何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

海の如く広い愛と想像の翼

2015-12-05 00:14:07 | ひとりごと
敬宮様が昨年中一の時に書かれた短編小説が女性週刊誌に掲載されていた。
「愛子の海の上の診療所」
この著作権は当然作者の敬宮様が有しておられるが、学校の文集に収録されたものなので学校も二義的には権利を有し、それを出版社が入手して雑誌に掲載しているので、ここで全文を記せば、敬宮様の権利を害すばかりか何重にも危険を犯すことになるので控えるが、記録できないのが残念でならないほど爽やかな短編小説であり、出来れば、絵本として出版されることを強く強く望んでいる。

『私は看護師の愛子』という出だしからして意表をついている。 (注、『 』は引用部分)
’’偏差値72’’とも巷間伝えられる学業優秀な敬宮様なら’’医師の愛子’’でも’’学者の愛子’’でも違和感はないはずだが、看護師という職業を選び、しかも先生が帰った後の片付けと戸締りを任され残業?している光景から物語は始まる。
ここに敬宮様の、偉ぶらない御性格と雑務をおろそかにしない真面目さが出ていると思うが、それが次の『待合室のソファーでつい居眠りをしてし』まい、『翌朝眩しい太陽の光で目が覚め、私は飛び起きた。』という描写で、まだまだ中1のあどけなさも伺え微笑ましいものとなる。

ここから物語は急展開し、『急いで片付けを済ませて家に帰ろうと扉をガラッと開けると』、看護師の愛子は『思わず落っこちそうにな』り、『目の前には真っ青な海が果てしなく広がってい』ることに気付くのだ。
学校での課題が幻想小説だったのかもしれないが、この展開の仕方が写実的にみて面白く、絵本には打って付けだと思われる。

診療所の周りが海になり、『助けを呼ぼうとしたが、電話もつながら』ず、看護師の愛子は途方に暮れる。

そこへ、『片足を怪我した真っ白なカモメが一羽 』『今にも潮に流されてしまいそうにな』りながら訪ねてくる。
看護師の愛子は、『カモメを一生懸命に手当てし』、元気になったカモメは『真っ青な大空へ真っ白な羽をいっぱいに広げて飛び立ってい』く。
真っ青な大空へ真っ白な羽をいっぱいに広げて飛ぶカモメという設定は、所謂ベタというものかもしれないが、これを書いたのが中1の生徒だと思えば初々しく瑞々しいものに感じられ、瞼に思い浮かべる光景は、空の青さも羽の白さも一層際立ってくるようだ。

それから怪我をした海の生き物たちが、次々診療所へやってくるようになる。
看護師の愛子は、『獣医の資格は持っていないながらも、やってきた動物たちに精一杯の看護を』する。
ここに敬宮様のたった13年の歳月をみる想いがして胸が痛くなる。
雅子妃殿下が病に倒れられたのは、敬宮様の二歳の御誕生日直後だが、それ以前からご体調はかなり悪かったと伝えられている。つまり敬宮様は物心ついた頃からずっと、病にふせっておられる母の雅子妃殿下を見てこられたのだ。
雅子妃殿下の枕辺にお手紙を届けておられることも多かったという敬宮様は、幼いなりに母のために何ができるか何時も何時も考えておられたのだろう。それが、資格はなくとも精一杯の看護をする、という表現に表れているように思えてならないのだ。

しかし、この物語が清々しいのは、資格がないので出来るだけの看護をしても限界がある、という悲観的な終わり方をしないどころか、『愛子の名は海中に知れ渡り、私は海の生き物たちの生きる活力になっていったのである。』『愛子の診療所は、正に海の上の診療所となったのだ。』と高らかに宣言し、毎日毎日『どんどんやってくる患者を精一杯看護し、沢山の勇気と希望を与え』続けると書き上げている所ではないか。

まだ義務教育を受ける年齢の敬宮様の学校生活までバッシングの対象となるのは、一つには女子であり皇位継承権がないからであるが、もう一つ、二度と待望論が起らぬように徹底的にイメージを破壊しておこうというロクでもない思惑が働いているからだとしか思えない。
敬宮様ご誕生を前に多くの国民は、「御誕生になるこの方が、性別にかかわらず天皇になられる」と信じていた。そして実際それに向け法改正の直前までいったのを国民は忘れてはいない。ともすれば「敬宮様を」という声を上げそうな国民に、運動会で走ってはリレーの選手として活躍しゴールのテープを颯爽ときられるお姿や、チェロを奏でるお姿や、7段ピラミッドの最下段を任される気力と体力を有していることや、偏差値72とも云われる優秀さが浸透するのを是が非でも阻止したい者どもがいるのだろう。
そして、敬宮様も御成長されるにつれ御自身がおかれている状況を理解され、理解される度ごとに苦しまれているに違いない。
問題は先送りされただけで解決はしていないのだから、これからも攻撃は続き苦しまれることはあるに違いないが、敬宮様の短編小説を読めば、どのような攻撃も苦しみも乗り越え、やがて私達の前にしっかりと立ってくださると信じることができる。
「愛子の海の上の診療所」は、劇的に環境が変わろうとも、自分に出来ることを一生懸命にする決意と、それにより傷つき弱ったものを助けたいという想いに溢れているのだから。

敬宮様の御活躍を信じ、お幸せを祈っている。


敬宮様に大きな力を与え続ける沼津の海と富士山と愛鷹山

写真出展 ウィキペディア
参照   「神々が祝福する夢」