こころの染織

ひと針ひと針心を繕います。
第8章・・月あかりの散歩道・・・私とルナと一緒に月に想いを馳せて散歩しませんか~♪

こだわりの店主・こだわりの客

2016-11-15 20:05:44 | 蕎麦の名店探訪

アメリカン・ブルーです。


先週の土曜日・・・
温泉へ行きたかった夫の提案を呑んで山形方向へ向かいました。

正直、私は夫ほど温泉好きではありません。
残念ながら、長湯が出来ないのです。。。
そんな私を誘う口実に、
「ほら、あの大きな露天がある温泉へ行こう。
ちょうど、天童の公園のイチョウも落葉して居る頃だろう・・・」
温泉は露天風呂の良し悪しが私にとっての好条件。
天童最上川温泉「ゆぴあ」の大きな岩の露天が思い起こされました。

お互いの目的があって、時間の共有ができるもの・・・
温泉はともかく、
私は前記事の公園の落葉見たさに出掛けることにしました。







その日は、山形へ向かう道路は、途中から工事のため片側交互通行。
いつもなら、作並から1時間もあれば十分に着くところ、
家から2時間強もかかってしまいました。
紅葉が最後の山道は、
それでも、目に映えて、無駄な時間には思えませんでした。







途中で寄った鳳鳴四十八滝
背後の鎌倉山と一緒に撮るのがこのスポットの定番(笑)

道路工事の渋滞のため、すっかり時間が狂ってしまって、
昼時も過ぎたものの、夫が私の好きな東根の「七兵衛そば」へ行こうか?というので、
目的地は天童なのに、更に東根まで回ってゆくとは・・・
確か、天童にも蕎麦の名店がたくさんあったはず。
記憶をたどってグーグルで検索。
ひとつのこだわりの蕎麦屋を発見。
そこへ行くことにしました。






こだわりそば 楓

暖簾にも、渡された名刺にも、「こだわり」と自らが書いています。
店主さんの名字にも驚きます。「紅葉」さん。
本名なのでしょうか・・・・

Kappo「本当にうまいそばの名店・山形」にも紹介されています。


すでに、午後1時を過ぎていたので、
奥座敷へ案内されると、2組の客が注文を待っているだけで、
本日の昼時間は私達が最後でした。






私は「板そば」 夫は「鴨板そば」を注文。
蕎麦は、十割の新そばです。

みじん切りにされたネギ、薄くスライスされた大根漬け。
山形のイメージとは少し違う、よく言えば品が良い?
別な言いかたをすれば、あれこれ盛りだくさんなおもてなし感はない・・・(笑)

先客が帰られて、私達だけになった所へ店主がやって来て、
「いかがですか?」
そこから、「こだわり」の講釈が始ったのでした。






たまたまですが、ここへ来る前日の朝、
夫が早く出勤したので、いつもの朝ドラをBS時間で7時半から観て、
その流れで、再放送だったらしいのですが、
「新日本風土記」の「蕎麦」を興味深く観てしまった所でした。

蕎麦はタネをまいたから75日で収穫できるため、
古くから「蕎麦で生きながらえる・・・」
そんな欠かせない食料だったという事でした。

蕎麦のシェア率は40%が北海道で、
幌加内というところのそば畑は、私が見てきた何倍もの広さで圧巻でした。
「幌加内には2度雪が降る・・・」
そう言われるほど、白い蕎麦の花が雪のように咲くのでしょうね。
見たいものです。


東京にはいま5500軒もの蕎麦屋があるとか・・・
蕎麦は江戸時代のファーストフードと言われ、
上方文化のうどんに対抗して、江戸前、江戸自慢の蕎麦屋が増えて行ったそうです。
細打ち麺で、さっと食べる・・・
のど越しよく、噛まずに一瞬の勝負がそこにある江戸そば。


山形そばは固めのそば。
のど越しと言うよりは、つゆに絡めて噛んで味わう蕎麦。
慣れないうちは全部食べきれません。
わんこそばを70杯も食べられる私も最初は半分夫に手伝ってもらうほど。。。


訪れた蕎麦屋の店主さん曰く・・・
今年の蕎麦は、甘みがある。
うちの蕎麦は十割そば。
お代わりはお互いに大変だから、最初から大盛りを注文してほしい。
繋ぎを一切使っていないから、芯が無く、ゆで時間は20秒。
注文から5分で出せる。
天麩羅は出さない。
客は天麩羅から食べるから、蕎麦の美味しい瞬間を逃す。
そばつゆに油が入って、よろしくない。
蕎麦の香りを味わってほしい。
天童でも、この十割そばを出せるのは家だけ。
ほとんどは仙台からのお客さま。

そんな事を熱く・・・篤く語っていました。







人生のそばにある蕎麦・・・

まさにそこを語るような店主さんでしたが、
十割そばを出している割には、切れることなく、話が長い。。。
ゆで時間と一緒で、20秒が良い所かと、
せっかくの美味しい蕎麦が伸びるではないか・・・(笑)


こだわりの客は総合評価なのだ・・・と言いたいところ。


コメント (12)
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