明日からが新年度がスタートという学校は多いのではないでしょうか。
本校でも明日からです。
昨日,職員室では
「はぁ~春休みって本当にないよね。もう始まるかと思うと日曜が憂鬱だった~」
なんて,ため息をつく先生もいましたが(笑)
子どもたち,先生たち,保護者,みんないろんな思いを胸に新しいスタートを迎えます。
新クラスを受け持つ担任の先生は,今新しい学級経営の形を思い描き,準備を進めているところでしょう。
どんなクラスにしたい。
どんな子どもを育てたい。
いわゆる,学級担任の夢です。
明日から始まるこの一年で,きっといろんなことがあるでしょう。
子どもたちと抱き合って喜び合うすてきな1シーンも,愕然と肩を落としてしまう悲しい1シーンもあることでしょう。
その中で,子どもを,クラスを成長させていくのが担任です。
思い描く学級担任の夢もそれぞれあって,徐々にクラスのカラーというのが見えてくるものです。
「○○先生のクラスは今年もダンス発表会に出るのかな」
「○○先生のクラスの学習発表会は,きっと今年もあの合唱だね」
「○○先生のクラスは,かなり成績が上がるらしいよ…」
担任の先生にも専門性や特技があって,作り上げるクラスの形は様々です。
担任としてクラスに熱い夢を描き,それに向かって指導・支援を続けていくことは大事なことでしょう。
と同時に,
戦略は,その組織の戦力ありき!
という前提を忘れずにいきたいと思います。
担任が思い描く形と,それに向かって進んでいく方向性や方法があると思いますが,それはどんな子どもたち,どんなクラスにも一様に適合することはできないということです。
子どもたちの実態は様々だからです。
いわゆる「クラスという組織の戦力」です。
A先生が受け持った去年の6年生クラスと,今年受け持った6年生クラスでは,組織としてみれば中身が違うわけです。
もし,A先生が体育の専門で,水泳や長縄で目標を掲げて取り組ませ,クラスを高めていこうという経営方針をもっていたとします。
その経営をスタートする前に,前提として絶対に頭から話してはいけないのは
・体育に取り組むことが適している子たちか
・水泳や長縄という種目が適している子たちか
・掲げる目標はどれくらいが妥当か
・どんな方法で取り組ませていくことが最善か
もっと考えるなら
・体育に取り組むことに理解を示してくれる保護者か
ということです。
視野が広く,柔軟な考え方や指導ができる先生であれば,こういった視点を欠かすことはないでしょう。
クラスに夢を思い描ける先生はすてきな先生だと思います。
そして,どんな夢が一番合っているかを考えてあげられる先生は,もっとすてきな先生だと思います。