畑に、スナップエンドウと並ぶようにエンドウマメが植えてあります。スナップエンドウの方が発芽が早く、背丈の方もエンドウの5倍ほどあります。両方とも、つるあり植物なので、支えとなる支柱と網をそばに立ててあります。スナップエンドウの方は、つるを伸ばしたくましく網に巻きつきながら順調に上へ上へと育っています。
まだ小さいエンドウは、やっとかわいらしい細いつるを伸ばしはじめました。つるの先は、頼りなく空をつかむように伸びながら どうしていいのか戸惑っているような印象がありました。
ところが、ようく見てみると 中に か細いつるを しっかりと網に巻きつけているものもありました。さわれば簡単に切れてしまいそうな 細い細いつるが、もう離さないぞという感じで、網をつかんでいるのです。その様子を見て、深い感動を覚えました。生きるということの 真摯な姿に ふれたような気がしたからです。小さいながらも、自ら腕を伸ばし、支えとなるものをつかみ、さらに上へ上へ伸びようとする姿。風に揺られながらも、迷い戸惑いながらも、確かな成長の一歩を踏み出したことに、大きな拍手をおくりたいと思いました。『エンドウくん、すごいよ!』という言葉も添えて…。
小さな畑の小さな出来事でしたが、私にとっては大きな感動的な出来事でした。