思いつくままに書いています

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我が家のプリウスの実用航続距離を試してみました

2013年04月01日 | プリウス カスタマイズ



プリウスに乗り始めてから、給油回数と給油量は激減しました。まあそれがウリの車ですが。
前車・レガシィの3倍以上の低燃費なので、日常的には燃料ゲージをあまり気にしなくなりました。もっぱら注意するのはメーターの平均燃費表示の方ですね。

でも、1回のガソリン補給でどのくらい走れるものか、実用的な航続距離の限界はこれまで試したことがありません。
インターネットでは1回の給油で1600km走ったとか報告している猛者達もいますが、クルマの流れに合わせて普通に走ることを第一にしている私にはとてもマネできません。でも、普通の運転でどれだけ走れるものか試してみたい気持ちはありました。

そして今回、図らずも宝塚観劇の往復の際にそれを試す結果になりました。

出発時、すでに燃料計は10目盛りのバーの下2つが残るだけでした。でも自宅から大劇場まで(帰路の途中寄り道しましたが)往復150km足らずなので、十分行けるだろうとタカをくくって、そのまま出発。
帰りに補給しようと思っていましたが、うっかり忘れたまま阪神高速に入って、ピピッという警告音でようやく気づいたというお粗末です。
この時点で、前回給油時にリセットしたオドメーターは930km超、ハイブリッドシステムで残燃料での走行可能距離を見たら、実際の走行距離と比べて15kmほど不足していました。

でもまだ行けるだろうとそのまま阪神高速・池田線を走り、大阪市内で環状線に合流するあたりで、メーターの走行可能距離は9kmの表示
地形によっては急に燃費が悪くなることもあり得るので、メーターの平均燃費の数字とは無関係に、この100kmを切ったあたりから走行可能距離の表示は急速に減っていきますね。でもナビの自宅までの距離表示は25km以上。けっこう焦ってきました。(笑)

ただ、それでも何とか帰れるだろうと思っていたのは、この時点での平均燃費が25.5km/lを指していたこと。
メーター表示は結構甘いので、実燃費は24km/l程度でしょうが、オドメーターは950km前後になっていたので、それから計算したら消費したガソリンは40リットルぐらい。プリウスは満タンで45リットルですから、あと5リットルは残っているはずね。
ほぼ平坦な道なので、十分帰りつけるはずだと考えました。

余談ですが、10年ほど前、レガシィで同じく宝塚に行ったとき、帰り道でオルタネーターのダイオードが壊れてしまい、阪神高速で立ち往生した経験があります。
最初一般道でエンストしたときは単にバッテリーの寿命かと、オートバックスでバッテリーを交換してから阪神高速に入ったのですが、オルタネーターの故障でした。
最初は快調だったのですが、次第にバッテリーが放電して、走行中まずメーターパネルの照明が消え、次にスピードメーターや回転計、燃料計などの針がストンと落ち、完全に止まる前にはプラグの失火が始まってエンジンの息つきで車が前後にしゃくり始め、最後は力尽きて停止してしまいました。ただ、ハザードは最後まで点灯していました。
しかしこの体験、恐ろしかったですね~。今でもゾッとします。ヨメさんもよほどショックだったのか、今でもよく話します。
なんとか脇に停車して、携帯はなかったので非常電話まで歩いて管理センターに電話しましたが、夕方だったので見る間に渋滞が始まりました。
この時はJAFのお世話になってレッカーでディーラーまで運んでもらいました。オルタネーターのトラブルは結構多いと、その時のJAFのスタッフは言っていました。
夏の夕方だったのでエアコンをつけていて、ライトも点灯していたので更に放電が進んだと思います。
ちなみに私のレガシィと同年式車のオルタネーターの破損はよく起きていたようです。その後インターネットでよく見かけました。

プリウスを引き取りに行った時のレガシィです


さてプリウスですが、阪神高速の松原線を大堀で降りる前にはメーターの走行可能距離は0kmの表示になっていました。余裕を見ての表示とはいえ、あまり気持ちのいいものではありませんね。「ゼロのあとはマイナス表示に代わる」わけはありません。(笑)

でも、燃料ゲージの表示はバーひとつが点滅したままでかわらず。高速道路の走行中に駆動用バッテリーがよく充電ができたのでモーター走行が多く、ガソリン消費が抑えられたのでしょうね。
そのまま、無事いつものガソリンスタンドに滑り込むことが出来ました。

やれやれでした。ヨメさんも笑顔になりました。ちなみに私は何でも楽天的に考えるほうですが、ヨメさんは逆で、いつも悪い方に考えがちです。まあそれでバランスが取れているのでしょうが。(笑)

前回の給油は奈良に出かけた2月8日でした。それから967km走って、メーターパネルの燃費は25.4km/lを表示していましたが、給油したガソリンは40.02lだったので、実燃費はおよそ24km/lですね。
で、プリウスのタンク容量は45リットルということですから、まだ5リットル残っていたことになります。
なので今回のように平坦路だったら、最低あと100kmは走れることになります。
私のような、燃費最優先ではない普通の走り方をしていても、実燃費で平均24km/lぐらいを維持していれば1回の給油で1,000km以上走れるということがわかりました。

