裏・市立山王中学校の隣にある「山王第一街区公園」。
ここにこんなにシロツメクサが繁茂していたとは知らなかった。

以前はこうではなかった。分かりにくいですが、過去の写真。
再掲)2012年撮影
かつては、園内一面、土というか砂が露出していた。

秋田市の各街区公園などで順次行われているバリアフリー化工事が、数年前【2024年5月27日追記・2012年度実施】にここでも行われ、園内をぐるりと取り囲むブロック敷きの遊歩道のようなものが整備された。おそらく、その後、クローバーが茂ったようだ。
中央部分でも土の植え替えや種まきなど、何らかの手が加えられたのか。


山王第一街区公園は、「公園」というわりには、遊具はない。ベンチとトイレ(以前はなかった?)と水飲み場がある程度。以前のクローバーがない状態では、ただのグラウンドのようだった。
「広報あきたNo.433」によれば、1969年度に秋田市制80周年を記念して整備(当時は山王第一児童公園)されたそうで、「工費は710万円、6,600平方メートルの広さで、子どもたちが思う存分サッカーや野球などの運動ができる大きな広場を主体にし」たそうだ。
官庁街という立地上、災害発生時に多人数を収容できる避難場所としての役目も担っているのかもしれない。

少なくとも30年弱前には、隣の山王中の校内球技大会のサッカー会場として使われていたほか、もしかしたら部活動の場所としても使われていたかもしれない。学校のサブグラウンド的存在であったわけだが、誰でも使える公園を、公立義務教育学校とはいえ独占的に使うのは、どんなもんだろうと思っていた。
ゴールポストがあったはずだけど、それは公園の備品だったのか、学校の所有だったのかは不明。


シロツメクサはシロツメクサであってシバ類ではないから、今の状態は“芝生”ではないわけで、ここでサッカーなど球技をするのは適切ではないだろう。背の高いほかの草も生えているから足を取られそうだし、シロツメクサのすき間に穴や石ころがあるかもしれないし。
そもそも、ゴールポストも今はない。

当初は「サッカーや野球などの運動ができる大きな広場」だったけれど、その目的で使う人がいなくなってしまってシロツメクサが茂って(あるいは人為的に茂らせて)しまったのか、あるいはその目的で使わせないためにわざと茂らせたのか、どちらかは分からない。
Googleストリートビューで見ると、バリアフリー工事前の2012年10月では、中途半端に一部に薄く草が生えた状態、工事後の2015年8月では、全面にきれいに芝が生えているようにも見える。

秋田市内の空き地や、ほかの遊具がある小さな街区公園でも、シロツメクサが部分的に茂っている場所は少なくない。だけど、これほど広範囲な場所はそうそうないだろう。四つ葉のクローバーを探しやすいのか、探しにくいのか、どっちでしょうか。
ちなみに僕は、流れ星とホタルと四つ葉のクローバー(生えている状態の)は、生まれてこのかた1度も実物を見たことがないのです。

※クローバーの仲間の別種について
※公園のクローバーのその後はこの記事中ほど
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エアロスター2台目

2016-06-13 21:13:40 | 秋田のいろいろ
バスの話題が続きます。
最近の中央交通の一般路線バスでは、新車の導入が比較的多く、他社の中古車はほとんど入っていなかった。(空港リムジン・県内高速用には小田急らしき中古がちらほら導入)
久々に4月末頃に、小田急ではない中古(近鉄の中古だとか)「11-79」が1台だけ入っていた。

そして今日。
「11-87」
三菱ふそう製大型路線バス「ニューエアロスター」。
2012年6月頃に小田急中古の「929」が1台だけ導入されて以来。
中央交通にとって(=秋田県内で緑ナンバーで稼働する?)2台目のエアロスターがやってきた!
臨海営業所所属。

ざっと見た感じは929と大きな違いはないけれど、それなりに違いがある。
まず未確認だけど、屋根上の冷房装置が929とは違うはず。
中ドアは、929が左右に別れてぐるんと開くグライドスライドドアなのに対し、通常の引き戸。このため、中ドア直前の客席窓は戸袋。
929ではなかった車外前ドア上に照明がある。
後部
929ではなかった、灯火の間に把手が2つついた。

