いや、冗談で無く疲労困憊でして、理想としてはこのまま布団に潜りたいところですが罵詈雑言は絶やすなと親の遺言なんで・・・嘘ですけど。
今日は植木屋でありました。
いや、何度もお伺いしている御宅なんですが少し癖が強くやり難い家なんであります。
それは、ずーっと鋏の手元を見ているってのが嫌なんでありますが、見てるだけならまだしも、時折「もー少し短く」とか言うのが嫌なんであります。
で、ご依頼の電話では「軽く整えてほしいんです」程度のことだったのまですが、行けば、庭の隅の草まで取ってくれとのご所望でして「それだと1日じゃ終われねぇっすよ」とともに「料金跳ね上がりますけど良ーがすか?」と言ったわけであります。
すると「んじゃぁ1日で纏められるところで」なんて事になったんですが、厄介な業物の木がありましてそれに時間が掛かるので悠長なことはしていられないのであります。
しかし、依頼主の婆様、話し相手に困っているのか、時折話しかけては何度も聞いた庭を作った時のことなど話すわけです。
で、30年前に京都から庭師を呼び、材料時も一緒に来たってことなんですが、その後の手入れは誰がやったんだ、ってな感じの適当さだったわけで、あれから四年・・・俺が手を入れたからなんとか持ち直してるんじゃねぇか、と思っていますが「へぃへぃ、そーですか」と何度も同じ話に相槌を打つ私でありました。
いや、業物と申しましても少し大きめの台杉が三本ってことなんですが、矢鱈と色んなものが植わっているんで脚立を入れるのも難儀でして遣り難さ満点の現場なのであります。
で、一本は隣の家との壁が邪魔でこれ以上育てることは不可能でして、日照が少ないのでヒョロヒョロで、受精も良く無く、あまり小さくしたら枯れ込まないかと心配なんですが、下の方から「小さくして、うんと小さく」と声が掛かるので、ビックリするほど詰めてやった次第であります。
そーすると「そこまで切らなくても」とか言い出す始末でして・・・あーもーやだ、でありましたが、こーなったら諭吉で憂さを晴らしてやる、と心を決め他次第であります。
いや、朝から雨でして、午前中は小雨の中を濡れながらやった次第であります。
で、切るのは良いんですが濡れた切り葉の掃除が手間でして、このままじゃ終わらねぇな、と言うことで昼飯は抜き、手持ちのどら焼きと饅頭を齧って済まし休憩無しで押し切ったわけであります。
で、丁度どら焼きを齧った時に強い通り雨がありましてこの間に雨宿りをし15〜20分だけ腰を下ろせ、持参の水筒の冷たいお茶なども飲んで生き返った次第であります。
さて、午後の2時過ぎでしょうか、天気予報は午後3時ごろから本気の雨というのに晴れ間が出まして、こーなると依頼主の婆様は出ずっぱりで見ているわけでして、一気にペースダウンなのでありました。
あれです、柿の木・紅葉二本・サルスベリ・シャラ三本・ツゲ・台杉三本・ソヨゴ・紫陽花たくさん・・・それと草取り、であります。
これを朝の8時半から始め午後四時半に終わらせるというのは、見えない所で手を抜くしか無いわけですが、婆様がずーっと見ているんでやり難いのなんの・・・しかし、終わらせなくては話にならないので最後はほんとーに無口のまま自分流の仕事を貫いた次第であります。
いや、気に入らなければ次は呼ばれないんでしょうけれどもそれもまた一興と言うことで一ミリも媚びないのであります。
で、一通り終わってどーですか、と問うと「明るくなったから良いんじゃ無い」と言いつつも台杉の仕立て具合にはご不満の様子でした。
しかし、では、とご請求を申し上げると少し口元が緩んだのを私ゃ見逃しませんでした・・・しまった、安かったか? と、思いましたが、根が貧乏症なのでここぞとばかりに吹っ掛けるなんてのは苦手なんであります。
で、山盛りの切り葉を軽トラになんとか積み込み帰路に着いたわけですが、最寄りのコンビニでポカリを買って一気飲みした瞬間、どっと疲れが出ましてハンドルを回すのもやっとの握力に気がついた次第であります。
そー言えば、朝に家を出てから一度もトイレに行って無いやと驚きましたが、雨で濡れていたので気づきませんでしたがそこそこ汗もかいていたんでありましょう。
いや、罵詈雑言のネタを探して見たんですが面白そうなものも無く、仕方が無いので今夜はこれで締めたいと思います。
あっ、もう8時半なのね・・・どーりで眠いわけだ。
では、皆様と自分の明日がそこそこ良い日でありますように願いまして、おやすみなさい、と。