◎◎ 5月4日の海外株式・債券・為替・商品市場
Bloomberg News
2020年5月5日 6:18 JST
欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。
◎米国市況:株が反発、原油4日連騰でエネルギー銘柄に買い
4日の米株式相場は反発。原油相場の4営業日連騰を背景に、株式も終盤の取引で買いを集めた。米国債は長期債中心に下落。
米国株は終盤に上げに転じる、エネルギーやITに買い
米国債は下落、社債発行を意識-10年債利回り0.64%
ドル指数は上昇、対円では下げて106円台
NY原油は4日続伸、20ドル台回復-在庫が小幅増にとどまる
NY金は続伸、米中対立や感染第2波への懸念で
S&P500種株価指数ではエネルギーや情報技術、公益などの業種が好調。個別ではエクソンモービルやシェブロンなどが上げを主導した。航空株はきつい下げ。著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが、保有する航空株を手放したことが週末に明らかになった。アップルは値上がりし、ナスダック総合指数を押し上げた。
S&P500種株価指数は前週末比0.4%高の2842.74。ダウ工業株30種平均は26.07ドル(0.1%)高の23749.76ドル。ナスダック総合は1.2%上昇。ニューヨーク時間午後4時13分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.64%。
ニューズレター「ザ・セブンズ・リポート」のトム・エッセイ氏は、「経済がいつ平常に戻るかは現時点で非常に不確実だ」とし、「その不確実性を踏まえると、投資家がそのタイミングを見極めようとする展開で、目先は非常に値動きの荒い相場が予想される」と説明した。
為替市場ではドルが上昇。ただ米国株が上げに転じる中、上げ幅は縮小した。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。
ドルは対円では0.2%安の1ドル=106円73銭。新型コロナを巡る米中間の緊張の高まりを背景に円が買われた。
ニューヨーク原油先物相場は4営業日続伸。米主要貯蔵地で在庫が小幅な増加にとどまったため、買いが続いた。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油の受け渡し場所である米オクラホマ州クッシングで在庫が180万バレル増加したと、データ提供会社ジェンスケープが報告。エネルギー省の在庫統計でも同じような数字が発表されれば、3月中旬以来の小幅な増加となる。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は61セント(3.1%)高い1バレル=20.39ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は76セント上げて27.20ドル。
ニューヨーク金先物相場は続伸。米国と中国の対立リスクや新型コロナ感染拡大の第2波が到来する可能性を背景に、逃避需要が膨らんだ。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は12.40ドル(0.7%)高い1オンス=1731.30ドルで終了した。
原題:Stocks Gain as Oil Extends Rally for a Fourth Day: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Mixed, Long-End Slides; Corporate Dollar Deals Surge(抜粋)
Dollar Pares Gains as Equities Rebound; Oil Rises: Inside G-10(抜粋)
Oils Rallies for Fourth Day as U.S. Crude Build Seen Slowing(抜粋)
PRECIOUS: Gold Advances Amid Talk of Tariffs, Second Virus Wave(抜粋)
◎欧州市況:株下落、ほぼ2週間ぶりの大幅安-イタリア債が小幅高
4日の欧州株は下落。ほぼ2週間ぶりの大幅安だった。米中の緊張激化や低調な製造業統計、さらに主要国でのロックダウン(都市封鎖)解除によるリスク懸念が材料となった。
ストックス欧州600指数は2.7%安と、4月21日以来の大幅下落。石油・ガスや銀行、自動車銘柄が特に売られた。欧州市場の大半はこの日、1日のメーデーによる祝日に伴う休場明けだった。
ポンペオ米国務長官は3日、米報道番組で新型コロナウイルスの発生源について、中国湖北省武漢市の研究所であることを示す「膨大な証拠」があると指摘したが、主張を裏付ける証拠は示さなかった。
IHSマークイットが発表した4月のユーロ圏製造業購買担当者指数(PMI)は過去最低を記録した。IHSは企業の活動停止からの回復は「ストレスがたまるほど緩やかになる」と予測する。
欧州債はイタリア10年債が小幅高。終盤に下げを埋めた。フランス債を中心にこの日のユーロ圏国債の大半は、7日の国債入札を控えてベアスティープ化した。
イタリア債とドイツ債のイールドスプレッドは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小して231bp。一時は242bpに拡大した。
ドイツ債はベアスティープ化した。中核国債は準中核国債を上回るパフォーマンスとなり、英国債はブルフラット化した。
ドイツ10年債利回りは3bp上げてマイナス0.56%。フランス10年債利回りは5bp上げてマイナス0.06%。イタリア10年債利回りは2bp下げて1.75%。
原題:European Stocks Slump on New U.S.-China Tensions, Manufacturing(抜粋)
Italy 10Y Bonds Rise, Most Peers Bear-Steepen: End-of-Day Curves(抜粋)
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