中央交通ではよくあることだけど、正面の塗り分けも違い、遠くからでも区別できそう。(この記事最後の写真も参照)
929では、ミラーの支柱がクリーム色で、フロントガラス下のワイパー取り付け部分は緑や白で塗装。
11-87では、支柱は黒、フロントガラス下も黒。
そのため、エアロスターの特徴である、正面に向かって右のセーフティウインドウの上部が、11-87では黒一色。秋田市営バスの旧エアロスターでも、ここの塗り分けは時期で異なっていた。
ヘッドライトの間は、929は白い線と濃い緑がわずかに塗られているが、11-87は黄緑1色なのも違う。

「ノンステップバス」の表記。
929では、正面ボディ、側面ガラスとも、青い角ゴシック体。
11-87では、正面は青い丸ゴシック体、側面は蛍光色っぽい黄緑色の丸ゴシック体。最近の新車の中型車と同じ。

車内を少しのぞいたところ、座席は柄入り。前方の配置も違うかも(ロングシート?)。


おそらくこれも小田急バスの中古でしょう。
気になったのは、正面行き先表示左側に車いすマークがないこと、バス協会の「NBA」ステッカーが、戸袋窓の右下角という変わった位置にあること。(COOL CHOICEステッカーはなし)

これを手がかりにネットで調べてみた。
すると、今年1月に廃車になった、狛江営業所の「03-D6023」号車、2003年製KL-MP37JKかもしれない。
廃車時期がつじつまが合うほか、正面の車いすマークが右側にしかない(左はマスコットキャラクターだった)こと、NBAステッカーの位置が一致する。
なお、小田急時代は、中ドア直後のボディに小さい車いすマークがあったが、現在はそこにインターホンが設置されてなくなってしまった。(929ではガラスにマークがある)
前ドアの割れ目が部分的に黄色くなっていたのは、なくなっている。
以上、憶測です。

929と11-87の識別点は、車いすマーク、セーフティウインドウ上部やライト間の色。
 

小田急では、2002年購入のバスは残りわずかで、2003年式も廃車が進んでいるとのこと。
中央交通では、1992年導入の元秋田市営バスのいすゞ製車両がまだ現役(例えば357は今日も稼働)だけど、先は長くない。今後は小田急から、エルガやエルガミオだけでなく、3台目以降のエアロスターもやって来そう。
929や10-87は、窓枠が黒。小田急では、2003年途中の導入車両から銀色の窓枠に変わっているそうなので、次に来るのは、違った雰囲気になるかも。


恒例の中央交通のノンステップバスの整理。
ノンステップバスは計38台(県から受託されて運行するEVバスは除く=開店休業中)。
うち24台が小田急バスの中古で、そのうち大型車は7台(いすゞエルガ5台、三菱エアロスター2台)。中型車17台はすべていすゞエルガミオ。
残り14台が新車での購入ですべて中型車(いすゞエルガミオ9台、日野レインボー2が5台)。

この後の中古車導入はこちらにて
3台目のエアロスターも入った
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バス停の変化2016.5

2016-06-12 20:42:42 | 秋田のいろいろ
5月前後に気づいた秋田市内のバス停の変化。
●やっと消えた名
秋田中央郵便局の隣には、日本年金機構秋田年金事務所がある。2009年までの社会保険庁時代は、秋田社会保険事務所。
この近くにバス停が2か所ある。郵便局や事務所の真ん前で、運行本数が多い新国道側と、少し離れた、1日1本しか通らない保戸野学園通り側。

どちらのバス停も市営バス時代(1988年度の冊子時刻表で確認)から、「秋田中央郵便局・社会保険事務所前」という長い名称で、中央交通移管後も引き続き使われていた。
ただし、学園通り側の表示板は「~前」でなく「~入口」だったり(市営バス時代から)、新国道上り側ポールの表示や中央交通公式サイトの時刻表検索では「秋田中央郵便局前」だけだったりと、あいまいというかいい加減であった。
(再掲)新国道上りポール。市営バス時代に設置された埋め込み式でLEDが点滅する(今は機能しない)

(再掲)学園通り上りポールは「入口」
昨年秋、唐突にいくつかのバス停名称が変わった際、学園通り側のバス停は「保戸野学園通り入口」に変更された。その際の告知の変更前の名称は「秋田中央郵便局前」。
同時に、そこを通る土崎・ノースアジア大学線の下り(土崎方面)便が廃止されたため、そちら側のポールが撤去された。

