日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

振武寮

2006-10-22 10:29:23 | Weblog
平成18年10月22日(土)NHKのETV特集で、わずか1カ月半しか機能してなかった特攻隊員の収容施設である「福岡振武(しんぶ)寮」のことが報道されていた。殆ど公に報道されることなく、今日まで来ている。
鹿児島県知覧町から、特攻隊として出て行った若き兵士達は、当時、どんな思いを持っていたのだろうか?その時に、命を捨てることを強要した上官も、最後まで公の場に出ることなく、つい最近、亡くなっている。現在、80歳過ぎになっている人達も、自分がかって特攻隊員だったことを隠し、つい最近、話す様になっている(自分の身近にも、真珠湾攻撃の時に、日本側のパイロットだったの人がいたが、その人も、亡くなる数年前まで、昔のことを話そうとしなかった)。
当時は、知覧町から飛び立った特攻隊員は、国の為、天皇陛下の為に、全員帰還することなく、死ぬ運命にあると思われていた。生きて帰ることは、許されない状態であり、恥であった。
その時の特攻隊員は、語っている、「操縦しながら、後、数時間で亡くなる運命にある時、二つの声が聞こえて来た。一方は、何で死に行くのだ?死ぬ価値が本当にあるのか、せっかくの命を・・・。又、一方では、臆病者、何で今更死を恐れるのか、お前の進む道は、死しかないのだ・・・」と。
若き特攻隊は、正に、軍からのマインドコントロールにあり、異常な価値観が支配していたのである。
振武寮では、生き残った80人(途中で、引き返した人や、飛行機の調子が悪くなって、目的地まで行けなかった人など)が、再び特攻隊として死ぬ様に強制されていた。
教育で、二十歳前後でも、その考え方が容易に変えられるのだなあ・・・。

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そんなに急いでどうするの?

2006-10-21 07:18:16 | Weblog
 何だってそんなにあわてるんだ。
 早く大きくなって何が待っているというんだ。
 子豚よ、そんなに急いで食うなよ!
 そんなに楽しそうに食うなよ!

Why are you in such a hurry?
What is waiting for you
after growing up so fast?
Oh piggies,you don't have to eat so quickly!
You don't have to eat so happily.

以上は、星野富弘美術館で、私が一番感銘受けた詩。
今の日本人、小さい時から、急ぎすぎだネ。

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中医学

2006-10-20 12:37:07 | Weblog
  16日(月)の朝、フェリーで八代まで行き、八代駅から、オレンジ鉄道に乗り換えて、佐敷に行き、今年の5月から設立された芦刈町立星野富弘美術館に行き(群馬にもある)、薩摩街道「佐敷宿」を見学し、そこにある唯一の宿屋に宿泊した。
 17日に、中医クリニックに行って、診察を見学した。院長の青木先生も、ハルピン医科大学名誉教授の趙基恩先生も、元気にしておられた。東京や神奈川や神戸や大阪からも、患者さんが噂を聞いて来ている。1年しか経っていなにのに、1日、50人ほど来ていて、テキパキと診療をしていた。ツムラのエキス剤を中心に治療をしているが、それで合わない場合は、生薬を組み合わせて煎じ薬を作っていた。西洋医学と中医学の良い所を組み合わせて診療している。外来の患者さんは、ニコニコしている。信頼し切っているのだ。アチコチで治らない人がここで治っているケースが多い。カルテには、脈診、舌診の所見を必ず、記載している。
 趙先生は、中国海洋大学と提携して、クリニックの2階にある研究室で、薬の研究をしている。既に、薬を作って売られている製品を見せてもらった(糖尿薬や脂肪肝などの薬)。民間の医院が大学と提携して研究しているケース、極めて少ないと思われる。
 先生に、自分の診療の仕方を再チェックしてもらった。無菌性髄膜炎で、ルンパールをしなくて、葛根湯+黄連解毒湯の注腸で治した多くの例、熱証での黄連解毒湯の注腸、カゼ予防と体質改善に、六味丸(腎陰虚)+柴胡桂枝湯(2週間おき、3日連続)など、20項目ほどを。
 又、蕁麻疹の治し方も、4つのケースでの使い方を教わり、結膜炎での柴胡清肝湯の使い方(前、教わっていたが、忘れていた)など、先生の部屋で、丁寧に教えてもらった。研究室も見せてもらった。
 「基礎が出来ていないので、・・・」と言うと、「自信を持って下さい。それでいいですから」と言われた。嬉しかった。その内、このクリニック、凄い患者さんの数なること間違いないなあ・・・。

http://www.ctm-clinic.jp/index.htm



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男は女の為に生きる?!

