あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

カテ室にて

2010-10-19 17:27:05 | Weblog
今日はバルサルバ洞動脈瘤破裂+VSD+ARという症例で、ボスの前立ちの予定でしたが、麻酔導入中にAAA破裂来るとのことで、そちらを担当することに。
オペ室は開いてないので、久々にカテ室でやることになりました。
人もおらず、またもや内科の先生たちに器械だしや麻酔管理などしてもらいました。
血圧が40台でしたので、すぐに腹を開けて手刀でネックを剥離、そのまま遮断し血圧は安定しました。
そのまま末梢まで見ていくと、まるで瘤切開したのごとく、ぱっかり口が開いて、動脈壁の内壁が見えていました。
さほど大きくはありませんでしたが、みごとな嚢状瘤でした。
そのままストレートで置換しまして、止血にやや時間かかりましたが3時間で終了。
しかし、カテ室は不便で仕方ありません、体温下がるし、ベットは動かないので腰痛くなるし、麻酔器無いし、、、。
皮膚を閉めている時、院長がのぞきに来たので、オペ室もうひとつ作ってくださいと、お願いしましたが、どこにするーなんて言いながら、口を濁されて、逃げられてしましました。
それでも、皆さんのご協力のおかげで、何とか無事終えました。尿量も保たれており、大丈夫そうです。
ほんとに破裂ばっかりは時間との闘いなので、人がある程度いないと厳しいですね。
ちなみに予定手術のほうはボスが外来終えるまでは、MEが前立ちしてたようで、興奮してました。
ほんと野戦病院かよ。