ただし、この日のルートがほぼ平坦な地形だったから可能だったので、これが旅先などで起伏の多い山道の往復という条件だったら無理だったと思います。プリウスといっても上り坂では普通の燃費の車ですから。
どちらにしても、燃料計の点滅(トヨタはこの時点での残量は6リットルとしています)が始まったら早めに給油するのが吉です。

特に最近は各地でガソリンスタンドの廃業が急増していますので、当てにしていたスタンドがなくなっていたということも十分あり得ます。

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宝塚宙組公演『モンテ・クリスト伯』『Amour de 99!!-99年の愛-』を観て

2013年04月01日 | 宝塚

観劇した3月30日は関西各地で桜が満開となり、しかも晴天との予報で、道路の混雑が心配でしたが、いつもより早めに出発したおかげで途中渋滞があったものの、なんとか10時10分過ぎには駐車場に着けました。

やはり「花の道」の桜も見事でした。根元のユキヤナギも満開で豪華な花見ができました。


観劇の日は団体客が少なかったようで客席の埋まり方が遅く心配しましたが、開演前には1階はほぼ満席になっていました。

まあ前置きはこのくらいで本題です。

ご存じのとおり芝居の原作者はアレクサンドル=デュマ・ペール。「巌窟王」といった方がわかりやすいかも。
脚本・演出は石田昌也先生です。
前にも書きましたが、以前の「ジャンヌダルク」があまりにも痛かったので、この先生にはいい印象がなく、おまけにご覧のとおりのむさくるしい(笑)ポスターなので、今回も期待薄な観劇でした。(←最近このパターンが多いです)

しかし固定観念はいけませんね。観終わったら、まあなんとも面白かったです!
原作がしっかりしているので当然とはいえ、波乱万丈の長編を要領よく短時間にまとめ上げていて、ストーリー展開もテンポがよく感心しました。ショーとの幕間で「これはもう一度観たいね~」というのが二人の一致した感想でした。
というのも、出発時にバタバタしてオペラを忘れてしまい(殴)、せっかくの美麗トップコンビなのに遥か18列から遠望するしかなかったのです。もう少し前の席だったら良かったのですが。

とにかく「モンテ・クリスト伯」は面白かったの一言です。

久しぶりに有為転変・波乱万丈の物語展開で、グイグイと引き込まれる快感を味わえました。 
ストーリーは違っても、昔スタンダールの「パルムの僧院」とか「赤と黒」を読んだ時のような物語の面白さが味わえました。

最後は原作と違ってハッピーエンドなのも良かったです。
終わりに近づいてこれはエデ姫と結ばれる結末になるのかと思っていたら、そこはサービス精神旺盛な石田先生で(そのサービスの方向がこれまではどうも合わなかったのですが)、原作と違う結末にしてくれていました。
せっかく世間が春爛漫なのに、芝居が悲劇的結末では帰り道も暗くなりますからね。(笑)
このあたり、ドンカルロスでも感じた高揚感が味わえてよかったです。

で、帰宅後大劇場に電話してチケットを確保しました。幸か不幸か今回よりいい席(上手よりとはいえ14列ですよ!)でした。
2回観るのもドンカルロス以来のことです。(笑)

石田先生、前作の「復活」から文芸大作路線になったようですが、いい選択ですね。今後もこの線でお願いしたいです。

芝居は何しろ長い話なので、狂言回しとして現代アメリカのハイスクールの演劇志望の学生たちと先生が登場し、話の筋を解説しています。
初めこれを見て、現代と過去をテキトーにごちゃまぜにした悪ふざけ(いえ、四谷怪談のことではないですよ)にならないかと不吉な予感がしたのですが(笑)、それは取越し苦労でした。舞台進行は節度のある切り分けが出来ていて安心しました。私の猜疑心も相当なものです。(笑)
登場人物にもときどき解説的な台詞をしゃべらせていましたが、それも充分許容範囲内。台詞といえばおやじギャグや今風の言葉をあちこちにちりばめて笑いを誘っていましたが、それもご愛嬌です。

舞台は冒頭の凱旋に続く結婚式の場面から暗転、主人公が牢獄送りとなり、焼き印を押される場面に。
その後カットバックしながら、投獄に至る背景を展開していく手法が気が利いていて効果的でした。ちなみに焼き印の小道具、なかなかリアルで熱そうでした。(笑)
今回はアッと驚く早変わりも多く面白いですね。

さて主人公の凰稀かなめですが、歌がまた良くなっていましたね~。
キャパで伸び代があると思いましたが、本当に成長していてうれしかったです。
タカラヅカでトップ就任した後に、歌が目に見えてよくなっていくのをリアルタイムで目撃できるというのはなかなか無いことですが、「銀河‥」より確実によくなっていると思いました。

