例年よりも異常に早いスピードで一月が過ぎ去って行くのを感じている寅🐯です。。。
そもそもこのGMモジュールってブツが何者か❓っちゅうと。。。
W124のV8モデル、W140、R129等でエンジンマネジメントコントロール電源、安全装置への電源供給とエアコンコンプレッサーや熱水循環ポンプなどのコントロール電源スイッチング、燃料ポンプリレーコントロールの+12V電源供給。。。オルタネーター不良時の過電圧検出による電源のシャットアウトと、他にも色々とお仕事をしている多彩な機能を持つ、、、まあ謂わば車がエンジンが掛かって走るのに必要な電源エネルギーをマネジメントしながら供給しているユニットと言う理解で宜しいかと思います。。。😅
故にこのユニットが不調になると最悪はエンジンが掛からないとか結構重大故障に繋がる訳でして。。。
しかも既に新車から30年選手と言う毒車の中の毒車ですからね。。。😎
このユニットが持つ各種制御機能には安定化された電源が欲しい訳で内部の基盤にはしっかりと電源回路なるモノが鎮座致しておりやす。。。
大電力電源には相応のダイオードが用いられていて各種保護機能もしっかりとお金を掛けて設計されておりやす。。。
しかしですね。。。
このGMモジュール内部にセットされた外部アクチュエーター類のコントロール用FETや大電力ダイオードは動作熱を発生するので車台のモジュールBOX内部では結構な高温に温度上昇が起きます。。。
同時にモジュールBOXで同居生活をしているLHモジュール、E-GAS(T/LLR)モジュール、ASR/ABSモジュールも自己動作熱を発生するのでモジュールBOX内部は真夏などでは走行後は素手で触れない程の温度上昇が見られます。
この熱ってヤツは自動車に限らず電子機器類の動作時には絶対に付き纏う課題で、、、パソコン💻のハードディスクも使用中は温度上昇が避けられないのでクーリングファンが装着されていますよね。。。
特に大電力をコントロールする部分が多ければ多い程動作熱を発生します。
この熱の根源の殆どは半導体で抑制された電力のロス分で、ロスした電力エネルギーが熱エネルギーとなって素子の外に放出される、、、正にエネルギー保存の法則通りの現象が発生している訳です。。。
現代では半導体の技術力も結構進んで毒車時代の半導体技術とは雲泥の差とも言える程、熱対策が進んでおりますのでモジュールユニット等の熱対策もそれ程神経質にならなくても良くなりました。。。
さて、お話を毒車のモジュールに戻しますと、、、毒車が生まれた時代の毒な国の半導体は電力スイッチングをさせるだけで電力ロスも大きく相応のカロリー値を持つ熱が発生しておりました。。。
その高カロリーな熱をダイキャスト製のケースにヒートシンクの溝を切りケースに半導体を密着させて外に熱放出。。。
自然冷却にて半導体の温度上昇による不安定化を防止して故障を防止しておりました。。。
だから、、、104エンジンのHFMモジュールなどはダイキャストケースの外にスリットを切って自然冷却を狙っていると言う訳です。
対してLHコントロールモデルではモジュールBOX自体にエアコンの冷風を送って冷却すると言う手法が取られております。
W140ではエアコンのエバポレータから直接ブロアファンで冷風をモジュールBOXに取り入れてエアコンが効いている限りはモジュールは冷却されると言う方式になっております。
W124ではエバポレータBOXから出たダクトの途中に小型モーターファンを装着してGMモジュールに装備された温度センサーが基準値を超す温度上昇を検知するとGMモジュールにプログラミングされた小型冷却ファンを回転させる機能が作動して小型モーターファンを回してエアコンの冷風をモジュールBOXに送り込むと言う方式になっております。
ココで勘の良い毒者の皆様はお気付きの事かと存じますが、、、
W140用のGMモジュールとW124用のGMモジュールの機能の決定的な違い。。。
