以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

LHもバッテリー交換でポン‼️

2024-05-27 19:20:00 | 日記
前回のブログでHFM制御のW124のバッテリー交換についての注意点につきましてお話しましたが、、、寅🐯の予想通り『500Eはどうなんだ❓』『E400は❓』と言う質問が煩い位来た(特に業者さん)ので此処で触れさせて戴きます。。。

基本的にV8エンジンのLH制御車も同じです。
新品バッテリーの突発電流でエアマスが逝くリスクがあります。
だからバッテリー端子接続前にヘッドライトSWをONにして電気を消費させる受け口を作るのが賢明です。

因みにLH制御車はエアマスを飛ばすと新品部品供給終了品なので代替品がかなり入手困難です。。。
ヤフオク等の出品を見ると水💦が枯渇した砂漠🏜️で水💦を売る様な商売で。。。かなり高価ですが未だ値上がり途上かもですね。。。

新品バッテリー交換でポン‼️もLHでは大変な事態になると予想されます。
因みにフル充電したバッテリーでもヘッドライトSWをONにしてからバッテリー端子を接続しないと同様のリスクが発生しますので御注意を❗️

余談ですが、、、毒車世代以降のW210やW220でも新品バッテリー交換でモジュール類がバグると言う事例も御座居ますのでもう生きている台数は僅少でしょうがバッテリー端子接続前にヘッドライトSWをONにすると言う手法は有効な様です。

さて、、、今年も台風🌀一号が発生した様なので夏の繁茂期に向けて体勢を整えんとですね。

既にエアコンリレーの修理、無接点化のオーダーが増加中です。。。

今年も熱い夏となりそうです。。。

バッテリー交換でポン‼️😱

2024-05-27 12:40:00 | 日記
先日、弊社でHFM &T/LLRモジュールを修復したW124 E280のユーザーさん。。。

『エンジンの始動性も悪く、アイドルも不調。吹け上がりも悪い。何なのコレ⁉️』との問合せ。。。

話を聞けばHFMモジュール搭載後に載せるバッテリーを新品交換したと言う。。。

寅🐯『バッテリーのマイナス端子を普通に接続しましたか❓』

お客さん『別に普通に接続したわ。』

寅🐯『はい、終了です。』

新品のバッテリーを搭載してバッテリー端子を普通に接続。。。
国産車ではそれで良い。問題無い。
ところがコレは毒車。国産車の常識は通用しない。。。😩

バッテリー端子を接続した瞬間に車台側に一瞬大電流が流入して弱い部分を破壊するリスクが有ります。。。

国産車ならばバッテリー端子接続時の突発電流対策が施されているので何も問題は無いです。。。

メルセデスが電気化過渡期の時代な設計な故に使い込まれて過電流の緩衝能力が落ちた旧い機器への対策と言うモノが施されていないに等しい。。。

で、、、その弱い部分と言うモノって何でしょうね❓❓

エンジンの制御に非常に重要な役目を担っています。。。

それはエアマスセンサー‼️

突発電流で一番潰れ易い代物。。。

特に長期間使用されて来て経年劣化の激しいモノは少々の突発電流で飛び易い傾向にあります。

此方を保護する為の手法として毒車については突発電流を吸収する為にヘッドライトSWをONにしてからバッテリー端子を接続すると言うセオリーを守ればエアマスセンサーを保護出来ます。


つまり、、、今回のユーザーさんは新品バッテリー交換時のセオリーを知らずにやっちまったと言う話でした。。。
因みにHFM用のエアマスセンサーは社外の格安商品が多く販売されておりますが、多くはBOSCHのコピー製品な故ダイアグノシス診断機能が死んだりして余計なトラブルを誘引する結果に陥るケースが多いです。。。御注意を❗️