その結果、デュプレいしい前の新国道下り側のポールだけが、「秋田中央郵便局 社会保険事務所前」と正式な名称で表示されていた。
(再掲)おそらく市営バス時代からの表示。ローマ字も入る
たしかこの4月以降もそうだったような記憶はあった。
その後、5月10日に気がついた。
「秋田中央郵便局前」に変わっている!
ついに「社会保険事務所」の名が消えた。「年金事務所」に変わることなく。
車内放送や、次のバス停名が表示される液晶式運賃表示器も、郵便局前のみ。

昨秋の名称変更では、事前告知の不十分さが際立った。
今回も告知がなかったが、この程度なら問題ないと思う。そもそも「秋田中央郵便局・社会保険事務所前」であることを覚えている乗客は少なかっただろう。
法令でも、「公衆の利便を阻害しない場合」は告知が不要としている。(逆に言えば、昨秋の変更は「公衆の利便を阻害する場合」があったと思う)


新しい表示板
表示板は、変更前後とも、末期の市営バスと中央交通の共用ポールで多く使われた、四角くて上辺がカーブしたタイプ。留めるネジがきれいなので、表示板ごと交換したと思われる。おそらくどこかからの転用。
表示板のバス停名は、パソコンで作ったであろう角ゴシック体・ローマ字なし。
上段の社名は、社章入りだが、その下に、社章なしの社名だけだったのが透けて見える。(変更前の表示板も同様だった)
この記事後半で、社章がない表示板は間延びして見えるとしたけれど、わざわざ上から貼り直すのも手間でしょうに…

バス停名部分は下が透けていないので、以前はどこのバス停だったのか推測するのは難しい。
でも、ちょっと思いついた。
学園通り側では、上記の通り、昨秋片方向が廃止された。それにより、2つの停留所が撤去された。上記、郵便局・社保事務所入口と、その隣の「附属校園前」である。
現在も残る上り側「附属校園前」
どちらも上下とも(元々は市営バス単独だったのに珍しく)共用タイプ角形の表示板だったが、郵便局・社保事務所入口は社章があるのに対し、附属校園前は上の写真のように社章がなかった。
ひょっとしたら、撤去した下り側附属校園前を転用したのかもしれない。


●急ごしらえの理由?
秋田市役所新庁舎開所に伴い、県庁市役所前上り側バス停が少し動いた
以前の待合所は解体されずに残っており、表示類も少々気が利かず、間違ってそこからバスに乗ろうとしている人に出会ったことがあり、その旨、秋田市役所に伝えた。(バス会社に言ってもらちが明かなそうだし、そもそも市役所が移動したせいでこうなったのだから)

すぐに対応された。
以前は、移動の告知が待合所奥の窓にしかなく、歩道を歩く人は気づかない可能性があった。
それが、歩道と直交する側の外面や、歩道際の柵にも掲示が増やされ、これなら目につきやすくなった。
旧待合所

手前の柵にも追加
表示は「5月6日始発便より移動します」と、移動前に事前に貼られたのと同じものだけど、まあいいでしょう。
残っていた「県庁・市役所前」「リムジンバスのりば」などの表示板も撤去された。
それでも間違う人は間違うでしょうけどね。
点字ブロックは2週間ほど前の時点ではまだそのまま。

一方、新しいほうの待合所。
バス停に「ここがバス停だよ」という表示板がなく、不親切とまではいかなくても物足りない気がしていた。これもいっしょに市へ伝えてはおいた。
以前と若干だけど大事な変化が

バス停名称と運行事業者3社の名称が2か所に掲出された
バス停名表記は、市営バス時代のような「市役所前」でなく「県庁市役所前」。

さらに少し遅れて、5月23日の週には「禁煙」の表示も貼られた。
余談だけど、この裏に庁舎の喫煙所がある。JTから寄贈されたものとのこと。

バス停名・事業者名の表示は、紺色地に白抜き文字。おそらくDF特太ゴシック体。
A3判ほどの紙に印刷したのをラミネート加工して、青い養生テープみたいなのでべたっと貼っていて、急ごしらえっぽい。
あまりそぐわないように感じる色の選択には、何か意図があるのでしょうか…

これで、とりあえずバス停としての体裁は整ったなと思ったが、実は、バス停に表示しなければならないことが、法令で定められていた。
「旅客自動車運送事業運輸規則」第五条2(掲示事項)では、「路線定期運行を行う一般乗合旅客自動車運送事業者は、次に掲げる事項を停留所において、公衆に見やすいように掲示しなければならない。」として、第一に「事業者及び当該停留所の名称」を挙げている。(他には運行系統や時刻表の掲示を定めている)
ということは、この表示がないと、体裁どころかそもそもバス停として認められなかったのでは?? しかも古いほうに表示板が残っていたら…