2006-10-16 07:26:56 | Weblog
鯨を捕鯨する時、オスでなくメスを先に打つ。オスを先に打つと、メスは、逃げてしまう。しかし、メスを先に打つと、オスは逃げずに、メスの周りにいつまでもいるから。

 カモでも、同じで、オスが先頭になって飛んでメスが付いて行っている感じになっている時、メスを銃でしとめると、オスは、直ぐに羽音の変化で気が付いて、後ろを振り向くなり、メスが落ちるのに合わせて、オスも一緒に落ちる格好で飛ぶことになるが、オスを先に打つと、メスは、進行方向と全く反対方向に、前よりも倍近い速さで、一目散に、逃げてしまう。

 ヒトでも、男性は、妻子の為に、保険に入るが、女性は、子どもの為に入ることはあっても、男性の為に入ることは、例え、年上の女性であったとしても、ない。女性にとっては、子どもは、自分と同じもの。女性にとっては、子どもを大切にするのは、自分を大切にしているのと同じことの様に、私には、見える。

 遺伝子的に、オスはメスの為に、生きる様に運命付けられている様だ。

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北朝鮮雑感

2006-10-15 17:42:08 | Weblog
 北朝鮮が核を持つことを多くの国が拒否している。北朝鮮は、自分が核を持てば、安全と思って、核を持とうとしている。アメリカ、ロシア、フランス、中国など、大きな国は、持っている。大国は持っても何も言われず、そうでない国が持つと非難を浴びると言うのも何かおかしな気がする。国際的に見て、日本が持っても、不思議ではない。日本の技術力からすれば、1年も経たずして、可能と思われる。
  しかし、核を落とされた世界でただ一つの国、それも、一つでなく二つも落とされた国、その日本が、それを敢えて持とうとしない所に、日本の素晴らしさがあると思う。
 医療費で苦しんでいるのに、ミサイル一基で、かなりのお金が無駄になって行く。日本の軍事費の総額は、北朝鮮の何倍もあると思う。しかも、そのミサイルは、相手を殺すものだ。世界を一つの立場で見れば、人を殺す為の道具であることに間違いはない。
 広島の原爆ドームに行って、私は、原爆の恐ろしさを肌で感じることが出来た。浪人の時の下宿家の主人は、原爆が落とされた直前に、そこで軍事訓練をしていた。凄い爆音爆風と共に多くの部下を失い、片目がよく見えない状態で、地獄の中をさまよっていた様子を、私は、何度も聞かされた。
 
 誰も考えないことかも知れないが、金正日氏が、日本に亡命して、金正日家族を守り、日本が、諸外国から攻撃される可能性が少なくなることにより、今の防衛費を、医療や教育に回したら、日本は、世界中から絶賛を浴びるかも知れないけど、1万の内、1つもありえないだろうなあ・・・。

 アフガニスタンで医療活動をしている中村哲氏は、自分の診療所が攻撃された時、仕返しを決してしようとしなかった。回りのアフガニスタン人は、仕返しを決してしようとしない中村哲氏の仕方を批判したが、結局は、攻撃した側と仲良くなって中村哲氏の素晴らしさを後で悟っている。
 北朝鮮の多くの大衆は、普通の人だと思う。日本の戦前の姿と同じと思えばいい。私の父が言っていた、「変なことでも言えば、国賊として、軍から連れて行かれてしまう、歴史を教える場合も、教師は、上からのマニュアル通りに教えていた」と。現実に、父は、歴史を専門とする教師であったが、「雲の上から降りて来て・・・」などと、真面目に教えていた。

