新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

2020年9月「ウインクあいち」で「市松模様座席公演!春風亭昇太独演会オレスタイル 」…前篇

2021-03-20 00:28:35 | お笑い

「ウインクあいち」

春風亭昇太さんの落語を聴きに行く


「市松模様座席公演!春風亭昇太独演会オレスタイル 」




なんといっても
昇太さんの魅力は…話の分かりやすさ…伝わりやすさ…
めちゃめちゃ
分かりやすい…落語を聞かせてくれるのよ

いつもだと
これぐらいのキャパだと
ソールドアウトになっちゃってて
チケット買いそびれちゃうこともあるのに



今回、コロナ禍の中での開催ってこともあり


ただの
「春風亭昇太独演会オレスタイル 」
という公演名ではなく

「市松模様座席公演!春風亭昇太独演会オレスタイル 」


「市松模様座席公演!???」


要は
座敷が両隣りは空席
さらに前後の席がずれてて、目の前は空席になっているという
新型コロナウイルス感染拡大予防対策指針に従って
客席が半分しか入れなくなっているのよ!!


ということは
いつもの公演の半数のお客さんしか入れないのに
ソールドアウトになっていないという
春風亭昇太さんの「落語」を聴くのに
「ウインクあいち」当日券があるといった
ここ数年、特に「笑点」の司会者になってからは
ありえない現象が…


今回、マスク着用
検温ももちろんのこと
終わったあとには
「演目」の題名もこのように
スクリーンに映し出されたり
規制退場と






とことんとことん
新型コロナウイルス感染症対策を施していました…



さらには

いつもの「落語会」のように
「中入り」もなし
(理由は、ロビーが、トイレが密になってしまうから???)

なので春風亭昇太さん

最初に
オープニングトークで10分ほど喋って
お弟子さんの春風亭昇りんさんの
10分程度の落語を挟んでからは
90分間、高座に上がりっぱなしでありました!!


着替えも高座上…笑
演目の間に、なんやら食べてもいたような…


ではでは
そんな
「ウインクあいち 」で行われた

「市松模様座席公演!春風亭昇太独演会オレスタイル 」


の演目やマクラなどをだらだらと



ここからは「演目」のネタバレになってしまいますので


春風亭昇太さんの「落語」を
まっさらの気持ちで聴きたい読者の方は
ここでお別れを…



また…必ず…
遊びにきてくださいね!!
首を長くして待ってますよ!!!


あの…このブログと濃厚接触しても
感染しませんので…



どうぞ!「新・日記どす(DOS)」
今後も御贔屓に!!!


まずは
春風亭昇太さんの
いつものように私服でのオープニングトーク

この時期、どの劇場でも
客席は市松模様
1席ずつ空席を設けて、前後の席はずらして…
これが、意外とお客さんからの評判がいいらしい…
見やすいと、どこに行っても喜ばれる…
このコロナ禍の時期…逆に…特別に…いい時期だと思っていただければ…笑
昇太さん側、やる側もそんなにつらくはないと
前座の頃、落語は人気がなくて、お客さん2,3人とか
真打ちがでてきてもお客さん、数十人といったことも
何回も経験しているから…これだけいれば十分だと…

澄み切った空気の中で…
落語がやれると笑わせて

客席の中で市松模様になっていない前列の空席を眺めながら
ひとマスずつ売れているので、その空いている席もきっとくるだろう…
お客さんが満員だと客席のその狭いスペース
遅れて入ってくるのも大変だけどこの感じだと途中でもすーっと入れると

