何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

盤上の、人生②

2018-03-12 21:00:00 | ニュース
「盤上の、人生①」より

モタモタしているうちに話題からすっかり遅れてしまったが、2018年3月8日の嬉しい大きなニュースは、やはり記しておこうと思う。
その一つは勿論、藤井颯太六段が師弟対決を見事制したことだが、その恩返しを受け留める師匠の大きな器も素晴らしかった。
そして、もう一つ嬉しいのがイチロー選手のニュースだ。

<イチローがマリナーズ復帰=古巣に「全てささげる」>時事通信2018/03/08-11:44配信より一部引用
米大リーグのマリナーズは7日、マーリンズからフリーエージェントとなっていたイチロー外野手(44)=本名鈴木一朗=の獲得を発表した。2012年7月以来の復帰となる。
イチローは同日、アリゾナ州ピオリアにあるキャンプ地の球場で記者会見し、「いずれまたこのユニホームを着てプレーしたいという気持ちがどこかに常にあった」と打ち明けた。大リーグ18年目を迎えることに、「2001年にメジャーリーグでプレーすることが決まった時の喜びとは全く違う感情が生まれた」と心境を語り、「僕が今まで培ってきた全てをこのチームにささげたい」と決意を述べた。
イチローは01年にオリックスからマリナーズに移籍し、同年に最優秀選手(MVP)、新人王、首位打者、盗塁王のタイトルを獲得。04年にはシーズン最多安打記録となる262安打をマークし、2度目の首位打者に輝いた。12年途中にトレードでヤンキースへ移籍し、15年からはマーリンズでプレー。16年には大リーグ通算3000安打を達成した。


このブログではこれまでもイチロー選手の活躍について何度も書いてきた。(参照、「一歩一歩が世界に届く」 「通過点としての偉業」 「静かなダンスが生み出す偉業」 「8月8日 感動を呼ぶ会見」
それは、選手としての類まれな才能に敬意を表するという気持ちもあるが、それと同時に大リーグへの道を拓いた開拓者への敬意の気持ちも強かった。
イチローが切り拓く道・記録は、確かに誰もが真似できるものではないが、イチローはあくまで自分自身のためだけに道を歩んでいるような印象が、私にはあった。
それが今回の会見で、「すべてを捧げたい」と目を潤ませて(イチローは、時差ボケのせいで目が潤んでいると強弁していたが)話している姿に、歳月と誇りと責任を感じた。

前人未到の道を行く藤井六段とイチロー選手の棋譜が、多くの若者の勇気となることを祈っている。


ところで、イチロー選手は「すべてを捧げる」と述べた会見で、もう一つ興味深いことを語っている。

<イチロー「50歳まで現役」は誤解「最低50歳」>  日刊スポーツ2018年3月9日4時59分配信より一部引用
イチローのマリナーズ復帰で、メジャー現役最年長野手の年齢に改めてスポットが当たることとなった。会見で「50歳まで現役」と聞かれたイチローは、「皆さん、よく『50歳まで』という話をされることが多いですけど、僕は最低50歳といつも言っているので、そこは誤解しないでほしいですね」と言った。
40代に入ったころからイチローは、選手としての価値を年齢で判断する風潮への反発を口にしてきた。この日も、FA市場や契約で年齢がネックになることについて「どうやってそこ(の年齢)まで過ごしてきたか、ということによって、同じ年齢でも状態としては違うことは当然。そういう見方をすれば、それだけでくくるのはどうなのかな、という思いはあります」と持論を展開した。
昨季までマーリンズでの3年間はほとんど代打出場に限られ、昨季はわずか215打席だった。マリナーズのサービス監督はイチローを多くの試合に起用する意向だと明言している。しかし、44歳にそれがこなせるのか、との声も当然のように挙がっている。
7日付のニューヨーク・タイムズ電子版によると、44歳の時点でメジャーで現役を継続していたのは過去8人。しかし、チームに大きく貢献した選手は多くはない。チームへの貢献度を示す分析データ指標「WAR」の数字で見ると、44歳以上での「プラス1」以上は、45歳だった04年に1・1をマークし、49歳までプレーしたフランコだけという。
年齢に対する偏見をイチローは打ち破れるのか。サービス監督は「彼は我々の勝利に貢献してくれると思うし、そのために彼をここに呼び戻した」と話している。

「中年の星」として話題になったオリンピックの選手がいたことを思えば、イチロー選手の活躍は間違いなく多くの人に元気を与えてくれると思うのだが、今はこの記事を少しだけ複雑な思いで読んでいる。

ねぇJ君
イチロー選手は少なくとも50歳まで現役で頑張るらしいけれど、
そのことをスゴイねとは・・今の君には言えないね
チビ子の時に痛めた肘を、また痛めてしまい、もう野球は・・厳しい君
痛み止め注射でも誤魔化しきれない痛みを、ただのバッティング練習やキャッチボールでも感じている君よ
もう選手として活躍できないことは分かっているのに、それでも部活動を最後までやり通すと決めている君よ
どう見守り応援すればいいのか、本当に迷っているよ
でも、高校野球最後の夏は、
君にとって、野球をする最後の夏にもなるのだから、
最後のゲームセットの瞬間まで、心をこめて応援するよ J君

野球に情熱を傾ける野球小僧へのエール
赤いバラ:花言葉は情熱




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