以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

本年も有難う御座居ました‼️

2019-12-26 04:50:00 | 日記
先日サイコパスな故障を封じ込めた九州よりお越しのW124 E320君。。。

エンジン不調解決の一報に気を良くされたオーナーさんから追加仕事の御依頼。。。

内容はメーターのO/H,A/CコントロールパネルのO/H,A/CリレーのO/H&無接点化と言うメニュー。。。

で、、、早速。。。




先ずは速度計から。。。














次に水温計,油圧計,燃料計ユニット。。。












更に回転計,時計のユニット。。。




後は外気温時計をO/Hしてクラスターケースに照明用LED基板をセット加工。。。





で、、、試験点灯。。。


次にA/CパネルのO/H。。。

先ずはユニットから制御基板を摘出。。。


結構熱害を喰らってまして、、、

↑コレでもエアコンは動いていたから毒車のエアコンパネルって強靭やね。。。(笑)

その他、この破損していた基板周辺のスイッチングFETも熱害で絶縁材のシリコンが風化してボロボロに。。。

こんな事例の時の為に弊社では再生基板を在庫する様にしています。。。

熱対策済みのリビルト基板をセットして再組立〜。。。



♪A/Cパネルは完成〜。

続いてA/Cリレー。。。

A/CリレーのO/Hにつきましては弊社の技術保全の観点から作業中の画像を公開出来ませんが、、、此方も実装部品の交換とリレーを半導体化して故障知らずに仕上げました。🤗

で、、、各ユニットを現車に装着。。。

ついでに点火プラグも6本新調してエンジン始動〜。。。

スムーズなコールドスタートの上でエアコンコントロールのテスト。

エアコン、ヒーター共に問題無く制御され、コントロールパネルの操作に応じた切替りもサクサクと。。。🤗

気温3.5℃の中でエンジンが温まるにつれ、マフラーからは水蒸気が。。。

マフラーから水も排出され、エンジンは理論空燃比で燃えている事が判ります。

エンジンも静かになり、コレでやっと107エンジンらしくなりましたとさ。。。

めでたし。めでたし。。。

全作業終了時刻は12月26日(木)の0時30分。。。

コレをもちまして年内の弊社の業務は全て終了させて戴きます。

本年もこの稚拙なブログにお付き合い戴きまして誠に有難う御座居ました。

来年も何卒宜しくお願い申し上げます‼️🙇‍♂️

弊社、新年は1月7日(火)からの営業スタートとなります。

皆様❗️良いお年をお迎えください❗️🤗











トラブル解決❗️

2019-12-21 11:46:00 | 日記
遥々九州より御入庫中のW124 E320君。。。

アイドル時に失火の様な振れ症状が見られて九州の地元でメインハーネスの交換やら考えられる箇所には手を尽くすも症状改善ならず。。。

弊社に入庫時のダイアグ検査じゃ何回かに一回、診断機のプログラムがエラーになる。。。

HFMの診断システムはエアマスを介して診断プログラムをシステムに進入させる為、エアマスの不良も疑ったがエアマスを一旦新品とチェンジしても状況は変化無し。。。

ダイレクトイグニッションコイルを抜いて点火プラグをチェックすると6本のプラグの焼け方に微妙にバラツキがある。。。但し、大きくカブった形跡も無い。😑

イグニッションコイルのサープレッサー部分にリークの形跡も無いのでコイルとサープレッサーの疑いは解消。

取り敢えずシステムに進入出来た診断プログラムで各センサーやアクチュエータのデータを診る。。。

暫くアイドリングをさせて診断機を繋いだ状態で症状が出るのを待つも今度は症状が出ない。。。

で、、、今度は診断機を外して試乗したら、、、一本目の信号待ちで症状が出た。。。

で、、、作業場に戻って来て一旦エンジンを切って診断機を繋いでエンジンを再始動。。。

診断プログラムはシステムに進入したが、、、今度はO2センサーのデータ取得項目が診断機に表示されない。。。

失火の故障メモリーは残っている。。。

が、、、そのまま待てど暮らせど症状が出ない。。。😱

コレはそもそもモトロニックシステムを司っているHFMの悪戯だと思い、たまたまウチに手持ちであったHFMユニットに一旦入れ換えてみた。。。

が、、、結果は同じ。。。

念の為、HFMとコンビでCAN通信をしているT/LLRモジュールもウチの手持ちと一旦交換。。。

が、、、結果は同じ。。。だわな。。。診断機によると何方のT/LLRモジュールもEFP(燃調コントロール)はすこぶる正常でスロットルアクチュエータに絡むエラーも無いと語ってますから。。。