新型コロナウイルス感染症対策の利点??をまとめた後には


このコロナ禍で
最近、TVの仕事が多くなったと
今、舞台ができないので、代わりにTVの旅番組のロケとか
今までやったことのないことをしていると
最近は日テレの24時間テレビで「King&Prince」の楽曲を踊るという仕事があったそうな…
日テレの関係者が、何か「笑点」メンバーの方とコラボをやりたいんですけど、いいですかって打診が、内容を知らされないままに…
いいですかって聞かれたら、イイですよって答える…それが
「King&Prince」の楽曲に合わせて踊るといった内容だったと…
ダンスは、今まで経験してきた踊りとは全く異なるもの…
なんかぐにゃぐにゃしていて…そんな踊り、やったことがない!
ダンスは、簡単に省略してもらったものの
それでも相当難しい…
それ以前に、歌も知らなかったので
まずは、歌を覚えて、ダンスも毎日練習したそうな
落語だってそんなに稽古したことないのに…笑…
ロケの最中も林家たい平さんと一緒になったときは、ずっと練習していたそうな…
なんでも「笑点」メンバーの70歳以上の方は、局も見限っていて、みているだけで
「笑点」メンバーのヤングチーム…笑
林家三平さんに、林家たい平さん、山田隆夫さんに春風亭昇太さん
山田隆夫さん64歳
春風亭昇太さん60歳…
その「笑点」メンバーのヤングチーム…で踊ったそうな…


そんな中
とんでもないことが…
林家三平さんが本当に役に立たないと…(笑)


なんと、前日に熱を出したそうな…
こんな時期、熱をだしたと聞いただけで、エーってひくようなこのコロナ禍
実際に検査をして、新型コロナウイルスに感染したのではなくて
扁桃腺が腫れたとのこと…小学生か!のノリツッコミ
今日のこの会場のようにTV局も検温して入るから
林家三平さんは、当然、局に入れない…

で、前日になって、林家三平さんはダンスにでないことになったそうな…


でも、結果として
それでいいことが一つ…

春風亭昇太さんと林家たい平さんはペアで前列で踊る
後ろで林家三平さんと山田隆夫さんがペアで踊る
このペアでダンスの動きがシンクロしてて
前のペアと後ろのペアは踊りが違っていて
林家三平さんが休んだから
春風亭昇太さんと林家たい平さんはダンスの動きが同じ
山田隆夫さんだけ違う動き
これがTVを観てた人からみれば山田隆夫さんだけ凄く間違えていたようにみえたらしく
仲間からのメールの返信で
「ぼく、けっこう間違えちゃって」と返信すると
「そんなことないよ、山田さんに比べたら…」


休んだ林家三平さんも役に立つ…笑
今、山田隆夫さん、凄くダンスの下手な人になってる…
元アイドルなのに、一人ダメだった感じになってて…笑

…と…この「笑点」ダンスが評判よかったらしく
また来年の「24時間テレビ」で…
そうなると当然、今年よりハードになることは間違いない…
そのときは、扁桃腺を腫らそうかな…と笑わせて

今日は、ロビーが、トイレが密になってしまうからと
休憩は挟まないで90分間やることを告げ

「だから凄く頑張ります」と…笑

この後弟子が10分ほどやる…15分以上やったら、げんこつだと言ってある…
その後、ずーと、出っ放しであると
ただ、途中、休憩は欲しいんで、水くらい飲ませてくださいと
最後には
ここにずーとおりますので
ソーシャルディスタンスをとりながら
濃密な時間を…と…うまくまとめて退場

続いては

春風亭昇りんさん

昇太さんの8番弟子
山形出身、実家は林檎農家で「昇太」の「昇」に「りんご」の「りん」で「昇りん」と自己紹介
男3兄弟の末っ子
長男は大学の准教授、次男はプロの格闘家、そして私
いったい誰が林檎農家を継ぐのか
父親がある制度を導入すると言い出して、それは夢破れたものが、実家を継ぐことになっていると
こないだの寄席が終わった時に
お客様のおばさまに「頑張って、林檎農家を継いでね」と言われたとか

若手だから
2~30人のホールでやっていることが多く
こないだ変わったところでやったと…
お客さん20名くらい
そしてデカいワンちゃん2匹
飼い主の方が絶対鳴きませんのでご安心してくださいと
確かに1時間ずーと吠えなかったけど
ずっと「ハアハアハアハア」
なかなか難しかったと語りながら動物のでてくる噺をと


演目は

「元犬」

動物が話し出す昔話のような噺
蔵前の八幡様の境内に一匹の白犬がいた…
真っ白な犬

お前は本当にまっ白だね、シロ、可愛いねぇ
お前みたいな真っ白な犬は今度は人間に生まれ変わるんだよ!

