昨年度,本学名城公園キャンパスにおいて,学生による署名活動が行われました。キャンパス内のコンピュータルームの開室時間延長を求めたものです。
その署名を主導したのはうちのゼミ生たちでした(当時3年生)。そもそものきっかけはアンケートデータの入力が進まないことでした。11月後半,研究発表前に,ゼミ生たちはアンケートデータをSPSSという統計ソフトで処理しようとしていました。SPSSがインストールされているパソコンは限られていて,基本的に所定のコンピュータルームのパソコンにおいて処理することになっています。ところが,そのルームが午後6時30分に閉まってしまいます。5時限の講義が午後6時終了なので,5時限まで受講すると,その後わずか30分しか使えません。4時限までの受講でも使えるのは2時間程度です。
使用できる時間が限られるため,100枚程度のアンケート用紙のデータ入力すら何日もかかってしまいます。しかも,11月は卒論提出直前であるため,4年生たちでコンピュータルームは込み合っていて,1台のパソコンを確保するのもままなりません。発表準備がはかどらず,彼らのイライラは頂点に達しました。
他大学の状況を調べてみると,コンピュータルームや図書館などの学習施設は午後10時ぐらいまで使えるのが当たり前だということが分かり,彼らは,本学の学生サービスの提供姿勢に根本的な問題があることを認識し,自分たちの修学条件の改善のため署名活動を始めたのでした。「これじゃ,高校以下」「何が都市型キャンパスだ」というのが彼らが口にした憤りの言葉でした。
目標はキャンパス人口2,000名の半数以上(1,000名以上)の署名を集めることでしたが,定期試験や冬休み等に阻まれ,簡単には署名を集めることはできませんでした。しかし,彼らはあちこちの教室や教員研究室を連日訪ね歩き,何とか数百名分の署名を昨年度中に集め,今年度初めに学長あてに提出しました。その中には卒業してしまった学生の署名も含まれていますが,少なくない数の学生の賛同が得られたことが分かります。
その甲斐あってか,今年度,コンピュータルームは,定期試験前の1週間と,卒論提出前の2週間に限り,午後9時30分まで開室されることになりました。限定的な延長ですが,改善してもらえたのです。大学の財政事情が厳しい中で,少しでも改善してもらえたことに彼らは喜びを感じたようです。
なお,その署名活動には私は関与しませんでした。ノータッチです。教員の私がたきつけたような活動では,学生の真のニーズを踏まえた自発的な改善活動という評価を受けることができず,大学事務局や上層部にまともに取り合ってもらえないかもしれないと危惧したからです。
ただし,精神的には応援していました。自発的に学習環境の改善を目指して他の学生たちを巻き込んだ活動をするというのは,うちのゼミらしい活動であると感じていました。ゼミでは,学生主導で,自発的に,前向きに,学びを中心とした大学らしい活動をする旨の方針を維持するようゼミ生たちに諭してきたからです。
その署名を主導したのはうちのゼミ生たちでした(当時3年生)。そもそものきっかけはアンケートデータの入力が進まないことでした。11月後半,研究発表前に,ゼミ生たちはアンケートデータをSPSSという統計ソフトで処理しようとしていました。SPSSがインストールされているパソコンは限られていて,基本的に所定のコンピュータルームのパソコンにおいて処理することになっています。ところが,そのルームが午後6時30分に閉まってしまいます。5時限の講義が午後6時終了なので,5時限まで受講すると,その後わずか30分しか使えません。4時限までの受講でも使えるのは2時間程度です。
使用できる時間が限られるため,100枚程度のアンケート用紙のデータ入力すら何日もかかってしまいます。しかも,11月は卒論提出直前であるため,4年生たちでコンピュータルームは込み合っていて,1台のパソコンを確保するのもままなりません。発表準備がはかどらず,彼らのイライラは頂点に達しました。
他大学の状況を調べてみると,コンピュータルームや図書館などの学習施設は午後10時ぐらいまで使えるのが当たり前だということが分かり,彼らは,本学の学生サービスの提供姿勢に根本的な問題があることを認識し,自分たちの修学条件の改善のため署名活動を始めたのでした。「これじゃ,高校以下」「何が都市型キャンパスだ」というのが彼らが口にした憤りの言葉でした。
目標はキャンパス人口2,000名の半数以上(1,000名以上)の署名を集めることでしたが,定期試験や冬休み等に阻まれ,簡単には署名を集めることはできませんでした。しかし,彼らはあちこちの教室や教員研究室を連日訪ね歩き,何とか数百名分の署名を昨年度中に集め,今年度初めに学長あてに提出しました。その中には卒業してしまった学生の署名も含まれていますが,少なくない数の学生の賛同が得られたことが分かります。
その甲斐あってか,今年度,コンピュータルームは,定期試験前の1週間と,卒論提出前の2週間に限り,午後9時30分まで開室されることになりました。限定的な延長ですが,改善してもらえたのです。大学の財政事情が厳しい中で,少しでも改善してもらえたことに彼らは喜びを感じたようです。
なお,その署名活動には私は関与しませんでした。ノータッチです。教員の私がたきつけたような活動では,学生の真のニーズを踏まえた自発的な改善活動という評価を受けることができず,大学事務局や上層部にまともに取り合ってもらえないかもしれないと危惧したからです。
ただし,精神的には応援していました。自発的に学習環境の改善を目指して他の学生たちを巻き込んだ活動をするというのは,うちのゼミらしい活動であると感じていました。ゼミでは,学生主導で,自発的に,前向きに,学びを中心とした大学らしい活動をする旨の方針を維持するようゼミ生たちに諭してきたからです。
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