明鏡   

鏡のごとく

「茅葺への道」

2016-10-28 20:53:48 | 詩小説
茅葺の集落が作りたい。
と、一升瓶の霊山を飲みながら、親方とせっちゃんが言った。
清らかな水でできている。
せっちゃんの旦那さんが作っているという。
好きなものを作れる幸せを思う。
私も茅葺の家を作りたいと思った。
茅葺の村を。
もう一度、生きている家を作ること。
これからの、息ができる家を作ること。

「茅葺への道」

2016-10-26 18:20:27 | 詩小説


茅葺の修行に来た。
山の中。
これから作り上げていく、古民家だけではない、新しい茅葺の家の形を求めているところ。
今の時代にあることの意味。
茅葺の生きている家の呼吸する家の柔らかさの追求。
息がつまるような世の中にあって、風が通り、呼吸がしやすい家の形。
生きるためには、まず、屋根が必要ということ。
しかも茅葺ならなお好ましいというような。
茅は苅られながらも屋根となって生きているからこそ、茅葺の家は生きていると言えるのだということ。