なんて言われて、餌をもらえたりして
大変かわいがられていたそう…

そう言われれば
シロの方も

次は人間がいいな…
美味しいものをいっぱい食べれて…
でも、次の世だと1回死ななくちゃならない…
今の世で、人間になりたいな
今なりたいな人間に…
八幡様にお願いしてみよう…

と言って八幡様へ三・七、二十一日の間
裸足参り入りを行い

満願の朝、どこからか
ピューと風が吹いて、シロの毛が飛んでいって
気づくと白は人間になっていたそうな…


真っ裸で困ったシロ
八幡様の奉納の手拭い借りて腰に巻きつけて
人間になったなら…
美味しいものを食べよう!
お寿司、天婦羅…
でもお金がなくては食べられない
お金をもらうためにはどこかへ奉公しないとな
奉公先をさがしてお金を貯めてから食べよう…
でも、身よりもないし…

そこに向こうからやって来たのは上総屋の旦那…

声を掛ければ
若者がどうして裸でいるのだろうか…
悪い奴に騙されたんだろと
若者をみて思う上総屋の旦那…

シロは

「奉公したいので世話して下さい」と

「奉公?でも、正直そうな若者だから世話してあげよう
じゃ私の所へおいでよ」と


それに対して
嬉しいからと手を振るシロ
しっぽの代わり??…笑

上総屋の旦那の家につく
「上総屋」の暖簾が掛かっているから一緒においで…といったのに

這うシロ

「おいおい、這うんじゃない…」

足を洗ってから上がっておくれ…

「おいおい、その水を飲むんじゃない…」

「雑巾でよく拭いてね、こぼしたところも拭いておいておくれ…」

それをみて
上総屋の旦那
雑巾がけが実にうまい!四つ這いが似合うね…と感心しつつ

「ごはん食べるかい」と声を掛けるも
沢庵もウメボシも食べたことがないとの返答…

よほど貧しい家に生まれたんだね…
とかわいそうに思い
じゃあ、アジの干物を用意すれば

「アジの干物は大好物!生でも食べれます!」


といって
食べるシロは箸なんぞ使わない…
茶碗を嘗め回して綺麗に食べる…


それをみて「おかわりは」…笑

上総屋の旦那はちょっと変わった若者だが、
当たり前の奉公人は嫌、だけど、わざと変わっているのは嫌なんだと
そんなお前さんみたいなとぼけてひょうきんな人が欲しいと言っていた
隠居の家が喜ぶんじゃないかと気づく…

