不動産マンと飲みに行った時、お店のママさんが伝票らしき書類を見る時が有ったんです。
その時にスーッと伝票を目から遠ざけた時、思わず「えーっ!こんな綺麗な人が老眼?」と。
視線を感じたのかママさんが奥から出て来て「えっ!私の年が気になるの?(笑)」
「電話番号知りたい?」と言うので、「結構です、営業は」とピシャリ。
ママさんは「アラっ!熟女の良さも知らないなんて幅の狭いこと(笑)」と。
メガネスーパーはなぜ、9年ぶりの黒字転換を達成できたのか
アイケアカンパニーに転身、客単価は上昇
近年は横ばいが続くメガネ市場にあって、9年ぶりの黒字転換を達成したメガネスーパー。低価格販売店が勢力を伸ばすなか、苦戦を強いられてきた同社が業績を反転できた理由とは。
○低価格店の増加で縮小するメガネ市場
メガネ市場が縮小した背景には、メガネ販売店の減少やコンタクトレンズの普及といった様々な要因があるが、なかでも低価格専門店の増加が与えた影響は大きい。安いメガネが増えることで販売単価が下がり、市場全体の規模が縮んだのだ。低価格店の伸張に押される形で、メガネスーパーも2006年度からは赤字を出し続けてきた。
メガネスーパーの決算を見ると、2014年度には売上高142.91億円、営業損失8.1億円だった業績が2015年には売上高157.07億円、営業利益5.23億円へと好転している。「(安さで勝負するという)ゲームに入り込んだのが間違い」。都内で開いた事業戦略説明会に登壇したメガネスーパーの星崎尚彦代表取締役は、赤字を続けてきた同社の敗因をこのように分析した。
2015年度決算で9年ぶりの黒字転換を果たした要因としては、低価格路線での勝負に終止符を打ち、詳細な検査と最適なメガネの提案を重視する「アイケアカンパニー」へと転身したことが功を奏したという。手厚いサービスと高付加価値商品の提供に軸足を移すことで、客単価と粗利率を向上させて、業績を上向かせたのだ。
○アイケアカンパニーの根幹は検査にあり
「人々を眼から元気にしたい」を基本コンセプトとするアイケアカンパニーに生まれ変わったメガネスーパー。同社が根幹に据えるのは「検査」だ。一般的なメガネ販売店よりも時間を掛け、詳細な検査を行ったうえで、最適なメガネを顧客に提案する愚直なビジネスモデルが、他社との差別化につながったのだという。
しっかりと検査をし、顧客に合うメガネを提供する…。これだけ聞くと、メガネスーパーはメガネ販売店としての原点に立ち返っただけのように感じるが、実際のところ、以前の同社とは「似て非なるもの」(星崎社長)に変貌を遂げているという。
●安売り勝負から離れて見つけた成長モデル
○低価格店から戻り始めた顧客
「(顧客の)使い方に応じ、技術を駆使してベストのメガネを提案できる点は現代の方が優れている」。星崎社長によると、技術力の向上や顧客データベースの蓄積により、同社の検査・商品提案の能力は以前に比べ大幅に高まっている。一度は低価格販売店に流れた顧客もメガネスーパーに戻り始めているそうで、その状況を星崎氏は「7,800円(のメガネを買い)に行った人が、(メガネスーパーが取り扱う)3万5,000円に戻った」と表現していた。
アイケアカンパニー路線が奏功し、業績が回復したメガネスーパー。同社は眼の健康寿命延伸に向けた総合的な事業展開に向け、幅広いビジネスモデルを思い描いているようだ。
○単なるメガネ屋からの脱却を目指して
例えばメガネスーパーで検査を受けた顧客に疾病の疑いがある場合は、提携する眼科を紹介して問題の根治を手助けする。同社では将来的に、医薬品やサプリメントも取り扱うようなビジネスモデルを構築する方針。社内では医薬品の取り扱いに向けて資格取得を志願する社員も出始めているという。
メガネスーパーの最大の強みは700万件を超える顧客データだと星崎社長は語る。このデータベースを核とし、アイケア分野で合従連衡を進めていくのが同社の考え方。同業他社のM&Aや製薬、医療機器、ITインフラ企業といった関連企業とのアライアンスなどを通じ、アイケアを軸とする企業連合を組成することを成長戦略の柱に据える。
アイケアの概念が一般に浸透しているとはいえないが、メガネスーパーのアイケアカンパニー路線は今のところ成功しているように見える。視力の良い人でも遅かれ早かれ老眼になることを考えると、しっかりした検査を顧客とのタッチポイントに据える同社は、初めてメガネを作る人にとっても安心できる店舗として映りそうだ。顧客が増えればデータベースが充実するという好循環につながる。安売り勝負から身を引き、新たな成長戦略のもとで独自路線を歩みだした同社。アイケアの概念を広く普及させることができれば、メガネ市場での存在感も再び強まっていくだろう。