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獅子舞

2006-10-15 07:59:55 | Weblog
  今日は、この町のお祭り。朝の7時45分から、病院の玄関で、獅子舞があった。昨年も見たが、今年も、それと同じ感じであった。
 笛が4人、太鼓が1人、ドラムが1人、踊りが2人(小学生)、獅子は、2頭で、前後ろで、4人、総計一度に12人が協力して行われている。
 獅子の4人の足が見事にそろっている。後ろの人が逆立ちになったりもしている。動きが早いので、体力勝負の感じもある。子ども達は、きらびやかな衣装で踊っている。
 正に、伝統芸術が生きているって感じだ。
コメント (3)
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医師不足

2006-10-14 07:21:08 | Weblog
  昨日、NHKで、「どうする医師不足」と題して、19時30~20時45分まで放映があり、又、今日も、もっと長い時間をさいて、一般の人も交えての放映がある。公的な病院で、ある科が医師不足で消えている。特に、産婦人科、小児科、麻酔科の順に。その理由として、スーパーローテートの導入、忙しい、訴訟などがあげられていた。対策としては、集約化が既に始まっている。
 思うに、行政も医療側も患者側も、よく考えてみる必要があると思う。
 自分の場合、この30年間で、10万人近くの時間外患者を診てきている(外来は、100万に近くになると思う)。そして、今も、救急を毎日している(二人で)。この30年間で、年末年始も、1万人ほど診てきている。それを経験しての意見である(今が一番楽をしている)。

 自分の場合は、日祝(朝10時から、夕方17時~)も、時間帯を決めて、出来るだけその時間帯に来る様に患者さんに協力してもらっている。

 佐伯では、20時~21時まで(高木病院では、当時5名いたので、私の意見が通って、24時間オープンであったが、へつぎ病院では、平日は、常に19時~20時まで、自分がしていたし、ここでは、自分が来てから、365日、19時半~20時まで常にしてきている)、19年半、毎日診た。恐らく、小児科医により、救急が行われなかった日は、片手もない。そう、断言できる。もちろん、都合で、時間が遅れることは、一人だからして、度々あった。来る前に、電話をする様に言っていて、「今日は、夜の診療は、都合で、8時半過ぎになります・・・」とか、言ってきて、難なく続けて来られた。

 何故、この仕方でしようと思ったか、それは、そうしないと、自分の体が持たないと思ったからである。深夜に起こされない為である。命に関わる時は、必ず診ると言い続けて来たし、実際に、診て来た。そして、楽しく?統計を(開業してる時でさえ)毎日執り続けてきた。昔の統計のノートを診ると、常に、感無量になる。

 少なくとも、きついけど、1年間は、多くの周りの人に知ってもらう為に、そのパターンの救急をする必要がある。そうすることで、医師の立場も知ってもらえるし、朝まで待ってひどくなることもなくなるし、医師の方も、かえって楽なのである。

 今、深夜は、当直の先生から診て頂けるので、超楽である。平日は、夕方の時間内診療を17時からしているので、18時過ぎての時間外、少ない。二人の小児科医で、病院、採算、完全に合っていないと思う。が、一人では、きついし・・・・。
コメント (1)
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食事会

2006-10-13 06:49:54 | Weblog
 小児科の食事会をした。と言っても、小児科医2名と、研修医の先生と、新しく来た独身の外科の先生と、事務員さん1名、看護師さん4名で。初めに、笛を吹いたら、シーンとなって聞いていた。美味しいお刺身が沢山出た。
 佐伯の病院に勤めていた時は、小児科は、夏のキャンプと冬の忘年会は、佐伯を脱出して、毎年、泊まりがけで行ったいた。
 職場を去る時のお別れ会の時、去る人は、いつも、小児科での楽しかった食事会のことを言っていた。そんな時、仕事のことなど、ホントに少なかった。小児科は、とても忙しかったが、それで気を晴らしていたと思う(自分の給料がすごく多かったので、職員に出させることはしなかった)。
 食は、人を良くすると書く。アルコールが入ると、いつも思っていることがつい出てしまう。人に話すことで、ストレスが取れる人が多い。正に、アルコミニケーションだ。
 昨日は、大学入試のことで、話が盛り上がった。「50歳前まで、よく、大学入試の夢を見ていた。それも、時間がなくて、数学が出来なくて、慌てている夢を」と自分が言うと、ラサール出身の外科の先生も、も一人の小児科の先生も、「私も」「私も」と言う。何故か、皆、数学なのだ。
 自分の場合、数学で落ちた。しかし、そんな人は多いと思う。浪人しても、数学は、他の科目と比較して、余り伸びないと言われている。入試の時、そのまま実力が出し切れるかどうか、それが数学では、特に問題だ。
 解いている途中で、ちょっとぶつかると、又、別の簡単な解き方で解こうとする。そして、当然、時間がなくなってしまうのだ。
 50歳前のドクターが言っていた、「今でも、国試の夢を見ます」と。
 皆、苦しんで来ているのだなあ・・・。