早速、着る物一式を出してあげると
若者はふんどしを咥え
グルグル振って首に巻き付け始めた…
ふんどしを締めたことがないのか…

着物も着たことがない??
え、でも毛皮を着ていた???
金持ちなのか貧乏なのかわからない…

履物を…下駄を咥えて…裸足はいけないよ…

なんて言ったやりとりをしながらも
ご隠居の家に連れていく上総屋の旦那

「ごめんください、奉公人を連れて来ました…ちょっと変わったひょうきんな奉公人を連れてきました…」

こっちへお入りくださいと
言われる前から
「ウーウー」唸っているシロ
さらには、おかみさんのお尻の匂いまで嗅いでたりして

上総屋の旦那は
ご隠居に、2,3日の出入り奉公をお願いする…

ご隠居は
若者に家族関係について尋ねる…

おっとさんは、大勢いるのでどれが本当の親父かわからないと
みんなが言うには、なんでも酒屋のブチじゃないかって…

なんだ、酒屋のブチっていうのは…


疑問を抱きつつ
母親のことを尋ねると

おっかさんはどっかから毛並みのいいのが来たからね
それにくっついて行っちゃった…と

「おっかさんは浮気者だねぇ、それで兄弟は…」

三つ子でこの若者は一番下

一番上の兄貴は
子供たちに首に縄をぐるっと巻き付けられて橋の上から落とされて死んじゃったと
2番めの兄貴は車にひかれて死んじゃった…と


悲惨な家族だなと
ご隠居

名前を尋ねるとシロと答える…

白太郎??白次郎???

「いえ、ただのシロ」

「忠四郎か!!良い名前だな!」

女中のお元がお使いに行っちゃってるので
お茶でも入れよう
鉄瓶の蓋がチンチンいってないか…

チンチンはやりたくないけど
奉公先のご主人の言うことだからやらなければ…笑

お茶を焙じろうと思っているんだが
焙炉を取ってくれ

えっ?

焙炉??(吠えろ??)

「ウー!!ウー!!」

いやあ、驚いた!!この人には!!


「お元や!元は居ぬ(犬)か?!!」


サゲは

この一言


「はい、今朝ほど人間になりました…」



畳みかけるオヤジギャグが
痛快な…私好みの演目のあとは…

ここからは
ずっと高座に上がりっぱなしの
春風亭昇太さん!!

残暑厳しい折
連日の気温が35、36度
毎日暑くて、30度くらいの気温だと今日は涼しいななんて感じる自分が怖いと語りながら
静岡・浜松は41度、体温だと死んでますよとの切り口から
甲子園の高校野球
球児たちが、ずっと試合がなくなって大変だーといったニュースを見て思ったことを語る…
高校野球に関する話…
そもそも試合が多すぎると…
春夏の大会、インターハイ、国体…
ずっと試合ばかり…まったくもって勉強する時間がないほどに…
なのに、試合がなくなってかわいそうだと、なぜ野球部だけ持ち上げるのかと…
中止になってる部活は他にもいっぱいあるはずなのに…
写真部だって物理部だって一緒、なぜ、野球部だけ優遇されるのか…


ここで
春風亭昇太さんの笑える一言

「私は野球部が嫌い」だと



なんでも
春風亭昇太さん、高校時代はソフトボール部だったそうな
東海大学第一高等学校、当時から野球部が強かったと…
スポーツの盛んな高校
スポーツの盛んな高校
スポーツの盛んな高校…とのことで
校長先生の挨拶も
野球部が甲子園に行けたら偏差値もあがるので頑張りなさいと実に直球…
で、春風亭昇太さんのソフトボール部はできたばかり
入ったときは同好会…
春風亭昇太さんが3年生の時、部に昇格したそうな…
ユニフォームのデザインが
野球部と同じデザイン…なのでカッコイイ
それを着て街を歩くとみんなが振り向く
東海大学第一高等学校の野球部じゃないかって…
なので、デカいソフトボールは隠して…
とにかく野球部は強かったと
でも、その野球部が掛川東高校に負けて準優勝だった年に
ソフトボール部は国体選抜で優勝したそうな…