と、言う訳で本件は一件落着。。。😛


長期間の眠りからのお目覚めは❓❓

2024-05-26 17:18:00 | 日記
最近特に『普段あまり乗らない。』だとか『◯年寝かせた。』と言う類の毒車の不調相談が多いですね。。。

不調内容も様々ですが、、、圧倒的に多いのが『KEジェトロ車で久々にエンジンを掛けたら黒煙を噴いた。』と、言うもの。。。😱

KEジェトロ車では放置期間や放置状態、放置環境にもよりますけど実は『お目覚めの黒煙噴出』と言うトラブルが起き易いと言う現実を認識すべきなのですが。。。

眠りにつく以前には正常に普通な状態でエンジンが掛かり排ガスも綺麗だったが長期の眠りから覚めたら黒煙が。。。

しかも、冷間時始動時は特に問題無くエンジンが暖まって来るとマフラーから黒煙噴出〜‼️

この時点でやめときゃエエのにそのまま乗っちゃって事を甚大にしてしまう事例も多い。。。

直ぐに運転を中止して積載車で修理工場に入庫。。。

運ばれた修理工場がKEジェトロを熟知した整備士が居る工場ならば大事に至らず解決する事も多いが、 KEジェトロ自体を理解していない工場だったりすると事態はスパイラルな展開な上に地獄の展開を迎える事もあります。。。

先ず、長期間放置後の黒煙噴出は部品交換によって治す修理では無い事を此処に申し上げておきます。
更に、長期間放置後の場合にはオーナーさんの手によって儀式の様な作業を行なって戴く事で『黒煙噴出』の防止になります。

但し、KEモジュール、フューエルガバナー(EHA)、ポテンションメーター、吸気温度センサー、O2センサー等の不具合を抱えている場合には該当せず、アイドル不調等の症状が継続するので御了承下さい。

では、長期間放置後の『儀式』とは。。。

先ずはボンネットを開けて10mmのソケットでエアークリーナーBOXを外す。。。


エアフロメーターユニットの丸いバタフライバルブを割り箸等で軽く優しく押したり戻したり、、、下死点⇆上死点とカッコンカッコンと動かしてやる事。
こうする事でエアフロメーターのバタフライバルブのプランジャー付近やメインシャフトに付着したワニス状の物質が砕かれてバタフライバルブの狭まった可動域が復帰して正常なスロットルポジションの位置に復活するって訳です。 。。
ワニス状の物質は長期の放置で気化した燃料の化学変化で発生するモノで毒車の保管条件(温度、湿度等)によって差異はありますが必ず生成されるモノです。

このカッコンカッコンの儀式によってエアフロメーターは正常な可動域を取り戻して適正なエアーを吸入する様になります。。。

後、恐ろしいのは湿気によってスロットルポジションを読み取るポテンションメーターの躍動子接点が酸化しているケースがあります。
ヘタすると接点が固着していたところに突然動かしてしまった事でポテンションメーターの基盤の躍動子との接触部分が剥離してしまう事もあります。







症状として温間時始動時に時折クランキングが長くなる。アイドル回転が何だか落ち着かない。。。

この場合、吸気温度センサーが悪戯している場合もありますが、アイドル時にX12ソケットからアナログテスターで信号を取ると大体の検討はつきます。。。



通常は6.8V 付近をウロウロしておりますが、7V〜8V固定の場合はポテンションメーターの異常を謳っています。。。

こうなりますとポテンションメーター部分の脱着調整が絡みますので熟知した整備士が居る工場でないと対処は不可能です。
無闇矢鱈な山勘調整は更に深みに嵌りますので御注意を。。。

と、まあ長期間放置後のお目覚め前の儀式についてお話させて戴きましたが、最近の日本車じゃ有り得ない様な『作業』が伴うのが毒車です。

『黒煙噴出』で乗ると不燃焼ガスが過大に排気され、ブローバイガス還元システムのキャパを大幅に上回る生ガスが触媒前に滞留して、、、最悪高温になった触媒で生ガスが発火して燃えます。。。
その前にO2センサーは黒煙噴出によって焼けてしまう事も多いのでマストで交換となります。。。

