こころの染織

ひと針ひと針心を繕います。
第8章・・月あかりの散歩道・・・私とルナと一緒に月に想いを馳せて散歩しませんか~♪

閖上でみた紫色の風

2014-09-01 15:51:36 | 第2章・さくらんぼの詩

ルナです。



あっという間に9月に突入!!
スーパーでは芋煮会コーナーに里芋をはじめ、芋煮用の食材が並び、
外食各店でも、9月からのメニューに「芋煮セット」なんていうのが登場するって、
去年は東根に来たばかりで、上手く食べられなかった「山形風芋煮」を
「いっぱい食べる~♪」って、ママさん、張り切っているよ。



さて、東根に引っ越してきたのが9月の最後の週だった去年。
それから、訪れる機会が少なくなってしまった仙台の海岸線。
この前、岡山のライダー・sakaさんを仙台港のフェリー埠頭で見送ってから、
多賀城駅でぷぅままさんとお別れをして、
ルナ達は、塩釜ー岩沼線を走って、名取市閖上(ゆりあげ)地区へ向かってみることにした。







途中の荒浜地区周辺は、道路のかさ上げ工事が進められていた。
緊急地震速報が鳴って、エリアメールが来ると、
ルナの仙台の家周辺は、東部道路の内側に避難!!って、指示が出るんだけど、
その東部道路と同じ高さに作られているような気がする。
東部道路は、津波の防波堤の役割を果たして、
ルナのお家の方は、そのお蔭で大きな被害にならずに済んでいるんだよ。







今回、閖上に寄って行こうって言ったのはパパさん。
ニュースで閖上に慰霊碑が出来たって知っていたみたい。
東日本大震災からこの9月で3年半・・・・



この慰霊碑は日和山近くの市有地に建てられ、
盛り土の上に立つ白御影石の碑は植物の芽生えをデザインしたもの。
地面からの高さは一帯を襲った津波と同じ8.4メートルに設計され、
種をイメージした黒御影石の碑には
「亡き人を悼み故郷を想(おも)う 故郷を愛する御霊よ 安らかに」と刻まれた。
944人の犠牲者名を記した芳名板も設置された。


河北新報ニュースより引用



















ひまわりプロジェクトや、ボランティア活動で植えられた花壇・・・
生き残った桜を復興へつなげる貞山掘を桜並木にしようプロジェクトなど、
緑の再生プロジェクトは掲げられているけれど、
やっぱり、この景色は、いまだ悲しみの中。
















名取市街に移されていたさいかい市場も、元の朝市があった場所に移っていたけれど、
お客様は、ここへ帰ってきているのだろうか・・・・


ルナが歩いて回っていたら、
その一角で、草取りをしているおじさんを見た。
すっかり雑草でおおわれている場所で、おじさんが立っているところだけが綺麗に草取りがされていた。
きっと、離れがたい、失いたくない自分の家があった場所なんだろうなぁ~
何度か視線を合わせたけれど・・・ママさん、声をかけられなかった。。。









慰霊碑が建ったことで、以前よりも多くの方が再び閖上を訪れていた。
いろいろなものが動き出しているのは、確かに感じられる。
ただ、ルナはこっそり侵入したけれど、もう、岸壁までは入れなくなっていたよ。








そして・・・・

「あれ   あれって、蔵王丸じゃない!! 」








釣り船は、プレジャーボートのように綺麗な姿で並んでいたけれど、
パパさんが目をやったのは、紫色になった、ピカピカの蔵王丸。

パパさんが、大好きだった抜けるような青空色だった思い出の蔵王丸・・・・
震災後、どうなったんだろうって心配し続けた3か月後、この姿を見て、悲しかったよね。。。


青から紫色へ・・・トーンを深めた蔵王丸は、復活を遂げていた。


釣りが趣味で何度も乗った蔵王丸と別れてから、山へ気持ちを向けて過ごしてきたけれど、
果たして、この海へもう一度出かけてゆけるかどうかは、
パパさんにはもう少し時間がかかりそうだとルナは思った。


  



コメント (8)
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