更に試乗を繰り返すウチに色々と経年劣化による不調箇所は発見された。。。

例えばATのキックダウンスイッチのハーネスがボロボロになっていたので交換。。。
って、、、このハーネスは既に供給終了品。。。だから新たに作って新調。。。

でも、この失火みたいな症状にビンゴとなる原因に行き着けず調査期間は半年を要してしまった。。。

症状に気候の変化の影響もあるかもと検査を繰り返すも大きな変化は見られず。。。

オマケに試乗しても症状が出ない時さえも。。。😓


ココまで調べて相応の回答が見つからないとなるから故障修理は面白い。。。

何か見落としが絶対にあるとHFMユニットを分解して睨めっこをするも回答は得られず。。。

で、、、HFMユニットを再び載せてエンジンを再始動。。。

何か手掛かりは出ないかと再び試乗に出てみる。

症状が出て来ないトコでキックダウンスイッチのチェックとしてアクセルペダルをガンッと踏み込む。。。すると、、、一瞬ABSの警告灯が点いて消えた。。。😑

その後信号待ちをしていたら症状が出た。。。

そしたらまたABSの警告灯が一瞬点いて消えた。。。

こうなると発電不良とかの類では無い。

ABSモジュールを友人のE320から拝借して現車に装着して試乗。。。

すると、、、あ〜ら不思議。(笑)

ABSの警告灯が点灯しないばかりか失火症状も出ない。

試しに一旦作業場に戻って診断機を接続。。。

診断機はキチンと診断プログラムをシステムに進入させ全ての診断項目を表示してくれている。。。

勿論、「ブルン。ブルン。」の失火症状は見られない。

で、、、またABSモジュールを元に戻して各種色々な検査を行ったところこのABSモジュールの不良が不整脈を招いていた事が判った。

勿論、HFMユニットとABSユニットはW124ではCANでは繋がっておらずダイアグ診断項目にはブレーキ系統は含まれてはいない。

つまり、HFMとABSの系統は特に通信を行なっていないと言う訳です。

ホイール回転センサーの信号などは共有していますけどね。。。

ただ一つ、サイコパス的に関連するのはHFMユニットの前にABSモジュールが近接して装着されていると言う事だけである。

と、まあ狐につままれた気持ちでこの車に着いていたABSモジュールを分解。。。

電源回路上に大きな問題が隠れていた。

ABSモジュールの電源回路を構成する電解コンデンサーのパンクによって液体で浸食した電源回路から発生した何らかのノイズがHFMユニットの動作周波数に同期してHFMユニットの内部基盤に何らかの悪影響を与えていたと考える。。。それしか考えられん。。。

ABSモジュールを修復して現車に装着。。。

先ずはテスト。。。






↑奥がHFMユニット。手前がABSモジュール。

取り敢えずバッテリーを下ろした状態での動作確認。

診断機を繋いで各センサー類のデータストリーム。。。
問題なく診断モードに突入〜。🤗




インジェクターもキチンとリアルタイムに制御されてます。


エアマスもキチンと補正されてますね。


O2センサーもキチンとコントロールしてます。


O2センサーの電圧値もキチンと変位してますね。

アイドリングも安定して変なシャクリも消えてくれました。。。

今回はトラブルシュートに手間取り、かなりの長期戦となってしまいましたがオーナー様のご協力によりイレギュラーケースの経験値を得る事が出来ました。(笑)

毒車も車齢を重ねると通常じゃ考えられないシュールな故障を引き起こすと言うお話の一例でした。。。

九州はK県のY様❗️
お待たせ致しました。この度は御用命戴きまして有難う御座居ました‼️🙇‍♂️




「極上車です❗️もう二度と出ません❗️」常套句で誘惑❓❓

2019-12-20 13:43:00 | 日記
突然ですが、これから毒車の世界にドップリと漬かる覚悟で毒車を御購入されようと言うド変態の皆様へ一言申し上げておきます。。。

1990年代生まれの20歳以上の毒車の個体に極上車など御座居ませんし、個体を購入後に相応の費用を要する事は当たり前ですので更なる覚悟をして下さいませ。

中古車で流通している毒車の個体はデイーラーさん管理のワンオーナー車など殆ど存在せず、既に2オーナー以上の個体で幸い輸出や解体を逃れている個体が殆どです。。。

多くは経年なりのメンテナンスに係るコストに限界😵を感じて手離された個体で新車時のコンデイションを知る方なら「❓」となる状態のモノが殆どです。。。

町場や専門店を謳う知識の無い修理工場で的外れな修理や調整を受けた個体、知識に疎いユーザー自身のDIYで弄り倒された個体。。。
発生した不具合を結果的に治しきれず諦めて手離された個体。。。
整備作業自体に間違いが無ければまあ、許容範囲ですがブレーキ周りを素人が分解整備しているのは感心しませんな。。。

