福音の力を体験せよ 60
私の姑は、主人が十一歳の時に教会員になりました。けれども、新しく生まれることについては知りませんでした。彼女は、自分がクリスチャンであると思っていました。しかし、問題は勝利の経験がないということでした。
私たちが真のクリスチャンになる秘訣を見出したとき、姑とこの問題について話しました。その頃、姑は老人ホ-ムにいました。彼女は、私たちの話がまるっきり分からない様子でした。それから、主人の妹がこのメッセ-ジを見出した後、母親に教えようと努めました。
ある日、義理の妹はある友だちを呼んで、自分の母親に、話をしてくれるよう頼みました。彼女は来て、姑に向かって次のように尋ねました。「あなたは今までに、一度でもイエス様に心を明け渡した経験がありますか?」姑は、「はい」とも「いいえ」とも、返事ができませんでした。
彼女が再び、「だとすれば、今日、イエス様に心を明け渡しますか?」と尋ねました。その時、「はい!」と答えてから、姑は突然わんわん泣き出したのです。
皆さん、イエス様がついに、彼女の心の奥に入ることができるようになりました。以来、彼女はすっかり別人になりました。当時、彼女は九十三歳でした。最晩年になって、とうとうキリストとの生きた関係を築くことができたのです。
新生への道 13 主にある喜び 15
仕事の上でいろいろな困難が起こり、前途はますます暗くなり、損失が目前に迫ることもあるでしょう。しかし失望してはなりません。心配をみな神にまかせて、平静、快活にしていましょう。賢く物事を処理できる知恵を神に祈るとき、損失、失敗を免れることができるのです。良い結果をもたらすように、全力を尽くして自分の分を果たさなければなりません。イエスは助けを約束しておられるからといって、何も努力しなくてよいというのではありません。私たちの助け主により頼んで最善を尽くしたならば、結果はなんでも喜んで受け入れましょう。
神の民が、心配して心を重くしているのは神のみ心ではありません。主は私たちを欺かれません。主は私たちに、「何も恐れることはない。前途には何の危険もない」とは言われません。試練や危険があることをよく知っておられて、はっきりとそのように言ってくださいます。民を罪と悪の世から取り去ろうとはされず、確かな逃れの場所を示しておられるのです。イエスは、弟子たちのためにこのように祈られました。「わたしがお願いするのは、彼らを世から取り去ることではなく、彼らを悪しき者から守って下さることであります」「あなたがたは、この世では悩みがある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」(ヨハネ17:15、16:33)