まあ、時刻表の片隅に事業者名とバス停名は記載されてはいるから、それをもって表示していると見なせなくもない。「公衆に見やすいように掲示」をどう解釈するか、各運輸局または各運輸支局、さらにその担当者の判断次第なのかもしれない。

急ごしらえではあるけれど、これなら文句は言われないでしょう。

あと、この新待合所。
庇と壁が深くて、西日や吹雪を避けるのに一定の効果がありそうでいいと思っていた。
ところが、座っていると壁に遮られてバスが接近するのが分からないというデメリットもあるそうだ。言われてみれば、たしかに。両立は難しそうだけど。

※旧待合所などの続きはこちら
※新待合所の表示についての続きはこちら


●新品
秋田大学医学部附属病院脇の手形山団地線「秋大糠塚官舎前」の下り側ポールの表示板が、だいぶ前から、錆びて折れかかっていた。(最後には折れた?)
(再掲)2014年6月
市営バス時代に設置された円形表示板。カット文字でなく、透明シールを貼ったタイプ。
すぐ次が終点の大学病院だから、ここから乗る人はいないはず。

6月初め、久々にここを通ったら、新しくなっていた。
じっくり観察したわけでなく、写真もないですが、表示板だけでなくポール全体を更新した模様。表示板はパソコン作成でないカット文字の丸ゴシック体で、ローマ字なし。
上り側は以前と同じ。
機会があれば、後日。→この記事後半にて
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辻兵に期待?

2016-06-09 00:08:28 | 秋田のいろいろ
秋田県民会館と秋田市文化会館を統合して、新たな「複合文化施設」を造る計画がある。
現時点では検討途中で(前回の記事)、場所は千秋公園入口の現・県民会館、駐車場は別に設けることとし、大町の秋田ニューシティ(ダイエー秋田店)跡の今はイベント会場(兼 春先の秋田いすゞ車両置き場【9日追記】さらに時々イーホテル宿泊団体のバス駐車場)と月ぎめ駐車場に使われている所とすることが、それぞれ有力というか実質的に確定しているのだと思っていた。あくまでも現段階では、公式には候補地の1つなのだけど。

ところが、8日付の秋田魁新報1面(トップ記事ではなくその下)に「新文化施設の駐車場候補地 ニューシティ跡地、断念」との記事が出た。
7日の県議会一般質問で佐竹知事が明らかにしたもので、昨年夏から秋田市が、跡地を所有する辻不動産と交渉していたが、「民間での利用計画に充てたい」との返答で、県と市は駐車場にするのを断念したという。
魁の取材に対して辻不動産は、「今すぐ進める具体的な計画があるわけではないが、(跡地を)駐車場として活用するより民間で活用するのが望ましいと判断した」とコメント。
【18日追記】6月18日付秋田魁新報によれば「地権者とは昨年から5度にわたり交渉。」「正式に(略)返答があったのは今月に入ってから」。


個人的には、驚いたけれど期待したい。
まず、文化施設をどこに造るか、その駐車場をどこに置くかについては、どうこう言えるほど関わりがないので置いておきます。

県民会館跡に建てるとして、ニューシティ跡を駐車場にするには、心理的には遠い。
そして、20年くらい前までは、たくさんの買い物客でにぎわった場所が、ただの駐車場になってしまうのは惜しい。過去を知る者の単なるヒガミかもしれないけれど。

さらに、運用面での問題もありそう。
ニューシティ跡地周辺の道路は、歩道がなく、一部は一方通行。
施設でのイベント終了時などは、渋滞が発生し、近隣の生活や路線バスに影響を与えるおそれがある。
来場者は、駐車場と施設の間を徒歩で行き来すると思われるが、歩道の狭さに加えて跡地前の交差点の信号待ちスペースも限られていて、安全とはいえない。
積雪時は、それらのスペースがさらに狭くなり、さらに危ない。
今年1月のニューシティ跡地(写ってないけど左が跡地)。歩行者は車道を歩かざるを得ない
今年初め、パブリックコメント募集があったので、上記安全面について指摘させてもらった。
その回答には、「ニューシティ跡地は過去にもイベントなどの駐車場として使っているよ(だからいいでしょ)」というニュアンスもあった。そりゃそうだけど、イベントは1日2日のこと。施設ができたら1年中、毎日のように駐車場になるんだから、今までとは違うこともあるでしょう。それを心配しているのだけど…