心配したひげ面・襤褸衣装のむさくるしい場面も最少でした。当日買ったプログラムを見ると石田先生もその点に気を使ったとのことです。


当日買ったプログラムの表紙です↓


復讐に燃えるエドモンも、甘く優しい声と容貌の凰稀かなめがやると、「ニッコリ笑って人を斬る」ような底の知れない怖さがありますね。みるからに強面なタイプより、こういう一見優しく見える方がホントは怖いと思います。
ただ、脱獄後もそれほど変貌していないので、なぜ周囲に気づかれないのがちょっと不自然でした。烙印を見られて正体がバレる展開かと思ったりしましたが、それはなし。

メルセデスの実咲凜音は、更に歌に磨きがかかっていましたが、印象的だったのは演技のほう。
娘役の時の声や表情が、後年の女役に変わったら話し声も低く表情も老けていて感心しました。


演技のダイナミックレンジが広いです。自然な感じで役になりきっているのも大したものです。ここでもオペラを忘れたことが悔やまれました。
彼女、ショーでも歌ウマぶりを発揮、凰稀かなめの歌もよくなっているのでデュエットはけっこう見ごたえがありました。気品がある容貌なので100周年にふさわしい娘役だと思います。エリザベートも似合いそうです。
当日買ったプログラムより


悪役は朝夏まなと悠未ひろ蓮水ゆうやです。

中でも悠未ひろが怖そうで、こんな男を相手にするエドモンは大変です。

朝夏まなとのフェルナン、エドモンを陥れてまで手に入れたメルセデスですが、結婚後は全く執着せず放蕩の限り。
あんまりな仕打ちです。
これでは、エドモンを嵌めたのはただ貴族としてのメンツを潰された一時の怒りだけだったのかと思いますね。


朝夏まなとのヒゲは初めてですが、なにせ裸眼で見ただけなので、もう一度じっくり拝見することにします。(笑)
演技と歌はますますよくなっていて完成度が高く感心しましたが、これで二番手就任というところでしょうか?

安定感と存在感ではなんといっても悠未ひろでした。
前半はひたすら怒っています。うかつに近づいたら手ひどい目に合いそうなほどです。この人の存在感で、エドモンの復讐劇のリアリティが増している感じです。歌も朝夏まなととは違うスケール感があって大したものです。


検事ヴィルフォールの蓮水ゆうやは、私としてはキャパのイメージが残っているので悪人とは思いたくなくて、エドモンを無罪釈放することを期待していたら結局投獄してしまい、ちょっとガックリ。(笑)
自己保身に汲々とする官僚丸出しの検事が、自分に火の粉がかかってきそうになって、迷いながらもエドモンを罪に落とす破目になったのですが、できたら思いとどまってほしかったところです。(それでは話が成り立ちませんが)


その数少ない味方で儲け役なのが、ベルツッチィオ役の緒月遠麻
ちなみに私はこの人の顔を見ると、どの役でもなぜか意味もなく親しみを感じてしまいます。(笑)
今回はエドモンに助けられてからエドモンに一方的に心酔し、以後なぜか真人間になって(笑)復讐の鬼となったエドモンをいつも諌めていますが、あまり聞き入れられませんね。気の毒ですが、エドモンの復讐心に対しては説得力が不足です。(笑)

もうちょっとやりがいのある役にしてほしかったなと思います。

あと演技ではモレル社長とファリア司祭の寿つかさの好演ぶりが目立ちました。以前の印象ではあまり演技力の記憶がなかったのですが、今回はよかったですね。見直しました。エドモンもいい人に巡り合えたものです。




ショーのほうは過去の宝塚のショーやレビュー作家へのオマージュという感じでした。それぞれの作家の名場面を5つの愛として取り上げていましたが、当然繋がりとか一体感が薄いのでショーとしては?な印象ですね。

ただチョンパは効果的で、私たちもビックリ。客席も「おぉっ」という感じで受けていました。ただ、リアルタイムでその作品を見たことがない私にとっては名作といわれてもあまり感動も感慨もなかったですが、凰稀かなめのパイナップルの場面だけは驚愕の美脚披露でした。あまりにゴージャスで、そのあとのロケットの生徒たちがショボクて気の毒なくらい(笑)インパクトのある足長でした。


ヨメさんは子供の時に「華麗なる千拍子」でグラマーな寿美花代バージョンを観ていたとのことですが、こちらのほうが細くてきれいとの感想でした。
私としてはシャンゴとグラナダの場面が気に入りました。とくに後者はキャパのフィナーレみたいで見ごたえがありました。

歌といえば朝夏まなとがまず印象に残り、悠未ひろも抜群の安定感の歌でした。
そして専科の美穂圭子。ショーだけの出演ですが、やはり歌唱力は圧倒的ですごいですね。
カゲソロでの娘役の歌も聞きごたえがあり、エトワールも見事で、この組は歌の層が厚いですね。

というわけで、今回の観劇は十分に満足できました。物語展開の面白さとしては最近にない出来栄えで、石田先生らしくなく下ネタも少なく上品に仕上がっていました。この線で行ってほしいものです。

次の4月5日の観劇では、絶対オペラを忘れず、じっくり出演者の表情を追ってみたいと思います。

この公演、文句なしにおすすめです。


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