葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

パソコン大好き爺さんの日誌。mail:akebonobashi@jcom.home.ne.jp

この高校生たちは「海外で殺し殺される自衛隊」に入隊するのだろうか「敵前逃亡其の七」

2014年06月14日 | 憲法・平和・人権・防衛

事の始まりは、2013年1月ころ。教育庁は、東京都新宿区市ヶ谷の自衛官募集が専門の自衛隊地方協力本部(以下、「自衛隊東京地本」と略する。)へ電話連絡した。 

教育庁  キミ、高校生を基地で3日ほどあずかれないか?モデル校にしたい

自衛隊東京地本  ハイ、体験入隊でしょう。生徒さんたちから親しみを持ってもらい自衛隊に関心を集めるため猛烈にアピールしますよ。

教育庁  キミ、体験入隊とは言葉が過ぎるゾ。なにかいい表現はないのか。

自衛隊東京地本  ハイ、テレビでは東京でもマグニチュード7クラスの首都直下地震が4年以内に起?きる可能性は70%」と流れています。社会が高校生を必要としている。「防災宿泊訓練」でどうですか?それでは、体験入隊、いや間違えました。生徒たちの「防災宿泊訓練」のスケジュールはすべて私のところでコーディネートしましょう。お任せください。

これは、練馬平和委員会事務局長 坂本茂さんがNJP通信に寄稿した記事です。

【NPJ通信・連載記事】練馬自衛隊基地ウオッチング~ダイコンと基地の街~/坂本 茂 平成25年版東京都兵役準備計画  こんな高校生に誰がする その1

私は早朝から朝霞駐屯地に汗を拭き拭き出かけ、高校生が宿泊しそうな外来隊舎を目指した。 

午前5時42分、私の目の前に飛び込んできたのは高校生が戦闘迷彩服の自衛官と行進する姿であった。私は夢中でシャッターを押し続けた。 

駐屯地のフェンスの先では、既に長袖の作業着姿で汗だくになった高校生たちがタオルで顔を拭き、ぐったりしながら班ごとに行軍、いや行進訓練をしていた。 

「右むけ~右」と、戦闘迷彩服姿の自衛官のでかい叫び声が聞こえてくる。隊員は生徒たちの両脇に囲むように配置され、隊列の後から、教育庁の職員や教員たちがタオルを首にかけ、半袖とジャージ姿でよたよたとついて来た。 

「敬礼!」と、またまたでかい声で迷彩服の自衛官が叫んだ。

「平成25年版東京都兵役準備計画 こんな高校生に誰がする その2」

 新宿平和委員会が2000年7月に発刊したガイドブック(B5版78ページ)「葵から菊へ 軍都新宿の歴史を訪ねる」(絶版)から「軍都であった新宿の沿革」「市ヶ谷台の沿革」の「自衛隊員募集事務」の部分を参考に転載します。このガイドブックは管理人が新宿平和委員会の会長になるまで長年会長をされました故松田修次さんが殆ど執筆されたものです。松田さんは軍国少年として海軍に志願し、敗戦時は通信兵でしたので二度と戦争をする日本にはしたくないという強い信念があり、私たちを厳しく指導してくれました。

Img081

三 人買いの基地東京地連〈徴兵制はゴメンだ)

 左内坂を上ると、長泰禅寺という寺の次が東京地連である。【注】現在は自衛隊東京地方協力本部
 左内坂に出て左ヘ七〇㍍、自衛隊東京地方連絡部の看板が嫌でも目に入る。ここは募集業務の総元締めである (このはかにも新宿や池袋など主要なターミナルには事務所を設けているが)。国民の自衛隊に対する目は良くなったと広報部では語っているが、やはり所詮は人殺しの訓練をし、いつ改悪されるか分からない自衛隊法、不況とは言っても若者の足は遠のくのでしょう。しかし要注意、非武装中立の旗印が看板であった社会党が変節し、安保容認、自衛隊を憲法の枠内と言切ったことは、九六年の隊内の一〇大ニュースになって、防衛庁・自衛隊を勇気づけている。日米共同作戦の実践、指令は米語で行われるという。以前は、街角に立って自衛隊の勧誘をしていたが、今は違う、堂々と高校生の家庭に自衛隊員募集を送り付けている。戦前、戦中には、マスコミも学校も一緒になってキャンペーンを張り、有能な少年たちを志願兵、或いは陸軍士官学校、海軍兵学校へと呼び寄せたものである。21世紀を前に、自衛隊の機関紙ともいうべき「朝雲」は、九九年の航空学生の葛集状況を海上一五・三、航空三二・五倍の狭き門だと報じている。超不況の現在、人気のある航空(七〇人の枠)の狭い門に集まる学生をほめあげている。しかし、これが本当に戦争をし、いつ空中戦を展開するか分からない事態が到来したとき、どれだけの人数が集まるだろうか?まして、人気のない陸上自衛隊普通科(旧歩兵)のような任務には、若い人が集まる保障はない……。そして、集まらない、又はお金がかかりすぎるという世論や「自由主義主観研究会、新しい歴史教科書をつくる会」などの活動と、何回となくアジアの諸国からの抗議をうけて、辞任に追い込まれながらも反省がない軍国調政治家がはびこつたとき、徴兵制の悪夢が到来しないという保障はない…。
 私たちは明治以来の徴兵制によって、天皇の軍隊と心て侵略戦争に駆り出された事実を率直に受けとめ、侵略戦争の再現は断固として阻まなければならない。特にアメリカの雇い兵として全ての日本人が使われかねない「新ガイドライン」関連法が国会を通過した現在、この実行を阻止するために全力投球をしなければならないだろう。

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