詳しく述べれば
野球部は98校あった中での準優勝
ソフトボール部は県下で4校のみ
出た時点でベスト4
2回勝つと優勝…

そんなソフトボール部は、最初は部ではなかった
先輩が酷くて…笑
野球部やサッカー部についてこれない人たちが作ったのがソフトボール同好会…
全員不良…みんな永ちゃんに憧れてて
リーゼント…それもただのリーゼントならぬ
ロケットリーゼント
みんな永ちゃんみたいな喋り方…笑
練習場所は、三保の松原
打った球が松林に入ると1点…
全員で10点とったら練習が終わる???
春風亭昇太さんが入った年には、県下にはソフトボール部は、ただ1校
浜松東高校しかなかったそうで、
東海大学第一高等学校がソフトボール部を作るまでは
部が存続しているだけで県下ナンバーワン
当時、浜松東高校には、野球部がなくて
野球経験のあるものは、みんなソフトボール部へ…
そんな高校と不良の我が校が対戦…
先輩が打順を決めるのはじゃんけん…
打順の1番から6番までは練習のしていない先輩…
7~9番が練習をしている1年生
1年生の下位打線の作ったチャンスをとことん先輩たちが潰す試合展開…
かつ
練習していない先輩がピッチャーをやりたがる!!
浜松東高校は普段は下から浮き上がってくるようなビュンビュンくるボールを打つのに馴れているから
先輩が投げる山なりのボールは、案外打ち損じてくれる…
でも11対0でコールド負け…

でもゲーム後
ソフトボール協会から
「準優勝東海大学第一高等学校」と賞状をいただいたそうで

翌日、校長先生は、賞状をみて嬉しかったようで
全校集会で表彰され
詳しくを知ってる生徒たちには大爆笑だったとか…

高校時代、ソフトボールを頑張ったと
春風亭昇太さん!!

不良たちは、身内には優しかったし
3年間頑張って
4校だったけど、優勝したしいい思い出になったと…


でも
そのソフトボール部が優勝しても
地元の静岡新聞に載らなかったと…
それに比べて、野球部は、大会直前になるといろんな記事が…
補欠の選手にもチームのムードメーカーだとか言って…
授業中も眠ってて、ろくでもない奴が
静岡新聞に爽やかナインとかいって囃し立てて…

「ふざけるな!!」…笑

そんな想いがこの夏ずっと…

といいながら
昇太さん「野球部の方、ごめんなさい!!」

で自分自身
頑張ったけど、才能がなく
進学した東海大学にもソフトボール部はあったけど
「落研」に入った
結果的にはそれがよかった…

人生、何があるか分からない

好きな仕事と合う仕事はまた別
見分けるのは難しい
落語の中にもいろんな人が登場して
ある仕事をみつけるべく、やってみた…

そんな噺をと…

題目

「鷺とり」


まずは主人公である「喜六」と旦那様の会話から…

旦那さんが尋ねる

「お前は今、何してるんだい」

「今、旦那様と話をしています…」

「そうじゃなくて、お前は尻をどこにつけてるんだ…」

「座布団です」

「そうじゃなくて、ご飯はどうやって食べてるんだ…」

「箸と茶碗で…」

「そうじゃなくて、飯はどうしてるんだ…」

「御はちから」

「その米は…」「米櫃から…」
「米櫃の米はどうしてるんだ」「米屋から」
「米はどうやって買ってるんだ」
「買っていません、お金を払っていません」


そんな問答から
ずばり
「仕事は何をしてるんだ」と尋ねると

「喜六」は

「仕事はしていないんです」と
でも
「仕事を考えている」と

それは
「雀をたくさん獲る仕事、たくさん獲ると商売になる…
さらには、ただ、捕るんじゃない…ある工夫をして獲るんだ」



用意しておくものは
ほうきと塵取りと米と酒…


あらかじめ
仕込みをしておく…
それは前の晩に米に酒を塗っておいて

この米を撒いておくのだそうな…

ここは
雀の気持ちになって
噺が展開される…

チューチューと用心深い雀が
こんなところに米があるなんて
なにかたくらみがあるかもしれないから、食べるなと警戒している…
そこへ江戸っ子の勢いのある雀が来て何やってるんだ、これを食べずにいられるか…と…チューチュー
そこへ艶っぽい雀がやってきて、私にも一つくださいな…とチューチュー
それをみてた雀たちも一斉にみんなで食べだす…チューチュー


でも米にはお酒が入っているので
様子がおかしくなる…

そこへ用意しておいた落花生をまくと
雀たちはこんなところにいい枕があるといって
艶っぽい雀を誘ったりして
一緒に寝ようなんて言って…
みんなそこへ寝てしまったところで
ほうきと塵取りでで一網打尽だと!!


