何年か前のことですが、私たちの事務所屋上の防水工事を自分たちでしました。ちょうど職員があまりいなかった時です。その日、雨漏りがしたので防水工事をする2人が、朝から必要な材料を買ってきて作業を開始しました。午前が過ぎて午後になり、だんだん暗くなろうとするのに、まだ終わりません。それで心があせってきました。私の子供のイヒョンが手伝おうとしてペンキの刷毛を取ってあちこち塗っていました。その日のうちに作業を終えたくて気が焦っているときに、小さい子供が手伝おうとしてウロウロしているので、皆さんもこの気持ち分かるのでしょう、だんだんイライラする気持ちが強くなってきました。早く終わらせたくて焦っていました。その時、防水ペンキを完全に塗ったところを子供がグシャッと踏んでしまったのです。その瞬間にこう言ってしまいました。「踏んだらどうなるか知っているだろう? やめてあっちへ行きなさい!」。感情的な言葉を出してしまって、自分の心が苦しくなりました。「ああ神様、私が倒れてしまいました」。
その時から体が疲れていることよりも、子供に申し訳ない気持ちでどうしようもなくなりました。子供は屋上の端っこの方に行ってしまいました。それで私が子供に、「イヒョン、お父さんを手伝ってくれますか?」と言ってみましたが、すでに機会は去ってしまっていました。心に傷を受けた子供は気落ちしたまま「いいえ、やめます」と言って、屋上の片隅で一人で遊んでいました。洗濯紐をくるくる回したりして・・・。それから、静かに下へ降りていきました。
どれほどすまない気持ちになったか知れません! 夜寝床に入るまで心がとても痛みました。それで、寝ようとして横になっている子供の隣に一緒に横になって「イヒョン、お父さんは今日間違ったことをしたので赦して下さい」と話しました。すると、子どもは私の両頬をなでながら、まるで赤ちゃんのような声で「ううん、そんなことないよ。お父さん今日ご苦労様でした。顔が小さくなったみたいです。大変でしたよね」。
子供が9歳の時でした。普段はきちんと発音しますが、あらゆる愛情と心を込めて父に声をかけてくれたのです。「お父さんは、イエス様です。お母さんは天使、力の強い天使」。子供が力強い天使というのは理由があります。