まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

パリからマルセイユへ

2010-09-12 17:02:00 | 海外巡礼 Europe

さてフランス視察の続きです。8月30日はパリからマルセイユに移動。マルセイユの旧港です。

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マルセイユといえば、コルビジェのユニテダビダシオン。

中心部の旧港から車で10分程度の丘の上にあります。

勘違いかもしれませんが映画「フレンチコネクション」にチラッと出てきたという記憶があり、少し古びていると思っていましたが、とんでもない。大変美しく維持されています。

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屋上庭園も丁寧に補修中です。遠くに地中海が見えます。

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当たり前ですが全体から細部にわたるまでコルビジェの意思が透徹しています。だれたところがまったくなく、すべてコル風プロポーション、コル風デザインで完璧性が求められています。

P1100218 エントランスホール

P1100247 4階の共用施設部

いろいろ絵になる場面が設定され、それが細部にわたりコルビジェの嗜好できちんと構築されているという印象があります。すべての存在に理由があるということです。例えば外部空間にある柱。一見窓の位置と無関係にあるように見えます。しかし、内部から見ると見事なプロポーションの一場面を作り出しています。

P1100287 エントランスホール北側に柱がある

P1100221内部から見ると美しく収まっている

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町との関係で見てもこの巨大さにとくに違和感はありません。前面道路もブールバールと呼べるような立派な並木道で、スケールも自然になじんでいます。また上の写真のように北側でも暗いという印象がありません。光があらゆる方向から回り込み翳を薄めているように思えます。


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