こう言った個体が毒車には圧倒的に多く、中古車として流通して業者オークションで落札され中古車の商品車として仕入れられます。。。

仕入れた中古車店では中古車加修と言って商品化する為の外装加修を行い、エンジン等のコンデイションをチェックします。。。

で、、、ココでASD何か装備されているタマですとASDの警告灯が点灯何てよくあるお話です。。。
コレを治すには結構多大なコストを要します。。。
ASDのユニットなど既にメーカー供給は終了品なので修理で対応するしかないですけどASDユニットの修理に要するコストは結構掛かります‼️

中古車店で商品車にそのコストを掛けて修理してSP(販売価格)にそのコストを上乗せする様なバクチをする訳がありません。。。
で、、、メーターの警告灯の球を抜いて二度と点灯しない様にするか、メーター自体を中古のASD無し仕様のメーターASSYに変更と言う荒業に走る訳です。。。😎

ABS警告灯の点灯については必殺警告灯の球抜き技が一般的ですが、この奥義を破るには現車確認時にイグニッションスイッチONで警告灯が灯くかを確認する事ですね。。。(笑)

装備系の不具合をとってもそんな具合ですからASRだのの問題は恐ろしくて言えない。。。




エンジン関係の不具合だって多少のオイル下がり位なら添加剤注入で白煙の吐き出しは抑えられるし、ATの滑りも添加剤で。。。
アイドル時の微妙な振動位は「こんなモンですよ。」のセールストークで騙す方法が常套手段やね。。。(笑)

だって、KE車で過去にどんな整備工場でどんな整備を受けて来たのかも不明だしKEジェトロを熟知している整備士によってメンテナンスを受けて来たのかさえも不明ですからねー。
LHやモトロニック車の場合は診断機があっても故障を判断出来ない専門店を謳う整備士もどきが多い業界ですからねー。(笑)

不調を小手先で誤魔化して業者オークションに投げているケースも実に多いですので最早購入後にそのまま安心して乗れるタマなど海岸の砂浜でコンタクトレンズを探す様なお話だと言っても過言では無さそうですわ。。。

よって、これから毒車を購入しようと言うド変態の皆様にあっては欲しい個体を見つけたらそれはあくまでもベース車を購入したと割り切って、購入後は信頼出来る職人の手に委ねてレストアして乗ると言う覚悟が必要です。

中古車店の「納車整備」は車検を取るだけレベルの最低限のモノと心得るべし。

まあ、つまりこれから毒車に手出しするってコトは=レストア趣味の域だと考えるべきだって事です。。。


車検アウトです。。。

2019-12-20 00:20:00 | 日記
毒車の車検で排ガス検査で落とされたって話が実に多いので今日は毒車の燃料制御方式の違いによる燃調についてちょっとお話しますね。。。

先ず最初にKE,モトロニック,LHの各制御方式を問わずO2センサーが御臨終になってますと燃調は濃い目になりますので論外です。
後はエンジンマネジメント用の水温センサーや吸気温度センサーが御臨終でも燃調は濃い目の方向になります。
又、点火プラグが寿命なタマも消耗品交換をサボったユーザーの責任です。
エンジン不調な個体を修理入庫させてプラグの点検でさえもしない「専門店」もありますけどね。。。(笑)

では、先ずはKEジェトロ。。。
この燃料供給方式の燃調につきましてはココ最近の本ブログにて触れて参りましたが、センサー類のデータからKEモジュールが判断してEHA(FUELガバナー)をコントロールする事で供給燃料を補正制御しています。
この補正制御が適正に行われている上で機械式のエアフロのプランジャーのADJネジはメーカーで調整を行い燃調を適正に保っています。よってメーカー的には「如何なる理由であれ専用アナライザー等が無き状況で回してはならない。」と、整備書に記されています。
つまりコレが「KEジェトロシステムの禁断のネジ」です。。。

コレが30年選手の個体となって行くにつれ、KEモジュールやEHAも劣化が始まり補正制御に誤差が生じ、更にKEモジュールの劣化が進むと制御値にズレが生じて参ります。。。
この「ズレ」は燃調を濃い方向に変移させ、シリンダー内での未燃焼ガスを増加させます。。。




☆画像はW124 300TEのKEモジュールのイメージです。


すると、車検時の排ガス検査で「×」が出て見事に車検落ちとなります。。。

よって、車検代行業者はその場の車検を通す為に「禁断のネジ」をエアークリーナーユニットから長い六角レンチを突っ込んで山勘で回してエアフロの吸入空気量を適当に増やして再度車検ラインを通します。。。

