端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

蚊 帳

2021-07-07 | 家族

縫い物友達の加代子さん 浴衣地のブラウスは何枚もプレゼントでいただいています。

汗かきで 太めの老体には着心地のいい夏の家庭着です。

今日は 今話題の蚊帳の素敵な布巾を持ってきてくれました。

柿渋染めの こだわりの布巾です。

蒸し暑い日本の夏に 蚊帳は欠かせないものでした。

寝る前に蚊帳を張るのは私の役目でした。 長屋暮らしの貧乏家庭の蚊帳は 

今思い出しても それなりの蚊帳でした。

母は長女の私に 「蚊帳を買うときは 一回り大きなものを買うんだよ 6畳用

だったら 8畳用がいいね。」と まだ6年生の私の耳元でつぶやいていました。

蚊帳に 入るときの作法は父が担当でした。

正座して 蚊帳と対面し 両手で蚊帳の裾を 二 三回振り 急いでめくり

中に入る。

今思い出しても 鮮明な思い出です。

骨董市で 立派なお金持ちの蚊帳を見たことがあります。

吊り輪には 彫刻が施され ぼかしの入った蚊帳は 見事なものでした。

丈の短い 寝巻は前で紐を結んでいました。

疲れて ぐっすり寝た朝は よだれで蚊帳の緑が顔に移り 登校の時間を気にしながら

母に 蒸しタオルでとってもらっていました。

母も 父も 鬼籍の人となり 蚊帳の話を 聞いてくれる人も 少なくなりました。

 

コメント (6)
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