ついでに、単なる駐車場になるには惜しいので、例えば「まちの駅」的なものやテナント店舗を駐車場敷地内に設置して、駐車場利用者以外も日常的に利用できる場所にすれば、まちづくりにつながるのではという提案もしておいた。(参考にしますとの回答)

交渉がお流れになったことで、上記の不安は全部消えてなくなった。


文化施設計画が出た当初は、施設本体をニューシティ跡地に建てる話もあった。その後、県民会館跡地に変わってからも、取ってつけたようにニューシティ跡地を駐車場にする話が出てきた。
一方、辻さん。ニューシティ解体直後は、新たな商業施設を建てるとか言っていたのに、それを実行する気配がなく、貸し駐車場とイベント会場のまま。
つまり、裏で県・市と辻さんで話がついていて、施設や駐車場の候補地検討は出来レースじゃないのかと勘ぐってしまっていた。そして、秋田の商業界を代表する辻兵(つじひょう)の辻さんなのに、行政頼みの態度に失望していた。【9日追記】当初は、逆に「ニューシティ跡地の使いみちとして、施設建設計画が持ち上がった」のではないかとさえ思ったこともあった。

ところが、これも勘違いだったことになる。
行政からの頼みを蹴って、自力でにぎわいをよみがえらせようということなのでしょう。(そうですよね?!)
近くのサンパティオ裏に商業施設(前回の記事の追記参照)を造る計画もあるから、その動向を見て何か…とかだろうか。
辻兵さんによる秋田市中心市街地、特にかつて外町(とまち)と呼ばれた旭川より西側の活性化に期待したい。期待していいんですよね?!

【9日追記】ニューシティ跡のイベントスペースは、向かいのイーホテルに宿泊する団体のバス駐車場として使う時もある。
先日、大学の野球大会があった時もバスが駐まっていたが、その間で、選手たちが素振りなどトレーニングをしていた。ある意味、とても多目的な場所である。
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長野駅と善光寺

2016-06-08 00:26:25 | 旅行記
長野駅へ到着
今日の宿泊地は松本の先の上諏訪なので、まだ移動しなければならない。でも時間に余裕があるので、長野市内を見ておく。
長野市は人口38万人弱、言うまでもなく善光寺の門前町。

長野駅舎は、以前はお寺風の建物で、1997年の長野新幹線開業時に建て替えられ、2015年の北陸新幹線金沢開業時に駅ビル側だけさらに新しくなっている。
僕は長野県を過去4回訪れていて、うち2回は長野市に立ち寄っている。
最初は、碓氷峠越えの在来線「あさま」で来た24年前。次は10年ほど前の正月。つまり、訪れる度に駅舎が変わっていることになる。

長野駅舎の全体的な構造は、北西側の「善光寺口」と南東側の東口をつなぐ自由通路に面して改札口がある、橋上駅舎。
構造は秋田駅に通ずる点が多い。同じ鉄道会社が、ほぼ同じ時期に、ほぼ同じ規模の都市(長野はフル規格でオリンピック前だったけど)に建てた駅だからだろう。
ちなみに長野駅の在来線側改札内には、大きい待合室内とホームに立ち食いそば屋、通路とホームに小型NEWDAYSがあり、秋田駅よりずっと充実。
ただし、駅弁は古くからの業者が2007年に撤退、今は別業者が入っているそうだけど、目立たないようで意識しなかった。

長野駅のほうが自由通路の幅が少し広く、新幹線と在来線の改札口が離れているなど違いはあるが、自由通路の途中に段差があったり、東側に新幹線、西側に駅ビルなど、秋田駅を思い出させる。自由通路西側も行き止まりなのは、ぽぽろーどができる前の秋田駅と同じ。
長野駅新幹線改札口前。奥が善光寺口
新幹線側は天井が低め。
天窓から光が降り注ぐ。この点も秋田駅にちょっと似ているが、長野駅のほうが窓面積は広い。
東口側
開放的な造り。雪があまり積もらないから影響はないのだろうけど、寒くないかな。