コレで車検については大体は通りますが、、、KEシステムの電気的燃料補正制御がズレを起こして適正値が出ていないのに禁断のネジを回して空気の吸入量を変えてしまっているのだから適正な燃調になどなる訳が無い。。。

更に車検後にそのまま乗るにつれてKEモジュールの劣化は進むワケで、、、
EHAでの燃料補正はバラバラ。。。禁断のネジはグルングルン回しとる。。。
もう、何だかワケの分からない状況でエンジン不調を来たす事となります。。。(笑)

失火の様なブルブル症状。コールドスタートの不良。コールドスタート後のアイドルアップ不良。加速不良。。。etc.....

KEジェトロのシステムにはアイドル調整も無いですし、排ガス検査でアウトの場合はKEモジュールを含めた電気的システムを熟知した知識のあるプロの手で根本から解決する事が重要です。




☆画像はW124 300TEのKEモジュールのO/H作業のイメージです。


酷い場合はO2センサーが断線して燃料補正が濃くなっているのに禁断のネジをグルングルン回しとるアホな整備士も居る位ですので悪しからず。。。


次にモトロニック制御とLH制御のお話。。。

先ず先に言っておきます。

この二種類の制御システムにも機械的な燃調やアイドル調整は御座居ません。。。

排ガス検査でアウトのタマはO2センサーや吸気温度センサー、エンジンマネジメント用の水温センサーが御臨終と言うパターンも御座居ますが、、、

多くはインジェクション制御システムの劣化に伴う「燃調ズレ」が多いのです。

電気的に燃調を行なっているこのシステムの要はT/LLRモジュール或はE-GASモジュールと言うユニットがスロットルの開度に応じた燃料コントロールを行なっております。




☆画像はW124 500EのE-GASモジュールのイメージです。

コレがモジュールの劣化に伴い、燃料の適正値に誤差を超えたズレが生じて燃料が濃い目になります。更にメインのHFMモジュールやLHモジュールも劣化して積算値にズレが生じている為にインジェクターのOPENタイムもリアルタイムで変位しなくなります。




☆画像は入庫診断時のイメージです。コレがリアルタイムに微妙な制御を行なっていない証拠。。。




☆画像はモジュール類のO/H等の修復後のインジェクションタイムのイメージです。

このシステムの場合はモジュールの劣化に伴い燃調制御全体が濃くなってカブリだします。
最悪は未燃焼ガスがブローバイ還元システムのキャパを超えて触媒に生ガスが滞留し、触媒が焼損或は車両火災に繋がる場合があります。

この二種類の制御システムで排ガス検査でハネられた場合はHFMモジュール或はLHモジュールとT/LLRモジュール或はE-GASモジュールを修理或は交換するしかありませんが中古モジュールとの交換はいただけませんね。。。

中古は所詮中古。結局劣化していますのでその場の排ガス検査をパスしても車検後の数ヶ月で燃調ズレが起きてまた同じ何て話もある位ですからねー。

大事な毒車を燃やさぬ様に異常は早期に解決しましょうね。。。(笑)

鯛か❓鮪か❓(笑)

2019-12-07 17:32:00 | 日記
相変わらずKE車のF/PリレーユニットのO/Hをセコセコとやっている寅です。。。

一時期は依頼数が激減したので、まあ時代の流れかなとも思っておりましたが最近に来てゾンビの様に(笑)KE車の電装系統についてのお問合せが結構増加している状況どす。。。

気がつけば今年も師走に入り急に寒くなって街行く人々は厚手のコートで防寒している方々が多くなりました。。。
で、、、気候が寒くなるにつれてエンジンのコールドスタートの不調が露わになって「こりゃアカン。。。」と、ウチにお問合せをされるケースがチラホラと。。。

で、、、症状は似ていても原因は一つでは無い訳で本気で治したいユーザーさんはウチに現車を入庫の巻となる。。。

現車を入庫戴いてオイラは先ずはエンジン音を始めとした車台が発する音と排ガスで事前にオーナーさんから聴き取っていた症状を重ねて大体の検討をつける。。。

コレはKE車に限らず、モトロニック車、LHコントロール車においても同様である。。。

モトロニック車やLHコントロール車にあってはCP診断機を装着してオイラの見立てと、その裏付けを基に診断機の診断結果を照合して原因を探る事が出来るがKE車は生憎CANネットワークが搭載されていない故に検査診断ソケット等に測定器を装着して電圧値の高低でアタリをつけるしか無い。。。

