どうしてこんなに楽しいんだろう!

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ぼくの命は言葉とともにある

2015年07月18日 | 読書・歴史
福島 智(ふくしま さとし)氏の出版記念講演会に参加した。
場所は新宿の京王プラザホテル42階

開演は14時からだが、
私が入場した13時15分には、すでに席が1/3くらい埋まっていた。
本日は満席なのでスタッフが前から順番に誘導していた。


福島氏は9歳で失明、18歳で失聴し「全盲ろう者」となった。
目が見えない、耳が聞こえない状態になったということだ。

絶望の中で「指点字」のコミュニケーションにより希望を見出し
東京都立大学人文学部に入学した。
盲ろう者として、我が国初の大学入学者となる。
そして現在は東京大学教授として活躍している。

全盲ろう者として、正規で常勤の大学教授になったのは世界初だそうだ。


14時、司会が紹介すると、
福島氏が女性2人の補助者に付き添われ登壇した。

補助者に、会場の光景をみなさんに言葉で伝えてくださいと指示した。

「横15列、縦15から20列くらいで300席くらいあり満席です。
小さいお子さんも数人いますが、ほとんどは先生より年上の方のようです
男性と女性の比率は男性が7割くらいです。」
服装や一人一人の表情まではとても伝えられない。
いかに目で見る情報が膨大か実感した。

一人がしゃべっているのを、もう一人の補助者が指点字で福島氏に伝える。
指点字とは両手の甲側にタイプのように指をタッチして言葉を表現するものだ。

訓練しているのだろうが、
話すスピードと同じくらいの速さでタイプをしていたので
補助者がいれば、「会話」に不便はなさそうだ。

~盲ろう者の状態を表す例え話し~
TVの画面が消えて音だけが聞こえる状態でも、
何を放送しているのか、なんとなくわかる。
逆に音が聞こえなくても、画面が見えれば、これまた情報として理解できる。

しかし、画面も音もなければどうだろう・・・
スイッチを切った状態のTVにTVの意味はない。
彼はそういう状態で18歳以降の34年間を生きてきたのだ。

約2時間の講演会、
実に落ち着いた、優しい口調で自分の人生を語った。
苦悩を乗り越えてきた者のみが発する人間性を感じた。

人生において、何を見つめ、聞くのか。
いずれにせよ、心の目と耳が大事だと思った。

「人生の意味とは、苦悩の中で希望を抱くこと」~福島智

<ぼくの命は言葉とともにある@致知出版社official site>

ぼくの命は言葉とともにある (9歳で失明、18歳で聴力も失ったぼくが東大教授となり、考えてきたこと)
クリエーター情報なし
致知出版社
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