今回は長期間放置後のリスクについてお話致しました。
コレでKE車の黒煙噴出の相談が減ってくれる事をお祈り申し上げます。🙏






調達困難なモジュール。。。

2024-05-18 19:58:00 | 日記
最近特に修理依頼の多いW124 後期モトロニックモデルのHFMモジュール。。。


エアマスやO2センサーの数値読取誤差が大きくなってエンジン不調ってお話も実に多いが、そんな自然劣化に起因するリペアならば大騒ぎにはならないのです。。。

ところが、、、点火系統に絡むフォルトコードがメモリーされてまうと、、、そりゃあもう大騒ぎですねん。。。
☆画像は診断機による点火系のフォルトコードです。。。

↑上記エラーは点火ステージでのミスファイヤを示していて、、、つまり着火しとらんよと言う背筋も凍る故障内容って訳です。

何故に着火しなくなっとるんか❓解説しましょ。。。

メインハーネスの劣化に因るショートでHFMモジュール内蔵のイグナイター&パワートランジスタを飛ばしたケースが原因で一番多く、後はタペットカバーパッキンのエンジンオイル漏れを放置した挙句にプラグホールにエンジンオイルが上がってサープレッサーがエンジンオイルに浸かってダイレクトイグニッションコイルがショート‼️→絶縁破壊を起こして一次側に高電流が流入してHFM内蔵のイグナイター基盤を破壊、トランジスタを焼損ってクチ。。。

つまりは点火プラグを正常に着火させられんばい、ミスファイヤが出とると言う話ですたい。😱

では、『イグナイター基盤&トランジスタをやっつけてしまったらどうすんの❓』と言うお話になりますが、、、W124が現行車種或は製造終了後20年のモデルだった頃はDさんでHFMモジュールを新品交換。。。
現在はHFMモジュールに関してはメーカー供給終了。リペア対応以外に道は無い。。。

日本🇯🇵では新品部品交換が通常の修理方法として認知されていてリペアと言う手段は昨今の旧車ブームで漸く日の目を見た選択肢と言う具合です。。。

米国🇺🇸や欧州諸国では高価なモジュールユニット等はリペアと言う文化が確立していてリペアに対応する為の部品の流通も結構有ったりする。

昨今の旧車ブームによって毒車も例に漏れずメーカー供給終了品の電装ユニットに関してはリペア需要も増加中である。

しかし、、、現在の社会情勢と世界的な景気はリペアパーツの製造供給を終了させて電動カーの部品製造に力を入れる方向にスイッチした企業政策に動いておりまんねん。。。
よって、、、毒車のリペアパーツも例に漏れず続々と製造終了。供給終了に。。。

今回のお話のHFMモジュール内蔵のイグナイター基盤に関しましても世界的に非常に品薄で入手が非常に困難になって来ております。。。

今回は点火ステージの逝ってしまったHFMモジュールのリペアの為にイグナイター基盤&トランジスタを米国🇺🇸から輸入して対応致しました。
調達部品も相場が爆上がりに円安も手伝って既にプレミアム品ですばい。。。

では、点火制御パートを全分解。。。

最初にパワートランジスタを三ケ交換。。。

次にイグナイター基盤を載せる。。。

点火系統のリペアが完了したらその他の制御パートも同時にチェックして実装部品の交換。

コレにて完成〜。。。

危うく産廃ゴミと化してしまう故障品のHFMモジュールの復活です。。。




KEジェトロのエアフロ。。。

2024-05-09 23:54:00 | 日記
久々且つ最近集中している仕事。。。
☆画像はイメージです。。。

KEジェトロのアイドル不良修理でも究極に厄介なパターン。。。

スロットルポジションセンサー(ポテンションメーター)の良否判断→交換→調整って言う仕事。。。

このポテンションメーター、、、エンジン不調修理で修理屋に入庫するとKEをよく熟知していない整備士が弄ってしまうケースが実に多い。。。
ポテンションメーターはセラミックレジスター基盤の上をスロットルバルブと連動している躍動子が接触して滑動する事で抵抗値が変化して電圧信号を変動させて変動した電圧値でKEモジュールに予め設定してあるパラメータ値を基準にしてスロットル開度を認識させると言う役目を担っている。。。


