福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

乗りかかった船

2015-02-02 15:46:06 | 日記


このクソ忙しいのに面倒なことをはじめてしまった。既報のウッドデッキのメンテナンスである。

今日は、すでに汚れを落とした部分にオスモカラー・クリアープラスを塗ってみた。近くに顔を寄せると問題だらけだが、遠くから眺めるとまずまずかな(写真の左半分)。安物の化繊の刷毛での作業が捗らなかったので、途中、ホームセンターまで出掛けて馬の毛の刷毛を求めたところこれが大正解。道具が良いと、作業は早いし仕上がりも綺麗。やっぱり何事も道具代をケチってはいけない。

ついでに買ってきたブラシも優秀で、先日手付かずだった部分の汚れ落としも順調に進んだ。こんなに落ちるんなら、前回のところもやり直したいくらいと思っても、既に塗装は完了。

乗りかかった船。ここまできたら、もう引き返せない。桜の咲く頃までには何とかしたいものだ。



幻のビーフカレー

2015-02-02 14:35:32 | グルメ


家の用事で駅まで出かけたので、これ幸いと、ランチはリッチなカレーのお店アサノへ。

「また、アサノか?」と呆れることなかれ。 写真をよく見て欲しい。そう、今日は皿の上にアサノご自慢のカツがない。艶やかなゆで玉子の行儀良く置かれたエッグカレーである。二代目になってからはじめての注文だから、何年ぶりだろう?

カツカレーのルーはポークカレー、エッグカレーのそれはチキンであることは自明のことだが、アサノの場合、その味わいは想像以上に違う。脳髄までガツンと痺れるようなポークに対し、チキンは柔らかく優しい味なのだ。この傾向は先代の頃にはもっと著しく、前者=ポークの孤高はムラヴィンスキーの音楽をすら思わせたものである。とすれば、後者=チキンはブルーノ・ワルターとも言えようか。

いまでこそ、カツカレーは自他共に認めるアサノの看板メニューではあるが、ボクが通い始めた20年ほど昔、最も人気のメニューはチキンであった。先代に直接聞いたことだから間違いない。もちろん、先代ははじめからカツカレーに自信を持っていたのだけれど、今のように客の8~9割がカツカレーを注文する、ということもなく、客の半数近くはチキンを食べていたのだ。

あの頃は、まだ、各種ガイドブックに採り上げられることも少なく、テレビの取材もなく、お店もノンビリしていて、ルーを持ち帰りたいと言えば分けてくれたし、漬け物の切れ端をお土産にくれたり、エッグカレー用のゆで玉子が切れれば、おじさんが目玉焼きを焼いてくれたりした。懐かしいな。

さらに、今はメニューにないビーフカレーもあり、これも独特の深い味わいがあった。いまも瞼を閉じるとあの芳しい香りが思い浮かぶ。しかし、狂牛病騒ぎのあと、注文する客がパタリといなくなってメニューから消えた。これも、先代が無念そうに語ったことである。

期間限定で復活してくれないかな?
あのビーフカレー。