稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。
役の人物に近づくために、
言葉や見た目を、それらしくするって、
いかにも表面だけのように思われますが、
これ、決してそうじゃないんです。
もちろん、それっぽい衣裳を着るとか、
本物に近い小道具を使うとかは、
舞台効果として、絶対に必要なものですが、
でも、それだけじゃ、ないんです。
<たたずまい>
この、わかったようでわからない、
つかみどころのないものを表すのは、
本当に難しいんですね。
なんとなく醸し出される雰囲気が、
戦後間もない時代に感じられるか。
その時代の人間に見えるか。
これはもう、
一朝一夕にできるものじゃありません。
じゃぁ、どうすればいいのか?
・・・ったって、どーしよーもない(笑)
いや、ホントに、
正解もなけりゃ、王道もないんです。
そりゃぁね、素晴らしい名優だったら、
きっとすぐにでも作りだせるんでしょうが、
我々なんかが、
マネできる話じゃありません。
だから・・・、
思いつくことを、何でも、
できることは、何でも、
とにかくやってみる!
その延長線上に、
衣装だとか小道具があるんですね。
・・・って、本当に、
最近、話がマジメすぎ!
どうした、私?!
ま、とにかく、早い話が、
立ち稽古開始と共に、
衣裳は? 小道具は?
って話が出始めます。
今回は、女子はほとんどが、
モンペと着物がらみ。
昔だったら、モンペなんて、
どこで探そう?
作るしかないか?
と頭を抱えていたでしょうが、
今はネットのおかげで、
本当に楽になりました。
とはいえ、ネットで見つけても、
それで終わりじゃありません。
昔の形に直したり、つぎを当てたり、
汚しをかけたり、
「らしく」作りかえる必要があります。
たとえば私のモンペ。
最初に買ったのが、この柄。
到着して着てみると、
予想以上に明るかったので、
早速、「汚し」の作業を開始!
・・・したのですが、
コイツがまた、
想定外の難物で・・・
(つづく)
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今、友人の劇団の、
稽古場ブログを読んでいたら、
稽古場の写真が出ていた。
稽古場ブログに稽古場写真、なんて、
珍しくも何ともない、
一番ポピュラーな方法だけど、
たまたま、それが、
待機中の席、
つまり、自分の出番じゃなくて、
人の稽古を見ているときの席を写していた。
あーーーーっ、
この形・・・。
そうだったっけ~。
劇団時代は、必ずこうやって、
学校みたいに、
机を何列かに並べてたっけ。
この友人は、私が昔いた劇団に、
よく客演してくれていた人。
もちろん、まだペーペーの若手だった。
その彼が、今や劇団の主宰として、
作・演出、ときには出演で、ずっと頑張って、
もう何年続いているだろう。
でも、それなのに、
今でも、稽古場では、
こんな机の並べ方をしてるんだ。
その当時、覚えたことを、
今もそのまま踏襲して。
うわぁ・・・、なつかしいよぅ。
ちょっと泣きそうだよぅ。
あの当時は当たり前だと思っていた、
この机の並べ方。
その後、思い出せないほど、
たくさんの劇団さんに客演させてもらったけど、
でも、こんな並べ方をする所は、
どこにもなかった。
だからって、別に何も思わなかったし、
今では、一列に並ぶ形の方が、
ずっとしっくりくる気がする。
なんだけど・・・、
なんだけど・・・、
懐かしさって、どうしようもないものだから。
どうしようもなく、タイムスリップ。
劇団時代は、決して、
楽しいことばかりじゃなかった、
・・・はずだけど、
でも懐かしい。
今でこそ、和気あいあいで、
Wキャストをやっているけど、
あの当時のWキャストなんて、
足の引っ張り合いに、意地の張りあい。
そりゃぁ、すさまじいもんだった。
本当に火花が散るのが見えたもの。
でも、あの時代があってこそ、
今の私がいる。
なーんてね。
ちょっと遠い目になってしまった、
日曜日の午後。
ふぅぅぅぅぅ。
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