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心臓外科手術の実情

2006-10-12 07:09:14 | Weblog
平成18年10月11日(火)の早朝、ある大きな病院の心臓外科の部長と医局で個人的に話をした。先生は、ドイツに3年間留学していて、ドイツの医療に詳しかった。
 先生の留学先の心臓外科の病院は、外国からも沢山来ていて、ドクタ一の半分は、ドイツ人以外だったとのこと。外国人は、ドイツ人の医師の生活を守る為にか、研修期間は最長4年間までと決められていて、インドネシアや中近東からが多く、中国や韓国からは少なく、それ以上の期間いる人は、厳しい試験などを課せられていたとのこと。
 1日20件前後、年間6.000件あり、土曜日も、3例ほどしていたとのこと(日曜日は、休み)。そこでの手術件数は、ヨーロッパでは、一番多く、北アメリカでは、それ以上の所も数箇所あるとのこと。
 とにかく、その心臓外科の病院では、執刀を始めて最後の縫合まで、わずか2時間半で、流れ作業の様に、ワンパターンで次から次と手術が極めて能率よく行われ、手術の間に行われる掃除も、三人の掃除婦さんが、手際よくしていたとのこと。
 ドイツでは、心臓外科の病院は、全国で84カ所しかないのに、年間12万件もこなしているとのこと。つまり、手術の集約化が行われているとのこと。公的な病院が7割近くあり、1病院が年間1.000件に満たない病院は、10%程しかないだろうとのこと。
  日本では、何と、心臓外科の出来る病院は、550カ所以上もあるのに、年間の件数は、ドイツの半分もなく、約5万件。そして、その多くは、年間100件にも満たないものが大多数でされている。心臓の手術で有名な東京女子医大でも、1.000件にも満たない。
 ドイツでは、手術成績は、オ一プンで、件数が少なかったり、術後成績の悪い病院は、行政の力で、自然淘汰される運命にあるらしいし、実際に消滅していたとのこと。
 日本の新聞などに載っている心臓外科の治療成績は、あくまでも自己申告で、客観性は、少ないとのこと。難しい手術を沢山すれば、当然、成績は悪くなり、易しい手術をすれば、当然、成績は上がる。スタッフが多くて、手術経験も豊富であればあるほど、それだけ腕が上がるのは確かなこと。
 日本の心臓外科手術の有り方、ここらで、じっくりと腰を据えて考え直す必要がありそうである。
 

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浦島太郎

2006-10-11 07:23:03 | Weblog
 昨日は、昼の12時30分から、6階の会議室で、看護師さんを対象にして、小児科の勉強会をした(今から、1カ月に1回の割合ですることになったが)。
 それで、医師会発表でも使う為、パワーポイントの勉強を余儀なくするはめになってしまった。結構、面白くなってしまって、完全にはまってしまった。今からの学生の講義は、これでしようと思った。
 しかし、せっかくスライド沢山あるので、それでもしたが、準備する係りから、パワーポイントだけにしてもらえるといいんですが、と言われた。納得。
 今は、スライドは、下火で、パワーポイントが主流になり、先々は、これのみになるだろうとのこと。ベータとVHSの戦いは、VHSになってしまった感じだが、そんな感じで、スライドは、昔の産物になるだろう。
 内容は、パワーポイントを使っての小児の見方の序論と、10月28日の医師会での発表内容と、カキクケコと、スライドを使っての染色体異常の見方。100人近くの人が出席していた。
 今は、語学の勉強では、辞書を持つ人は少なく、電子辞書とのこと。そう言えば、語学学校では、皆、電子辞書を持っていて、自分だけ持っていなかったなあ。それに、今、やっと気が付いた!
 浦島太郎って感じだなあ・・・・。

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