昨夜の雪も積もることなく暖かな日中を迎えている小平村の寅です。。。
昨晩の内職にてW126 V8モデルのA/Cリレーの無接点化作業が完了しました。
このタイプの基盤は片面基盤なので半田の劣化や割れが発生し易いので同時に半田の打ち直しも施工致しました。
コレにてA/Cリレーの故障のリスクは大きく軽減され、エアコンコンプレッサークラッチの断続不良トラブルとも縁遠くなりますね。。。(笑)
しっかし、、、暖冬で今日の気温は3月後半の陽気ですって。。。
この分で行くと今年のエアコントラブルに絡む修理需要は春先からやって来るのかな。。。
例年だと梅雨時位からエアコントラブルの修理が増えますけど今年は気温の上昇が早くなって、、、修理需要も早くなると言う原理。。。
冬場は故障防止の為のコントロールパネルやA/Cリレーの対策修理が多いですが、需要期に入るとA/Cシステム自体をトコトン壊した挙句の修理も多いですよ。。。(笑)
毒車に多いA/Cコンプレッサークラッチのコントロール不良。。。
A/Cを普通に使用していて渋滞路などで突然吹出口から常温以上の風が出て冷風が出なくなる。。。
エンジンを一旦停止させて再始動させるとまたエアコンは普通に効いて吹出口から冷風が出て来る。。。
が、、、この事象がどんどん頻繁になって来る。。。
大体はA/Cリレーのコントロール不良によるもので、、、最期は基盤上のリレー自体が不良に至る事になる。。。
よって、、、A/Cリレーを使用している個体はリレー基盤自体のO/Hと無接点化で故障のリスクを大幅に低減してしまおうって事で弊社が提案している訳でごんす。
因みにLHコントロールシステムにはA/Cリレーと言う物体は存在せず、、、
GMモジュール内部にA/Cコンプレッサークラッチのコントロールが組み込まれています。。。
故に、、、W124を例にとりますと400E/500E,E400/E500はGMモジュールでA/Cコンプレッサークラッチのコントロールを行なっていると言う訳でごんす。
このGMモジュールも経年劣化で色々と故障の症状が出て参ります。
GMモジュールはインジェクションコントロールシステム、ASR/ABSシステムへの電源供給を主に担っておりますが、エアコン関連に絡む電磁クラッチや熱水循環ポンプ、ヒーターバルブ等のコントロールも担っております。
つまり、GMモジュール搭載車がGMモジュールの経年劣化によって制御不良が発生している様ですと、、、GMモジュールの基盤全体の劣化が進んでいる訳で基盤自体の修復措置が必要になると言う事であります。
まあ、そう考えますとLH制御車は同じ弁当箱(CP-BOX)に内蔵されているLHモジュール、E-GASモジュール、ABS/ASRモジュールの経年劣化も進んでいる訳ですから同時O/Hが望ましいと言う結論になりますけどね。
A/Cコントロールは個体のエンジンの状態とも兼ね合いがあります訳でエンジン不調がA/Cコントロールをもたらす事もあるのです。。。
エンジンコントロールシステムの不調、或はエンジン側の燃料供給系統、点火系統等にトラブルを抱えている場合はフェイルセーフによってエアコンコンプレッサーのクラッチを強制的に切る場合も御座居ますのでエアコントラブルであってもエンジン自体の診断が必要な場合も御座居ます。
過去にあった事例ではエアコンコンプレッサークラッチが突然切れると言う症状でGMモジュールのO/Hは完了済みと言うW124 400Eの個体。。。
診断機のデータで判明したのがO2コントロールのデータが排出ガスを濃い目と示されていた。。。
インジェクターコントロールを確認してもほぼ正常域。。。
点火プラグを外したらモロにカブリ気味。。。でも、プラグは新し目。。。
こりゃってコトでプラグコードやデスビをチェックするも全て新品。。。
最後にイグニッションコイルを確認したらリークの痕跡。。。
イグニッションコイルの交換で適正点火に戻り、エアコンも通常に戻りました。。。
つまりコレはイグニッションコイルのトラブルによって着火ミスが発生してエンジンコントロールシステムがフェイルセーフに入れていたと言う結論です。。。
まあ、30年選手の毒車ですから色々と出て来ても何の不思議も御座居ません。
ただ、「木を見て森を見ない。」トラブルシュートでは故障の元凶に行き着けない事も多くなってますねー。