今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

法相宗大本山 薬師寺 その2(奈良県奈良市西ノ京町)

2013年12月28日 | 神社・仏閣
薬師寺では2009年から2018年までの予定で約110年振りの東塔の解体修理が進められている。
今回の旅行中に東塔の水煙が60年ぶりに地上に降ろされ、一般公開され、しかも撮影もできるということを知り気持ちが動いた



普段は寺院に入るとき「撮影禁止です」と強い口調で言われるのが常であるが、ここでは「自由に撮影してください」と言われる

東塔水煙降臨展 
体育館のような大きな建物があり、入口近くで四天王が迎えてくれる。
仏像を撮ることを禁止している寺院がほとんどで、今回のように自由にどうぞと言われると、それはそれで難しい

増長天像(平安時代)



持国天像(平安時代)



多聞天像(平安時代) 



広目天像(平安時代) 



宝生如来像(江戸時代) 



阿閦(あしゅく)如来像(江戸時代) 



不空成就如来像(江戸時代) 



ここまで夢中で撮っていたため、ホワイトバランスの設定が間違っていたことに気付いた
これまでの仏像が肉眼見える色と大きく違うのはそのせいだ
このあとはきちんと設定しなおしたので実物に近い色になっている

水煙 
水煙には、塔を災いから守る祈りが込められている






他の塔では火焔文様をデザインした例が多い中、薬師寺東塔の水煙は飛雲の中に、笛を奏で、花をまき、衣をひるがえして舞う24人の飛天が透かし彫りにされている



 





金箔が残っている部分が確認できる



東塔は東寺五重塔、興福寺五重塔、醍醐寺五重塔に次ぎ、4番目の高さを誇るが、見えない部分まで細密な工芸技術が駆使されている所が日本人のすごい所だ



九輪と擦管 


 
九輪は縦に連なる九枚の輪。下から「一の輪」…、と数える。
九という数には「永遠」「尊い」などの意味がある。
写真は「六の輪」までであるが一輪の重さは①92.5Kg ②97.5 ③104.6 ④98.3 ⑤90.5 ⑥76.3Kgとなっている。 ⑦58.5 ⑧78 ⑨65.5Kg






擦管は塔の中心を貫く心柱を包む金属管
相輪は擦管に乗せられているだけで金具等で留められていないというから驚く









東塔の「擦」には創建の経緯を語る「九輪と擦管」が129文字で刻まれている






東塔の組物
 

 
四天王を撮り直したもの









遠くから見ると大きさがわからないが、地上に降りるとその規模が理解できる









 
写真のデータを見て驚いたが、薬師寺には4時間も滞在していたことになる。
これまで観光バス利用の参拝であったため短い時間でも十分満足していたが、個人で時間も気にせず訪れると新しい発見も多く実に楽しい。


撮影 平成25年11月16日

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