在来線側は天井が高く、全面が天窓で明るい。
在来線改札(左)前から新幹線・東口方向を見る
自由通路の段差は、秋田駅では、西側の駅ビル前に数段分あるが、長野駅は新幹線と在来線の間にあり、もっと段数が多い。
高いほうから。突き当りが善光寺口、右が在来線改札
長野駅、秋田駅とも東側のほうが高くなっている。今さらだけど、どちらの駅も段差がないように設計できなかったものか…


では、新しくなった善光寺口。
高い木製構造物(2階の自由通路端から撮影)
2階よりも高い、落ち着いた色合いの木の柱とルーバー状のひさし。路面に格子状の影を落とす。

「長野の門」「長野の歴史と伝統を現代的に」表現した、大庇と12本の列柱。長さ140メートル、高さ18メートル。「門前回廊」の愛称が公募で付けられた。
柱は中身は金属、庇の上にはガラスの屋根がある。駅前広場などとともに長野市が16億円(庇と柱のみの額)で整備、市内産の杉間伐材約1万本を使用とのこと。
なかなかいい雰囲気


さて、久しぶりの長野駅前。
駅前の眺め
以前どんなだったか、あまり記憶はない。
ビルの谷間の正面奥に低い山が見えるのは、そういえば前にも見た。「大黒山」とのこと。
その右上のビルのてっぺん「長野朝日放送(と朝日新聞)」の広告も、24年前に見たかもしれない。当時、秋田朝日放送開局直後で、「全国どこでも○○朝日放送なんだな」と思ったのを思い出した。(デザインは変わっているだろうし、ビル自体もしくは掲出位置は変わっているかもしれない)
そういえば、一世を風靡したフリーアナウンサーの斎藤陽子さんは、元長野朝日放送の局アナだった。

バス乗り場は、大きな円形で横断の必要がない安全で余裕のある構造。
私鉄の長野電鉄の駅は、ちょっと離れた地下。長野の乗り物については、後日また。


24年前は、善光寺へ参詣した。
10年前も、善光寺へ向かってはみたものの、初詣客のものすごい行列(正月なんだから当たり前)に恐れをなして、脇のお寺を参拝してお茶を濁してしまっていた。
今回も、行くべきだろうと、まずは善光寺へ。

駅のコインロッカーに荷物を預ける。
長野駅も、後日利用した松本駅も、いちばん小さいコインロッカーは400円。秋田駅とか(サミット開催地で報道された)伊勢志摩近辺も300円。信州はコインロッカー相場が高いのだろうか…

善光寺は、駅から2キロほど。
150円の各種路線バスが頻発しているし、長野電鉄(善光寺下駅下車。4分170円)でも行ける。
※本堂までは、バス停から300メートル、善光寺下駅から800メートルほど歩く。

過去2回は、いずれも徒歩。
駅を出てすぐに右折すれば、あとは「中央通り」という表参道を一直線。久々の門前町を体感するべく、今回も歩いた。
距離でいえば、秋田駅から山王十字路辺りまでと同じ。さらに長野のほうは若干の上り坂なのに、楽しい町並みで苦にならない。

ゴールデンウイーク明けの平日のせいか、人は多くない。
たまたま車も写っていない。車道部分も石畳

「善光寺」交差点。バス停はこの近く
交差点の奥にあるのが「仁王門」。ここに来るのは3度目なわけだけど、前に確実にここに来たのを思い出した。
仁王門をくぐると土産物屋などが立ち並ぶ「仲見世通り」。
仲見世通り。奥が山門

境内の様子は省略するけど1つだけ。
僕はしなかったけれど、本堂の奥を有料で「内覧」できる。
本堂の脇の券売機でチケットを購入する方式で、しかもタッチパネル式(食券の券売機の流用?)。本堂に券売機があって、それをお年寄りが一生懸命操作しているのが、なんとも場違いに見えてしまった。

善光寺仁王門
仁王門の右には、火の見櫓。色が赤くないのは、景観への配慮か。
「長野市消防団 長野第二分団」の垂れ幕。鐘が下がっていて、現役のようだ。

帰りもぶらぶらと歩いて駅へ戻った。
最終日には長野市に宿泊したのだけど、結局は善光寺以外は観光地らしいものを見ないで終わってしまった。過去2回も同じ。次はもっといろいろ見てみたい。
長野市の小ネタなど続きます
この後、2023年訪問時の善光寺や長野市街
コメント (2)
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