「喜六」のこの雀獲りの一網打尽計画に呆れる旦那様


そんなんで上手くいく訳がないと…


「喜六」は
さらに、今度は話を大きくさせるべく
鷺を獲るという…
これは、大きいから金になる!!

作戦はこんなふう…

夜になって鷺のいるところに行って
遠くの方から「サーギ」と呼ぶ…


「サーギ~」と呼んで果たして鷺が自分のことを気づくのかと問うと

「喜六」は答える


「鷺に「ナス」と呼んでも自分のこととは気づかないけど、鷺のことを鷺と呼んでるんだ…
気づくにきまっているだろう!!」


今度は、もっと近づき
「サーギ~」と小さな声で呼ぶ…


声が小さくなったので
鷺は人間が離れていったのだと勘違いするに決まっている…
そこで
もっと近づいて、もっと小さな声で「サーギ~」と


人間が遠くへ行ってしまったと勘違いしている鷺を
金づちで頭を打って摑まえるんだと…


そんなことでは捕まえれない…
とたしなめるも

鷺のいる場所を教えてくれと
一点張りの「喜六」

旦那から、鷺がよく集まる「上野の池」を教えてもらい
金づち1本もって、夜になったところで
鷺を捕えに出かけることに…

さてさて
鷺は警戒心の強い生き物
鷺がみんな寝てしまっても必ず見張り番の鷺が起きているそうだけど
この日に限って
その見張り番の鷺がのんびりした鷺で…
「私も眠くなってきた、寝ちゃおう!!」なんていった夜に

やってきた「喜六」

大きな声で
「サーギ~」

…反応なし…

近づいて声を小さく
「サーギ~」と呼び
さらに近づくと
鷺がみんな寝ちゃっていることに気づく…
持ち上げても音を立てても全然起きない…


そこで
こりゃ~しめた!!と
入れ物がないので手当たり次第のサギの首をつかんで
「喜六」の帯の間に挟み込んで
夜道を帰っていくことに…

鷺は起きるのが早い


一匹の鷺が目を覚ます…

「頭が痛い…風邪でもひいたのかな…あれれれ、人間の帯の中に首が挟まっている…
おやおや、捕まっているのは私だけじゃない…これに捕まったら、あいつに喰われちゃう!!
おい、みんな起きろ!起きろ!!」

仲間の鷺を起こし、喜六の帯の間に挟まったまま
「ひい、ふのみぃっ」と空へ飛び出す



驚いた喜六、どこかにつかまるものはないかと鷺に空中に運ばれながら
目に留まった柱に必死につかまった…
帯の間の鷺をを逃がして一息ついて
あたりを見渡すとここが五重塔のてっぺんであることに気づく…

「ごらんよ、あんなところに人がいるよ!」


人々が集まってきて騒いでいる!!

ここは浅草の浅草寺…

「助けてくれー!!」



寺の方も助けなければと
五重塔の下でお坊さんが大きな布団の四隅を持ち、ここへ飛び降りろと大声で叫ぶが五重塔のてっぺんにつかまってる「喜六」には聞こえない…

仕方がないので大きなノボリがを用意し
「ここへとべ、助けてやる!」と書いたノボリで
「喜六」は下の様子を理解し


「これで助かった~それ行きまっせ!!ひい、ふのみぃっ」で飛び降りる


「喜六」は布団の上へ上手く落ちたが
お坊さんたちが一生懸命布団の四隅を引っ張っていたものだから
四隅のお坊さんの頭がゴチゴチゴチとぶつかって…

一人助かって4人の僧さんたちが死んでしまった…


といったブラックエンドなサゲの噺でありました…


この後も
春風亭昇太さん
高座にいたまま…まだまだ続くけど…

今回のブログは
長くなっているので続きは次回に…お楽しみに…