NHKニュースは「都議会で女性議員にセクハラやじ」があったと報道しました。
『18日行われた都議会の一般質問で、みんなの党の塩村文夏議員(35)が妊娠や出産などに関する子育て支援策について都の取り組みをただした際、ほかの議員から「自分が早く結婚したほうがいいんじゃないか」、「産めないのか」などとやじを受けました。塩村議員は18日夜、ツイッターで「政策に対してのやじは受けるが、悩んでいる女性に言っていいことではない」などと反発し、「リツイート」と呼ばれる引用が19日正午までに1万件を超えるなど波紋が広がっています。この問題を受けて、19日夕方、会派の枠を超えて都議会の女性議員たちが「品位を汚すやじは控えるべきだ」として議長に対し再発防止に取り組むよう要請したということです。』
自民党都議団へ電話・メールでの抗議が広まっています。
管理人28年間の新宿区議時代も、本会議場での質問中は毎回野次が起きました。「新宿区ポイ捨て条例」に反対する区長への質問の時はもの凄い野次で、日本社会党の故中口伊佐美議員は自分の名札をバタンバタンと机に叩きつけ興奮をしていました。しかし人格を誹謗・中傷するような野次は一切ありませんでした。(中口さんの引退後は友好的な関係でした)
議場での野次は、会議録に「発言するものあり」と記録されるだけです。そこで今回の事案を考えたとき、塩村議員は質問終了後、壇上の後ろを振り向いて議長席に座っている議長に野次について抗議をすべきだったと思います。同時に、みんなの党の幹事長は、挙手をして「議長は塩村議員に対する野次は誰が発言をしたのか調査するように動議を提出します」と発言をすれば良かったのです。動議が出ますと議長は直ちに「この動議にご賛同の方は挙手願います」と諮らなければなりませんが、この動議の取扱について議会運営委員会理事会を招集するために「暫時休憩」を宣言すると思います。ここからが勝負となります。
1987(昭和62)に新宿区議会議員に初当選をした自民党の故長森孝吉議員が、自民党の代表質問で「陸上自衛隊第一師団通信隊員が、新宿区役所屋上と自衛隊市ヶ谷基地との通信電波状況を調査したとき、市民団体と一緒に共産党も階段に座り込んで妨害をした」と発言をしました。長森議員の質問が終わるやいなや、管理人は「議長、動議!只今の長森議員の質問中、我が共産党区議団に関する質問がありましたが、事実に相違がありますので調査願います!」と自席から発言をしました。議長は直ちに「休憩」を宣言し、各派幹事長会が招集され議論が始まりました。当時の本会議は午後2時開会でしたので3時頃から夜中の12時過ぎまで延々と協議が行われ、結局その部分は会議録から削除することで決着をしました。
この体験から「言論の府」である以上、本会議や委員会室での議員や理事者の発言に問題がある場合は、その場で勝負することが大事だと考えています。
【6月22日追記】
今朝の朝日新聞東京版に「塩村都議に聞く」と題した、川口敦子記者のインタビュー記事が掲載されています。
ーーその場で反論しなかったのはなぜか。
本当に不意打ちだった。返せなかった。不規則発言だと議長にアピールして議事録に残す方法は知らなかった。
2013年夏の都議選で初当選をした塩村議員が「知らなかった」のは無理からぬことですが、そうであるならば何故、自会派のベテラン議員や、自民党以外の幹事長が直ぐにフォロー出来なかったのか聞きたくなりますが・・・。
一方、自民党の石破茂幹事長は「速やかに『私です』と言って、おわびをすることが必要だ。仮にわが党ならば、党としておわびをしなきゃいけない」として発言者に名乗り出て謝罪するよう求めたと、一面記事に報道されています。
ブログ「くろねこの短語」に『それにしても、なんでああいうクズな野次が飛んだ時に、みんなの党の仲間はもちろん、他の議員センセイたちも、「ちょっと待て、聞き捨てならん」って立ち上がらなかったんだろう。ま、本来なら、議長がそうすべきもので、議長がしないなら、立場はともかく都知事が一喝すべきだったんだよね。それが、「みんなが笑ったから、つい引きづられて」なんておちゃらけて誤魔化しに走ってるんだから世話はありません。このニュースは海外メディアも興味津々だそうで、恥かしいったらありゃあしない。』という記事がありました。
6月23日【追記】自民党の鈴木章浩都議(大田区選出・自民党を本日離党し無所属)が、「早く結婚すればいいじゃないか」とヤジを飛ばしたことを認めて、塩村都議に謝罪をしたことが「NHKニュース」午後7時のトップニュースで放映されていました。如何に国内外の反響が大きかったかを物語っています。
『管理人は古賀俊昭議員ではないかと睨んでいます・・。』と記述したことに対して、古賀都議から7月23日午後5時頃自宅に電話があり、「塩村議員に私は絶対に野次ってはいない。憶測でこのようなことを書いたことに迷惑をしているので厳しく抗議する」と言われました。管理人としては「ジェンダフリー是正」等古賀議員の政治信条から野次発言をしたのではないかと憶測し記事にしましたが、大変名誉を傷つけ且つ又ご迷惑を掛けたことに対して申し訳ないと謝罪しました。そして上記の古賀俊昭都議と秋田一郎都議に関する文章は削除致しました。【7月23日追記】
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