更にKE車のエンジン不調にあっては燃料の圧送の部分、プレッシャーレギュレータからエンジンのインジェクションユニット部分、メルセデスお得意の負圧部分、燃料噴射に係る部分、点火系統の部分に多くは絡んでいる事が多い訳ですがアイドル中の不穏な振動の原因がヘッドのオイル下がりだったりもしますから症状に応じて適切な処置が望まれます。

このシステム全体の検査の上で車屋さんでは判断がつき難いウチがお得意のKE車の「E」の部分。。。
つまり、燃料の電気制御の部分が起因する故障になると殆どは各制御ユニットに問題を抱えているケースが殆どです。

今回はそんな制御ユニットの中でも主役と脇役の両役をこなすKE車のF/Pリレーユニットについてお話を致しましょう。。。


☆此方はW126,W124,W201の6Cyモデル用のF/Pリレーユニットです。

このF/Pリレーユニットは単にF/Pの電源のON-OFFを行うだけでなく、水温信号から判断するコールドスタート時の燃料の追加噴射バルブ、、、コールドスタートバルブのON-OFFを行い、、、更にO2センサーのヒーターコントロールも行っています。

更にはF/Pリレーユニットの動作信号をKEモジュールにフィードバックさせ、コールドスタート時のアイドルUP時間のコントロールに必要なデータ出力も行っています。

このF/Pリレーユニットの故障とは燃料ポンプの電源のスイッチングが不良になりエンストを引き起こす事で故障と判断されますが、、、
実はコールドスタートバルブの動作不良による始動困難や始動後のアイドルコントロール不良と言う故障も引き起こす事があります。

冷間時にING-ONで数秒間燃料ポンプリレーをONにした上で燃圧を上げて更に水温信号から冷間時と判断してコールドスタートバルブを一瞬ONにして燃料を追加供給してチョークの様な状態を作りエンジンスタートをスタンバイ。
そしてセルモータースタート。セルモーターリレーの信号がF/Pリレーに入力されF/PリレーはON。。。

エンジンが始動した状態でKEモジュールとEZLが正常であればF/Pリレーユニットには水温信号とクランクの回転信号が入力されて、F/PリレーはONのままを維持となります。

コールドスタート時からエンジンコントロールに重要な役割をしているこのF/Pリレー。。。

交換するなら断然純正品に限ります‼️
格安社外品コピー品はもってのほか‼️
基盤の工作精度も悪く、全くお話になりません‼️
粗末な電子部品で構成され、壊れて当たり前の構造です‼️

でも、純正品が故障したならばO/HしてF/Pリレーとコールドスタートバルブリレーを無接点化して再生の上、故障のリスクを払拭して乗った方が宜しいかもです。



KEジェトロ車のコントロールユニットは自然劣化故障ならば殆どは再生が効きます。
F/Pリレーに限らずA/Cリレー、KEコントロールモジュール、ABSモジュール、A/Cコントロールパネル、メーターAssy。。。まるで鯛や鮪の様に棄てるトコが無い。(笑)

ウチの常連客様のW126 500SEに至ってはこの度電装モジュール類一式フルO/H完了仕様になった故、、、エンジンコントロールも適正化され、現在はメーカー供給終了となってしまった純正品のF/Pリレーユニット(003 545 2505)もキッチリとO/Hされて無接点化によって故障のリスクを大幅に軽減してあります。

この度はKEモジュールの劣化が見られましたのでキッチリと再生作業を行いました。。。




このKEモジュール、、、エンジンの回転信号と外気温信号、水温信号、ヒーターで温まったO2センサーの信号を受け取って適正なアイドリング回転数を割り出して燃料の補正コントロールを行います。

この燃料補正を行うのがEHA、、、FUELガバナーってヤツです。。。
コレが噴射バルブ(インジェクター)に供給される燃料の量を変えてエンジン回転をコントロールしている訳ですねん。。。

だから基本的にKEジェトロにはアイドル調整は無いのです。。。
FUELデスビのプランジャーの調整ネジグルングルン回し技はエンジンコントロール不良の誤魔化しにしかならないので邪道です。

ついでに言いますとこのFUELガバナー、、、BOSCHのコピー品が格安で多く出回っている様ですが、、、絶対にダメです‼️

ガバナーの内部は磁束密度でバッフルプレートを微妙な燃料圧力でコントロールする為に湾曲させている様なシロモノである。。。
精度がモノを言う部品だけにコピー品がマトモに動くとは思えない。
実際、コピー品が装着されたアイドル不調車が入庫して純正品と交換したら解決したって話もある位ですからねー。

価格だけが魅力の格安部品に騙されない様にです。。。