熊本地震からの復興を祈願しようと、全国の花火師が集まって技を競う「第29回やつしろ全国花火競技大会」が15日、熊本県八代市であり、約30万人の観客が花火の競演を楽しんだ。
会場には同県益城町や西原村など被災地の小中学生ら約200人を招待。「希望の光」など復興への願いを込めた名前の花火が次々と打ち上がり、例年より2000発多い約1万4000発が秋の夜空を彩った。
一方、最大の犠牲者47人を出した熊本市は15日、市内で慰霊祭を開き、参列した遺族ら約300人が犠牲者の冥福を祈って復興への思いを新たにした。遺族代表で母の津崎操さん(当時89歳)を震災関連死で亡くした冨永真由美さん(57)は「地震で失ったものより、そこで学べたことを大切にし、前向きに生きることが私の人生の課題だと思います。私たちを見守ってください」と述べた。【笠井光俊、野呂賢治】