相変わらずKE車のF/PリレーユニットのO/Hをセコセコとやっている寅です。。。
一時期は依頼数が激減したので、まあ時代の流れかなとも思っておりましたが最近に来てゾンビの様に(笑)KE車の電装系統についてのお問合せが結構増加している状況どす。。。
気がつけば今年も師走に入り急に寒くなって街行く人々は厚手のコートで防寒している方々が多くなりました。。。
で、、、気候が寒くなるにつれてエンジンのコールドスタートの不調が露わになって「こりゃアカン。。。」と、ウチにお問合せをされるケースがチラホラと。。。
で、、、症状は似ていても原因は一つでは無い訳で本気で治したいユーザーさんはウチに現車を入庫の巻となる。。。
現車を入庫戴いてオイラは先ずはエンジン音を始めとした車台が発する音と排ガスで事前にオーナーさんから聴き取っていた症状を重ねて大体の検討をつける。。。
コレはKE車に限らず、モトロニック車、LHコントロール車においても同様である。。。
モトロニック車やLHコントロール車にあってはCP診断機を装着してオイラの見立てと、その裏付けを基に診断機の診断結果を照合して原因を探る事が出来るがKE車は生憎CANネットワークが搭載されていない故に検査診断ソケット等に測定器を装着して電圧値の高低でアタリをつけるしか無い。。。
更にKE車のエンジン不調にあっては燃料の圧送の部分、プレッシャーレギュレータからエンジンのインジェクションユニット部分、メルセデスお得意の負圧部分、燃料噴射に係る部分、点火系統の部分に多くは絡んでいる事が多い訳ですがアイドル中の不穏な振動の原因がヘッドのオイル下がりだったりもしますから症状に応じて適切な処置が望まれます。
このシステム全体の検査の上で車屋さんでは判断がつき難いウチがお得意のKE車の「E」の部分。。。
つまり、燃料の電気制御の部分が起因する故障になると殆どは各制御ユニットに問題を抱えているケースが殆どです。
今回はそんな制御ユニットの中でも主役と脇役の両役をこなすKE車のF/Pリレーユニットについてお話を致しましょう。。。
☆此方はW126,W124,W201の6Cyモデル用のF/Pリレーユニットです。
このF/Pリレーユニットは単にF/Pの電源のON-OFFを行うだけでなく、水温信号から判断するコールドスタート時の燃料の追加噴射バルブ、、、コールドスタートバルブのON-OFFを行い、、、更にO2センサーのヒーターコントロールも行っています。
更にはF/Pリレーユニットの動作信号をKEモジュールにフィードバックさせ、コールドスタート時のアイドルUP時間のコントロールに必要なデータ出力も行っています。
このF/Pリレーユニットの故障とは燃料ポンプの電源のスイッチングが不良になりエンストを引き起こす事で故障と判断されますが、、、
実はコールドスタートバルブの動作不良による始動困難や始動後のアイドルコントロール不良と言う故障も引き起こす事があります。
冷間時にING-ONで数秒間燃料ポンプリレーをONにした上で燃圧を上げて更に水温信号から冷間時と判断してコールドスタートバルブを一瞬ONにして燃料を追加供給してチョークの様な状態を作りエンジンスタートをスタンバイ。
そしてセルモータースタート。セルモーターリレーの信号がF/Pリレーに入力されF/PリレーはON。。。
エンジンが始動した状態でKEモジュールとEZLが正常であればF/Pリレーユニットには水温信号とクランクの回転信号が入力されて、F/PリレーはONのままを維持となります。
コールドスタート時からエンジンコントロールに重要な役割をしているこのF/Pリレー。。。
交換するなら断然純正品に限ります‼️
格安社外品コピー品はもってのほか‼️
基盤の工作精度も悪く、全くお話になりません‼️
粗末な電子部品で構成され、壊れて当たり前の構造です‼️
でも、純正品が故障したならばO/HしてF/Pリレーとコールドスタートバルブリレーを無接点化して再生の上、故障のリスクを払拭して乗った方が宜しいかもです。
KEジェトロ車のコントロールユニットは自然劣化故障ならば殆どは再生が効きます。
F/Pリレーに限らずA/Cリレー、KEコントロールモジュール、ABSモジュール、A/Cコントロールパネル、メーターAssy。。。まるで鯛や鮪の様に棄てるトコが無い。(笑)
ウチの常連客様のW126 500SEに至ってはこの度電装モジュール類一式フルO/H完了仕様になった故、、、エンジンコントロールも適正化され、現在はメーカー供給終了となってしまった純正品のF/Pリレーユニット(003 545 2505)もキッチリとO/Hされて無接点化によって故障のリスクを大幅に軽減してあります。
この度はKEモジュールの劣化が見られましたのでキッチリと再生作業を行いました。。。
このKEモジュール、、、エンジンの回転信号と外気温信号、水温信号、ヒーターで温まったO2センサーの信号を受け取って適正なアイドリング回転数を割り出して燃料の補正コントロールを行います。
この燃料補正を行うのがEHA、、、FUELガバナーってヤツです。。。
コレが噴射バルブ(インジェクター)に供給される燃料の量を変えてエンジン回転をコントロールしている訳ですねん。。。
だから基本的にKEジェトロにはアイドル調整は無いのです。。。
FUELデスビのプランジャーの調整ネジグルングルン回し技はエンジンコントロール不良の誤魔化しにしかならないので邪道です。
ついでに言いますとこのFUELガバナー、、、BOSCHのコピー品が格安で多く出回っている様ですが、、、絶対にダメです‼️
ガバナーの内部は磁束密度でバッフルプレートを微妙な燃料圧力でコントロールする為に湾曲させている様なシロモノである。。。
精度がモノを言う部品だけにコピー品がマトモに動くとは思えない。
実際、コピー品が装着されたアイドル不調車が入庫して純正品と交換したら解決したって話もある位ですからねー。
価格だけが魅力の格安部品に騙されない様にです。。。