☆画像は説明用のイメージです。

当然に走行距離なりにポテンションメーターのレジスター基盤は躍動子との接触によって磨耗しますけど通常使用で10万km程度では逝かない代物です。。。(あくまで新車時からの純正品のお話。。。)社外品は大陸製なんかだと数千kmで昇天してしまうモノもあるらしい。。。

ポテンションメーターは躍動子との位置関係をバッチリ合わさった状態でエアフロユニットに 組み付けられてメーカーから出荷されており、、、ポテンションメーター交換以外では取付ネジを緩める必要性が全く無い代物です。

ところが、、、KEジェトロのトラブルでよくあるアイドリング不良となるとKEを理解されていない整備士はエアフロのプランジャーの禁断の調整ネジと共にポテンションメーターのポジション調整を弄ってしまってど偉い深みにハマるケースが多いんだ。。。😩

無闇矢鱈にポテンションメーターの取付位置を弄るとKEモジュールに設定されたパラメータ値と大きくズレてエンジンが始動しなくなったりの不幸にハマります。。。😱

更にコレは走行距離に関係無くエンジンルームを高圧洗浄機等で洗浄した場合にもポテンションメーターの躍動部の結露或は湿気が浸入してしまう事で可変抵抗不良を引き起こしてエンジン不調に至るケースが多いですね。。。

こうなるとポテンションメーターの交換ですがエアフロユニットから取外すのはネジさえ緩めればポテンションメーターは外れます。。。
問題は機械式エアフロの上死点、下死点の各ポジションにある時の電圧信号値の調整である。

第一にポテンションメーターの不良判断を分解する前に行うのであるが、KEジェトロについて不勉強な整備士は既にチンプンカンプンな場合が多くポテンションメーターの不良判断の前に分解してしまって深みにハマるケースが多いんですよ。とっても‼️
☆画像は模擬電圧による検査風景のイメージです。。。

勿論、ポテンションメーターは可変抵抗なのでスロットル開度Min⇆Maxの抵抗値の推移を試験して正常なステップで抵抗値が変化する事を確認する必要が御座居ます。

そう言った試験の課程で微妙な違和感や数値的規定を逸脱する瞬間を洗い出します。

そうやって初めて『クロ』と判断された上でポテンションメーターの交換作業に至ります。

ポテンションメーター交換後もアイドリング時のスロットルポジション電圧値調整がキッチリ合わないとアイドリング不良は地獄の如く続きますし、、、当初の不調原因が明確にならず他にあった場合には更に不調の上乗せになります。🤣

だから『知らないなら弄るなよ‼️』と本ブログでも過去何回か申し上げておりましたが未だやらかす人が、、、特に素人のDIYが多いですが素人の後始末程割に合わない仕事は無いのでお断り致しております。

因みに高圧洗浄機でやらかした場合にはエアフロだけでなく、、超高価¥なフューエルデスビにも湿気の浸入と言う場合が多く点火系と共にゴッソリ部品交換と言う地獄にハマるのが常です。。。
馬鹿な中古車屋の兄ちゃんが結構やらかすんだ。。。『安く治して下さい。』『無理です‼️』で終了になりますが。。。😱

参考までに104エンジンのHFMインジェクション車で高圧洗浄機をやらかすと、、、

スロットルアクチュエーターへの水の浸入によって内部基盤お釈迦。或は電磁クラッチの破損、スロットルポテンションメーターの破損と言うコースが王道ですね〜。。。😱
最悪はT/LLRモジュールやE-GASモジュールを華々しくやっつける羽目に。。。😱😱
更にダイレクトイグニッションコイルへの水分浸入によって電流のリーク。コイル一次側にリークしてHFMモジュール内部の世界的品薄で¥超高価なイグナイター基盤とパワートランジスタを破損させて地獄に墜ちます。。。😱😱😱


要するに知らないって事は史上最強で恐ろしく危険な事なので余計な事はしないのが安牌です。。。