其れはモジュールBOX小型冷却ファンの有無、、、つまりそのコントロール機能の有無にあります。。。ココ重要。。。😳
当然に常に冷風をブロアファンでモジュールBOXを冷却しているW140用GMモジュールにはモジュール冷却用小型モーターコントロールの機能は無い訳です。。。
W140用のGMモジュール、、、011 545 89 32がV8モデル用、011 545 90 32がV12モデル用。。。
W124 500E(1991y〜1993yモデル)に011 545 89 32を装着するとどうなるか❓
エンジンは掛かります。エアコンもスタートします。。。けど走行中にたまにエアコンがストライキを起こします。。。モジュール冷却ファンは一生回りません。待てど暮せど回りません。。。真夏になったらモジュール×四基の熱暴走が期待出来、、、何回かフェイルセーフを経験してモジュール全数が修復不能な故障に至ると言う終着点が待ってます。。。
因みに011 545 90 32でも同じ結果が期待出来ますので迷車にトドメを刺したいユーザーさんはどうぞお試しあれ❗️🤣🤣🤣
更に1994y〜モデルのE500ですと。。。
011 545 89 32では上記に加えてカムセンサーの電源供給がされないのでカムアジャスターがV型エンジンの左右バンク共に動作せず、非常に調子の悪い信号発進で最近の軽自動車に置いて行かれると言う憂えき目に遭う事になります。燃費もメチャクチャ悪くなりますがそんな事気にしないってユーザーさんはどうぞ。。。🤣🤣🤣🤣🤣
結果的にモジュール冷却ファンは500E同様に回らないので熱暴走→フェイルセーフ→モジュール全数死亡の道を歩みます。。。
011 545 90 32にするとカムセンサーも動作してカムアジャスターもキチンと動きますがモジュール冷却ファンは一生回らないので011 545 89 32搭載の場合と同じ道を歩みます。。。
と、言う訳で適合品番以外のGMモジュールを装着するとW124のV8モデルでは後々😱な問題が発生する事になるので御注意下さいませ。。。
尚、前期モデルの500Eに搭載される011 545 91 32は後期モデル用の011 545 97 32を搭載しても普通にイケます。。。
反対に後期モデルに前期モデル用の011 545 91 32を搭載するとカムセンサーの電源が未供給になりますので診断機をあてると目出度く左右バンクの『カムアジャスター地絡又は断絶』と言うフォルトコードが検出され見事遅い車の出来上がりとなります。。。
後期モデルでは011 545 97 32が原則的に適合となります。
現在デイーラーさんで前期500Eの車台番号でGMモジュールを検索すると011 545 97 32が出る様なのでメーカーは現在500EもE500もGMモジュールに関しては一本化しとる様ですな。。。
独り言の余談ですが、当社では011 545 91 32を禁じ手で011 545 97 32に改造して後期モデル対応品にしてしまう何て技も使いますけどね。。。
中古車で500EやE500を購入されたユーザーさん❗️
ユーザーさんの手元に車が来る前にGMモジュールの故障を経験したヒストリーを持つ個体は多いと思います。。。
アホな前ユーザーや馬鹿な車屋がヤフオク等で需要が低くて相場の安いW140用のGMモジュールを購入して形状が一緒だしエンジンが掛かったからOKだと不適合品番のGMモジュールを装着してそのままモジュールBOXの蓋を閉めたナイナイされているケースも結構あるので一度モジュールBOXの蓋を開けてGMモジュールの品番をチェックしてみる事をお奨め致します。🤣🤣🤣🤣🤣🤣🤣
因みにウチで適合品のGMモジュールをO/Hすると。。。
コンデンサー類は耐熱度UP。スイッチングFETはon抵抗値の低いモノを用いて電力ロスの低い仕様に変貌させております。。。
オプションとしてGMモジュールで鬼門となる電磁リレー×3種もウチのお家芸の半導体仕様の無接点化と言う仕様にも施工致しておりやす。。。
GMモジュール。。。舐めてっと大変痛い目に遭います。。。😱