何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

ニャンとかワンダフルな人生を

2016-09-28 00:58:05 | 
「物思いにふける秋」など云う言葉とは無縁のはずの私が、この秋は、どうもいけない。
空元気で誤魔化しているつもりだったが、いつも本を貸してくれるだけの本仲間から本をプレゼントされただけでも驚きなのに、子供からまで「やる気が出る本を貸してやる」と本を手渡されるに至り、傍からは相当重症に見えているのかもしれないと反省しているにゃん? (参照、「穂高だけ ワンコだけ」

曰く「自腹で1400円も出して買った大変な本」 らしい。
曰く「一学期の自分を大いに反省し、二学期はやる気を出さねばならないと思い、買った」 らしい。

果たして、その題名は
「人生はもっと ニャンとかなる!」(水野敬也 + 長沼直樹)
右のページには表情豊かな猫の写真とそれにふさわしい格言が書かれており、次のページにその格言にまつわる逸話や偉人たちの名言が記されている、この本は180万部突破のベストセラーらしいが、一ページ目からして「読めばニャンとかなりそうな」有難い言葉が書いてある。

『私は数多くの賢人と猫について学んだが、猫の知恵は 賢人の知恵よりはるかにまさっている』(イボリット・テーヌ)

そんな、賢人よりも有難いニャンコの教えの数々。
『若さより渋さ』 と、いぶし銀のような猫が明後日の方向を睨みつけながら宣う。
この教えにふと目を留める年になったかと寂しくもあるのだが、次のページの 『20歳の顔は自然に与えられたもの。30歳の顔は生活が形作るもの。50歳の顔は、あなたが手に入れるもの』(ココ・シャネル)を読み、まだまだこれから!気を引き締めねば、と気を取り直している。

『迷ったら険しい道を』 と、雪道をたった一人(一匹)でシッカリ歩いていく猫は宣う。
じわじわ感じながら次のページを繰ると、長年大切にしている詩の一部 『森の分かれ道では人の通らぬ道を選ぼう。すべてが変わる』(ロバート・フロスト1874~1963) が書かれている。
『The road not taken
』より一部引用
Somewhere ages and ages hence:

Two roads diverged in a wood, and I took the one less traveled by,
And that has made all the difference.


 
          
「草がぼうぼうと生え誰も通ったことのない道は、誰かが通るのを待っているから、その道を選ぼう」とか、『迷ったら険しい道を』などと高尚なことを考えて道を選ぶわけではないのに、私の場合 気が付くと険しい道を選んでいる、というよりは、私が選ぶと道は険しくなってしまう。

険しい道を愚痴ばかり言って歩いていても仕方がないので、「ニャンとかなる」と言い聞かせながら、歩いていこうと思っている。


ところで、やる気を出すために1400円も奮発して本書を買った君よ、
君はいったい、どの言葉に心打たれたのだい?

君は妙にきっぱりと言い放つ。
『人生に嫌なことを やる時間はない』

・・・・・
君、それは何かい? 嫌な勉強なんかする時間はない という意味かい?
まーいいや、それより何故にニャンコ本なのかい?わんこ本はなかったのかい?

わんこ本ではダメなんだ。
同じシリーズのわんこ本の題名はなんと「人生はワンチャンス」(水野敬也 +長沼直樹)
もう、給食の残りを争うジャンケンで、使い果たしている。

・・・・・
本書のなかに君に是非とも贈りたい言葉があったよ。
『知識は 君を守ってくれる』

そして願う、知識に守られ、ワンダフルな人生を歩んでおくれ、と。

ニャンコのお告げは、まだ続く